JP2009219355A - 標的物質の検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オリゴ核酸鎖で標識化した結合物質を用いて標的物質を検出するにあたり、より一層迅速かつ正確に、しかも低コストで容易に行うことができる、標的物質の検出方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる標的物質の検出方法は、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質と、被験試料中の標的物質とを接触させて、標的物質と結合物質との複合体を形成させる工程、複合体中のオリゴ核酸鎖を前記核酸増幅法により増幅する工程、及び、増幅産物を検出する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、標的物質とそれに特異的に結合し得る物質との反応(例えば抗原抗体反応)を利用した標的物質の検出方法に関する。詳しくは、上記結合物質を標識化しておき、標的物質との結合後に当該標識を検出する方法に関する。
モノクローナル抗体作製技術の確立により、特定の抗原に対して特異的に反応し得る抗体の入手が可能となり、抗原抗体反応の特異性を利用した抗原検出アッセイ系の開発及び改良が、研究及び臨床等のいずれの分野においても不可欠なものとなっている。このようなアッセイ系は、一般に、抗原に反応させる抗体に特定の標識を施しておき、反応後に当該標識を検出することで抗原の検出に代えるというものである。そして、検出感度をより高めるため、新たな標識の種類や検出方法等の開発を目的として様々な研究が行われてきた。中でも、検出感度の高い方法として、Immuno-PCR法(例えば非特許文献1)や、Double Determinant Immuno-PCR法(例えば非特許文献2)などがよく知られている。
しかしながら、これらの方法はいずれも、標識としたオリゴ核酸鎖をPCR法により増幅して検出するものである。そのため、反応系において複雑な温度制御(解離,アニーリング,合成)を精密に何サイクルも繰り返して行う必要があり、迅速な増幅検出が困難であった。
特に、臨床検査の分野、中でも救急医療の現場においては、極めて迅速かつ正確な診断が必要とされる。例えば、意識を失った患者が、心筋梗塞なのか、脳梗塞なのか、あるいは別の疾患なのかの判断は、迅速性が重要である。ところが、先の方法による生化学的な診断では手間と時間がかかりすぎるため実用性に乏しいものであった。そのため、迅速な診断は、CTスキャン等の大がかりで高価な装置を用いたり、医師の経験則に基づいて行われるのが現状であった。
また、PCR法により増幅する場合は、通常、前記の温度制御を精確に行うためサーマルサイクラー等の装置を用いるが、依然高価なものであり、しかも容易に持ち運びできる大きさではない。そのため、このような装置を用いた診断は、検査センターや大型病院の検査室に依存せざるを得ず、小さな診療所や救急車両内では容易に診断することができなかった。
T. Sano et al., Science, vol. 258, 120-122 (1992) 今井浩三、鈴木朝子、日野田裕治,Immuno-PCRを用いた微量抗原検出法,蛋白質 核酸 酵素,羊土社,1996年,Vol.41,No.5,p.614-617
そこで、本発明が解決しようとする課題は、オリゴ核酸鎖で標識化した結合物質を用いて標的物質を検出するにあたり、より一層迅速かつ正確に、しかも低コストで容易に行うことができる、標的物質の検出方法を提供することにある。さらに、このような検出方法に用い得る検出用キットを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、標識としたオリゴ核酸鎖の増幅方法として、複雑な温度制御を要するPCR法に代えて、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法(例えば、LAMP法やICAN法等)に着目した。そして、標識化に用いるオリゴ核酸鎖として、このような核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖を用い、当該オリゴ核酸鎖を増幅して標的物質の検出を行う方法であれば、前述した課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)標的物質の検出方法であって、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質と、被験試料中の標的物質とを接触させて、標的物質と結合物質との複合体を形成させる工程、複合体中のオリゴ核酸鎖を前記核酸増幅法により増幅する工程、及び、増幅産物を検出する工程を含む、前記方法。
本発明の検出方法においては、例えば、前記標的物質が複数種類の物質であり、前記結合物質として当該標的物質の種類に対応して識別検出可能なように標識処理されたものを用いることができる。この場合、核酸増幅法に用いるプライマーとして少なくとも1種のプライマーセットを用いることで、複数種類の標的物質を識別検出することもできる。
前記核酸増幅法としては、例えば、LAMP法又はICAN法が挙げられる。
前記標識処理としては、例えば、オリゴ核酸鎖が少なくともアダプター部分を介して前記結合物質に固定されたものが挙げられる。また、当該アダプター部分としては、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれるいずれかのタンパク質、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれる少なくとも2種類のタンパク質との融合タンパク質、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれる少なくとも1種類のタンパク質と他のタンパク質との融合タンパク質、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
前記標的物質としては抗原が、前記結合物質としては抗体が挙げられる。
(2)恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質を含む、標的物質の検出用キット。
本発明のキットにおいて、前記プライマーとしては、例えば、LAMP法用プライマー又はICAN法用プライマーが挙げられる。
本発明によれば、被験試料に含まれる標的物質を検出するにあたり、PCR法を用いた従来の生化学的方法(Immuno-PCR法等)に比べ、より一層迅速かつ正確に、しかも低コストで容易な標的物質の検出方法を提供することができる。この検出方法によれば、特に、脳卒中や心筋梗塞の早期診断(後遺症の低減に繋がる)、感染症における病原体の特定、及び播種性血管内凝固症候群(Disseminated intravascular coagulation:DIC)の診断などの臨床分野において、検査又は診断効率、及び評価効率等を飛躍的に高めることができ、極めて有用である。
また、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法としてのLAMP法やICAN法は、増幅率が非常に高いため、これらの方法を用いて本発明の検出方法を行った場合、反応液の濁度測定あるいは目視(白濁の確認)のみにより、増幅の有無を容易に判別することができる。そのため、反応後に特殊な計測機器を用いたり、増幅確認のために手間のかかる操作を別途行わなくても、標的物質の検出をすることができる。よって、本発明の検出方法は、被験試料を採取したその場での迅速な検出が可能であり、このような方法が特に必要とされる食品汚染物質(残留農薬や細菌等)又は環境汚染物質(ダイオキシンやPCB等)の検査分野おいて、極めて有用である。
本発明の検出用キットは、上記本発明の検出方法に用いることができるため、極めて有用である。
以下、本発明について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施し得る。
本発明の方法は、
標的物質の検出方法であって、
(i) 恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質と、被験試料中の標的物質とを接触させて、当該結合物質と標的物質との複合体を形成させる工程(複合体形成工程)、
(ii) 複合体中のオリゴ核酸鎖を前記核酸増幅法により増幅する工程(増幅工程)、及び、
(iii) 増幅産物を検出する工程(検出工程)
を含むことを特徴とする。なお、本発明の方法は、さらに他の工程を含んでいてもよく、これら他の工程は、公知の手段及び方法を用いて実施することができる。
以下では、まず、本発明で用いる核酸増幅法について説明し、続いて、本発明の検出方法全体の概要を例示的に説明し、その後、複合体形成工程、増幅工程、及び検出工程について順に説明する。
1.核酸増幅法
本発明においては、後に詳述するように、標識となるオリゴ核酸鎖を鋳型とし、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法を用いて増幅産物を得る。
ここで、上記核酸増幅法としては、鋳型となるオリゴ核酸鎖を一定の反応温度条件化で増幅させることができる方法であればよく、限定はされないが、例えば、LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)法やICAN(Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids)法などが好ましく挙げられる。
(1) LAMP法
LAMP法は、鋳型となるオリゴ核酸鎖中の6つの領域に対して4種類のプライマーを設定し、鎖置換反応を利用して一定温度で増幅反応を進行させることを特徴とする方法である。つまり、LAMP法は、PCR法のように、2本鎖から1本鎖への変性(解離)や、厳密な温度制御を必要としない(いわゆるPCRサイクルに依存しない)方法であり、鋳型、プライマー、DNA合成酵素及び基質等を予め混合し、一定温度(約60〜65℃付近)で保温することのみによって、連続的に反応を進めることができる(K. NAGAMINE et al., Mol. Cell. Probes, vol. 16(3), 223-229 (2002) 等を参照)。
またLAMP法は、PCR法に比べて増幅効率が高く、鋳型DNAを15分〜1時間で109〜1010倍に増幅することができる。なお、LAMP法による増幅産物は、同一鎖上で互いに相補的な配列を持つ繰り返し構造を有するものであり、鋳型DNA中の標的領域とほぼ同等の長さの配列を繰り返し単位として、様々な単位数の増幅産物が合成される結果となる。
さらに、先に述べた通り、鋳型DNA中の6つの領域を含む4種類ものプライマーを設計して同時に使用するため(ループプライマーを併用する場合は最大6種)、鋳型DNAに対する特異性が極めて高く、非特異増幅が生じる可能性を大きく低減できる。そのため、標的物質を正確に検出することができる。
ここで、上述した4種類(最大6種)のLAMP法用プライマー(以下「LAMPプライマーセット」と称することもある。)は、鋳型DNAの標的領域中の異なる6領域(5’末端側から順に、F3, F2, F1, B1c, B2c, B3c)及びこれに相補的な領域(5’末端側から順に、B3, B2, B1, F1c, F2c, F3c)を厳密に選択し、これらの配列に基づいて設計される特定のプライマーを組み合わせて構成されるものである。具体的には、LAMPプライマーセットは、5’末端側からF1c領域及びF2領域の核酸を連結してなるForward Inner Primer(以下、「FIP」と略すこともある。)と、5’末端側からB1c領域及びB2領域の核酸を連結してなるBackward Inner Primer(以下、「BIP」と略すこともある。)と、F3領域の核酸からなるF3プライマーと、B3領域の核酸からなるB3プライマーとの4種から構成される。必要により、ループプライマー(Loop Primer F及び/またはLoop Primer B)を設計し、これらを用いてDNAの増幅を行い、増幅産物を検出してもよい。ループプライマーは、B1領域とB2領域との間あるいはF1領域とF2領域との間に形成される1本鎖領域の塩基配列と相補的な配列を有するプライマーである。なお、上述した各LAMP法用プライマーは、3’末端において相補鎖合成の基点となる-OH基を備えたものであればよく、そのバックボーンは必ずしもホスホジエステル結合によるものに限定されず、例えばPでなくSをバックボーンとしたホスホチオエート体やペプチド結合に基づくペプチド核酸からなるものであってもよい。また、各LAMP法用プライマーは、例えばDNA自動合成機等を用いて化学的に合成することで調製することができる。
LAMP法に用い得るDNAポリメラーゼとしては、鎖置換活性を有するものであれば特に限定はされない。このような酵素としては、例えば、Bst DNAポリメラーゼ(ラージフラグメント)、Bca(exo-)DNAポリメラーゼ、大腸菌DNA ポリメラーゼIのクレノウフラグメント、Vent(Exo-)DNAポリメラーゼ(Vent DNAポリメラーゼからエクソヌクレアーゼ活性を除いたもの)、DeepVent(Exo-)DNAポリメラーゼ(DeepVent DNAポリメラーゼからエクソヌクレアーゼ活性を除いたもの)及びKOD DNAポリメラーゼ等が挙げられ、好ましくはBst DNAポリメラーゼ(ラージフラグメント)が挙げられる。Bst DNAポリメラーゼを用いる場合は、その反応至適温度である60〜65℃付近で反応を行うのが望ましい。
LAMP法による増幅産物の検出には、公知の技術を適用することができ、限定はされない。LAMP法では核酸の合成により基質が大量に消費され、副産物であるピロリン酸が、共存するマグネシウムと反応してピロリン酸マグネシウムとなり、肉眼でも確認できる程に白濁する。そのため、この白濁を反応終了後に観察(目視確認)することで増幅産物の検出を行うことができ、又は、反応後の濁度や反応中の濁度の経時変化を適当な測定機器により測定することで増幅産物の検出を行うことができる。なお、当該測定機器としては、分光光度計等を用いればよく、通常、波長650nmの吸光度を測定すればよい。また、LAMP法による増幅は加速度的かつ効率的に行なわれるので、予め反応液中に2本鎖DNAの分子内に特異的に取り込まれるインターカレーターであるエチジウムブロマイドやSYBR(登録商標) Green I等を添加しておくことにより、増幅の有無を用意に確認することができ、必要に応じ、増幅量をリアルタイムで検出することもできる。なお、増幅されたDNAを特異的に認識する標識化した核酸(DNA、RNA、PNA等)を用いたり、あるいは反応終了後の反応液をそのままアガロースゲル電気泳動やキャピラリー電気泳動にかけることにより検出する方法を採用することもできる。
(2) ICAN法
ICAN法は、LAMP法と同様に、いわゆるPCRサイクルに依存しない方法であり、鋳型、プライマー、DNA合成酵素及び基質等を予め混合し、一定温度(約50〜65℃付近)で保温することのみによって、連続的に反応を進めることができる方法である(Isogai. E et al. Comp. Immunol. Microbiol. Infect. Dis. 2005(5-6):363-370等を参照)。
ICAN法では、PCR法と同様に2種類のプライマー(Fプライマー、Rプライマー)を用いるが、このプライマーとして、DNA部分(5’側)とRNA部分(3’側)とからなるキメラプライマーを用いる点に特徴がある。なお、ICAN法用プライマーは、3’末端において相補鎖合成の基点となる-OH基を備えたものであればよく、そのバックボーンは必ずしもホスホジエステル結合によるものに限定されず、例えばPでなくSをバックボーンとしたホスホチオエート体やペプチド結合に基づくペプチド核酸からなるものであってもよい。また、各ICAN法用プライマーは、例えば核酸自動合成機等を用いて化学的に合成することで調製することができる。
ICAN法に用い得るDNAポリメラーゼとしては、鎖置換活性及び鋳型交換活性を有するものであれば特に限定はされない。このような酵素としては、例えば、Bca(exo-)DNAポリメラーゼ、BcaBESTTMDNAポリメラーゼ等が挙げられ、好ましくはBca(exo-)DNAポリメラーゼが挙げられる。
またICAN法では、DNA-RNAハイブリッド部位のRNA鎖を特異的に切断するリボヌクレアーゼ(RNase H)を用いる点にも特徴がある。鋳型DNAを基に鎖置換反応及び鋳型交換反応を経て得られた反応中間体は、前記キメラプライマーに由来するRNA部分とその相補DNAからなるDNA-RNAハイブリッド部位を有する。ここで、このハイブリッド部位のRNA鎖がRNase Hにより切断されることで、再び、鎖置換反応及び鋳型交換反応が進行し、反応生成物と新たな反応中間体が得られるメカニズムとなる。
ICAN法は、PCR法に比べて増幅効率が高く、鋳型DNAを30分〜1時間で106〜108倍に増幅することができる。この増幅効率は、通常のPCR法と比較して10倍ほどの合成量に当たる。
ICAN法による増幅産物の検出には、公知の技術を適用することができ、限定はされない。具体的には、前述したLAMP法と同様の検出方法が採用できる。
2.本発明の検出方法の概要
以下の例示では、標的物質及び結合物質の一例として抗原及び抗体を用いて説明するが、標的物質及び結合物質が抗原及び抗体以外の場合についても同様の説明を適用することができる。また、以下の例示では、複数種類(2種類)の物質を標的物質とし、ICAN法を用いてそれらを識別検出する(個々区別して検出する)場合について説明する。しかし、例えば、1種類の物質を標的物質とする場合や、複数種類の物質を標的物質とするが識別せずに包括的に検出する場合、あるいは、LAMP法等を用いて検出する場合など、本発明に包含される他のすべての態様についても、必要に応じ適宜参照することができる。
第1の実施形態は、図1の模式フロー図に示すように、まず、支持体となるウェルプレート2に、標的物質として複数種類(4種)の抗原1を固定し(図1(a))、これら抗原1に対する結合物質として、オリゴヌクレオチド複合抗体(標識処理抗体)3,4を添加する(図1(b))。抗体3は、オリゴヌクレオチド鎖5と複合体を形成した複合抗体であり、抗体4は、オリゴヌクレオチド鎖6と複合体を形成した複合抗体である。抗体3,4は、いずれも、そのオリゴヌクレオチド鎖5,6中に、共通のICAN法用プライマー(Fプライマー9、Rプライマー10)が結合し得る配列を有する。オリゴヌクレオチド鎖5,6の長さは、それぞれ、ICAN法により得られる増幅断片の長さが互いに異なるように、ヌクレオチド配列が設計(又は選択)されている。具体的には、図1(e), (f)に示すように、抗体3中のオリゴヌクレオチド鎖5からはαβ間の配列が増幅され、抗体4中のオリゴヌクレオチド鎖6からはγδ間の配列が増幅されることになり、αβ間の配列の方が短い。
次いで、抗原抗体反応により、抗体3,4をそれぞれ特定の抗原に結合させ、抗原−抗体複合体7,8を形成させる(図1(c))。当該複合体を形成しなかった抗原は、洗浄により除去する(図1(d))。
その後、増幅反応を行い(図1(e))、抗原−抗体複合体7,8を形成する抗体3,4中のオリゴヌクレオチド鎖5,6のそれぞれから、増幅産物として、長さの異なるヌクレオチド断片11(αβ間を増幅した断片)及び12(γδ間を増幅した断片)を得る(図1(f))。
得られた断片の長さを、アガロースゲル等を用いた電気泳動法により識別検出する(図1(g))。図1(g)では、ヌクレオチド断片11,12に対応する長さの異なる2種のバンドが検出されている。これにより、4種の抗原を含む被験試料中に、標的物質である2種の抗原が含まれていたことが確認できる。
第2の実施形態は、図2A及び図2Bの模式フロー図に示すように、まず、支持体となるウェルプレート2に、標的物質として複数種類(4種)の抗原1を固定し(図2A(a))、これら抗原1に対する結合物質として、オリゴヌクレオチド複合抗体(標識処理抗体)13,14を添加する(図2A(b))。抗体13は、オリゴヌクレオチド鎖15と複合体を形成した複合抗体であり、抗体14は、オリゴヌクレオチド鎖16と複合体を形成した複合抗体である。抗体13,14は、いずれも、それぞれのオリゴヌクレオチド鎖15,16中に制限酵素サイト17,18(例えば、EcoRI等)を有し、かつ、共通のICAN法用プライマー(Fプライマー23、Rプライマー24)が結合し得る配列を有する。オリゴヌクレオチド鎖15,16の長さは、それぞれ、ICAN法により得られる増幅断片の長さが互いに異なるように、ヌクレオチド配列が設計(又は選択)されている。具体的には、図2B(f), (g)に示すように、抗体13中のオリゴヌクレオチド鎖15からはαβ間の配列が増幅され、抗体14中のオリゴヌクレオチド鎖16からはγδ間の配列が増幅されることになり、αβ間の配列の方が短い。
次いで、抗原抗体反応により、抗体13,14をそれぞれ特定の抗原に結合させ、抗原−抗体複合体19,20を形成させる(図2A(c))。当該複合体を形成しなかった抗原は、洗浄により除去する(図2A(d))。
その後、制限酵素サイト17,18を切断する制限酵素を添加して反応させ、抗原−抗体複合体19,20を形成する抗体13,14中のオリゴヌクレオチド鎖15,16のそれぞれから、ヌクレオチド断片21,22を得る(図2A(e))。
その後、ヌクレオチド断片21,22を鋳型として、増幅反応を行い(図2B(f))、ヌクレオチド断片21,22のそれぞれから、増幅産物として、長さの異なるヌクレオチド断片25(αβ間を増幅した断片)及び26(γδ間を増幅した断片)を得る(図2B(g))。
得られた断片の長さを、アガロースゲル等を用いた電気泳動法により識別検出する(図2B(h))。図2B(h)では、ヌクレオチド断片25,26に対応する長さの異なる2種のバンドが検出されている。これにより、4種の抗原を含む被験試料中に、標的物質である2種の抗原が含まれていたことが確認できる。
3.複合体形成工程
本工程は、先に述べた通り、被験試料中の標的物質と、標識処理された結合物質とを接触させて、標的物質と結合物質との複合体を形成させる工程であり、標識処理された結合物質としては、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質が用いられる。ここで、被験試料中の標的物質は、支持体に固定されたものであってもよいし、固定されていないものであってもよく、あるいは両者を含むものであってもよい。
なお、「結合物質」とは、特定の標的物質と特異的に結合し得る物質を意味し、例えば、抗原(標的物質)に対する抗体などが挙げられる。
(1) 支持体
上記支持体としては、抗原等の標的物質を固定することができ、この標的物質に、抗体等の結合物質(溶液状態を含む)を接触させることができるものであればよく、限定はされない。このような支持体としては、通常、不溶性の材質及び形状等のものが用いられる。例えば、抗原抗体反応によるアッセイ系に用い得る支持体が好ましく、具体的には、マルチプラスチックウェルプレート、プラスチックビーズ、ラテックスビーズ、磁性ビーズ、プラスチックチューブ、ナイロン膜、ニトロセルロース膜などが挙げられる。
(2) 標的物質
検出対象とする標的物質は、被験試料に含まれるものであればよく、その種類は限定されず、例えば、各種タンパク質(抗体タンパク質も含む)、ペプチド(オリゴペプチド、ポリペプチド等)、多糖類、糖脂質、各種核酸(DNAやRNA)、及びその他低分子の化学合成物や生体成分等が挙げられるが、免疫原性を有する物質(すなわち、抗体が作製可能なもの又はすでに抗体が存在するもの)が好ましい。
被験試料としては、例えば、生体成分(組織や血液)、食肉や野菜等の食品類、土壌や河川水、燃焼廃棄物等を挙げることができるが、限定はされない。
被験試料中の標的物質の濃度は、限定はされないが、本発明の方法によれば、例えば、被験試料1μLあたり標的物質量がngオーダー以下であっても、特定の標的物質を明確に検出することができ、またpgオーダー以下であってもよいし、さらにはfgオーダー以下であってもよい。
本工程においては、標的物質を含む被験試料中の物質を支持体に固定しておいた上で標識処理された結合物質と接触させ、これにより標的物質と結合物質との特異的結合反応を行うようにしてもよいし、支持体等へ固定せずに当該反応を行うようにしてもよいし、又はこれらを組み合わせて行うようにしてもよく、限定はされない。
標的物質を支持体へ固定する方法としては、例えば、支持体表面に固定する方法、標的物質に特異的に結合する物質(抗体等)を予め支持体表面に結合させて固定しておき、その後、この固定された結合物質に標的物質を結合させることで、間接的に支持体に固定する方法等が挙げられる。後者の固定方法の場合、被験試料中の多種多様な物質のうち標的物質を予め選抜しておくことができるので、検出感度や検出精度をより高めることができる。なお、後者の固定方法において、支持体に固定する結合物質と、後に用いる標識処理された結合物質とが共に抗体である場合は、両抗体は、通常、標的物質(抗原)に対して認識するエピトープが異なるものを用いる。
標的物質を支持体へ固定する場合、標識処理された結合物質と接触させる前に、常法に従い、ブロッキングを行うことが好ましい。直接固定の場合はその固定後に、間接固定の場合は支持体への結合物質の固定の後かつ標的物質の結合の前に、ブロッキングを行うことが望ましい。
本発明においては、被験試料中の複数種類の物質を標的物質としてもよい。この場合、標的物質の種類数は、複数(少なくとも2種類)であればよく限定はされないが、本発明の方法によれば、例えば、10種類以上であっても特定の標的物質を明確に識別検出することができ、また50種類以上であってもよいし、さらには100種類以上であってもよい。
(3) 結合物質
本工程において用いる標識化結合物質の態様は、限定はされないが、被験試料中の1種類の物質を標的物質とする場合は、この標的物質に対して特異的に結合し得る結合物質について1種類の(同一の)標識処理を施したものを用いることが好ましい。
一方、被験試料中の複数種類の物質を標的物質とする場合は、これら標的物質のそれぞれに対して特異的に結合し得る各結合物質の全てについて共通の(1種類の)標識処理を施したものを用いることができる。複数種類の標的物質のすべてに対して特異的に結合し得る結合物質がある場合は、当該結合物質に1種類の標識処理を施したものを用いてもよい。これにより、複数種類の標的物質を包括的に検出することができる。
また、複数種類の物質を標的物質とする場合は、これら標的物質のそれぞれに対して特異的に結合し得る各結合物質について、その種類ごとに互いに異なる標識処理(一部の種類間で共通の標識処理としてもよい)を施したものを用いることもできる。すなわち、標的物質の種類に対応して識別検出可能なように標識処理された結合物質を複数種類用いるようにしてもよい(例えば、図1(b)〜(d)参照)。この場合、複数種類の標的物質を包括的に検出することができるとともに、検出された標識の種類数及びその種類の特定を行うことで被験試料に含まれる標的物質の種類数及びその種類の特定を行うことができる。なお、上記において「互いに異なる標識処理」及び「識別検出可能な標識処理」とは、所定のプライマーにより増幅される断片の長さが互いに異なるように、標識となるオリゴ核酸鎖が選択又は設計されていることを意味する。この所定のプライマーとしては、1種のプライマーセットを用いるものであってもよいし、2種以上のプライマーセットを用いるものであってもよく、限定はされない。1種のプライマーセットを用いる場合は、いずれの種類のオリゴ核酸鎖にも結合して増幅させるが、得られる増幅断片の長さは、オリゴ核酸鎖の種類(標識処理の違い)に応じて異なるものとなる(例えば、図1(e), (f)参照)。2種以上のプライマーセットを用いる場合は、標識となるオリゴ核酸鎖の種類ごとに特異的に結合する各プライマーを併用して増幅させることで、得られる増幅断片の長さが、オリゴ核酸鎖の種類に応じて異なるものとなる。
ここで、標識化される結合物質としては、例えば、特定の抗原物質に対して特異的に結合し得る抗体(抗体タンパク質)のほか、特定の標的遺伝子又は核酸分子に対してハイブリダイズし得る一本鎖核酸(DNA、RNA(mRNA等)、ペプチド核酸等の合成核酸)、特定の標的物質に対して特異的に結合し得る各種タンパク質(抗体を除く)、特定の糖脂質に対して特異的に結合し得るタンパク質(レクチン等)、及び特定の抗体に対して特異的に結合し得る抗原物質などが挙げられ、中でも抗体が好ましい。なお、結合物質が抗体の場合、標識処理された抗体を「複合抗体」と称することがある。
結合物質が抗体である場合は、一般には、特定の単一種類の抗原(標的物質)ごとに特異性を有するモノクローナル抗体を用いるようにすることが好ましい。例えば、特定の複数種類の抗原に共通した特異性を有するモノクローナル抗体なども用いることができる。このような抗体を用いるアッセイ系によれば、複数種類の抗原を単一の抗体によって包括的に検出することができる。
なお、本工程において、「被験試料中の標的物質と、標識処理された結合物質とを接触させる」とは、標的物質と結合物質とを直接接触させて結合させることを意味するほか、より広義的に、標的物質に1次的な結合物質(1次抗体など)を結合させ、次いでこの1次結合物質に対して特異性を有する結合物質として、標識処理された結合物質を接触させ、結果として標的物質と標識処理された結合物質とを間接的に結合させることも意味するものとする。この間接的な結合においては、1次結合物質には、さらに2次結合物質、3次結合物質、・・・n次結合物質を結合させてもよく、その場合、標識処理された結合物質としてはn次結合物質と特異的に結合し得るものを用いればよい。なお、nは、1〜11であることが好ましく、より好ましくは1又は2である。
結合物質の標識処理に用いるオリゴ核酸鎖としては、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマー(LAMP法用プライマー、ICAN法用プライマー等)と結合する領域を有するオリゴ核酸鎖を用いる。
ここで、例えば、LAMP法用プライマーと結合する領域とは、先に述べたFIP、BIP、F3プライマー、B3プライマー(必要に応じてLoop Primer F及び/またはLoop Primer B)から構成されるプライマーセットを設計する基となる6領域を含む領域であり、かつ、このプライマーセットを用いて増幅され得る領域を意味し、具体的な核酸配列は限定はされない。また、ICAN法用プライマーと結合する領域とは、先に述べた2つのキメラプライマー(F及びRプライマー)から構成されるプライマーセットを設計する基となる2領域を含む領域であり、かつ、このプライマーセットを用いて増幅され得る領域を意味し、具体的な核酸配列は限定はされない。なお、標識となるオリゴ核酸鎖は、例えば、制限酵素で切断可能な領域を有するもの(図2A(e)参照)、光照射により切断可能な領域を有するもの、あるいは、活性酸素により切断可能な領域を有するもの(図3参照)であってもよい。この場合、増幅反応の前に、オリゴ核酸鎖を結合物質との複合体から分離及び単離して鋳型とすることができ、より効率的な増幅反応を行うことができる。
オリゴ核酸鎖としては、オリゴヌクレオチド鎖(オリゴDNA鎖、オリゴRNA鎖(特にオリゴDNA鎖))、オリゴペプチド核酸鎖(オリゴPNA鎖)、又はこれらの混合鎖が好ましく挙げられ、中でもオリゴヌクレオチド鎖がより好ましい。また、本発明においては、オリゴ核酸鎖は、その一部にオリゴペプチド鎖を含むものも包含するものとする。オリゴペプチド鎖がオリゴ核酸鎖の一端に含有されている場合は、例えば、結合物質への標識処理を容易にするため、あるいは、後に複合体から分離させるときの切断部分とするために(図4参照)、当該オリゴペプチド鎖が利用することができる。なお、オリゴ核酸鎖は、天然物であっても合成物であってもよいが、合成物であることが好ましい。
標識として用いるオリゴ核酸鎖の鎖長は、特に限定はされないが、例えば、100〜5,000merであることが好ましく、より好ましくは100〜1,000mer、さらに好ましくは100〜500merである。オリゴ核酸鎖の鎖長が上記範囲を満たす場合、結合物質との複合化が容易となり、複合化後の状態を安定化させるとともに、検出感度の向上や検出時間の短縮を図ることができる。
標識処理された結合物質は、例えば、標識として用いるオリゴ核酸鎖の一端を、結合物質に共有結合させることによって調製することができる。この場合、オリゴ核酸鎖は、例えば、1個又は2個以上のチオール基やアミノ基(置換基)又はビオチン(若しくはアビジン)等が化学的又は酵素的処理(好ましくは化学的処理)によって導入されていてもよい。これにより、結合物質との複合化が容易となり、複合化後の状態が一層安定化し、得られる複合体の収率を向上させるとともに、検出感度や検出効果を高める結果となる。結合物質にオリゴ核酸鎖を標識処理する方法としては、具体的には、(i) 5’末端にアミノ基やチオール基を付加したオリゴ核酸鎖を2価の架橋剤を用いて結合物質に固定する方法(E. Hendrickson et al., Nucl. Acids Res., Vol 23(3), p522-529 (1995)を参照)や、(ii) 予めオリゴ核酸鎖及び結合物質をいずれもビオチン化しておき、この結合物質とオリゴ核酸鎖とを混合すると共にアビジンを添加することで、アビジンを介してオリゴ核酸鎖を結合物質に固定する方法等が好ましく挙げられる。
また本発明においては、標識部分となるオリゴ核酸鎖を、少なくともアダプター部分を介して結合物質と複合化させることもできる(図5(1)参照)。オリゴ核酸鎖がアダプター部分を介して結合物質に固定されることにより、複合化後の構造安定性を一層高めることができ、得られる複合化率をより向上させるとともに、検出感度や検出効果を高める結果となる。上記アダプター部分としては、例えば、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれるいずれかのタンパク質でもよく、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれる少なくとも2種類のタンパク質との融合タンパク質でもよく、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれる少なくとも1種類のタンパク質と他のタンパク質との融合タンパク質でもよく、さらにはこれらの任意の組み合わせでもよい。これらのアダプタータンパク質は、特に結合物質が抗体分子である場合に、当該抗体と容易にかつ安定して結合することができるため好ましい。プロテインG、プロテインA及びプロテインL以外の他のタンパク質としては、例えば抗IgG抗体などが挙げられる。
アダプター部分を含む複合体の調製方法としては、限定はされないが、(i) まず、アダプター部分に標識となるオリゴ核酸鎖を結合させ、(ii) 次いで、アダプター部分を結合物質に固定する方法が好ましい。具体的には、(i)では、アダプター部分をアビジン修飾し、オリゴ核酸鎖をビオチン化して、両者を混合することにより、オリゴ核酸鎖をアダプター部分に結合させる。あるいは、予めアダプター部分及びオリゴ核酸鎖をいずれもビオチン化しておき、当該アダプター部分とオリゴ核酸鎖とを混合すると共にアビジンを添加することで、アビジンを介してオリゴ核酸鎖をアダプター部分に結合させることもできる。なお、前者の手法の場合、アダプター部分のアビジン修飾は、まずリンカー化合物をアダプター部分と結合反応させた後、当該化合物にアビジンを結合させてもよい。ここで使用されるアダプター部分がプロテインA、G又はL等の場合は、リンカー化合物として、例えば「Sulfosuccinimidyl 4-(N-maleimidomethyl)cyclohexane-1-carboxylate(Sulfo-SMCC)」等を好ましく用いることができる。次に、(ii)では、アダプター部分と結合物質とが結合反応性を有する場合は、(i)で得られたアダプター部分/標識部分結合体と結合物質とを混合することで、複合体を得ることができる。また、アダプター部分と結合物質とが、もともと結合反応性を有しない場合は、例えば、両者をビオチン化しておきアビジン存在下で混合するなど、(i)において採用し得る手法と同様の手法を用いて複合体を得ることができる。
(4) 複合体形成反応
上述した結合物質と標的物質とを接触させて結合物質と標的物質との複合体を形成する反応について、その方法及び条件等は、標的物質及び結合物質の種類や物性等を考慮して、適宜設定することができ、限定はされない。
例えば、支持体に固定(コーティング)した標的物質に、標識処理された結合物質を接触させる場合は、一般には、予め公知のブロッキング液でブロッキング処理を施し、PBS等の公知の洗浄液でよく洗浄しておく。その後、標識処理された結合物質を複数種含む溶液を適量添加し、室温で30〜60分間攪拌しながら、標的物質と結合物質との結合反応を行い両物質の複合体を形成させ、再度よく洗浄することが好ましい。また、支持体に固定していない標的物質に、標識処理された結合物質を接触させる場合は、一般には、標的物質を含む被験試料に対して適当な前処理を行い、標的物質以外の不純物を除去あるいは低減しておくことが好ましい。このような例示は、特に、結合物質が抗体であり標的物質が抗原である場合の複合体形成反応(抗原抗体反応)に好ましく適用できる。
4.増幅工程
本工程は、先に述べた通り、複合体形成工程で得られた複合体中のオリゴ核酸鎖、すなわち複合体を形成した結合物質中の標識部分であるオリゴ核酸鎖を、前記1.の項目で説明した所定の核酸増幅法(LAMP法、ICAN法等)により増幅する工程である。具体的には、複合体形成工程で得られた複合体を含む系に、所定のプライマーセット、DNA合成酵素及び基質等を予め混合し、一定温度で保温することにより、複合体中のオリゴ核酸鎖の所定の領域を増幅する。所定の増幅領域は、オリゴ核酸鎖の一部であってもよいし全部であってもよい。
特に、LAMP法で増幅する場合は、同一鎖上で互いに相補的な配列を持つ繰り返し構造を有する増幅産物(様々な単位数の断片が混在した状態のもの)が得られる。前記3.(3)の項目で説明したように互いに異なる標識処理を施した複数種類の結合物質を用いた場合は、さらに、繰り返し単位の鎖長が異なるものも増幅産物中に混在することとなる。そのため、後の検出工程における識別検出が困難となる場合がある。このような場合は、LAMP法による増幅産物が制限酵素処理等により繰り返し構造単位ごとに切断できるように、予め、オリゴ核酸鎖及び/又はLAMP法用プライマーを適宜選択又は設計しておくことが好ましい。例えば、制限酵素処理により切断する場合は、隣接構造単位との接合部周辺に適当な制限酵素認識部位が含有されるように、上記選択又は設計をする。これにより、標識となるオリゴ核酸鎖の種類ごとにほぼ均一鎖長の増幅断片が得られることとなり、識別検出が容易となる。なお、繰り返し構造単位ごとの切断とは、1単位ごとの切断でもよいし、2単位又はそれ以上の単位ごとの切断でもよい。
また本発明では、本工程を行うに当たり、予め、前記複合体形成工程で得られた複合体を含む系に適当な制限酵素を添加し、オリゴ核酸鎖中の増幅領域を含む部分を結合物質から切断して単離しておき、単離後のオリゴ核酸鎖を鋳型として増幅することもできる(図2A,2Bの(d)〜(g)参照)。この場合、適当な部位で切断できるよう、オリゴ核酸鎖を適宜選択又は設計しておくことが望ましい。これと同様に、標識となるオリゴ核酸鎖が光照射により切断可能な領域を有するものである場合は、所定の波長光を照射することにより、オリゴ核酸鎖を単離し鋳型として増幅することができる。また、標識となるオリゴ核酸鎖が活性酸素により切断可能な領域を有するものである場合は、HRP(西洋わさびペルオキシダーゼ)やFe錯体等のフリーラジカルを産生遊離させる試薬を添加して活性酸素を生じさせることにより、オリゴ核酸鎖を単離し(図3参照)、鋳型として増幅することができる。
5.検出工程
本工程は、先に述べた通り、増幅工程で得られる増幅産物を検出する工程である。
増幅産物の検出は、前記1.の項目で説明したように、目視や濁度測定により容易に行うことができ、他に列挙した手段を用いて又は併用して行ってもよい。
特に、鎖長の異なる複数種類の増幅断片をそれぞれ識別して検出する場合は、各種電気泳動法により行うことができる(例えば、図1(g)参照)。あるいは、蛍光標識したプライマーを用い、得られた増幅断片について、DNAシークエンサー(例えば、Applied Biosystems社製、製品名:ABI-3100)を用いたGeneScanソフトウェアでの解析によりピーク位置及びその高さを同定することで、増幅断片の長さをそれぞれ識別して検出することもできる(図5(3)〜(5),図6参照)。
6.検出用キット
本発明のキットは、先に述べた通り、構成成分として、恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマー(LAMP法用プライマー、ICAN法用プライマー等)と結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質を含む、標的物質の検出用キットである。ここで、標識処理された結合物質の詳細については、本発明の検出方法の説明において説明した通りである。
本発明のキットは、上記本発明の検出方法を行うために有効に用いることができ極めて有用性が高いものである。
本発明のキットは、上記構成成分以外に他の構成成分を含んでいてもよい。他の構成成分としては、例えば、プライマーセット、dNTP、DNAポリメラーゼ、RNase H、制限酵素、各種バッファ、滅菌水、各種反応容器(エッペンドルフチューブ等)、ブロッキング剤(Bovine Serum Albumin (BSA), Skim milk, Goat血清等の血清成分)、及び洗浄剤、界面活性剤、蛍光試薬(DNAインターカレーター等)、各種プレート、アジ化ナトリウム等の防腐剤、並びに実験操作マニュアル(説明書)等のほか、必要に応じ、恒温槽(液体、気体及び固体のいずれを媒体とするものでもよい)や、濁度測定装置(分光光度計等)等も挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<オリゴヌクレオチド複合抗体の調製>
(1) オリゴヌクレオチド鎖の調製
550merのオリゴヌクレオチドの調製は、5’プライマーとして、3’末端にビオチンが結合した配列番号1のプライマー(5-MUSTagBio)を使用し、3’プライマーとして、配列番号2のプライマー(3-MUSTag515)を使用して、PCRにより行った。
5-MUSTagBio:
Biotin-CGGAATTCGCGGACGAGGAGAAGCTGCCGCCCGGCTGG (配列番号1)
3-MUSTag515:
AGCTTGACGGGGAAAGCCGG (配列番号2)
上記各PCRは、Pin1をインサートしたpcDNA3.1(In vitro社製)を鋳型DNAとし、ポリメラーゼとしてTaq polymeraseを使用して、下記の反応液組成及び反応条件で行った。
《反応液組成》
鋳型DNA(100μg/μl): 1μL
Taq polymerase: 2.5unit
5’プライマー(20μM): 2μL
3’プライマー(20μM): 2μL
dNTP(2.5mM each): 8μL
10×Buffer: 10μL
滅菌水: 適量(約77μL)
合計: 100μL
《反応条件》
「95℃で1分間の熱変性・解離→55℃で1分間のアニーリング→72℃で30秒間の合成・伸長」を1サイクルとするサイクル条件で、計35サイクル。
上記各PCR後の増幅産物は、PCR後に遠心して得られた上清をMinElute PCR Purification spin column(キアゲン社製)にてフィルター精製することにより単一なオリゴヌクレオチドに精製した。
(2) ビオチン化抗体の調製
常法により、下記のモノクローナル抗体を作製した。
12CA5(抗HAモノクローナル抗体)
次に、12CA5抗体とSulfo-NHS-LC-Biotin(Pierce社製)とのモル比が1:20となるように混合し、室温で30分間反応させた。反応液を5mLの脱塩カラムに通し、目的の抗体画分を回収して、ビオチン化抗体を得た。
(3) オリゴヌクレオチド複合抗体の調製
ビオチン化12CA5には550merのオリゴヌクレオチドを1:1のモル比で混合した。次いで、NeutrAvidin(Piaerce社製)を、ビオチン化抗体に対し1:1のモル比で添加し、室温で15分間反応させた。反応液を5mLの脱塩カラムに通し、目的の画分を回収して、オリゴヌクレオチド複合抗体を得た。
<複合抗体を用いた検出>
実施例1で得られた複合抗体を用いて、「抗原抗体反応」及び「標識検出」を以下のようにして行った。
抗原−抗体反応サンドウィッチ法の常法に従い、支持体としての粒径1μmの磁性ビーズ(BioLabs社製)に、9E10(抗Mycモノクローナル抗体)を結合した抗体結合ビーズを準備した。抗原としてはHA-GST-Mycの合成ペプチド(抗原溶液)を用いた。
まず、マイクロチューブに9E10結合ビーズを入れ、これに1チューブあたり200pg〜2.4fgの抗原量となるように希釈した抗原溶液をそれぞれ添加して、室温で30分間インキュベーションした。各チューブにおける抗原量を表1に示す。
Figure 2009219355
これらをPBSTで3回よく洗浄し、オリゴヌクレオチド複合抗体を含む溶液を適量添加し、室温で30分間シェイキングしながら反応させた。その後、さらにPBSTで3回よく洗浄し、遠心して得られた残渣に、EcoRI緩衝溶液で調製したEcoRI酵素溶液を添加して、37℃で2時間反応させ、オリゴヌクレオチド複合抗体におけるオリゴヌクレオチド鎖を切断した。その後、遠心して得た上清を用いて増幅を行った。
すなわち、配列番号3のプライマー(MUSTag FIP)、4のプライマー(MUSTag BIP)、配列番号5のプライマー(MUSTag F3)及び6のプライマー(MUSTag B3)を添加して(すなわち、配列番号1、2、3、4のプライマーを添加して)、下記の反応液組成及び反応条件でLAMP法による増幅反応を行った。なお反応液にはLoopamp DNA増幅キット(栄研化学社製)を用いた。
MUSTagFIP:
CGCGTGGGGATACCCCCTAA-ATGCGGTGGGCTCTATGG (配列番号3)
MUSTag BIP:
GGTGTGGTGGTTACGCGCAG-AGGGAAGAAAGCGAAAGGAG (配列番号4)
MUSTag F3:
TGGGAAGACAATAGCAGGCA (配列番号5)
MUSTag B3:
CGAACGTGGCGAGAAAGG (配列番号6)
《反応液組成》
鋳型DNA(遠心後の上清): 2μL
Bst DNA polymerase: 1μL
プライマー FIP(20μM): 2μL
プライマー BIP(20μM): 2μL
プライマー F3(5μM): 1μL
プライマー F3(5μM): 1μL
2×Buffer: 12.5μL
SYBR-Green(x2濃度液): 1.25μL
滅菌水: 適量(約2.3μL)
合計: 25μL
《反応条件》
63℃で90分保温する。
なお、反応はMX-3005pリアルタイムPCR装置(ストラタジーン社製)を用いて行い、DNA鎖の合成に伴い変動するSYBR-Green蛍光を反応開始後1分毎に計測し、DNAの増幅を観察した。その結果を図7に示す。
同時に、反応性の比較のため、同上清に、配列番号7のプライマー(MUSTag-Forw3)及び配列番号8のプライマー(MUSTag-GEX)を添加して、下記の反応液組成及び反応条件でPCRを行った。なお反応液にはBrilliant SYBR green Q-PCR master mixキット(Stratagene社製)を用いた。その結果を図8に示す。
5-MUSTag-Forw3:
TGCATCTAGAGGGCCCTATTCTATA (配列番号7)
3-MUSTag-GEX:
GGCAAGCCACGTTTGGTG (配列番号8)
《反応液組成》
鋳型DNA(遠心後の上清): 2μL
2×Buffer: 12.5μL
5’プライマー
5- MUSTag-Forw3 (20μM): 2μL
3’プライマー
3-MUSTag-GEX (20μM): 2μL
Reference Dye: 0.375μL
滅菌水: 適量(約6.3μL)
合計: 25μL
《反応条件》
最初に95℃で10分間の熱変性、次いで「95℃で30秒間の熱変性・解離→60℃で1分間のアニーリング→72℃で1分間の合成・伸長」を1サイクルとするサイクル条件で、計40サイクル。
その結果、図7及び図8に示すように、いずれの反応系においても、EcoRI処理により得られる、オリゴヌクレオチド断片の存在を示すピークが、それぞれ、抗原濃度依存的に認められた。しかし、リアルタイムPCR法を用いた場合に検出されていた64fg以下の抗原量が、LAMP法を用いた場合では検出することができなかった。一方で、LAMP法を用いた場合に、最小検出濃度である320fgの抗原の検出に要した反応時間は76分であり、1サイクル当たり約1分程度であった。これはPCRサイクルとして1サイクル当たり3分強を要するリアルタイムPCR法を用いた場合に比べて、大きく反応時間が短縮されたと言える。なお、LAMP法を用いた場合の反応時間は、LAMPプライマーセットとしてループプライマー(Loop-F及びLoop-B)を併用することで、約1/3に減少できることが知られており、さらなる短縮も可能であると予想される。
本発明の検出方法の一実施例を示す模式フロー図である。 本発明の検出方法の一実施例を示す模式フロー図である。 本発明の検出方法の一実施例を示す模式フロー図である。 標識化結合物質からオリゴ核酸鎖を切断する態様の一例を示す模式図である。 標識化結合物質からオリゴ核酸鎖を切断する態様の一例を示す模式図である。 アダプター部分を介してオリゴペプチド核酸鎖が複合化された抗体を用いて、抗原を識別検出する一実施例を示す概略図である。 DNAシークエンサーABI-3100によりGeneScan解析を行った結果の一例を示すチャートである(図5(5)に示すチャートの拡大図でもある)。 本発明の検出方法により得られたDNA増幅の結果を示すグラフである。 本発明の検出方法においてLAMP法の代わりにリアルタイムPCR法を用いたときのDNA増幅の結果を示すグラフである。
符号の説明
1: 抗原
2: ウェルプレート
3: 標識処理抗体
4: 標識処理抗体
5: ヌクレオチド鎖
6: ヌクレオチド鎖
7: 抗原−抗体複合体
8: 抗原−抗体複合体
9: Fプライマー
10:Rプライマー
11:増幅断片
12:増幅断片
13:標識処理抗体
14:標識処理抗体
15:ヌクレオチド鎖
16:ヌクレオチド鎖
17:制限酵素サイト
18:制限酵素サイト
19:抗原−抗体複合体
20:抗原−抗体複合体
21:ヌクレオチド断片
22:ヌクレオチド断片
23:Fプライマー
24:Rプライマー
25:増幅断片
26:増幅断片
配列番号1:合成DNA
配列番号2:合成DNA
配列番号3:合成DNA
配列番号4:合成DNA
配列番号5:合成DNA
配列番号6:合成DNA
配列番号7:合成DNA
配列番号8:合成DNA

Claims (9)

  1. 標的物質の検出方法であって、
    恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質と、被験試料中の標的物質とを接触させて、標的物質と結合物質との複合体を形成させる工程、
    複合体中のオリゴ核酸鎖を前記核酸増幅法により増幅する工程、及び
    増幅産物を検出する工程
    を含む、前記方法。
  2. 前記結合物質が複数種類の物質であり、前記結合物質が当該標的物質の種類に対応して識別検出可能なように標識処理されたものである、請求項1記載の方法。
  3. 核酸増幅法に用いるプライマーとして少なくとも1種のプライマーセットを用いる、請求項2記載の方法。
  4. 前記核酸増幅法がLAMP法又はICAN法である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記標識処理は、オリゴ核酸鎖が少なくともアダプター部分を介して結合物質に固定されたものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記アダプター部分が、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれるいずれかのタンパク質、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれる少なくとも2種類のタンパク質との融合タンパク質、プロテインG、プロテインA及びプロテインLから選ばれる少なくとも1種類のタンパク質と他のタンパク質との融合タンパク質、又はこれらの組み合わせである、請求項5記載の方法。
  7. 前記標的物質が抗原であり、前記結合物質が抗体である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 恒温条件下で反応可能な核酸増幅法に用いるプライマーと結合する領域を有するオリゴ核酸鎖により標識処理された結合物質を含む、標的物質の検出用キット。
  9. 前記プライマーがLAMP法用プライマー又はICAN法用プライマーである、請求項8記載のキット。
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WO2008004706A1 (fr) 2008-01-10

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