JP2009217879A - 対物レンズ及び光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
CD、DVDともに良好に再生できる対物レンズを提供する。
【解決手段】
異種記録媒体である2つの光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、異なる波長の光源からの光をそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光させ、それぞれの情報記録面からの反射光を受光素子に受光させ、第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長λ1(655±15nm)、第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長λ2(785±15nm)が用いられる光学系に用いる、両面に非球面を有する対物レンズにおいて、整数M、Nが、−160<Mλ1−Nλ2<−100を満足するとき、対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪状の段差部を備える位相シフタが設けられ、この位相シフタは第1の波長λ1の光に対して、位相差の絶対値が、0.8|M|λ1から1.2|M|λ1の範囲の段差で構成する。
【選択図】 図1
CD、DVDともに良好に再生できる対物レンズを提供する。
【解決手段】
異種記録媒体である2つの光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、異なる波長の光源からの光をそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光させ、それぞれの情報記録面からの反射光を受光素子に受光させ、第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長λ1(655±15nm)、第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長λ2(785±15nm)が用いられる光学系に用いる、両面に非球面を有する対物レンズにおいて、整数M、Nが、−160<Mλ1−Nλ2<−100を満足するとき、対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪状の段差部を備える位相シフタが設けられ、この位相シフタは第1の波長λ1の光に対して、位相差の絶対値が、0.8|M|λ1から1.2|M|λ1の範囲の段差で構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、CD(コンパクトディスク)及びDVD(デジタルバーサタイルディスク)等の光ディスクの記録又は再生に適し、回折限界性能を有する対物レンズ及び光学装置に関する。なお、CDとは記録可能なCD−R(コンパクトディスク レコーダブル)も含むものとする。
従来、0.6mmの厚さの透明基板を有するDVDと1.2mmの厚さの透明基板を有するCDとの両方を再生する対物レンズが提案されている(特許文献1〜3参照)。
これらの従来例において、非球面を有する対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪帯状に位相シフタが設けられている。対物レンズの基本的形状はDVDを良好に再生できるように最適化されており、CDを再生するときには、位相シフタで位相を補正することにより収差が小さくなるよう補正している。
また、上記の従来例では、CDの再生時の軸外コマ収差については補正ができず、軸外のコマ収差が大きくなるが、この問題を解決した対物レンズも提案されている(特許文献4参照)。
これは、対物レンズの基本的形状として、軸上の球面収差は無視し、DVDの軸外コマ収差とCDの軸外コマ収差を補正したものとし、それに、CDの波長に比例する段差を有する位相シフタでDVDの軸上球面収差を低減し、またDVDの波長に比例する段差を有する位相シフタでCDの軸上球面収差を低減し、その結果、DVDの軸上、軸外の収差、ならびにCDの軸上、軸外の収差を低減した対物レンズとしている。
特開平10−255305号公報
特開平11−016190号公報
特開平11−002759号公報
特開2002−048971号公報
しかし、上記従来例では、軸上の球面収差を補正する手段として、CD、あるいはDVDの波長の整数倍の段差を有する位相シフタを用いているため、軸上球面収差が、CDでも、DVDでも波面収差で、0.045λ程度にまでしか低減されていない。実際のレンズ設計では、CD及びDVD用として集光特性がほど良い仮想非球面の基本形状からスタートして、CDとDVD共に収差が減少するように位相シフタを設定して数値計算し、これを繰り返して収差が最小になるような位相シフタを算出するが、その結果は初期形状の設定に大きく依存するので、真に最適な結果を得ようとすれば、基本形状のパラメータを変化させて膨大な量の繰り返し計算をしなければならない。このように従来のレンズ設計には試行錯誤的な要素が多いので、現実的には有限の時間内で許容できる集光特性のレンズを設計するには、豊富な経験と熟練が必要であった。
その上、通常、対物レンズは、材料を樹脂とし、射出成形により製造されるが、製造時には、形状転写の誤差等が生ずるため、設計値通りの収差を確保した製造は困難である。また、記録用においては、DVDの収差に関しても、CDの収差に関しても、実際に作られたレンズの収差が軸上で0.04λ程度の収差を要求されることから、設計の段階で、更に軸上の収差を良好に補正する必要が生じていた。
本発明は、上記欠点を解消するためになされたものであり、例えば、DVD、CD等の複数種の記録媒体からなる光ディスクを記録又は再生するときに、軸上の収差、軸外の収差の両者とも、良好に補正でき、製造時の誤差を考慮しても充分量産可能な対物レンズ及び光学装置の提供を目的とする。
本発明は、前述の課題解決のために、異種記録媒体である2つの光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、それぞれの光ディスクに対して異なる波長の光源からの光をそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光させ、それぞれの情報記録面からの反射光を受光素子に受光させ、第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長λ1が用いられ、第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長λ2が用いられる光学系に用いる、両面に非球面を有する対物レンズにおいて、
λ1は655±15nmの範囲、λ2は785±15nmの範囲の波長であり、整数M、Nが、
−160<Mλ1−Nλ2<−100
を満足するとき、前記対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪状の段差部を備える位相シフタが設けられ、この位相シフタは第1の波長λ1の光に対して、位相差の絶対値が、0.8|M|λ1から1.2|M|λ1の範囲の段差で構成されていることを特徴とする対物レンズを構成した。
λ1は655±15nmの範囲、λ2は785±15nmの範囲の波長であり、整数M、Nが、
−160<Mλ1−Nλ2<−100
を満足するとき、前記対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪状の段差部を備える位相シフタが設けられ、この位相シフタは第1の波長λ1の光に対して、位相差の絶対値が、0.8|M|λ1から1.2|M|λ1の範囲の段差で構成されていることを特徴とする対物レンズを構成した。
ここで、前記Mが−5であることが好ましく、更に前記位相シフタの位相差の絶対値が、4.90λ1から5.70λ1の範囲の段差で構成されていることがより好ましい。
また、前記Mが7であることも好ましく、更に前記位相シフタの位相差の絶対値が、7.00λ1から8.30λ1の範囲の段差で構成されていることがより好ましい。
また、前記位相シフタを設ける面は、光源側の面であるとより好ましい。
更に具体的には、前記対物レンズが、第1の波長λ1の光と第2の波長λ2の光とがともに、補助レンズ、対物レンズを介して光ディスクの情報記録面に集光される光学系に用いられ、補助レンズと、対物レンズの片面の頂点を含む面の非球面と、対物レンズの残る片面の頂点を含む面の非球面との組合せが、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に軸上球面収差がRMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定されており、かつ、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定され、更に、第2の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ2〜0.01λ2となるように設定されていることがより好ましい。この場合、前記補助レンズが、コリメーターレンズである。
また、前記対物レンズが、第1の波長λ1の光と第2の波長λ2の光とがともに、対物レンズを介して光ディスクの情報記録面に集光される光学系に用いられ、対物レンズの片面の頂点を含む面の非球面と、対物レンズの残る片面の頂点を含む面の非球面との組合せが、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に軸上球面収差がRMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定されており、かつ、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定され、更に、第2の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ2〜0.01λ2となるように設定されていることが更に好ましい。
そして、異種記録媒体である2つの光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、それぞれの光ディスクに対して異なる波長の光源からの光が対物レンズによりそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光され、それぞれの情報記録面からの反射光が対物レンズを透過して受光素子に受光される光学装置において、上記対物レンズに前述の対物レンズを用いることを特徴とする光学装置を提供する。
本発明の対物レンズは、位相シフタによる収差補正前の基本形状を、DVDの軸上、軸外収差及びCDの軸外収差が充分に小さくなる非球面形状とし、その片面に、第1の波長の光に対しては、収差の発生を出来るだけ抑え、第2の波長の光に対しては、収差を低減できるように選ばれた段差を有する位相シフタを設けることにより、CDの軸上収差も改善するように補正することができ、DVD、CDの記録又は再生に際し、良好に使用される。
また、位相シフタによる収差補正前の基本形状に対して、第1の波長の光に対しては、収差の発生を出来るだけ抑えるといった拘束条件を付与するので、基本形状の設定に対する自由度が少なくなって、その形状設定が容易になり、その結果、短時間で要求精度以上に最適化することができ、また到達精度も従来の方法よりも高くなる。
第1の波長の光に対しても、また、第2の波長の光に対しても、軸上の収差が小さく抑えられるため、本発明の対物レンズは、製造時の誤差を考慮しても収差性能の安定した量産が可能となる。
図1は、本発明の対物レンズの一実施例を示す断面図であり、光軸4に平行に、かつ、光軸4を通る断面を示し、光軸4に垂直な方向から見ている。図2は光源側から見た場合の、図1の対物レンズの正面図である。
図1において、11、12、13、14、15、16、17、18、19、110は第1面に設けられた光軸を中心とする輪状の段差部、φ11、φ12、φ13、φ14、φ15、φ16、φ16、φ17、φ18、φ19、φ110はそれぞれ段差部11、12、13、14、15、16、17、18、19、110の内側の径(直径)、φ111は第1面の有効径(直径)、である。φ21は第2面の有効径(直径)である。
また、11a、12a、13a、14a、15a、16a、17a、18a,19a,110a、111aは、輪帯状の非球面である。尚、11aは、円形状の非球面であるが、今後便宜的に輪帯状非球面と称することにする。
本発明の対物レンズは、2種類の光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、それぞれの光ディスクに対して異なる波長の光源からの光をそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光させ、それぞれの情報記録面からの反射光を受光素子に受光させる光学系に用いる。集光精度を向上させるため、本発明の対物レンズは両面に非球面を有する。
第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長λ1が用いられ、第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長λ2が用いられる。そして、λ1は655±15nmの範囲、λ2は785±15nmの範囲の波長であり、整数M、Nが、
−160<Mλ1−Nλ2<−100・・・・(式1)
を満足するとき、前記対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪状の段差部を備える位相シフタが設けられ、この位相シフタは第1の波長λ1の光に対して、位相差の絶対値が、0.8|M|λ1から1.2|M|λ1の範囲の段差で構成されている。
−160<Mλ1−Nλ2<−100・・・・(式1)
を満足するとき、前記対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪状の段差部を備える位相シフタが設けられ、この位相シフタは第1の波長λ1の光に対して、位相差の絶対値が、0.8|M|λ1から1.2|M|λ1の範囲の段差で構成されている。
式1において、「100」と「160」の数値は、λ1=655nm、λ2=785nmとしたときに、その波長差は130nmであるので、波長差の略0.8倍と1.2倍に相当するように選んだものである。−100<Mλ1−Nλ2<0の場合でも設計が可能であるが、一つの段差での補正量が小さくなるため、段数を増やす必要があり、段差の加工が困難になるので、現実的でない。一方、Mλ1−Nλ2<−160の場合には、一つの段差での補正量が大き過ぎ、最終の収差量を小さくすることができない。また、M,Nの絶対値が大きいと、一段の段差寸法が大きくなり、加工困難、精度確保困難とういう不都合が生じる。
ここで、式1において、Mが−5、Nが−4の場合、Mλ1−Nλ2=−135となるので、位相差の絶対値を4λ1から6λ1の範囲に設定すればよい。実際には、前記位相シフタの位相差の絶対値が、4.90λ1から5.70λ1の範囲の段差となるように構成する。
また、式1において、Mが7、Nが6の場合、Mλ1−Nλ2=−125となるので、位相差の絶対値を5.6λ1から8.4λ1の範囲に設定すればよい。実際には、前記位相シフタの位相差の絶対値が、7.00λ1から8.30λ1の範囲の段差となるように構成する。
対物レンズの第1面(使用時に光源側に向けられる面)には、光軸を中心とする輪状の段差部11、12、13、14、15、16、17、18、19、110を備える位相シフタが設けられる。
第1の波長λ1の光では、軸上、軸外の収差が良好な、また第2の波長λ2の光では、軸外のみ良好に設計された、両面非球面のレンズに対して、段差部11、12、13、14、15、16、17、18、19、110は、第1の波長λ1の光には、収差の劣化を抑えるために僅かに位相差を生じさせ、第2の波長λ2の光には、収差を低減させるための位相差を生じさせる機能を有する。
具体的には、次のように段差部の形状を決定することで、上記機能を満たす。
第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に軸上球面収差がRMS値で0.001λ1〜0.01λ1となり、かつ、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ1〜0.01λ1となり、更に、第2の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ2〜0.01λ2となるように設計した両面非球面レンズを設計し、この形状(以下この形状を基本形状を称することとする。)に対して、第1面に対して、隣接する輪帯非球面(例えば11aと、12aなど)の段差部の光軸に平行に測った段差寸法dが、第1の波長をλ1、レンズ材料の波長λ1での屈折率をnとして、
4.90<|d・(n−1)/λ1|<5.70・・・・(式2)
又は
7.00<|d・(n−1)/λ1|<8.30・・・・(式3)
を満足するように設定する。ここで|〜|は、〜の絶対値を意味するものとする。
4.90<|d・(n−1)/λ1|<5.70・・・・(式2)
又は
7.00<|d・(n−1)/λ1|<8.30・・・・(式3)
を満足するように設定する。ここで|〜|は、〜の絶対値を意味するものとする。
具体的には、基本形状の第1面からの平行移動、及び各輪帯非球面の非球面形状(後述の式2で示す非球面係数)の変更により上記位相差を満足する設計が可能である。
このように設定することで、第1の波長の光に対しては、収差の発生を抑制し、第2の波長の光に対しては、収差の低減を行うことが可能となる。
このように設定することで、第1の波長の光に対しては、収差の発生を抑制し、第2の波長の光に対しては、収差の低減を行うことが可能となる。
|d・(n−1)/λ1|が4.90より小さいと、第2の波長λ2に対する収差低減の効果が不足となり、また、5.70より大きくなると、第1の波長λ1に対する収差の発生の抑制の効果が不足する。
また、各輪帯非球面は次の式4で表すことができる。このとき、段差を設けたことによる光軸方向の段差量は式2における段差部前後のサグ値の差より示される。
また、式4において、iは0、2、4、6、8、10であり、jは1、2であり、hは光軸からの高さであり、zjは第j面非球面の頂点の接平面からその非球面上の高さhの点までの距離であり、rj、kj、ai,jは第j面の各係数である。
このように設計することで、段差を設ける前の、第1の波長λ1に対する軸外収差及び第2の波長λ2に対する軸外収差の特性が、段差を設けた後も大きくは劣化しない。
上記では、位相シフタを光源側の面に設けることとしたが、反対側の面に設けてもよい。また、両側の面に分けて設けてもよい。
ただし、光源側に設けた場合と、その反対側に設けた場合、また両側に分けて設けた場合で、収差は同程度のレンズが出来るが、光源側に設けるほうが、光線透過率が2〜3%高いことが比較実験で判明した。よって光源側に設けることが望ましい。
図3は本発明の光学装置の一実施例を示す構成図である。図3において、1は光源、2は反射機能を有する光学媒体、3は対物レンズ、5は補助レンズ、6は第1の光ディスク、6aは第1の光ディスク6の透明基板(以下、第1の透明基板という)、6bは第1の光ディスク6の情報記録面(以下、第1の情報記録面という)、7は第2の光ディスク、7aは第2の光ディスク7の透明基板(以下、第2の透明基板という)、7bは第2の光ディスク7の情報記録面(以下、第2の情報記録面という)、9は絞り、10は受光素子、S1は光源1から補助レンズ5の光源側の面(第1面)までの光軸上の距離、S2は補助レンズ5の光ディスク側の面(第2面)から対物レンズ3の第1面までの光軸上の距離である。
図3に示す光学装置では、第1の波長λ1を用いて第1の光ディスクの記録又は再生する場合の対物レンズ3の開口数NA1と、第2の波長λ2を用いて第2の光ディスクの記録又は再生する場合の対物レンズ3の開口数NA2とが、NA1>NA2を満たす。
図3において、光源1からの第1の波長λ1の光は、順に光学媒体2、補助レンズ5、対物レンズ3を介して第1の情報記録面6bに導かれ収束する。図2において、光源1からの第2の波長λ2の光は、順に光学媒体2、補助レンズ5、対物レンズ3を介して第2の情報記録面7bに導かれ収束する。
第1の情報記録面6bによって反射される第1の波長λ1の光と、第2の情報記録面7bによって反射される第2の波長λ2の光とは、ともに来た光路を戻り光学媒体2により反射されて受光素子10に受光される。
また、第1の情報記録面6bと第2の情報記録面7bにはデジタル信号を表すマークが記録されている。このマークにより表される1ピットの寸法が数μm以下の場合には精確な記録又は再生を行うために、本発明の光学装置の光学系は回折限界性能を有する。
光源1は、例えばレーザー光源等が挙げられ、第1の光ディスク6がDVD、第2の光ディスク7がCDと仮定すれば、レーザー光源としては例えばCD用に波長785nmのレーザー光源、DVD用に波長655nmのレーザー光源等が挙げられる。なお、光源の波長については、上述した655nm、785nmに限定されない。
図3に示す光学装置では、第1の透明基板6aの厚さt1に対して、第1の波長λ1の光が第1の情報記録面6bに良好に収束するように補助レンズ5と対物レンズ3との組合せが最適化されており、かつ、第2の透明基板7aの厚さt2に対して、第2の波長λ2の光が第2の情報記録面7bに良好に収束するように補助レンズ5と対物レンズ3との組合せが最適化されている。例えば、補助レンズとして、コリメーターレンズを用いる場合、既知の設計手法によりコリメーターレンズをほぼ収差がないように設計し、対物レンズは、無限からの光束に対して収差を最適化することで、上記補助レンズと対物レンズの組合せを満足させられる。
図3に示す光学装置に図1に示されるような対物レンズを用いる場合には、補助レンズ5としてコリメーターレンズを用い、対物レンズ3は、その片面の頂点を含む面の非球面と、対物レンズ3の残る片面の頂点を含む面の非球面との組合せが、第1の光ディスク6の情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸上球面収差がRMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定されていることが望ましい。
第1の光ディスク6の情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸上球面収差がRMS値で0.01λ1以上であると、位相シフタを設けたときの収差の劣化が大きくなってしまう。
また、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定され、更に、第2の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ2〜0.01λ2となるように設定されていることが望ましい。
このように設定すると、位相シフタを設けても、軸外のコマ収差が小さく抑えられる。
また、図3に示す光学装置において、光源1から補助レンズ5の光源1側の面までの光軸上の距離であるS1について、8mm≦S1≦25mmであることが好ましい。S1が8mm未満であると収差補正が困難となるおそれがあり、S1が25mm超であると光学装置の小型化が困難となるおそれがある。
また、光学媒体2の例として、例えば、ビームスプリッタ、ハーフミラー、プリズム等が挙げられる。光学媒体2は必要に応じて設けられ、光学媒体2を設けずに、光源1からの光が直接対物レンズ3に照射されるようにしてもよい。また、光ディスクの情報記録面のデータを受光素子に読み込む手段は図3に示す手段に限定されない。
絞り9は開口数(NA)を変化させる機能を有する。絞り9を設ける理由は、記録又は再生の際、第1の光ディスク6に使用される開口数と第2の光ディスク7に使用される開口数とが異なる場合、絞り9により開口数を調整するためである。第1の光ディスク6に使用される開口数と第2の光ディスク7に使用される開口数とが同じである場合には絞り9は通常不要である。絞り9には、機械的絞り、光学的絞りがあり、特に限定されない。
図3では、補助レンズ5を1個のレンズによって構成しているが、これに限定されず、補助レンズ5をそれぞれ複数個のレンズ群によって構成してもよい。
以上、2種類の光ディスクの記録又は再生について述べたが、これに限定されず、3種類以上の異なる透明基板の厚さの光ディスクを記録又は再生の対象としてもよい。また、本発明における光ディスクは、DVD、CDに限定されず、他の種類の光ディスクであってもよい。
図3に示す光学装置では、1つの光源1から、第1の波長λ1の光及び第2の波長λ2の光を発光させている。しかし、これに限定されず、第1の波長の光と第2の波長の光の光源を別々に分けてもよい。
補助レンズ5及び対物レンズ3には材料として合成樹脂を通常使用する。しかし、合成樹脂に限定されず、ガラスを用いてもよい。
第1の光ディスク6としてDVD(t1=0.60mm)を用い、第2の光ディスク7としてCD(t2=1.20mm)を用いることとし、CD、DVDの記録又は再生を前提とした図1及び図2に示す対物レンズを製作した。
DVDの再生又は記録には波長655nmのレーザー光源、CDの再生又は記録には波長785nmのレーザー光源の使用を前提として、第1の波長を655nm、第2の波長を785nmとして、また、DVDの透明基板は波長655nmで屈折率1.580を有するものとして、CDの透明基板は波長785nmで屈折率1.573を有するものとして、設計した。
また、補助レンズにはコリメーターレンズが使用されることを前提に、対物レンズは、無限からの光束に対して収差を補正することとして、設計した。
対物レンズ3の有する非球面の形状は、各輪帯状非球面を含め、前述の式4によって決定した。また、段差は式2を満足するように設定した。
まず、DVDの軸上球面収差、軸外コマ収差、及びCD用の軸外コマ収差が良好に補正されるように設計を行った。CD用の軸上の球面収差を補正するようには設計していない。このレンズを基本形状の対物レンズとし、後に示す本発明の対物レンズ実施例と比較するために、その諸特性を以下に示す。
基本形状の対物レンズの仕様、諸数値を表1上段に示す。表1上段において、f1は波長655nmにおける対物レンズ3の焦点距離、f2は波長785nmにおける対物レンズ3の焦点距離、d1は対物レンズ3の中心厚、n1は波長655nmにおける対物レンズ3の屈折率、n2は波長785nmにおける対物レンズ3の屈折率である。
基本形状の対物レンズの第1面の非球面の各係数を表1中段に、また第2面の非球面の各係数を表1下段に示す。以下の表において、E−01は10-1を意味する。
表2下段において、p1は波長655nmにおける、対物レンズの第2面と第1の光ディスク6の対物レンズ側の面との距離(作動距離)、p2は波長785nmにおける、対物レンズの第2面と第2の光ディスク7の対物レンズ側の面との距離(作動距離)である。
図4にCD用光学系の基本形状の対物レンズの軸外波面収差特性を示す。図4において実線はすべての種類の収差を含む波面収差を示す。また、破線は軸外波面収差のうちの軸外コマ収差のみを示す。また図5にDVD用光学系の基本形状の対物レンズの軸外波面収差特性を示す。実線、破線の意味は図4と同様である。なお、以下の収差特性図においても実線、破線の意味は図4と同様とする。各例についての収差特性図及び後述する表の収差の値はすべて計算値である。
次に、前述の基本形状の対物レンズを位相シフタにより収差を補正した対物レンズの収差特性について説明する。この対物レンズの基本的な仕様は、表1上段に示す基本形状の対物レンズと同様とした。形状は図1及び図2に示すレンズのような形状とし、第1面(光源側に向けられる面)に輪帯状の位相シフタを導入した。
図1に示す、第1輪帯11aは、基本形状の対物レンズにおける第1面と同じ非球面係数を持つ面とし、第2輪帯12aは、表3に示す非球面係数で表される形状とし、第1輪帯11aとの境界は、光軸から0.215mmの位置とし、そこに段差11を設けた。この段差11の光軸方向の距離は、−6.00μmで、位相に換算して−4.95λ1とした。ここで、段差の距離、及び位相の符号(−)は、当該輪帯が、隣接する内側の輪帯より光源側に移動した面であることを示す。
第3輪帯13aは、表4に示す非球面係数で表される形状とし、第2輪帯12aとの境界は、光軸から0.445mmの位置とし、そこに段差12を設けた。この段差12の光軸方向の距離は、−6.00μmで、位相に換算して−4.95λ1とした。
第4輪帯14aは、表5に示す非球面係数で表される形状とし、第3輪帯13aとの境界は、光軸から0.585mmの位置とし、そこに段差13を設けた。この段差13の光軸方向の距離は、−6.04μmで、位相に換算して−4.98λ1とした。
第5輪帯15aは、表6に示す非球面係数で表される形状とし、第4輪帯14aとの境界は、光軸から0.735mmの位置とし、そこに段差14を設けた。この段差14の光軸方向の距離は、−6.08μmで、位相に換算して−5.02λ1とした。
第6輪帯16aは、表7に示す非球面係数で表される形状とし、第5輪帯15aとの境界は、光軸から0.900mmの位置とし、そこに段差15を設けた。この段差15の光軸方向の距離は、−6.19μmで、位相に換算して−5.11λ1とした。
第7輪帯17aは、表8に示す非球面係数で表される形状とし、第6輪帯16aとの境界は、光軸から1.290mmの位置とし、そこに段差16を設けた。この段差16の光軸方向の距離は、6.49μmで、位相に換算して5.36λ1とした。
第8輪帯18aは、表9に示す非球面係数で表される形状とし、第7輪帯17aとの境界は、光軸から1.390mmの位置とし、そこに段差17を設けた。この段差17の光軸方向の距離は、6.64μmで、位相に換算して5.48λ1とした。
第9輪帯19aは、表10に示す非球面係数で表される形状とし、第8輪帯18aとの境界は、光軸から1.440mmの位置とし、そこに段差18を設けた。この段差18の光軸方向の距離は、6.70μmで、位相に換算して5.53λ1とした。
第10輪帯110aは、表11に示す非球面係数で表される形状とし、第9輪帯19aとの境界は、光軸から1.490mmの位置とし、そこに段差19を設けた。この段差19の光軸方向の距離は、6.79μmで、位相に換算して5.60λ1とした。
第11輪帯111aは、表12に示す非球面係数で表される形状とし、第10輪帯110aとの境界は、光軸から1.530mmの位置とし、そこに段差110を設けた。この段差110の光軸方向の距離は、6.88μmで、位相に換算して5.68λ1とした。
図6に本実施例の対物レンズを用いたCD用光学系の軸外波面収差特性の計算結果を示す。また図7に本実施例の対物レンズを用いたDVD用光学系の軸外波面収差特性の計算結果を示す。
実施例2の対物レンズを図8及び図9に基づいて説明する。本実施例においても、対物レンズ3の有する非球面の形状は、各輪帯状非球面を含め、前述の式4によって決定した。また、段差は式3を満足するように設定した。
図8及び図9に示す、第1輪帯21aは、基本形状の対物レンズにおける第1面と同じ非球面係数を持つ面とし、第2輪帯22aは、表13に示す非球面係数で表される形状とし、第1輪帯21aとの境界は、光軸から0.300mmの位置とし、そこに段差21を設けた。この段差21の光軸方向の距離は、+8.64μmで、位相に換算して+7.13λ1とした。ここで、段差の距離、及び位相の符号(+)は、当該輪帯が、隣接する内側の輪帯より像側に移動した面であることを示す。
第3輪帯23aは、表14に示す非球面係数で表される形状とし、第2輪帯22aとの境界は、光軸から0.555mmの位置とし、そこに段差22を設けた。この段差22の光軸方向の距離は、+8.77μmで、位相に換算して+7.24λ1とした。
第4輪帯24aは、表15に示す非球面係数で表される形状とし、第3輪帯23aとの境界は、光軸から0.740mmの位置とし、そこに段差23を設けた。この段差23の光軸方向の距離は、+8.88μmで、位相に換算して+7.33λ1とした。
第5輪帯25aは、表16に示す非球面係数で表される形状とし、第4輪帯24aとの境界は、光軸から0.950mmの位置とし、そこに段差24を設けた。この段差24の光軸方向の距離は、+9.05μmで、位相に換算して+7.47λ1とした。
第6輪帯26aは、表17に示す非球面係数で表される形状とし、第5輪帯25aとの境界は、光軸から1.260mmの位置とし、そこに段差25を設けた。この段差25の光軸方向の距離は、−9.42μmで、位相に換算して−7.77λ1とした。ここで、段差の距離、及び位相の符号(−)は、当該輪帯が、隣接する内側の輪帯より光源側に移動した面であることを示す。
第7輪帯27aは、表18に示す非球面係数で表される形状とし、第6輪帯26aとの境界は、光軸から1.385mmの位置とし、そこに段差26を設けた。この段差26の光軸方向の距離は、−9.67μmで、位相に換算して−7.98λ1とした。
第8輪帯28aは、表19に示す非球面係数で表される形状とし、第7輪帯27aとの境界は、光軸から1.460mmの位置とし、そこに段差27を設けた。この段差27の光軸方向の距離は、−9.82μmで、位相に換算して−8.10λ1とした。
第9輪帯29aは、表20に示す非球面係数で表される形状とし、第8輪帯28aとの境界は、光軸から1.520mmの位置とし、そこに段差28を設けた。この段差28の光軸方向の距離は、−9.87μmで、位相に換算して−8.14λ1とした。
図10に本実施例の対物レンズを用いたCD用光学系の軸外波面収差特性の計算結果を示す。また図11に本実施例の対物レンズを用いたDVD用光学系の軸外波面収差特性の計算結果を示す。
本発明の対物レンズの特徴は、レンズの中心部、即ち最も内側の段差11、21の内側の面(第1輪帯11a、21a)は、基本形状の対物レンズにおける第1面と同じ非球面係数を持つ面であり、しかもDVD用光学系に対しては収差が略ゼロになることである。この第1輪帯11a、21aの精確な形状は、レンズ干渉計による干渉縞を利用した波面収差測定、あるいは接触式又は非接触式による非球面形状測定により測定することが可能であり、その形状から収差を推定することも可能である。
本発明の対物レンズは、CD/DVD兼用の光ピックアップ装置に用いられる。
1:光源
2:光学媒体
3:対物レンズ
4:光軸
5:補助レンズ
6:第1の光ディスク
6a:第1の光ディスク6の透明基板
6b:第1の光ディスク6の情報記録面
7:第2の光ディスク
7a:第2の光ディスク7の透明基板
7b:第2の光ディスク7の情報記録面
9:絞り
10:受光素子
S1:光源1から補助レンズ5の第1面までの光軸上の距離
S2:補助レンズ5の第2面から対物レンズ3までの光軸上の距離
11、12、13、14、15、16、17、18、19、110:光軸を中心とする輪状の段差部
11a、12a、13a、14a、15a、16a、17a、18a、19a、110a、111a:輪帯状非球面
φ11、φ12、φ13、φ14、φ15、φ16、φ17、φ18、φ19、φ110:それぞれ段差部11、12、13、14、15、16、17、18、19、110の内側の径(直径)
φ111:第1面の有効径(直径)
φ10:第2面の有効径(直径)
21、22、23、24、25、26、27、28:光軸を中心とする輪状の段差部
21a、22a、23a、24a、25a、26a、27a、28a、29a:輪帯状非球面
φ21、φ22、φ23、φ24、φ25、φ26、φ27、φ28:それぞれ段差部21、22、23、24、25、26、27、28の内側の径(直径)
φ29:第1面の有効径(直径)
φ20:第2面の有効径(直径)
2:光学媒体
3:対物レンズ
4:光軸
5:補助レンズ
6:第1の光ディスク
6a:第1の光ディスク6の透明基板
6b:第1の光ディスク6の情報記録面
7:第2の光ディスク
7a:第2の光ディスク7の透明基板
7b:第2の光ディスク7の情報記録面
9:絞り
10:受光素子
S1:光源1から補助レンズ5の第1面までの光軸上の距離
S2:補助レンズ5の第2面から対物レンズ3までの光軸上の距離
11、12、13、14、15、16、17、18、19、110:光軸を中心とする輪状の段差部
11a、12a、13a、14a、15a、16a、17a、18a、19a、110a、111a:輪帯状非球面
φ11、φ12、φ13、φ14、φ15、φ16、φ17、φ18、φ19、φ110:それぞれ段差部11、12、13、14、15、16、17、18、19、110の内側の径(直径)
φ111:第1面の有効径(直径)
φ10:第2面の有効径(直径)
21、22、23、24、25、26、27、28:光軸を中心とする輪状の段差部
21a、22a、23a、24a、25a、26a、27a、28a、29a:輪帯状非球面
φ21、φ22、φ23、φ24、φ25、φ26、φ27、φ28:それぞれ段差部21、22、23、24、25、26、27、28の内側の径(直径)
φ29:第1面の有効径(直径)
φ20:第2面の有効径(直径)
Claims (10)
- 異種記録媒体である2つの光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、それぞれの光ディスクに対して異なる波長の光源からの光をそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光させ、それぞれの情報記録面からの反射光を受光素子に受光させ、第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長λ1が用いられ、第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長λ2が用いられる光学系に用いる、両面に非球面を有する対物レンズにおいて、
λ1は655±15nmの範囲、λ2は785±15nmの範囲の波長であり、整数M、Nが、
−160<Mλ1−Nλ2<−100
を満足するとき、前記対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪状の段差部を備える位相シフタが設けられ、この位相シフタは第1の波長λ1の光に対して、位相差の絶対値が、0.8|M|λ1から1.2|M|λ1の範囲の段差で構成されていることを特徴とする対物レンズ。 - 前記Mが−5である請求項1記載の対物レンズ。
- 前記位相シフタの位相差の絶対値が、4.90λ1から5.70λ1の範囲の段差で構成されている請求項2記載の対物レンズ。
- 前記Mが7である請求項1記載の対物レンズ。
- 前記位相シフタの位相差の絶対値が、7.00λ1から8.30λ1の範囲の段差で構成されている請求項4記載の対物レンズ。
- 前記位相シフタを設ける面は、光源側の面であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の対物レンズ。
- 前記対物レンズが、第1の波長λ1の光と第2の波長λ2の光とがともに、補助レンズ、対物レンズを介して光ディスクの情報記録面に集光される光学系に用いられ、補助レンズと、対物レンズの片面の頂点を含む面の非球面と、対物レンズの残る片面の頂点を含む面の非球面との組合せが、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に軸上球面収差がRMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定されており、かつ、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定され、更に、第2の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ2〜0.01λ2となるように設定されている請求項1〜6の何れかに記載の対物レンズ。
- 前記補助レンズが、コリメーターレンズである請求項7に記載の対物レンズ。
- 前記対物レンズが、第1の波長λ1の光と第2の波長λ2の光とがともに、対物レンズを介して光ディスクの情報記録面に集光される光学系に用いられ、対物レンズの片面の頂点を含む面の非球面と、対物レンズの残る片面の頂点を含む面の非球面との組合せが、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に軸上球面収差がRMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定されており、かつ、第1の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ1〜0.01λ1となるように設定され、更に、第2の光ディスクの情報記録面のデータを記録又は再生する場合に、軸外コマ収差が像高0.05mmにおいて、RMS値で0.001λ2〜0.01λ2となるように設定されている請求項1〜6の何れかに記載の対物レンズ。
- 異種記録媒体である2つの光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、それぞれの光ディスクに対して異なる波長の光源からの光が対物レンズによりそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光され、それぞれの情報記録面からの反射光が対物レンズを透過して受光素子に受光される光学装置において、上記対物レンズに請求項1〜9の何れかに記載の対物レンズを用いることを特徴とする光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008059140A JP2009217879A (ja) | 2008-03-10 | 2008-03-10 | 対物レンズ及び光学装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008059140A JP2009217879A (ja) | 2008-03-10 | 2008-03-10 | 対物レンズ及び光学装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009217879A true JP2009217879A (ja) | 2009-09-24 |
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ID=41189575
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JP2008059140A Pending JP2009217879A (ja) | 2008-03-10 | 2008-03-10 | 対物レンズ及び光学装置 |
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JP (1) | JP2009217879A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015155842A1 (ja) * | 2014-04-08 | 2015-10-15 | 日立マクセル株式会社 | 光学部品およびそれを用いた撮像装置 |
-
2008
- 2008-03-10 JP JP2008059140A patent/JP2009217879A/ja active Pending
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WO2015155842A1 (ja) * | 2014-04-08 | 2015-10-15 | 日立マクセル株式会社 | 光学部品およびそれを用いた撮像装置 |
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