JP2009217595A - ストレージエリアネットワーク、コンピュータ、ストレージ装置、ipアドレス競合回避方法およびプログラム - Google Patents

ストレージエリアネットワーク、コンピュータ、ストレージ装置、ipアドレス競合回避方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】同一のIPアドレスを含むブートディスクとバックアップディスクとを異なるコンピュータ装置で起動してもIPアドレスの競合を生じないストレージエリアネットワークを提供する。
【解決手段】第1のディスク13および第1のディスクと同一の内容が記憶されている第2のディスク14がそれぞれ異なるディスク番号20を有すると共に、コンピュータがOSを起動する際に稼働する同一のIPアドレス競合回避手段22をそれぞれが備え、IPアドレス競合回避手段22が、コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を記憶するディスク番号記憶部28と、ディスク番号記憶部に記憶された第1のディスク番号と現在自身が動作するコンピュータのOSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認部24とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明はストレージエリアネットワークに関し、特にストレージエリアネットワークによってバックアップされたディスクでコンピュータを動作させる際のIPアドレスの競合の回避に関する。
ストレージエリアネットワーク(Storage Area Network、以後SANという)は、外部記憶装置間および外部記憶装置とコンピュータ装置の間を結ぶ高速なネットワークである。SANでは、コンピュータ装置相互間がTCP/IPによるネットワーク(以後IPネットワークという)で相互に接続されるのと同時に、記憶装置とコンピュータ装置の間がファイバチャネルによって接続されるのが一般的である。
SANによって、ディスクレスマシン(ディスク装置を持たないコンピュータ装置)のOSをSAN上の論理ディスクから読み出して起動する、SANブート構成のシステムが実現するようになっている。1台のコンピュータ装置に1つの論理ディスクとは限らず、複数の論理ディスクの中からOSを読み出す論理ディスクを選択することもできる。
この構成では、コンピュータ装置の側にディスク装置を持たないので、データ漏洩のリスクを軽減できる。かつ、複数の論理ディスクを有するストレージ内部で該論理ディスク同士のコピーを取るようにすれば、コンピュータ装置の動作環境およびデータのバックアップを容易に取ることができるので、データ破損のリスクも軽減できる。
この件に関連する先行技術として、次のような文献がある。特許文献1には、サーバがブートに利用するディスクを変更する際に、サーバが自らのブート構成を変更する機能を有するという技術が開示されている。特許文献2には、ブートディスクの論理ディスク番号をサーバに記録することによって、該ブートディスクを他の計算機で起動する際のWWNの設定を自動化するという技術が開示されている。特許文献3には、モジュラー型サーバシステムで、計算機固有の情報を管理サーバが収集するという技術が開示されている。
特開2007−066216号公報 特開2007−164305号公報 特開2007−213271号公報
SANブート構成のシステムで、あるマシン(コンピュータ装置)を起動するOSを記憶する論理ディスク(ブートディスク)と、該ブートディスクの記憶内容をそのままコピーした論理ディスク(バックアップディスク)とが存在する場合、このブートディスクの記憶内容が破損した場合は、バックアップディスクから該マシンを起動することによって、破損したブートディスクを復元するよりも早く該マシンを復旧させることができる。
しかしながら、バックアップディスクはブートディスクをそのままコピーしたものであるため、該マシンのネットワークに関する設定、とりわけIPアドレスも、バックアップディスクとブートディスクとで同一の設定が記憶されている。
そのため、該マシンがブートディスクから正常に起動されて運用されている間に、別のマシンが誤ってバックアップディスクから起動された場合、同一のIPネットワークに同一のIPアドレスのマシンが複数存在する、いわゆるIPアドレスの競合が発生することになる。同一のネットワーク内でIPアドレスの重複があってはならないため、ブートディスクから起動されたマシンのIPネットワークに関わる動作が阻害されることになる。
SAN全体を管理する上位装置から運用管理ソフトによってマシンをリモート操作して起動する場合には、運用管理ソフトが各々のマシンのIPアドレスなども含む運用状態をチェックするので、この問題は発生しない。しかしながら、上位装置ではないマシンのコンソールから直接、論理ディスクを選択して起動の操作を行うことも多くある。この場合には、同一IPネットワーク上の異なるマシンの状態をチェックすることができないので、IPアドレスの競合が発生する危険性がある。
ちなみに、前述の特許文献1〜3のいずれも、このようなIPアドレスの競合の問題を解決することを目的としておらず、この問題を解決する構成も備えていない。さらに、特許文献2〜3は各計算機の情報を収集する上位装置である「管理サーバ」を必要としているが、上記の問題は「管理サーバ」の有無とは全く関係なく起こりうるものである。
本発明の目的は、同一のIPアドレスを含むブートディスクとバックアップディスクとを異なるコンピュータ装置で起動してもIPアドレスの競合を生じないストレージエリアネットワーク、コンピュータ、ストレージ装置、IPアドレス競合回避方法およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るストレージエリアネットワークは、情報の処理を行うコンピュータと、コンピュータを起動するOSが記憶されている第1のディスクと、第1のディスクに記憶された内容と同一の内容が記憶されている第2のディスクとから構成されるストレージエリアネットワークであって、第1のディスクおよび第2のディスクがそれぞれ異なるディスク番号を有すると共に、コンピュータがOSを起動する際に稼働する同一のIPアドレス競合回避手段をそれぞれが備え、IPアドレス競合回避手段が、
コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を記憶するディスク番号記憶部と、ディスク番号記憶部に記憶された第1のディスク番号と現在動作しているOSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認部と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンピュータは、ディスク番号およびコンピュータを起動するOSを備える第1のディスクと、第1のディスクとは異なるディスク番号および第1のディスクと同一のOSを備える第2のディスクを有するストレージエリアネットワークにあって、第1のディスクおよび第2のディスクのうちいずれかに記憶されたOSで起動されるコンピュータであって、コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を記憶するディスク番号記憶部と、ディスク番号記憶部に記憶された第1のディスク番号と現在動作しているOSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認部と、
を有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るストレージ装置は、コンピュータを起動するOSが記憶されている第1のディスクと、第1のディスクに記憶された内容と同一の内容が記憶されている第2のディスクとが含まれ、コンピュータとストレージエリアネットワークを構成するストレージ装置であって、第1のディスクおよび第2のディスクがそれぞれ異なるディスク番号を有すると共に、コンピュータがOSを起動する際に稼働する同一のIPアドレス競合回避手段をそれぞれが備え、IPアドレス競合回避手段が、コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を記憶するディスク番号記憶部と、ディスク番号記憶部に記憶された第1のディスク番号と現在自身が動作するコンピュータのOSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認部と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るIPアドレス競合回避方法は、ディスク番号およびコンピュータを起動するOSを備える第1のディスクと、第1のディスクとは異なるディスク番号および第1のディスクと同一のOSを備える第2のディスクを有するストレージエリアネットワークにあって、コンピュータを起動する際にIPアドレスの競合を回避する方法であって、第1のディスクおよび第2のディスクのうちいずれかに記憶されたOSでコンピュータを起動する起動工程と、コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を現在動作しているOSを記憶しているディスクに記憶するディスク番号記憶工程と、ディスク番号記憶工程で記憶された第1のディスク番号と、現在動作しているOSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認工程とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るIPアドレス競合回避プログラムは、ディスク番号およびコンピュータを起動するOSを備える第1のディスクと、第1のディスクとは異なるディスク番号および第1のディスクと同一のOSを備える第2のディスクを有するストレージエリアネットワークにあって、第1のディスクおよび第2のディスクと共にストレージエリアネットワークを構成するコンピュータに、第1のディスクおよび第2のディスクのうちいずれかに記憶されたOSでコンピュータを起動する起動処理と、コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を現在動作しているOSを記憶しているディスクに記憶するディスク番号記憶処理と、ディスク番号記憶処理で記憶された第1のディスク番号と、現在動作しているOSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認処理とを実行させることを特徴とする。
本発明は、各々のディスクがそれぞれ異なるディスク番号を備え、起動時にこのディスク番号を確認するように構成したので、ブートディスクと異なるディスク番号のバックアップディスクでコンピュータが起動された場合に、そのことを検出することができる。これによって、同一のIPアドレスを含むブートディスクとバックアップディスクとを異なるコンピュータ装置で起動してもIPアドレスの競合を生じないという、従来にない優れたストレージエリアネットワーク、コンピュータ、ストレージ装置、IPアドレス競合回避方法およびプログラムを提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るSANブート構成システム1の構成を示す概念図である。SANブート構成システムは、マスタ用途のコンピュータ装置であるマシン11と、マシン11のブートディスクである論理ディスク13と、マシン11をバックアップする用途のコンピュータ装置であるマシン12と、論理ディスク13の記憶内容全体をそのままコピーしたバックアップディスクである論理ディスク14と、論理ディスク13と論理ディスク14を格納するストレージ装置10、マシン11およびマシン12とストレージ装置10を接続するファイバチャネル接続機構17を備える。
また、マシン11には管理用NIC(Network Interface Card)15と業務用NIC15b、マシン12には管理用NIC16と業務用NIC16bが接続されている。さらにマシン11の管理用NIC15とマシン12の管理用NIC16をネットワーク接続し、マシンの管理に使用するIPネットワークである管理LAN18が構成されている。同時に、マシン11の業務用NIC15bとマシン12の業務用NIC16bをネットワーク接続し、通常業務に使用するIPネットワークである業務LAN19が、管理LAN18とは別個に構成されている。
図2は、図1に示す論理ディスク13および14に記憶される内容をより詳細に示す概念図である。論理ディスク13はストレージ装置10内部に含まれ、マシン11がブートするために必要なアプリケーションプログラムおよびデータである業務サービス提供手段21と、IPアドレス競合回避手段22と、OS23とを記憶する。論理ディスク番号20は、ストレージ装置10内で論理ディスク13に一意に付与される番号であり、各々の論理ディスクに一対一で対応するようにストレージ装置内で記録されているものである。
OS23は、IPアドレス競合回避起動部23aを含む。IPアドレス競合回避起動部23aは、OS23の起動のプロセスの中でIPアドレス競合回避手段22を起動してそこに制御を移すものであり、IPアドレス競合回避手段22の動作が終了したらそのままOS23の起動シーケンスを継続する。そしてIPアドレス競合回避起動部23aは、マシン11がOS23を読み込んで該OSを起動する際に通常行うネットワーク設定部分を置き換えるように設定されている。
つまり、本実施の形態では、通常のネットワーク設定部分の替わりに、IPアドレス競合回避手段22を動作させる。通常UNIX(登録商標)系のOSであれば、ネットワーク設定部分はシェルスクリプト等で記述されているので、このような置き換えは比較的容易に可能である。また米国マイクロソフト・コーポレーションのウィンドウズ(登録商標)・シリーズのOSの場合は、起動時にネットワークに係る設定を行うドライバのカスタマイズなどによって、このような置き換えを実現できる。
マシン12がブートするための論理ディスク14に記憶される内容は、図2に示された論理ディスク13に記憶される内容と同一である。なぜなら、論理ディスク13に記憶された内容をバックアップしたものが、論理ディスク14に記憶される内容であるからである。
ただし、論理ディスク番号20は、論理ディスク13と論理ディスク14とでは異なる。そのため、以後論理ディスク13の論理ディスク番号を論理ディスク番号20a、論理ディスク14の論理ディスク番号を論理ディスク番号20bとして示す。論理ディスク番号20は、論理ディスク番号20aおよび論理ディスク番号20bを総称していう。
図3は、図2に示すIPアドレス競合回避手段22の構成をより詳細に示す概念図である。IPアドレス競合回避手段22は、論理ディスク番号確認部24、IPアドレス重複確認部25、マシンシャットダウン操作部26、管理用IPアドレス設定部27という各動作部と、論理ディスク番号記憶領域28、予備用IPアドレス記憶領域29および管理用IPアドレス記憶領域30という各記憶領域を有する。各動作部および記憶領域についての詳細は後述する。
管理用IPアドレス記憶領域30は、管理用IPアドレス41を記憶している。そして予備用IPアドレス記憶領域29は、予備用IPアドレス42を記憶している。論理ディスク13と論理ディスク14とでは、前述のように全く同一のIPアドレス競合回避手段22が記憶されているので、その中に含まれる管理用IPアドレス41も同一である。
予備用IPアドレス42は、管理用IPアドレス41とは重複しないように与えられる。あらかじめ、他の管理用IPアドレス41と重ならない予備用IPアドレス42を付与しておいて予備用IPアドレス記憶領域29に記憶させておいてもよい。また、DHCPサーバ(図示せず)により、管理用IPアドレス41と重複しない予備用IPアドレス42を管理LAN18経由で外部から付与することもできる。ここでは前者の方法による例を示す。
マスタ用途のコンピュータ装置であるマシン11を起動すると、マシン11はまず自らのブートディスクである論理ディスク13の内容を読み込む。読み込む順序はOS23、IPアドレス競合回避手段22、業務サービス提供手段21の順である。OS23の起動シーケンスの途中で、IPアドレス競合回避起動部23aに処理が進むと、IPアドレス競合回避手段22が起動されてそこに制御が映る。
図4は、図1および図2で示したSANブート構成システム1で、IPアドレス競合回避手段22が行う処理を表すフローチャートである。IPアドレス競合回避手段22が起動されると、まず論理ディスク番号確認部24により、ストレージ装置10経由で現在自らが起動されている論理ディスク13に付与された論理ディスク番号20aを読み込んで(ステップS101)、続いて論理ディスク番号記憶領域28に記憶された論理ディスク番号があるか否かを確認する(ステップS102)。
マシン11を初めて起動する場合には、論理ディスク番号記憶領域28には何も記録されていないので、ストレージ装置10経由で読み込んだ論理ディスク13の論理ディスク番号20aを論理ディスク番号記憶領域28に書き込んで(ステップS103)ステップ104に進む。
マシン11の起動でステップ104に進んだ場合、管理用IPアドレス設定部27により、管理用IPアドレス記憶領域30から管理用IPアドレス41を読み込んで、管理用NIC15に管理用IPアドレス41を設定(ステップS104)し、IPアドレス競合回避手段22による処理をここで終了し、OS起動シーケンスに戻ってマシン11の起動を継続する。
マシン11を2回目以降に起動する場合には、ステップS102で論理ディスク番号記憶領域28に論理ディスク番号20aが記憶されているので、続いて論理ディスク番号記憶領域28に記憶された論理ディスク番号がステップS101で確認した論理ディスク番号20aと一致するか否かを確認する(ステップS105)。
この場合は両者が一致するので、やはり管理用IPアドレス設定部27により、管理用IPアドレス記憶領域30から管理用IPアドレス41を読み込んで、管理用NIC15に管理用IPアドレス41を設定(ステップS104)し、IPアドレス競合回避手段22による処理をここで終了し、OS起動シーケンスに戻ってマシン11の起動を継続する。
次に、バックアップ用のコンピュータ装置であるマシン12を起動する場合を考える。前述のように、マシン12の起動に使用する論理ディスク14は論理ディスク13のバックアップであるので、記録されている業務サービス提供手段21と、IPアドレス競合回避手段22と、OS23の内容は論理ディスク13と全く同じである。
また、管理用IPアドレス記憶領域30に記憶される管理用IPアドレス41も、論理ディスク13と全く同じである。ただし、ストレージ装置10内で論理ディスク14に対して付与された論理ディスク番号20bは、論理ディスク13の論理ディスク番号20aとは異なる。
マシン12を起動すると、まずマシン12のブートディスクである論理ディスク14の内容を読み込む。読み込む順序はOS23、IPアドレス競合回避手段22、業務サービス提供手段21の順である。OS23の起動シーケンスの途中で、IPアドレス競合回避起動部23aに処理が進むと、IPアドレス競合回避手段22が起動されてそこに制御が映る。
IPアドレス競合回避手段22では、まず論理ディスク番号確認部24により、ストレージ装置経由で論理ディスク14に付与された論理ディスク番号を読み込んで(ステップS101)、続いて論理ディスク番号記憶領域28に記憶された論理ディスク番号があるか否かを確認する(ステップS102)。
論理ディスク番号記憶領域28の内容は論理ディスク13の論理ディスク番号20aであるので、続いて論理ディスク番号記憶領域28に記憶された論理ディスク番号がステップS101で確認した論理ディスク番号20bと一致するか否かを確認する(ステップS105)。この場合は両者が一致しない。
その場合、IPアドレス重複確認部25が、マシン12の管理用NIC16に予備用IPアドレス記憶領域29に記録された予備用IPアドレス42を付与する(ステップS106)。そして、マシン12の管理用NIC16から予備用IPアドレス42を使用して、管理用LAN18経由で管理用IPアドレス41を使用しているマシンがあるか否かを確認する(ステップS107)。
この確認には種々の方法が考えられるが、ここでは、管理用IPアドレス41を引数にして、pingコマンドを発行することにより確認する。pingコマンドで応答が有った場合、その引数のIPアドレスはすでにネットワーク上において他のマシンで使用されているとみなすことができる。
すなわち、管理用IPアドレス記憶領域30から管理用IPアドレス41を読み込み、マシン12の管理用NIC16から管理用IPアドレス41を引数にしてpingコマンドを発行する。pingコマンドは、TCP/IPの標準的なコマンドであるので、IPアドレスの確認のために新たにプログラムを付加する必要がないというメリットがある。
pingコマンドに対して応答があった場合、管理用IPアドレス41は他のマシンで使用されていることになる。このままマシン12を管理用IPアドレス41を使用して起動すれば、IPアドレスの競合が生じる。そこでマシンシャットダウン操作部26がマシン12のシャットダウン処理を行う(ステップS108)。これにより、IPアドレスの競合を回避することができる。
pingコマンドに対して応答がなかった場合は、管理用IPアドレスは管理用LAN18上の他のマシンで使用されていないとみなすことができる。すなわち、マスタ用途のマシン11は起動していないとみなすことができ、バックアップ用途のマシン12を起動することができる。従って、その場合は管理用IPアドレス設定部27により、管理用IPアドレス記憶領域30から管理用IPアドレス41を読み込んで、管理用NIC16に管理用IPアドレスを設定(ステップS104)し、OS起動シーケンスに戻ってマシン12の起動を継続する。
以上で説明した実施例では、OSの起動シーケンスの中に、IPアドレスが競合しているかどうかを検出して、競合している場合は起動中のマシンをシャットダウンする機能を有するように構成されている。そのため、すでにマスタ用途のマシンが起動して業務が稼動している場合に、バックアップ用途のマシンが起動してIPアドレスが競合し、マスタ用途のマシンの業務に影響するような状態を回避することを実現することができる。
さらに、IPアドレスの競合と回避の処理をマスタとバックアップで共通化し、論理ディスクのマスタとバックアップの区別を論理ディスクに一意に付与された論理ディスク番号によって区別するように構成されているため、バックアップした論理ディスクに対して、書き換えなどの特別な手段なしに、起動中の論理ディスクがマスタかバックアップかの自動的な判別を実現することもできる。
本発明によれば、SANブート構成のシステムでの障害復旧において、バックアップディスクによってマシンを起動するという手段を安全に行う用途に適用できる。また、SANブート構成に限らず、仮想マシン環境において、仮想マシンの仮想ディスクをバックアップして、マスタの仮想マシンの仮想ディスクが障害を起こしたとき、バックアップの仮想マシンをバックアップした仮想ディスクから起動して復旧するという用途にも適用できる。
SANブート構成に限らず、複数の論理ディスクからコンピュータ装置を起動することのできるコンピュータシステムにおいて利用できる。
本発明の実施の形態に係るSANブート構成システムの構成を示す概念図である。 図1に示す論理ディスクに記憶される内容をより詳細に示す概念図である。 図2に示すIPアドレス競合回避手段の構成をより詳細に示す概念図である。 図1および図2で示したSANブート構成システムで、IPアドレス競合回避手段が行う処理を表すフローチャートである。
符号の説明
1 SANブート構成システム
10 ストレージ装置
11、12 マシン
13、14 論理ディスク
15、16 管理用NIC
17 ファイバチャネル接続機構
20、20a、20b 論理ディスク番号
21 業務サービス提供手段
22 IPアドレス競合回避手段
23 OS
23a IPアドレス競合回避起動部
24 論理ディスク番号確認部
25 IPアドレス重複確認部
26 マシンシャットダウン操作部
27 管理用IPアドレス設定部
28 論理ディスク番号記憶領域
29 予備用IPアドレス記憶領域
30 管理用IPアドレス記憶領域
41 管理用IPアドレス
42 予備用IPアドレス

Claims (18)

  1. 情報の処理を行うコンピュータと、前記コンピュータを起動するOSが記憶されている第1のディスクと、前記第1のディスクに記憶された内容と同一の内容が記憶されている第2のディスクとから構成されるストレージエリアネットワークであって、
    前記第1のディスクおよび前記第2のディスクがそれぞれ異なるディスク番号を有すると共に、前記コンピュータが前記OSを起動する際に稼働する同一のIPアドレス競合回避手段をそれぞれが備え、
    前記IPアドレス競合回避手段が、
    前記コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を記憶するディスク番号記憶部と、
    前記ディスク番号記憶部に記憶された第1のディスク番号と現在動作している前記OSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認部と、
    を有することを特徴とするストレージエリアネットワーク。
  2. 前記IPアドレス競合回避手段が、
    前記コンピュータにあらかじめ割り当てられた第1のIPアドレスを記憶する第1のIPアドレス記憶部と、
    前記ディスク番号確認部が前記第1のディスク番号と前記第2のディスク番号とが一致しないと判断した場合に、現在自身が動作するコンピュータに前記第1のIPアドレスと重複しない第2のIPアドレスを割り当て、IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されているか否かを確認するIPアドレス重複確認部とを有することを特徴とする、請求項1に記載のストレージエリアネットワーク。
  3. 前記IPアドレス重複確認部が前記IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されていると判断した場合に、現在自身が動作するコンピュータをシャットダウンするマシンシャットダウン操作部を有することを特徴とする、請求項2に記載のストレージエリアネットワーク。
  4. 前記IPアドレス重複確認部が、前記第1のIPアドレスを引数とするpingコマンドを前記IPネットワークに対して発行することによって前記第1のIPアドレスが使用されているか否かを確認することを特徴とする、請求項2に記載のストレージエリアネットワーク。
  5. 前記IPアドレス競合回避手段が、あらかじめ与えられた前記第2のIPアドレスを記憶する第2のIPアドレス記憶部を有することを特徴とする、請求項2に記載のストレージエリアネットワーク。
  6. 前記第1のディスクおよび前記第2のディスクが、同一のストレージ装置の中に含まれる論理ディスクであることを特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記載のストレージエリアネットワーク。
  7. ディスク番号およびコンピュータを起動するOSを備える第1のディスクと、前記第1のディスクとは異なるディスク番号および第1のディスクと同一のOSを備える第2のディスクを有するストレージエリアネットワークにあって、前記第1のディスクおよび前記第2のディスクのうちいずれかに記憶されたOSで起動されるコンピュータであって、
    前記コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を記憶するディスク番号記憶部と、
    前記ディスク番号記憶部に記憶された第1のディスク番号と現在動作している前記OSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認部と、
    を有することを特徴とするコンピュータ。
  8. 前記コンピュータにあらかじめ割り当てられた第1のIPアドレスを記憶する第1のIPアドレス記憶部と、
    前記ディスク番号確認部が前記第1のディスク番号と前記第2のディスク番号とが一致しないと判断した場合に、現在自身が動作するコンピュータに前記第1のIPアドレスと重複しない第2のIPアドレスを割り当て、IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されているか否かを確認するIPアドレス重複確認部とを有することを特徴とする、請求項7に記載のコンピュータ。
  9. 前記IPアドレス重複確認部が前記IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されていると判断した場合に、現在自身が動作するコンピュータをシャットダウンするマシンシャットダウン操作部を有することを特徴とする、請求項8に記載のコンピュータ。
  10. コンピュータを起動するOSが記憶されている第1のディスクと、前記第1のディスクに記憶された内容と同一の内容が記憶されている第2のディスクとが含まれ、前記コンピュータとストレージエリアネットワークを構成するストレージ装置であって、
    前記第1のディスクおよび前記第2のディスクがそれぞれ異なるディスク番号を有すると共に、前記コンピュータが前記OSを起動する際に稼働する同一のIPアドレス競合回避手段をそれぞれが備え、
    前記IPアドレス競合回避手段が、
    前記コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を記憶するディスク番号記憶部と、
    前記ディスク番号記憶部に記憶された第1のディスク番号と現在自身が動作する前記コンピュータのOSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認部と、
    を有することを特徴とするストレージ装置。
  11. 前記IPアドレス競合回避手段が、
    前記コンピュータにあらかじめ割り当てられた第1のIPアドレスを記憶する第1のIPアドレス記憶部と、
    前記ディスク番号確認部が前記第1のディスク番号と前記第2のディスク番号とが一致しないと判断した場合に、現在自身が動作するコンピュータに前記第1のIPアドレスと重複しない第2のIPアドレスを割り当て、IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されているか否かを確認するIPアドレス重複確認部とを有することを特徴とする、請求項10に記載のストレージ装置。
  12. 前記IPアドレス重複確認部が前記IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されていると判断した場合に、現在自身が動作するコンピュータをシャットダウンするマシンシャットダウン操作部を有することを特徴とする、請求項11に記載のストレージ装置。
  13. ディスク番号およびコンピュータを起動するOSを備える第1のディスクと、前記第1のディスクとは異なるディスク番号および第1のディスクと同一のOSを備える第2のディスクを有するストレージエリアネットワークにあって、前記コンピュータを起動する際にIPアドレスの競合を回避する方法であって、
    前記第1のディスクおよび前記第2のディスクのうちいずれかに記憶されたOSでコンピュータを起動する起動工程と、
    前記コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を現在動作している前記OSを記憶しているディスクに記憶するディスク番号記憶工程と、
    前記ディスク番号記憶工程で記憶された第1のディスク番号と、現在動作している前記OSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認工程と
    を有することを特徴とするIPアドレス競合回避方法。
  14. 前記コンピュータにあらかじめ割り当てられた第1のIPアドレスを読み出す第1のIPアドレス読み出し工程と、
    前記ディスク番号確認工程で前記第1のディスク番号と前記第2のディスク番号とが一致しないと判断された場合に、現在自身が動作するコンピュータに前記第1のIPアドレスと重複しない第2のIPアドレスを割り当て、IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されているか否かを確認するIPアドレス重複確認工程とを有することを特徴とする、請求項13に記載のIPアドレス競合回避方法。
  15. 前記IPアドレス重複確認工程で前記IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されていると判断された場合に、現在自身が動作するコンピュータをシャットダウンするマシンシャットダウン操作工程を有することを特徴とする、請求項14に記載のIPアドレス競合回避方法。
  16. ディスク番号およびコンピュータを起動するOSを備える第1のディスクと、前記第1のディスクとは異なるディスク番号および第1のディスクと同一のOSを備える第2のディスクを有するストレージエリアネットワークにあって、前記第1のディスクおよび前記第2のディスクと共にストレージエリアネットワークを構成するコンピュータに、
    前記第1のディスクおよび前記第2のディスクのうちいずれかに記憶されたOSでコンピュータを起動する起動処理と、
    前記コンピュータを起動する際に使用されたOSを記憶しているディスクのディスク番号を現在動作している前記OSを記憶しているディスクに記憶するディスク番号記憶処理と、
    前記ディスク番号記憶処理で記憶された第1のディスク番号と、現在動作している前記OSを記憶しているディスクのディスク番号である第2のディスク番号とを比較するディスク番号確認処理と
    を実行させることを特徴とするIPアドレス競合回避プログラム。
  17. 前記コンピュータにあらかじめ割り当てられた第1のIPアドレスを読み出す第1のIPアドレス読み出し処理と、
    前記ディスク番号確認処理で前記第1のディスク番号と前記第2のディスク番号とが一致しないと判断された場合に、現在自身が動作するコンピュータに前記第1のIPアドレスと重複しない第2のIPアドレスを割り当て、IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されているか否かを確認するIPアドレス重複確認処理とを実行させることを特徴とする、請求項16に記載のIPアドレス競合回避プログラム。
  18. 前記IPアドレス重複確認処理で前記IPネットワーク内で前記第1のIPアドレスが使用されていると判断された場合に、現在自身が動作するコンピュータをシャットダウンするマシンシャットダウン操作処理を実行させることを特徴とする、請求項17に記載のIPアドレス競合回避プログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014182533A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Nec Corp バックアップ/リストアシステム、装置、方法およびプログラム
JP2018532184A (ja) * 2015-09-17 2018-11-01 ベリタス テクノロジーズ エルエルシー 頻繁に使用されるイメージセグメントをキャッシュからプロビジョニングするためのシステム及び方法

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