JP2009215992A - 液体加圧ポンプの運転方法及びそのメカニカルシール - Google Patents
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Abstract
【課題】シールリングの磨耗をさらに低減できる液体加圧ポンプの運転方法を提供する。
【解決手段】第1軸封部15の静止シールリング16と回転シールリング17の間の隙間が、冷却水が入り易い外拡がり隙間の状態か、冷却水が入り込み難い内拡がり隙間の状態かは、変位検出器43,44の変位計測値に基づいて制御装置42が判定する。制御装置42は、その隙間が内拡がり隙間の状態にあるとき、冷却器29を制御して第1シール室21に供給するパージ水の温度を低下させる。第1軸封部15の隙間は外拡がり隙間になり、それらのシールリングの磨耗が低減される。パージ水の温度が下限温度に低下した後は、圧力調整弁48を制御して環状隙間26の圧力を低下させる。これによって、その磨耗がさらに低減される。
【選択図】図2
【解決手段】第1軸封部15の静止シールリング16と回転シールリング17の間の隙間が、冷却水が入り易い外拡がり隙間の状態か、冷却水が入り込み難い内拡がり隙間の状態かは、変位検出器43,44の変位計測値に基づいて制御装置42が判定する。制御装置42は、その隙間が内拡がり隙間の状態にあるとき、冷却器29を制御して第1シール室21に供給するパージ水の温度を低下させる。第1軸封部15の隙間は外拡がり隙間になり、それらのシールリングの磨耗が低減される。パージ水の温度が下限温度に低下した後は、圧力調整弁48を制御して環状隙間26の圧力を低下させる。これによって、その磨耗がさらに低減される。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体加圧ポンプの運転方法及びそのメカニカルシールに係り、特に、沸騰水型原子力プラントに用いられる冷却材再循環ポンプ等に適用するのに好適な液体加圧ポンプの運転方法及びそのメカニカルシールに関する。
沸騰水型原子力プラントに用いられる冷却材再循環ポンプ及び冷却材浄化系ポンプ等、及び加圧水型原子力プラントに用いられる一次冷却材循環ポンプ等は、高温及び高圧下で放射性物質を含む冷却材を加圧する。これらのポンプを便宜的に冷却材加圧ポンプと称する。液体加圧ポンプである冷却材加圧ポンプは、放射性物質を含む冷却材を加圧するため、この冷却材の漏洩を抑制する必要があり、メカニカルシールを使用している。
冷却材加圧ポンプのメカニカルシールの例が、特開平4−184198号公報に記載されている。冷却材加圧ポンプは、ポンプケーシング内にインペラを配置し、回転軸がインペラに取り付けられて構成される。回転軸は、ポンプケーシングに取り付けられたケーシングカバーの外側に伸びている。シールケースが、回転軸を取り囲んでケーシングカバーに取り付けられる。シールケース内に、メカニカルシールの軸封部を設置し、ポンプケーシング内を流れる冷却材が外部に漏洩しないようにしている。メカニカルシールは、回転軸に設けられた環状の回転シールリング及びシールケースに設けられて回転シールリングに向かい合っている環状の静止シールリングをそれぞれ有する第1及び第2軸封部を備えている。第1及び第2軸封部は、回転軸の軸方向に並んで配置され、第2軸封部は第1軸封部よりもインペラ側(例えば、下方)に位置する。回転シールリングと静止シールリングの間の隙間は、封水のため極力狭くする必要がある。しかしながら、これらのリングが接触によって損傷するのを防ぐためにシールリングの間に若干の幅を有する隙間が形成され、この隙間内に潤滑剤としての冷却水が供給される。第1シール室がポンプケーシング内で第1軸封部と第2軸封部の間に形成されている。第2シール室が第2軸封部の下方でシールケース内に形成されている。第1シール室内に高圧のパージ水(冷却水)を供給することによって、冷却材加圧ポンプの軸封を行っている。パージ水の圧力は、原子炉圧力よりも高くなっている。第1シール室に供給されたパージ水の一部は、下方に位置する第2軸封部の回転シールリングと静止シールリングの間に形成された隙間を通って第2シール室内に流入する。第1シール室に高圧のパージ水を供給することによって、放射性物質を含む冷却材が冷却材加圧ポンプから漏洩することを防止する。第1シール室に供給された残りのパージ水は、第1軸封部の回転シールリングと静止シールリングの間に形成された隙間を通ってリークオフ系配管に流出する。
このメカニカルシールは、対向している一対のシールリングが特開平4−184198号公報の第4図(a)示すように、回転シールリングと静止シールリングとの対向面が平行になっている状態では、これらの間の隙間を流れる漏洩量は定格値となる(ほぼ無漏洩)。対向する回転シールリングと静止シールリングの間の隙間が内側(回転軸側)よりも外側(シールケース側)で広くなった場合(特開平4−184198号公報の第4図(b))には、冷却材の漏洩量が増大する。逆に、対向する回転シールリングと静止シールリングの間の隙間が外側(シールケース側)よりも内側(回転軸側)で広くなった場合(特開平4−184198号公報の第4図(c))には、冷却材の漏洩量が減少する。特開平4−184198号公報の第4図(b)の状態は「外拡がり隙間」が形成されている状態であり、特開平4−184198号公報の第4図(c)の状態は「内拡がり隙間」が形成されている状態である。特開平4−184198号公報の第4図(a)示す状態は、「平行隙間」が形成されている状態である。
リークオフ系配管に設置され流量計が、常時、第1軸封部から流出する水の流量を測定している。流量計で計測された流量が設定流量より増大したとき、第1シール室に連絡されるパージ水供給管に設けられた加熱器によってパージ水を加熱する。加熱されたパージ水を第1シール室に供給することによって、第1及び第2軸封部のそれぞれの回転シールリングと静止シールリングの間に形成された隙間が、「外拡がり隙間」から「内拡がり隙間」(または「平行隙間」)になり、漏洩量が減少する。このため、冷却材加圧ポンプのメカニカルシールからの漏洩が防止される。
特開平4−184198号公報に記載されたメカニカルシールは、パージ水の温度を制御してメカニカルシールからの漏洩を防止している。
製造技術の向上により、回転シールリングと静止シールリングの間に形成される隙間の幅を、冷却水の漏洩を防止できる程度に高精度で狭く調節することが可能になった。しかしながら、ポンプの運転中にそれらのシールリングが変形してその隙間への冷却水の流入が少なくなり、それらのシールリングが接触して磨耗することが懸念される。
本発明の目的は、シールリングの磨耗をさらに低減できる液体加圧ポンプの運転方法及びそのメカニカルシールを提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、シールケースに取り付けられて静止状態の第1シールリング、及びシールケース内に配置されて回転軸と共に回転して前記第1シールリングに隙間を挟んで対向する第2シールリングにそれぞれシールケース内で接触する液体の温度を制御し、その第1シールリングに作用する圧力を制御することにある。
本発明は、第1及び第2シールリングに接触する液体の温度を制御し、さらに、第1シールリングに作用する圧力を制御するので、それらのシールリングの磨耗をさらに低減することができる。このため、液体加圧ポンプをより長く運転することができる。
本発明によれば、メカニカルシールのシールリングの磨耗をさらに低減することができ、液体加圧ポンプをより長く運転することができる。
液体加圧ポンプである冷却材加圧ポンプ(例えば、冷却材再循環ポンプ)のメカニカルシールは、ポンプの回転軸の軸方向に並んで配置された第1及び第2軸封部を有する。第1軸封部は環状の静止シールリング16及び環状の回転シールリング17を有し、静止シールリング16の下面と回転シールリング17の上面が対向して配置されている。静止シールリング16の下面と回転シールリング17の上面の間に隙間40が形成されている(図5(A)参照)。第2軸封部は環状の静止シールリング19及び環状の回転シールリング20を有し、静止シールリング19の下面と回転シールリング20の上面が対向して配置されている。静止シールリング19の下面と回転シールリング20の上面の間に隙間40が形成される(図5(B)参照)。
一般に、メカニカルシールの第1及び第2軸封部は、外側(後述のシールケース側)の圧力の高い水と内側(ポンプの回転軸側)の圧力の低い水をそれぞれ隔離する。このため、多量の水が静止シールリング16(または19)と回転シールリング17(または20)の間を流れない構造とするため、隙間40が、図5に示すように、極力狭くなるように、静止シールリング16(または19)及び回転シールリング17(または20)が設置されている。ただし、それらのシールリングを完全に密着させた場合には、静止シールリング16(または19)及び回転シールリング17(または20)の磨耗、損傷が発生する。メカニカルシールの性能を長時間に亘って確保するためには、一般に、内側と外側の差圧を利用して外側から隙間40に冷却水を少量引き込むことによって水膜(潤滑剤)を形成し、静止シールリング16(または19)及び回転シールリング17(または20)のそれぞれの対向面を磨耗から保護している。
しかしながら、図5(A)に示すように、接触する水(例えばポンプケーシング内を流れる冷却水)の温度低下により静止シールリング16(または19)及び回転シールリング17(または20)の温度が低下したとき、または内側領域(低圧側)におけるその水の圧力が低下したとき(または外側領域(高圧側)での水の圧力が増加したとき)には、静止シールリング16(または19)及び回転シールリング17(または20)が内側に向って収縮するように変形する(図5(A)参照)。このため隙間40は外拡がり隙間になり(図6(B)参照)、静止シールリング16(または19)と回転シールリング17(または20)の間の隙間40に冷却水が入り易くなる。この状態では、対向する両シールリングの磨耗が発生しない。
逆に、その水の温度上昇により静止シールリング16(または19)及び回転シールリング17(または20)の温度が上昇したとき、または内側領域におけるその水の圧力が上昇したとき(または外側領域(高圧側)での水の圧力が低下したとき)には、静止シールリング16(または19)及び回転シールリング17(または20)は外側に向って拡がるように変形する(図5(B)参照)。このため、隙間40は内拡がり隙間になり(図6(A)参照)、静止シールリング16(または19)と回転シールリング17(または20)の間の隙間40に潤滑液、すなわち、冷却水が入り難くなる。回転している回転シールリング17(または20)が、静止シールリング16(または19)に接触しやすくなり、これらのシールリングが磨耗する。
シールリングの磨耗の増大はメカニカルシールからの冷却水の漏洩につながるので、磨耗がひどくなったシールリングは交換しなければならない。シールリングの交換を行う場合には、冷却材加圧ポンプの運転を停止する必要があり、原子炉の運転を停止しなければならない。原子炉の高稼働率を維持するためにも、シールリングの磨耗を低減し、冷却材加圧ポンプのさらなる長期運転が望まれる。
図6(A)に示す内拡がり隙間の状態を図6(B)に示す外拡がり隙間の状態にするため、例えば、特開平4−184198号公報に記載されたように、メカニカルシール(具体的には、第1軸封部と第2軸封部の間に形成される第1シール室)に供給されるパージ水(冷却水)の温度を制御すること、すなわち、パージ水の温度を上昇させることを、発明者らは考えた。
発明者らは、このパージ水の温度制御に加えて、パージ水の圧力制御を行うことによって、静止シールリングと回転シールリングの間に潤滑液としての冷却水を供給できる期間をさらに長くすることができ、メカニカルシールの磨耗防止期間をさらに伸ばすことができることを新たに見出した。
すなわち、メカニカルシールの静止シールリング及び回転シールリングの変位に基づいて、内拡がり隙間が形成されたことが判明したとき(冷却水が隙間40に入りにくくなったとき)、パージ水の温度を低下させる。これによって、第1及び第2軸封部のそれぞれの静止シールリング及び回転シールリングが内側に向かって収縮して、隙間40の外側における口開量(隙間の幅)が増加し、隙間40が外拡がり隙間になる(図7参照)。しかしながら、静止シールリングと回転シールリングの間に内拡がり隙間が形成されるたびに、例えば、第1シール室に供給するパージ水の温度を低下させると、図9(A)に示すように、やがて、パージ水の温度低下によって隙間40において外拡がり隙間を形成することができなくなる。
パージ水の温度がパージ水の外拡がり隙間を形成できる下限温度TLまで低下した後では、外側領域の圧力を低下させることにより、または内側領域の圧力を上昇させて相対的に外側領域の圧力を低下させることにより、隙間40の外側における口開量を増加させることができ、外拡がり隙間を形成することができる(図8参照)。その圧力が下限圧力(または上限圧力)に到達するまで、外拡がり隙間を形成することができる。下限温度TLは、供給元(原子力プラント設備)の熱交換器の容量と温度低下により配管等への結露防止の観点で決まる。
本発明は、以上の検討結果に基づいて成されたものである。本発明の実施例を以下に説明する。
本実施例の好適な一実施例である実施例1のポンプのメカニカルシールを、図1〜図4を用いて以下に説明する。沸騰水型原子力プラントには、前述したように種々の冷却材加圧ポンプが設けられている。これらの冷却材加圧ポンプの一つである冷却材再循環ポンプに適用された、本実施例のポンプのメカニカルシールについて、詳細に説明する。
沸騰水型原子力発電プラントは、原子炉、及びその炉心に冷却水(冷却材)を供給する再循環系を備えている。原子炉は、炉心を内蔵する原子炉圧力容器、及び原子炉圧力容器内に設置され、炉心を取り囲む炉心シュラウドを有する。複数のジェットポンプが、原子炉圧力容器と炉心シュラウドの間に形成される環状通路であるダウンカマ内に配置される。再循環系は、再循環系配管1及び冷却材再循環ポンプ4を有している。再循環系配管1の一端は原子炉圧力容器に接続されてダウンカマに連絡され、再循環系配管1の他端はジェットポンプのノズルに接続されるライザ管に接続される。ライザ管はダウンカマ内に配置される。冷却材再循環ポンプ4は再循環系配管1に設置される(図1参照)。隔離弁2が冷却材再循環ポンプ4の上流で再循環系配管1に設置され、隔離弁3が冷却材再循環ポンプ4の下流で再循環系配管1に設置される。
冷却材再循環ポンプ4は、ポンプケーシング5、インペラ6、モータ9、及びメカニカルシール13を備えている。インペラ6はポンプケーシング5内に配置される。ケーシングカバー8がポンプケーシング5の上端に取り付けられる。ポンプの回転軸7が、インペラ6に取り付けられてケーシングカバー8の外側に伸びている。モータ9はケーシングカバー8に設置される。モータ9の回転軸10は回転軸7に連結されている。回転軸7とケーシングカバー8の間の軸封を行うメカニカルシール13が冷却材再循環ポンプ4に設けられる。
メカニカルシール13の詳細な構造を、図2を用いて説明する。メカニカルシール13は、シールケース11、筒状の軸封セル(隔離壁)14、第1軸封部15、第2軸封部18、パージ供給管27、加熱器及び冷却器29及び加圧器及び減圧器30を備えている。円筒状のシールケース11はケーシングカバー8に設置されている。メカニカルシール13は、原子炉圧力下で使用されるので、確実な軸封を保障するため、第1軸封部15及び第2軸封部18を設けている。軸封セル14は、円筒状をしており、シールケース11の上端に設置されるシールフランジ12に取り付けられる。軸封セル14は、回転軸7の周囲を取り囲んでおり、シールフランジ12より下方に伸びている。軸封セル14はシールケース11の内側でシールケース11と同心円状に配置されている。環状間隙34がシールケース11と軸封セル14の間に形成される。
第1軸封部15は環状の静止シールリング16及び環状の回転シールリング17を有し、これらのシールリングは回転軸7を取り囲んでいる。静止シールリング16はシールフランジ12に設置され、回転シールリング17は静止シールリング16の下方(ポンプケーシング5側)で回転軸7に設置される。静止シールリング16及び回転シールリング17の対向する面の間に、隙間40が形成される(図5参照)。第2軸封部18は環状の静止シールリング19及び環状の回転シールリング20を有し、これらのシールリングは回転軸7を取り囲んでいる。静止シールリング19は軸封セル14に設置され、回転シールリング20は静止シールリング19の下方(ポンプケーシング5側)で回転軸7に設置される。静止シールリング19及び回転シールリング20の対向する面の間に、隙間40が形成される(図5参照)。
第1シール室21が、回転軸7と軸封セル14の間で第1軸封部15と第2軸封部18の間に形成される。第2シール室22が、回転軸7とシールケース11の間でケーシングカバー8と第2軸封部18の間に形成される。環状間隙34は第2シール室22に連絡される。環状間隙26が、シールフランジ12及び静止シールリング16と回転軸7の間に形成される。静止シールリング16と回転シールリング17の間に形成される隙間40は、第1シール室21と環状間隙26を連絡する。静止シールリング19と回転シールリング20の間に形成される隙間40は、第1シール室21と第2シール室22を連絡する。
第1シール室21と第2シール室22を連絡する減圧装置(例えば、オリフィス)23が、軸封セル14に設けられる。第1シール室21に連絡される減圧装置(例えば、オリフィス)25が、シールフランジ12に設けられ、シールフランジ12に形成される開口部24内に配置される。開口部24が、シールフランジ12に接続された冷却水排出管37に連絡される。温度計38及び流量計39が冷却水排出管37に設置される。流量計36が設置されたリークオフ系配管35が、環状間隙26に連絡される。圧力調整弁48及び圧力計47がリークオフ系配管35に設けられる。
加圧器及び減圧器30に連絡されたパージ水供給管27が、シールケース11を貫通して軸封セル14に接続され、第1シール室21に連絡される。第1シール室21に連絡されるパージ水排出管28が、軸封セル14に接続されてシールケース11を貫通する。パージ水排出管28は、加熱器及び冷却器29に接続される。接続配管51が加熱器及び冷却器29と加圧器及び減圧器30を接続する。加熱器29は電気ヒータであり、冷却器29は冷媒が供給される熱交換器である。加圧器30はポンプ及び弁であり、減圧器30は減圧弁である。
水源33に接続される冷却水配管31が、シールケース11に接続されて環状間隙34に連絡される。加熱器及び冷却器32が冷却水配管31に設けられる。
複数の変位検出器43,44が第1シール室21内に配置される。複数の変位検出器43が静止シールリング16の外周面に対向するように配置され、複数の変位検出器44が回転シールリング17の外周面に対向するように配置されている。複数の変位検出器51,52が第2シール室22内に配置される。複数の変位検出器51が静止シールリング19の外周面に対向するように配置され、複数の変位検出器52が回転シールリング20の外周面に対向するように配置されている。各変位検出器43,44,51,52は、信号処理装置41に接続される。変位検出器43,44,51,52としては、非接触式である、磁気方式の変位計、レーザー反射方式の変位計及び渦電流方式の変位計のいずれかを用いることが望ましい。しかしながら、接触式の変位計を用いることも可能である。第1シール室21の圧力を計測する圧力計45及び第2シール室22の圧力を計測する圧力計46がシールケース11に設けられる。温度計49がパージ水供給管27に設置され、温度計50が冷却水配管31に設置される。信号処理装置41、圧力計45,46,47及び温度計49,50が制御装置42に接続される。制御装置42は、加熱器及び冷却器29,32及び加圧器及び減圧器30を制御して、パージ水等の温度及びパージ水の圧力を制御する。
原子炉の運転中において、以上に述べたメカニカルシール13を有する冷却材再循環ポンプ4は、モータ9の駆動によってインペラ6を回転している。ダウンカマから再循環系配管1内に流入した冷却水は、インペラ6によって加圧され、ライザ管を通ってジェットポンプのノズルから噴出される。ノズルからの冷却水の噴出流は、ノズルの周囲に存在する冷却水をジェットポンプ内に吸込む。ジェットポンプから吐出された冷却水は、炉心に供給される。
冷却材再循環ポンプ4の駆動時には、冷却水が、冷却水配管31から環状間隙34内に供給され、第2シール室22に導かれる。この冷却水は、冷却水配管31を通る間に、加熱器及び冷却器29によって加熱または冷却される。パージ水(冷却水)がパージ水供給管31から第1シール室21に供給される。第1シール室21内に存在する冷却水は、加圧器30であるポンプの駆動によってパージ水排出管28に排出され、接続配管51を通ってパージ水供給管31に導かれる。この冷却水は、パージ水排出管28等を通る間に、加熱器及び冷却器32によって加熱または冷却され、または加圧器及び減圧器30によって加圧または減圧される。
第2シール室22内の冷却水は減圧装置23を通して第1シール室21内に流入し、第1シール室21内の冷却水は減圧装置25を通して冷却水排出管37内に導かれる。減圧装置23及び25の設置によって、第1軸封部15及び第2軸封部18が同じ条件下で軸シールを行うことができる。
圧力調整弁48よりも下流のリークオフ系配管35内は大気圧になるので、第1シール室21の圧力は第2シール室22の圧力よりも低くなる可能性があるため、加圧器及び減圧器30と圧力調整弁48を、第2シール室21の圧力が第1シール室22の圧力よりも低くなり、リークオフ系配管35内の圧力が第2シール室21よりも低くなるような制限の下で制御する。第2シール室22の圧力は実質的に原子炉圧力である。
原子炉の運転時でメカニカルシール13が正常に機能しているとき、パージ水供給管27より供給されるパージ水は加熱器29によって加熱されて温度T0(図9(B)参照)になっており、冷却水配管31から供給される冷却水は加熱器32によって加熱されて温度がT0になっている。第2シール室22の圧力(高圧側の圧力)と第1シール室21の圧力(低圧側圧力)の差圧が差圧P0(図9(B)参照)になるように、パージ水供給管27より供給されるパージ水が加圧器30によって加圧されている。また、第1シール室21の圧力(高圧側の圧力)と環状間隙26の圧力(低圧側の圧力)の差圧が差圧P0になるように、圧力調整弁48の開度が調節される。以上のように、温度T0及び差圧P0が保持されているときには、メカニカルシール13の静止シールリング16と回転シールリング17の間の隙間40及び静止シールリング19と回転シールリング20の間の隙間40は、外側に向かって幅が広くなった状態、すなわち、外拡がり隙間の状態(図6(B)参照)になっている。この状態は、隙間40に高圧側から冷却水が入り込み易くて対向するシールリング間における潤滑が良好に行われており、メカニカルシール13が正常に機能している。それらのシールリングには磨耗が発生していない。
パージ水の圧力制御及び圧力調整弁48の開度制御は、圧力計45,46,47のそれぞれの計測値を入力する制御装置42によって実施される。パージ水の圧力制御は、加圧器30を制御することによって行われる。例えば、パージ水供給管27に取り付けられたポンプのバイパス配管(パージ水供給管32に両端を接続)に設けられた圧力調整弁(図示せず)の開度を調節することによって行われる。そのポンプ及び圧力調整弁は加圧器30を構成する。冷却水及びパージ水の温度制御は、温度計49,50のそれぞれの計測値を入力する制御装置42によって加熱器及び冷却器29,32を制御することにより実施される。
静止シールリング16と回転シールリング17の間の隙間40、及び静止シールリング19と回転シールリング20の間の隙間40が、冷却水が入り易い外拡がり隙間の状態にあるか、冷却水が入り込み難い内拡がり隙間の状態にあるかは、複数の変位検出器43,44,51,52による各変位計測値に基づいて判定することができる。これらの変位検出器による各変位計測値は、信号処理装置41に入力される。信号処理装置41は、それらの変位計測値に基づいて各シールリングの変位量を求める。すなわち、静止シールリング16の変位量は変位検出器43から出力された変位計測値に基づいて求められ、回転シールリング17の変位量は変位検出器44から出力された変位計測値に基づいて求められる。静止シールリング19の変位量は変位検出器51から出力された変位計測値に基づいて求められ、回転シールリング20の変位量は変位検出器52から出力された変位計測値に基づいて求められる。信号処理装置41で算出された各変位量は、制御装置42に入力される。
制御装置42で実行される制御の内容を、図3及び図4に基づいて説明する。制御装置42は、信号処理装置41から各変位量に基づいてステップ55,56,57の処理を実行する(図3参照)。まず、隙間の状態を算出する(ステップ55)。静止シールリング16の形状が静止シールリング16の変位量に基づいて求められる。同様に、回転シールリング17の形状が回転シールリング17の変位量に基づいて、静止シールリング19の形状が静止シールリング19の変位量に基づいて、及び回転シールリング20の形状が回転シールリング20の変位量に基づいてそれぞれ求められる。第1軸封部15における隙間40の状態が、静止シールリング16の形状情報及び回転シールリング17の形状情報を用いて算出される。第2軸封部18における隙間40の状態が、静止シールリング19の形状情報及び回転シールリング20の形状情報を用いて算出される。
隙間の状態に基づいて温度/圧力を算出する(ステップ56)。ステップ55で算出された第1軸封部15における隙間40の状態、及び第2軸封部18における隙間40の状態の各情報に基づいて、制御される温度または圧力の値を算出する。本実施例では、図9(B)に示すように、冷却水(パージ水)の温度制御が高圧側と低圧側の差圧の制御よりも優先して行われる。すなわち、冷却水(パージ水)の温度の制御によって、冷却水(パージ水)の温度が下限温度TLに低下した後に、その差圧の制御が実施される。ステップ56の処理内容の詳細を、図4を用いて説明する。便宜的に、パージ水供給管27で供給されるパージ水の温度を第1温度、冷却水配管31で供給される冷却水の温度を第2温度、環状間隙26の圧力を第1圧力、及び第1シール室21の圧力を第2圧力と称する。第1温度は温度計49で計測され、第2温度は温度計50で計測される。第1圧力は圧力計47で計測され、第2圧力は圧力計45で計測される。
第1及び第2軸封部の各隙間の状態を判定する(ステップ61)。ステップ55で算出された第1軸封部15における隙間40の状態、及び第2軸封部18における隙間40の状態の各情報に基づいて、それぞれの隙間40が正常な隙間、すなわち、隙間40の幅が外側に向かって増大している外拡がり隙間(図6(B)参照)になっているかが判定される。この判定結果が「YES」の場合には、図4に示す処理が終了し、第1及び第2温度及び第1及び第2圧力が現状のまま保持される。
ステップ61の判定が「NO」である場合、隙間が異常状態になっている軸封部が判定される(ステップ62)。ステップ61の判定が「NO」であるときには、第1軸封部15及び第2軸封部18のうち少なくとも一つの軸封部の隙間40が内拡がり隙間(図6(A)参照)になって、潤滑不足の状態になっている。内拡がり隙間になっている軸封部は、ステップ55で算出された第1軸封部15における隙間40の状態、及び第2軸封部18における隙間40の状態の各情報に基づいて判定することができる。ステップ62の判定で第1軸封部15が異常であると判定された場合には、第1設定温度の低下が可能であるかが判定される(ステップ63)。第1設定温度は、第1温度の制御に用いられる設定値であり、温度T0から下限温度TLまで低下できる(図9(B)参照)。初期における第1設定温度は温度T0である。ステップ63の判定が「YES」になった場合には、外拡がり隙間を形成する第1設定温度を算出する(ステップ64)。第1軸封部15における隙間40が正常な外拡がり隙間になる第1設定温度が、計測された第1温度、第1圧力及び第2圧力に基づいて算出される。その後、ステップ57の処理が行われる。
制御装置42は、算出された設定温度(または設定圧力)に基づいて制御信号を作成する(ステップ57)(図3参照)。ステップ64で算出された第1設定温度に基づいて作成される制御信号は、加熱器及び冷却器29がON、第1設定温度、圧力調整弁48がOFF、加熱器及び冷却器32がOFF及び加圧器及び減圧器30がOFFである。ここで、「OFF」は現状を保持することを意味する。制御装置42は、制御信号「加熱器及び冷却器29がON、第1設定温度」を加熱器及び冷却器29に出力する。冷却器29は、冷媒の流量を増大させて第1温度を第1設定温度まで低下させる。この制御によって、第1温度が第1設定温度まで低下したパージ水がパージ水供給管27から第1シール室21内に供給される。静止シールリング16及び回転シールリング17の温度が低下して、これらのシールリングが内側に向かって収縮する。この結果、第1軸封部15の隙間40は外拡がり隙間になる(図7参照)。この隙間40に第1シール室21内の冷却水が入り込み、静止シールリング16及び回転シールリング17の磨耗が防止される。
変位検出器43,44,51,52は、それぞれのシールリングの変位を常時測定しているので、制御装置42は、ステップ56において、第1軸封部15及び第2軸封部18の各隙間40の状態を短い時間間隔で算出する。このため、制御装置42は、ステップ61〜64の処理をステップ63の判定が「NO」になるまで、継続して行う。すなわち、第1設定温度が温度TLになるまで、第1軸封部15の隙間40が内拡がり隙間になった都度、冷却器29による第1温度を低下させる制御が実行される。このため、第1軸封部15の隙間40が外拡がり隙間に保持され、その隙間40への冷却水の潤滑が行われるので、その間、静止シールリング16及び回転シールリング17の磨耗が防止される。第1設定温度が温度TLまで低下した後は、第1温度は温度TLに保持される。
ステップ63の判定が「NO」になった場合における処理を以下に説明する。第1設定圧力の低下が可能であるかが判定される(ステップ65)。第1設定圧力は、第1圧力の制御に用いられる設定値であり、圧力P0から下限圧力PLまで低下できる(図9(B)参照)。初期における第1設定圧力は圧力P0である。ステップ65の判定は「YES」になった場合には、外拡がり隙間を形成する第1設定圧力を算出する(ステップ66)。第1軸封部15における隙間40が正常な外拡がり隙間になる第1設定圧力が、計測された第1温度、第1圧力及び第2圧力に基づいて算出される。その後、ステップ57の処理が行われる。
制御装置42は、ステップ57において、ステップ66で算出された第1設定圧力に基づいて制御信号を作成する。この制御信号は、加熱器及び冷却器29がOFF、圧力調整弁48がON、第1設定圧力、加熱器及び冷却器32がOFF及び加圧器及び減圧器30がOFFである。制御装置42は、制御信号「圧力調整弁48がON、第1設定圧力」を圧力調整弁48に出力する。圧力調整弁48は、開度を増大させて第1圧力を第1設定圧力まで低下させる。静止シールリング16及び回転シールリング17が内側に向かって収縮するので、第1軸封部15の隙間40は外拡がり隙間になる(図8参照)。この隙間40に第1シール室21内の冷却水が入り込み、静止シールリング16及び回転シールリング17の磨耗が防止される。
制御装置42は、ステップ61〜63,65及び66の処理をステップ65の判定が「NO」になるまで、継続して行う。すなわち、第1設定圧力が圧力PLになるまで、第1軸封部15の隙間40が内拡がり隙間になった都度、圧力調整弁48による第1圧力を低下させる制御が実行される。第1圧力の低下により、第1シール室21の圧力と環状間隙26の圧力の差が大きくなる。このため、その間、第1軸封部15の隙間40が外拡がり隙間に保持され、その隙間40への冷却水の潤滑が行われるので、静止シールリング16及び回転シールリング17の磨耗が防止される。
ステップ62の判定で第2軸封部18が異常であると判定された場合について説明する。第2設定温度の低下が可能であるかが判定される(ステップ67)。第2設定温度は、第2温度の制御に用いられる設定値であり、第1設定温度と同様に、温度T0から下限温度TLまで低下できる。ステップ63の判定が「YES」になった場合、外拡がり隙間を形成する第2設定温度を算出する(ステップ68)。第2軸封部18における隙間40が正常な外拡がり隙間になる第2設定温度が、計測された第1温度及び第2温度、第1圧力及び第2圧力に基づいて算出される。その後、ステップ57の処理が行われる。
制御装置42は、ステップ57において、ステップ68で算出された第1設定温度に基づいて制御信号を作成する。この制御信号は、加熱器及び冷却器29がOFF、圧力調整弁45がOFF、加熱器及び冷却器32がON、第2設定温度及び加圧器及び減圧器30がOFFである。制御装置42は、制御信号「加熱器及び冷却器32がON、第2設定温度」を加熱器及び冷却器32に出力する。冷却器32は、冷媒の流量を増大させて第2温度を第2設定温度になるまで低下させる。この制御によって、第2温度が第2設定温度まで低下した冷却水が冷却水配管31から第2シール室22内に供給される。静止シールリング19及び回転シールリング20の温度が低下して、これらのシールリングが内側に向かって収縮する(図7参照)。この結果、第2軸封部18の隙間40は外拡がり隙間になる。この隙間40に第2シール室22内の冷却水が入り込み、静止シールリング19及び回転シールリング20の磨耗が防止される。
制御装置42は、ステップ61,62,67及び68の処理をステップ67の判定が「NO」になるまで、継続して行う。すなわち、第2設定温度が温度TLになるまで、第2軸封部18の隙間40が内拡がり隙間になった都度、冷却器32による第2温度を低下させる制御が実行される。このため、第2軸封部18の隙間40が外拡がり隙間に保持され、その隙間40への冷却水の潤滑が行われるので、静止シールリング19及び回転シールリング20の磨耗が防止される。第2設定温度が温度TLまで低下した後は、第2温度は温度TLに保持される。
ステップ67の判定が「NO」になった場合における処理を以下に説明する。第2設定圧力の低下が可能であるかが判定される(ステップ69)。第2設定圧力は、第2圧力の制御に用いられる設定値であり、圧力P0から下限圧力PLまで低下できる。初期における第2設定圧力は圧力P0である。ステップ69の判定は「YES」になった場合、外拡がり隙間を形成する第2設定圧力を算出する(ステップ70)。第2軸封部18における隙間40が正常な外拡がり隙間になる第2設定圧力が、計測された第1温度及び第2温度、第1圧力及び第2圧力に基づいて算出される。その後、ステップ57の処理が行われる。
制御装置42は、ステップ57において、ステップ70で算出された第2設定圧力に基づいて制御信号を作成する。この制御信号は、加熱器及び冷却器29がOFF、圧力調整弁48がOFF、加熱器及び冷却器32がOFF、加圧器及び減圧器30がON及び第2設定圧力である。制御装置42は、制御信号「加圧器及び減圧器30がON、第2設定圧力」を加圧器及び減圧器30に出力する。減圧器30、具体的には減圧弁は、開度を増大されてパージ水の第2圧力を第2設定圧力まで低下させる。第2圧力の低下により、第2シール室22の圧力と第1シール室21の圧力の差が大きくなる。第1シール室21の圧力が低下して静止シールリング19及び回転シールリング20が内側に向かって収縮するので、第2軸封部18の隙間40は外拡がり隙間になる(図8参照)。この隙間40に第2シール室22内の冷却水が入り込み、静止シールリング19及び回転シールリング20の磨耗が防止される。
制御装置42は、ステップ61,62,67,69及び70の処理をステップ69の判定が「NO」になるまで、継続して行う。すなわち、第2設定圧力が圧力PLになるまで、第2軸封部18の隙間40が内拡がり隙間になった都度、減圧器30による第2圧力を低下させる制御が実行される。このため、その間、第2軸封部18の隙間40が外拡がり隙間に保持され、その隙間40への冷却水の潤滑が行われるので、静止シールリング19及び回転シールリング20の磨耗が防止される。
本実施例は、第1軸封部15及び第2軸封部18のそれぞれの隙間40が、潤滑が不良になる内拡がり隙間になっとき、第1シール室21及び第2シール室22にそれぞれ供給する冷却水の温度を制御し、その後、さらに、第1シール室21と環状間隙26の差圧及び第2シール室22と第1シール室21の差圧を制御する。このため、第1軸封部15及び第2軸封部18のそれぞれの隙間40を、差圧制御(圧力制御)を行う分だけ、より長期間に亘って潤滑が良好な外拡がり隙間に保持することができる。本実施例は、第1軸封部15及び第2軸封部18のそれぞれのシールリングの磨耗をより長期に亘って低減することができる。冷却材再循環ポンプ4の運転期間を正常な状態でさらに伸ばすことができる。
本実施例は、第1及び第2軸封部のいずれに対しても、冷却水の温度制御を先行して行い、その後、圧力制御を行っている。このような本実施例は、水温を変化させることが設備的に比較的容易である。
本実施例は、第1及び第2軸封部のいずれに対しても、冷却水の温度制御を先行して行い、その後、圧力制御を行っているが、圧力制御を先行させてその後に冷却水の温度制御を行っても良い。この場合は、図4において、ステップ63及び64(またはステップ67および68)の処理を、ステップ65及び66(またはステップ69および70)の処理の後に行えばよい。さらには、その温度制御とその圧力制御を同時に行うことも可能である。温度及び圧力制御を同時に行うことによって、制御のスピードを上昇させることができる。
本実施例は、第2軸封部18の隙間40を内拡がり隙間から外拡がり隙間にするときに、第2シール室22に供給する冷却水の温度を制御しているが、第1シール室21に供給するパージ水(冷却水)の温度を制御してもよい。この温度制御によって、第1シール室21に供給されるパージ水の温度を下げて静止シールリング19及び回転シールリング20を内側に向かって収縮させることができる。第2軸封部18の隙間40は内拡がり隙間から外拡がり隙間に変更される。
本実施例のメカニカルシールは、沸騰水型原子力プラントの他の冷却材加圧ポンプ、及び加圧水型原子力プラントの一次冷却材循環ポンプ等の冷却材加圧ポンプに適用することができる。
本実施例の他の実施例である実施例2のポンプのメカニカルシールを、図10を用いて以下に説明する。本実施例も、沸騰水型原子力プラントの冷却材再循環ポンプに適用された例であるが、前述した他の冷却材加圧ポンプに適用することができる。
本実施例のメカニカルシール13は、実施例1における信号処理装置41、制御装置42及び変位検出器43,44,51,52を備えていない。第2シール室22の温度を計測する温度計51が設けられる。本実施例の他の構成は実施例1の構成と同じである。本実施例では、温度制御及び圧力制御は手動で行われる。すなわち、加熱器及び冷却器29,32、加圧器及び減圧器30及び圧力調整弁48の制御は手動で行われる。
本実施例は、温度計51,38、圧力計45,46,48及び流量計36,39のそれぞれの計測値を用い、第1軸封部15及び第2軸封部18の各隙間40が内拡がり隙間になって潤滑が不良になりシールリングが磨耗したときに変化する温度計51で計測された温度、圧力計45で計測された圧力、流量計36で計測された流量、及び流量計39で計測された流量の異常を検知する。すなわち、運転員は、第1軸封部15の隙間40が内拡がり隙間になって潤滑が不良になっていることを、流量計36で計測された流量の低下及び温度計38で計測された温度の上昇によって知ることができる。また、運転員は、第2軸封部18の隙間40が内拡がり隙間になって潤滑が不良になっていることを、流量計39で計測された流量の低下及び温度計51で計測された温度の上昇によって知ることができる。
本実施例における温度及び圧力の手動制御は、図4に示す手順に沿って行われる。ステップ62における隙間40が潤滑不良になっている軸封部の運転員による判定は、上記したように、流量計36及び温度計38の各計測値または流量計39及び温度計51の各計測値に基づいて行うことができる。第1軸封部15の隙間40が異常な状態になって、第1設定温度を温度T0から温度TLの間で設定する場合には、第1設定温度を求める(ステップ64)。運転員は、算出された第1設定温度に基づいて手動により冷却器29を実施例1のように制御し、第1シール室21に供給するパージ水の温度を低下させる。これにより、第1軸封部15の隙間40は、潤滑が良好な外拡がり隙間になる。このパージ水の温度を低下させる制御は、第1設定温度が下限温度TLになるまでの期間において行われる。
第1軸封部15の隙間40が異常な状態になって、第1設定温度が温度TLになった後、すなわち、ステップ63の判定が「NO」のとき、第1圧力設定を圧力P0から圧力PLまでの間で設定する場合には、第1設定圧力を求める(ステップ66)。運転員は、算出された第1設定圧力に基づいて手動により圧力調整弁48の開度を実施例1のように制御し、環状間隙26の圧力を低下させる。これにより、第1軸封部15の隙間40は、潤滑が良好な外拡がり隙間になる。この環状間隙26の圧力を低下させる制御は、第1設定圧力が下限圧力PLになるまでの期間において行われる。
第2軸封部18の隙間40が異常な状態になって、第2設定温度を温度T0から温度TLの間で設定する場合には、第2設定温度を求める(ステップ68)。運転員は、算出された第2設定温度に基づいて手動により冷却器32を実施例1のように制御し、第2シール室22に供給する冷却水の温度を低下させる。これにより、第2軸封部18の隙間40は、潤滑が良好な外拡がり隙間になる。このパージ水の温度を低下させる制御は、第1設定温度が下限温度TLになるまでの期間において行われる。
第2軸封部18の隙間40が異常な状態になって、第2設定温度が温度TLになった後、すなわち、ステップ67の判定が「NO」のとき、第2圧力設定を圧力P0から圧力PLまでの間で設定する場合には、第2設定圧力を求める(ステップ70)。運転員は、算出された第2設定圧力に基づいて手動により減圧器30を実施例1のように制御し、第1シール室21の圧力を低下させる。これにより、第2軸封部18の隙間40は、潤滑が良好な外拡がり隙間になる。この環状間隙26の圧力を低下させる制御は、第2設定圧力が下限圧力PLになるまでの期間において行われる。
本実施例も、実施例1と同様に、第1シール室21及び第2シール室22に供給するそれぞれの冷却水の温度制御を行って、環状間隙26及び第1シール室21の圧力制御を行うので、第1軸封部15及び第2軸封部18のそれぞれのシールリングの磨耗をより長期に亘って低減することができる。したがって、冷却材再循環ポンプ4の運転期間を伸ばすことができる。
本実施例においても、実施例1で述べたように、温度制御及び圧力制御の順番を変更することができる。本実施例も、沸騰水型原子力プラントの他の冷却材加圧ポンプ、及び加圧水型原子力プラントの一次冷却材循環ポンプ等の冷却材加圧ポンプに適用することができる。
1…再循環系配管、2,3…隔離弁、4…冷却材再循環ポンプ、5…ポンプケーシング、6…インペラ、7,10…回転軸、9…モータ、11…シールケース、13…メカニカルシール、14…軸封セル、15…第1軸封部、16,19…静止シールリング、17,20…回転シールリング、21…第1シール室、22…第2シール室、26,34…環状間隙、27…パージ水供給管、28…パージ水排出管、29,32…加熱器及び冷却器、30…加圧器及び減圧器、38,49,50,51…温度計、40…隙間、41…信号処理装置、42…制御装置、43,44,51,52…変位検出器、45,46,47…圧力計。
Claims (22)
- インペラに接続される回転軸が貫通し、前記インペラを内蔵するケーシングに取り付けられるシールケースと、前記シールケースに取り付けられて静止状態の第1シールリングと、前記シールケース内に配置されて前記回転軸と共に回転して前記第1シールリングに隙間を挟んで対向する第2シールリングとを備えた液体加圧ポンプの運転方法において、
前記シールケース内に供給されて前記第1及び第2シールリングに接触する液体の温度を制御し、前記第1シールリングに作用する圧力を制御することを特徴とする液体加圧ポンプの運転方法。 - 前記液体の温度制御は前記第1及び第2シールリングのうち少なくとも前記第1シールリングを収縮させるように行われ、前記圧力の制御は少なくとも前記第1シールリングを収縮させるように行われる請求項1に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記圧力の制御は、前記温度の制御の後に行われる請求項1または請求項2に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記温度の制御は、前記圧力の制御の後に行われる請求項1または請求項2に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記温度の制御を行っているときに前記圧力の制御を行う請求項1または請求項2に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記第1シールリング及び前記第2シールリングの変位を計測し、前記液体の温度制御が計測された前記変位に基づいて行われ、前記圧力の制御が計測された前記変位に基づいて行われる請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記温度制御に用いられる前記変位と前記圧力制御に用いられる前記変位は、異なる時点で計測されている請求項6に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- インペラに接続される回転軸が貫通し、前記インペラを内蔵するケーシングに取り付けられるシールケースと、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置された第1軸封部と、前記シールケース内に配置されて前記第1軸封部を取り囲み、前記シールケースに取り付けられた筒状の隔離壁と、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置されて前記第1軸封部よりも前記インペラ側に位置する第2軸封部とを備え、
前記第1軸封部が、前記シールケースに取り付けられた第1静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第1静止シールリングに間に第1隙間を挟んで対向する第1回転シールリングを有し、
前記第2軸封部が、前記隔離壁に取り付けられた第2静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第2静止シールリングに第2隙間を挟んで対向する第2回転シールリングを有する液体加圧ポンプの運転方法において、
前記隔離壁内に供給されて前記第1静止及び第1回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第1温度制御を行い、前記第1静止シールリングに作用する圧力を制御する第1圧力制御を行い、前記隔離壁と前記シールケースの間に供給されて前記第2静止及び第2回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第2温度制御を行い、前記第2静止シールリングに作用する圧力を制御する第2圧力制御を行うことを特徴とする液体加圧ポンプの運転方法。 - 前記第1温度制御は前記第1静止及び第1回転シールリングのうち少なくとも前記第1静止シールリングを収縮させるように行われ、前記第1圧力制御は前記第1静止及び第1回転シールリングのうち少なくとも前記第1静止シールリングを収縮させるように行われ、前記第2温度制御は前記第2静止及び第2回転シールリングのうち少なくとも前記第2静止シールリングを収縮させるように行われ、前記第2圧力制御は前記第2静止及び第2回転シールリングのうち少なくとも前記第2静止シールリングを収縮させるように行われる請求項8に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記第1圧力制御は前記第1温度制御の後に行われ、前記第2圧力制御は前記第2温度制御の後に行われる請求項8または請求項9に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記第1温度制御は前記第1圧力制御の後に行われ、前記第2温度制御は前記第2圧力制御の後に行われる請求項8または請求項9に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記第1温度制御を行っているときに前記第1圧力制御を行い、前記第2温度制御を行っているときに前記第2圧力制御を行う請求項8または請求項9に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記第1静止シールリング及び前記第1回転シールリングのそれぞれの第1変位を計測し、前記第1温度制御が計測された前記第1変位に基づいて行われ、前記第1圧力制御が計測された前記第1変位に基づいて行われ、前記第2静止シールリング及び前記第2回転シールリングのそれぞれの第2変位を計測し、前記第2温度制御が計測された前記第2変位に基づいて行われ、前記第2圧力制御が計測された前記第2変位に基づいて行われる請求項8ないし請求項12のいずれか1項に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- インペラに接続される回転軸が貫通し、前記インペラを内蔵するケーシングに取り付けられるシールケースと、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置された第1軸封部と、前記シールケース内に配置されて前記第1軸封部を取り囲み、前記シールケースに取り付けられた筒状の隔離壁と、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置されて前記第1軸封部よりも前記インペラ側に位置する第2軸封部とを備え、
前記第1軸封部が、前記シールケースに取り付けられた第1静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第1静止シールリングに第1隙間を挟んで対向する第1回転シールリングを有し、
前記第2軸封部が、前記隔離壁に取り付けられた第2静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第2静止シールリングに第2隙間を挟んで対向する第2回転シールリングを有する液体加圧ポンプの運転方法において、
前記隔離壁内に供給されて前記第1静止及び第1回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第1温度制御を行い、前記第1静止シールリングに作用する圧力を制御する第1圧力制御を行い、前記隔離壁内に供給されて前記第2静止及び第2回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第2温度制御を行い、前記第2静止シールリングに作用する圧力を制御する第2圧力制御を行うことを特徴とする液体加圧ポンプの運転方法。 - 前記第1圧力制御は前記第1温度制御の後に行われ、前記第2圧力制御は前記第2温度制御の後に行われる請求項14に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記第1温度制御は前記第1圧力制御の後に行われ、前記第2温度制御は前記第2圧力制御の後に行われる請求項14に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- 前記第1温度制御を行っているときに前記第1圧力制御を行い、前記第2温度制御を行っているときに前記第2圧力制御を行う請求項14に記載の液体加圧ポンプの運転方法。
- インペラに接続される回転軸が貫通し、前記インペラを内蔵するケーシングに取り付けられるシールケースと、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置された第1軸封部と、前記シールケース内に配置されて前記第1軸封部を取り囲み、前記シールケースに取り付けられた筒状の隔離壁と、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置されて前記第1軸封部よりも前記インペラ側に位置する第2軸封部とを備え、
前記第1軸封部が、前記シールケースに取り付けられた第1静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第1静止シールリングに第1隙間を挟んで対向する第1回転シールリングを有し、
前記第2軸封部が、前記隔離壁に取り付けられた第2静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第2静止シールリングに第2隙間を挟んで対向する第2回転シールリングを有し、
前記第1静止シールリング及び前記第1回転シールリングのそれぞれ第1変位を計測する複数の第1変位計測装置と、前記第2静止シールリング及び前記第2回転シールリングのそれぞれの第2変位を計測する複数の第2変位計測装置と、前記隔離壁内に供給されて前記第1静止及び第1回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第1温度制御を、計測された前記第1変位に基づいて行い、前記第1静止シールリングに作用する圧力を制御する第1圧力制御を、計測された前記第1変位に基づいて行い、前記隔離壁と前記シールケースの間に供給されて前記第2静止及び第2回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第2温度制御を、計測された前記第2変位に基づいて行い、前記第2静止シールリングに作用する圧力を制御する第2圧力制御を計測された前記第2変位に基づいて行う制御装置とを備えたことを特徴とする液体加圧ポンプのメカニカルシール。 - 前記制御装置が、前記第1圧力制御を前記第1温度制御の後に行い、前記第2圧力制御を前記第2温度制御の後に行う請求項18に記載の液体加圧ポンプのメカニカルシール。
- 前記制御装置が、前記第1温度制御を前記第1圧力制御の後に行い、前記第2温度制御を前記第2圧力制御の後に行う請求項18に記載の液体加圧ポンプのメカニカルシール。
- 前記制御装置が、前記第1温度制御を行っているときに前記第1圧力制御を行い、前記第2温度制御を行っているときに前記第2圧力制御を行う請求項18に記載の液体加圧ポンプのメカニカルシール。
- インペラに接続される回転軸が貫通し、前記インペラを内蔵するケーシングに取り付けられるシールケースと、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置された第1軸封部と、前記シールケース内に配置されて前記第1軸封部を取り囲み、前記シールケースに取り付けられた筒状の隔離壁と、前記シールケース内で前記回転軸の周囲に配置されて前記第1軸封部よりも前記インペラ側に位置する第2軸封部とを備え、
前記第1軸封部が、前記シールケースに取り付けられた第1静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第1静止シールリングに第1隙間を挟んで対向する第1回転シールリングを有し、
前記第2軸封部が、前記隔離壁に取り付けられた第2静止シールリング、及び前記回転軸と共に回転して前記第2静止シールリングに第2隙間を挟んで対向する第2回転シールリングを有し、
前記第1静止シールリング及び前記第1回転シールリングのそれぞれ第1変位を計測する複数の第1変位計測装置と、前記第2静止シールリング及び前記第2回転シールリングのそれぞれの第2変位を計測する複数の第2変位計測装置と、前記隔離壁内に供給されて前記第1静止及び第1回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第1温度制御を、計測された前記第1変位に基づいて行い、前記第1静止シールリングに作用する圧力を制御する第1圧力制御を、計測された前記第1変位に基づいて行い、前記隔離壁内に供給されて前記第2静止及び第2回転シールリングにそれぞれ接触する液体の温度を制御する第2温度制御を、計測された前記第2変位に基づいて行い、前記第2静止シールリングに作用する圧力を制御する第2圧力制御を計測された前記第2変位に基づいて行う制御装置とを備えたことを特徴とする液体加圧ポンプのメカニカルシール。
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JP2008061220A JP2009215992A (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 液体加圧ポンプの運転方法及びそのメカニカルシール |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2008
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