JP2009213417A - 寝具用ダニ捕獲撃滅シート - Google Patents
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Abstract
【課題】容易にダニを低減し、かつダニアレルゲンの発生を抑制しうる寝具用ダニ捕獲撃退シートを提供すること。
【解決手段】透明基材上にダニ捕獲撃滅層とダニ誘引物質領域とを順に積層してなる寝具用ダニ捕獲撃滅シートである。
【選択図】図1
【解決手段】透明基材上にダニ捕獲撃滅層とダニ誘引物質領域とを順に積層してなる寝具用ダニ捕獲撃滅シートである。
【選択図】図1
Description
本発明は寝具用ダニ捕獲撃滅シートに関する。
ダニは、高温多湿であって、エサがあり、かつ潜って産卵できる場所を特に好む傾向がある。近年、住居内の気密性が向上するなどの住宅事情の変化により、住居内におけるダニの繁殖に適した条件が揃いやすくなる傾向にあり、ダニの増加によるダニの死骸や排泄物から生じるダニアレルゲンの発生に起因した、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の増加が問題となっている。住居内において、ダニは、特に寝具、カーペット類、ソファーに多く生息するため、これらの場所におけるダニの低減、あるいはダニアレルゲンの発生の抑制が急務である。ダニを低減させる目的で、ダニ忌避剤を用いたタイプや、ダニを粘着シートなどにより保持するタイプの防ダニ製品が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、これらの防ダニ製品は、ダニを単に寄せ付けない、あるいはダニを単に捕獲するだけであるため、住居内におけるダニの実質的な低減や、ダニの死骸やそれに伴う細菌などの発生の抑制を図ることはできず、上記したようなダニアレルゲンによる弊害を抑制するには至っていなかった。
ダニを低減させる目的で、有機リン系などの殺ダニ剤の散布によるダニの低減方法も知られている。しかし、殺ダニ剤は毒性が強いため、特にダニが多く生息する寝具、カーペット類、ソファーへの使用においては居住者に対する安全性の確保が難しく、ダニの死骸によるダニアレルゲンの発生を抑制することもできないといった問題があった。
また、建材用途の基材上に、ダニ誘引剤、ダニ吸着剤、光触媒を組み合わせた機能性建材に関する発明が開示されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、この機能性建材は、光触媒の存在によりダニの不活性化は可能であるが、壁紙、天井材、床材、造作材などの内装材への適用が想定されているため、その構成的な要因から、特にダニが多く生息する寝具、カーペット類、ソファーには適用できず、ダニアレルゲンの発生源における有効なダニアレルゲンの抑制はできないといった問題があった。
このように、これまでの防ダニ製品は、住居内で最もダニが多く発生する寝具、カーペット類、ソファーにおいて、十分なダニアレルゲンの発生の抑制効果が期待できず、結局、日頃から室内の通気を確保したり、寝具類を日光の下で干した後に、はたきを十分にかける、あるいは掃除機で吸引するといった古典的な方法が最も効果的であるという状況にある。しかし、この方法は、家事を行う居住者に大きな負担を強いるものであり、そのような負担を強いることなく、容易にダニを低減し、かつダニアレルゲンの発生を抑制する防ダニ製品が望まれていた。
実用新案登録第3119028号公報
実用新案登録第3138086号公報
特許第3848842号公報
特開2007−145742号公報
本発明は、このような状況下で、容易にダニを低減し、かつダニアレルゲンの発生を抑制しうる寝具用ダニ捕獲撃退シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、透明基材と、光触媒、粘着剤、及びダニ誘引物質とを組み合わせることで、前記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)透明基材上にダニ捕獲撃滅層とダニ誘引物質領域とを順に積層してなる寝具用ダニ捕獲撃滅シート、
(2)ダニ捕獲撃滅層が、撃滅機能領域と捕獲機能領域とを積層してなり、該撃滅機能領域が透明基材側にあるものである上記(1)に記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、
(3)ダニ捕獲撃滅層が、撃滅機能領域と捕獲機能領域とを交互に配列して一層を形成してなるものである上記(1)に記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、
(4)少なくともダニ誘引物質領域が、網目状カバーに被覆されてなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、及び
(5)透明基材の全光線透過率が80%以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、
を提供するものである。
(1)透明基材上にダニ捕獲撃滅層とダニ誘引物質領域とを順に積層してなる寝具用ダニ捕獲撃滅シート、
(2)ダニ捕獲撃滅層が、撃滅機能領域と捕獲機能領域とを積層してなり、該撃滅機能領域が透明基材側にあるものである上記(1)に記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、
(3)ダニ捕獲撃滅層が、撃滅機能領域と捕獲機能領域とを交互に配列して一層を形成してなるものである上記(1)に記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、
(4)少なくともダニ誘引物質領域が、網目状カバーに被覆されてなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、及び
(5)透明基材の全光線透過率が80%以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート、
を提供するものである。
本発明によれば、容易にダニを低減し、かつダニアレルゲンの発生を抑制しうる寝具用ダニ捕獲撃退シートを得ることができる。
本発明の寝具用ダニ捕獲撃退シートは、透明基材上にダニ捕獲撃滅層とダニ誘引物質領域とを順に積層してなるものである。本発明の寝具用ダニ捕獲撃退シートの構造について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の寝具用ダニ捕獲撃退シートの好ましい層構成の一つを例にとって、その断面を示した模式図である。図1に示される寝具用ダニ捕獲撃退シート1は、透明基材2の表面上に撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とからなるダニ捕獲撃滅層3と、ダニ誘引物質領域4とが順に積層され、さらに全体が網目状カバー5により被覆されたものである。そして、寝具用ダニ捕獲撃退シート1は、網目状カバー5を介して、ダニ誘引物質領域4が寝具6の側になるように設けられている。
[透明基材2]
本発明で用いられる透明基材2は、通常基材として用いられる透明なものであれば特に限定されないが、好ましくはプラスチックフィルム、プラスチックシートなどを用途に応じて適宜選択することができる。透明基材2の全光線透過率は、後述する光触媒の活性を効率的に促進させるために、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。ここで、全光線透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)に準拠して測定されるものである。
本発明で用いられる透明基材2は、通常基材として用いられる透明なものであれば特に限定されないが、好ましくはプラスチックフィルム、プラスチックシートなどを用途に応じて適宜選択することができる。透明基材2の全光線透過率は、後述する光触媒の活性を効率的に促進させるために、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。ここで、全光線透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)に準拠して測定されるものである。
このようなプラスチックフィルム又はプラスチックシートとしては、各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。合成樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂(線状低密度ポリエチレン樹脂を含む)、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレンαオレフィン共重合体、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマーあるいは、これらの混合物などのポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどのポリエステル樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸メチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル樹脂などのアクリル樹脂;ナイロン6又はナイロン66などで代表されるポリアミド樹脂;三酢酸セルロース樹脂、セロファンなどのセルロース系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリアリレート樹脂;又はポリイミド樹脂などが挙げられる。
透明基材2としては、上記したプラスチックフィルム、プラスチックシートのなかから単独で、又は2種以上を選んで混合物として用いることができるが、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂が好ましく、なかでも焼却廃棄処分にする際に有毒な塩素系ガスが発生しないこと、光触媒の活性に伴う劣化に強いこと、及びコストなどの観点から、ポリオレフィン樹脂がより好ましく、ポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
透明基材2の厚さについては特に制限はないが、耐久性などを考慮すると、通常20〜200μm程度であり、好ましくは20〜150μm、より好ましくは50〜150μmの範囲である。
[ダニ捕獲撃滅層3]
ダニ捕獲撃滅層3は、透明基材2上に設けられ、ダニを捕獲・保持しつつ、ダニを無害化する(撃滅する)ことで、ダニアレルゲンの発生を抑制する層である。ダニ捕獲撃滅層3の形態は、ダニを捕獲し、かつ撃滅できるものであれば特に制限はないが、撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とを有することが好ましい。撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とは、混在してダニ捕獲撃滅層3を形成してもよいが、図1に示されるように層状で、透明基材2上に順に積層してダニ捕獲撃滅層3を形成する、あるいは図2に示されるように撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とを一定のパターンに基づき交互に配列して一層を形成することが好ましい。なかでも、ダニ捕獲撃滅層3は、撃滅機能領域31の機能をより有効に活用する観点から、図2に示されるように、撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とを交互に配列して一層を形成してなるものであることがより好ましい。
ダニ捕獲撃滅層3の厚さは、通常1〜100μm程度であり、本発明のダニ捕獲撃滅シートの厚さが厚くなりすぎず、かつ十分にダニ捕獲撃滅機能を得る観点から、1〜60μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。
ダニ捕獲撃滅層3は、透明基材2上に設けられ、ダニを捕獲・保持しつつ、ダニを無害化する(撃滅する)ことで、ダニアレルゲンの発生を抑制する層である。ダニ捕獲撃滅層3の形態は、ダニを捕獲し、かつ撃滅できるものであれば特に制限はないが、撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とを有することが好ましい。撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とは、混在してダニ捕獲撃滅層3を形成してもよいが、図1に示されるように層状で、透明基材2上に順に積層してダニ捕獲撃滅層3を形成する、あるいは図2に示されるように撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とを一定のパターンに基づき交互に配列して一層を形成することが好ましい。なかでも、ダニ捕獲撃滅層3は、撃滅機能領域31の機能をより有効に活用する観点から、図2に示されるように、撃滅機能領域31と捕獲機能領域32とを交互に配列して一層を形成してなるものであることがより好ましい。
ダニ捕獲撃滅層3の厚さは、通常1〜100μm程度であり、本発明のダニ捕獲撃滅シートの厚さが厚くなりすぎず、かつ十分にダニ捕獲撃滅機能を得る観点から、1〜60μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。
[撃滅機能領域31]
撃滅機能領域31は、ダニの撃滅機能を有する領域であり、好ましくは光触媒の作用によりダニを無害化する、ダニの撃滅機能を発現するものである。
撃滅機能領域31に採用される光触媒としては、セレン、ゲルマニウム、チタン、亜鉛、銅、アルミニウム、スズ、ガリウム、インジウム、リン、ケイ素、ヒ素、アンチモン、炭素、カドニウム、硫黄、テルル、ニッケル、鉄、コバルト、ストロンチウム、タングステン、クロム、バリウム、鉛などの酸化化合物が挙げられる。安全性や価格の面から酸化チタンを用いるのが好ましく、酸化チタンとしては、二酸化チタンのほか、含水酸化チタン、水和酸化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸、水酸化チタン、酸素欠損型酸化チタンなどが挙げられる。光触媒活性を有していれば結晶形については特に制限はなく、無定形、アナータス形、ルチル形、ブルカイト形のいずれであってもよい。また、ルチル型とアナターゼ型酸化チタンの組み合せなど、結晶形の違う成分を複数組み合わせてもよい。なお、これらの光触媒は、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、金、銀などの助触媒とともに用いてもよい。
撃滅機能領域31は、ダニの撃滅機能を有する領域であり、好ましくは光触媒の作用によりダニを無害化する、ダニの撃滅機能を発現するものである。
撃滅機能領域31に採用される光触媒としては、セレン、ゲルマニウム、チタン、亜鉛、銅、アルミニウム、スズ、ガリウム、インジウム、リン、ケイ素、ヒ素、アンチモン、炭素、カドニウム、硫黄、テルル、ニッケル、鉄、コバルト、ストロンチウム、タングステン、クロム、バリウム、鉛などの酸化化合物が挙げられる。安全性や価格の面から酸化チタンを用いるのが好ましく、酸化チタンとしては、二酸化チタンのほか、含水酸化チタン、水和酸化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸、水酸化チタン、酸素欠損型酸化チタンなどが挙げられる。光触媒活性を有していれば結晶形については特に制限はなく、無定形、アナータス形、ルチル形、ブルカイト形のいずれであってもよい。また、ルチル型とアナターゼ型酸化チタンの組み合せなど、結晶形の違う成分を複数組み合わせてもよい。なお、これらの光触媒は、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、金、銀などの助触媒とともに用いてもよい。
撃滅機能領域31は、例えば上記した光触媒とバインダー樹脂とからなる光触媒組成物により形成すればよく、具体的にはバインダー樹脂の水溶液、溶剤溶液、分散液に、上記した光触媒を分散させて光触媒組成物を調製し、浸漬法あるいは塗布して形成すればよい。バインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、あるいはこれらの共重合体などを用いることができ、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂が安価に十分な強度を有する撃滅機能領域31を形成できるので、好ましい。バインダー樹脂と光触媒との合計量に対する光触媒の量は、所望の性能に応じて適宜選択すればよいが、1〜50質量%程度であり、安定性、塗工性などを考慮すると、1〜30質量%が好ましい。なお、光触媒組成物は、その他の成分として、目的に応じて殺ダニ剤、界面活性剤、分散剤、レベリング剤、増粘剤、顔料、染料などを含有してもよい。
撃滅機能領域31の厚みは、層状で順に積層してダニ捕獲撃滅層3を形成する場合には、1〜50μm程度とすればよく、安価に十分なダニ撃滅機能を得つつ、多少の折り曲げにも追従させる観点から、1〜30μmが好ましく、1〜20μmがより好ましい。本発明のダニ捕獲撃滅シートにおける光触媒の使用量は、安価に十分なダニ撃滅機能を得る観点から、1〜20g/m2が好ましく、1〜15g/m2がより好ましく、1〜10g/m2がさらに好ましい。
[捕獲機能領域32]
捕獲機能領域32は、ダニの捕獲機能を有する領域であり、好ましくは粘着剤、あるいは吸着剤を用いることで捕獲機能を発現するものである。
粘着剤としては、特に制限されないが、天然ゴムラテックスや合成ゴムラテックスなどのゴム系粘着剤、樹脂エマルションなどの粘着剤が挙げられ、なかでもこれらの水系粘着剤が好ましい。また、吸着剤としては、特に制限されないが、無機系のものが好ましく、例えば活性アルミナ、シリカ、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、アパタイト、ベントナイト、活性炭、珪藻土などが挙げられる。吸着剤は、上記した光触媒と同様に、バインダー樹脂とあわせて吸着剤組成物を調製して用いればよい。なお吸着剤組成物は、その他の成分として、目的に応じて殺ダニ剤、界面活性剤、分散剤、レベリング剤、増粘剤、顔料、染料などを含有してもよい。
捕獲機能領域32は、ダニの捕獲機能を有する領域であり、好ましくは粘着剤、あるいは吸着剤を用いることで捕獲機能を発現するものである。
粘着剤としては、特に制限されないが、天然ゴムラテックスや合成ゴムラテックスなどのゴム系粘着剤、樹脂エマルションなどの粘着剤が挙げられ、なかでもこれらの水系粘着剤が好ましい。また、吸着剤としては、特に制限されないが、無機系のものが好ましく、例えば活性アルミナ、シリカ、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、アパタイト、ベントナイト、活性炭、珪藻土などが挙げられる。吸着剤は、上記した光触媒と同様に、バインダー樹脂とあわせて吸着剤組成物を調製して用いればよい。なお吸着剤組成物は、その他の成分として、目的に応じて殺ダニ剤、界面活性剤、分散剤、レベリング剤、増粘剤、顔料、染料などを含有してもよい。
捕獲機能領域32は、上記した粘着剤あるいは吸着剤組成物を、浸漬法あるいは塗布して形成すればよい。捕獲機能領域32の厚みは、層状で順に積層してダニ捕獲撃滅層3を形成する場合には、撃滅機能領域31の全面にわたって設けてもよいが、必要に応じて格子状などの一定のパターンなどにより部分的に設けられてもよく、その厚みは1〜50μm程度であり、安価に十分なダニ捕獲機能を得つつ、多少の折り曲げにも追従させる観点から、1〜30μmが好ましく、1〜20μmがより好ましい。
[ダニ誘引物質領域4]
本発明のダニ捕獲撲滅シートは、ダニ誘引物質を含有するダニ誘引物質領域4を有する。ダニ誘引物質としては、マイクロカプセル内にダニ誘引剤が収納されたもの、樹脂粉末にダニ誘引剤を吸着させたもの、あるいはダニ誘引剤を水、溶剤、乳化剤などに溶解、又は分散させたものなどが用いられる。ダニ誘引剤としては、従来公知のものを制限なく用いることができ、例えばフルーツフレーバー、アーモンドフレーバー、チョコレートフレーバー、バニラフレーバーなどの食品フレーバーなどが人への影響が小さく好ましく用いられる。ダニ誘引物質として、マイクロカプセル内にダニ誘引剤が収納されたもの、樹脂粉末にダニ誘引剤を吸着させたものを用いる場合は、これらのダニ誘引物質は捕獲機能領域32に担持される。また、ダニ誘引物質として、ダニ誘引剤を水、溶剤、乳化剤などに溶解又は分散させたものを用いる場合は、ダニ誘引物質は、ダニ捕獲撃滅層3の表面に塗布することでダニ捕獲撃滅層3上に担持される。ダニ誘引物質は、ダニ捕獲撃滅層3の全面に渡って設けても、又は塗布してもよいが、ダニの捕獲機能を十分に確保する観点から、部分的に設ける又は塗布することが好ましい。
本発明のダニ捕獲撲滅シートは、ダニ誘引物質を含有するダニ誘引物質領域4を有する。ダニ誘引物質としては、マイクロカプセル内にダニ誘引剤が収納されたもの、樹脂粉末にダニ誘引剤を吸着させたもの、あるいはダニ誘引剤を水、溶剤、乳化剤などに溶解、又は分散させたものなどが用いられる。ダニ誘引剤としては、従来公知のものを制限なく用いることができ、例えばフルーツフレーバー、アーモンドフレーバー、チョコレートフレーバー、バニラフレーバーなどの食品フレーバーなどが人への影響が小さく好ましく用いられる。ダニ誘引物質として、マイクロカプセル内にダニ誘引剤が収納されたもの、樹脂粉末にダニ誘引剤を吸着させたものを用いる場合は、これらのダニ誘引物質は捕獲機能領域32に担持される。また、ダニ誘引物質として、ダニ誘引剤を水、溶剤、乳化剤などに溶解又は分散させたものを用いる場合は、ダニ誘引物質は、ダニ捕獲撃滅層3の表面に塗布することでダニ捕獲撃滅層3上に担持される。ダニ誘引物質は、ダニ捕獲撃滅層3の全面に渡って設けても、又は塗布してもよいが、ダニの捕獲機能を十分に確保する観点から、部分的に設ける又は塗布することが好ましい。
本発明のダニ捕獲撲滅シートにおけるダニ誘引物質の使用量は、通常1〜50mg/m2程度であり、ダニの誘引機能を十分に得つつ、人に不快感を与えない観点から、1〜30mg/m2が好ましく、5〜20mg/m2がより好ましい。
[網目状カバー5]
本発明のダニ捕獲撲滅シートにおいて、少なくともダニ誘引物質領域4が、網目状カバー5に被覆されていることが好ましい。これにより、ダニ捕獲撃滅層3上に担持されるダニ誘引物質や、捕獲したダニの飛散を防止することができる。網目状カバー5は、必要に応じてダニ捕獲撲滅シート全体を被覆していてもよい。
網目状カバーとしては、通気性があり、かつダニが通れる程度の細孔を有する素材を適宜選択すればよく、紙、不織布、布地などが用いられる。当該細孔の大きさとしては、円相当直径の平均として50〜150μmが好ましく、75〜125μmがより好ましいく、90〜110μmがさらに好ましい。細孔の大きさが上記範囲内にあれば、ダニが通りやすく出にくいので、良好なダニの飛散防止効果が得られる。
本発明のダニ捕獲撲滅シートにおいて、少なくともダニ誘引物質領域4が、網目状カバー5に被覆されていることが好ましい。これにより、ダニ捕獲撃滅層3上に担持されるダニ誘引物質や、捕獲したダニの飛散を防止することができる。網目状カバー5は、必要に応じてダニ捕獲撲滅シート全体を被覆していてもよい。
網目状カバーとしては、通気性があり、かつダニが通れる程度の細孔を有する素材を適宜選択すればよく、紙、不織布、布地などが用いられる。当該細孔の大きさとしては、円相当直径の平均として50〜150μmが好ましく、75〜125μmがより好ましいく、90〜110μmがさらに好ましい。細孔の大きさが上記範囲内にあれば、ダニが通りやすく出にくいので、良好なダニの飛散防止効果が得られる。
本発明の寝具用ダニ捕獲撲滅シートは、寝具用としての用途の他、カーペット類の下、ソファーの下、押入れの中、畳の裏、キッチンマットの下などにも好適に用いられる。本発明の寝具用ダニ捕獲撲滅シートは、通常、ダニ誘引物質領域あるいは必要に応じて設けられる網目状カバーと寝具類とが接するように設けられるが、その場合であっても、透明基材を採用することで、例えば寝具類に設置した際でも、取り外すことなく、該シートを太陽光などにあてるように寝具類を干すことで、ダニの無害化を容易に図ることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
アクリル樹脂フィルム(厚さ:125μm,「ルミラーS10(商品名)」:東レ株式会社製)に保護接着剤(「NRC−350A(商品名)」:日本曹達株式会社製)、及び光触媒コーティング剤(「NRC−360C(商品名)」:日本曹達株式会社製)を順次バーコーターで厚みが各々1μmとなるように塗工し、その上に粘着剤(「サイビノールAT−560(商品名)」:サイデン化学株式会社製)をアプリケーターで乾燥後の厚みが20μmとなるように塗工し、バニラフレーバーを収納したマイクロカプセル(「リケンレジンRMC−VN(商品名)」:三木理研工業株式会社製)を5mg/m2となるように担持させた。さらに、不織布(細孔の円相当直径:100μm(平均),「親水性スプリトップSP−1070EHY(商品名)」:日本不織布株式会社製)で全体を被覆して、ダニ捕獲撃滅シートを得た。
アクリル樹脂フィルム(厚さ:125μm,「ルミラーS10(商品名)」:東レ株式会社製)に保護接着剤(「NRC−350A(商品名)」:日本曹達株式会社製)、及び光触媒コーティング剤(「NRC−360C(商品名)」:日本曹達株式会社製)を順次バーコーターで厚みが各々1μmとなるように塗工し、その上に粘着剤(「サイビノールAT−560(商品名)」:サイデン化学株式会社製)をアプリケーターで乾燥後の厚みが20μmとなるように塗工し、バニラフレーバーを収納したマイクロカプセル(「リケンレジンRMC−VN(商品名)」:三木理研工業株式会社製)を5mg/m2となるように担持させた。さらに、不織布(細孔の円相当直径:100μm(平均),「親水性スプリトップSP−1070EHY(商品名)」:日本不織布株式会社製)で全体を被覆して、ダニ捕獲撃滅シートを得た。
本発明によれば、容易にダニを低減し、かつダニアレルゲンの発生を抑制しうる寝具用ダニ捕獲撃退シートを得ることができる。本発明の寝具用ダニ捕獲撃退シートは、寝具類にはもちろんのこと、カーペット類の下、ソファーの下、押入れの中、畳の裏、キッチンマットの下などにも好適に用いられる。
1.ダニ捕獲撃滅シート
2.透明基材
3.ダニ捕獲撃滅層
31.ダニ撃滅機能領域
32.ダニ捕獲機能領域
4.ダニ誘引物質領域
5.網目状カバー
6.寝具類
2.透明基材
3.ダニ捕獲撃滅層
31.ダニ撃滅機能領域
32.ダニ捕獲機能領域
4.ダニ誘引物質領域
5.網目状カバー
6.寝具類
Claims (5)
- 透明基材上にダニ捕獲撃滅層とダニ誘引物質領域とを順に積層してなる寝具用ダニ捕獲撃滅シート。
- ダニ捕獲撃滅層が、撃滅機能領域と捕獲機能領域とを積層してなり、該撃滅機能領域が透明基材側にあるものである請求項1に記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート。
- ダニ捕獲撃滅層が、撃滅機能領域と捕獲機能領域とを交互に配列して一層を形成してなるものである請求項1に記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート。
- 少なくともダニ誘引物質領域が、網目状カバーに被覆されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート。
- 透明基材の全光線透過率が80%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の寝具用ダニ捕獲撃退シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008061516A JP2009213417A (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 寝具用ダニ捕獲撃滅シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008061516A JP2009213417A (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 寝具用ダニ捕獲撃滅シート |
Publications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160058399A (ko) * | 2014-11-17 | 2016-05-25 | 이동하 | 페로몬을 이용한 곤충방제용 끈끈이 트랩 개발 |
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IT202100008732A1 (it) * | 2021-04-08 | 2022-10-08 | Wiwell S R L | Elemento d'arredo sanificante, relativi macchina e procedimento |
-
2008
- 2008-03-11 JP JP2008061516A patent/JP2009213417A/ja not_active Withdrawn
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