JP2009212870A - Rf電力増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】飽和型の非線形増幅の第1動作モードでの電力付加効率を改善すると伴に非飽和型の線形増幅の第2動作モードでの隣接チャンネル漏洩電力比を改善すること。
【解決手段】RF電力増幅器100は、初段増幅段10、最終段増幅段11、レギュレータ12、バイアス回路17、直流電圧検出回路14、15、16を具備して、飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとで動作する。両動作モードのRF送信出力信号RFoutは、レギュレータ12に供給される制御信号Vrampに従って調整された電源電圧Vddのレベルに従って設定される。第1動作モードの送信出力が低下する際に、最終段トランジスタQn2に供給される直流バイアス電圧Vgs2が低下される。第2動作モードの送信出力が低下する際に、最終段増幅段の前記最終段トランジスタQn2に供給される初段増幅段10からの増幅信号振幅レベルが低下される。
【選択図】図1

Description

本発明は、基地局との通信を行う携帯電話端末のような通信端末機器中に搭載されるRF送信用のRF電力増幅器に関し、特に非飽和型の線形増幅器と飽和型の非線形増幅器との2つの機能を1つのRF電力増幅器によって実現するのに有益な技術に関する。
世界中のどんな場所でも無線通信すると言う携帯電話端末等の通信端末機器の能力であるユビキタス・カバレージは、今日現実のものではなく、現在開発が進められている。
下記非特許文献1によれば、これらのモバイルシステムは、GSM、GPRS、EDGE、WCDMAのセルラーと、例えばIEEE 802.11−b、−a、−g等のネットワーク、例えばブルートゥース、ジグビー等のパーソナルエリアネットワーク等とを含んでいる。これらのシステムの特性は、一定包絡線と包絡線変化との信号、時分割とコード分割とのマルチプレックス、高(数ワット)から低(マイクロワット)への送信出力電力の広範囲な組み合わせに及んでいる。その結果、マルチモード応用でのRF電力増幅器への要望が、大きくなっている。
このマルチモードへの自明なアプローチは、包絡線変化信号をサポートするためにリニア回路技術を応用することであるが、このアプローチは電力増幅器の回路設計で基本的な矛盾を生じるとしている。良く知られているように、電力増幅器の最大効率は、電力増幅器が飽和動作(波形クリップを生じる非線形動作)することで得られる。しかし、入力信号が包絡線変化信号である場合には、飽和動作する電力増幅器はリミッタとして動作するので重大な信号歪を発生する。従って、包絡線変化信号を忠実に再生するためには、電力増幅器は非飽和の線形動作を行う必要がある。このために、出力バックオフの概念が導入され、非飽和の線形動作を行う電力増幅器のピーク出力電力を最大(飽和)出力電力よりも低いリニア動作に制限するものである。しかし、出力バックオフは設計が困難であるので、非飽和型の線形増幅器と飽和型の非線形増幅器との2つの別々の電力増幅器が開発されたものであるとしている。
尚、GSMは、Global System for Mobile Communicationの略である。また、GPRSは、General Packet Radio Serviceの略である。更に、EDGEは、Enhanced Data for GSM Evolution(Enhanced Data for GPRS)の略である。また、WCDMAは、Wideband Code Division Multiple Accessの略である。
一方、下記非特許文献2には、GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900の周波数帯域を含むクワッドバンドを送信するRF電力増幅器モジュールが記載されている。尚、DCSはDigital Cellular Systemの略称、PCSはPersonal Communication Systemの略称である。このRF電力増幅器モジュールは、GSM850とGSM900との第1周波数帯域を持つ第1RF送信入力信号を増幅する第1電力増幅器と、DCS1800とPCS1900との第2周波数帯域を持つ第2RF送信入力信号を増幅する第2電力増幅器とを含んでいる。
GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900の通信では、複数のタイムスロットのそれぞれのタイムスロットを、アイドル状態と、基地局からの受信動作と、基地局への送信動作とのいずれかに時分割で設定可能であるTDMA方式が採用されている。尚、TDMAは、Time-Division Multiple Accessの略称である。このTDMA方式のひとつとして、位相変調のみを使用するGSM方式が知られている。このGSM方式と比較して、通信データ転送レートを改善する方式も知られている。この改善方式として、位相変調とともに振幅変調を使用するEDGE方式も最近注目されている。
一方、EDGE方式と同様に位相変調とともに振幅変調を使用することにより通信データ転送レートを改善したWCDMA方式も、近年注目を受けている。このWCDMA方式ではTDMA方式ではなく、基地局からの受信動作に2110MHz〜2170MHzの周波数を使用する一方、基地局への送信動作に1920MHz〜1980MHzの周波数を使用する周波数分割のCDMA方式が採用されている。尚、CDMAは、Code Division Multiple Accessの略称である。
下記非特許文献3には、WCDMA方式のRF電力増幅器のパワー制御では広い制御レンジと高いリニアリティーとが必要とされるので、RF電力増幅器の入力に可変アッテネータによる可変利得増幅器を接続することが記載されている。
一方、下記非特許文献4には、閉ループと電源電圧制御とによるRF電力増幅器のパワー制御が記載されている。閉ループによるパワー制御では、増幅器の出力のRFパワーは方向性結合器を利用してセンスされダイオードにより検出される。検出電圧は誤差増幅器で基準電圧と比較され、誤差増幅器の出力は電力増幅器のゲイン制御端子を駆動して、閉ループにより検出電圧と基準電圧とは等しく制御され、パワー制御は基準電圧の変化で実現される。増幅器の出力パワーを制御するRF電力増幅器の電源電圧制御では、パワーPMOSトランジスタと演算増幅器とにより構成されたリニアレギュレータが使用され、演算増幅器の制御端子によりRF電力増幅器のコレクタ電圧がリニアに変化される。コレクタ電圧を低下することにより、パワーが得られる出力振幅が制限される。
また、下記非特許文献4には、負荷不整合に起因する高負荷電圧定在波比(VSWR)の状態の最終段のコレクタでの高電圧ピークによる降伏に対処するための閉ループコレクタピーク電圧制御が記載されている。この制御は、出力コレクタノードのピーク電圧を検出するACセンス回路および包絡線検出器と、回路利得を変化させることでピーク電圧を特定のしきい値電圧にクランプする誤差増幅器で構成され、最終段を駆動する駆動段のバイアス電流を誤差増幅器が制御する。
また、下記非特許文献5には、CDMA通信に使用するRF電力増幅器の出力バックオフのレベルに従ってRF電力増幅器のドレインまたはゲートのバイアスの低下により出力バックオフの効率を改善することが記載されている。出力パワーが減少される出力バックオフでのゲート変調のゲート電圧が低下され、バッテリー電流が減少するように能動素子の動作点がしきい値電圧に近接する。リニアレギュレータを使用するドレイン変調では、入力包絡線電圧の長時間の平均パワー値に従ってドレイン電圧が変化される。リニアレギュレータでは相当な電力が消費されるが、オーバーオールの効率は出力バックオフでは固定バイアス方式と比較すると改善されることができる。スイッチングレギュレータを使用するドレイン変調は、リニアレギュレータよりも更に効率的にスイッチングレギュレータがバッテリー電圧をドレイン電圧に変換する点以外はリニアレギュレータを使用するドレイン変調と同様である。
Earl McCune, "High−Efficiency, Multi−Mode, Multi−Band Terminal Power Amplifiers", IEEE microwave magazine, March 2005, PP.44〜55. Shuyun Zhang et al,"A Novel Power−Amplifier Module for Quad−Band Wireless Handset Applications", IEEE TRANSACTIONS ON MICROWAVE THEORY AND TECHNIQUES, VOL.51, No.11, NOVEMBER 2003, PP.2203−2210. Gary Hau et al,"High Efficiency, Wide Dynamic Range Variable Gain and Power Amplifier MMICs for Wide−Band CDMA Handsets", IEEE MICROWAVE AND WIRELESS COMPONENTS LETTERS, VOL.11, No.1, JANUARY 2001, PP.13−15 Angelo Scuderi et al,"A VSWR−Protected Silicon Bipolar RF Power Amplifier With Soft−Slop Power Control", IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS, VOL.40, No.3, MARCH 2005, PP.611−621. Joe Staudinger et al,"Gate and Drain Power Tracking Methods Enhancce Efficiency In Reverse Link CDMA Amplifiers", APPLIED MICROWAVE & WIRELESS MARCH 2002, PP.28−38http://www.eetasia.com/ARTICLES/2002MAR/2002MAR08_RFD_AN.PDF [平成20年1月9日検索].
本発明者等は、本発明に先立ってGSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900、WCDMA1900の5つの周波数帯域を送信するRF電力増幅器モジュールの開発に従事した。
この本発明に先立ったRF電力増幅器モジュールの開発では、GSM、EDGE、WCDMAのマルチモード通信をサポートする携帯電話端末の一層の小型化のために、RF電力増幅器モジュールの小型化が必要となった。そのために、非飽和型の線形増幅器と飽和型の非線形増幅器との2つの機能を1つのRF電力増幅器によって実現することが必要となった。上記非特許文献1に記載されているように、従来は設計の困難性により、非飽和型の線形増幅器と飽和型の非線形増幅器との2つの別々の電力増幅器が開発されて、使用されていた。しかし、マルチモード通信をサポートする携帯電話端末の一層の小型化のためには、2つの別々の電力増幅器の使用はもはや許されないものになったものである。
GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900でのGSM通信では、GMSKと呼ばれる一定包絡線信号が使用される。尚、GMSKは、Gaussian minimum shift keyingの略である。それに対して、GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900でのEDGE通信では、3π/8-8PSKと呼ばれる包絡線変化信号が使用される。尚、3π/8-8PSKは、8-phase-shift keying with a 3π/8 phase shift added cumulatively to each symbolの略である。また、WCDMAでの通信では、HPSKと呼ばれる包絡線変化信号が使用される。尚、HPSKは、Hybrid phase shift keyingの略である。
従って、本発明者等は飽和型の非線形増幅器と非飽和型の線形増幅器とに1つのRF電力増幅器を共通に使用すると伴に、飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとに動作を切り換えると言う着想に到達した。
すなわち、GSM通信でのGMSK一定包絡線信号の送信に際して、1つのRF電力増幅器の動作モードは飽和型の非線形増幅の第1動作モードに設定されることにより、高効率動作を実現することが可能となる。また、EDGE通信での3π/8-8PSKとWCDMAでの通信でのHPSKとの包絡線変化信号の送信に際して、1つのRF電力増幅器の動作モードは非飽和型の線形増幅の第2動作モードに設定されることにより、包絡線変化信号の信号歪を低減することが可能となる。
また、RF電力増幅器が搭載されてバッテリーで動作する携帯電話の通話時間を長くするためには、共通に使用される1つのRF電力増幅器の電力付加効率(PAE)の改善が必要である。共通に使用される1つのRF電力増幅器の効率を改善するためには、上記非特許文献5に記載されたようにリニアレギュレータまたはスイッチングレギュレータを使用してバッテリー電圧をRF電力増幅器のドレインまたはコレクタの電源電圧に変換することが有効であることが本発明者等の検討により明らかとされた。尚、PAEは、Power- Added Efficiencyの略である。
しかし、上記非特許文献5に記載のドレイン変調のようなRF電力増幅器のドレインまたはコレクタの電源電圧の制御では、ゲートまたはベースのRF増幅トランジスタの制御電極のバイアス電圧は一定に固定された電源電圧可変・制御バイアス固定の方式が採用されている。
この電源電圧可変・制御バイアス固定の方式を共通使用のRF電力増幅器に適用して、この共通使用のRF電力増幅器を飽和型の非線形増幅の第1動作モードで動作させる際には、GSM通信の比較的大きな最大送信電力Pout(max)を共通使用のRF電力増幅器が出力する必要がある。そのためには、ゲートまたはベースの制御バイアス固定電圧は比較的高い電圧に設定されなければならない。しかし、そうすると共通使用のRF電力増幅器が比較的小さな送信電力Poutを出力する際には、最終段のRF増幅トランジスタの大きな直流バイアス電流により電力付加効率(PAE)が顕著に低下すると言う問題が明らかとされた。
また、この電源電圧可変・制御バイアス固定の方式を共通使用のRF電力増幅器に適用して、この共通使用のRF電力増幅器を非飽和型の線形増幅の第2動作モードで動作させる際には、最終段のRF増幅トランジスタの線形増幅動作を維持することが重要になる。しかし、電源電圧が低下した場合に、最終段のRF増幅トランジスタの負荷条件が一定であり、トランジスタの静特性から最終段のRF増幅トランジスタの線形増幅動作を行う入力ダイナミックレンジが狭くなる。その結果、EDGE通信とWCDMA通信とで重要な隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)と呼ばれる信号歪が顕著に増加すると言う問題が明らかとされた。尚、ACPRは、Adjacent Channel leakage Power Ratioの略である。
本発明は、以上のような本発明に先立った本発明者等の検討の結果、なされたものである。
従って、本発明の目的とするところは、飽和型の非線形増幅器と非飽和型の線形増幅器との2つの機能を実現することが可能な新規なRF電力増幅器を提供することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、飽和型の非線形増幅の第1動作モードでの電力付加効率を改善すると伴に非飽和型の線形増幅の第2動作モードでの隣接チャンネル漏洩電力比を改善することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうちの代表的なものについて簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本発明の代表的なRF電力増幅器(100)は、RF送信入力信号(RFin)を増幅する初段増幅段(10)と前記初段増幅段からの増幅信号を増幅してRF送信出力信号(RFout)を形成する最終段増幅段(11)とを具備する。前記RF電力増幅器は、更にレギュレータ(12)、バイアス回路(17)、直流電圧検出回路(14、15、16)を具備して、飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとで動作する。
前記レギュレータには動作電圧(Vbat)と制御信号(Vramp)とが供給され、前記レギュレータは前記制御信号のレベルに従って調整された電源電圧(Vdd)を多段増幅器(10、11)に供給する。前記バイアス回路は、前記多段増幅器が前記第1動作モードと前記第2動作モードとで動作するように前記多段増幅器のトランジスタの制御電極に直流バイアス電圧(Vgs1、Vgs2)を供給する。前記直流電圧検出回路は、前記電源電圧の直流電圧レベルを検出する。前記直流電圧検出回路の検出信号(Icnt_NL、Icnt_L)は、前記バイアス回路に供給される。
前記多段増幅器が前記第1動作モードと前記第2動作モードで動作する際には、前記最終段増幅段から生成される前記RF送信出力信号(RFout)のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号(Vramp)の前記レベルに従って調整された前記電源電圧(Vdd)のレベルに従って設定される(図1、図2参照)。
前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)が低下されるものである(図3参照)。
前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下されるものである(図5、図6参照)。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。すなわち、本発明によれば、飽和型の非線形増幅器と非飽和型の線形増幅器との2つの機能を実現することが可能な新規なRF電力増幅器を提供することができる。
また、本発明によれば、飽和型の非線形増幅の第1動作モードでの電力付加効率を改善すると伴に非飽和型の線形増幅の第2動作モードでの隣接チャンネル漏洩電力比を改善することができる。
《代表的な実施の形態》
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕本発明の代表的な実施の形態によるRF電力増幅器(100)は、RF送信入力信号(RFin)を増幅する初段増幅段(10)と前記初段増幅段からの増幅信号を増幅してRF送信出力信号(RFout)を形成する最終段増幅段(11)とを含む多段増幅器(10、11)を具備する。
前記RF電力増幅器は、動作電圧(Vbat)と制御信号(Vramp)とが供給され、前記制御信号のレベルに従って調整された電源電圧(Vdd)を前記多段増幅器の前記初段増幅段と前記最終段増幅段とに供給するレギュレータ(12)を具備する。
前記RF電力増幅器は、前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとで動作するように前記初段増幅段の初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の最終段トランジスタの制御電極に直流バイアス電圧(Vgs1、Vgs2)を供給するバイアス回路(17)を具備する。
前記RF電力増幅器は、前記レギュレータから前記多段増幅器に供給される前記電源電圧の直流電圧レベルを検出する直流電圧検出回路(14、15、16)を具備する。
前記直流電圧検出回路の検出信号(Icnt_NL、Icnt_L)は、前記バイアス回路に供給される。
前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードで動作する際には、前記最終段増幅段から生成される前記RF送信出力信号(RFout)のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号(Vramp)の前記レベルに従って調整された前記電源電圧(Vdd)のレベルに従って設定される(図1、図2参照)。
前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)が低下されるものである(図3参照)。
前記多段増幅器が非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードで動作する際にも、前記最終段増幅段から生成される前記RF送信出力信号(RFout)のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号(Vramp)の前記レベルに従って調整された前記電源電圧(Vdd)のレベルに従って設定される。
前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_L)に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下されるものである(図5、図6参照)。
前記実施の形態によれば、飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードでの前記RF送信出力信号(RFout)の前記レベルが低下する際に、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)が低下される(図3参照)。従って、前記第1動作モードでの前記RF送信出力信号のレベル低下に伴って前記最終段増幅段の素子サイズの大きな前記最終段トランジスタの直流バイアス電流が低下されるので、電力付加効率(PAE)を改善することができる(図4参照)。
また、前記実施の形態によれば、非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードでの前記RF送信出力信号(RFout)の前記レベルが低下する際に、前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下される(図5、図6参照)。従って、前記第2動作モードでの前記RF送信出力信号のレベル低下に伴って前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下されるので、隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)を改善することができる(図7(A)参照)。
好適な実施の形態では、飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードでの前記RF送信入力信号(RFin)はGSM通信での一定包絡線信号であり、非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードでの前記RF送信入力信号はEDGE通信またはWCDMA通信とのいずれか一方の包絡線変化信号である。
より好適な実施の形態では、前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記バイアス回路(17)は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)を低下するものである(図3参照)。また、前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_L)に応答して前記バイアス回路(17)は前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs1)を低下するものである。それにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである。
他のより好適な実施の形態では、前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記バイアス回路(17)は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)を低下するものである(図3参照)。また、前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_L)に応答して前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に接続された可変利得増幅器(VGA1〜VGA3)の利得を低下するものである。それにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである。
具体的な一つの実施の形態では、前記初段増幅段の前記初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタは、LDMOSトランジスタとヘテロバイポーラトランジスタとのいずれか一方である。
最も具体的な一つの実施の形態では、前記レギュレータ(12)はリニアレギュレータとスイッチングレギュレータとのいずれか一方である。
〔2〕本発明の別の観点の代表的な実施の形態によるRF電力増幅器(RF_PAM1)は、第1電力増幅器(HPA1)と、第2電力増幅器(HPA2)と、レギュレータ(12)と、直流電圧検出回路(14、15)とを具備する。
前記第1電力増幅器(HPA1)は、略0.8GHzから1.0GHzの第1周波数帯域を持ちTDMA方式の第1RF送信入力信号(Pin_LB)を増幅するものである。
前記第2電力増幅器(HPA2)は、略1.7GHzから2.0GHzの第2周波数帯域を持つTDMA方式と略1.7GHzから2.0GHzの第3周波数帯域を持つWCDMA方式との第2RF送信入力信号(Pin_HB)を増幅するものである。
前記レギュレータ(12)は、動作電圧(Vbat)と制御信号(Vramp)とが供給され、前記制御信号のレベルに従って調整された電源電圧(Vdd)を前記第1電力増幅器と前記第2電力増幅器とに供給するものである。
前記第1電力増幅器と前記第2電力増幅器のそれぞれの電力増幅器は、初段増幅段(10)と最終段増幅段(11)とからなる多段増幅器(10、11)と、バイアス回路(17)とを含むものである。
前記それぞれの電力増幅器で、前記バイアス回路は前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとで動作するように前記初段増幅段の初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の最終段トランジスタの制御電極に直流バイアス電圧(Vgs1、Vgs2)を供給するものである。
前記直流電圧検出回路は、前記レギュレータから前記第1電力増幅器と前記第2電力増幅器とに供給される前記電源電圧の直流電圧レベルを検出するものである。
前記直流電圧検出回路の検出信号(Icnt_NL、Icnt_L)は、前記それぞれの電力増幅器の前記バイアス回路(17)に供給される。
前記それぞれの電力増幅器の前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードで動作する際には、前記最終段増幅段から生成されるRF送信出力信号のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号の前記レベルに従って調整された前記電源電圧のレベルに従って設定される(図1、図2参照)。
前記第1動作モードで前記それぞれの電力増幅器から生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)が低下されるものである(図3参照)。
前記多段増幅器が非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードで動作する際にも、前記最終段増幅段から生成される前記RF送信出力信号(RFout)のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号(Vramp)の前記レベルに従って調整された前記電源電圧(Vdd)のレベルに従って設定される。
前記第2動作モードで前記それぞれの電力増幅器から生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号(Icnt_L)に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下されるものである(図5、図6参照)。
前記実施の形態によれば、飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードでの前記RF送信出力信号(RFout)の前記レベルが低下する際に、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)が低下される(図3参照)。従って、前記第1動作モードでの前記RF送信出力信号のレベル低下に伴って前記最終段増幅段の素子サイズの大きな前記最終段トランジスタの直流バイアス電流が低下されるので、電力付加効率(PAE)を改善することができる(図4参照)。
また、前記実施の形態によれば、非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードでの前記RF送信出力信号(RFout)の前記レベルが低下する際に、前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下される(図5、図6参照)。従って、前記第2動作モードでの前記RF送信出力信号のレベル低下に伴って前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下されるので、隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)を改善することができる(図7(A)参照)。
好適な実施の形態では、飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードで前記それぞれの電力増幅器が増幅するRF送信入力信号(RFin)はGSM通信での一定包絡線信号である。また、非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードで前記それぞれの電力増幅器が増幅する前記RF送信入力信号はEDGE通信またはWCDMA通信とのいずれか一方の包絡線変化信号である。
より好適な実施の形態では、前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記バイアス回路(17)は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)を低下するものである(図3参照)。また、前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_L)に応答して前記バイアス回路(17)は前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs1)を低下するものである。それにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである。
他のより好適な実施の形態では、前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_NL)に応答して前記バイアス回路(17)は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧(Vgs2)を低下するものである(図3参照)。また、前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路(14、15、16)の前記検出信号(Icnt_L)に応答して前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に接続された可変利得増幅器(VGA1〜VGA3)の利得を低下するものである。それにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである。
具体的な一つの実施の形態では、前記それぞれの電力増幅器の前記初段増幅段の前記初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタは、LDMOSトランジスタとヘテロバイポーラトランジスタとのいずれか一方である。
最も具体的な一つの実施の形態では、前記レギュレータ(12)はリニアレギュレータとスイッチングレギュレータとのいずれか一方である。
《実施の形態の説明》
次に、実施の形態について更に詳述する。
《マルチモードをサポートするRF電力増幅器》
図1は、GSM通信でのGMSK一定包絡線信号を送信する飽和型の非線形増幅の第1動作モードとEDGE通信での3π/8-8PSKとWCDMA通信でのHPSKとの包絡線変化信号を送信する非飽和型の線形増幅の第2動作モードとをサポートする本発明の実施の形態によるRF電力増幅器を示す図である。
図1に示した1個のRF電力増幅器は飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとに共通使用されると伴に、1個のRF電力増幅器の動作はこの第1動作モードとこの第2動作モードとの間で切り換えられるものである。
図1に示した1個のRF電力増幅器100は、シリコン半導体チップに形成された初段増幅段10、最終段増幅段11を含んでいる。
初段増幅段10は、ソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn1とスパイラルインダクターで構成された負荷としてのチョークコイルL1とを含んでいる。ソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn1のソースは接地電圧に接続され、ゲートにはGSM通信、EDGE通信、WCDMA通信のいずれかのRF送信入力信号RFinが供給され、ドレインにはチョークコイルL1を介して電源電圧Vddが供給されている。
最終段増幅段11は、初段増幅段10と同様に、ソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn2と、スパイラルインダクターで構成された負荷としてのチョークコイルL2とを含んでいる。ソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn2のソースは接地電圧に接続され、ゲートには容量C1を介して初段増幅段10のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn1のドレイン増幅信号が供給され、ドレインにはチョークコイルL2を介して電源電圧Vddが供給されている。最終段増幅段11のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn2のドレインからRF送信出力信号RFoutが生成される。RF送信出力信号RFoutは、出力整合回路(図示せず)を介してRF電力増幅器100が搭載された携帯電話端末のアンテナに供給される。特に、最終段増幅段11の増幅利得を初段増幅段10の増幅利得よりも大きく設定するため、最終段増幅段11のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn2の素子サイズは、初段増幅段10のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn1の素子サイズよりも遥かに大きく設定されている。この素子サイズは、MOSトランジスタのゲート幅とゲート長との積によるゲート面積で設定される。尚、必要に応じて最終段増幅段11のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn2のドレインにはアンテナから送信されるRF送信電力レベルを検出するためのパワー検出回路18の入力端子が接続され、パワー検出回路18の出力端子からパワー検出信号Vdetが生成される。
また、初段増幅段10のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn1と最終段増幅段11のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn2とは、シリコン半導体チップ内のRF増幅用LDMOSトランジスタによって構成されている。しかし、これらのソース接地NチャンネルMOSトランジスタは、エミッタ接地NPN型HBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)に置換されることもできる。また、NPN型HBTが使用される場合には、素子サイズはエミッタ面積で設定される。尚、LDMOSは、Laterally Diffused Metal Oxide Semiconductorの略である。また、HBTは、Hetero junction Bipolar Transistorの略である。
RF電力増幅器100はバイアス回路17を含み、バイアス回路17は直流バイアス電流源Ibias、抵抗R3、PチャンネルMOSトランジスタQp1、Qp2、NチャンネルMOSトランジスタQn3、Qn4を含んでいる。直流バイアス電流源Ibiasからの直流電流による抵抗R3での電圧降下により、PチャンネルMOSトランジスタQp1、Qp2の直流電流が設定され、ダイオード接続のNチャンネルMOSトランジスタQn3、Qn4の電圧降下が設定される。ダイオード接続のNチャンネルMOSトランジスタQn3、Qn4の電圧降下は、抵抗Rg1、Rg2を介して増幅段10、11のMOSトランジスタQn1、Qn2のゲートに供給される。尚、直流バイアス電流源Ibiasの直流電流はバンドギャップ基準電圧回路(図示せず)により生成されることにより、直流バイアス電流源Ibiasの直流電流は電源電圧Vddや周囲温度Taの変動と無関係の略一定の値に設定されている。また、PチャンネルMOSトランジスタQp1、Qp2のソースに供給される動作電圧Vregは、バンドギャップ基準電圧回路(図示せず)により生成される電源電圧Vddや周囲温度Taの変動と無関係の略一定の電圧である。
RF電力増幅器100はLDO型のリニアレギュレータ12を含み、リニアレギュレータ12は差動増幅器DA1、PチャンネルMOSトランジスタQp0、分圧抵抗R1、R2を含んでいる。PチャンネルMOSトランジスタQp0のソースには、RF電力増幅器100が搭載される携帯電話端末のバッテリー13のバッテリー電圧Vbatが供給される。差動増幅器DA1の反転入力端子−にはランプ電圧Vrampが供給され、差動増幅器DA1の出力信号はPチャンネルMOSトランジスタQp0のゲートに供給される。ランプ電圧VrampはRF電力増幅器100が搭載された携帯電話端末と基地局の通信距離に比例する送信出力レベル指示信号である。ベースバンド処理ユニットからのディジタル送信出力レベル指示信号は、RFICで構成されたRFアナログ信号処理ユニットのランプDACによってアナログであるランプ電圧Vrampに変換される。PチャンネルMOSトランジスタQp0のドレインから電源電圧Vddが生成され、電源電圧Vddの分圧抵抗R1、R2による分圧電圧は差動増幅器DA1の非反転入力端子+に供給される。差動増幅器DA1の非反転入力端子+の電圧は反転入力端子−の電圧に追従するので、電源電圧Vddのレベルはランプ電圧Vrampと分圧抵抗R1、R2とにより決定される。尚、LDOは、Low voltage Drop Outputの略である。
RF電力増幅器100は、更に、直流電圧検出回路14、電圧・電流変換器15、モードスイッチ16を含んでいる。直流電圧検出回路14の入力端子にLDO型のリニアレギュレータ12により生成された電源電圧Vddが供給されることにより、直流電圧検出回路14の出力端子から電源電圧Vddの直流電圧レベルに比例する電源電圧レベル検出電圧が生成される。電源電圧レベル検出電圧は電圧・電流変換器15により電源電圧レベル検出電流に変換され、電源電圧レベル検出電流はモードスイッチ16を介してバイアス回路17に供給される。
モードスイッチ16には、図示されていないがモード制御信号が供給されている。すなわち、GSM通信でのGMSK一定包絡線信号を送信する飽和型の非線形増幅の第1動作モードとEDGE通信での3π/8-8PSKとWCDMAでの通信でのHPSKとの包絡線変化信号を送信する非飽和型の線形増幅の第2動作モードとで、モード制御信号に応答してモードスイッチ16が切り換えられる。第1動作モードでは、例えばハイレベル“1”のモード制御信号に応答してモードスイッチ16は、電圧・電流変換器15の電源電圧レベル検出電流Icnt_NLをバイアス回路17の第2バイアス回路17_2のダイオード接続されたNチャンネルMOSトランジスタQn4に供給する。第2動作モードでは、例えばローレベル“0”のモード制御信号に応答してモードスイッチ16は、電圧・電流変換器15の電源電圧レベル検出電流Icnt_Lをバイアス回路17の第1バイアス回路17_1のダイオード接続されたNチャンネルMOSトランジスタQn3に供給する。
《直流電圧検出回路、電圧・電流変換器、モードスイッチの具体的な構成》
図2は、図1に示したRF電力増幅器100の直流電圧検出回路14、電圧・電流変換器15、モードスイッチ16の具体的な構成を示す図である。
図2に示すように、直流電圧検出回路14は電源電圧レベル検出のための整流ダイオードD1、平滑用の容量C3、抵抗R4によって構成されている。電圧・電流変換器&モードスイッチ15、16は、抵抗R5、R6、NチャンネルMOSトランジスタQn5、Qn6、Qn7、Qn8、PチャンネルMOSトランジスタQp3、Qp4、Qp5、Qp6によって構成されている。NチャンネルMOSトランジスタQn5のゲート電極には非反転モード制御信号Mode_Cntが供給され、NチャンネルMOSトランジスタQn7のゲート電極には反転モード制御信号/Mode_Cntが供給される。
飽和型の非線形増幅の第1動作モードでは、非反転モード制御信号Mode_Cntはローレベル“0”に制御され、反転モード制御信号/Mode_Cntはハイレベル“1” に制御されるので、NチャンネルMOSトランジスタQn5はオフ状態に制御され、NチャンネルMOSトランジスタQn7はオン状態に制御される。従って、NチャンネルMOSトランジスタQn6のゲート電極には直流電圧検出回路14は電源電圧レベル検出電圧が供給されるので、PチャンネルMOSトランジスタQp3、Qp4で構成されたカレントミラーから生成された電源電圧レベル検出電流Icnt_NLがバイアス回路17の第2バイアス回路17_2に供給される。
非飽和型の線形増幅の第2動作モードでは、非反転モード制御信号Mode_Cntはハイレベル“1”に制御され、反転モード制御信号/Mode_Cntはローレベル“0”に制御されるので、NチャンネルMOSトランジスタQn7はオフ状態に制御され、NチャンネルMOSトランジスタQn5はオン状態に制御される。従って、NチャンネルMOSトランジスタQn8のゲート電極には直流電圧検出回路14は電源電圧レベル検出電圧が供給されるので、PチャンネルMOSトランジスタQp5、Qp6で構成されたカレントミラーから生成された電源電圧レベル検出電流Icnt_Lがバイアス回路17の第1バイアス回路17_1に供給される。
《飽和型の非線形増幅の第1動作モード》
GSM通信でのGMSK一定包絡線信号を送信する飽和型の非線形増幅の第1動作モードでは、図1と図2とに示したRF電力増幅器100は、次のように動作する。
この飽和型の非線形増幅の第1動作モードでは、初段増幅段10および最終段増幅段11のトランジスタQn1、Qn2に飽和型の非線形増幅を行わせるために、バイアス回路17の直流バイアス電流源Ibiasの直流電流と動作電圧Vregの直流電圧とは比較的高い値に設定される。その結果、初段増幅段10および最終段増幅段11のトランジスタQn1、Qn2は高い増幅利得に制御されるので、RFドレイン信号電圧に波形クリップが生じて、トランジスタQn1、Qn2は飽和型の非線形増幅を行うものとなる。
図3は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100が飽和型の非線形増幅の第1動作モードを行っている際の電源電圧Vddの変化に対する初段増幅段10のトランジスタQn1のゲート・ソース電圧Vgs1と最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2の依存特性を示す図である。
リニアレギュレータ12の分圧抵抗R1、R2を等しい抵抗に設定したとすると、分圧比は1/2となる。従って、GSM通信でのGMSK一定包絡線信号を送信する際の送信電力Poutを小から大に制御するために、ランプ電圧Vrampを0ボルトから2.25ボルトに変化すると、LDO型のリニアレギュレータ12から生成される電源電圧Vddは0ボルトから4.5ボルトに変化する。このランプ電圧Vrampは、RFICのランプDACによって形成されるアナログランプ電圧である。このように送信電力Poutを小から大に制御するために、高効率の飽和型の非線形増幅の第1動作モードを行うRF電力増幅器100の電源電圧Vddが低レベルから高レベルに変化することで、飽和による波形クリップ状態のRF送信出力信号Poutの振幅を小から大に制御することができる。
図1と図2とに示したRF電力増幅器100が最大レベルの送信電力Pout(max)の30dBmを出力する際には、電源電圧Vddは略4.5ボルトに設定される。この時には、図3に示すように初段増幅段10のトランジスタQn1のゲート・ソース電圧Vgs1は略1.25ボルトの高い直流バイアス電圧に設定されるので、初段増幅段10は飽和型の非線形増幅(ドレイン電圧波形クリップ状態)を行う。またこの時には、図3に示すように最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2も略1.3ボルトの高い直流バイアス電圧に設定されるので、最終段増幅段11も飽和型の非線形増幅(ドレイン電圧波形クリップ状態)を行う。
図1と図2とに示したRF電力増幅器100が20dBm以下の中間レベルもしくは低レベルの送信電力Poutを出力する際には、電源電圧Vddは略3ボルト以下に設定される。この時には、図3に示すように初段増幅段10のトランジスタQn1のゲート・ソース電圧Vgs1は略1.25ボルトの高い直流バイアス電圧に一定に維持されるので、初段増幅段10は飽和型の非線形増幅(ドレイン電圧波形クリップ状態)を継続している。またこの時には、図3に示すように最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2は電源電圧Vddに応答して略1.1ボルトから略1.24ボルトの中間的な直流バイアス電圧に変化されるが、最終段増幅段11も飽和型の非線形増幅(ドレイン電圧波形クリップ状態)を継続している。しかし、最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2が中間的な直流バイアス電圧に低下されることによって、最終段増幅段11の素子サイズの大きなトランジスタQn2の直流バイアス電流が低減されて、電力付加効率(PAE)を大幅に改善することが可能となる。
図4は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100が飽和型の非線形増幅の第1動作モードを行っている際の送信電力Poutの変化に対する電力付加効率(PAE)の依存特性を示す図である。
図4の特性L1は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100で、電源電圧Vddは略3ボルト以下に低下しても、最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2を略1.3ボルトの高い直流バイアス電圧に一定に維持した場合の特性である。この場合には、送信電力Poutが20dBm以下に低下すると、電力付加効率(PAE)が50%以下に低下することが理解できる。
それに対して、図4の特性L2は、図1と図2に示されたRF電力増幅器100が20dBm以下の中間レベルもしくは低レベルの送信電力Poutを出力するように電源電圧Vddが略3ボルト以下に低下されて最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2が略1.24ボルト以下に低下する場合の特性である。図4の特性L2は、図4の特性L1と比較すると20dBm以下の中間レベルもしくは低レベルの送信電力Poutにおいて電力付加効率(PAE)が大幅に改善されることが理解される。
《非飽和型の線形増幅の第2動作モード》
EDGE通信での3π/8-8PSKとWCDMA通信でのHPSKとの包絡線変化信号を送信する非飽和型の線形増幅の第2動作モードでは、図1と図2とに示したRF電力増幅器100は、次のように動作する。
この非飽和型の線形増幅の第2動作モードでは、初段増幅段10および最終段増幅段11のトランジスタQn1、Qn2に非飽和型の線形増幅を行わせるために、バイアス回路17の直流バイアス電流源Ibiasの直流電流と動作電圧Vregの直流電圧とは比較的低い値に設定される。その結果、初段増幅段10および最終段増幅段11のトランジスタQn1、Qn2は比較的低い増幅利得に制御されるので、RFドレイン信号電圧に波形クリップが生じて、トランジスタQn1、Qn2は非飽和型の線形増幅を行うものとなる。
図5は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100が非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行っている際の電源電圧Vddの変化に対する初段増幅段10のトランジスタQn1のゲート・ソース電圧Vgs1と最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2の依存特性を示す図である。
EDGE通信での3π/8-8PSKとWCDMA通信でのHPSKとの包絡線変化信号を送信する際の送信電力Poutを小から大に制御するために、送信入力信号RFinの信号振幅が小から大に制御される。また更に、送信電力Poutを制御するために、補助的にランプ電圧Vrampを0ボルトから2.25ボルトに変化する。すると、LDO型のリニアレギュレータ12から生成される電源電圧Vddは、0ボルトから4.5ボルトに変化する。このランプ電圧Vrampは、RFICのランプDACによって形成されるアナログランプ電圧である。このように送信電力Poutを小から大に制御するために、送信入力信号RFinの信号振幅が小から大に制御すること以外に、低歪率の非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行うRF電力増幅器100の電源電圧Vddが低レベルから高レベルに変化される。そうすることで、非飽和による低歪率状態のRF送信出力信号Poutの振幅を、小から大に制御することができる。
図1と図2とに示したRF電力増幅器100が高いレベルの送信電力Poutを出力する際には、送信入力信号RFinの信号振幅が大きくされる以外に、電源電圧Vddは最大で4.5ボルトに設定されることができる。また、RF電力増幅器100が低いレベルの送信電力Poutを出力する際には、電源電圧Vddは4.5ボルトよりも低いレベルに制御される。このように、高レベルから低レベルの送信状態で、図5に示すように最終段増幅段11のトランジスタQn2のゲート・ソース電圧Vgs2は略1.15ボルトの固定的な直流バイアス電圧に維持される。一方、初段増幅段10のトランジスタQn1のゲート・ソース電圧Vgs1は略1.15ボルトから略1ボルトの範囲で電源電圧Vddのレベルに応答した低レベルの直流バイアス電圧に設定される。
図6は、図1に示したRF電力増幅器100が非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行っている際の最終段増幅段11のトランジスタQn2の静特性であるドレイン電源電圧Vdd・ドレイン電流Idの特性におけるトランジスタQn2のドレイン電圧の波形振幅を示す図である。
図6に示すように非飽和型の線形増幅の第2動作モードで非飽和による低歪率状態の高レベルのRF送信出力信号Poutに制御するために、電源電圧Vddは略5ボルトに制御される。この時の最終段増幅段11のトランジスタQn2の高出力レベル負荷線LLOAD_Qn2_HIGHの略中間にトランジスタQn1の動作点P_Qn2_HIGHが位置するようになり、この動作点P_Qn2_HIGHを中心にしてトランジスタQn2のドレイン電圧の大振幅の波形振幅が形成される。高出力レベル負荷線LLOAD_Qn2_HIGHの上で最終段増幅段11のトランジスタQn2のドレイン大振幅電圧を生成している時には、最終段増幅段11のトランジスタQn2が非飽和型の線形増幅を行うことができるトランジスタQn2の入力ダイナミックレンジは大きな状態となっている。従って、このように最終段増幅段11のトランジスタQn2の入力ダイナミックレンジが大きな状態となっている時には、図5に示すように初段増幅段10のトランジスタQn1のゲート・ソース電圧Vgs1は略1.15ボルトの高レベルの直流バイアス電圧に設定されている。従って、初段増幅段10のトランジスタQn1の増幅利得は大きな状態に制御され、初段増幅段10のトランジスタQn1のドレインの電圧振幅VdsQn1(@Vdd=5V)は最終段増幅段11のトランジスタQn2の大きな入力ダイナミックレンジに対応して大きな状態に制御される。
図6に示すように非飽和型の線形増幅の第2動作モードで非飽和による低歪率状態の中間レベルのRF送信出力信号Poutに制御するために、電源電圧Vddは略2.5ボルトの中間レベルに制御される。この時の最終段増幅段11のトランジスタQn2の中間出力レベル負荷線LLOAD_Qn2_LOWの略中間にトランジスタQn1の動作点P_Qn2_ LOWが位置するようになり、この動作点P_Qn2_ LOWを中心にしてトランジスタQn2のドレイン電圧の中間振幅の波形振幅が形成される。中間出力レベル負荷線LLOAD_Qn2_HIGHの上で最終段増幅段11のトランジスタQn2のドレイン中間振幅電圧を生成している時には、最終段増幅段11のトランジスタQn2が非飽和型の線形増幅を行うことができるトランジスタQn2の入力ダイナミックレンジは比較的小さな状態となっている。従って、このように最終段増幅段11のトランジスタQn2の入力ダイナミックレンジが比較的小さな状態となっている時には、図5に示すように初段増幅段10のトランジスタQn1のゲート・ソース電圧Vgs1は略1.1ボルト以下の比較的低レベルの直流バイアス電圧に設定されている。従って、初段増幅段10のトランジスタQn1の増幅利得は比較的小さな状態に制御され、初段増幅段10のトランジスタQn1のドレインの電圧振幅VdsQn1(@Vdd=2.5V)は最終段増幅段11のトランジスタQn2の比較的小さな入力ダイナミックレンジに対応して比較的小さな状態に制御される。
図7は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100が飽和型の非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行っている際の送信電力Poutの変化に対する隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)およびバッテリー消費電流(Isup)の依存特性を示す図である。
図7(A)は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100が飽和型の非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行っている際に、送信電力Poutの変化に対する隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR) の依存特性を示す図である。図7(A)の特性L3は、図1と図2に示したRF電力増幅器100が略15dBm以上の比較的高いレベルの送信電力Poutを出力する際の隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)の依存特性を示している。送信電力Poutが最大出力電力Pout(max)である略26dBmとなることが必要な場合には、送信入力信号RFinの信号振幅が最大に制御されて、かつ電源電圧Vddが略3.5ボルトの高い値に設定される。高い電源電圧Vddによる初段増幅段10のトランジスタQn1の利得増大によって最終段増幅段11のトランジスタQn2での信号歪が増大して、隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)が設計目標値の−28dBcまで増加して、信号歪率特性が劣化することが図7(A)の特性L3から理解できる。
図7(A)および(B)の特性L4は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100が第2動作モードの間に、送信電力Poutの低下に際して初段増幅段10のトランジスタQn1の利得低下のためのゲート・ソース電圧Vgs1の低下を行わずにゲート・ソース電圧Vgs1を略1.10ボルトに一定に維持した場合の特性である。尚、この時には、送信電力Poutを低下するために、RF送信入力信号RFinの信号振幅と電源電圧Vddのレベルとが低減されている。この場合には、送信電力Poutの低下による初段増幅段10のトランジスタQn1の利得低下が行われないので、図7(A)の特性L4に示すように送信電力Poutが略6dBmまで増加すると、隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)が設計目標値の−28dBcを大きく下回って、マージン過剰であることが理解できる。またこの場合には、図7(B)の特性L4に示すように、バッテリー13の消費電流Isupも大きくなっている。
それに対して、図7(A)および(B)の特性L5は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100が第2動作モードの間に、送信電力Poutの低下に際して初段増幅段10のトランジスタQn1の利得低下のために電源電圧Vddに応答してゲート・ソース電圧Vgs1を略1ボルトまで低下した場合の特性である。この場合には、送信電力Poutの低下による初段増幅段10のトランジスタQn1の利得低下が行われるので、図7(A)の特性L5に示すように送信電力Poutが略6dBmまで増加しても、隣接チャンネル漏洩電力比(ACPR)が設計目標値の−28dBcを大きく下回ることがなく、マージン過剰は発生していない。このようにして、設計目標値の−28dBcを満足する信号歪率特性が得られていることが理解できる。また、図7(B)の特性L5に示すように、この場合には、バッテリー13の消費電流Isupも小さい値となっている。
《携帯電話の構成≫
図8は、図1と図2とに示した本発明の1つの実施の形態と同様に構成した2個のF電力増幅器HPA1、HPA2を含むRFパワーモジュールRF_PAM1を搭載した基地局との通信を行う携帯電話のシステム構成を示す図である。図8の携帯電話は、図1と図2に示した本発明の1つの実施の形態と同様に、LDO型のリニアレギュレータ12、直流電圧検出回路14、電圧・電流変換器15を含んでいる。
同図に示すように、携帯電話のマイクMICの音声信号はベースバンドLSI(BB_LSI)のようなベースバンド信号処理ユニット(BB_SPU)により処理されて送信用ベースバンド信号が、RF集積回路RF_ICの送信信号処理ユニット(Tx_SPU)に供給される。RF集積回路RF_ICは、GSM850とGSM900とDCS1800とPCS1900とにおいて時分割のTDMA方式による受信スロットと送信スロットで受信動作と送信動作とを行う。また、RF集積回路RF_ICは、WCDMA1900では周波数分割のCDMA方式による1920MHz〜1980MHzの送信周波数による常時送信動作と2110MHz〜2170MHzの受信周波数による常時受信動作との並列動作を行う。
《携帯電話の受信動作≫
携帯電話の受信動作は、次のように行われる。
すなわち、RF集積回路RF_ICの受信信号処理ユニット(Rx_SPU)には、スイッチSW1と第1表面弾性波フィルタSAW1とを介して携帯電話のアンテナANTで受信されたGSM850(受信周波数869〜894MHz)のRF受信信号とGSM900(受信周波数925〜960MHz)のRF受信信号とが供給される。また、受信信号処理ユニット(Rx_SPU)には、スイッチSW2と第2表面弾性波フィルタSAW2とを介して携帯電話のアンテナANTで受信されたDCS1800(受信周波数1805〜1880MHz)のRF受信信号とPCS1900(受信周波数1930〜1990MHz)のRF受信信号と、が供給される。また、受信信号処理ユニット(Rx_SPU)には、分波器SPLを介して携帯電話のアンテナANTで受信されたWCDMA1900(受信周波数2110〜2170MHz)のRF受信信号が供給される。受信信号処理ユニット(Rx_SPU)は、受信したRF受信信号を受信ベースバンド信号に周波数ダウンコンバージョンして、ベースバンドLSI(BB_LSI)のようなベースバンド信号処理ユニット(BB_SPU)へ供給する。ベースバンド信号処理ユニット(BB_SPU)の信号処理により生成された音声信号は図示しない音声増幅器を介して携帯電話のスピーカーSPに供給される。
《携帯電話の送信動作≫
携帯電話の送信動作は、次のように行われる。
すなわち、ベースバンド信号処理ユニット(BB_SPU)により処理された送信用ベースバンド信号をRF集積回路RF_ICの送信信号処理ユニット(Tx_SPU)は、送信用ベースバンド信号をGSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900、WCDMA1900のいずれかの送信周波数への周波数アップコンバートを行う。尚、GSM850の送信周波数は824MHz〜849MHzであり、GSM900の送信周波数は880MHz〜915MHzである。また、DCS1800の送信周波数は1710MHz〜1785MHzであり、PCS1900の送信周波数は1850MHz〜1910MHzであり、WCDMA1900の送信周波数は1920MHz〜1980MHzである。GSM850とGSM900の送信周波数へアップコンバートされたRF送信信号は、第1の可変利得増幅器VGA1の出力端子から生成される。DCS1800とPCS1900の送信周波数へアップコンバートされたRF送信信号は、第2の可変利得増幅器VGA2の出力端子から生成される。WCDMA1900の送信周波数へアップコンバートされたRF送信信号は、第3の可変利得増幅器VGA3の出力端子から生成される。
周波数アップコンバートされたRF送信信号は、GSM850とGSM900とのための第1RF電力増幅器HPA1、DCS1800とPCS1900とWCDMA1900とのための第2RF電力増幅器HPA2のいずれかで増幅される。増幅されたRF送信信号は、アンテナスイッチのスイッチSW1、SW2もしくは分波器SPLを介して携帯電話のアンテナANTに供給される。
尚、GSM850とGSM900とのための第1RF電力増幅器HPA1とDCS1800とPCS1900とWCDMA1900とのための第2RF電力増幅器HPA2とは、マルチバンドをカバーするRF電力増幅器モジュールRF_PAM1として構成されている。
RF集積回路RF_ICの送信信号処理ユニット(Tx_SPU)の第1の可変利得増幅器VGA1、第2の可変利得増幅器VGA2、第3の可変利得増幅器VGA3の可変増幅機能は、図1と図2とに示したRF電力増幅器100の初段増幅段10のトランジスタQn1の利得可変増幅機能と等価なものである。従って、図8の携帯電話では、第1の可変利得増幅器VGA1、第2の可変利得増幅器VGA2、第3の可変利得増幅器VGA3の利得は、電圧・電流変換器15により制御される。すなわち、ランプ電圧Vrampのレベルの高・低に応答して、LDO型のリニアレギュレータ12からの電源電圧Vddのレベルの高・低が制御されるものである。
GSM通信でのGMSK一定包絡線信号を送信する飽和型の非線形増幅の第1動作モードでは、電源電圧Vddのレベルの高・低に応答して、電圧・電流変換器15の変換電流の大・小が制御され、電圧・電流変換器15の変換電流の大・小に応答して、第1RF電力増幅器HPA1と第2RF電力増幅器HPA2のそれぞれの最終段増幅段11のトランジスタQn2の増幅利得の大・小が制御される。
EDGE通信での3π/8-8PSKとWCDMA通信でのHPSKとの包絡線変化信号を送信する非飽和型の線形増幅の第2動作モードでも、電源電圧Vddのレベルの高・低に応答して、電圧・電流変換器15の変換電流の大・小が制御される。電圧・電流変換器15の変換電流の大・小に応答して、RF集積回路RF_ICの送信信号処理ユニット(Tx_SPU)の可変利得増幅器VGA1、VGA2、VGA3の利得の大・小が制御される。
図8の第1RF電力増幅器HPA1がGSM850とGSM900とのいずれかの送信でGSM通信でのGMSK一定包絡線信号を増幅する際に、図1と図2で説明したRF電力増幅器の飽和型の非線形動作の第1動作モードを行うものである。すなわち、第1動作モードでは、電源電圧Vddのレベルの高・低に応答した第1RF電力増幅器HPA1の最終段増幅段11のトランジスタQn2の増幅利得の大・小が制御される。
また、図8の第1RF電力増幅器HPA1がGSM850とGSM900とのいずれかの送信でEDGE通信での包絡線変化信号を増幅する際に、電圧・電流変換器15の変換電流の大・小に応答してRF集積回路RF_ICの第1の可変利得増幅器VGA1の利得の大・小が制御されるものである。
図8の第2RF電力増幅器HPA2は、DCS1800とPCS1900とのいずれかの送信で、GSM通信でのGMSK一定包絡線信号を増幅する際に、図1と図2で説明したRF電力増幅器の飽和型の非線形動作の第1動作モードを行うものである。すなわち、第1動作モードでは、電源電圧Vddのレベルの高・低に応答した第2RF電力増幅器HPA2の最終段増幅段11のトランジスタQn2の増幅利得の大・小が制御される。
また、図8の第2RF電力増幅器HPA2がDCS1800とPCS1900とWCDMA1900とのいずれかの送信で、EDGE通信またはWCDMAの通信での包絡線変化信号を増幅する際に、電圧・電流変換器15の変換電流の大・小に応答してRF集積回路RF_ICの第2または第3の可変利得増幅器VGA2、VGA3の利得の大・小が制御される。
《閉ループによるパワー制御》
図9は、閉ループによるパワー制御を採用した本発明の他の1つの実施の形態によるRF電力増幅器を示す図である。
閉ループによるパワー制御は、上記非特許文献4に記載されたように、RF電力増幅器の出力のRFパワーは方向性結合器を利用してセンスされダイオードにより検出され、検出電圧と基準電圧とは誤差増幅器で比較され、閉ループにより検出電圧と基準電圧とは等しく制御される。また、RFパワーのレベル制御は、基準電圧値のレベル変化で実現される。
図9に示すRF電力増幅器には、閉ループによるパワー制御を行うため図1に示すRF電力増幅器と比較すると、方向性結合器を内蔵するパワー検波回路18と誤差増幅器19とが追加されている。図9に示すRF電力増幅器のその他の構成は、図1と図2とに示したRF電力増幅器の構成と同一である。
図9に示すRF電力増幅器では、パワー検波回路18に内蔵された方向性結合器の入力端子は、最終段増幅段11のソース接地NチャンネルMOSトランジスタQn2のドレインに接続される。方向性結合器の出力端子はパワー検波回路18の入力端子に接続され、パワー検波回路18の出力端子からパワー検波電圧Vdetが生成される。このパワー検波電圧Vdetは誤差増幅器19の反転入力端子−に供給され、RFICのランプDACからのランプ電圧Vrampは誤差増幅器19の非反転入力端子+に供給され、誤差増幅器19のAPC電圧VapcはLDO型のリニアレギュレータ12の差動増幅器DA1の反転入力端子−に供給される。APC制御により、パワー検波電圧Vdetのレベルは基準電圧としてのランプ電圧Vrampのレベルに等しく制御される。尚、APCは、Automatic Power Controlの略である。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、図1と図8と図9において、LDO型のリニアレギュレータ12は、上記非特許文献5に記載のような高効率のスイッチングレギュレータに置換できることは言うまでもない。このスイッチングレギュレータとしては、降圧機能と昇圧機能とを持つタイプを使用することか推奨される。
また、図9おいて、RF電力増幅器の送信パワーを検出する送信出力電力レベルを検出するための方向性結合器以外に、カレントセンス形検出器も採用することができる。このカレントセンス形検出器は、RF電力増幅器の最終段パワー増幅素子と並列に検出増幅素子を接続して、最終段パワー増幅素子のDC・AC動作電流に比例する小さな検出DC・AC動作電流を検出増幅素子に流すものである。
更に、初段増幅段10および最終段増幅段11のソース接地NチャンネルMOSトランジスタをエミッタ接地NPN型HBTに置換する場合には、HBTの熱暴走を抑圧するためにベースバラストもしくはエミッタバラストの抵抗をHBTに接続することが推奨される。
また、図1と図9において、RF電力増幅器は、初段増幅段10と最終段増幅段11との間に中間段増幅段を接続した3段もしくはそれ以上の多段増幅段により構成されることもできる。
図1は、GSM通信でのGMSK一定包絡線信号を送信する飽和型の非線形増幅の第1動作モードとEDGE通信での3π/8-8PSKとWCDMA通信でのHPSKとの包絡線変化信号を送信する非飽和型の線形増幅の第2動作モードとをサポートする本発明の実施の形態によるRF電力増幅器を示す図である。 図2は、図1に示したRF電力増幅器の直流電圧検出回路、電圧・電流変換器、モードスイッチの具体的な構成を示す図である。 図3は、図1と図2とに示したRF電力増幅器が飽和型の非線形増幅の第1動作モードを行っている際の電源電圧の変化に対する初段増幅段のトランジスタのゲート・ソース電圧と最終段増幅段のトランジスタのゲート・ソース電圧の依存特性を示す図である。 図4は、図1と図2とに示したRF電力増幅器が飽和型の非線形増幅の第1動作モードを行っている際の送信電力の変化に対する電力付加効率の依存特性を示す図である。 図5は、図1と図2とに示したRF電力増幅器が非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行っている際の電源電圧の変化に対する初段増幅段のトランジスタのゲート・ソース電圧と最終段増幅段のトランジスタのゲート・ソース電圧の依存特性を示す図である。 図6は、図1に示したRF電力増幅器が非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行っている際の最終段増幅段のトランジスタの静特性であるドレイン電源電圧・ドレイン電流の特性におけるドレイン電圧の波形振幅を示す図である。 図7は、図1と図2とに示したRF電力増幅器が飽和型の非飽和型の線形増幅の第2動作モードを行っている際の送信電力の変化に対する隣接チャンネル漏洩電力比およびバッテリー消費電流の依存特性を示す図である。 図8は、図1と図2とに示した本発明の1つの実施の形態と同様に構成した2個のF電力増幅器を含むRFパワーモジュールを搭載した基地局との通信を行う携帯電話のシステム構成を示す図である。 図9は、閉ループによるパワー制御を採用した本発明の他の1つの実施の形態によるRF電力増幅器を示す図である。
符号の説明
100 RF電力増幅器
10 初段増幅段
11 最終段増幅段
12 LDO型のリニアレギュレータ
13 バッテリー
14 直流電圧検出回路
15 電圧・電流変換器
16 モードスイッチ
17 バイアス回路
18 パワー検出回路
Qn1、Qn2 ソース接地NチャンネルMOSトランジスタ
L1、L2 チョークコイル
Vdd 電源電圧
Vramp ランプ電圧
Vgs1、Vgs2 ゲート・ソース電圧
Icnt_NL、Icnt_L 電源電圧レベル検出電流
RFin RF送信入力信号
RFout RF送信出力信号

Claims (12)

  1. RF送信入力信号を増幅する初段増幅段と前記初段増幅段からの増幅信号を増幅してRF送信出力信号を形成する最終段増幅段とを含む多段増幅器と、
    動作電圧と制御信号とが供給され、前記制御信号のレベルに従って調整された電源電圧を前記多段増幅器の前記初段増幅段と前記最終段増幅段とに供給するレギュレータと、
    前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとで動作するように前記初段増幅段の初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の最終段トランジスタの制御電極に直流バイアス電圧を供給するバイアス回路と、
    前記レギュレータから前記多段増幅器に供給される前記電源電圧の直流電圧レベルを検出する直流電圧検出回路とを具備して、
    前記直流電圧検出回路の検出信号は、前記バイアス回路に供給され、
    前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードで動作する際には、前記最終段増幅段から生成される前記RF送信出力信号のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号の前記レベルに従って調整された前記電源電圧のレベルに従って設定され、
    前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧が低下されるものであり、
    前記多段増幅器が非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードで動作する際にも、前記最終段増幅段から生成される前記RF送信出力信号のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号の前記レベルに従って調整された前記電源電圧のレベルに従って設定され、
    前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下されるものであるRF電力増幅器。
  2. 前記飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードでの前記RF送信入力信号はGSM通信での一定包絡線信号であり、前記非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードでの前記RF送信入力信号はEDGE通信またはWCDMA通信とのいずれか一方の包絡線変化信号である請求項1に記載のRF電力増幅器。
  3. 前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記バイアス回路は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧を低下するものであり、
    前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記バイアス回は前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧を低下することにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである請求項2に記載のRF電力増幅器。
  4. 前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記バイアス回路は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧を低下するものであり、
    前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に接続された可変利得増幅器の利得を低下することにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである請求項2に記載のRF電力増幅器。
  5. 前記初段増幅段の前記初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタは、LDMOSトランジスタとヘテロバイポーラトランジスタとのいずれか一方である請求項2に記載のRF電力増幅器。
  6. 前記レギュレータはリニアレギュレータとスイッチングレギュレータとのいずれか一方である請求項5に記載のRF電力増幅器。
  7. 第1電力増幅器と、第2電力増幅器と、レギュレータと、直流電圧検出回路とを具備して、
    前記第1電力増幅器は、略0.8GHzから1.0GHzの第1周波数帯域を持ちTDMA方式の第1RF送信入力信号を増幅するものであり、
    前記第2電力増幅器は、略1.7GHzから2.0GHzの第2周波数帯域を持つTDMA方式と略1.7GHzから2.0GHzの第3周波数帯域を持つWCDMA方式との第2RF送信入力信号を増幅するものであり、
    前記レギュレータは、動作電圧と制御信号とが供給され、前記制御信号のレベルに従って調整された電源電圧を前記第1電力増幅器と前記第2電力増幅器とに供給するものであり、
    前記第1電力増幅器と前記第2電力増幅器のそれぞれの電力増幅器は、初段増幅段と最終段増幅段とからなる多段増幅器と、バイアス回路とを含むものであり、
    前記それぞれの電力増幅器で、前記バイアス回路は前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の第1動作モードと非飽和型の線形増幅の第2動作モードとで動作するように前記初段増幅段の初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の最終段トランジスタの制御電極に直流バイアス電圧を供給するものであり、
    前記直流電圧検出回路は、前記レギュレータから前記第1電力増幅器と前記第2電力増幅器とに供給される前記電源電圧の直流電圧レベルを検出するものであり、
    前記直流電圧検出回路の検出信号は、前記それぞれの電力増幅器の前記バイアス回路に供給され、
    前記それぞれの電力増幅器の前記多段増幅器が飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードで動作する際には、前記最終段増幅段から生成されるRF送信出力信号のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号の前記レベルに従って調整された前記電源電圧のレベルに従って設定され、
    前記第1動作モードで前記それぞれの電力増幅器から生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧が低下されるものであり、
    前記多段増幅器が非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードで動作する際にも、前記最終段増幅段から生成される前記RF送信出力信号のレベルは、前記レギュレータに供給される前記制御信号の前記レベルに従って調整された前記電源電圧のレベルに従って設定され、
    前記第2動作モードで前記それぞれの電力増幅器から生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記初段増幅段からの前記増幅信号の振幅レベルが低下されるものであるRF電力増幅器。
  8. 前記飽和型の非線形増幅の前記第1動作モードで前記それぞれの電力増幅器が増幅するRF送信入力信号はGSM通信での一定包絡線信号であり、前記非飽和型の線形増幅の前記第2動作モードで前記それぞれの電力増幅器が増幅する前記RF送信入力信号はEDGE通信またはWCDMA通信とのいずれか一方の包絡線変化信号である請求項7に記載のRF電力増幅器。
  9. 前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記バイアス回路は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧を低下するものであり、
    前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記バイアス回路は前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧を低下することにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである請求項8に記載のRF電力増幅器。
  10. 前記第1動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記バイアス回路は前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタの前記制御電極に供給される前記直流バイアス電圧を低下するものであり、
    前記第2動作モードで生成される前記RF送信出力信号の前記レベルが低下する際に、前記直流電圧検出回路の前記検出信号に応答して前記初段増幅段の前記初段トランジスタの前記制御電極に接続された可変利得増幅器の利得を低下することにより、前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタに供給される前記増幅信号の前記振幅レベルが低下するものである請求項8に記載のRF電力増幅器。
  11. 前記それぞれの電力増幅器の前記初段増幅段の前記初段トランジスタおよび前記最終段増幅段の前記最終段トランジスタは、LDMOSトランジスタとヘテロバイポーラトランジスタとのいずれか一方である請求項8に記載のRF電力増幅器。
  12. 前記レギュレータはリニアレギュレータとスイッチングレギュレータとのいずれか一方である請求項8に記載のRF電力増幅器。
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