JP2009211948A - 有機elデバイスの制御方法および制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の直列接続有機EL素子群を並列に備える面発光光源を安定して駆動するための制御方法および制御装置を提供すること。
【解決手段】制御装置300には、たとえば直列接続有機EL素子群51と直列に接続された抵抗R1を流れる電流を、抵抗R1と直列に接続されたMOSFET M1のゲート電圧を変えながら測定して、直列接続有機EL素子群51を流れる電流とMOSFET M1のゲート電圧との関係(負荷線)を表すデータを予め求めて記憶しておく。加えて、駆動中に各直列接続有機EL素子群を流れる電流を設定する。そして、駆動中に各直列接続有機EL素子群を流れる電流が等しくなるように、各直列接続有機EL素子群と直列に接続された抵抗(R1〜R5)を流れる電流を測定し、予め求めたデータに基づいて、平均電流が設定値になるようにMOSFET(M1〜M5)のゲート電圧を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機ELデバイスの制御方法および制御装置に関する。
近年、地球の温暖化問題に対して関心が高まっている。炭酸ガスの排出量を減らし、温暖化を低減するために、様々の省エネが模索されている。その中でも、照明器具のエネルギー利用の高効率化が、1つの重要なポイントとされている。現在、広く使われている白熱ランプおよび蛍光灯は発光効率の点から飽和状態となり、さらに発光効率のよい照明器具の研究開発が盛んに行われている。中でも、有機EL素子に関しては、将来技術として発光効率100〜200lm/W、寿命60,000時間が期待されており、白熱ランプの15lm/W、1,000〜2,000時間、および蛍光灯の50〜100lm/W、10,000時間に対して、地球環境に優しい照明になり得ると考えられている。今後の研究開発の課題は、上述の性能を実現していくとともに、その製造コストを削減することである。
図1は、次世代の照明として期待され、開発が進められている発光ダイオード(light emitting diode:LED)を用いた光源を示す図である(非特許文献1参照)。図1の光源は、反対面上にヒートシンク240を設けたセラミック基板210上の金属パターン220に、複数のLED230をフリップチップ実装して、その上に蛍光樹脂層250を設けたものであり、白色光を放射する。複数のLEDの高密度配置により発光強度ムラを減らしているが、高密度配置には限界がある。また、複数のLEDを実装していく必要があるので、組み立てコストが上昇し、また大面積の面発光光源の製造が困難であるという問題点を有している。
上記の問題点に関して、有機EL素子を用いる場合には、複数の有機EL素子を同一基板上に容易に作成できるという利点がある。したがって、前述したLEDを用いる場合と比べて、素子を実装するコストを削減することができ、より低コストの面発光光源器具が実現可能であると考えられている。しかしながら、大面積の面発光光源を作製する場合、短絡欠陥が発生しやすい。短絡欠陥が存在すると電流が欠陥部に集中して発光が著しく劣化する。この問題を回避するために、複数の有機EL素子を直列に接続した大面積の面発光光源が提案されている(特許文献1参照)。直列接続構造とすることにより、一部の有機EL素子に短絡欠陥が生じても他の有機EL素子へ電流を流すことが可能であるため、光源全体としての発光の劣化を抑制することができる。また、特許文献2には発光効率の向上のために、特許文献3には所望の光量を得るために、有機EL素子を直列接続した構造が例示されている。
特開2004−234868号公報 特開2005−158483号公報 特開2007−122983号公報 緒方ほか、98.高光束・コンパクトな白色LED光源、平成19年度照明学会第40回全国大会講演論文集(平成19年8月23、24日)、p.183
しかしながら、複数の有機EL素子を用いる面発光光源においては、各有機EL素子間で性能のバラツキが不可避的に発生して、光源の発光面における発光輝度のバラツキ、色むらが発生し、均一な照明が困難である。また、隣接する2つの有機EL素子間に発光が行われない間隙が不可避的に発生し、面内での輝度バラツキが大きくなる。
本発明の発明者は、均一かつ高効率の面発光光源を低コストで実現するために、次のような面発光光源を提案している(図2参照)。この面発光光源は、基板10と、基板10側から少なくとも第1電極20t、有機発光層30および第2電極40rをこの順に有する平面的に配置された複数の有機EL素子から構成される少なくとも1つの直列接続有機EL素子群と、少なくとも1つの色変換層60とを備える。少なくとも1つの色変換層60は、隣接する有機EL素子間の領域の少なくとも一部に延在している。少なくとも1つの直列接続有機EL素子群を構成する複数の有機EL素子は、それぞれの第1電極20tと隣接する有機EL素子の第2電極40rとが電気的に接続されている。添え字tは透明電極であることを意味し、添え字rは反射電極であることを意味する。
それぞれの有機EL素子の第1電極20tの一端(直列接続される有機EL素子に対向する端部)は、有機発光層30によって覆われて、第1電極20tと第2電極40rとの間の短絡を防止する。このような構造では、1つの有機EL素子において短絡欠陥が発生したとしても、直列接続有機EL素子群の短絡欠陥が発生していない他の有機EL素子は発光を継続することができる。この特徴は、量産化・低コスト化において非常に重要である。
また、直列接続有機EL素子群を構成する有機EL素子の数を変更することによって、各有機EL素子に印加される電圧を制御することができる。たとえば、100〜120Vの電圧を20個の有機EL素子で構成される直列接続有機EL素子群に印加した場合、各有機EL素子に印加される電圧は5〜6Vとなる。したがって、たとえば家庭用の交流電源を、電圧降下の必要がなく電力変換効率の高い方法で直流に変換することによって、この面発光光源を駆動することができ、高効率化を図ることができる。
さらに、各有機EL素子の有効発光領域、すなわち第1電極20tと第2電極40rに挟持された有機発光層30の領域の幅xを、発光領域間距離yに比較して十分に大きくすることによって、面内均一性の高い発光を得ることができる。たとえば、半導体製造技術を活用すれば、発光領域間距離yを0.1mm以下にすることはそれほど難しいことではない。したがって、たとえば、本面発光光源において、有効発光領域の幅xを2mm以上にすることによって、高い面内均一性を有する発光を得ることができる。各有機EL素子間の領域にも色変換層を配置することにより、有機EL素子が発する光を効果的に色変換して発光の面内均一性を高めることができる。なお、本明細書中において「有機EL素子間の領域」とは、隣接する有機EL素子の間、およびその上方および下方の領域を含む。この効果に加えて、色変換層60の膜厚zを適切に設定することによって、発光の面内均一性をさらに高めることができる。たとえば、色変換層60の膜厚zを0.5μm以上にすることによって、有機EL素子の有効発光領域(幅xで示される)と発光領域間領域(距離yで示される)との間の輝度および色相の差を減少させることができる。
なお、有機発光層30の材料、構成および設計、ならびに色変換層60の材料および構成を変更することによって、出射光の色温度を任意に設定することができる。図2においては単一の色変換層60を設ける場合を示したが、複数の色変換層(たとえば赤色変換層および緑色変換層)の積層体を用いてもよい。また、第1パッシベーション層62および第2パッシベーション層64は任意選択的な層である。しかしながら、有機発光層30の水分および酸素による劣化を防止するために、設けることが望ましい層である。ただし、ガラスなどの水分および酸素の透過性が低い材料を用いて基板10を形成し、その上に層を形成する際の色変換層60のダメージを考慮しなくてもよく、および色変換層60が水分および酸素を包含しない場合には、第1パッシベーション層62を省略することができる。
このような面発光光源により、均一かつ高効率の面発光光源を低コストで実現することができるものの、さらなる性能向上のために安定して駆動することが望まれる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の直列接続有機EL素子群を並列に備える面発光光源を安定して駆動するための制御方法および制御装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数の直列接続有機EL素子群を並列に備える面発光光源を駆動するための制御方法であって、前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれは、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗およびトランジスタを備え、前記制御方法は、前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれについて、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗を流れる電流を測定する測定ステップと、前記複数の直列接続有機EL素子群のいずれかについて予め求めた、抵抗を流れる電流とトランジスタのゲート電圧との関係に基づいて、前記測定ステップにより測定した電流が予め設定した電流となるように、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続されたトランジスタのゲート電圧を制御するゲート電圧制御ステップとを含むことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記面発光光源を駆動する交流電源を全波整流するためのブリッジ回路と並列に接続された平滑容量を調整して、前記面発光光源の駆動中のリップルによるちらつきを抑制するステップをさらに含むことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記直列接続有機EL素子群は、基板側から第1電極、有機発光層および第2電極をこの順に有する複数の有機EL素子から構成され、第1電極および第2電極の少なくとも一方は透明電極であり、前記直列接続有機EL素子群を構成する有機EL素子のそれぞれの第1電極は、隣接する有機EL素子の第2電極と電気的に接続されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記面発光光源は、少なくとも1つの色変換層を有し、前記少なくとも1つの色変換層は、前記有機EL素子間の領域の少なくとも一部に延在していることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、複数の直列接続有機EL素子群を並列に備える面発光光源を駆動するための制御装置であって、前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれは、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗およびトランジスタを備え、前記制御装置は、前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれについて、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗を流れる電流を測定する測定手段と、前記複数の直列接続有機EL素子群のいずれかについて予め求めた、抵抗を流れる電流とトランジスタのゲート電圧との関係に基づいて、前記測定手段により測定した電流が予め設定した電流となるように、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続されたトランジスタのゲート電圧を制御するゲート電圧制御手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5において、前記直列接続有機EL素子群は、基板側から第1電極、有機発光層および第2電極をこの順に有する複数の有機EL素子から構成され、第1電極および第2電極の少なくとも一方は透明電極であり、前記直列接続有機EL素子群を構成する有機EL素子のそれぞれの第1電極は、隣接する有機EL素子の第2電極と電気的に接続されていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6において、前記面発光光源は、少なくとも1つの色変換層を有し、前記少なくとも1つの色変換層は、前記有機EL素子間の領域の少なくとも一部に延在していることを特徴とする。
本発明によれば、直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗を流れる電流を測定し、次いで、複数の直列接続有機EL素子群のいずれかについて予め求めた、抵抗を流れる電流とトランジスタのゲート電圧との関係に基づいて、測定した電流が予め設定した電流となるように、直列接続有機EL素子群に直列に接続されたトランジスタのゲート電圧を制御することによって、複数の直列接続された有機EL素子群を並列に備える面発光光源を安定して駆動するための制御方法および制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図3は、本発明に係る制御装置を説明するための図である。図3に示す例示的な面発光光源50は、有機EL素子を20個直列接続した直列接続有機EL素子群を5列(51〜55)並列に配置したものである。各有機EL素子は、上述したように本発明者が提案しているものに限らず、ダイオード型の有機EL素子であれば本発明に係る制御方法および制御装置を適用しうる点に留意されたい。直列接続有機EL素子群の詳細は、実施例として後述する。直列接続有機EL素子群(51〜55)のそれぞれには、MOSFET(M1〜M5のいずれか)と抵抗(R1〜R5のいずれか)が直列に接続されている。面発光光源50は、交流電源により駆動されており、交流電源はダイオードD1〜D4で構成されたブリッジ回路により全波整流される。そして、ブリッジ回路と並列に、ツェナーダイオードZDおよび平滑容量Cが接続されている。
本発明に係る制御装置300には、1つの直列接続有機EL素子群、たとえば直列接続有機EL素子群51と直列に接続された抵抗R1を流れる電流を、抵抗R1と直列に接続されたMOSFET M1のゲート電圧を変えながら測定して、直列接続有機EL素子群51を流れる電流とMOSFET M1のゲート電圧との関係(負荷線)を表すデータを予め求めて記憶しておく。
たとえば、交流電源を100Vとし、ツェナーダイオードZDとして120Vのものを用い、MOSFET M1〜M5を200V/0.2Aのものとした例を考える。MOSFET M1〜M5の電流値は図3(b)の形で与えられ、
1=f(VGS、VDS) (1)
と書ける。ゲート電圧VGSが6V付近で0.1Aの電流値が得られ、VDSにはあまり依存しない特性となっている。20個直列接続した直列接続有機EL素子群では、一素子が5V印加で0.1A流れるので、約50Ωの素子20個で約1000Ωとなり、この値をRで現すと、直列接続有機EL素子群に流れる電流I2は、
120=R・I2+VDS (2)
と書ける。従って、
2=120/R−VDS/R=0.12−VDS/1000 (3)
の関係が得られる。I1=I2であるから、
f(VGS、VDS)=120/R−VDS/R (4)
となる。ゲート電圧VGSは制御パラメータで一定に定められ、Rは素子で決まるので、この式から決まるVDSの値で電流値が決まることになる。一方、MOSFETの電流−電圧特性でゲート電圧VGSの値を決めるとVDSの値によって電流値は殆ど変化しないので、ゲート電圧VGSを制御することによって任意の電流値を流すことができる訳である。
加えて、駆動中に各直列接続有機EL素子群を流れる電流を設定する。これは、予め制御装置300にデータとして記憶しておいてもよいし、駆動時に入力してもよい。
そして、駆動中に各直列接続有機EL素子群を流れる電流が等しくなるように、各直列接続有機EL素子群と直列に接続された抵抗(R1〜R5)を流れる電流を測定し、予め求めたデータに基づいて、平均電流が設定値になるようにMOSFET(M1〜M5)のゲート電圧を制御する。測定した電流が設定値未満であればゲート電圧を上げ、設定値を超えていればゲート電圧を下げる。電流が設定値と一致したら、そのゲート電圧を記憶する。直列接続有機EL素子群51〜55を同一の電流で安定して駆動すると、均一な発光が得られる。直列接続有機EL素子群を流れる電流とMOSFETのゲート電圧との関係を表すデータは、制御装置300のメモリ等に記憶すればよく、ゲート電圧の制御には、制御用のLSIを用いればよい。
均一性の評価は、例えばマルチチャネルフォトディテクタ(大塚電子)などを用いて、CIE色座標で±0.02、輝度±5%となるように制御するのが好ましい。
加えて、トップコン輝度計等を用いて、輝度を測定して、輝度が100Hzの周期で振動を示していないかをチェックしてもよい。交流電源の周波数が50Hzの地域では100Hzの振動が、60Hzの地域では120Hzの振動を主としてチェックする。平滑容量Cの容量が100μFを超えると、リップルによるちらつきが見られなくなる。
また、直列の中にショートの素子が混入している場合でも、トランジスタの等価抵抗を調整することによって、他の列を同じ電流となるように制御可能である。たとえば、5119がショートした場合を考える。数式(1)から(4)に関連して言及した例において1つの素子がショートすると、数式(3)は
2=0.12−VDS/950
となって、図3(b)の有機EL素子の負荷直線の傾きが少し大きくなる。したがって、その結果得られる電流値が少し小さくなるが、MOSFETのI−V曲線でVDSの変化に対して電流値が変わらないところなので、ほとんど変わらない電流値で動作することになる。電流値を上げたい場合は、ゲート電圧を少し大きくして調整すればよい。
実施例
図2の構造の実施例を示す。ガラスなどの透明基板10の上に、光を吸収して発光する材料を用いて色変換層(CCM層:color change material)60を形成する。蛍光色素としてクマリン6(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノアセテート(PEGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂の「VPA100」(商品名、新日鉄化成工業)100重量部を加えて溶解させ,塗布液を得た。この塗布液を、透明基板10上にスピンコート法を用いて塗布し赤色色変換層を形成した。透明基板から出す光の度合いによっては、この層を緑色の色変換層と重ねて形成する場合もある。
次に、プラズマCVD装置にて、原料ガスとしてモノシラン(SiH4)、アンモニア(NH3)及び窒素(N2)を用いて、膜厚1umの窒化シリコン(SiN)を堆積させ、第1パッシベーション層62を形成した。SiNを堆積する際に基板温度は100℃以下で行った。
次に、スパッタ法で、厚さ200nmのITOを前面蒸着し、このITOをフォトリソグラフィー法を用いて、所定のパターン状の透明電極20tを形成した。
次に,有機発光層30を形成するが、有機発光層は、正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層等から構成され、これらはどういう光を発光させるかで異なる。したがって、設計的要素がたぶんにあるところである。ここでは、青色から青緑色発光を目指して、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系等の蛍光増白剤、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリデイン系化合物等を使用することができる。ホスト材料としては、アルミキレート、4,4−ビス(2,2−ジフェニルビニル)、2,5−ビス(5−tert−ブチルー2−ベンゾオキサゾルイル)−チオフェン(BBOT)、ビフェニル(DPVBi)を用いる。青色ドーパントとしては、ペリレン、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン(TBP)4,4−ビス[2−{4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPAVBi)などを0.1〜5%、添加することが用いられる。電子輸送層はAlq3を用いることができ、これにLiなどのアルカリ金属をドープしてもよい。
また、次のような設計も考えられる。正孔注入層は、銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層する。正孔輸送層は、α―NPDを20nm積層する。発光層は、4,4−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、TAZなどを20nm積層する。蛍光色素としては、ルブレンを体積比で、5%蒸着する。電子輸送層は、Alq3を20nm積層し、電子注入層は、LiFを0.5nm積層する。
この多層構造パターンを、メタルマスクを用いた蒸着法で行った。それは、有機発光層は、水分を極度に抑えることが重要だからである。
次に、大気にさらすことなく、メタルマスクを用いて、メタル電極40rをパターン状に形成し、その結果、ユニットを形成する有機発光ユニット、20t/30/40rが、図2に示すように、互いに直列接続されるように構成する。
ついで、プラズマCVD法を用いて、SiN膜を1um程度全面に積層し、第2パッシベーション層64とする。この場合も、基板温度は、100℃以下で、形成した。
なお、色変換層60は、基板10に関して有機発光層30と反対側に設けることもできる。こうすることによって、基板がガラスなどの水分、空気、酸素などを透過しないものであれば、第1パッシベーション層62を省略できる。色変換層60を設けない構造も可能である。
引き続いて、図3に示す面発光光源およびその制御装置を作製した。直列接続の発光素子を回路図で表すと、発光ユニット51〜55のように書ける。各発光ユニットの末尾に電流を制御するトランジスタM1〜M5を接続して、発光素子に流す電流を制御する。この電流の制御は図示してないが、トランジスタに併設された電流センサのデータに基づき、各ユニットの平均電流が同じとなるように、制御用LSIを用いて制御する。こうすることにより、事前の特性試験のデータを考慮して、各列の電流値を適正化することができ、色度合いの調整を適切に行うことができる。また、直列の中に1つ、ショートの素子が混入している場合でも、トランジスタの等価抵抗を調整することによって、他の列を同じ電流となるように制御可能である。
図3(b)に、100V交流電源を全波整流した電源を用いて、実験した結果を示す。図3(a)は、回路図で、この場合は、有機EL素子を20直列、5並列に構成した。交流電源をダイオード、D1,D2,D3,D4を用いて整流した。図に示した各素子、たとえば、511を0.1Aで、駆動した。容量Cが100uFを超えると、ちらつきが見られなくなった。次に、トランジスタ、この場合は、MOSFET、M1、M2,M3,M4,M5を抵抗R1,R2,R3,R4,R5とともに、有機発光素子列51、52、53、54、55と直列に接続して、素子を点灯させた。図3(b)に用いたMOSFETの電圧―電流特性を示す。発光素子に流す電流に必要な電圧より、高い電圧を加えて駆動すると、Ids−Vds特性の平らな部分で、駆動ができ、安定な、光特性が得られた。たとえば、5119がショートした素子で、この列は、19直列であったにもかかわらず、光特性には、ほとんど差が認められなかった。また、さらに、制御性をあげるために、直列抵抗で、測定した電流(抵抗端の電圧でモニターする)を用いて、各列の駆動電流値をゲート電圧を微調整することによって、そろえることができることを確認した。この方式を用いることによって、光特性の均一で、安定な駆動を得ることができた。
また、この製品特性をチェックすることにより、下記のように、判定ができる。
1)図3(a)の状態で、電圧をかけ、発光状態を見て、断線などのため、1列が光らないものは、排除する。また、画面の欠けが大きいもの(ショートの数がおおいもの)も排除する。
2)抵抗でモニターした電流値を、MOSFETのゲート電圧を変えることによって、各列の電流値が同じ値となるように調整する。
具体的には、120Vのツェナーダイオードを容量と並列に挿入した。制御用MOSFETは、200V/0.2Aのものを用いた。20直列接続された発光素子列51については、図3(b)に直線で示すような負荷となり、ゲート電圧6V近辺で、0.1Aに制御できる。(たとえば、直線は、I=0.12−V/1000であるが、1素子は、約50Ωであるので、20直列だと1000Ωとなり、発光素子の負荷線となる)
抵抗R1端の電圧を測定して、電流値をモニターして、ゲート電圧を調整することにより、電流値を精密に制御できる。
3)その電流値で、平滑容量Cの値が問題ないか、チェックする。大雑把に電流値をたとえば、0.1Aに設定して、すべての素子が、ほぼ同一の光を発散していることを確認した上で、トップコン輝度計を用いて、輝度を測定して、輝度が100Hzの周期で、振動を示していないか、チェックする。
100Hz電源周波数が50Hzの地域で起こることで、60Hzの交流電源を使っている場合は120Hzの振動を主としてチェックする。振動があれば、発光素子両端の電圧をオッシロスコープなどで、評価し、振動がなくなるように、容量Cを見直す。
4)再び、画面を必要な均一性を得るように、ゲート電圧を調整する。マルチチャネルフォトデテクター(大塚電子)などを用いて、面内の均一性を評価して、ゲート電圧を調整することによって、均一性が、CIE色座標で、±0.02、輝度±5%となるように制御する。
発光ダイオードを用いた光源を示す図である。 本発明の発明者が提案する、均一かつ高効率の面発光光源を低コストで実現するための面発光光源を示す図である。 図3(a)は、本発明に係る制御装置を説明するための図であり、図3(b)は、用いたMOSFETの電圧―電流特性を示す図である。
符号の説明
10 基板
20 第1電極
30 有機発光層
40 第2電極
60 色変換層
62 第1パッシベーション層
64 第2パッシベーション層
50 面発光光源
51〜55 直列接続有機EL素子群
300 制御装置
M1〜M5 MOSFET(トランジスタに対応)
R1〜R5 抵抗
D1〜D4 ダイオード
ZD ツェナーダイオード
C 平滑容量

Claims (7)

  1. 複数の直列接続有機EL素子群を並列に備える面発光光源を駆動するための制御方法であって、
    前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれは、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗およびトランジスタを備え、
    前記制御方法は、前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれについて、
    前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗を流れる電流を測定する測定ステップと、
    前記複数の直列接続有機EL素子群のいずれかについて予め求めた、抵抗を流れる電流とトランジスタのゲート電圧との関係に基づいて、前記測定ステップにより測定した電流が予め設定した電流となるように、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続されたトランジスタのゲート電圧を制御するゲート電圧制御ステップと
    を含むことを特徴とする制御方法。
  2. 前記面発光光源を駆動する交流電源を全波整流するためのブリッジ回路と並列に接続された平滑容量を調整して、前記面発光光源の駆動中のリップルによるちらつきを抑制するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記直列接続有機EL素子群は、基板側から第1電極、有機発光層および第2電極をこの順に有する複数の有機EL素子から構成され、
    第1電極および第2電極の少なくとも一方は透明電極であり、
    前記直列接続有機EL素子群を構成する有機EL素子のそれぞれの第1電極は、隣接する有機EL素子の第2電極と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の制御方法。
  4. 前記面発光光源は、少なくとも1つの色変換層を有し、
    前記少なくとも1つの色変換層は、前記有機EL素子間の領域の少なくとも一部に延在していることを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  5. 複数の直列接続有機EL素子群を並列に備える面発光光源を駆動するための制御装置であって、
    前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれは、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗およびトランジスタを備え、
    前記制御装置は、前記複数の直列接続有機EL素子群のそれぞれについて、
    前記直列接続有機EL素子群に直列に接続された抵抗を流れる電流を測定する測定手段と、
    前記複数の直列接続有機EL素子群のいずれかについて予め求めた、抵抗を流れる電流とトランジスタのゲート電圧との関係に基づいて、前記測定手段により測定した電流が予め設定した電流となるように、前記直列接続有機EL素子群に直列に接続されたトランジスタのゲート電圧を制御するゲート電圧制御手段と
    を備えることを特徴とする制御装置。
  6. 前記直列接続有機EL素子群は、基板側から第1電極、有機発光層および第2電極をこの順に有する複数の有機EL素子から構成され、
    第1電極および第2電極の少なくとも一方は透明電極であり、
    前記直列接続有機EL素子群を構成する有機EL素子のそれぞれの第1電極は、隣接する有機EL素子の第2電極と電気的に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記面発光光源は、少なくとも1つの色変換層を有し、
    前記少なくとも1つの色変換層は、前記有機EL素子間の領域の少なくとも一部に延在していることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
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