JP2009204434A - 目標検出装置、目標検出方法及び目標検出プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】目標検出装置は、レーダセンサが行った複数回のスキャン処理の各スキャン処理で得た信号の積分路を探索して目標を検出する。特に、各スキャンで得た信号から生成されたディジタルビデオ信号を所定の数の分解能セルを有するブロックに分割して、ブロック間で積分路の探索を行うとともに、ブロックに目標が含まれる可能性を示す評価値に基づき目標を検出する。
【選択図】図6
Description
本発明は、各スキャンで得た信号間で積分路を探索する処理を効率化することにより、SN比が低い条件の下で、早期に目標を検出することを目的とする。
上記レーダセンサが行った複数回のスキャン処理の各スキャン処理で得られた信号から生成されたディジタルビデオ信号であって、複数の分解能セルから構成されたディジタルビデオ信号を取得して記憶装置に記憶するビデオ記憶部と、
上記ビデオ記憶部が記憶したディジタルビデオ信号を処理装置により分割して、複数の分解能セルから構成された複数のブロックを生成するブロック分割部と、
上記ブロック分割部が分割して生成した各ブロックについて、各ブロックに含まれる分解能セルの振幅値に基づき、上記各ブロックに目標が含まれる可能性を示す評価値を処理装置により算出する評価値算出部と、
上記各スキャン処理で得られた信号から生成された各ディジタルビデオ信号について、ディジタルビデオ信号を分割して生成した複数のブロックの各ブロックが、1つ前に行われたスキャン処理で得られた信号から生成された前ディジタルビデオ信号を分割して生成した複数の前ブロックのいずれの前ブロックに対応するかを処理装置により判定することにより、上記各ディジタルビデオ信号間の対応するブロックを処理装置により判定する対応ブロック判定部と、
上記評価値算出部が算出した評価値であって、上記対応ブロック判定部が判定した対応するブロックの評価値を処理装置により積分して積分値を算出する積分処理部と、
上記積分処理部が算出した積分値から所定の閾値を超える積分値を処理装置により検出することで、目標を検出する目標検出部と
を備えることを特徴とする。
この実施の形態では、レーダセンサが複数回のスキャン処理を行って得た信号から目標を検出する目標検出装置1の目標検出処理について説明する。
目標検出装置1は、信号処理部10、積分値生成部20、目標検出部30を備える。
図2は、レーダセンサによる1回のスキャン処理で得られた信号からディジタルビデオ信号が生成される過程を示す図である。
図2(a)に示すように、レーダセンサは、1回のスキャン処理(図2ではk回目のスキャン処理)で、複数回(図2ではN回)のビームを照射して信号を得る。N回のビームの照射により得た信号を信号処理部10は受信して、図2(b)に示すディジタルビデオ信号を生成する。ディジタルビデオ信号は、レンジ方向、アジマス方向、仰角方向(図2では、簡単のためレンジ方向とアジマス方向のみ示す)に複数の分解能セルから構成されている。
積分値生成部20は、ビデオ記憶部201、ブロック分割部202、振幅評価部203(評価値算出部)、振幅評価情報記憶部204(確率密度関数設定部)、ブロック代表セル情報保持部205、積分路探索部206(対応ブロック判定部)、対応確率記憶部207(推移確率設定部)、探索幅設定部208、積分路評価部209(評価値更新部)、積分値算出部210、積分値記憶部211、状態量更新部212を備える。
図3は、ディジタルビデオ信号をブロックに分割する過程を示す図である。
ブロック分割部202は、各ディジタルビデオ信号(図3(a)ではk回目のスキャン処理で得られた信号から生成されたディジタルビデオ信号)を、図3(b)に示すように複数のブロックに分割する。ここで、各ブロックには、複数の分解能セル(図3では、レンジ方向、アジマス方向に2分解能セルずつ)が含まれる。
振幅評価情報記憶部204は、ディジタルビデオ信号の各分解能セルの信号振幅値が目標である確率と、ディジタルビデオ信号の各分解能セルの信号振幅値が目標でない確率(誤警報である確率)とを定めた振幅評価情報を記憶装置に記憶する。ディジタルビデオ信号の各分解能セルの信号振幅値が目標である確率と、ディジタルビデオ信号の各分解能セルの信号振幅値が目標でない確率とは、例えば、確率密度関数によって定義される。
図4は、各ブロックが目標である可能性を示す尤度比を求める過程の一例を示す図である。
振幅評価部203は、まず、図4(a)に示すように、ブロック分割部202がブロックに分割したディジタルビデオ信号を入力として、振幅評価情報記憶部204が記憶した振幅評価情報に基づき、ディジタルビデオ信号の各分解能セルについて、その分解能セルが目標である可能性を示す尤度比を算出する(図4(1))。
次に、振幅評価部203は、例えば、各ブロックに含まれる分解能セルの中で最も尤度比の大きい分解能セルの尤度比をそのブロックの尤度比とする。また、振幅評価部203は、例えば、各ブロックに含まれる分解能セルの中で最も尤度比の大きい分解能セルを、そのブロックのブロック代表セルとして選択する(図4(2))。そして、振幅評価部203は、ブロックの尤度比をブロック代表セル情報保持部205に記憶するとともに、ブロック代表セルの座標情報をブロック代表セル情報保持部205に記憶する。
図5は、積分路探索部206が積分路探索を行う過程を示す図である。
積分路探索部206は、各ディジタルビデオ信号について、ディジタルビデオ信号(図5では、k回目のスキャン処理で得られた信号から生成されたディジタルビデオ信号)(以下、対象ディジタルビデオ信号)の各ブロックが、1つ前に行われた前スキャン処理(図5では、k−1回目のスキャン処理)で得られた信号から生成された前ディジタルビデオ信号の前ブロックのいずれの前ブロックに対応するかを判定する。これにより、積分路探索部206は、各ディジタルビデオ信号間の対応するブロック、つまり積分路を判定する。
まず、積分路探索部206は、対象ディジタルビデオ信号の各ブロックを順に注目ブロックとして選択する。図5では、対象ディジタルビデオ信号の中央部の網掛けになったブロックが注目ブロックとして選択された状態であるとする。
次に、積分路探索部206は、対象ディジタルビデオ信号に対する前ディジタルビデオ信号の各ブロック(前ブロック)について、選択した注目ブロックに対応する前ブロック(推移元の前ブロック)である可能性を評価する。ここで、積分路探索部206は、対応確率記憶部207が記憶した推移確率に基づき、選択した注目ブロックに対応する前ブロック(推移元の前ブロック)である可能性を評価する。つまり、積分路探索部206は、推移確率が高い前ブロックを推移元の前ブロックであると評価し、推移元として選択する。
なお、積分路探索部206は、前ディジタルビデオ信号の全てのブロックについて評価するのではなく、後述する探索幅設定部208が設定した探索領域に含まれる前ブロックについてのみ、選択した注目ブロックに対応する前ブロック(推移元の前ブロック)である可能性を評価する。
また、対応確率記憶部207は、推移確率に基づき、後述するtrack score値(新たな評価値)を算出するための情報を記憶装置に記憶する。track score値を算出するための情報とは、例えば、所定の算出式であるが詳しくは後述する。
また、積分値記憶部211は、積分値を積分値算出部210へフィードバックする。
つまり、積分値生成部20が全スキャン処理分のディジタルビデオ信号を積分した後、目標検出部30は閾値を越える積分値を有するブロックがあるか判定し、閾値を超えたブロックのブロック代表セルを目標とみなす。
ここで、式(9)のPmaxは、推移元と認められる前ブロックに対して定義された推移確率であり、探索領域内で最大の推移確率である。一方、(1−Pmax)/Bsearchは推移元と認められない探索領域内のブロックの推移確率である。
つまり、積分路探索部206は、Pmaxが定義された前ブロックを推移元の前ブロックとして選択する。つまり、積分路探索部206は、最大の推移確率であるPmaxが定義された前ブロックを積分路として選択する。
式(10)の左辺のtrack score値s(Θk,Θk−1)は、k回目のスキャン処理で得た信号に基づき生成されたディジタルビデオ信号を考慮することによるtrack score値の増加分を示す。
式(10)の右辺を解釈すると、式(10)の左辺のtrack score値s(Θk,Θk−1)は、前ディジタルビデオ信号の探索領域内の各前ブロックに定義された推移確率の自然対数と、対象ディジタルビデオ信号の注目ブロックの尤度比との和の最大値である。ここで、最大値を選択しているため、推移確率Pmaxの自然対数と対象ディジタルビデオ信号の注目ブロックの尤度比との和がtrack score値s(Θk,Θk−1)として算出される。
つまり、積分路評価部209は、k回目のスキャン処理とで得た信号に基づき生成されたディジタルビデオ信号を考慮することによるtrack score値の増加分を式(10)に従い算出する。
ここで、式(11)の左辺の積分値s(Θk,Θk−1,・・・,Θ1)は、1回目のスキャン処理からk回目のスキャン処理までで得た信号に基づき生成されたディジタルビデオ信号により算出されたtrack score値の合計(累積値)を示す。
また、右辺第1項のs(Θk,Θk−1)は、式(10)の左辺に示すtrack score値である。つまり、積分路評価部209により算出される値である。
また、右辺第2項のs(Θk−1,Θk−2,・・・,Θ1)は、k−1回目のスキャン処理で生成されたディジタルビデオ信号の各ブロックについて算出されたtrack score値であって、1回目のスキャン処理からk−1回目のスキャン処理までで得た信号に基づき生成されたディジタルビデオ信号により算出されたtrack score値の合計(累積値)を示す。
つまり、k回目のスキャン処理で得た信号から生成されたディジタルビデオ信号を対象ディジタルビデオ信号とした場合の積分値s(Θk,Θk−1,・・・,Θ1)は、1スキャン処理間(k−1回目のスキャン処理とk回目のスキャン処理との間)のtrack score値を算出して、過去のスキャン処理(1回目のスキャン処理からk−1回目のスキャン処理まで)の積分値(track score値の累積値)に足すことで算出される。
ここで、式(12)は、分解能セル(i,j)の状態変数ベクトルの初期値である。
まず、図6に基づき概要を説明する。初めに、目標検出装置1は、各スキャン処理で得られた信号からディジタルビデオ信号を生成し、各ディジタルビデオ信号をブロックに分割し、代表セルの抽出等により積分路を算出する。次に、算出した積分路に基づき、各ディジタルビデオ信号の評価値を積分して、積分値を生成する。そして、積分値から目標を検出する。
(ST1):信号処理部10は、レーダセンサがスキャン処理で得た信号を受信してディジタルビデオ信号を生成する。ビデオ記憶部201は、信号処理部10が生成したディジタルビデオ信号を取得して記憶する。
(ST2a):ブロック分割部202は、(ST1)で信号処理部10が記憶したディジタルビデオ信号をブロックに分割する。
(ST2b):振幅評価部203は、ディジタルビデオ信号の各分解能セルについて、目標である可能性を示す尤度比を算出して、各ブロックの尤度比を算出する(式(8)参照)。また、振幅評価部203は、(ST2a)で分割した各ブロックのブロック代表セルを選択する。
(ST2c):ブロック代表セル情報保持部205は、(ST2b)で算出した各ブロックの尤度比等を記憶する。
(ST2d):積分路探索部206は、ディジタルビデオ信号のブロックから選択した注目ブロックについて、対応確率記憶部207が記憶した推移確率に基づき、探索領域に含まれる各前ブロックから推移元の前ブロックを選択する(式(9)参照)。
(ST2e):積分路評価部209は、(ST2c)で記憶した尤度比と、(ST2d)で選択した推移元の前ブロックに対して記憶された推移確率に基づき、track score値を算出する(式(10)参照)。
(ST2f):積分値算出部210は、(ST2e)で算出したtrack score値を、過去のスキャン処理のディジタルビデオ信号から求められた積分値(track score値の累積値)に足す(式(11)参照)。そして、積分値記憶部211は、算出した積分値を注目ブロックの積分値として記憶する。
(ST2g):状態量更新部212は、注目ブロックのブロック代表セルの位置情報と速度情報とを更新して(式(12)、(13)参照)、対応確率記憶部207が記憶した推移確率を更新する。
(ST2h):積分路探索部206は、全てのブロックを注目ブロックとして選択したか否かを判定する。全てのブロックを注目ブロックとして選択した場合(ST2hでYes)、(ST2i)へ進む。一方、全てのブロックを注目ブロックとして選択していない場合(ST2hでNo)、(ST2d)へ戻り、次のブロックを注目ブロックとして選択して(ST2d)から(ST2g)までの処理を行う。
(ST2i):積分値生成部20は、全てのスキャン処理で得た信号について処理を行ったか否かを判定する。全てのスキャン処理で得た信号について処理を行ったと判定した場合(ST2iでYes)、(ST3)へ進む。一方、全てのスキャン処理で得た信号について処理を行っていないと判定した場合(ST2iでNo)、(ST1)へ戻り、次のスキャン処理で得た信号について(ST1)から(ST2h)までの処理を行う。
(ST3):目標検出部30は、(ST2i)で生成された積分値から閾値を超える積分値を持つブロックを検出して、そのブロックのブロック代表セルを目標とみなす。
また、この実施の形態に係る目標検出装置1によれば、複数の分解能セルから成るブロックを単位として目標信号の積分路を探索することで、処理を効率化することができ、早期に目標を検出することができる。
また、この実施の形態に係る目標検出装置1によれば、尤度比に基づき積分値を求めることにより、的確に目標を検出することができる。
この実施の形態では、実施の形態1とは異なるtrack score値を算出する方法について説明する。
実施の形態1では、積分路評価部209は、対応確率記憶部207が記憶した式(10)に基づき、track score値を算出するとした。しかし、この実施の形態では、積分路評価部209は、対象ディジタルビデオ信号が得られたスキャン処理が何回目のスキャン処理であったかにより、track score値の算出方法を変更する。言い替えると、積分路評価部209は、1回目のスキャン処理の開始時刻からの経過時間により、track score値の算出方法を変更する。
この実施の形態に係る目標検出装置1は、図1に示した実施の形態1に係る目標検出装置1に加え、スキャン回数判定部213を備える。
スキャン回数判定部213は、対象ディジタルビデオ信号を生成するための信号を得たスキャン処理が何回目のスキャン処理であるかを示すスキャン回数を処理装置により判定する。
対応確率記憶部207は、スキャン回数に応じたtrack score値の算出方法を示す情報を記憶している。そして、対応確率記憶部207は、スキャン回数判定部213が判定したスキャン回数に基づき、track score値の算出方法を示す情報を変更して、積分路評価部209へ入力する。そして、積分路評価部209は、対応確率記憶部207から入力されたtrack score値の算出方法を示す情報に従い、track score値を算出する。
例えば、対応確率記憶部207は、以下のtrack score値の算出方法を示す情報を記憶する。
式(14)は、注目ブロックの尤度比をtrack score値とする算出方法である。言い替えると、式(14)は、注目ブロックに含まれる分解能セルの振幅値のみに基づきtrack score値を算出する方法である。なお、以下式(14)に示す算出方法を初期算出方法と呼ぶ。
式(15)は、実施の形態1に示したtrack score値の算出方法であり、推移元の前ブロックの推移確率Pmaxの自然対数と対象ディジタルビデオ信号の注目ブロックの尤度比との和をtrack score値とする算出方法である。言い替えると、式(15)は、注目ブロックに含まれる分解能セルの振幅値に、目標の移動を確率として表した重みを付加してtrack score値を算出する方法である。なお、以下式(15)に示す算出方法を第2算出方法と呼ぶ。
(ST1)から(ST2e)までは、実施の形態1で説明した処理と同様である。
(ST2j):スキャン回数判定部213は、(ST1)で取得したディジタルビデオ信号を生成するための信号を得たスキャン処理が何回目のスキャン処理であるかを示すスキャン回数kを判定する。そして、対応確率記憶部207は、スキャン回数kがM回以下であるか否かを判定する。ここで、Mは任意に設定可能なパラメータである。スキャン回数がM回以下である場合(ST2jでYes)、(ST2k)へ進む。一方、スキャン回数がM回以下でない場合(ST2jでNo)、(ST2l)へ進む。
(ST2k):対応確率記憶部207は、初期算出方法を選択して積分路評価部209へ入力する。一方、(ST2l):対応確率記憶部207は、第2算出方法を選択して積分路評価部209へ入力する。
(ST2e):積分路評価部209は、対応確率記憶部207が入力した算出方法に従い、track score値を算出する。
(STf)から(ST3)までは、実施の形態1で説明した処理と同様である。
この実施の形態では、目標検出部30が検出した目標の位置情報と速度情報とを取得する方法について説明する。特に、この実施の形態では、目標検出部30が複数の目標を検出した場合であっても、各目標の位置情報と速度情報とを取得することができる。
この実施の形態に係る目標検出装置1は、図1に示した実施の形態1に係る目標検出装置1に加え、目標情報算出部40と表示部50とを備える。
(ST1)から(ST3)までは、実施の形態1で説明した処理と同様である。
(ST4a):目標履歴記憶部401は、目標検出部30が検出した目標番号iの目標の積分路として抽出されたブロック代表セルの位置情報の履歴(目標番号i毎のレンジ履歴。式(17)の左辺。目標セル履歴と呼ぶ。)を記憶する。
(ST4b):方程式変数定義部403は、3次元測位の場合、全M回(M≧6)スキャン終了時の目標番号iの状態変数ベクトルを定義する。また、方程式モデル定義部404は、目標毎のレンジ履歴より観測モデルを定義する。
(ST4c):連立方程式処理部402は、目標履歴記憶部401から読み込んだ目標セル履歴を定数項、方程式変数定義部403で定義された状態変数ベクトルの各成分を未知数とし、方程式モデル定義部404の定義に従って目標番号別に連立方程式を解く。そして、連立方程式処理部402は、位置情報と速度情報とを算出する。
(ST4d):目標情報算出部40は、全ての目標について連立方程式を解き、位置情報と速度情報とを算出したか否かを判定する。全ての目標について連立方程式を解いたと判定した場合(ST4dでYes)、処理を終了する。一方、全ての目標について連立方程式を解いていないと判定した場合(ST4dでNo)、(ST4c)へ戻り、次の目標について連立方程式を解く。
そして、全目標に対する処理の終了後に得られた解(各目標についての位置情報と速度情報)を測位結果として表示部50へ出力する。
この実施の形態では、目標検出部30が検出した目標を追尾する方法について説明する。
この実施の形態に係る目標検出装置1は、図10に示した実施の形態3に係る目標検出装置1に加え、追尾処理部60を備える。
(ST1)から(ST4d)までは、実施の形態3で説明した処理と同様である。
(ST6a):測位結果記憶部601は、目標情報算出部40が算出した目標の測位結果(3次元測位の場合、式(19))を記憶する。
(ST6b):相関判定基準定義部603は、相関基準を定義し、相関処理部602へ入力する。なお、相関基準は予め定義しておき、ここで定義しなくても構わない。
(ST6c):相関処理部602は、(ST6b)で定義された相関基準に従い、目標間の相関を判定する。ここで、相関処理部602は、複数の目標が検出されている場合には、同一の目標番号が付された目標間での相関を判定する。
(ST6d):平滑処理変数定義部605は、3次元測位の場合、式(19)に示す状態変数ベクトルを定義する。また、平滑処理モデル定義部606は、式(20)に示す観測モデルを定義する。なお、状態変数ベクトルと観測モデルとは、(ST4b)で定義したものを使用するとしても構わない。
(ST6e):平滑処理部604は、相関処理部602により相関判定処理が行われた目標の情報を入力し、平滑処理変数定義部605及び平滑処理モデル定義部606の定義に従って平滑値を算出する。また、平滑処理部604は、得られた平滑値を相関処理部602へフィードバックする。
(ST6f):追尾処理部60は、全ての目標について相関処理及び平滑処理を行ったか否かを判定する。全ての目標について相関処理及び平滑処理を行ったと判定した場合(ST6fでYes)、処理を終了する。一方、全ての目標について相関処理及び平滑処理を行っていないと判定した場合(ST6fでNo)、(ST6c)へ戻り、次の目標について相関処理及び平滑処理を行う。
そして、全目標に対する処理の終了後に、全目標の平滑値を表示部50へ出力する。
この実施の形態では、ブロック分割部202が生成するブロックのサイズの最適化処理について説明する。ここで、ブロックのサイズとは、ブロックに含まれる分解能セルの数である。
この実施の形態に係る目標検出装置1は、図1に示した実施の形態1に係る目標検出装置1に加え、スキャン回数判定部213とブロックサイズ設定部214とを備える。
アジマスサイズ設定部216は、例えば、図15に示すように、アジマス方向の複数の分解能セルを単位としたセクタを設定し、セクタを単位として設定する。
なお、アジマスサイズ設定部216は、レンジサイズ設定部215と同様に、所定のスキャン回数を超えた場合、目標のアジマス方向への移動量を考慮して動的にサイズを変更して設定するとしても構わない。
仰角サイズ設定部217は、例えば、アジマスサイズ設定部216と同様に、図15に示すように、仰角方向の複数の分解能セルを単位としたセクタを設定し、セクタを単位として設定する。
なお、仰角サイズ設定部217は、レンジサイズ設定部215と同様に、所定のスキャン回数を超えた場合、目標の仰角方向への移動量を考慮して動的にサイズを変更して設定するとしても構わない。
なお、図16に示すフローチャートでは、レンジ方向のサイズは目標の移動量に応じて動的にサイズを変更し、アジマス方向と仰角方向とのサイズは事前に設定されたサイズに設定するものである。
(ST1)は、実施の形態1で説明した処理と同様である。
(ST2m):アジマスサイズ設定部216は、事前に設定された初期アジマスサイズをアジマス方向のブロックのサイズに設定する。また、仰角サイズ設定部217は、事前に設定された初期仰角サイズを仰角方向のブロックのサイズに設定する。
(ST2n):スキャン回数判定部213は、(ST1)で取得したディジタルビデオ信号を生成するための信号を得たスキャン処理が何回目のスキャン処理であるかを示すスキャン回数kを判定する。そして、対応確率記憶部207は、スキャン回数kがM回以下であるか否かを判定する。スキャン回数がM回以下である場合(ST2nでYes)、(ST2o)へ進む。一方、スキャン回数がM回以下でない場合(ST2nでNo)、(ST2p)へ進む。
(ST2o):レンジサイズ設定部215は、事前に設定した初期レンジサイズをレンジ方向のブロックのサイズに設定する。一方、(ST2p):レンジサイズ設定部215は、式(21)で算出されるサイズをレンジ方向のブロックのサイズに設定する。
(ST2a):ブロック分割部202は、(ST1)で信号処理部10が記憶したディジタルビデオ信号を、(ST2m)と、(ST2o)又は(ST2p)とで設定されたサイズのブロックに分割する。
(ST2b)から(ST3)までは、実施の形態1で説明した処理と同様である。
この実施の形態では、目標検出装置1の振幅評価部203によるブロックの尤度比の算出方法と、ブロック代表セルの選択方法とについて説明する。
ここでは、3つのブロックの尤度比の算出方法と、2つのブロック代表セルの選択方法とについて説明する。
1つ目のブロックの尤度比の算出方法は、実施の形態1で説明した方法と同様である。つまり、ブロックに含まれる分解能セルの尤度比の内、最大の尤度比をそのブロックの尤度比とする方法である。
すなわち、この方法によれば、尤度比Lb(Θk)の算出方法は、式(22)のように示すことができる。
すなわち、この方法によれば、尤度比Lb(Θk)の算出方法は、式(23)のように示すことができる。
つまり、振幅評価部203は、まず、式(24)のように、ブロックに含まれる分解能セルの振幅値の平均値を算出する。次に、振幅評価部203は、算出した振幅値の平均値に基づき、尤度比を算出する。そして、振幅評価部203は、振幅値の平均値から算出した尤度比を、そのブロックの尤度比とする。
1つ目のブロック代表セルの選択方法は、実施の形態1で説明した方法と同様である。つまり、ブロックに含まれる分解能セルの内、最大の尤度比を有する分解能セルをブロック代表セルとする方法である。
つまり、振幅評価部203は、まず、ブロックに含まれる全ての分解能セルの尤度比を算出する。次に、振幅評価部203は、そのブロックに含まれる分解能セルの内、最大の尤度比を有する分解能セルを選択して、ブロック代表セルとする。
また、この実施の形態に係る目標検出装置1は、セルブロックを構成する分解能セルの中で最大の振幅を持つ分解能セルの尤度比をブロックの代表尤度比とする、又は、セルブロックを構成する分解能セルの平均振幅の尤度比をブロックの代表尤度比することを特徴とする。
図17は、目標検出装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図17に示すように、目標検出装置1は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、LCD901(Liquid Crystal Display)、キーボード902、通信ボード915、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
ファイル群924には、上記の説明において「ディジタルビデオ信号」、「位置情報」、「尤度比」、「推移確率」、「算出方法」、「確率密度関数」、「track score値」等として説明した情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「ファイル」や「データベース」の各項目として記憶される。「ファイル」や「データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPU911の動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPU911の動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、上記の説明におけるフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、その他光ディスク等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
Claims (13)
- レーダセンサが受信した信号から目標を検出する目標検出装置であり、
上記レーダセンサが行った複数回のスキャン処理の各スキャン処理で得られた信号から生成されたディジタルビデオ信号であって、複数の分解能セルから構成されたディジタルビデオ信号を取得して記憶装置に記憶するビデオ記憶部と、
上記ビデオ記憶部が記憶したディジタルビデオ信号を処理装置により分割して、複数の分解能セルから構成された複数のブロックを生成するブロック分割部と、
上記ブロック分割部が分割して生成した各ブロックについて、各ブロックに含まれる分解能セルの振幅値に基づき、上記各ブロックに目標が含まれる可能性を示す評価値を処理装置により算出する評価値算出部と、
上記各スキャン処理で得られた信号から生成された各ディジタルビデオ信号について、画像信号を分割して生成した複数のブロックの各ブロックが、1つ前に行われたスキャン処理で得られた信号から生成された前ディジタルビデオ信号を分割して生成した複数の前ブロックのいずれの前ブロックに対応するかを処理装置により判定することにより、上記各ディジタルビデオ信号間の対応するブロックを処理装置により判定する対応ブロック判定部と、
上記評価値算出部が算出した評価値であって、上記対応ブロック判定部が判定した対応するブロックの評価値を処理装置により積分して積分値を算出する積分処理部と、
上記積分処理部が算出した積分値から所定の閾値を超える積分値を処理装置により検出することで、目標を検出する目標検出部と
を備えることを特徴とする目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記ディジタルビデオ信号の各分解能セルの振幅値が目標である確率と、上記振幅値が目標でない確率とを定めた振幅評価情報を記憶装置に記憶する振幅評価情報記憶部を備え、
上記評価値算出部は、ブロックに含まれる各分解能セルについて上記振幅評価情報記憶部が記憶した振幅評価情報が示す目標である確率と目標でない確率とに基づき、各ブロックに目標が含まれる可能性を示す尤度比を算出し、上記尤度比から上記評価値を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記各ブロックが、上記複数の前ブロックの各前ブロックと対応する対応確率を記憶装置に記憶する対応確率記憶部を備え、
上記対応ブロック判定部は、上記対応確率記憶部が記憶した対応確率に基づき、上記各ブロックが、いずれの前ブロックに対応するかを判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記各ブロックについて、上記対応ブロック判定部が対応すると判定した前ブロックに対して上記対応確率記憶部が記憶した対応確率と、上記各ブロックに対して算出された上記評価値との和を上記各ブロックの新たな評価値として算出する評価値更新部を備え、
上記積分処理部は、上記評価値更新部が算出した新たな評価値を積分して上記各ブロックの積分値を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記ディジタルビデオ信号を生成するための信号を得たスキャン処理が上記複数回のスキャン処理の何回目のスキャン処理であるかを示すスキャン回数を処理装置により判定するスキャン回数判定部を備え、
上記評価値更新部は、
上記スキャン回数判定部が判定したスキャン回数が所定の回数以下である場合には、上記評価値算出部が算出した評価値を新たな評価値とするとともに、
スキャン回数が所定の回数より多い場合には、上記各ブロックについて、上記対応ブロック判定部が対応すると判定した前ブロックに対して上記対応確率記憶部が記憶した対応確率と、上記各ブロックに対して算出された上記評価値との和を上記各ブロックの新たな評価値として算出する
ことを特徴とする請求項4に記載の目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記目標検出部が検出した閾値を越える積分値の算出元になった各ディジタルビデオ信号のブロックの位置情報に基づき、目標の位置情報と速度情報とを処理装置により算出する目標情報算出部
を備えることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記目標情報算出部が算出した目標分解能セルの位置情報と速度情報とに基づき、処理装置により目標の追尾を行う追尾処理部
を備えることを特徴とする請求項6に記載の目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記ブロック分割部が分割するブロックに含める分解能セルの所定の方向の個数を、上記ディジタルビデオ信号を生成するための信号を得たスキャン処理までの各スキャン処理間におけるブロックの上記所定の方向への移動量に応じて処理装置により設定するセルブロックサイズ設定部と
を備えることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の目標検出装置。 - 上記評価値算出部は、上記各ブロックに含まれる分解能セルのうち、最も尤度比が高い分解能セルを代表セルとして選択し、選択した代表セルの尤度比をそのブロックの尤度比として算出する
ことを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の目標検出装置。 - 上記評価値算出部は、上記各ブロックに含まれる分解能セルの尤度比の平均値をそのブロックの尤度比として算出する
ことを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の目標検出装置。 - 上記目標検出装置は、さらに、
上記複数の前ブロックのうち、所定の前ブロックを探索領域として設定して記憶装置に記憶する探索幅設定部を備え、
上記対応ブロック判定部は、上記各ブロックが、上記複数の前ブロックのうち、上記探索幅設定部が探索領域として設定した前ブロックのいずれの前ブロックに対応するかを判定する
ことを特徴とする請求項1から10までのいずれかに記載の目標検出装置。 - レーダセンサが受信した信号から目標を検出する目標検出方法であり、
記憶装置が、上記レーダセンサが行った複数回のスキャン処理の各スキャン処理で得られた信号から生成されたディジタルビデオ信号であって、複数の分解能セルから構成されたディジタルビデオ信号を取得して記憶するビデオ記憶ステップと、
処理装置が、上記ビデオ記憶ステップで記憶したディジタルビデオ信号を分割して、複数の分解能セルから構成された複数のブロックを生成するブロック分割ステップと、
処理装置が、上記ブロック分割ステップで分割して生成した各ブロックについて、各ブロックに含まれる分解能セルの振幅値に基づき、上記各ブロックに目標が含まれる可能性を示す評価値を算出する評価値算出ステップと、
処理装置が、上記各スキャン処理で得られた信号から生成された各ディジタルビデオ信号について、ディジタルビデオ信号を分割して生成した複数のブロックの各ブロックが、1つ前に行われたスキャン処理で得られた信号から生成された前ディジタルビデオ信号を分割して生成した複数の前ブロックのいずれの前ブロックに対応するかを判定することにより、上記各ディジタルビデオ信号間の対応するブロックを判定する対応ブロック判定ステップと、
処理装置が、上記評価値算出ステップで算出した評価値であって、上記対応ブロック判定ステップで判定した対応するブロックの評価値を積分して積分値を算出する積分処理ステップと、
処理装置が、上記積分処理ステップで算出した積分値から所定の閾値を超える積分値を検出することで、目標を検出する目標検出ステップと
を備えることを特徴とする目標検出方法。 - レーダセンサが受信した信号から目標を検出する目標検出プログラムであり、
上記レーダセンサが行った複数回のスキャン処理の各スキャン処理で得られた信号から生成されたディジタルビデオ信号であって、複数の分解能セルから構成されたディジタルビデオ信号を取得して記憶装置に記憶するビデオ記憶処理と、
上記ビデオ記憶処理で記憶したディジタルビデオ信号を処理装置により分割して、複数の分解能セルから構成された複数のブロックを生成するブロック分割処理と、
上記ブロック分割処理で分割して生成した各ブロックについて、各ブロックに含まれる分解能セルの振幅値に基づき、上記各ブロックに目標が含まれる可能性を示す評価値を処理装置により算出する評価値算出処理と、
上記各スキャン処理で得られた信号から生成された各ディジタルビデオ信号について、ディジタルビデオ信号を分割して生成した複数のブロックの各ブロックが、1つ前に行われたスキャン処理で得られた信号から生成された前ディジタルビデオ信号を分割して生成した複数の前ブロックのいずれの前ブロックに対応するかを処理装置により判定することにより、上記各ディジタルビデオ信号間の対応するブロックを処理装置により判定する対応ブロック判定処理と、
上記評価値算出処理で算出した評価値であって、上記対応ブロック判定処理で判定した対応するブロックの評価値を処理装置により積分して積分値を算出する積分処理処理と、
上記積分処理処理で算出した積分値から所定の閾値を超える積分値を処理装置により検出することで、目標を検出する目標検出処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする目標検出プログラム。
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