JP2009204219A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】チューブ間のフィンとその周囲を流れる流体との間の熱伝達を向上させる熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器は冷媒流入口から流入した冷媒が周囲の空気と熱交換するコア部を備えている。コア部は、間隔を設けて並ぶように複数個配置され内部を冷媒が流れるチューブ8と、隣り合って並ぶチューブ8の間に形成される空気流路12に配置されて周囲を当該空気が流れるフィン9とを含んで構成されている。フィン9は冷媒と空気との熱交換を促進するために、少なくとも空気流路12の横断方向中央部に位置し、空気の流れ方向に延設されているルーバー9aを有する。ルーバー9aの両側に位置するチューブ8の外表面には、チューブ8の素材に成形加工を施すことにより、空気流路12の横断方向中央部側に向けて突出する形状に形成された流路抵抗部8aが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、内部に熱交換媒体が流通するチューブ間に設けられ、伝熱面積を増やして熱交換性能を高めるフィンを備えた熱交換器に関する。
従来、この種の熱交換器として非特許文献1に記載の熱交換器が知られている。この従来の熱交換器は、家庭用のルームエアコン、カーエアコン、ラジエータ等に用いられる熱換器であり、熱交換コア部と、熱交換コア部の両側に配されたタンク部とを備えている。熱交換コア部は、図7に示すように、内部に冷媒が流通するチューブ100を間隔をあけて複数本並べ、隣り合うチューブ100間にコルゲート状のフィン101をチューブ100の表面に接合させて配することにより形成されている。隣り合うチューブ100間は空気が流れる通路を形成しており、この空気はチューブ内部100bを流通する冷媒と熱交換される。そして、各フィン101には伝熱面積を増やして熱交換性能を高めるためのルーバー部101a(切り起こし部)が表面から突出するように設けられている。加工上、このルーバー部101aをフィン101の端部近傍に形成するのは難しいため、ルーバー部101aはフィン101の中央部寄りに形成されることになる。
一般に、フィン101の各部位の熱伝達率は、チューブ100との接触部付近であってルーバー部101aが存在していない部分である非ルーバー部101bよりも、ルーバー部101aが形成されている部位の方が高くなる。したがって、隣り合うチューブ100間に流通させる空気をフィン101の中央部寄りにより多く流すことにより、熱交換性能の向上が図れる。
このため、図7に示す従来の熱交換器は、熱交換性能を高めるために、チューブ100の空気流通方向両端に空気流路側に突出する凸部101aを備えている。空気流路に流入した空気は、この凸部101aによって、フィン101の中央部寄りに流れて非ルーバー部101bに流れにくくなり、ルーバー部101aで冷媒の熱との熱交換が促進されることになる。
下谷、「熱交換器」、日本電装公開技報、日本電装株式会社、1990年2月15日、No.70、第139号
しかしながら、上記非特許文献1に記載の熱交換器では、凸部101aによる空気流れの形成によって熱交換が促進されるものの、空気流れを空気流路の横断方向中央部寄りに寄せる凸部101aが空気流路の入口部および出口部(空気流路の両端部)にしかないため、空気流路の流れ方向の中央では空気が横断方向両端部(チューブ100とフィン101との接触部近傍)に流れてしまい、この部分では高い熱伝達が得られないという問題がある。また、チューブ100とフィン101を互いに所定の位置に設置して組み立てるときには、チューブ両端部の凸部101aによって組み付け方向が制限されるため、組み立て性が良くないという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、チューブ間のフィンとその周囲を流れる流体との間の熱伝達を向上させる熱交換器を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため以下の技術的手段を採用する。請求項1に係る発明は、熱交換媒体である内部流体が外部から流入する流入部(2)と、流入部(2)から流入した内部流体が周囲の外部流体と熱交換するコア部(10)と、コア部(10)で熱交換された内部流体が外部に向けて流出する流出部(3)と、を備える熱交換器に係る発明であって、
コア部(10)は、間隔を設けて並ぶように複数個配置され内部に内部流体が流れるチューブ(8)と、隣り合って並ぶチューブ(8)の間に形成される外部流体の流路(12)に配置され周囲を外部流体が流れるフィン(9)とを含んで構成されており、フィン(9)は内部流体と外部流体との熱交換を促進するために少なくとも外部流体の流路(12)の横断方向中央部に位置するとともに外部流体の流れ方向に延設されるルーバー(9a)を有し、
ルーバー(9a)の両側に位置するチューブ(8)の外表面には、チューブ(8)素材に成形加工を施すことにより、外部流体の流路(12)の横断方向中央部側に向けて突出する形状に形成された流路抵抗部(8a)が設けられていることを特徴とする。このルーバー(9a)は、切り起こし等により形成されてフィンの表面から突出するよろい戸状のもの、切り込み等によりフィンにスリットを形成するとともにフィンを凹凸状にしたもの、フィンの片側表面から突出する凸部および裏側表面から突出する凸部からなるもの等を含んでいる。
この発明によれば、チューブ間に流入した外部流体はチューブの外表面近傍の流れが流路抵抗部によって外部流体の流路の中央部側に向けられるようになり、有効熱交換部であるルーバー部分に接触する流量が増加し、ルーバー部に比べて熱伝達率が低い非ルーバー部分に接触する流量が減少するので、チューブ間のフィンと外部流体との間に高い熱伝達が得られる。また、上記従来技術に比べてチューブとフィンの組み付ける方向に制約が小さく、組み付け性に優れた熱交換器を提供できる。
請求項2に係る発明は、流路抵抗部(8a)の頂部はルーバー(9a)よりもチューブ(8)の外表面に近い位置にあることを特徴としている。この発明によれば、ルーバー全体が流路抵抗部よりも流路の中央寄りに位置することになるので、ルーバーの全体が流路抵抗部によって流路の中央部側に向けられた外部流体と接触することにより、ルーバーでの外部流体と内部流体の熱交換が確実に促進され、一層の熱伝達の向上が図れる。
請求項3に係る発明は、流路抵抗部(8a)の裏側にあたるチューブ(8)の内表面には凹部(8b)が形成されていることを特徴としている。この発明によれば、内部流体のチューブ内表面近傍における流れが凹部によって乱されるので、内部流体の熱交換が促進され、さらに熱交換器の熱交換性能を高めることができる。
請求項4に係る発明によれば、流路抵抗部はチューブの外表面全周を取り囲むように細長い形状で設けられていることを特徴としている。この発明によれば、チューブの外表面の全周に亘って流路抵抗部が形成されることにより、加工後のチューブの歪を小さくでき、所望の熱交換性能を確保しやすくなる。
請求項5に係る発明によれば、流路抵抗部は扁平状のチューブの外表面における平板部のみに形成されていることを特徴としている。この発明によれば、チューブの外表面の平板部のみに流路抵抗部が形成されることにより、チューブの歪の発生が分散されてチューブ全体としての歪の程度を低減でき、所望の熱交換性能を確保しやすくなる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の一例である第1実施形態について図1から図4にしたがって説明する。図1は第1実施形態を含むすべての実施形態におけるコア部が適用することができる熱交換器の一例を示した正面図である。本発明に係る熱交換器は、複数個のチューブ8の内部を流れる内部流体と、チューブ8およびフィン9の周囲を通過する外部流体(本実施形態では一例として、以下空気とする)との間で熱交換を行う機器であり、例えば、冷凍サイクル中の蒸発器、放熱器および凝縮器、エンジン冷却水回路におけるラジエータ、ヒータコア等に適用することができる。
図1に示すように、熱交換器1は主として、扁平状のチューブ8とコルゲート状のフィン9を交互に積層して一体にして形成されたコア部10、コア部10の左右方向両端部(チューブ8およびフィン9の長手方向両端部)に配置されているタンク4およびタンク5、コア部10における上記積層方向両端部でフィン9を支持するサイドプレート6,7等からなっている。各構成部材はアルミ材、アルミニウム合金、ステンレス、銅、銅合金等の金属材料で形成されており、各構成部材同士は相互にろう付け接合等により接着されている。互いに接合される構成部材同士が異種材料で形成されている場合には、その接合方法は材料にとって最適なものが採用される。例えば導電性の接着材等によって接合することができる。また、チューブ8を樹脂材料(例えば、ガラス繊維、タルク等を含有するPP樹脂)で形成し、フィン9を上記のような金属材料で形成してもよく、この場合には熱硬化性の接着材等によって接合することができる。
コア部10には内部流体(本実施形態では一例として、以下冷媒とする)の流れがUターンする流路が形成されるように、チューブ8が接続されたタンク4の内部が仕切られている。タンク4にはコネクタ部が上下に1個ずつ設けられており、冷媒流入口2と冷媒流出口3が配置されている。各コネクタ部は配管が接続され、熱交換器は接続された配管を介して外部の機器と接続される。タンク4の冷媒流入口2から流入した冷媒は、図1の上半分に配置されている複数個のチューブ8内部を通って図の左方向に流れ、タンク5内の上半分に流入して図の下方向に移動し、図の下半分に配置されている複数個のチューブ8内部を通って図の右方向に流れてタンク4内の下半分に流入して冷媒流出口3から外部に向けて流出する。
タンク4とタンク5におけるコア部10側の各壁面には、チューブ8の積層方向のピッチと同一ピッチであるチューブ挿入口と、サイドプレート6,7の長手方向端部を挿入する挿入口とがタンクの長手方向(チューブ8とフィンの積層方向Y)に並んで設けられ、チューブ8およびサイドプレート6,7の長手方向端部はそれぞれの挿入口に挿入されてろう付け接合されている。これにより、チューブ8の内部はタンク4とタンク5の内部空間に連通し、サイドプレート6,7の長手方向端部はタンク4およびタンク5に支持固定されている。
複数個のチューブ8は、コア部10の上下方向(図の積層方向Y)チューブに並ぶ2グループに分割されており、各グループを構成する複数のチューブ8はその先端が上記のようにタンク4内部およびタンク5内部に挿入固定されており、冷媒が循環可能となるように連通している。各チューブ8は薄肉の帯状板材を折り曲げ加工することによって形成された管材であり、チューブ8の長手方向(冷媒流通方向X)に直交する横断面は扁平状となっている。チューブ8は空気の流通方向に2列以上並んで配置されてもよい。また、チューブ8はアルミニウム合金材の押し出し成形によって、長手方向に延びる複数の冷媒通路を一体に形成したものであってもよい。あるいは、アルミニウム合金の薄板二枚を最中合わせ状に接合して形成してもよい。
フィン9は、冷媒と空気の熱交換を促進させるために空気側の伝熱面積を増やすものであり、例えば両面に予めろう材がクラッドされた薄肉の帯状板材を、蛇行状(波状)にローラ加工したコルゲート状のフィンで構成される。フィン9は、U字状の折り返し部9bと、その折り返し部9b間をつなぐ平板部とからなり、平板部には熱交換効率を高めるための複数のルーバー9a(図2参照)が切り起こし等により形成されている。平板部は、コア部10の前後方向(空気の流通方向、図1および図2の紙面に対して垂直方向)に所定の幅寸法を有し、この所定の幅寸法がコア部10の空気流通方向Zの幅寸法となっている。平板部には、空気の流通方向に並ぶ複数個のルーバー9aが設けられている。ルーバー9aは、帯状板材を切り起こし加工または切り込み加工することにより形成され、フィン9には細長い開口、いわゆるスリットが形成される。フィン9は空気の流通方向に伸長する折り返し部9bの外周面においてチューブ8の平らな扁平面にろう付け接合されている。
このルーバー9aは、切り起こし等により形成されてフィンの表面から突出するよろい戸状のものの他、切り込み等によりフィン9にスリットを形成するとともにフィン9を凹凸状にしたものや、フィン9の片側表面から突出する凸部および裏側表面から突出する凸部からなるもので構成してもよい。また、ルーバー9aの角度およびピッチ、フィン9の積層方向Yの高さ、ピッチ(隣り合う折り返し部9bの間隔)および長さは、適用する熱交換器の用途、大きさにあった形状により、それぞれ最適な値に形成さするものである。
次に、図2の断面図にしたがってコア部10の構成を詳細に説明する。図2はコア部10の一部を拡大した断面図である。コア部10は、タンク4,5の長手方向(図の積層方向Y)に所定の間隔を空けて並ぶように複数個配置されるチューブ8と、隣り合って並ぶチューブ8の間に形成される外部流体の流路である空気流路12に配置され、蛇行しながら空気の流通方向に伸長するフィン9とを含んでいる。
フィン9は、ルーバー9aが少なくとも空気流路12の横断方向中央部(図2の一点鎖線L1と一点鎖線L2との間の領域)に位置するように形成されている。ルーバー9aはフィン9において、両側のチューブ8の外表面(扁平面)の近傍に位置する折り返し部9b(図2の一点鎖線L1と上側のチューブ8の外表面との間に位置する空気流路、および図2の一点鎖線L2と下側のチューブ8の外表面との間に位置する空気流路)には存在せず、フィン9の平板部において空気流通方向Z(図2において紙面に対して垂直な方向)に延設されている。一点鎖線L1は上側のチューブ8側に位置する複数のルーバー9aの端部を冷媒流通方向Xに連絡した仮想線であり、一点鎖線L2は下側のチューブ8側に位置する複数のルーバー9aの端部を冷媒流通方向Xに連絡した仮想線である。
上記構成のフィン9は、あらかじめロール材として巻かれている帯状板材をアンコイラー等によって巻き戻して直線状の条材とした後、直線状になった帯状板材をローラによって成形する工程を実施することにより作成する。この成形工程では、帯状板材は一対の成形ローラ間を通過するときに押圧されてコルゲート状になるとともに、帯状板材の所定の位置に上記のルーバー9aが形成される。
ルーバー9aの両側(図の上側と下側)に位置するチューブ8の外表面には、空気流路12の横断方向中央部側に向けて突出する形状の流路抵抗部8aが設けられている。流路抵抗部8aは、チューブ8の素材(アルミ合金の板材)に成形加工を施すことにより形成する。換言すれば、流路抵抗部8aは、チューブ8の素材に対して別体の部品を接合等により結合させて一体化したものではなく、チューブ8の素材に対してロール加工、圧延加工、プレス加工等を施して塑性変形させることにより作成される。
図3に示すように、流路抵抗部8aは空気流通方向Z(図2の紙面に対して垂直方向)に複数個並んで形成されることにより延設され、さらに冷媒流通方向X(チューブ8の長手方向)に複数個並んで形成されることにより延設されている。図3は、コア部10におけるチューブ8の外観を示した斜視図である。流路抵抗部8aは、空気の流通を妨げる障害物であり、空気流路12を流れる空気のうちチューブ8の外表面に沿って流れる空気を当該外表面から剥離させて、空気流路12の横断方向中央部側(一点鎖線L1とL2の間に位置する空気流路)に向ける働きがある。また、流路抵抗部8aは隣り合う折り返し部9bの間に等間隔ピッチで配置されるのが好ましい。
流路抵抗部8aの頂部はルーバー9aよりもチューブ8の外表面寄りに位置している。つまり、図2においてチューブ8の外表面から流路抵抗部8aの頂部までの高さ寸法Hは、チューブ8の外表面から一点鎖線L1またはL2までの寸法よりも小さくなっている。
また、流路抵抗部8aの成形時において、同時に流路抵抗部8aが設けられている部位の裏側に凹部8bを形成してもよい。これにより、流路抵抗部8aの裏側にあたるチューブ8の内表面には、所定の深さを有した凹部8bが形成され、内部流体の流路である冷媒流路11の壁面に小さなくぼみが生じることになる。
次に、チューブ8を作成する手順について説明する。まず、チューブ8の材料である板材は、ロール材としてチューブの製造工程のはじめに設置されている。このようにあらかじめロール材として巻かれている板材は、アンコイラー等によって巻き戻されて直線状の条材となる。次に、直線状の板材をローラによって成形する工程を実施する。この成形工程では、板材は一対の成形ローラ間を通過するときに押圧され、板材の所定の位置に流路抵抗部8aや凹部8bが形成される。以上の手順で作成されたチューブ8は、図4のような形態となる。図4はチューブ8を扁平状に形成する前の板材の状態を示した正面図である。そして、次に図4の板材を折り曲げ、板材の空気流通方向Zの両端部8c,8dを互いに重ね合わせ、両者の重なり部分をろう付け等により接合し、扁平状のチューブ8を形成する。この接合部のろう付け接着は、例えば炉中ろう付け工程により、他の構成部品のろう付けと同時に実施する。
上記構成における熱交換器1の作用の一例について説明する。ここでは熱交換器1の一例として冷凍サイクル中の蒸発器を例にして説明する。熱交換器1は冷凍サイクルにおいて膨張弁等で減圧されて液化された冷媒と外部流体(空気)とを熱交換して当該冷媒を蒸発させ冷媒ガスとして流出する。
冷媒流入口2から流入してきた液冷媒は、タンク4内の上半分の空間に流入すると、コア部10の上半分に構成された冷媒通路を通って左側に移動しタンク5内に流入する。そして、タンク5内に流入した液冷媒は、タンク5内を下方向に向かって流れ、コア部10の下半分に構成された冷媒通路を通って右側に移動しタンク4内の下半分の空間に流入する。冷媒はタンク4内の下半分に到達すると、冷媒流出口3から配管を介して外部機器へ流出する。液冷媒が各チューブ8群を流れている間には、空気(外部流体)が送風機によって図1の紙面に垂直な方向に送風されて空気流路12を流通することにより、液冷媒は空気から吸熱して蒸発しガス化される。
本実施形態の熱交換器の作用効果について以下に述べる。本実施形態の熱交換器1は、そのコア部10が間隔を設けて並ぶように複数個配置され内部を冷媒が流れるチューブ8と、隣り合って並ぶチューブ8の間に形成される空気流路12に配置されて周囲を当該空気が流れるフィン9とを含んで構成されている。フィン9は冷媒と空気との熱交換を促進するために、少なくとも空気流路12の横断方向中央部に位置し、空気の流れ方向に延設されているルーバー9aを有する。ルーバー9aの両側に位置するチューブ8の外表面には、チューブ8の素材に成形加工を施すことにより、空気流路12の横断方向中央部側に向けて突出する形状に形成された流路抵抗部8aが設けられている。
この構成によれば、空気流路12に流入した空気はチューブの外表面近傍の流れが流路抵抗部8aによって中央部側に向けられるようになり、チューブの外表面近傍の流れが乱れるとともにルーバー9aに衝突する流れが促進される。そして、熱伝達率の高いルーバー9aに接触する流量が増加し、ルーバー9aに比べて熱伝達率が低い非ルーバー部分(折り返し部9bに接触する流量が減少するので、ルーバー9a1枚1枚の熱伝達率が向上し、空気側全体の熱伝達率が向上することになる。また、非特許文献1に記載の従来技術に比べてチューブとフィンの組み付ける方向に制約が少ないので、組み付け性においても有効である。
また、流路抵抗部8aは、その頂部がルーバー9aよりもチューブ8の外表面に近い位置になるように形成されている。この構成により、多数のルーバー9aの全体が流路抵抗部8aよりも空気流路12の中央部寄りに位置することになるので、ルーバー9aの全体に流通する空気が接触することにより、ルーバー9aでの空気と冷媒との熱交換が確実に促進され、ルーバー9a1枚1枚の熱伝達率が向上する。
また、流路抵抗部8aの裏側にあたるチューブ8の内表面には凹部8bが形成されている。この構成により、冷媒のチューブ内表面近傍における流れが凹部8bによって乱され、チューブ8の内表面近傍の熱伝達が向上する。これに加えて、空気流路12でも流路抵抗部8aによる流路中央部への空気流れの集中化により、さらに熱交換器1の熱交換性能を向上することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図5にしたがって説明する。本実施形態は、チューブの外表面に形成する流路抵抗部の形態のみが第1実施形態と異なっており、その他の構成、作動および作用効果は第1実施形態と同一であり、その説明は省略する。図5は本実施形態のチューブ18の外観を示した斜視図である。
図5に示すように、チューブ18に形成された流路抵抗部18aは、空気流通方向Z(図2の紙面に対して垂直方向)に細長い形状の凸条部である。流路抵抗部18aは、さらに冷媒流通方向X(チューブ18の長手方向)に複数本並んで形成されている。また、流路抵抗部18aは、チューブ18の空気流通方向Zの端部にも形成され、この端部に形成された凸条部によって、冷媒通路を挟んだ裏側の外表面(扁平面)に設けられる凸条部とつながっている。すなわち、図5のチューブ18をX方向に見ると、流路抵抗部18aはチューブ18の外表面をU字状に取り囲むように設けられている。
本実施形態の熱交換器によれば、流路抵抗部18aはチューブ18の外表面全周を取り囲むように細長い形状で設けられている。この構成により、チューブ外表面の全周に亘って流路抵抗部18aを形成するので、加工後のチューブ18の歪を小さくでき、所望の熱交換性能を確保しやすくなる。また、チューブ成形時の加工性が向上する。また、耐チッピング性においても有用である。
(第3実施形態)
第3実施形態について図6にしたがって説明する。本実施形態は、チューブの外表面に形成する流路抵抗部の形態のみが第1実施形態と異なっており、その他の構成、作動および作用効果は第1実施形態と同一であり、その説明は省略する。図6は本実施形態のチューブ28の外観を示した斜視図である。
図6に示すように、チューブ28に形成された流路抵抗部28aは、チューブ28の平板部、つまり扁平面にのみ設けられている。また、流路抵抗部28aは、空気流通方向Z(図2の紙面に対して垂直方向)に細長い形状の凸条部である。流路抵抗部28aは、さらに冷媒流通方向X(チューブ28の長手方向)に複数本並んで形成されている。
本実施形態の熱交換器によれば、流路抵抗部28aはチューブ28の平板部において空気流通方向Z(図2の紙面に対して垂直方向)に細長い形状で設けられている。この構成により、チューブ外表面の平板部のみに流路抵抗部28aを形成するので、チューブ28の歪の発生が分散されて、チューブ全体としての歪の程度を低減できる。これにより、所望の熱交換性能を確保しやすくなる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態では、コア部10における内部流体の流れがUターンするように、タンク4の内部が仕切られているが、この流れパターンに限定するものではない。例えば、冷媒流入口が形成されているタンクから冷媒流出口が形成されているタンクに向けて一方向に冷媒が流れる全パスタイプの冷媒流れパターン、Uターンする折返し部がタンク内に2箇所以上存在するような蛇行タイプの冷媒流れパターン、外部流体の流通方向に複数列のコア部が並び当該流通方向に冷媒が移動するような冷媒流れパターン等であってもよい。
本発明の各実施形態におけるコア部が適用される熱交換器の外観を示した正面図である。 各実施形態に共通するコア部の一部を拡大した断面図である。 第1実施形態のコア部におけるチューブ8の外観を示した斜視図である。 第1実施形態のチューブを扁平状に形成する前の板材の状態を示した正面図である。 第2実施形態のチューブ18の外観を示した斜視図である。 第3実施形態のチューブ28の外観を示した斜視図である。 従来の熱交換器におけるチューブとフィンの関係を示した断面図である。
符号の説明
2…冷媒流入口(流入部)
3…冷媒流出口(流出部)
8…チューブ
8a…流路抵抗部
8b…凸部
9…フィン
9a…ルーバー
10…コア部
12…空気流路(外部流体の流路)

Claims (5)

  1. 熱交換媒体である内部流体が外部から流入する流入部(2)と、前記流入部(2)から流入した前記内部流体が周囲の外部流体と熱交換するコア部(10)と、前記コア部(10)で熱交換された前記内部流体が外部に向けて流出する流出部(3)と、を備える熱交換器であって、
    前記コア部(10)は、間隔を設けて並ぶように複数個配置され内部に前記内部流体が流れるチューブ(8)と、前記隣り合って並ぶチューブ(8)の間に形成される前記外部流体の流路(12)に配置され周囲を前記外部流体が流れるフィン(9)とを含んで構成されており、
    前記フィン(9)は前記内部流体と前記外部流体との熱交換を促進するために、少なくとも前記外部流体の流路(12)の横断方向中央部に位置し、前記外部流体の流れ方向に延設されるルーバー(9a)を有し、
    前記ルーバー(9a)の両側に位置する前記チューブ(8)の外表面には、前記チューブ(8)素材に成形加工を施すことにより、前記外部流体の流路(12)の横断方向中央部側に向けて突出する形状に形成された流路抵抗部(8a)が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記流路抵抗部(8a)は、その頂部が前記ルーバー(9a)よりも前記チューブ(8)の外表面寄りに位置するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記流路抵抗部(8a)の裏側にあたる前記チューブ(8)の内表面には凹部(8b)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記流路抵抗部は前記チューブの外表面全周を取り囲むように細長い形状で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 前記チューブは扁平状であり、
    前記流路抵抗部は前記扁平状のチューブの外表面における平板部のみに形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。
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