JP2009201916A - 歯列矯正装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】快適な着け心地であって、手作業による多少の技工操作による誤差があっても装着可能でソフトな装着感で大きな歯の移動が可能であり、治療の対象となる症例の範囲を拡大することができる歯列矯正装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】歯1a、1bの唇頬側面5を覆う外側部6a、6bと、歯1a、1bの舌口蓋側面を覆う内側部8a、8bと、歯1a、1bの咬合面を覆う咬合面対応部とを有する装置本体部3a、3bと、装置本体部3a、3bの外側部の内面に付設される唇頬側面用弾性層と、装置本体部3a、3bの内側部8a、8bの内面に付設される舌口蓋側面用弾性層とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯を矯正するための歯列矯正装置及びその製造方法に関するものである。
歯列を矯正するための装置として、複数の歯の前面に取り付けられたブラケットと、ブラケット間をワイヤーで連結した歯列矯正装置が一般的に知られている(特許文献1)。すなわち、複数の歯にブラケットとワイヤーを取付けて、ブラケットにゴムを装着して、ゴムやワイヤーの弾性力にて歯を移動させて歯列矯正を行うものである。
しかしながら、特許文献1に記載されたもののように、ブラケット間をワイヤーで連結した歯列矯正装置を装着すると装置が目立つため、使用者は人目が気になって会話をする際等において心理的負担となる。また、ブラケットが歯の表面から突出することになるため、装着時における違和感が大となる。このような理由により、歯列矯正装置を常時装着することが使用者にとって抵抗となる場合が多かった。
そこで、前記のような問題を解決するための歯列矯正装置が提案されている(特許文献2)。これは、歯の形状と略一致する複数のキャビティを備えた透明の矯正装置(マウスピース)が、歯の全面に密着して覆うものである。この矯正装置は透明であるため目立ちにくく、しかも、歯の表面に沿った形状であるため装着時の違和感が少ない。このため、使用者の歯列矯正装置の装着に対する抵抗が緩和される。
前記矯正装置を用いた歯の矯正は、次のような手順で行われる。まず、初期段階(矯正前)の歯列から理想とする(矯正後)歯列を設定する。そして、矯正前から矯正後までの間に各歯が徐々に移動するように、矯正前の歯列から矯正後の歯列までを複数の段階(例えば、10回)に分割して、各段階の歯の模型を作製する。この場合、模型の歯を1本づつ分離し、少しづつ動かして歯を配列し、各段階の歯の模型を作製する。次に、この歯の模型から各段階の矯正装置を作製し、使用者は各段階の矯正装置を所定期間毎に順次使用する。矯正装置の装着時は、矯正装置が歯に点または面接触することになって、矯正装置の弾性力(矯正力)を歯に付与することになる。また、矯正装置の外面に複数のボタンを設けて、ボタンにゴムを架けて矯正力を発生させる場合もある。このように歯に荷重を負荷することにより、段階的に歯の移動が行われることになる。そして、段階的な歯の移動を繰り返すことによって、理想とする歯列にするものである。
特許第3584808号公報 特表2006−511243号公報
ところで、特許文献2に記載されたものは、各段階の模型を作製する際に、模型の歯を1本ずつ分離して手作業で移動させて歯を配列するため、模型の歯の移動量が大きくなることがある。模型の歯の移動量が大きくなると、歯に負荷される荷重が大きくなり、装着時に痛み等の不快感が生じたり装着できないことがある。また、移動量が少ないと、矯正に必要な荷重が歯に十分に負荷されないため微細な歯の移動のコントロールができないおそれがある。また、症例に応じて、負荷する荷重量を各歯で相違させたりあるいは1本の歯のうち一部分のみの荷重量を他の部分と相違させたりすることが困難であった。このため、治療の対象となる症例の範囲が限られ多くの症例にこの種の矯正装置を適用することができなかった。また移動量を大きくすることができないため多くの装置をつくる必要があった。
本発明は、上記課題に鑑みて、快適な着け心地であって、手作業による技工操作のため模型の歯を大きく動かし過ぎても歯に対する負荷を弾性層が吸収するため、装着時の歯の痛みを軽減し、微細な歯の移動をコントロールが可能となり治療の対象となる症例の範囲を拡大することができる歯列矯正装置及びその製造方法を提供する。
本発明の第1の歯列矯正装置は、歯に荷重を負荷し歯の移動を行う歯列矯正装置であって、上顎歯列の唇頬側面と舌口蓋側面に接する弾性層と、前記弾性層及び歯の咬合面を覆う硬性層とにより構成されるものである。
本発明の歯列矯正装置によれば、装置本体部の外側部の内面及び内側部の内面に弾性層を付設して2層構造としたことにより、弾性層が歯に密着するため歯に点でなくより広い面で荷重をかけることができる。また、構成された歯列矯正装置の外側部及び内側部を2層構造としているので、この部位の強度が大となる。技工操作で歯を移動させる量が大きくなっても弾性層が吸収し装着可能となる。さらには、咬合面には弾性層を付設していないので、咬合面が肉厚となるのを防止することができる。
本発明の第2の歯列矯正装置は、歯に荷重を負荷して歯の移動を行う歯列矯正装置であって、下顎歯列の唇頬側面と舌口蓋側面に接する弾性層と、前記弾性層及び歯の咬合面を覆う硬性層とにより構成されるものである。
本発明の第3の歯列矯正装置は、歯に荷重を負荷して歯の移動を行う歯列矯正装置であって、上下顎歯列の唇頬側面と舌口蓋側面に接する弾性層と、前記弾性層及び歯の咬合面を覆う硬性層とにより構成されるものである。すなわち、上顎歯列装置本体部と下顎歯列装置本体部とを一体に構成する、いわゆるトゥースポジショナーとした利用することができる。
歯に負荷する荷重に応じて、前記弾性層の厚さ寸法を相違させることができる。すなわち、大きいな移動が必要な箇所では弾性層の厚さ寸法を大としたり、小さな移動でいい箇所では弾性層の厚さ寸法を小としたりすることができる。
唇頬側面及び/又は舌口蓋側面の内面のみに前記弾性層が硬性層に接するように付設することができる。
本発明の歯列矯正装置の製造方法は、歯列の前面を覆う外側部と、歯列の内側面を覆う内側部と、歯列の咬合面を覆う咬合面対応部とを有する装置本体部と、装置本体部の外側部の内面に付設される外側用弾性層と、装置本体部の内側部の内面に付設される内側用弾性層とを備えた歯列矯正装置の製造方法であって、歯列の模型を作製し、前記模型の表面を弾性体にて包囲して、この弾性体のうち歯の咬合面に対応する部位を除去して弾性層を形成し、弾性層及び模型の咬合面対応部に樹脂を被覆して装置本体部を形成した後、前記弾性層が一体化された装置本体部を前記模型から取外すものである。
本発明の歯列矯正装置の製造方法によれば、前記本発明に係る歯列矯正装置を製造することができる。矯正前の歯列から矯正後の歯列までを複数の段階(例えば、10回)に分割して、各段階の歯の模型を作製し、この模型に基づいた装置本体部を製造する場合、模型の歯を1本ずつ分離し、少しずつ動かして歯を配列する。この際、模型の歯の移動量が大きかったり、あるいは移動量が小さかったり模型の歯の移動量にばらつきが生じても、弾性層は、歯の表面形状に対応して変形することができばらつきを吸収することができる。
この場合も荷重を負荷する歯に対応する装置本体部の外側部及び/又は内側部の内面のみに前記弾性層を形成することができる。
本発明の第1及び第2の歯列矯正装置は、歯に負荷される荷重を点でなくより広い面で弾性をもって負荷することができるため、1つの歯列矯正装置を装着することによる歯の移動量を大とすることができる。これにより、治療の開始から終了までに必要な歯列矯正装置の数を減少させることができる。しかも、移動量が大であっても、歯に負荷される応力が分散されて、歯に対してソフトに押圧されるので、使用者にとっては苦痛とならない。これにより、装着不可であった場合でも装着することが可能となる。また、構成された歯列矯正装置の外側部及び内側部の強度を強化することができて、装置本体部の破損を防止することができ、長期に亘って使用することができる。さらには、構成された歯列矯正装置の咬合面が肉厚となるのを防止することができるため、快適な着け心地となって、使用者は長時間装着することができ、治療期間を短時間とすることが可能となる。
本発明の第3の歯列矯正装置は、上顎歯列装置本体部と下顎歯列装置本体部とを一体に構成する、いわゆるトゥースポジショナーとすると、上顎歯列と下顎歯列とを同時に矯正できるとともに、上下の咬み合わせの調整を行うことができるという利点がある。
動かしたい歯の移動量に応じて、弾性層の厚さ寸法を相違させるものであれば、症例に応じて厚みを持たせたり、逆に薄くしたりして、治療の対象となる症例の範囲を広範囲に及ぼすことができる。
唇頬側面及び/又は舌口蓋側面の内面のみに前記弾性層が硬性層に接するようにすると、必要な箇所にのみ弾性層を形成すればよいので、弾性層の形成に必要な原料を最小限とすることができ、製造コストの低減を図ることもできる。
本発明の歯列矯正装置では、精度よく、安価に、所望の荷重を負荷することができる前記本発明に係る歯列矯正装置を製造することができる。弾性層は、歯の表面形状に対応して変形し誤差を吸収することができるため、確実に歯に荷重を負荷することができる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
本発明の第1実施形態の歯列矯正装置は、図1及び図2に示すように、歯1としての上顎歯列1aに嵌合する上顎歯列用装置2a、及び下顎歯列1bに嵌合する下顎用装置2bから構成されている。上顎歯列用装置2a及び下顎歯列用装置2bは、硬質の樹脂からなる装置本体部3a、3bと、装置本体部3a、3bの内面に付設される弾性層4a、4bを有する。すなわち、装置本体部3a、3bは、例えば、ポリエチレン系の熱可塑性樹脂である比較的硬質な材料より形成され、上下の歯列1a、1bの唇頬側面5a、5bを覆う外側部6a、6bと、上下の歯列1a、1bの舌口蓋側面7a、7bを覆う内側部8a、8bと、上下の歯列1a、1bの咬合面9a、9bを覆う咬合面対応部10a、10bと、これら唇頬側面6a、6bと舌口蓋側面8a、8bと咬合面対応部10a、10bとを歯列奥側にて連結する連結部13a、13bとを有する。上顎歯列用装置2aには、上方に開口して上顎歯列1aに装着される開口部14aが設けられ、下顎歯列用装置2bには、下方に開口して下側歯列1bに装着される開口部14bが形成されている。
図2及び図3に示すように、装置本体部3a、3bの外側部6a、6bの内面には、唇頬側面用弾性層11a、11bが付設され、装置本体部3a、3bの内側部8a、8bの内面には、舌口蓋側面用弾性層12a、12bが付設されている。すなわち、本発明の歯列矯正装置の外側部及び内側部は、装置本体部3a、3bと弾性層4a、4bとの2層構造となる。これにより、本発明の歯列矯正装置の装着時においては、歯列の前面5a、5bと装置本体部3a、3bの外側部6a、6bとの間に唇頬側面用弾性層11a、11bが介在し、歯列の後面7a、7bと装置本体部3a、3bの内側部8a、8bとの間に舌口蓋側面用弾性層12a、12bが介在することになる。また、咬合面9a、9bは、歯列矯正装置の装着時においては、装置本体部3a、3bの咬合面対応部10a、10bの1層のみで覆われることになる。
次に、本発明の歯列矯正装置の製造方法について説明する。まず、アルジネート、寒天、シリコン、またはそれらと同等以上の性能を持つ印象剤を用いて使用者の上下の歯列の印象を採取する。これら印象に硬石膏を流入して上顎歯列用装置2a及び下顎歯列用装置2bのそれぞれの石膏模型を製造する。
矯正前の歯列から理想とする(矯正後の)歯列を設定し、矯正前から矯正後までの間に各歯が徐々に移動するように、矯正前の歯列から矯正後の歯列までを複数の段階(例えば、10回)を考え各段階の歯の模型を作製する。すなわち、初期段階の石膏模型の歯を1本ずつ切り離して、理想とする歯列に近づくように石膏模型の歯を再配列する。
そして、例えば、エチレン酢酸ビニル樹脂からなる弾性力を有するフィルム状の弾性シートを、前記石膏模型に圧接する。すなわち、石膏模型を加熱し、石膏模型の表面に弾性シートを所定時間押し付ける。これにより、弾性シートを溶融状態として石膏模型の表面を弾性体にて包囲する。この場合、歯に負荷する荷重に応じて(使用者の症例に応じて)、弾性体の厚さ寸法を相違させることができる。例えば、歯列の前面5a、5bにより大きな荷重を負荷したい場合は、唇頬側面用弾性層11a、11bの厚さ寸法を大としたり、1本の歯に大きな荷重を負荷したい場合は、その歯に対応する部位の弾性体の厚さ寸法を大きくしたりすることができる。
前記弾性体において、歯列の咬合面9a、9bに対応する部位を除去して弾性層4a、4bを形成する。すなわち、弾性層4a、4bは、歯列の前面5a、5bを覆う唇頬側面用弾性層11a、11bと、歯列の後面7a、7bを覆う舌口蓋側面用弾性層12a、12bとで構成されることになる。
前記弾性層4a、4bにて石膏模型を被覆した状態で、例えば、ポリスチレン、ポリカーボネート等からなるフィルム状の熱可塑性樹脂(熱可塑性シート)を、前記石膏模型に圧接して装置本体部3a、3bを製造する。すなわち、石膏模型の歯型の表面を弾性層4a、4bが被覆した状態で、弾性層4a、4bの表面に接着剤を塗布する。そして、石膏模型の上方に熱可塑性シートを配設し、石膏模型及び熱可塑性シートを加熱する。加熱された熱可塑性シートは柔らかくなり、この熱可塑性シートに圧力を装置により吸引力を付与すると、熱可塑性シートは石膏模型に圧接される。これにより、歯の前面5a、5bを覆う外側部6a、6bと、歯の後面7a、7bを覆う内側部8a、8bと、歯の咬合面9a、9bを覆う咬合面対応部10a、10bとを有する装置本体部3a、3bが形成される。この場合、外側部6a、6bと唇頬側面用弾性層11a、11bとが密着するとともに、内側部8a、8bと舌口蓋側面用弾性層12a、12bとが密着する。そして、弾性層11a、11b、12a、12bが一体化された装置本体部3a、3bを模型から取外す。
次に、本発明の歯列矯正装置を用いた治療方法について説明する。まず、初期段階(矯正前)の歯列から理想とする(矯正後)歯列を設定する。そして、矯正前から矯正後までの間に各歯が徐々に移動するように、矯正前の歯列から矯正後の歯列までを複数の各段階(例えば、10回)において、前記した方法で本発明の歯列矯正装置を製造する。使用者は各段階の矯正装置を所定期間毎に順次使用する。歯列矯正装置の装着時、装置が歯に面接触することにより、装置の素材の弾性力(矯正力)にて歯に荷重を負荷し、段階的に歯の移動が行われることになる。弾性材により面の大きさが大きくなるため歯に正確な力をソフトに伝えやすくなる。このように段階的な歯の移動を繰り返すことによって、理想とする歯列にするものである。
この場合、異なる段階において、装置本体部3a、3bを同一の形状とする一方、弾性層4a、4bのみの厚さ寸法を変えて、歯に負荷する荷重を微調整することもできる。
このように、本発明の歯列矯正装置は、本発明の第1及び第2の歯列矯正装置は、歯に負荷される荷重を点でなくより広い面で弾性をもって負荷することができるため、1つの歯列矯正装置を装着することによる歯の移動量を大とすることができる。これにより、治療の開始から終了までに必要な歯列矯正装置の数を減少させることができる。しかも、移動量が大であっても、歯に負荷される応力が分散されて、歯に対してソフトに押圧されるので、使用者にとっては苦痛とならない。これにより、装着不可であった場合でも装着することが可能となる。また、構成された歯列矯正装置の外側部及び内側部の強度を強化することができて、装置本体部の破損を防止することができ、長期に亘って使用することができる。さらには、構成された歯列矯正装置の咬合面が肉厚となるのを防止することができるため、快適な着け心地となって、使用者は長時間装着することができ、治療期間を短時間とすることが可能となる。
また、矯正前の歯列から矯正後の歯列までを複数の段階の歯の模型を作製し、この模型に基づいた装置本体部3a、3bを製造する場合、模型の歯を1本ずつ分離し、少しづつ動かして歯を配列する。この際、模型の歯の移動量が多かったり、あるいは移動量が少なかったりして模型にばらつきや誤差が生じた結果、装置本体部3a、3bの形状にばらつきが生じても、弾性層4a、4bは、硬層より歯の表面形状に対応して変形することができ過大な負荷を吸収することができるため歯にソフトに微細で正確な荷重を負荷することができる。
歯に負荷する荷重に応じて、前記弾性層4a、4bの厚さ寸法を相違させることができる。すなわち、移動量を大とすべき箇所では弾性層4a、4bの厚さ寸法を大きくしたり、移動量を小とすべき箇所では弾性層4a、4bの厚さ寸法を小さくしたりすることができる。これにより、症例に応じて厚みを持たせたり、逆に薄くしたりして、治療の対象となる症例の範囲を広範囲に及ぼすことができる。
ところで、歯としては、歯列のうち1本であっても、複数本であってもよい。この場合、歯に対応する装置本体部3a、3bの外側部6a、6b及び/又は内側部8a、8bの内面のみに弾性層4a、4bを付設することができるため、治療の対象となる症例の範囲を一層広範囲に及ぼすことができる。また、必要な箇所にのみ弾性層4a、4bを形成すればよいので、弾性層4a、4bの形成に必要な原料を最小限とすることができ、製造コストの低減を図ることもできる。
他の実施形態として、歯列矯正装置として、図4に示すように、上顎歯列用装置2aと下顎歯列用装置2bとを一体に構成する、いわゆるトゥースポジショナーとすることができる。トゥースポジショナーは、歯としての上顎歯列及び下顎歯列の前面を一体的に覆う外側部6と、上顎歯列及び下顎歯列の後面を一体的に覆う内側部8と、上顎歯列及び下顎歯列の咬合面を覆う咬合面対応部10とを有する装置本体部3と、装置本体部3の外側部6の内面に付設される上下の唇頬側面用弾性層11と、装置本体部3の内側部8の内面に付設される舌口蓋側面用弾性層12とを備えている。また、装置本体部3の外側部6から内側部8に貫通する通気孔15が3箇所設けられている。このようなポジショナーとすると、前記第1実施形態の歯列矯正装置における効果に加えて、上顎歯列と下顎歯列とを同時に矯正できるとともに、咬み合わせの調整を行うことができるという利点がある。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば歯が上顎歯列1aのみであれば、上顎歯列用装置2aのみを用いたり、歯が下顎歯列1bのみであれば、下顎歯列用装置2bのみを用いたりしてもよい。
歯列矯正装置の製造方法としては、実施形態の方法に限られず、コンピュータ上で歯を動かす方法でもよい。すなわち、3次元シミュレーションソフトを通じて、コンピュータ画面上で歯科医師が治療計画を策定し、治療完了に至るまでの装置の必要個数、形状を決定する。石膏模型の歯を切り離して手作業で配列するものでは、1つの装置で1mm程度の歯の移動量であるのに対して、コンピュータ上で歯を移動させて製造したものは、1つの装置で0.25mm程度の移動が可能である。このため、歯へ少しづつ荷重を負荷できて、治療中における歯への負担を小とすることができる。またこの方法を用いることにより多めの歯の移動量を設定し終了までの装置の数を減らすことが可能である。、初回の印象のみで後の各段階の全ての装置を製造できる、手作業による技量の差異が少ない、治療期間が正確に計算できる等の利点がある。
熱可塑性シートの材質としては、熱を加えれば変形するものであって、透明であり、人体に悪影響を及ぼさないものであれば、他の種々の材質を使用することができる。また、弾性シートの材質としても、他の種々の材質を使用することができる。シートだけでなく弾性部分は流し込みのような素材でもいい。
本発明の第1実施形態の歯列矯正装置の斜視図である。 前記図1の歯列矯正装置の装着状態を示す断面図である。 前記図1の歯列矯正装置の装着状態を示す平面図である。 本発明の第2実施形態の歯列矯正装置の斜視図である。
符号の説明
1 歯
2 装置
3 装置本体部
4 弾性層
5 前面
6 外側部
7 後面
8 内側部
9 咬合面
10 咬合面対応部
11 唇頬側面用弾性層
12 舌口蓋側面用弾性層

Claims (7)

  1. 歯に荷重を負荷し歯の移動を行う歯列矯正装置であって、
    上顎歯列の唇頬側面と舌口蓋側面に接する弾性層と、前記弾性層及び歯の咬合面を覆う硬性層とにより構成されることを特徴とする歯列矯正装置。
  2. 歯に荷重を負荷して歯の移動を行う歯列矯正装置であって、
    下顎歯列の唇頬側面と舌口蓋側面に接する弾性層と、前記弾性層及び歯の咬合面を覆う硬性層とにより構成されることを特徴とする歯列矯正装置。
  3. 歯に荷重を負荷して歯の移動を行う歯列矯正装置であって、
    上下顎歯列の唇頬側面と舌口蓋側面に接する弾性層と、前記弾性層及び歯の咬合面を覆う硬性層とにより構成されることを特徴とする歯列矯正装置。
  4. 歯に負荷する荷重に応じて、前記弾性層の厚さ寸法を相違させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項の歯列矯正装置。
  5. 唇頬側面及び/又は舌口蓋側面の内面のみに前記弾性層が硬性層に接するように付設したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項の歯列矯正装置。
  6. 歯列の唇頬側面に接する外側部と、歯列の舌口蓋側面に接する内側部と、歯列の咬合面に接する咬合面対応部とを有する装置本体部と、装置本体部の外側部の内面に付設される外側用弾性層と、装置本体部の内側部の内面に付設される内側用弾性層とを備えた歯列矯正装置の製造方法であって、
    歯列の模型を作製し、前記歯型の表面を弾性体にて被覆して、この弾性体のうち歯の咬合面に対応する部位を除去して弾性層を形成し、弾性層及び模型の咬合面対応部に樹脂を被覆して装置本体部を形成した後、前記弾性層が一体化された装置本体部を前記模型から取外すことを特徴とする歯列矯正装置の製造方法。
  7. 荷重を負荷する歯に対応する装置本体部の外側部及び/又は内側部の内面のみに前記弾性層を形成することを特徴とする請求項6の歯列矯正装置の製造方法。
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