JP2009200662A - Pll回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発振起動時におけるデッドロック状態の誤認を防止することができるとともに、発振起動終了後においてデッドロック状態に陥った場合であっても正常なロック状態に復帰することができるPLL回路を提供する。
【解決手段】 PLL回路1がデッドロック状態に陥ったことを検出し、電圧制御発振器50の出力信号OUTの発振周波数を制御するコントロール信号CNTの電圧レベルが低下するように、位相比較器10から出力される制御信号UPI,DOUN1を制御するデッドロック検出回路70と、ロジック回路60からのフィードバック信号DivCLKが所定の閾値周波数未満の周波数にある状態からその閾値周波数を越えたことを検出してデッドロック検出回路70を作用させる起動検出回路80を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基準信号に位相同期された出力信号を生成するPLL(phase Locked Loop)回路に関する。
従来より、外部からの基準信号と内部からのフィードバック信号との間の位相差を検出して制御信号を出力する位相比較器と、その制御信号に応じた誤差信号を出力するチャージポンプと、その誤差信号を直流レベルのコントロール電圧に変換するループフィルタと、そのコントロール電圧に応じた発振周波数の出力信号を出力する電圧制御発振器と、その出力信号に基づいて上記フィードバック信号を生成するロジック回路(逓倍分周器)とを備えたPLL回路が知られている。
このようなPLL回路において、電圧制御発振器から出力される出力信号の発振周波数が高くなり過ぎると、フィードバック信号を生成するロジック回路がその発振周波数に追随することができず、フィードバック信号が停止状態になる場合がある。この場合、位相比較器においては、基準信号に対して電圧制御発振器からの出力信号の発振周波数が低いと判断され、出力信号の発振周波数をさらに高める方向に作用する。すると、ロジック回路が益々追随できなくなり、いわゆるデッドロック状態が発生する。
また、一般に、電圧制御発振器からの出力信号は小振幅動作している場合が多く、このため、後段のロジック回路への入力にあたり、その小振幅動作している信号を全振幅信号(電源電圧(VDD)とグラウンド(GND)との間で振幅する信号)に変換するレベルシフタが備えられている場合がある。このレベルシフタにおいて、例えば小振幅している電圧範囲と、このレベルシフタが有するセンス範囲とがずれてしまった場合、そのレベルシフタでは小振幅動作している信号を正常に検出することができず、従って小振幅信号を全振幅信号に変換することができないという現象が発生する。このような場合も、デッドロック状態が発生する。
ここで、PLL回路において、電圧制御発振器の出力信号が基準信号に位相同期(ロック)された状態では、基準信号とフィードバック信号との周波数(および位相)は一致しているため、基準信号を分周した信号の周期内にはフィードバック信号が確実に到来することとなる。そこで、基準信号を分周した信号の周期内にフィードバック信号が到来するか否かを監視するデッドロック検出回路を備え、基準信号を分周した信号の周期内にフィードバック信号が到来しない場合は、デッドロック状態に陥ったと判定し、電圧制御発振器の出力信号の発振周波数を制御するコントロール信号の電圧レベルを低下するように、位相比較器から出力される制御信号を制御することにより、正常なロック状態に復帰させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−122102号公報
しかし、上述した特許文献1に提案されたデッドロック検出回路では、発振起動中に誤ってデッドロック状態であると判定してしまう恐れがある。即ち、発振起動中においては、電圧制御発振器からの出力信号の発振周波数(VCO周波数と称する)は、目標とする周波数よりも低いため、基準信号を分周した信号の周期内にはフィードバック信号の到来がないことは当然であるにも関わらず、誤ってデッドロック状態であると誤認することで、VCO周波数を下げる方向に作用する。このため、PLL回路が正常に起動することができないという問題がある。そこで、発振起動中の一定時間について、デッドロック検出回路の機能を無効にすることが考えられる。以下、図4を参照して説明する。
図4は、PLL回路の、発振起動時における発振周波数の変化を示す図である。
図4に示す横軸は、発振起動時における時間を示す。また、縦軸は、電圧制御発振器の出力信号の発振周波数(VCO周波数)を示す。さらに、RefCLKはPLL回路に入力される基準信号を示し、FBCLKは電圧制御発振器の出力信号が分周されてなるフィードバック信号を示す。
PLL回路では、発振が起動した時点からVCO周波数が目標周波数に達するまでの第1の時間領域(RefCLK>FBCLK)においては、VCO周波数を上げる方向に作用する。また、VCO周波数が目標周波数を越える第2の時間領域(RefCLK<FBCLK)においては、VCO周波数を下げる方向に作用する。その結果、VCO周波数が目標周波数を下回ってしまった場合は、再度VCO周波数を上げる方向に作用する。このようにして、VCO周波数を上げる方向や下げる方向に作用しながら目標周波数に収斂する。
ここで、第2の時間領域(RefCLK<FBCLK)において、PLL回路を構成するループフィルタでの遅れや電圧制御発振器の反応速度により、図4の破線に示すように、目標周波数を越えてVCO周波数が上昇してしまうことがある。PLL回路やロジック回路の動作周波数に十分な余裕がある場合は、VCO周波数が目標周波数を越えてしまったことが、位相比較器により検出され、基準信号RefCLKとフィードバック信号FBCLKとの間の位相差に基づいて、VCO周波数を下げる方向に修正動作するため、VCO周波数はいずれは目標周波数に収斂する。しかし、PLL回路やロジック回路の動作周波数に余裕がない場合は、図4の破線に示すように、目標周波数を越えてVCO周波数が上昇してしまい、最終的にデッドロック状態に陥る恐れがある。従って、前述した、発振起動中に誤ってデッドロック状態であると判定してしまうことに起因してPLL回路が正常に起動することができないという問題を解決するために、発振起動中の一定時間について、デッドロック検出回路の機能を無効にすることは問題である。
本発明は、上記事情に鑑み、発振起動時におけるデッドロック状態の誤認を防止することができるとともに、発振起動終了後においてデッドロック状態に陥った場合であっても正常なロック状態に復帰することができるPLL回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のPLL回路は、
基準信号とフィードバック信号との間の位相差を検出して制御信号を出力する位相比較器と、
上記制御信号に応じて、上記基準信号とフィードバック信号との間の位相差に応じたパルス幅を有する誤差信号を出力するチャージポンプと、
上記誤差信号のパルス幅に応じた電圧レベルを有するコントロール信号を出力するループフィルタと、
上記コントロール信号の電圧レベルに応じた発振周波数の出力信号を出力する電圧制御発振器と、
この電圧制御発振器の出力信号に基づいて動作する上記フィードバック信号を出力するロジック回路と、
デッドロック状態に陥ったことを検出して検出信号を出力するデッドロック検出回路と、
上記検出信号に応じて、上記コントロール信号の電圧レベルが低下するように上記制御信号を制御する制御信号制御回路と、
上記フィードバック信号が所定の閾値周波数未満の周波数にある状態からその閾値周波数を越えたことを検出して上記デッドロック検出回路を作用させる起動検出回路とを備えたことを特徴とする。
本発明のPLL回路は、フィードバック信号が所定の閾値周波数未満の周波数にある状態からその閾値周波数を越えたことを検出してデッドロック検出回路を作用させる起動検出回路を備えたものであるため、発振起動時であるが故にフィードバック信号の周波数が低いことと、デッドロック状態であるが故にフィードバック信号が到来しないこととを、上記起動検出回路により区別し、起動発振時にはデッドロック救済動作(電圧制御発振器の発振周波数を下げる方向に作用する動作)を行なわないことで、PLL回路が正常に起動できるように制御することができる。従って、発振起動時におけるデッドロック状態の誤認を防止することができるとともに、発振起動終了後においてデッドロック状態に陥った場合であっても正常なロック状態に復帰することができる。
本発明のPLL回路によれば、発振起動時におけるデッドロック状態の誤認を防止することができるとともに、発振起動終了後においてデッドロック状態に陥った場合であっても正常なロック状態に復帰することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明のPLL回路の一実施形態の構成を示す図である。
図1に示すPLL回路1には、位相比較器10と、制御信号制御回路20と、チャージポンプ30と、ループフィルタ40と、電圧制御発振器50と、ロジック回路60と、デッドロック検出回路70と、起動検出回路80とが備えられている。
位相比較器10は、基準信号RefCLKとフィードバック信号FBCLKとの間の位相差を検出して制御信号UP1,DOWN1を出力する。
制御信号制御回路20は、デッドロック検出回路70からの、後述する検出信号DETに応じて、ループフィルタ40から出力されるコントロール信号CNTの電圧レベルが低下するように制御信号UP1,DOWN1を制御して、制御信号UP2,DOWN2を出力する。詳細には、制御信号制御回路20はORゲート21,22を有し、ORゲート21,22の各一方の入力端子には、各制御信号UP1,DOWN1が入力され、各他方の入力端子には検出信号DETが共通に入力される。また、ORゲート21,22の各出力端子からは、上記制御信号UP2,DOWN2が出力される。
チャージポンプ30は、制御信号UP2,DOWN2を入力し、これにより基準信号RefCLKとフィードバック信号FBCLKとの間の位相差に応じたパルス幅を有する誤差信号ERRを出力する。詳細には、チャージポンプ30は、P型MOSトランジスタ31およびN型MOSトランジスタ32を有し、各ソースは、各電源(VDD),グラウンド(GND)に接続され、各ゲートには、各制御信号UP2,DOWN2が入力される。また、各ドレインは互いに接続され、その接続点から誤差信号ERRが出力される。
ループフィルタ40は、誤差信号ERRのパルス幅に応じた電圧レベルを有するコントロール信号CNTを出力する。
電圧制御発振器50は、コントロール信号CNTの電圧レベルに応じた発振周波数の出力信号OUTを出力する。
ロジック回路60は、電圧制御発振器50の出力信号OUTに基づいて動作するフィードバック信号DivCLKを出力する。具体的には、ロジック回路60は逓倍分周器であり、この逓倍分周器からは電圧制御発振器50の出力信号OUTの発振周波数が基準信号RefCLKの周波数と同じ周波数まで分周されてなる周波数を有するフィードバック信号DivCLKが出力される。ここで、電圧制御発振器50の出力信号OUTが基準信号RefCLKに位相同期(ロック)された状態では、基準信号RefCLKの周波数と同じ周波数のフィードバック信号DivCLKが出力される。また、この状態においては、フィードバック信号DivCLKの周波数とフィードバック信号FBCLKの周波数は同じになる。
デッドロック検出回路70は、デッドロック状態に陥ったことを検出して検出信号DETを出力する。詳細には、デッドロック検出回路70は、分周回路71、遅延回路72、ExNOR(エクスクルーシブノア)ゲート73、および2つのフリップフロップ74,75を有する。
分周回路71には基準信号RefCLKが入力され、この分周回路71から出力される分周信号Aは、フリップフロップ74,75のクロック入力端子に共通に入力される。遅延回路72には、後述する起動検出回路80からのフィードバック信号FBCLKが入力され、この遅延回路72から出力される信号はExNORゲート73の一方の入力端子に入力される。また、ExNORゲート73の他方の入力端子にはフィードバック信号FBCLKが入力され、そのExNORゲート73から出力されるクリア信号Cは、フリップフロップ74のクリア入力端子に入力される。フリップフロップ74のデータ入力端子は電源VDDに接続され、そのフリップフロップ74からの出力信号Bは、フリップフロップ75のデータ入力端子に入力される。また、フリップフロップ75のクリア入力端子には、後述するスリープ信号sleepが入力され、そのフリップフロップ75からは検出信号DETが出力される。
デッドロック検出回路70において、分周回路71は、基準信号RefCLKを分周して所定周波数の分周信号Aを出力する。遅延回路72およびExNORゲート73は、フィードバック信号FBCLKの遷移を検出する。即ち、フィードバック信号FBCLKは、遅延回路72によって所定時間遅延され、ExNORゲート73からは、フィードバック信号FBCLKの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジで、遅延回路72の遅延時間に相当するパルス幅を有する‘L’レベルのクリア信号Cが出力される。
また、フリップフロップ74は、分周回路71から出力される分周信号Aの立ち上がりエッジでセット(‘H’レベル)され、ExNORゲート73から出力される‘L’レベルのクリア信号Cによってリセット(‘L’レベル)される。フリップフロップ75は、‘L’レベルのスリープ信号sleepによってクリアされ、その後、分周信号Aの立ち下がりエッジでフリップフロップ74の出力信号Bを保持し、これを検出信号DETとして出力する。
このように、フリップフロップ74は、分周信号Aの立ち上がりエッジで‘H’レベルにセットされ、この‘H’レベルが分周信号Aの立ち下がりエッジでフリップフロップ75に保持されて検出信号DETとして出力される。即ち、このデッドロック検出回路70では、分周信号Aの立ち上がりエッジから立ち下がりエッジまでの間に、フィードバック信号FBCLKが遷移してクリア信号Cが出力されない場合、PLL回路1がデッドロック状態に陥ったものと見なされ、‘H’レベルの検出信号DETが出力される。
従って、基準信号RefCLKの分周数は、基準信号RefCLKおよびフィードバック信号FBCLKの発振周波数の関係から、デッドロック検出回路70が誤動作しない最適な分周数を算出するのが好ましい。尚、分周回路71は必ずしも必要なものではなく、基準信号RefCLKおよびフィードバック信号FBCLKの発振周波数に応じて適宜設けるようにすればよい。また、デッドロック検出回路70は、図示例のものに限定されず、例えばマイコン等を用いて、基準信号RefCLKおよびフィードバック信号FBCLKの遷移をモニタして、PLL回路1がデッドロック状態に陥ったことを検出するようにしてもよい。
デッドロック検出回路70から出力された‘H’レベルの検出信号DETは、制御信号制御回路20に入力され、その制御信号制御回路20から共に‘H’レベルの制御信号UP2,DOWN2が出力され、チャージポンプ30を経由してループフィルタ40から電圧レベルが低下したコントロール信号CNTが出力され、これにより電圧制御発振器50の発振周波数が低下して、正常なロック状態に復帰させる。
起動検出回路80は、フィードバック信号FBCLKが所定の閾値周波数未満の周波数にある状態からその閾値周波数を越えたことを検出してデッドロック検出回路70を作用させる回路である。この起動検出回路80の構成については、後述する。
一般に、PLL回路の起動中には、電圧制御発振器の発振周波数は徐々に上昇し、それに伴ってロジック回路(逓倍分周器)で分周されたフィードバック信号の周波数も上昇する。やがて、目標とする周波数(=基準信号の周波数)に達し、目標周波数を若干越える状態(オーバーシュート)を伴って、いずれは目標とする周波数に収斂する。本実施形態のデッドロック検出回路70は、この発振起動時であるが故にフィードバック信号の周波数が低いことと、デッドロック状態であるが故にフィードバック信号が到来しないこととを、後述する起動検出回路80からのスリープ信号sleepのレベルで区別し、起動発振時にはデッドロック救済動作(電圧制御発振器50の発振周波数を下げる方向に作用する動作)を行なわないことで、PLL回路1が正常に起動できるように制御する。以下、図2を参照して説明する。
図2は、図1に示すPLL回路の状態遷移図である。
発振起動中とデッドロック状態とを区別するために、PLL回路1の動作の時間的な変化に着目する。PLL回路1を構成するループフィルタ40には、動作を平均化する作用がある。このため、電圧制御発振器50の発振周波数は急激には変化しない。従って、発振起動時であるが故にフィードバック信号の周波数が低い状態から、いきなり、デッドロック状態になってフィードバック信号が到来しない状態に移行することはなく、一旦、目標とする周波数付近で正常にフィードバック信号が到来している状態(必ずしも位相は合っておらず、またロック状態とも異なる状態)を経由する。
そこで、図2に示す状態遷移図において、正常にフィードバック信号が到来している状態(work状態と称する)からフィードバック信号が到来しない状況(DEADと称する)が発生すればデッドロック状態(hung状態と称する)であると判断することができる。
発振起動中の時は、必ず発振起動状態(sleep状態と称する)に位置づけることにより、フィードバック信号が到来しなくても、図1に示すデッドロック検出回路70のフリップフロップ75がリセット状態に保たれるため、デッドロック状態とは判断せず、電圧制御発振器50の発振周波数を下げる作用は行なわれないこととなる。
尚、sleep状態において、フィードバック信号が到来している状況(LIVEと称する)が発生すると、work状態に遷移する。また、hung状態においても、フィードバック信号が到来している状況が発生すると、work状態に遷移する。
このような状態遷移管理を行なう上では、フィードバック信号が到来しているか否かを判定する間隔が重要である。この間隔が短すぎると、電圧制御発振器50の発振周波数が目標とする発振周波数を若干越えた状態(オーバーシュート状態)から低下してフィードバック信号の間隔が延びたことが、フィードバック信号が到来しないことと誤認される恐れがある。一方、この間隔が長すぎると、オーバーシュート状態を検出して電圧制御発振器の発振周波数を下げる作用を働かせた際、発振周波数が下がっているにもかかわらず、それを検出するのが遅れることで過度に発振周波数が下がり、ひいては、フィードバック信号が到来しないことと誤認される恐れがある。従って、デッドロック検出回路70の分周回路71の分周数は適切に定める必要があり、例えば2〜4分周が好適である。
また、別の実施形態として、デッドロック状態であると判断して電圧制御発振器50の発振周波数を下げる作用を継続しても、所定の時間内にフィードバック信号が到来しない(復帰しない)場合には、強制的に、PLL回路1を一旦ディスエーブル状態にすることで停止させ、発振起動中の状態(sleep状態)から再起動するという手段を採用してもよい(図2の破線で示した状態遷移パス(timeout)の採用)。こうすれば、何らかの理由によりデッドロック状態であると誤認して電圧制御発振器50の発振周波数を下げるように作用し、結果として、発振周波数が下り過ぎたとしても、所定時間経過後、再度、停止状態から起動することができるため、PLL回路1を正常に起動することができる。
図3は、図1に示す起動検出回路の構成を示す図である。
図3に示す起動検出回路80には、分周回路81と、エッジ検出回路82と、フィードバック信号監視回路83と、状態遷移回路84と、フィードバック信号出力回路85とが備えられている。
分周回路81には、入力された基準信号RefCLKを1/4に分周するフリップフロップ81_1,81_2が備えられている。ここで、1/4に分周された信号Sが有する周波数が、前述した閾値周波数である。
エッジ検出回路82には、フリップフロップ82_1,82_2と、ExOR(エクスクルーシブオア)ゲート82_3が備えられている。これらフリップフロップ82_1,82_2,ExORゲート82_3は、基準信号RefCLKの周期×4の期間中に、フィードバック信号DivCLKが1つ以上入力されたか否かを検出する回路である。フリップフロップ82_1のクロック入力端子には、フリップフロップ81_2からの、基準信号RefCLKが1/4に分周されてなる信号Sが入力される。また、フリップフロップ82_2のクロック入力端子には、フィードバック信号DivCLKが入力される。さらに、フリップフロップ82_2のデータ入力端子には、フリップフロップ82_1の反転出力信号が入力される。
最初の時点(初期状態)では、フリップフロップ82_1,82_2の出力信号E,Fは、論理‘0’にある。従って、ExORゲート82_3の出力信号Hも論理‘0’にある。ここで、フリップフロップ82_1に信号Sが入力され、この信号Sの立ち上がりエッジによって、フリップフロップ82_1には、フリップフロップ82_2の出力信号F(論理‘0’)が取り込まれる。従って、フリップフロップ82_1の出力信号Eは同じ値(論理‘0’)に留まる。
次いで、信号Sの期間中(基準信号RefCLKの周期×4の期間中)に、フィードバック信号DivCLKがフリップフロップ82_2に入力される。すると、フリップフロップ82_2は、フィードバック信号DivCLKの立ち下がりエッジによってトリガされ、フリップフロップ82_1の反転出力信号(論理‘1’)を取り込む。この結果、フリップフロップ82_2の出力信号Fは、論理‘1’となる。一方、フリップフロップ82_1の出力信号Eは、論理‘0’に留まっている。従って、ExORゲート82_3の出力信号Hは、論理‘1’になる。このように、ExORゲート82_3の出力信号Hは、基準信号RefCLKの周期×4の期間中に、フィードバック信号DivCLKが到来(1つ以上の到来)すれば、論理‘1’になる。
フィードバック信号監視回路83には、フリップフロップ83_1,83_2,83_3と、アンドゲート83_4,83_5が備えられている。ここで、フィードバック信号監視回路83の最終段であるアンドゲート83_4の出力信号LIVEが論理‘1’である場合は、フィードバック信号DivCLKが到来している状況(図2に示すLIVE)となる。また、アンドゲート83_5の出力信号DEADが論理‘1’である場合は、フィードバック信号DivCLKが到来していない状況(図2に示すDEAD)となる。詳細には、このフィードバック信号監視回路83では、ExORゲート82_3の出力信号Hが論理‘1’になっている状態で、信号Sの立上がりエッジが3回到来すると、出力信号LIVEが論理‘1’になり、これにより図2に示すwork状態に遷移する。
状態遷移回路84には、インバータ84_1と、アンドゲート84_2,84_3と、オアゲート84_4,84_5と、フリップフロップ84_6,84_7と、ナンドゲート84_8とが備えられている。この状態遷移回路84では、フィードバック信号監視回路83からの出力信号LIVE,DEADを入力し、これら出力信号LIVE,DEADに基づいてフリップフロップ84_6,84_7から出力される出力信号Q0,Q1の論理値の組合せにより、図2に示すsleep状態,work状態,hung状態が区別される。具体的には、出力信号Q0,Q1が共に論理‘0’の場合はsleep状態であり、また出力信号Q0,Q1が論理‘1’,‘0’の場合はwork状態であり、さらに出力信号Q0,Q1が共に論理‘1’の場合はhung状態である。ナンドゲート84_8は、出力信号Q0,Q1が共に論理‘0’の場合に、sleep状態であることを示す‘L’レベルのスリープ信号sleepを、図1に示すフリップフロップ75のクリア入力端子に向けて出力する。
フィードバック信号出力回路85には、バッファ85_1と、ExORゲート85_2と、マルチプレクサ85_3とが備えられている。バッファ85_1およびExORゲート85_2には基準信号RefCLKが入力され、マルチプレクサ85_3には、フィードバック信号DivCLKが入力される。バッファ85_1およびExORゲート85_2は、基準信号RefCLKの遷移を検出する。即ち、基準信号RefCLKは、バッファ85_1によって所定時間遅延され、ExORゲート85_2からは、基準信号RefCLKの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジで、バッファ85_1の遅延時間に相当するパルス幅を有する‘L’レベルの信号が出力される。マルチプレクサ85_3は、hung状態(出力信号Q1が論理‘1’)になった場合は、基準信号RefCLKの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの両エッジをフィードバック信号FBCLKとして出力する。これにより、電圧制御発振器50の発振周波数を下げる。一方、work状態やsleep状態(出力信号Q1が論理‘0’)になった場合は、フィードバック信号DivCLKをフィードバック信号FBCLKとして出力する。
このように、本実施形態のPLL回路1は、フィードバック信号が所定の閾値周波数未満の周波数にある状態からその閾値周波数を越えたことを検出してデッドロック検出回路70を作用させる起動検出回路80を備えたものであるため、発振起動時であるが故にフィードバック信号の周波数が低いことと、デッドロック状態であるが故にフィードバック信号が到来しないこととを、起動検出回路80により区別し、起動発振時にはデッドロック救済動作(電圧制御発振器50の発振周波数を下げる方向に作用する動作)を行なわないことで、PLL回路1が正常に起動できるように制御することができる。従って、発振起動時におけるデッドロック状態の誤認を防止することができるとともに、発振起動終了後においてデッドロック状態に陥った場合であっても正常なロック状態に復帰することができる。
本発明のPLL回路の一実施形態の構成を示す図である。 図1に示すPLL回路の状態遷移図である。 図1に示す起動検出回路の構成を示す図である。 PLL回路の、発振起動時における発振周波数の変化を示す図である。
符号の説明
1 PLL回路
10 位相比較器
20 制御信号制御回路
21,22 ORゲート
30 チャージポンプ
31 P型MOSトランジスタ
32 N型MOSトランジスタ
40 ループフィルタ
50 電圧制御発振器
60 ロジック回路
70 デッドロック検出回路
71 分周回路
72 遅延回路
73 ExNORゲート
74,75,81_1,81_2,82_1,82_2,83_1,83_2,83_3,84_6,84_7 フリップフロップ
80 起動検出回路
81 分周回路
82 エッジ検出回路
82_3,85_2 ExORゲート
83 フィードバック信号監視回路
83_4,83_5,84_2,84_3 アンドゲート
84 状態遷移回路
84_1 インバータ
84_4,84_5 オアゲート
84_8 ナンドゲート
85 フィードバック信号出力回路
85_1 バッファ
85_3 マルチプレクサ

Claims (1)

  1. 基準信号とフィードバック信号との間の位相差を検出して制御信号を出力する位相比較器と、
    前記制御信号に応じて、前記基準信号とフィードバック信号との間の位相差に応じたパルス幅を有する誤差信号を出力するチャージポンプと、
    前記誤差信号のパルス幅に応じた電圧レベルを有するコントロール信号を出力するループフィルタと、
    前記コントロール信号の電圧レベルに応じた発振周波数の出力信号を出力する電圧制御発振器と、
    この電圧制御発振器の出力信号に基づいて動作する前記フィードバック信号を出力するロジック回路と、
    デッドロック状態に陥ったことを検出して検出信号を出力するデッドロック検出回路と、
    前記検出信号に応じて、前記コントロール信号の電圧レベルが低下するように前記制御信号を制御する制御信号制御回路と、
    前記フィードバック信号が所定の閾値周波数未満の周波数にある状態から該閾値周波数を越えたことを検出して前記デッドロック検出回路を作用させる起動検出回路とを備えたことを特徴とするPLL回路。
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