JP2009197503A - 矢板の支保材 - Google Patents

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Abstract

【課題】矢板群の支えを確実に行えることは勿論、掘削部を、多角形を基本としたものや、楕円や卵形を含む丸形にすることができ、しかも矢板群の内面に対する取り付けも簡単に行うことのできる支保材を提供すること。
【解決手段】掘削部の崩落防止を行う矢板20群の内側に配置される閉環状の支保材10を複数に分割するとともに、この分割した支保材10自体の長さを、矢板20の使用横幅寸法の整数倍にしたこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、掘削部の崩落防止を行う矢板群の内側に配置されて、矢板群を保持及び補強する支保材に関するものである。
マンホール等の構造物を地下に埋設するためには、地面を掘削して所定の大きさの掘削部を形成するのであるが、この掘削部の地山壁の崩落を防止するために、所謂「矢板」を多数打ち込んで土留壁とする「矢板工法」が採用されている。
そして、この矢板工法では、矢板そのものが土厚によって内側に傾斜しないようにするために、矢板の内側に「支保材」と呼ばれる補強材を入れることがなされており、この支保材としては、例えば特許文献1にその例が見られる。
この特許文献1の支保材、つまり「掘削溝用多辺枠体土留」は、「マンホール等を地下に埋設するために、地山崩壊防止用の矢板工法の支保材において、フレーム長さを調整させる、液圧または気圧による調整装置で、多辺形の環状枠体を形成し、ヒンジ結合されることを特徴とする掘削溝用多辺枠体土留を提供する」ことを目的としてなされたもので、図14にも示すように、「内筒1と外筒2が摺動可能なフレーム3に、水圧式シリンダーが内蔵される。水圧式シリンダーの基端部と、内筒1の端部とは、水圧式シリンダーの基端部のピン孔と、内筒1の端部に設けられたピン孔を介して、ピンで固定される。水圧式シリンダーの先端部と、外筒2とも、水圧式シリンダーの先端部のピン孔と、外筒2の端部に設けられたピン孔を介して、ピンで固定される。ピン孔はフレーム3の最大長さを調節する。 腹起しブロックとして、上部吊り金具15aと下部吊り金具を備えるヒンジ部材14とを、複数個連結すれば、枠体土留となる」という構成を有するものである。
特開2007−92496号公報、要約、代表図
しかしながら、この特許文献1の「掘削溝用多辺枠体土留」は、つまるところ「内筒1と外筒2が摺動可能なフレーム3に、水圧式シリンダーが内蔵される枠体土留」であり、図14に示すような「矩形形状の掘削溝」への適用に限られてしまうものであり、矢板工法を効率の悪いものとする可能性がある。
マンホール等の、平面視丸形の構造物を埋設する掘削部は、円形、楕円、あるいは卵形であれば十分であり、わざわざこの丸形を囲む矩形形状に大きく掘削する必要はない。むしろ、矩形形状に掘削する作業は困難であるだけでなく、余分な空間を多く掘削することになって埋め戻しのための作業を増大させて、矢板を直線的に配列できるメリットはあるものの、結果的に矢板工法を効率の悪いものとしてしまうのである。
そこで、本発明者等は、掘削部を丸形で済ませることができて、しかも矢板群の支えを確実に行える支保材とするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、矢板群の支えを確実に行えることは勿論、掘削部を、多角形を基本としたものや、楕円や卵形を含む丸形にすることができ、しかも矢板群の内面に対する取り付けも簡単に行うことのできる支保材を提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「掘削部の崩落防止を行う矢板20群の内側に配置される閉環状の支保材10を複数に分割するとともに、この分割した支保材10自体の長さを、矢板20の使用横幅寸法の整数倍にしたことを特徴とする支保材10」
である。
すなわち、この請求項1の支保材10は、例えば図1の(a)、図4、図5の(a)及び図11の(a)に示すように、まず、その平面形状を閉環状となるものとしたものであるが、「閉環状」とは、文字通り「閉じた環」状のことを言い、「指輪」のように「中が透けた丸形」になっていることを言う。「丸形」には、真円は勿論、楕円や卵形、正六角形以上の正多角形、及びこれに近似したものを言う。
「閉環状」つまり「丸形」の支保材10であれば、図1の(a)に示すように、多数の矢板20を打ち込んで、平面視「丸形」あるいは「多角形」の掘削部を囲んだ矢板20群を形成した際、これらの内側に支保材10を隙間無く配置できることは当然として、各矢板20が受ける土厚を丸形の「中心点」あるいは「焦点」に集中させることができて、当該支保材10による各矢板20の支えを確実にすることができるのである。
そして、「閉環状」つまり「丸形」の支保材10が存在することによって、逆に、矢板20群によって崩落防止を行うべき掘削部の形状を「丸形」にできるのであり、これによって、従来であれば矩形に掘削していた掘削部の四隅にできる「埋め戻しも必要になる余分な空間」の省略ができるのであり、この種の「矢板工法」を効率的なものともし得るのである。
また、この閉環状のものとした請求項1の支保材10は、例えば図1の(a)、図4、図5の(a)及び図11の(a)に示すように、その一部に分割部分11を形成することにより、掘削部の崩落防止を行う矢板20群の内側に配置できるように複数に分割したものである。図1、図3及び図4に示した支保材10は、2分割タイプのものであって、分割部分11は対角線(図1では全体を20角形状の多角形にしてあって、この多角形の中心を通る線)上となる部分に形成してある。つまり、この支保材10は、各分割部分11にて2つの支保材部分10aに分割できるものとなっているのである。
一方、図2及び図5に示した支保材10は、4分割タイプのものであり、特に、図5に示す支保材10は、一つの支保材部分10aを採ってみると、図6の(a)に示すような平面形状を有したものとなっている。換言すれば、一つの支保材部分10aを採ってその両端の各分割部分11の位置関係をみると、両分割部分11は、互いに直交した面となっているのである。なお、図2に示す支保材10においては、図示上下が半円状の支保材部分10aで、その間にある左右2本の支保材部分10aは直線状になっているものである。
そして、この請求項1に係る支保材10では、支保材10を複数に分割した結果できた各支保材部分10aは、矢板20の使用横幅寸法の整数倍にしてある。矢板20の使用横幅寸法とは、矢板20の完全な横幅ではなくて、矢板20の「つなぎ代」を考慮した寸法のことである。
図1及び図4に示した例では、「丸形」の意味が「円」及び「楕円」になるものをイメージしたものであるが、図1に示した例では、支保材10によって支えられることになる一枚の矢板20の横幅を「1」とした場合、「多角形」の一部を構成している一つの支保材部分10aの長さは「10」(角は11になる)であり、結果的にこれらの矢板20群によって形造られる掘削部の平面形状は、「正20角形」ということになる。一方、図4に示したものでは、一枚の矢板20の横幅を「1」とした場合、一つの支保材部分10aの長さは「11」であり、これらの矢板20群によって形造られる掘削部の平面形状は、「22の角部を有する楕円状の丸形」である。
なお、「丸形」や「多角形」の支保材10の他の例を図3に示すが、この図3の(a)に示す支保材10は、完全な円形であることを示し、図3の(b)に示す支保材10は、両側に半径の異なる円形部分と、その各端部を接続する直線部分とを有したものであることを示し、図3の(c)に示す支保材10は、正六角形であることを示している。勿論、各分割部分11の数や位置については、この図3に示した例の他、種々実施できるものである。
以上のように、本発明に係る支保材10は、これを複数に分割した結果、複数の矢板20を閉環状に打ち込んだ、あるいは施工した後に、各支保材部分10aを矢板20群の内側に個別に収納して、図1等に示した保持位置に配置することが容易に行えるのである。何故なら、まず、掘削部の崩落防止を行う矢板20群の内側形状を、「閉環状」つまり丸形にできるのであり、その結果、例えば一つの支保材部分10aをまず右側に収納し、他方の支保材部分10aを、分割部分11、つまり端部の位置を気にすることなく、矢板20群内の左側に収納しておいて、各支保材部分10aの高さ調整を行った後、各分割部分11の突き合わせを行えばよいからである。
この支保材10の支保材部分10a自体の長さを、矢板20の使用横幅寸法の整数倍にするには、例えば図6に示すようにすればよいが、この図6に示すような方法を採用すれば、長尺な押出材あるいは引き抜き材、つまり直線的な材料を使用しても、平面視丸形の支保材10を簡単に製造できる。
つまり、本発明に係る支保材10は、その支保材部分10aが図6の(a)に示すような閉環状の丸形の1/4形状のものであって、図6の(c)に示すような端面形状を有する長尺材を使用する場合、この長尺材に、図6の(b)に示すように、矢板20側に頂点が位置し、閉環状の中心側面が底辺となる三角形状の「切落部」を複数形成するのである。この図6の例では、各三角形状の「切落部」間の寸法が、矢板20の横幅と同じであって、各「切落部」間の部分の数が多角形の角の数を決定する。
以上の図6の(b)にて示すような長尺材については、各「切落部」が潰れるように、図6の(b)の図示下方に折り曲げるのである。図6の(b)に示した上辺の全長に変化を来すことなく、各「切落部」が潰されて、図6の(a)に示すような平面形状の支保材部分10aが完成するのである。なお、各「切落部」が潰れて当接した部分に溶接を施しておけば、工事部材として好適なものとなる。
一方、図13には、断面も平面視も丸形の支保材10の例が示してあり、この場合の支保材10は、図13の(a)に示すように、言わば「ドーナッツ」形状のものである。このドーナッツ状の支保材10は、図13の(c)または(d)に端面形状を示すような完全円形断面(端面)かつ直線状の管材10bを採用して形成したものであり、例えば図13の(b)に示すような、支保材10の1/4を構成する支保材部分10aとなるように折曲したものを4本組み合わせて形成したものである。勿論、支保材10の1/4を構成する各支保材部分10aの各端部は、分割部分11となっているものである。
このような円管状の管材10bを採用して支保材10を形成する場合、まず、材料が安価に入手できるし、直線状の管材10bを折曲して円形にすることも容易であるから、この種の支保材10を簡単に製造することができる。また、このような円形の管材10bを採用して形成した支保材10にあっては、その分割部分11にて隣接する支保材部分10aの分割部分11を押す力を発生させた際、この押圧力は「円の接線方向」への力となるから、当該支保材10を各矢板20内面に対して押し広げる力を無理なく発生させ得るものにもなっているのである。
従って、この請求項1に係る支保材10は、矢板20群の支えを確実に行えることは勿論、掘削部を、多角形を基本としたものや、楕円や卵形を含む丸形にすることができ、しかも矢板20群の内面に対する取り付けも簡単に行うことができるものとなっているのである。
また、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に記載の支保材10について、
「支保材10の分割部分11の少なくとも一箇所にて伸縮部12により伸縮可能としたこと」
である。
すなわち、この請求項2に係る支保材10では、これを複数に分割する分割部分11の少なくとも一箇所にて伸縮部12により伸縮可能としたものであり、これにより、掘削部の崩落防止を行う矢板20群の内側に配置するに際してその作業性を向上させることができるようにしたものである。
この伸縮部12は、本発明に係る支保材10全体を、例えば図1の(a)に示すような閉環状の掘削部を囲む矢板20群内に収納して固定するにあたって、支保材10全体の外周が矢板20群の内側形状より大きくても収納を容易にし、また、支保材10全体の外周が矢板20群の内側形状より小さくても収納固定を確実にするものである。つまり、この伸縮部12が、支保材10の少なくとも一箇所に存在していれば、この伸縮部12にての伸縮作用を発揮させることによって、閉環状の支保材10全体の外形形状をある程度調整できることを意味するから、これによって、矢板20群内への収納や、矢板20群の内面への当該支保材10の強固な当接を可能にするものである。この伸縮部12の具体的構成は、後述するように種々な形態のものが採用できる。
従って、この請求項2の支保材10は、上記請求項1のそれと同様な機能を発揮する他、矢板20群によって囲まれた掘削部の形状に当該支保材10の形状を簡単に合わせることができるものとなっているのである。
請求項3に係る発明の採った手段は、上記請求項2に記載の支保材10について、
「伸縮部12による伸縮を、正ネジ31a及び逆ネジ31bを有したネジ軸30により行うようにしたこと」
である。
すなわち、この請求項3の支保材10は、上記伸縮部12の形状を、正ネジ31a及び逆ネジ31bを有したネジ軸30により具体化したものであり、伸縮部12における伸縮をネジ軸30の回転によって簡単に行えるようにしたものである。
換言すれば、この請求項3の支保材10では、その伸縮部12を、図5、図7及び図8に示すように、正ネジ31a及び逆ネジ31bを有したネジ軸30により構成したものであり、このネジ軸30を回転させることにより、正ネジ31a側及び逆ネジ31b側の両支保材部分10a間の寸法調整が行えるようにしたものである。つまり、ネジ軸30を所定方向に回転させることにより、その両側に位置している両支保材部分10a間の伸縮が行えるのであるから、結果的に、当該支保材10の全体形状の伸縮が行えるのである。
従って、この請求項3の支保材10は、上記請求項2のそれと同様な機能を発揮する他、ネジ軸30を回転させるという簡単な操作で、矢板20群によって囲まれた掘削部の形状に当該支保材10の形状を簡単に合わせることができるのである。
また、請求項4に係る発明の採った手段は、上記請求項2に記載の支保材10について、
「伸縮部12による伸縮を、伸縮ロッド40により行うようにしたこと」
である。
すなわち、この請求項4に係る支保材10は、少なくとも一箇所形成してある伸縮部12を、図9及び図10に示すような伸縮ロッド40にしたものであり、この伸縮ロッド40を回転させて伸縮させることにより、当該支保材10全体の形状を掘削部の形状に合わせられるようにしたものである。
従って、この請求項4の支保材10は、上記請求項2のそれと同様な機能を発揮する他、伸縮ロッド40を回転させるという簡単な操作で、矢板20群によって囲まれた掘削部の形状に当該支保材10の形状を簡単に合わせることができるのである。
請求項5に係る発明の採った手段は、上記請求項2に記載の支保材10について、
「伸縮部12による伸縮を、打ち込みスペーサ50により行うようにしたこと」
である。
すなわち、この請求項5に係る支保材10では、図11及び図12に示すように、各支保材部分10aの支保材部分10a間にできる単なる空間を伸縮部12としながら、この伸縮部12内に打ち込みスペーサ50を打ち込むことにより、両側にある支保材部分10a間の寸法の伸縮を行うようにしたものである。
伸縮部12内に打ち込みスペーサ50を打ち込めば、各支保材部分10aによって形成されていた閉環は外側に膨らむように力が入ることになり、当該支保材10の外面は各矢板20の内面に圧接されて、その固定はしっかりとなされることになる。勿論、この打ち込みスペーサ50を打ち込まない状態で、矢板20群の内側に設置することは言うまでもない。
従って、この請求項5の支保材10は、上記請求項2のそれと同様な機能を発揮する他、打ち込みスペーサ50を打ち込むという簡単な操作で、矢板20群によって囲まれた掘削部の形状に当該支保材10の形状を簡単に合わせることができるのである。
さらに、上記課題を解決するために、請求項6に係る発明の採った手段は、上記請求項2に記載の支保材10について、
「伸縮部12による伸縮を、流体圧シリンダにより行うようにしたこと」
である。
すなわち、この請求項6の支保材10では、伸縮部12による伸縮を、流体圧シリンダにより行うようにしたものであり、換言すれば、上述してきたネジ軸30、伸縮ロッド40、または打ち込みスペーサ50を、流体圧シリンダに代えたものである。
この流体圧シリンダとしては、ピストンが流体圧によってシリンダに対して伸縮する一般的なものを採用すればよく、荷重圧力が高いものを採用するか、この流体圧シリンダの設置場所を多くするとよい。
従って、この請求項6の支保材10は、上記請求項2のそれと同様な機能を発揮する他、伸縮するという本来的な機能を有する流体圧シリンダを採用することで、矢板20群によって囲まれた掘削部の形状に当該支保材10の形状を簡単に合わせることができるのである。
そして、請求項7に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項6に記載の支保材10について、
「前記閉環状は、真円状、楕円状若しくは卵形形状であること」
である。
すなわち、この請求項7の支保材10は、上述した図1の(a)、図4、図5の(a)及び図11の(a)に示すように、まず、その平面形状を閉環状となるものとしたものであるが、この「閉環状」を、真円、楕円あるいは卵形にした場合、矢板20群から受ける土厚を、1点または2点に集中させることができて、当該支保材10を大きな荷重に耐え得るものとなるのである。
従って、この請求項7の支保材10は、上記請求項1〜請求項6のそれと同様な機能を発揮する他、十分な耐久性を備えたものとなっているのである。
以上、詳述した通り、本発明においては、
「掘削部の崩落防止を行う矢板20群の内側に配置される閉環状の支保材10を複数に分割するとともに、この分割した支保材10自体の長さを、矢板20の使用横幅寸法の整数倍にしたこと」
に構成上の主たる特徴があり、これにより、矢板20群の支えを確実に行えることは勿論、掘削部を、多角形を基本としたものや、楕円や卵形を含む丸形にすることができ、しかも矢板群の内面に対する取り付けも簡単に行うことができる支保材10を提供することができるのである。
次に、上記のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した最良の形態である支保材10について説明するが、この支保材10には実施例1〜実施例6があるので、これらの実施例毎に説明していくこととする。この場合、各実施例に係る支保材10は、上記各請求項に係る発明の1または複数を含むものである。
(実施例1)
図1には、支保材10の第1実施例が示してあるが、この支保材10は、図1の(a)に示したように、矢板20群の内側に設置した場合に、その平面視外形形状が円に近い、正20角形のものとなるようにしたものである。そして、この支保材10は、2箇所の分割部分11にて2つの支保材部分10aに分割できるようになっていて、この支保材10の表面に現れていて中心に向かう20本の線の内、2本は分割部分11であるが、他の18本は溶接した部分となっている。
各支保材部分10aは、直線状の材料を折り曲げて形成したものであり、例えば図6に示したようにして形成したものである。つまり、この図1に示した支保材10は、その支保材部分10aを「半月状」にしたものであって、上述したように、図6の(c)に示したような端面形状を有する管材10bを使用し、この管材10bに、図6の(b)に示したように、矢板20側に頂点が位置し、閉環状の中心側面が底辺となる三角形状の「切落部」を複数形成するのである。この図6の(b)に示した例では、各三角形状の「切落部」間の寸法が、矢板20の横幅と同じであって、各「切落部」間の部分の数が多角形の角の数を決定している。
以上の図6の(b)にて示した管材10bについては、各「切落部」が潰れるように折り曲げるのである。そうすると、図6の(b)に示した上辺の全長に変化を来すことなく、各「切落部」が潰されて、平面形状が「半月状」の支保材部分10aが完成するのである。なお、各「切落部」が潰れて当接した部分は溶接しておく。
以上のように形成した2本の支保材部分10aについて、その各分割部分11を突き合わせれば、図1の(a)に示したような平面形状と、図1の(b)に示したような側面形状の支保材10となるが、その運搬や保管時には、互いに同じ位置で重ね置かれる。
そして、この実施例1の支保材10では、2つに分割した結果できた各支保材部分10aは、矢板20の使用横幅寸法の整数倍にしてある。図1に示した支保材部分10aでは、一枚の矢板20の横幅を「1」とした場合、一つの支保材部分10aの長さは「10」(角は11になる)であり、結果的に支保材10の平面形状は、「正20角形」ということになる。
(実施例2)
図4には第2実施例に係る支保材10が示してあるが、この支保材10は、その平面視形状が「楕円」となるものをイメージしたもので、2本の分割部分11によって2分割できるようにしたものであり、その他は、上記第1実施例の支保材10と同様である。この第2実施例の支保材10では、一枚の矢板20の横幅を「1」とした場合、一つの支保材部分10aの長さは「11」であり、平面形状は、上述したように、「22の角部を有する楕円状の丸形」である。
(実施例3)
図5〜図8には、第3実施例に係る支保材10が示してあるが、この第3実施例での特徴は、図5の(a)に示したように、全体を4分割したことと、各分割部分11に伸縮部12を積極的に設けるようにしたことである。特に、この第3実施例での伸縮部12が採用しているものは、正ネジ31aと逆ネジ31bとを有するネジ軸30である。
まず、4本の各支保材部分10aについては、上述した図6を参照して説明した通り形成したものであるが、各支保材部分10aの端部には分割部分11が当然形成されている。これら各分割部分11は、図7及び図8に示したように、保持ブロック14の両側にスライド可能に組み込んだ左右の伸縮部12内に収納され、各伸縮部12にはネジ軸取付部13がそれぞれ固定してある。そして、本実施例では上下2本のネジ軸30が、その各正ネジ31a及び逆ネジ31bを各ネジ軸取付部13に螺合させてあり、各ネジ軸30は、正ネジ31aと逆ネジ31bとの間に一体化した固定ナット32によって回転できるようにしてある。
従って、この第3実施例の支保材10では、各伸縮部12におけるネジ軸30を固定ナット32を使用して回転させれば、その両側に位置している両支保材部分10a間の距離の変更、つまり、伸縮が可能になっているのである。その他の部分や構成については、上述した実施例1等と同じである。
(実施例4)
図10の(a)には、第4実施例に係る支保材10を構成する支保材部分10aが示してあるが、この第4実施例に係る支保材10では、上記第3実施例で採用したネジ軸30に代えて、図9に示した伸縮ロッド40を採用するようにしたものである。この伸縮ロッド40は、互いに突き合わせられることになる2つの支保材部分10aの分割部分11内に組み込まれるものであり、両端の各係止片42を各支保材部分10a側に固定するようにしてある。
つまり、この伸縮ロッド40は、互いに対向することになる2本の支保材部分10a間に組み込まれて、各係止片42を各支保材部分10aに固定して使用されるものであるが、中には、図9及び図10の(b)に示したように、互いに直交して噛合し合う2つの傘歯車41が組み込まれていて、一方の傘歯車41は中心に内蔵した一本のネジ軸43と一体化され、他方の傘歯車41は、図10の(b)に示したように、外部から回転できるようにしてある。
従って、この伸縮ロッド40を採用して、一方の傘歯車41を外部から六角ボルト等によって回転すると、その両端にある2枚の係止片42間の距離がネジ軸43の回転によって伸縮し、互いに突き合わされている支保材部分10a間の寸法の伸縮することになる。
(実施例5)
図11及び図12には、第5実施例に係る支保材10が示してある。この支保材10では、分割することによってできた各支保材部分10aの端部に、図11の(b)に示したようにカラー52を被せ、かつ、両支保材部分10aの端部間を、図11の(c)に示した取付板53によって、図12に示したように連結するようにしたものである。この取付板53及び各支保材部分10aの端部には、図11の(b)及び(c)にて示したように、取付穴51及び長穴53aがそれぞれ形成してあり、これらの取付穴51及び長穴53aを通したボルトによって上記の連結を行うのである。当然、連結するためのボルトの、取付板53に対する固定位置は、長穴53aの長さ範囲内で自由になっている。
以上のような取付板53を使用した連結がなされた各支保材部分10a間には図12の(d)に示したように隙間が存在しているから、この隙間内に打ち込みスペーサ50を打ち込むと、両支保材部分10a間は、図12の(c)〜(a)に示したように押し広げられる。その結果、各支保材部分10a、つまり支保材10はその外周が大きくなって、外側に施工してある各矢板20に向けて押し付けられることになるのである。勿論、支保材10を外す場合には、上述したのとは逆の操作を行えばよい。
(実施例6)
図13には、支保材10の第6実施例が示してあるが、この支保材10は、矢板20群の内側に設置した場合に、その平面視外形形状がほぼ円形のものとなるようにしたものである。そして、この支保材10は、4箇所の分割部分11にて4つの支保材部分10aに分割できるようになっている。
この図13に示した支保材10では、図13の(a)に示したように、言わば「ドーナッツ」形状のものであり、このドーナッツ状の支保材10は、図13の(c)または(d)に端面形状を示したような完全円形断面(端面)かつ直線状の管材10bを採用して形成したものである。そして、この支保材10は、図13の(b)に示したような、全体の1/4を構成する支保材部分10aとなるように折曲したものを4本組み合わせて形成したものである。勿論、各支保材部分10aの各端部は、分割部分11となっているものである。
本発明の第1実施例に係る多角形状の支保材を示すもので、(a)は矢板20群の内側に施工した状態を示す平面図、(b)は当該支保材の側面図である。 同支保材が2つの半円部分とこれらを結ぶ直線部分からなる例を示す平面図である。 同支保材の丸形形状の他の例を示すもので、(a)は完全な円形の場合の平面図、(b)は半径の異なる半円と直線部とにより構成した場合の平面図、(c)は正六角形の場合の平面図である。 同第2実施例に係る楕円形状の支保材を示す平面図である。 同第3実施例に係る支保材を示すもので、(a)は矢板群の内側に施工した状態を示す平面図、(b)は当該支保材の側面図である。 図5に示した支保材を構成している支保材部分を示すもので、(a)は平面図、(b)は支保材部分とする前の管材の平面図、(c)は管材の端面図である。 図5に示したネジ軸を拡大して示した部分拡大平面図である。 図7に示したものの側面図である。 第4実施例に係る支保材を構成してる伸縮ロッドの分解斜視図である。 同第4実施例に係る支保材を示すもので、(a)は支保材を構成している支保材部分の平面図、(b)は上記(a)中の1−1線に沿って見た部分拡大断面図である。 本発明の第5実施例に係る支保材を示すもので、(a)は平面図、(b)は上記(a)中の2−2線に沿って見た部分拡大平面図、(c)は取付板の拡大平面図である。 第5実施例に係る打ち込みスペーサを使用した支保材における作業を示すもので、打ち込まれていた打ち込みスペーサを(a)〜(d)の順に取り外す様子を示した部分側面図である。 断面も平面視も丸形の支保材を示すもので、(a)は斜視図、(b)は支保材の1/4を構成している支保材部分の平面図、(c)及び(d)は円形管材の端面図である。 従来の技術を示す斜視図である。
符号の説明
10 支保材
10a 支保材部分
10b 管材
11 分割部分
12 伸縮部
13 ネジ軸取付部
14 保持ブロック
20 矢板
30 ネジ軸
31a 正ネジ
31b 逆ネジ
32 固定ナット
40 伸縮ロッド
41 傘歯車
42 係止片
43 ネジ軸
50 打ち込みスペーサ
51 取付穴
52 カラー
53 取付板
53a 長穴

Claims (7)

  1. 掘削部の崩落防止を行う矢板群の内側に配置される閉環状の支保材を複数に分割するとともに、この分割した支保材自体の長さを、前記矢板の使用横幅寸法の整数倍にしたことを特徴とする支保材。
  2. 前記支保材の分割部分の少なくとも一箇所にて伸縮部により伸縮可能としたことを特徴とする請求項1に記載の支保材。
  3. 前記伸縮部による伸縮を、正ネジ及び逆ネジを有したネジ軸により行うようにしたことを特徴とする請求項2に記載の支保材。
  4. 前記伸縮部による伸縮を、伸縮ロッドにより行うようにしたことを特徴とする請求項2に記載の支保材。
  5. 前記伸縮部による伸縮を、打ち込みスペーサにより行うようにしたことを特徴とする請求項2に記載の支保材。
  6. 前記伸縮部による伸縮を、流体圧シリンダにより行うようにしたことを特徴とする請求項2に記載の支保材。
  7. 前記閉環状は、真円状、楕円状若しくは卵形形状であることを特徴とする請求項1〜請求項6に記載の支保材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016044426A (ja) * 2014-08-21 2016-04-04 大成建設株式会社 円形立坑の支保構造および円形立坑の施工方法
CN109371981A (zh) * 2018-11-30 2019-02-22 中国人民解放军63926部队 适用于割圆型组合基坑支护结构的设计方法

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