JP2009196411A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員保護装置の駆動時間を短くして不要作動を抑制することを目的とする。
【解決手段】衝突が予測された場合に、シートバックの角度を目標角度になるように調整する。このとき、初めにシートアクチュエータの駆動のみ開始して電磁クラッチによってシートの状態変更を行う機構へ駆動を伝達しないようにし、さらに衝突予測時間が短くなったところで、電磁クラッチをオンしてシートアクチュエータの駆動をシートの状態変更を行う機構へ伝達してシートバックの角度の調整を開始する。
【選択図】図6

Description

本発明は、乗員保護装置にかかり、特に、衝突などの緊急状態を予測して乗員を保護する乗員保護装置に関する。
衝突などの緊急状態の際に乗員を保護する乗員保護装置としては、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の技術では、シートバックの動作速度を2種類の速度で動作可能とし、後方からの車両の障害物の接近を検出したときに、シート調整時の第1動作速度より速い第2速度でシートバックの傾斜角度を所定の安全角度になるまで作動させることが提案されている。これによって、シートバックの角度が適正に調整されると共に、シートベルトによる乗員の拘束を適切に行うことができ、緊急状態の際に乗員を保護することができる。
また、特許文献2に記載の技術では、車両に対して後方から衝突する衝突物を予知して、衝突予知信号によって乗員の操作によってシートバックを調整するよりも高速でシートバックを略垂直に起立させるようにすることが提案されている。
特開2005−119646号公報 特開2005−178443号公報
ところで、特許文献1、2に記載の技術のように、危険な状況が検出または予測された場合に、シートバックを安全な角度になるように高速で作動させる際に、着座乗員の体重が加わっているシートバックを作動するには、大きな力が必要であると共に、モータ等の駆動手段への通電時間等を考慮してシートバックを安全な角度まで作動させるために作動タイミングを早めていく必要が生じてくる。
しかしながら、作動タイミングを早めていくだけでは、衝突の可能性が低い段階で作動させてしまう状況が発生してしまい不要作動が増加する可能性があり、改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、乗員保護装置の駆動時間を短くして不要作動を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、自車両の障害物に対する緊急度合いを検出する検出手段と、乗員を保護するための乗員保護装置と、前記乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生すると共に、前記乗員保護装置へ前記駆動力を伝達するかしないかを選択制御可能な駆動手段と、前記検出手段の検出結果が閾値を超えた場合に、前記乗員保護装置へ駆動力を伝達しない状態で前記駆動手段を駆動して前記駆動手段の駆動エネルギーを蓄積した後に、蓄積した前記駆動エネルギー及び前記駆動手段の駆動力によって前記乗員保護装置を駆動するように前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、検出手段では、自車両の障害物に対する緊急度合いが検出される。例えば、検出手段は、自車両と障害物の距離等を検出することによって緊急度合いを検出したり、自車両と障害物の衝突予測時間等を求めることによって緊急度合いを検出することが可能である。
乗員保護装置は、乗員を保護する。乗員保護装置としては、各種機構を適用することができる。例えば、乗員保護装置としては、衝突に備えてシート状態を適正な状態に調整するシート調整装置、シートベルトの張力を調整するシートベルト調整装置、衝突に備えてサンルーフやサイドウインドガラスを閉じる装置などを適用することができる。また、フードを上昇させて衝突対象の歩行者を保護する装置などを適用するようにしてもよい。
また、駆動手段では、乗員保護装置を駆動するための駆動力が発生されると共に、乗員保護装置への駆動力を伝達するかしないかが選択制御可能とされている。
そして、制御手段では、検出手段の検出結果が閾値を超えた場合に、乗員保護装置へ駆動力を伝達しない状態で駆動手段を駆動して駆動手段の駆動エネルギーを蓄積した後に、蓄積した駆動エネルギー及び駆動手段の駆動力によって乗員保護装置を駆動するように駆動手段が制御される。
すなわち、緊急度合いが第1の閾値を超えた場合には、駆動手段の駆動力が乗員保護装置へ伝達されずに駆動手段の駆動のみが開始され、駆動手段の駆動が開始されることによってこの駆動力が蓄積される。その後、駆動手段の駆動力が乗員保護装置へ伝達されるように制御されるので、駆動手段の駆動エネルギーを蓄えてから乗員保護装置へ駆動力を伝達することで、乗員保護装置の駆動時間を短くすることができる。従って、乗員保護装置を駆動開始してから駆動手段の駆動エネルギーを蓄積する間に、緊急度合いが小さくなって緊急状態等が回避された場合には、乗員保護装置が駆動される前に駆動手段の駆動を停止することができるので、乗員保護装置の駆動開始を緊急度合いに合わせて不要作動を抑制することができる。
駆動手段は、請求項2に記載の発明のように、乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生する駆動力発生手段と、発生した駆動力を乗員保護装置へ伝達するように連結されると共に、発生した駆動力を乗員保護装置へ伝達しないように連結解除されるクラッチ手段と、を含むようにしてもよい。この場合には、制御手段が、検出手段の検出結果が第1の閾値を超えた場合に、連結解除するようにクラッチ手段を制御すると共に、駆動力が発生するように駆動力発生手段を制御し、検出手段の検出結果が第1の閾値より緊急度合いが高い第2の閾値を超えた場合に、連結するように前記クラッチ手段を制御することによって、駆動エネルギーを蓄積した後に、蓄積した駆動エネルギーと駆動手段の駆動力によって乗員保護装置を駆動することが可能となる。
また、駆動手段は、請求項3に記載の発明のように、乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生する駆動力発生手段と、駆動力発生手段によって発生された駆動力が所定値を超えた場合に、駆動力が乗員保護装置へ伝達されるように連結される遠心クラッチと、を含むようにしてもよい。この場合には、制御手段が、検出手段の検出結果が閾値を超えた場合に、駆動力発生手段の駆動を開始して、駆動力が所定値を超えて大きくなるように駆動力発生手段を制御することで、駆動エネルギーを蓄積した後に、蓄積した駆動エネルギーと駆動手段の駆動力によって乗員保護装置を駆動することが可能となる。
さらに、駆動手段は、請求項4に記載の発明のように、乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生する駆動力発生手段と、駆動力発生手段によって発生された駆動力を蓄積すると共に、乗員保護装置へ駆動力を伝達するかしないかを選択制御可能な蓄積手段と、を含むようにしてもよい。この場合には、制御手段が、検出手段の検出結果が第1の閾値を超えた場合に、駆動力発生手段の駆動力を乗員保護装置へ伝達しない状態で蓄積手段に駆動力を蓄積するように駆動力発生手段及び蓄積手段を制御し、検出手段の検出結果が第1の閾値より緊急度合いが高い第2の閾値を超えた場合に、駆動力発生手段の駆動力及び蓄積手段に蓄積された駆動力を乗員保護装置へ伝達するように駆動力発生手段及び蓄積手段を制御することことで、駆動エネルギーを蓄積した後に、蓄積した駆動エネルギーと駆動手段の駆動力によって乗員保護装置を駆動することが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、自車両の障害物に対する緊急度合いが閾値を超えた場合に、乗員保護装置への駆動を伝達しない状態で乗員保護装置を駆動するための駆動手段を駆動して駆動エネルギーを蓄積した後に、蓄積した駆動エネルギー及び駆動手段の駆動力によって乗員保護装置を駆動することにより、乗員保護装置の駆動時間を短くして不要作動を抑制することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置の概略車両搭載位置を示す図であり、図2は、本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置の構成を示すブロック図である。
本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置10は、図1、2に示すように、前方の障害物までの距離を検出するための前方ミリ波レーダー12、前側方の障害物までの距離を検出するための前側方ミリ波レーダー14、前方を撮影するステレオカメラ16、後方の障害物までの距離を検出するための後方ミリ波レーダー18、後側方の障害物までの距離を検出するための後側方ミリ波レーダー20、及び衝突判断ECU(Elecgtronic Control Unit)22を備え、それぞれバス24に接続されている。前方ミリ波レーダー12、前側方ミリ波レーダー14、ステレオカメラ16、後方ミリ波レーダー18、及び後側方ミリ波レーダー20は、車両周辺を監視して、監視結果を衝突判断ECU22に出力する。
前方ミリ波レーダー12は、例えば、フロントグリル中央付近に設けられ、前側方ミリ波レーダー14は、バンパ内の車幅方向両端付近等に設けられ、それぞれ車両前方や前側方にミリ波を出射することで対象物から反射してきた電波を受信し、伝搬時間やドップラー効果によって生じる周波数差などを基に対象物までの距離や自車との相対速度等を測定するために設けられている。また、後方ミリ波レーダー18及び後側方ミリ波レーダー20は、リアバンパー等に設けられ、それぞれ車両後方や後側方にミリ波を出射することで対象物から反射してきた電波を受信し、伝搬時間やドップラー効果によって生じる周波数差などを基に対象物までの距離や自車との相対速度等を測定するために設けられている。
ステレオカメラ16は、フロントウインドシールドガラス上方の中央付近に設けられ、車両前方を撮影して、周辺の障害物を検出すると共に、障害物までの距離を測定するために設けられている。なお、ステレオカメラ16は、省略した構成としてもよい。
そして、衝突判断ECU22は、前方ミリ波レーダー12、前側方ミリ波レーダー14、ステレオカメラ16、後方ミリ波レーダー18、及び後側方ミリ波レーダー20の検出結果を取得して衝突予測を行う。衝突予測については既知の各種技術を適用することができるので、詳細な説明を省略する。
また、本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置10は、シートの状態を調整するシート制御ECU26を更に備えてバス24に接続されている。
シート制御ECU26は、シートの各状態を調整するためのシートアクチュエータ28が接続されており、衝突判断ECU22によって衝突が予測された場合に、シートアクチュエータ28を制御して、シートリクライニング機構やシートスライド機構を調整し、衝突前までに予め定めた適正状態(適正範囲)にシートの状態を調整する。本実施形態では、図3に示すように、シート34のシートバック36の傾斜角度が、予め定めた目標角度(目標角度範囲)になるようにリクライニング調整する。
また、シート制御ECU26は、図示しないスイッチ等によってシート34の状態変更が指示された場合にスイッチの操作状態に応じて、シートアクチュエータ28を駆動して、シートスライドやリクライニング等のシートの状態を変更する。
シートアクチュエータ28には、電磁クラッチ30が設けられており、電磁クラッチ30のオンオフによって、シートアクチュエータ28のシート34の状態変更を行う機構への駆動力を伝達するかしないかが選択制御可能とされている。
電磁クラッチ30は、シート制御ECU26に接続され、シート制御ECU26の指示に応じて電磁クラッチ30のオンオフが制御される。
本実施の形態では、電磁クラッチ30は、通常はオン(シートアクチュエータ28の駆動をシート34の状態変更を行う機構へ伝達する状態)とされ、衝突判断ECU22の衝突予測が予め定めた緊急度合いの場合に、電磁クラッチ30をオフしてシートアクチュエータ28を駆動開始させ、衝突予測がさらに緊急度合いが高くなった場合に、電磁クラッチ30をオンしてシートアクチュエータ28のシート34の状態変更を行う機構へ駆動力を伝達するようになっている。すなわち、衝突が予測された場合に、シートアクチュエータ28の駆動速度を予め加速させておいてから、電磁クラッチ30をオンして駆動を伝達するようにすることで、シートアクチュエータ28の駆動エネルギーを蓄積してシート34の状態変更を開始する。これによって、シート34の状態変更の開始速度を上げることができ、目標位置までの状態変更時間を短くすることができるので、シート34の状態変更の開始タイミングを衝突予測の緊急度合いが高い場合に合わせることができ、不要作動を抑制することができる。
なお、シートアクチュエータ28の駆動力を、衝突予測時には、通常シート状態変更時(乗員の操作による変更時)より大きくするようにしてもよい。
続いて、上述のように構成された本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置10の各ECUで行われる処理について説明する。
まず、衝突判断ECU22で行われる処理について説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置10の衝突判断ECU22で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図4の処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされた場合に開始し、イグニッションスイッチがオフまたは衝突が検出された場合に終了するものとして説明する。
ステップ100では、前方障害物までの距離が入力されてステップ102へ移行する。すなわち、前方ミリ波レーダー12、前側方ミリ波レーダー14、ステレオカメラ16、後方ミリ波レーダー18、後側方ミリ波レーダー20等の検出結果が入力される。
ステップ102では、相対速度が算出されてステップ104へ移行する。例えば、ミリ波レーダー(前方ミリ波レーダー12、前側方ミリ波レーダー14、後方ミリ波レーダー18、後側方ミリ波レーダー20等)によって所定時間毎に検出された前方物体までの距離から相対速度が算出される。なお、ステレオカメラ16の撮影結果を画像処理することによって距離を求めて相対速度を算出するようにしてもよい。
ステップ104では、新たにミリ波レーダーの検出結果が入力されてステップ106へ移行する。
ステップ106では、衝突までの時間tが算出され、ステップ100に戻って上述の処理が繰り返される。すなわち、前方ミリ波レーダー12、前側方ミリ波レーダー14、ステレオカメラ16、後方ミリ波レーダー18、後側方ミリ波レーダー20等によって検出した自車に対する障害物までの距離と、ステップ102で算出した相対速度から衝突までの時間tを算出して、ステップ100に戻って上述の処理が繰り返される。
次に、シート制御ECU26で行われる処理について説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置10のシート制御ECU26で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図5の処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされた場合に開始し、イグニッションスイッチがオフまたは衝突が検出された場合に終了するものとして説明する。
ステップ200では、衝突判断ECU22によって算出された衝突予測時間tが入力されてステップ202へ移行する。
ステップ202では、衝突予測時間tが予め定めた時間t1未満になったか否か判定され、該判定が肯定された場合にはステップ204へ移行し、否定された場合にはステップ208へ移行する。
ステップ204では、シートアクチュエータ28が駆動中か否かシート制御ECU26によって判定される。該判定は、既に衝突時刻t1未満となってシートアクチュエータ28が駆動しているか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ206へ移行し、否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返される。
ステップ206では、シートアクチュエータ28が駆動、またはシートアクチュエータ28が駆動されてシート調整が行われている場合があるので、リセットしてシートアクチュエータ28の駆動を停止してステップ200へ戻って上述の処理が繰り返される。なお、リセットとしては、シート調整が行われている場合には、シート調整が行われる前の状態に戻すようにシートアクチュエータ28を駆動するようにしてもよい。
一方、ステップ202の判定が肯定されてステップ208へ移行すると、シートアクチュエータ28が駆動中か否かシート制御ECU26によって判定される。該判定が否定された場合にはステップ210へ移行し、肯定された場合にはステップ212へ移行する。
ステップ210では、電磁クラッチ30がオフされてシートアクチュエータ28の駆動が開始されてステップ212へ移行する。すなわち、シートアクチュエータ28の駆動をシート34の状態変更を行う機構へ伝達しない状態でシートアクチュエータ28の駆動のみを開始する。
ステップ212では、衝突予測時間tが予め定めた時間t2(t1>t2)未満になったか否か判定され、該判定が否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返され、肯定された場合にはステップ214へ移行する。
ステップ214では、電磁クラッチ30がオンされてステップ216へ移行する。すなわち、電磁クラッチ30がオンすることによって、シートアクチュエータ28の駆動力がシート34の状態変更を行う機構へ伝達されて、シート34の状態変更が開始される。本実施の形態では、シートバック36の角度が予め定めた目標角度(目標角度範囲)となるようにシートバック36の角度が調整開始される。
ステップ216では、シート34の状態が目標角度(目標角度範囲)になったか否か判定され、該判定が否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返され、肯定された場合にはステップ218へ移行する。なお、目標角度か否かの判定は、シートアクチュエータ28の駆動量から判定してもよいし、リクライニング角度を検出するセンサを設けて、センサの検出値によって検出するようにしてもよいし、予め定めた角度にリミットスイッチを設けてスイッチがオンされたか否かを判定するようにしてもよい。
ステップ218では、シートアクチュエータ28の駆動が停止されて一連の処理を終了する。なお、本実施の形態では、シートバック36の角度が目標角度になったところで処理を終了するようにしたが、その後衝突が検出されない場合には、ステップ206へ移行して、リセットしてステップ200に戻るようにしてもよい。
すなわち、本実施形態の乗員保護装置10は、衝突が予測された場合に、シートバック36の角度を目標角度になるように調整する。このとき、従来では、図6(A)に示すように、衝突予測時間が予め定めた時間になった場合にシートバック36の角度の調整を開始するが、本実施形態では、図6(B)に示すように、まずシートアクチュエータ28の駆動のみ開始して電磁クラッチ30によってシート34の状態変更を行う機構へ駆動力を伝達しないようにし、さらに衝突予測時間が短くなったところで(図6(B)ではクラッチ接続の時間になったとき)、電磁クラッチ30をオンしてシートアクチュエータ28の駆動力をシート34の状態変更を行う機構へ伝達してシートバック36の角度の調整を開始する。これによって、シートアクチュエータ28の駆動エネルギーを蓄えてから駆動力を伝達するので、目標角度までのシート移動時間を短くすることができる。従って、シートアクチュエータ28を駆動開始してから電磁クラッチ30がオンするまでの間に、衝突が回避された場合には、シートバック36の角度の調整が開始される前に、シートアクチュエータ28の駆動を停止することができるので、シート調整の開始タイミングを衝突時刻に近づけて不要作動を抑制することができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置について説明する。
第1実施形態では、電磁クラッチ30を用いてシートアクチュエータ28のシート34の状態変更を行う機構への駆動の伝達有無を選択するようにしたが、本実施形態では、電磁クラッチ30の代りに遠心クラッチを用いるようにしたものである。
図7は、本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置におけるシートの状態変更を行う機構の一例を示す図である。
本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置におけるシートの状態変更を行う機構は、基本的には、第1実施形態と同様に、シートアクチュエータ28によってシートバック36の角度調整を行う。
図7に示すように、シートアクチュエータ28の回転軸には、ピニオンギヤ40が設けられており、ピニオンギヤ40に対応して、シート調整用ギヤ42と、緊急調整用ギヤ44と、が設けられている。なお、シート調整用ギヤ42は、乗員のスイッチ操作等によってシート調整を行う際に用いる駆動するギヤであり、緊急調整用ギヤ44は、衝突予測に応じてシート調整を行う際に用いるギヤである。
シート調整用ギヤ42と緊急調整用ギヤ44は、シートアクチュエータ28がこの2つのギヤ間で移動することによって排他的に噛み合うようになっており、シートアクチュエータ28の移動は、シートアクチュエータ28の側方に設けられたソレノイドアクチュエータ46によって行われる。なお、図7(A)は、シートアクチュエータ28をシート調整用ギヤ42側に移動した図を示し、図7(B)は、シートアクチュエータ28を緊急調整用ギヤ44側に移動した図を示す。
シート調整用ギヤ42には、回転軸48を介してシート調整用伝達ギヤ50が係合されており、シート調整用伝達ギヤ50は、シートバック36の角度を調整するための回転軸に設けられたシートバック用ギヤ52に噛み合っている。
また、緊急調整用ギヤ44には、遠心クラッチ54のインナー部54Aが接続されており、遠心クラッチ54のアウター部54Bは、シートバック用ギヤ52に噛み合っている緊急調整用伝達ギヤ56に接続されている。
遠心クラッチ54のインナー部54Aには、アウター部54Bと連結するためのストッパー部材54Cが設けられており、インナー部54Aの回転速度が所定の回転速度(駆動力が所定値)になると、ストッパー部材54Cがアウター部54B側へ突出してインナー部54Aとアウター部54Bとが連結される(クラッチオンする)ようになっている。
図8は、本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置の構成は、図8に示すように、図2に示した第1実施形態の乗員保護装置10に対して、電磁クラッチ30の代りに遠心クラッチ54を用いるため、通常のシート調整(スイッチ等によるシート調整)と、衝突予測された場合のシート調整と、を切り換えるための上述のソレノイドアクチュエータ46がシート制御ECU26に接続される点のみが異なるだけで、その他の構成は同一である。
続いて、本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置の各ECUで行われる処理について説明する。
衝突判断ECU22で行われる処理は、第1実施形態と同様に、図4の処理に従って衝突予測時刻の算出が行われるので、詳細な説明は省略する。
図9は、本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置のシート制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図9の処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされた場合に開始し、イグニッションスイッチがオフまたは衝突が検出された場合に終了するものとして説明する。また、第1実施形態と同一処理については同一符号を付して説明する。
ステップ200では、衝突判断ECU22によって算出された衝突予測時間tが入力されてステップ202へ移行する。
ステップ202では、衝突予測時間tが予め定めた時間t1未満になったか否か判定され、該判定が肯定された場合にはステップ204へ移行し、否定された場合にはステップ208へ移行する。
ステップ204では、シートアクチュエータ28が駆動中か否かシート制御ECU26によって判定される。該判定は、既に衝突時刻t1未満となってシートアクチュエータ28が駆動しているか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ206へ移行し、否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返される。
ステップ206では、シートアクチュエータ28が駆動、またはシートアクチュエータ28が駆動されてシート調整が行われている場合があるので、リセットしてシートアクチュエータ28の駆動を停止してステップ200へ戻って上述の処理が繰り返される。なお、リセットとしては、シート調整が行われている場合には、シート調整が行われる前の状態に戻すようにシートアクチュエータ28を駆動するようにしてもよい。
一方、ステップ202の判定が肯定されてステップ208へ移行すると、シートアクチュエータ28が駆動中か否かシート制御ECU26によって判定される。該判定が否定された場合にはステップ211へ移行し、肯定された場合にはステップ216へ移行する。
ステップ211では、シートアクチュエータ28が緊急調整用ギヤ44側へ移動されて駆動が開始されてステップ216へ移行する。すなわち、ソレノイドアクチュエータ46によってシートアクチュエータ28の位置が緊急調整用ギヤ44側へ移動されて(図7(B))、ピニオンギヤ40と緊急調整用ギヤ44とが噛み合ってシートアクチュエータ28の駆動を開始する。すなわち、遠心クラッチ54を備えているため、シートアクチュエータ28が所定の回転速度(駆動力が所定値になる)までは、シートアクチュエータ28の駆動力がシートバック用ギヤ52に伝達されない状態でシートアクチュエータ28のみが駆動されて、シートアクチュエータ28が所定の回転速度になったところで、シートアクチュエータ28の駆動力がシートバック用ギヤ52に伝達される。
ステップ216では、シート34の状態が目標角度(目標角度範囲)になったか否か判定され、該判定が否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返され、肯定された場合にはステップ218へ移行する。なお、目標角度か否かの判定は、シートアクチュエータ28の駆動量から判定してもよいし、リクライニング角度を検出するセンサを設けて、センサの検出値によって検出するようにしてもよいし、予め定めた適正角度にリミットスイッチを設けてスイッチがオンされたか否かを判定するようにしてもよい。
ステップ218では、シートアクチュエータ28の駆動が停止されて一連の処理を終了する。なお、本実施の形態では、シートバック36の角度が目標角度になったところで処理を終了するようにしたが、その後衝突が検出されない場合には、ステップ206へ移行して、リセットしてステップ200に戻るようにしてもよい。
すなわち、本実施形態の乗員保護装置においても、衝突が予測された場合に、シートバック36の角度を目標角度になるように調整する。このとき、従来では、図6(A)に示すように、衝突予測時間が予め定めた時間になった場合にシートバック36の角度の調整を開始するが、本実施形態では、遠心クラッチ54を備えているため、シートアクチュエータ28の駆動力がシート34の状態変更を行う機構へ伝達されずに、シートアクチュエータ28の駆動のみが開始される。そして、シートアクチュエータ28が所定の回転速度になったところで、遠心クラッチ54のインナー部54Aとアウター部54Bがストッパー部材54Cによって連結されて、シートアクチュエータ28の駆動力がシート34の状態変更を行う機構へ伝達され、シートバック36の角度の調整を開始する。これによって、シートアクチュエータ28の駆動エネルギーを蓄えてから駆動力を伝達するので、第1実施形態と同様に、目標角度までのシート移動時間を短くすることができる。従って、シートアクチュエータ28を駆動開始してから遠心クラッチ54がオンするまでの間に、衝突が回避された場合には、シートバック36の角度の調整が開始される前に、シートアクチュエータ28の駆動を停止することができるので、シート調整の開始タイミングを衝突時刻に近づけて不要作動を抑制することができる。
なお、上記の実施の形態では、衝突予測時間を算出して、衝突予測時間に応じてシート調整を行うようにしたが、これに限るものではなく、障害物までの距離に応じてシート調整を行うようにしてもよいし、障害物に対する危険度合いを表す他のパラメータを用いるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、乗員保護装置として、シートバック36の角度を調整する例を適用したが、これに限るものではなく、例えば、衝突予測に応じてシートスライド位置を調整するシート調整装置、衝突予測に応じてシートベルトの張力を調整するシートベルト調整装置、衝突予測に応じてサンルーフやサイドウインドガラス等を閉じて乗員の車外放出を防止する装置、衝突予測に応じてフードを上昇させて歩行者への衝撃を吸収する装置等のように、モータの回転や油圧等のエネルギーを蓄えて作動することができる乗員保護装置を適用するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、電磁クラッチ30や遠心クラッチ54を用いてシートアクチュエータ28の駆動エネルギーを蓄積するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、図10に示すように、巻取りバネ60等を利用して、駆動エネルギーを蓄積するようにして、衝突予測に応じてシートバック36の角度を調整する際に、巻取りバネ60の駆動エネルギーを利用して、シートアクチュエータ28の駆動を補助するようにしてもよい。図10の場合には、衝突予測時間tがt1未満になったところで、図10(A)に示すように、緊急調整用ギヤ44とピニオンギヤ40が噛み合うようにソレノイドアクチュエータ46、58を制御してシートアクチュエータ28によって巻取りバネ60を巻き取ることによってシートアクチュエータ28の駆動エネルギーを蓄積する。そして、衝突予測時間tがt2(t1>t2)未満になったところで、図10(B)に示すように、ピニオンギヤ40とシート調整用ギヤ42が噛み合うようにソレノイドアクチュエータ46、58を制御してシートアクチュエータ28と巻取りバネ60に蓄積された駆動エネルギーを用いてシートバック用ギヤ52を駆動すればよい。また、通常のシート調整時には、図10(C)に示すように、ピニオンギヤ40とシート調整用ギヤ42が噛み合うようにソレノイドアクチュエータ46を制御すると共に、緊急調整用ギヤ44とピニオンギヤ40が離間するようにソレノイドアクチュエータ58を制御すれば、乗員の指示によるシート調整を行うことができる。なお、図10では、図7と同一構成については同一符号として示す。
本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置の概略車両搭載位置を示す図である。 本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置の構成を示すブロック図である。 シート調整の一例(リクライニング調整)を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置の衝突判断ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係わる乗員保護装置のシート制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (A)は従来のアクチュエータの作動タイミングを示す図であり、(B)は本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置におけるシートアクチュエータの作動タイミングを示す図である。 本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置におけるシートの状態変更を行う機構の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係わる乗員保護装置のシート制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 シートアクチュエータの駆動エネルギーを
符号の説明
10 乗員保護装置
12 前方ミリ波レーダー
14 前側方ミリ波レーダー
16 ステレオカメラ
18 後方ミリ波レーダー
20 後側方ミリ波レーダー
22 衝突判断ECU
24 バス
26 シート制御ECU
28 シートアクチュエータ
30 電磁クラッチ
34 シート
36 シートバック
46、58 ソレノイドアクチュエータ
54 遠心クラッチ
60 巻取りバネ

Claims (4)

  1. 自車両の障害物に対する緊急度合いを検出する検出手段と、
    乗員を保護するための乗員保護装置と、
    前記乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生すると共に、前記乗員保護装置へ前記駆動力を伝達するかしないかを選択制御可能な駆動手段と、
    前記検出手段の検出結果が閾値を超えた場合に、前記乗員保護装置へ駆動力を伝達しない状態で前記駆動手段を駆動して前記駆動手段の駆動エネルギーを蓄積した後に、蓄積した前記駆動エネルギー及び前記駆動手段の駆動力によって前記乗員保護装置を駆動するように前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備えた乗員保護装置。
  2. 前記駆動手段は、前記乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生する駆動力発生手段と、発生した前記駆動力を前記乗員保護装置へ伝達するようにする連結されると共に、発生した前記駆動力を前記乗員保護装置へ伝達しないようにする連結解除されるクラッチ手段と、を含み、
    前記制御手段が、前記検出手段の検出結果が第1の閾値を超えた場合に、連結解除するように前記クラッチ手段を制御すると共に、前記駆動力が発生するように前記駆動力発生手段を制御し、前記検出手段の検出結果が第1の閾値より前記緊急度合いが高い第2の閾値を超えた場合に、連結するように前記クラッチ手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記駆動手段は、前記乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生する駆動力発生手段と、前記駆動力発生手段によって発生された駆動力が所定値を超えた場合に、前記駆動力が前記乗員保護装置へ伝達されるように連結される遠心クラッチと、を含み、
    前記制御手段が、前記検出手段の検出結果が閾値を超えた場合に、前記駆動力発生手段の駆動を開始して、駆動力が所定値を超えて大きくなるように前記駆動力発生手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  4. 前記駆動手段は、前記乗員保護装置を駆動するための駆動力を発生する駆動力発生手段と、前記駆動力発生手段によって発生された駆動力を蓄積すると共に、前記乗員保護装置へ前記駆動力を伝達するかしないかを選択制御可能な蓄積手段と、を含み、
    前記制御手段が、前記検出手段の検出結果が第1の閾値を超えた場合に、前記駆動力発生手段の駆動力を前記乗員保護装置へ伝達しない状態で前記蓄積手段に前記駆動力を蓄積するように前記駆動力発生手段及び前記蓄積手段を制御し、前記検出手段の検出結果が第1の閾値より前記緊急度合いが高い第2の閾値を超えた場合に、前記駆動力発生手段の駆動力及び前記蓄積手段に蓄積された駆動力を前記乗員保護装置へ伝達するように前記駆動力発生手段及び前記蓄積手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
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