JP2009195947A - レーザビーム加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で高速な走査が実行できるレーザビーム加工装置を提供する。
【解決手段】レーザ光をスポットビーム状にして照射する照射手段1と、照射手段1を回動する第1の回動駆動手段3と、照射手段1、第1の回動駆動手段3、及び第1の回動駆動手段3の支持手段8を一体とした部材を回動する第2の回動駆動手段6とを備え、第1の回動駆動手段3の回動中心軸線3Aと、第2の回動駆動手段の回動中心軸線7Aとは一点で交差するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザビーム加工装置に関する。特に、簡易な構造であって、レーザビームを高速・高精度に走査出来るレーザビーム加工装置に関する。
レーザ光を微小なスポットに集光して(以下、このように集光されたものを「レーザビーム」と言う)、被加工物に照射し、その高いエネルギー密度によって被加工物を溶接したり、被加工物の一部を除去するレーザビーム加工装置が広く使用されている。この加工装置では、レーザビームを被加工物に対して走査し、例えば予め定めた加工パターンで加工を行うことが多く行われる。レーザビームの走査を行うには、主として2つの方法が採用されている。一つは、被加工物を加工テーブルに載置し、該テーブルをXY方向に移動することによって行う直動方式がある(例えば、特許文献1参照)。
他の方法は、被加工物を固定しておき、レーザビームを偏向する方法である。レーザビームを偏向するには、例えば、直交するX方向及びY方向対応に各々ガルバノミラーを配置し、これを回動させることでガルバノミラーに入射させたビームの反射光の方向を変えることでレーザビームを平面的に走査する光学スキャナ方式がある(例えば、特許文献2)。
特開2006−095530号公報(段落0031、図1) 特開2006−272430号公報(段落0007、図5)
光学スキャナ方式は、可動部分の質量が比較的少なく実現出来るので高速な走査が可能であり、1,000mm/秒程度の走査速度が実現できる。しかし、レーザビームを走査ビームの角度に比例した位置に集光させるF−θレンズには口径の制限があり、限られた範囲でしか走査を行うことが出来ない。一方、これを解決するためF−θレンズの口径を大きくすると価格が上昇するという欠点がある。
直動方式を用いると、走査範囲としては広いものが得られるが、加工テーブル自体の重量が大きく、テーブルの重量による慣性により複雑な動きを高速に行うことが困難である。特に、直線的な走査と曲線的な走査ではその慣性により可能な走査速度が大きく相違するため、単位時間当たりのレーザビームのエネルギー密度を一定にするためには照射レーザビームの出力を走査速度に応じて制御する必要があった。
従って、本発明は、上記従来の光学スキャン方式、及び直動方式の問題点を解決するもので、簡易な構成で高速な走査が実行できるレーザビーム加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様としてのレーザビーム加工装置100は、例えば、図1に示すように、レーザ光をビーム状にして照射する照射手段1と、照射手段1を回動する第1の回動駆動手段2と、照射手段1、第1の回動駆動手段2、及び第1の回動駆動手段2の支持手段8を一体とした部材を回動する第2の回動駆動手段6とを備え、第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aと、第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aとは一点Oで交差する。
ここで、「回動駆動手段」とは、照射手段等から出射されるレーザビームの方向を照射手段等に設けた回転軸を中心にして所定の角度だけ偏向させる手段である。尚、「回動」とは、回転軸に対して正逆の両方向に所定角度だけ回転することを言う。本発明の場合回転角度は±180度以内である。「回動駆動手段」は照射手段を回動することができれば、モータのような回転手段であっても、アクチュエータのような直線駆動手段であってもよい。「回動駆動手段の支持手段」とは、駆動手段全体を支持する部材等であって、例えば、駆動手段がモータの場合では、モータのステータを空間的に固定する部材を言う。尚、本発明では、支持手段8は空間に絶対的に固定されておらず、支持手段8がさらに別の駆動手段6により空間的に変移させられる。このようにして回動駆動手段2、6は照射手段を所定の方向に所定の角度だけ偏向させる。第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aと、第2の回動駆動手段の回動中心軸線7Aとの角度αは典型的には90°であるが、これに限定されるものではない。
このように構成すると、簡単な機構でレーザビームを走査することができる。また、この走査には比較的質量の小さな照射装置1を回動させればよいので加工テーブルを移動させる方式に比べてレーザビームを高速に走査することができる。また、レーザビームを複雑なパターンで走査しても一定の速度で走査を行うことができるので均一な加工を行うことができる。また、第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aと、第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aが1点で交差するため、これら2つの軸の周りの同じ回動角度は被照射物10の表面上で同じビーム走査距離を与えるので、2つの軸3A、7Aに対して同じ寸法精度を与えることが出来る。
上記目的を達成するため、本発明の第2の態様としてのレーザビーム加工装置100は、本発明の第1の態様において、例えば、図5に示すように、照射手段の重心G1が第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3A上(Oで表示)にあり、又は/及び、照射手段1、第1の回動駆動手段2、及びその支持手段8を一体とした部材の重心G2が第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7A上(Oで表示)にあるものである。尚、図5には後の説明の便宜のため、重心G1、G2が回動中心軸線上に無い場合を、夫々、G1d、G2dとして示してある。
ここで、「重心G1」は、第1の回動駆動手段の回動中心軸線3Aに垂直な面に射影した照射手段1の重心の位置であり、「重心G2」は、第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aに垂直な面に射影した照射手段1、第1の回動駆動手段2、支持部材8を一体とした全体の部材の重心の位置である。
このように構成すると、回動する部材の重量分布が回動中心軸に対して釣り合いがとれて、重力の影響が少なくなり、回動がスムーズに行われ、振動のような問題を回避することができる。また、回転モーメントが小さくなるので応答が速くなり、モータの容量を小さくすることができる。
上記目的を達成するため、本発明の第3の態様としてのレーザビーム加工装置100は、本発明の第2の態様において、例えば、図6に示すように、
照射手段1、第1の回動駆動手段2、及びその支持手段8を一体とした部材を含む全体の重心位置G2に、第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aが通るように錘体14を付加したものである。
ここで、「重心G2」は、第2の回動駆動手段の回動中心軸線7Aに垂直な面に射影した照射手段1、第1の回動駆動手段2、支持部材8全体の重心の位置である。
このように構成すると、図1、図5のような、照射手段1、第1の回動駆動手段2、及びその支持手段8を一体とした部材の重心位置G2が第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7A上からずれる(図1では左奥の第1の回動駆動手段2の方向に重心位置がずれる。図5(b)で、その場合の重心の位置をG2dとして示した。)のを重心G2とOが一致するように補償することができるので、回動がスムーズに行われ、振動のような問題を回避することができる。
上記目的を達成するため、本発明の第4の態様としてのレーザビーム加工装置100は、本発明の第2又は第3の態様において、例えば、図1のように、
第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aと、第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aとの交点Oが、レーザビーム5の光軸4上にあるものである。
このような構成になっているので、レーザビーム5が被照射物10の表面に対して垂直に近い状態で照射されるため照射スポットの形状が拡がりにくく照射効率が高い。
上記目的を達成するため、本発明の第5の態様としてのレーザビーム加工装置100aは、本発明の第1乃至第4の態様において、例えば、図11に示すように、
照射手段1を、第1の回動駆動手段2(図1参照)、及び第2の回動駆動手段6の回動角度θに応じて移動し、レーザビーム5の焦点fが加工対象物10の加工部分に略一致するようにしたものである。
このような構成になっているので、照射手段のビーム方向角度(θ)が変わっても常に目的とする加工対象物の加工部分にレーザビーム5が照射されることになり微細な加工が可能となるので、低コヒーレントな光源を用いることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において、互いに同一又は相当する部分には同一符号を付し,重複した説明は省略する。また、「8a」「8b」のように「英小文字」を伴うものは、8の構成と大部分の構成は共通するが一部相違するものを含む意である。また、下付き数字は、同一の構成のものが複数ある場合個々を区別するものであるが、特に区別する必要が無いときは下付き文字を付けずに説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態としてのレーザビーム加工装置100について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置100の斜視図である。光源12からのレーザ光は光ファイバ13で照射手段1に導かれる。レーザ光源12としては、YAGレーザ等が用いられ、その出力は加工物、加工内容によって異なるが数W〜100W程度である。照射手段1は、入射したレーザ光をその中に設けたレンズシステム等を用いて集光し、焦点fにおいてスポットを有するレーザビーム5を生成する。このような照射手段は公知技術であるので詳細は省略する。
尚、近年小型で高出力の半導体レーザが開発され、照射手段1に光源12を組み込むことができるようになり、そのような実施の形態も可能である。光源12の構成については本発明の本質的な内容とは関係がないので詳細は省略する。
照射手段1は、レーザビームが加工対象物である被照射物(以下「被加工物」と言うことがある)10の所定の位置に焦点を結ぶように位置決めされる。被照射物10は被照射物支持体11上に固定され、典型的には、図1のように被照射物10〜10は複数である。被照射物支持体11は、更に基体9に対してその位置が所定の方向(図では、X及びY)に可動できるように支持される。被照射物支持体11は典型的には、例えば、X−Y可動ステージである。基体9は、レーザビーム加工装置100のフレーム等に固定されており、レーザビーム装置の動作中終始動かない。
照射手段1の側面aには第1の回動駆動手段2の回動駆動軸3が固定されており、照射手段1全体を第1の回動中心軸線3Aの回りに回動させる。第1の回動駆動手段2は支持手段としての支持部材8に固定され、支持部材8に対して照射手段1を回動する。第1の回動駆動手段2には、例えばステップモータ等が使用できる。モータの回転力をギヤを介して回動駆動軸3に加えてもよい。また、ステップモータ以外にもアクチュエータ等の種々の駆動手段を用いることができることは当業者間に周知である。具体的には後述する。
支持部材8は、例えば、図1に示すようにL字形の部材が用いられる。支持部材8には、第2の回動駆動手段6の回動駆動軸7が固定される。第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aと第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aとは交点Oで交差する。従って、照射手段1は交点Oを中心にしてレーザビーム5を2軸方向に偏向させる。これら2つの軸の周りの同じ偏向角度は被照射物10の表面上で同じビーム走査距離を与え、2つの軸3A、7Aに対して同じ寸法精度を与えることが出来る。第1の回動中心軸線3Aと第2の回動中心軸線7Aは、典型的には垂直である。この場合は、走査線は直交座標系を構成する。
尚、ここでは、支持部材8として、L字形のものを説明したが、この形状に限定されるのではなく、要は第1及び第2の回動駆動軸3,7を独立に駆動できる形状であればよい。また、図1では、交点Oがレーザビーム5の光軸上にある構成を示したが、これに限定されるものではない。このような光軸上にない構成は図7を参照して後述する。
駆動制御手段20は、第1及び第2の回動駆動手段2,6、及び被照射物支持体11の駆動を制御するもので、被加工物10に照射するレーザビーム5の走査パターンに従って制御信号を送出する。レーザビーム5の走査パターンは、予め定めたレーザビーム5の位置データをメモリに蓄積しておき順次読み取ったり、位置データを計算で求めることにより得ることが出来る。
図2は、第1の実施の形態のレーザビーム加工装置100を用いて被加工物10を加工する手順を示したものある。以下、図1のような多数の被加工物10〜10として金属パッケージの蓋をレーザ溶接によって封止する場合について、図2を、図1及び図3を参照しつつ説明する。
先ず、図3のように、被照射物10〜10を被照射物支持体11に並べて固定する。次に、被照射物支持体11を移動させて被照射物10を照射手段の真下の照射エリア内に設定する(ステップS1)。次に、照射手段を駆動し、被照射物の所定の位置にレーザビーム5が照射されるように初期位置決めを行う(ステップS2)。次に、光源12の出力をオンとして所定のエネルギーで照射を行うと共に、第1及び第2の回動駆動手段2、6の回動駆動動作を行ってレーザビーム5を走査し、所定のパターンの溶接(図3で、溶接パターンの例をW1として示す)を行う(ステップS3)。照射工程が終わったら、更に未照射の被照射物があるかを判断し(ステップS4)、ある場合には、ステップS1に戻り、被照射物10を照射エリア内に移動し、同様の動作を行って溶接工程(図3で、溶接パターンの例をW2として示す)を行う。未照射の被照射物10がない場合には一連の工程を終了させる。
[第2の実施の形態]
図4は、第1の回動中心軸線3Aと第2の回動中心軸線7Aとが直交しない、第2の実施の形態の構成例の平面図を示したものである。第1の回動駆動手段2が半円形状の支持部材8bによって固定され、第1の回動駆動軸3が照射手段1a(本実施の形態では、図1の場合と異なり円筒形の場合を示した)を回動させる。支持部材8bには、第2の回動駆動手段6の回動駆動軸7が固定され、第1の回動駆動手段2及び照射手段1の全体を回動させる。第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aは、第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aと1点(O)で交わっているが、2つの軸の交角αは直角ではない。このような構成は、レーザビーム5の走査方向によっては斜交座標系が好ましい場合に好適である。尚、当然のことであるが、前記二つの回動中心軸線3Aと7Aの方向が一致することはない(即ち、両中心軸線が平行ではない)。一致すれば、2次元的な走査が出来ないからである。第2の回動駆動手段6は第1の回動駆動手段2と同様のものを用いることができる。第2の回動駆動手段6は基体9に固定されている。
第2の回動駆動手段6を回動させると支持部材8bが回動中心軸線7Aの回りに回動し、結果として、レーザビーム5を第1の回動駆動手段2による走査方向と所定の角度αを持って走査することが出来る。
[第3の実施の形態]
図5は、本発明の第3の実施の形態におけるレーザビーム加工装置を説明する図である。図5(a)は、図1において、照射手段を回動中心軸線3Aの方向に第1の回動駆動手段2と反対の側から見た図である。Oは第1の回動中心軸線3Aと第2の回動中心軸線7Aの交点であり、G1は照射手段の重心を第1の回動中心軸線3Aに垂直な面に投影した点である。本実施の形態はOとG1が一致するようにしている。また、図5(b)は、照射手段を回動中心軸線7Aの方向に第2の回動駆動手段6と反対の側から見た図面である。第2の回動中心軸線7Aは交点Oを通過する。G2は照射手段1、第1の回動駆動手段2、及び支持部材8を含む部材全体の重心を回動中心軸線7Aに垂直な面へ投影した点である。本実施の形態は、回動中心O、重心G1、G2が一致するようにしたものである。尚、図において、G1d、G2dは重心が一致していない場合の重心の位置を示したものである。
このように構成すると、回動駆動に必要な力が左右の回動方向に対して均等となりスムーズな回動が可能となる。また、重力の影響を受けにくくなる。このため回動に伴う振動等の問題が少なくなる。
[第4の実施の形態]
ところで、各部材の形状によっては回動中心を重心に一致させられない場合が生じる。特に第2の回動駆動手段6の回動中心は、支持部材8、第1の回動駆動手段2の質量分布が第2の回動駆動手段の回動駆動軸線中心軸線に対して対称でないため回動中心を重心に一致させることが困難な場合が多い。
図6は、上記のような問題点を解決した第4の実施の形態におけるレーザビーム加工装置を説明する図である。図6(a)は、支持部材8に対し、第1の回動駆動手段2の固定部分と反対の側に錘体支持体15を介して錘体14を付加したものである。錘体14の質量と錘体支持体15の長さは、第2の回動駆動手段6の回動中心軸線7Aに対し、左側、右側のモーメントが釣合うように設定する。
図6(b)は、コの字型の支持部材8aを使用したものである。このようにすると、支持部材の重量アンバランスを回避することが出来る。図6(c)は、錘体14を照射手段1に付加したものである。このような実施の形態でも図6(a)と同様の効果を得ることができる。
図6(d)のようにコの字型支持部材8aを用い、第1の回動駆動手段2と反対側に第3の回動駆動手段2aを付加し、該第3の回動駆動手段2aの回動中心軸線3Aaを第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aに一致するようにしてもよい。このような構成で第1の回動駆動手段2及び第3の回動駆動手段2aで照射手段1を駆動する。
[第5の実施の形態]
図7は、第5の実施の形態の構成を示したものである。図7(a)は、回動中心軸線7Aの方向から第2の回動駆動手段6とは反対側から見た側面図であり、(b)は、本実施の形態を上から見た平面図である。図のように、照射手段1が第2の回動中心軸軸線7A上の位置Oから第1の回動駆動手段2とは反対の方向にレーザビーム5の光軸4が交点Oを通らないように構成されて、当該第1の回動駆動軸3に固定されている。このため、照射手段1の光軸(レーザビーム5の光軸4)は、被照射物10の加工面の垂線に対して角度βだけ傾斜している。
このような構成においても、第1の回動駆動手段2の回動中心軸線3Aと第2の回動手段6の回動中心軸線7Aの交点Oに光軸4を設けた構成と同様な効果を得ることが出来る。さらに、このように構成すると、照射手段1を錘体としても使用することができ、全体の構成が簡単になる。
次に、図8を参照して、本発明における照射手段1と被照射物10間の距離について説明する。
図8は、第1又は第2の回動中心軸線3A(又は、7A)方向から見た照射手段から出射されるレーザビーム5と被照射物10との関係を模式的に示したものである。一般に高コヒーレントのレーザ光では照射手段から出射されるビームは出射角として非常に小さいものが得られるのでビームの広がりによるレーザビームの広がりは大きな問題にはならないが、レーザ加工に用いるような大出力のレーザではマルチモード発振によるものが殆どであり、高コヒーレントでない。そのため非常に微細な加工を行う場合にはレーザビーム5の拡がりが無視できない。図8のように、照射手段をある角度(図ではθ)傾けた場合でも焦点からのずれdZが許容範囲に入ることが要求される。
照射手段を傾けた時の被照射物上のレーザビームのスキャンエリア(X)と焦点からのずれ(dZ)の関係は以下の式で表される。

dZ=R−R/(R−X1/2

図9は、レーザビームの焦点と被照射物10とのずれdZを計算した図で、上式を照射手段の回動中心点(O)から被照射物10の距離(R)をパラメータとして示したものである。dZはXが増加すると増加し、Rが増加すると減少する。従って、回動中心点Oと被照射物10との距離(R)を大きくすることで、所定の移動距離(X)に対する焦点ズレは小さくなる。
図10はレーザビームの形状を示す図で、照射手段から出射されるレーザビーム5を示したものである。一般的には、焦点f付近で最もビーム径が狭くなったいわゆる「ウェスト状ビーム」となる。発明者の実験によれば、焦点ズレによるビーム径の変化を±10%以内に収めるには、被照射物との距離の偏差(dZ)を被照射物との距離Rの0.1%以内、大きくても1%以内にしなければならないことが分かっている。従って、例えば、dZ=0.1mmの時、R=100mmであれば、X≦4.48mmであり、又は、dZ=0.2mmの時、X=8mmとしたいならば、R≧160mmとなり、被照射物10の大きさが10mm角程度であれば十分実用になる。
[第6の実施の形態]
図11は、照射手段の偏角θが更に大きくなった場合の焦点fからのずれを補償する第6の実施の形態におけるレーザビーム加工装置100aを説明する図である。本実施の形態は、偏角θに対応して照射手段1を移動し、照射手段1と被照射物10の距離Raを一定とするもので、偏角θが大きい場合は、照射手段1の回動中心と被照射物10間の距離Raを短くし、図10で図示した範囲2dZに被加工物の加工部分が入るようにする。このように制御するため、例えば図11に示すように第2の回動駆動手段6と基体9の間に回動駆動手段6を上下に移動可能(この場合、同時に照射手段も移動)とする上下動駆動手段16を設ける。制御駆動部20には、第1の回動駆動手段2、第2の回動駆動手段6(及び/又は第3の回動駆動手段2a(図6(d)参照))への駆動信号を作成する第1の制御駆動部20Aと、上下動駆動手段16への駆動制御信号を作成する第2の制御駆動部20Bを設ける。第2の制御駆動部20Bは第1の制御駆動部20Aからの偏角θの情報に基づき距離Raを一定とするような制御駆動信号を作成する。尚、ここでは、電気的な制御法について説明したが、ギヤやカム等を組み合わせた機械的な機構で同様の機能を実現することもできることは勿論である。
以上、回動駆動手段2,2a、6として、モータを用いたものについて説明した。しかし、モータに限定されるべきものではない。以下、図12を参照して他の方法による実施の形態を説明する。
図12(a)は、直動アクチュエータ17を用いた実施の形態で、照射手段1の回動中心軸線3Aと7Aとの交点Oから離れたP点に直動アクチュエータ17を連結させたものである。
図12(b)は、二つのアクチュエータ19A、19Bを用いたチルト機構18によって照射手段を回動させるものである。
次に、本発明の効果について実験結果を用いて説明する。
図13(b)は、図13(a)に示すような曲率半径r=0.2mmのコーナを含むコーナ部をレーザ走査してレーザ溶接を行った場合の走査速度を従来技術と比較して示したものである。従来技術は、被照射物をX−Yステージを使って移動させるもので照射手段は固定である。(ア)は本発明の第1の実施の形態によるもの、(イ)は従来技術によるものである。図に示すように、従来技術では直線部分(a−b、c−d部分)で走査速度は40mm/秒であるが、コーナ部分(b−c)では15mm/秒と半分以下になっている。これは、X−Yステージの重量が大きく急速な方向変化ができないためである。このように、コーナ部分では速度が低下するので照射するビームのエネルギーを速度に応じて制御する必要も生じる。これに対して、本発明による実験結果では、走査速度をほとんど変化する必要がない。以上により、高速なレーザビーム加工を実現することができる。
以上説明した複数の実施の形態は、個々で説明した構成の範囲に限定されるわけではなく、各々の実施の形態を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置の斜視図 本発明の第1の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置を用いた加工手順 被加工物の被照射物支持体への支持状態を示す図 本発明の第2の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置を説明する図 本発明の第3の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置を説明する図 本発明の第4の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置を説明する図 本発明の第5の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置を説明する図 照射手段と被照射物の距離の関係を説明する図 レーザビームの焦点と被照射物とのずれを計算した図 レーザビームの形状を示す図 本発明の第6の実施の形態にかかるレーザビーム加工装置を説明する図 回動駆動手段の他の形態を示す図 本発明の効果を示す図
符号の説明
100,100a レーザビーム加工装置
1,1a 照射手段
2 第1の回動駆動手段
2a 第3の回動駆動手段
3 第1の回動駆動軸
3A 回動中心軸線(第1の回動駆動手段の)
4 光軸
5 レーザビーム(スポットビーム)
6 第2の回動駆動手段
7 第2の回動駆動軸
7A 回動中心軸線(第2の回動駆動手段の)
8,8a,8b 支持部材(支持手段)
9 基体
10 被照射物(被加工物)
11 被照射物(被加工物)支持体
12 光源
13 光ファイバ
14 錘体
15,15a,15b 錘体支持体
16 上下動駆動手段
17 アクチュエータ
18 チルト機構
19 アクチュエータ
20 制御駆動部
G1、G2、G1d、G2d 重心
O 第1の回動中心軸線と第2の回動中心軸線の交点
W1,W2 溶接加工部分

Claims (5)

  1. レーザ光をビーム状にして照射する照射手段と;
    該照射手段を回動する第1の回動駆動手段と;
    前記照射手段、前記第1の回動駆動手段、及び該第1の回動駆動手段の支持手段を一体とした部材を回動する第2の回動駆動手段とを備え;
    前記第1の回動駆動手段の回動中心軸線と、第2の回動駆動手段の回動中心軸線とは一点で交差する、
    レーザビーム加工装置。
  2. 前記照射手段の重心が前記第1の回動駆動手段の回動中心軸線上にあり、又は/及び、前記照射手段、前記第1の回動駆動手段、及びその支持手段を一体とした部材の重心が前記第2の回動駆動手段の回動中心軸線上にある、
    請求項1に記載のレーザビーム加工装置。
  3. 前記照射手段、前記第1の回動駆動手段及びその支持手段を一体とした部材を含む全体の重心位置に、前記第2の回動駆動手段の回動中心軸線が通るように錘体を付加した、
    請求項2に記載のレーザビーム加工装置。
  4. 前記第1の回動駆動手段の回動中心軸線と、第2の回動駆動手段の回動中心軸線との交点が、前記ビームの光軸上にある、
    請求項2又は請求項3に記載のレーザビーム加工装置。
  5. 前記照射手段を、前記第1の回動駆動手段及び第2の回動駆動手段の回動角度に応じて移動し、前記ビームの焦点が加工対象物の加工部分に一致するようにした、
    請求項1乃至請求項4に記載のレーザビーム加工装置。
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