JP2009193443A - 決済端末装置及び決済端末装置の静電気保護方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】除電ブラシを使用することなく電荷の除去を行うことができ、かつ装置内にICカードを差し込んだ状態で、電位の異なる人に手渡した場合であっても、その電位差で生じる電圧により、装置内の回路に対して障害が発生することを防止できる技術を提供する。
【解決手段】ICカード50が挿入されるカードスロット1を装置本体2に有し、カードスロット1の挿入口3から挿入されたICカード50のICチップ51を、該カードスロット1内の内部回路部4と接触させることで、ICチップ51内のデータを読み取る決済端末装置100である。カードスロット1内の挿入口3付近で、かつカードスロット1に挿入されるICカード50の帯状磁性膜52の対向位置に、外部から伝達された静電気を放電させる導電体10を設ける。
【選択図】図2
【解決手段】ICカード50が挿入されるカードスロット1を装置本体2に有し、カードスロット1の挿入口3から挿入されたICカード50のICチップ51を、該カードスロット1内の内部回路部4と接触させることで、ICチップ51内のデータを読み取る決済端末装置100である。カードスロット1内の挿入口3付近で、かつカードスロット1に挿入されるICカード50の帯状磁性膜52の対向位置に、外部から伝達された静電気を放電させる導電体10を設ける。
【選択図】図2
Description
本発明は、カードスロットを有する決済端末装置に関し、内部に挿入された帯状磁性膜を有するICカードに対して、外部から伝達された静電気により障害が発生することを防止する技術に関する。
従来、この種の携帯型の決済端末装置として特許文献1及び2が知られている。これら特許文献1及び2に示される決済端末装置は、ICカードが挿入されるカードスロットを装置本体に有し、該カードスロットの挿入口から挿入されたICカードのICチップを、該カードスロット内の内部回路部と接触させることで、この内部回路部を介してICチップ内のデータが装置本体に送信されるものである。
特開2007‐216588号公報
特開2006‐99599号公報
ところで、上記のような決済端末装置では、以下のような問題がある。
(1)帯電したICカードを決済端末装置に挿入した場合、ICカードに帯電した静電気が装置本体内で放電し、放電時の高電圧によって内部の回路に誤動作が生じるという問題が発生する。
(2)例えばタクシーで料金を精算する場合、運転手が乗客から受け取ったICカードを決済端末装置に挿入し、その後で、携帯端末装置のテンキーによって乗客に暗証番号を入力させることがある。その際、乗客が、ICカードが挿入された決済端末装置を受け取ってテンキーによる暗証番号入力を行うようにするが、このとき、乗客に帯電している静電気が、ICカード表面の長さ方向に沿うように形成された磁気ストライプ、及びICチップと内部回路部の接点を経由して装置本体内に進入し、これによって内部回路部に誤動作を発生させることがある。このような現象は、最初に携帯端末装置にICカードを挿入する運転手と、後で携帯端末装置を受け取る乗客との電位が大きく異なっていることが原因である。
(1)帯電したICカードを決済端末装置に挿入した場合、ICカードに帯電した静電気が装置本体内で放電し、放電時の高電圧によって内部の回路に誤動作が生じるという問題が発生する。
(2)例えばタクシーで料金を精算する場合、運転手が乗客から受け取ったICカードを決済端末装置に挿入し、その後で、携帯端末装置のテンキーによって乗客に暗証番号を入力させることがある。その際、乗客が、ICカードが挿入された決済端末装置を受け取ってテンキーによる暗証番号入力を行うようにするが、このとき、乗客に帯電している静電気が、ICカード表面の長さ方向に沿うように形成された磁気ストライプ、及びICチップと内部回路部の接点を経由して装置本体内に進入し、これによって内部回路部に誤動作を発生させることがある。このような現象は、最初に携帯端末装置にICカードを挿入する運転手と、後で携帯端末装置を受け取る乗客との電位が大きく異なっていることが原因である。
そして、このような問題を解決するために、(1)の場合、ICカードと携帯端末装置との電位を揃えた後で、該ICカードを携帯端末装置内に挿入する対策がなされることもあるが、(2)の場合、十分な対策がなされていないのが実情である。例えば、特開2001‐35685号公報に示されるように、携帯端末装置の挿入口に除電ブラシを設けるといった技術もあるが、このような除電ブラシを長期間使用した場合には、除電ブラシが磨耗により磨り減り、除電効果が失われるという問題がある。また、除電ブラシがICカードの磁気ストライプに接触することで、磁気ストライプに傷が付くとの問題もあった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、除電ブラシを使用することなく電荷の除去を行うことができ、かつ装置内にICカードを差し込んだ状態で、電位の異なる人に手渡した場合であっても、その電位差で生じる電圧により、装置内の回路に対して障害が発生することを防止できる決済端末装置及び決済端末装置の静電気保護方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、ICチップを内蔵するとともに表面にカード挿入方向と平行な帯状磁性膜を有するICカードが挿入されて、該ICカードと通信されるカードスロットと、前記ICカード内の情報を読み取り/書き込みする内部回路部とを有する決済端末装置であって、前記カードスロット内で前記内部回路部よりも挿入口側に配置され、前記ICカードが挿入されたときに前記ICカードの前記帯状磁性膜の表面と離間して対向する導電体を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、カードスロット内で内部回路部よりも挿入口側に配置され、ICカードが挿入されたときに該ICカードの帯状磁性膜の表面と離間して対向する導電体が設けられているので、該カードスロット内に挿入されたカードの帯状磁性膜を通じて、外部から静電気が進入した場合に、該導電体によって静電気が放電される。これによって従来のように磨耗が生じる除電ブラシを使用することなく、非接触な状態で電荷の除去を行うことができるので、長期に亙って除電効果を維持できる。また、装置内にカードを差し込んだ状態で、電位の異なる他の人に手渡した場合であっても、外部からの静電気を導電体によって放電させることができるので、該静電気により装置内の回路に対して障害が発生することを防止できる。
また、本発明では、前記導電体を、少なくとも前記ICカードに対向する側の端部が円柱状となるように形成し、前記端部の直径を前記ICカードの前記帯状磁性膜の幅寸法と略等しくする特徴とする。
上記構成によれば、導電体を、少なくとも前記ICカードに対向する側の端部が円柱状となるように形成し、前記端部の直径を前記ICカードの前記帯状磁性膜の幅寸法と略等しくするようにしたので、帯状磁性膜に対向する円柱体の端面によって、該帯状磁性膜を通じて外部から進入した静電気を効率良く放電させることができる。
また、本発明では、前記導電体を複数備え、該複数の導電体それぞれの少なくとも前記ICカードに対向する側の端部を円柱状に形成し、前記端部の直径の総和が、前記ICカードの前記帯状磁性膜の幅寸法に対して略等しいか又は大きいかのいずれかであり、略等しい場合には、前記複数の導電体を前記カード挿入方向とは直角な方向に1列に配列し、大きい場合には前記複数の導電体を、前記カード挿入方向から見て、少なくとも前記帯状磁性膜の幅寸法分が隙間なく配列することを特徴とする。
上記構成によれば、前記導電体を複数備え、該複数の導電体それぞれの少なくとも前記ICカードに対向する側の端部を円柱状に形成したので、該導電体の配置の自由度が増し、最も静電気を効率良く放電させる該導電体の配置を実現できる。また、複数の導電体における端部の直径の総和が、前記ICカードの前記帯状磁性膜の幅寸法に対して略等しいか又は大きいかのいずれかであり、略等しい場合には、前記複数の導電体を前記カード挿入方向とは直角な方向に1列に配列し、大きい場合には前記複数の導電体を、前記カード挿入方向から見て、少なくとも前記帯状磁性膜の幅寸法分が隙間なく配列することで、上記と同様に、帯状磁性膜を通じて外部から進入した静電気を効率良く放電させることができる。
また、本発明では、カードスロットに前記ICカードが挿入されたとき、前記導電体の円柱状側端面と前記ICカードの前記帯状磁性膜との離間距離が1mm以下であることが好ましく、また、最も好ましいのは、前記離間距離が0.2〜0.5mmの範囲とすることである。
また、本発明では、ICチップを内蔵するとともに表面にカード挿入方向と平行な帯状磁性膜を有するICカードと通信し、該ICカードが挿入されるカードスロットと、前記ICカード内の情報を読み取り/書き込みする内部回路部とを有する決済端末装置の静電気保護方法であって、前記ICカードが挿入されるカードスロット挿入口付近に、前記ICカードの前記帯状磁性膜の表面と離間して対向するように導電体を配置し、前記ICカードが挿入される際に、前記ICカードに蓄えられている静電気を前記導電体から放出させることを特徴とする。
上記のような構成の決済端末装置の静電気保護方法においても、該カードスロット内に挿入されたカードの帯状磁性膜を通じて、外部から静電気が進入した場合に、該導電体によって静電気が放電される。これによって従来のように磨耗が生じる除電ブラシを使用することなく、非接触な状態で電荷の除去を行うことができるので、長期に亙って除電効果を維持できる。また、装置内にカードを差し込んだ状態で、電位の異なる他の人に手渡した場合であっても、外部からの静電気を導電体によって放電させることができるので、該静電気により装置内の回路に対して障害が発生することを防止できる。
本発明によれば、従来のように磨耗が生じる除電ブラシを使用することなく、非接触な状態で電荷の除去を行うことができるので、長期に亙って除電効果を維持できる。また、装置内にカードを差し込んだ状態で、電位の異なる他の人に手渡した場合であっても、外部からの静電気を導電体によって放電させることができるので、該静電気により装置内の回路に対して障害が発生することを防止できる効果がある。
本発明の一実施形態を図1〜図11を参照して説明する。図1は本発明に係わる決済端末装置100の外観を示す斜視図である。この図において符号1で示すものは、装置本体2に形成されたカードスロットである。このカードスロット1は、装置本体2の下端面2Aに挿入口3を有するものであって、この挿入口3を通じて矢印(イ)方向にICカード50が挿入される。このICカード50は、その上面にICチップ51を有し、その両面に磁気ストライプを構成する帯状磁性膜52を有するものであって、帯状磁性膜52は、ICカード50の長さ方向に沿って設けられている。
ここで、前記帯状磁性膜52は、例えば酸化鉄等の磁性粉が分散されることで磁気記録可能となる部分であって、ICカード50の基材よりも単位体積あたりの電気抵抗値が小さい部分である。具体的には、帯状磁性膜52は、ICカード50の基材上に粉末状のバインダとともに塗布あるいは蒸着されることによって形成されるものであり、磁化の変化によって情報を記録・再生することができるものである。代表的な磁性体材料としては、酸化鉄、酸化クロム、クロム酸化鉄、コバルト、フェライト、バリウムフェライトあるいはメタル磁性体(純鉄)などが使用される。実際の磁気記録カードにおいては、磁気ヘッドとの間の走行性や耐性を保つために、帯状磁性膜52上に、潤滑剤を混入した膜や保護膜などが堆積される場合もある。
この帯状磁性膜52は、一般的に、バインダ内に金属や金属酸化物が分散されて形成されているため、基材となるPVCA等に比べて体積抵抗値が低くなる。
ここで、前記帯状磁性膜52は、例えば酸化鉄等の磁性粉が分散されることで磁気記録可能となる部分であって、ICカード50の基材よりも単位体積あたりの電気抵抗値が小さい部分である。具体的には、帯状磁性膜52は、ICカード50の基材上に粉末状のバインダとともに塗布あるいは蒸着されることによって形成されるものであり、磁化の変化によって情報を記録・再生することができるものである。代表的な磁性体材料としては、酸化鉄、酸化クロム、クロム酸化鉄、コバルト、フェライト、バリウムフェライトあるいはメタル磁性体(純鉄)などが使用される。実際の磁気記録カードにおいては、磁気ヘッドとの間の走行性や耐性を保つために、帯状磁性膜52上に、潤滑剤を混入した膜や保護膜などが堆積される場合もある。
この帯状磁性膜52は、一般的に、バインダ内に金属や金属酸化物が分散されて形成されているため、基材となるPVCA等に比べて体積抵抗値が低くなる。
ICカード50は、図1及び図2に示されるように、ICチップ51がある側を下にした状態で矢印(イ)方向に向けて、装置本体2のカードスロット1内に挿入した場合に、該ICチップ51が、カードスロット1内の内部回路部4と接触することで、該ICチップ51内のデータが読み取り/書き込まれるようになっている。また、ICカード50のICチップ51が内部回路部4に接触した状態で、カード会社のホストコンピュータからの指令に基づき、装置本体2の上面部2Bのテンキー5を通じて暗証番号が入力されることでオンラインでの認証をとった後、該ICカード50による代金の支払いが承認される。また、ICチップ51内のデータとの間で、オフラインの状態で認証をとった後、ICカード50による代金の支払いが承認される場合もある。
図2〜図5は、決済端末装置100のカードスロット1内の構成を具体的に示している。図2は本発明に係わる導電体10を示す決済端末装置100の要部の斜視図、図3は図2におけるIII−IIIで切断した場合の断面図、図4は図2におけるIV−IVで切断した場合の断面図、図5は図2におけるV−Vで切断した場合の断面図である。
図2〜図4に示すように、該カードスロット1内の挿入口3と内部回路部4との間に位置するカード挿入経路6内で、かつ挿入口3付近には導電体10が設けられている。この導電体10は、カードスロット1内で内部回路部4よりも挿入口3側に配置され、ICカードが挿入されたときにICカード50の帯状磁性膜52の表面と離間して対向する位置関係に配置されている。また、この導電体10は、ICカード50の帯状磁性膜52の幅と略同じ直径(図3にW1で示す)を有する円柱体11により形成され、該円柱体11の端面(符号11Aで示す)が、ICカード50の帯状磁性膜52の対向位置であってかつ挿入されるICカード50に対して接触しない位置に設けられるものである。このような帯状磁性膜52と対向位置にある導電体10によって、該帯状磁性膜52を通じて外部から進入した静電気が放電、除去されるようになっている。導電体10は、カードスロット1内の内部回路部4と同一の側に設けられ、これによって装置内の回路に影響を及ぼす静電気を有効に放電させることができる。
図2〜図4に示すように、該カードスロット1内の挿入口3と内部回路部4との間に位置するカード挿入経路6内で、かつ挿入口3付近には導電体10が設けられている。この導電体10は、カードスロット1内で内部回路部4よりも挿入口3側に配置され、ICカードが挿入されたときにICカード50の帯状磁性膜52の表面と離間して対向する位置関係に配置されている。また、この導電体10は、ICカード50の帯状磁性膜52の幅と略同じ直径(図3にW1で示す)を有する円柱体11により形成され、該円柱体11の端面(符号11Aで示す)が、ICカード50の帯状磁性膜52の対向位置であってかつ挿入されるICカード50に対して接触しない位置に設けられるものである。このような帯状磁性膜52と対向位置にある導電体10によって、該帯状磁性膜52を通じて外部から進入した静電気が放電、除去されるようになっている。導電体10は、カードスロット1内の内部回路部4と同一の側に設けられ、これによって装置内の回路に影響を及ぼす静電気を有効に放電させることができる。
以上詳細に説明したような決済端末装置100によれば、カードスロット1内の挿入口3付近で、かつ該カードスロット1に挿入されるICカード50の帯状磁性膜52の対向位置に、外部から伝達された静電気を放電させる導電体10が設けられているので、該カードスロット1内に挿入されたICカード50の帯状磁性膜52を通じて、外部から静電気が進入した場合に、該導電体10によって静電気が放電される。これによって従来のように磨耗が生じる除電ブラシを使用することなく、非接触な状態で電荷の除去を行うことができるので、使用に伴う経年変化を起こすことなく、長期に亙って除電効果を維持できる。また、タクシーなどの料金精算において、装置本体2内にICカード50を差し込んだ状態で、電位の異なる他の人に手渡した場合であっても、外部からの静電気を導電体10によって放電させることができるので、該静電気により装置内の回路に対して障害が発生することを防止できる。
また、上記決済端末装置100によれば、前記導電体10を、ICカード50の帯状磁性膜52の幅と略同じ直径(W1)を有する円柱体11により形成し、かつICカード50の帯状磁性膜52の対向位置に該円柱体11の端面11Aを設けるようにしたので、帯状磁性膜52に対向する円柱体11の端面11Aによって、該帯状磁性膜52を通じて外部から進入した静電気を効率良く放電させることができる。
なお、上述した決済端末装置100では、カードスロット1にICカード50が挿入されたとき、導電体10を構成する円柱体11の端面11AとICカード50の帯状磁性膜52との離間距離は1mm以下とするが、0.2〜0.5mmの範囲に設定することが最も好ましい。
上記実施形態に示される決済端末装置100では、以下に示すような変形例がある。
(1) 導電体10を円柱体11により形成したが、この導電体10は、全体を円柱状とする必要は無く、少なくともICカード50に対向する側の端部を円柱状に形成することが必須である。
(1) 導電体10を円柱体11により形成したが、この導電体10は、全体を円柱状とする必要は無く、少なくともICカード50に対向する側の端部を円柱状に形成することが必須である。
(2) 前記導電体10を一つの円柱体11により形成したが、これに限定されず、図6及び図7に示すように複数の円柱体12により形成しても良い。ここで、図6は本発明の他の実施形態1を示すもので、図3に対応した断面図、図7は本発明の他の実施形態2を示すもので、図3に対応した断面図である。これら複数の円柱体12は、帯状磁性膜52の幅を含む範囲(W2)、すなわち帯状磁性膜52の幅と同じか、それよりも若干大きい幅を有する範囲(W2)に設けられるとともに、該円柱体の端面12Aが、ICカード50の帯状磁性膜52の対向位置に設けられている。そして、このような構成の決済端末装置100では、前記導電体10を、複数の円柱体12により形成しかつ帯状磁性膜52の幅を含む範囲(W2)に設けるようにしたので、該導電体10の配置の自由度が増し、最も静電気を効率良く放電させる該導電体10の配置を実現できる。また、ICカード50の帯状磁性膜52の対向位置に、円柱体からなる導電体10の端面12Aを設けるようにしたので、上記と同様に、該端面12Aによって、該帯状磁性膜52を通じて外部から進入した静電気を効率良く放電させることができる。なお、本例では、導電体10を、図6に示すように2つの円柱体12により構成し、又は、図7に示すように4つの円柱体12により構成したが、このような円柱体12の数は、静電気除去の効果の程度に応じて適宜定められるものとする。
なお、導電体10を複数の円柱体12から構成した図6及び図7の例において、それぞれの円柱体12の全体を円柱状とする必要は無く、少なくともICカード50に対向する側の端部を円柱状に形成することが必須である。また、円柱体12の端部端面12Aにおける直径の総和が、ICカード50の帯状磁性膜52の幅寸法に対して略等しいか又は大きいかのいずれかであり、略等しい場合には、これら複数の円柱体12をカード挿入方向(矢印(イ)方向)とは直角な方向に1列に配列し、また、大きい場合にはこれら複数の円柱体12をカード挿入方向(矢印(イ)方向)から見て、少なくとも帯状磁性膜52の幅寸法分が隙間なく配列する。
(3) 前記導電体10を円柱状に形成したが、これに限定されず、図8に示すような角柱形状、図9に示すような上端部が曲面となった柱状、図10に示すような上端部に角部を有する柱状に、前記導電体10を形成しても良い。このように様々な形状の導電体10があるが、最も適当な形状は、先に図2〜図7に示したような円柱形状である。これは円柱形状の導電体10では、帯状磁性膜52との対向面である端面11Aが円形に形成されることで、端面11Aの端部のどの位置ででも帯状磁性膜52からの放電を均一に受けることができるからである。これに対して、図8〜図10に示すような上面が四角、曲面、山型の導電体10では、角部又は頂部に電荷が集中して、放電を均一に受けることができず、更には図10に示す山型の導電体10では、先端の角ばった部分がICカード50に接触して帯状磁性膜52を傷付けるという問題もある。
また、図2〜図7に示す円柱形状が最適であることは、図11に示される電気力線の挙動をシミュレーションした結果からも明らかである。図11(A)〜(C)は、ICカード50の帯状磁性膜52と、導電体10との間の電気力線の挙動を示したものであって、図11(A)は導電体10が円柱形状(図2〜図5と同形状)、図11(B)は導電体10の上面が曲面(図9と同形状)、図11(C)は導電体10の上面が山型(図10と同形状)の場合である。そして、これらの結果から、円柱形状の導電体10では、上面の端面11Aにて略均一な電気力線が得られている(図11(A)参照)のに対して、上面が曲面又は山型の導電体10では、部分的に電気力線が集中した箇所が発生して(図11(B)(C)参照)、帯状磁性膜52から導電体10への放電効果が十分に得られないことが確認されている。なお、図11に示される電気力線は、ICカード50の帯状磁性膜52を、図11の紙面と直交する方向(この方向が矢印(イ)方向となる)に移動させた場合のシミュレーション結果である。
(4) 前記導電体10は、カードスロット1内の内部回路部4と同一の側に設けたが、これに限定されず、カードスロット1内の内部回路部4と反対の側に設けても良く、適宜位置を設定すると良い。
(5) ICカード50のICチップ51は、内部回路部4に接触するタイプのものであるが、これに限定されず、接触/非接触併用のコンビネーションタイプのものにも同様に適用される。
以上の実施形態は、本発明に係わる決済端末装置100の具体的構成について述べたものであるが、以下のような静電気に対する保護方法も含むものとする。すなわち、ICチップ51を内蔵するとともに表面にカード挿入方向(矢印(イ)方向)と平行な帯状磁性膜52を有するICカード50と通信し、該ICカード50が挿入されるカードスロット1と、ICカード50内の情報を読み取り/書き込みする内部回路部4とを有する決済端末装置の静電気保護方法であって、ICカード50が挿入されるカードスロット1の挿入口3付近に、ICカード50の帯状磁性膜52の表面と離間して対向するように導電体10を配置し、ICカード50が挿入される際に、ICカード50に蓄えられている静電気を導電体10から放出させるようにする。そして、このような決済端末装置の静電気保護方法によって、従来のように磨耗が生じる除電ブラシを使用することなく、非接触な状態で電荷の除去を行うことができるので、使用に伴う経年変化を起こすことなく、長期に亙って除電効果を維持できる。また、タクシーなどの料金精算において、装置本体2内にICカード50を差し込んだ状態で、電位の異なる他の人に手渡した場合であっても、外部からの静電気を導電体10によって放電させることができるので、該静電気により装置内の回路に対して障害が発生することを防止できる効果が奏される。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 スロット
2 装置本体
3 挿入口
4 内部回路部
10 導電体
11 円柱体
11A 端面
12 円柱体
12A 端面
50 ICカード
51 ICチップ
52 帯状磁性膜
100 決済端末装置
2 装置本体
3 挿入口
4 内部回路部
10 導電体
11 円柱体
11A 端面
12 円柱体
12A 端面
50 ICカード
51 ICチップ
52 帯状磁性膜
100 決済端末装置
Claims (6)
- ICチップを内蔵するとともに表面にカード挿入方向と平行な帯状磁性膜を有するICカードが挿入されて、該ICカードと通信されるカードスロットと、前記ICカード内の情報を読み取り/書き込みする内部回路部とを有する決済端末装置であって、
前記カードスロット内で前記内部回路部よりも挿入口側に配置され、前記ICカードが挿入されたときに前記ICカードの前記帯状磁性膜の表面と離間して対向する導電体を備えることを特徴とする決済端末装置。 - 前記導電体は、少なくとも前記ICカードに対向する側の端部が円柱状に形成され、
前記端部の直径が前記ICカードの前記帯状磁性膜の幅寸法と略等しいことを特徴とする請求項1に記載の決済端末装置。 - 前記導電体を複数備え、該複数の導電体それぞれが少なくとも前記ICカードに対向する側の端部が円柱状に形成され、
前記端部の直径の総和が、前記ICカードの前記帯状磁性膜の幅寸法に対して略等しいか又は大きいかのいずれかであり、略等しい場合には前記複数の導電体が前記カード挿入方向とは直角な方向に1列に配列され、大きい場合には前記複数の導電体が前記カード挿入方向から見て、少なくとも前記帯状磁性膜の幅寸法分が隙間なく配列されていることを特徴とする請求項1に記載の決済端末装置。 - 前記カードスロットに前記ICカードが挿入されたとき、前記導電体の円柱状側端面と前記ICカードの前記帯状磁性膜との離間距離が1mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の決済端末装置。
- 前記離間距離が0.2〜0.5mmであることを特徴とする請求項4に記載の決済端末装置。
- ICチップを内蔵するとともに表面にカード挿入方向と平行な帯状磁性膜を有するICカードと通信し、該ICカードが挿入されるカードスロットと、前記ICカード内の情報を読み取り/書き込みする内部回路部とを有する決済端末装置の静電気保護方法であって、
前記ICカードが挿入されるカードスロット挿入口付近に、前記ICカードの前記帯状磁性膜の表面と離間して対向するように導電体を配置し、
前記ICカードが挿入される際に、前記ICカードに蓄えられている静電気を前記導電体から放出させることを特徴とする決済端末装置の静電気保護方法。
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---|---|---|---|---|
JP2015069482A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 東芝テック株式会社 | カード処理装置およびカード案内パーツ |
WO2023249454A1 (ko) * | 2022-06-23 | 2023-12-28 | 삼성전자 주식회사 | 정전기 제거 단자를 가지는 전자 장치 |
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2008
- 2008-02-15 JP JP2008034637A patent/JP2009193443A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015069482A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 東芝テック株式会社 | カード処理装置およびカード案内パーツ |
WO2023249454A1 (ko) * | 2022-06-23 | 2023-12-28 | 삼성전자 주식회사 | 정전기 제거 단자를 가지는 전자 장치 |
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