JP2009191186A - 一体化構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化による反りや変形が小さい、CFRP部材と該CFRPとは異なる素材からなる部材とを結合した一体化結合体を提供する。
【解決手段】炭素繊維強化樹脂製の第1部材と、炭素繊維強化樹脂とは異なる、特定方向における線膨張係数αが 5×10−6−1 を超え、30×10−6−1未満である第2部材が結合面を形成して結合し、第1部材は、前記特定方向を0°として、炭素繊維が、−5°〜+5°の角度で配列した第1層と、40°〜50°に配列した第2層と、−50°〜−40°に配列した第3層と、85°〜95°に配列した第4層が、前記結合面に対して並行して積層されてなるとともに、第1層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、第2層と第3層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、第4層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%が、特定の関係式を満たす一体化構造体。
【選択図】図1

Description

この発明は、炭素繊維強化樹脂製の部材と、炭素繊維強化樹脂とは異なる素材製の部材を結合した、温度変化による反り等の変形が少ない一体化構造体に関する。
炭素繊維強化樹脂(以下CFRPと略記)は、金属等の素材と比較して比重が小さく、比強度、比剛性に優れるため、軽量化が求められる航空機、自動車、産業用機器、情報機器等の構成材料として広く使われている。
CFRPは炭素繊維に樹脂を含浸したプリプレグと呼ばれる中間基材を複数層積み重ねて加熱加圧硬化させるオートクレーブ成形法やプレス成形法、連続的に炭素繊維に樹脂を含浸させながら加熱硬化させる引抜成形法、樹脂を含浸させながら型に炭素繊維を巻き付けるフィラメントワインディング法、型内に納めた炭素繊維に樹脂を注入し硬化させるRTM法などの成形法があるが、いずれの成形法においても複雑形状の成形が難しく、通常、単純形状で成形して他の部材と組み合わせられる。比較的複雑形状が成形可能な成形法として、炭素繊維の短繊維を熱可塑性樹脂とともに射出成形によって成形する方法があるが、繊維含有率が低く、強化繊維が短繊維であるため他の成形法と比較して強度や剛性が劣るのが実状である。そのため、CFRPが製品を構成する単独の材料として用いられることは少なく、CFRP製の部材と、金属や樹脂等のCFRPとは異なる素材製の部材とを組み合わせて、製品を構成するのが一般的である。
また、CFRP製部材は高い寸法精度(たとえば平面度0.01、表面粗さRa1.6)での成形が困難であり、また成形後に機械加工することで精度は向上するが、それでもなお金属材料等と比較して劣るのが実情である。そこで、高い寸法精度が求められる個所には、CFRPにアルミニウムなどの金属部品を結合した後、金属表面を機械加工することが行われる。
CFRP製の部材とCFRP以外の素材製の部材を結合する方法としては、ボルト、リベットなどによる機械的な結合や、接着剤による結合、機械的な結合と接着剤による結合を併用した方法、CFRP部材の成形時にCFRP内部に部材を鋳込む方法などがある。
CFRPでは、強度を発現させたい方向に炭素繊維が配向されているが、CFRPは、線膨張係数がおよそ−1×10-6-1 〜1×10-6-1の範囲の炭素繊維と、およそ50×10-6-1 〜100×10-6-1の範囲の樹脂を組み合わせてなるため、炭素繊維に沿う方向は、線膨張係数が−2×10-6-1 〜2×10-6-1と金属や樹脂と比較して非常に小さく、温度変化に対して寸法安定性が良いが、CFRP製部材を、CFRPと異なる材料製の部材を結合した一体化構造体においては、二つの部材の線膨張係数に大きな差があるため、バイメタルと同様の作用により、温度変化によって一体化構造体は反りや変形を生じる。特に寸法が大きな一体化構造体においては、温度変化による変形は顕著である。
金属の中にはインバー合金などCFRPの強化繊維に沿う方向の線膨張係数に近い線膨張係数をもつものがあり、そのような金属とCFRPを接合した一体化構造体では、比較的温度変化による変形を生じにくいが、材料上用途や強度・比重・コストなどに自ずと制約がある。
温度変化による一体化構造体の反りや変形が問題となる場合は、雰囲気が一定の温度になるよう調節された環境下で一体化構造体を使用する必要がある。
上記のような問題に鑑み、長手方向の炭素繊維の体積含有率と、長手方向以外の補強繊維の体積含有率をある範囲に調整することによって、金属やコンクリートと、線膨張係数にミスマッチがないFRP形材を実現することが、特許文献1に開示されている。しかし、10μmオーダーの変形を抑制する必要があるような分野に対しては、長手方向と長手方向以外の繊維方向の組み合わせによる積層設計では不十分で、より厳密な積層方向と繊維含有量の定義が求められる。
特許第3802138号公報
そこで本発明の課題は、かかる従来技術の問題点を解消し、温度変化による変形が小さい、CFRP製部材と、CFRPとは異なる素材で作製された部材との一体化構造体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る一体化構造体は、次の構成を有する。すなわち、炭素繊維強化樹脂製の第1部材と、炭素繊維強化樹脂とは異なる、特定方向における線膨張係数αが 5×10-6-1 を超え、30×10-6-1未満である第2部材が結合面を形成して結合し、第1部材は、前記特定方向を0°として、炭素繊維が、−5°〜+5°の角度で配列した第1層と、+40°〜+50°に配列した第2層と、-50°〜−40°に配列した第3層と、85°〜95°に配列した第4層が、前記結合面に対して並行して積層されてなるとともに、第1層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、第2層と第3層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、第4層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率dが、次式(A)および(B)を満たす一体化構造体である。
(A) a / d ≦ 0.8 c / d − 0.08
(B) b / d ≧ −1.8 c / d + 1.08
本発明によれば、温度変化による反りや変形が小さい、CFRP製部材と、CFRPとは異なる素材で作製された部材とを結合した一体化結合体を提供できる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施態様に係る一体化構造部材を示している。図1において、CFRP製の第1部材1は複数のCFRP層を積層してなり、CFRPとは異なる素材で作製された第2部材2と結合面を形成して結合している。第2部材は特定方向(矢印3の方向)の線膨張係数αが5×10-6-1を超え30×10-6-1未満である。
第1部材を構成する炭素繊維の形態としては、炭素繊維を一方向に引きそろえた一方向性シートや織物、あるいはこれらの混合形態が使用できる。
第1部材を構成する樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂があり、力学的特性では熱硬化性樹脂の使用が望ましい。熱硬化性樹脂としては不飽和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノールなどが挙げられ、中でもエポキシ樹脂を使用することが第1部材の力学的特性を向上させる観点から望ましい。
第2部材を構成する素材には例えば鉄、ステンレス合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタニウム合金などの金属が例示される。線膨張係数は熱機械分析装置を用いて測定できる。
図2は図1に示す一体化構造部材の矢印3の方向での断面図を示している。図2において、第1部材4はそれぞれ繊維の方向が異なるCFRP層6a〜6dを、第1部材4と第2部材5の接合面を示す面7に対して並行に積層してなるものである。
CFRPは、25〜100℃の範囲で線膨張係数がおよそ−1×10-6-1 〜1×10-6-1の範囲の炭素繊維と、およそ50×10-6-1〜100×10-6-1の範囲の樹脂を組み合わせてなり、CFRPの繊維方向の線膨張係数はおおむね−2×10-6-1〜2×10-6-1、繊維方向と直交する方向の線膨張係数はおおむね30×10-6-1〜40×10-6-1の間である。よって部材に含まれる炭素繊維の方向を調整することで、部材の特定方向の線膨張係数を−2×10-6-1〜40×10-6-1の間に調整することが可能である。
そこで、図1における矢印3の方向を0°として、炭素繊維の方向を−5°〜+5°の角度で配列した第1層と、40°〜50°に配列した第2層と、−50°〜−40°に配列した第3層と、85°〜95°に配列した第4層を含み、第1層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、第2層と第3層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、第4層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%が次式(A)及び(B)を満たすように配置することで、第1部材と第2部材で前記特定方向における線膨張係数をおおむね等しくすることができ、一体化構造体の0°方向のそりを防止することができる。
(A) a / d ≦ 0.8 c / d − 0.08
(B) b / d ≧ −1.8 c / d + 1.08
ここで、第1部材における第1層に含まれる炭素繊維の体積含有率とは第1部材の全体積中に第1層に含まれる炭素繊維が占める体積の割合を表す。体積含有率は、単繊維の断面積(単繊維径から計算できる)に繊維本数を乗じて計算で求めたり、顕微鏡などによる断面観察により求めた炭素繊維の占める断面積を、第1部材の断面積で除して求めたりすることで測定することができる。
CFRPの成形方法としては、オートクレーブ成形法やプレス成形法、引抜成形法、フィラメントワインディング法、RTM法などの成形法があるが、炭素繊維の体積含有率を一定にし、繊維の方向を正確に配置することによって、所望の線膨張係数を有するCFRPが得られるため、第1部材は、オートクレーブ成形法やプレス成形法を用いて作製するのが良い。あらかじめ炭素繊維を一方向にそろえたシートや織物に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを製品形状に合わせて裁断して準備し、特定方向を0°として、炭素繊維が、−5°〜+5°の角度で配列したプリプレグと、40°〜50°に配列したプリプレグと、−50°〜−40°に配列したプリプレグと、85°〜95°に配列したプリプレグを、下型に積層して、上型を載せ積層体を得る。オートクレーブ法では、このような積層体をフィルムでラップし袋状にした後、真空ポンプで内部の空気を抜き、フィルムを積層体に十分密着させ、オートクレーブ内で、所定の圧力・温度をかけ熱硬化性樹脂を硬化させる。プレス成形法では、積層体を加熱プレスによって所定の圧力・温度をかけ熱硬化性樹脂を硬化させる。
第1部材及び第2部材の形状や、第1部材に対する第2部材の配置については、適宜任意に設定することができる。1個の第1部材に対し、第2部材を複数個配置することもでき、逆に1個の第2部材に対し第1部材を複数個配置することもできる。また、複数個の第1部材と複数個の第2部材を配置することもできる。
第2部材が複数の素材で構成されていても、第2部材全体の特定方向の線膨張係数が5×10-6-1を越え、30×10-6-1未満であればかまわない。
本発明においては、第1部材と第2部材の結合は、ボルトやリベットなどを用いて機械的に結合したり、接着剤を用いて接合したり、その両方を用いて接合することができる。
第1部材においては、CFRPとは異なる層を含んでいてもよい。かかる層は、例えばガラス繊維強化樹脂やナイロンの不織布に樹脂を含浸させてなるものなどがある。
第1部材を構成するCFRP層の炭素繊維の方向とその順序(以下、積層構成)としては、部材の中心に対して対称に配置すれば、部材単体でも温度変化による変形を生じにくいため、さらに効果的である。
第1部材と第2部材は全面結合していなくてもよく、例えば第1部材から第2部材がはみ出していてもよく、また、第1部材に切り欠きや穴があってもよい。
第1部材と第2部材の結合面は、大きな曲率を持つ曲面であってもよい。
第1部材を他の材料と結合し、さらに第2部材と結合してもよい。例えば、一体化構造部材の長手方向での断面図である図3に示すように10a、10cで示される第1部材2枚の間に、10bで示される発泡材など第1部材に対して十分剛性の低い部材を介在させた一体化部材に対して、第2部材と結合することができる。
第1部材の0°方向に直動ガイドの長手方向を揃えて結合した場合には、直動ガイドの長手方向の反りや変形が非常に小さいため、直動ガイドに取り付けられた部材が精度良く動作することができる。なお、直動ガイドとは、主に炭素鋼からなるレールに、同じく主に炭素鋼からなるブロックを精度良く勘合し、ブロックがレールの上を正確に直線運動するための機械要素部品である。工作機械や産業用ロボットなど高精度な動作を求められる製品に多用されている。また、炭素鋼は、鉄と炭素の合金であり比較的強度が高いため一般的な機械構造部品に用いられる。
本発明を、実施例を用いて、より具体的に説明する。なお、本実施例において、各種特性は次のようにして測定した。
[線膨張係数]
部材の線膨張係数は、熱機械分析装置を用いて計測した。熱機械分析装置とは、装置内部にプローブを取り付けた試料を置き、雰囲気温度を例えば常温から100℃まで上昇させながら、試料を膨張もしくは収縮させ、プローブの変位を差動トランス等で検出する。検出された変位δを試料長さL及び、温度差ΔTで除して、線膨張係数α=δ/L/ΔTが得られる。
第1部材の線膨張係数を測定するには、第1部材より3mm四方の試験片を作成し、熱機械分析装置を用いて測定する。第1部材における各層の線膨張係数を測定するには、測定対象とする層と同様の積層構成の板材を作成し、それから3mm四方の試験片を作成し、熱機械分析装置を用いて測定する。
[一体化構造体の温度変化による変形度]
一体化構造体を気温25℃の室内に1日間置いた後、第2部材面上の平面度Xを3次元測定器で測定する。さらに、その一体化構造体を気温30℃の室内に1日間置いた後、同様に平面度Yを測定する。平面度Xと平面度Yの差である反りを温度変化による変形度とした。なお、本実施例では、3次元測定器として、(株)ミツトヨ製3次元測定器BRT−A707を使用した。
また、本実施例では、次のプリプレグを用いて実験を行った。
プリプレグA:東レ(株)製プリプレグF6343B−05P(炭素繊維として東レ(株)製T300を用いた平織りの織物。炭素繊維が0°と90°に配向している。厚み:0.2mm)
プリプレグB:東レ(株)製プリプレグP7051SF−300(炭素繊維である東レ(株)製T700SCが一方向に配向した一方向シート。厚み:0.31mm)
(実施例1)
プリプレグAおよびプリプレグBを所定の大きさに裁断して、型の基準となる方向を0°として、上から、プリプレグA(0°,90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(90°)/プリプレグA(0°,90°)を一組として8回繰り返して80枚のプリプレグを積層した後、プレス成形を行い、平均厚み23.2mmの板材を得、この板材を、0°方向を長手方向として長さ600mm、幅35mmへ切断して第1部材を得た。得られた第1部材は、0°方向の線膨張係数が0 〜 100℃の範囲で9.6×10-6-1であった。なお、炭素繊維が0°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、炭素繊維が±45°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、炭素繊維が90°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%、およびそれらの関係を表1に示した。
第2部材として、ステンレス合金SUS430(線膨張係数:25〜100℃の範囲で11×10-6-1)を素材とした金属板(長さ600mm、幅35mm、厚み4mm)を用意した。
第2部材と第1部材とを、それらの長手方向を一致させ長手方向および幅方向にずれないように2液混合エポキシ系接着剤で結合後、さらにM4ボルトにて結合し一体化構造体を得た。この一体化構造体の温度変化による変形度を測定したところ、3〜6μmの非常に小さな反りしか生じなかった。
(実施例2)
第2部材の素材をステンレス合金SUS430から炭素鋼S55C(線膨張係数:25〜100℃の範囲で12.5×10-6-1)に変更した以外は、実施例1と同様にして一体化構造体を得た。なお、炭素繊維が0°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、炭素繊維が±45°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、炭素繊維が90°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%、およびそれらの関係を表1に示した。
この一体化構造体の温度変化による変形度を測定したところ、15μmの反りしか生じなかった。
(実施例3)
プリプレグBを所定の大きさに裁断して、型の基準となる方向を0°として、上から、プリプレグB(0°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(0°)を一組として2回繰り返し20枚のプリプレグを積層した後、プレス成形を行い、平均厚み6.2mmの板材を得、この板材を、0°方向を長手方向として長さ600mm、幅35mmへ切断して第1部材を得る。得られる第1部材は、0°方向の線膨張係数が25〜100℃の範囲で9.4×10-6-1である。なお、炭素繊維が0°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、炭素繊維が±45°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、炭素繊維が90°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%、およびそれらの関係を表1に示した。
第2部材として、ステンレス合金SUS430(線膨張係数:25〜100℃の範囲で11×10-6-1)の金属板(長さ600mm、幅35mm、厚み6mm)を用意する。
第2部材と第1部材とを、それらの長手方向を一致させ長手方向および幅方向にずれないように2液混合エポキシ系接着剤で結合後、さらにM4ボルトにて結合し一体化構造体を得る。この一体化構造体の温度変化による変形度を測定すると、9μmの反りしか生じない。
(比較例1)
プリプレグBを所定の大きさに裁断して、型の基準となる方向を0°として、上から、プリプレグB(0°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(0°)を一組として2回繰り返し20枚のプリプレグを積層した後、プレス成形を行い、平均厚み6.2mmの板材を得、この板材を、0°方向を長手方向として長さ600mm、幅35mmへ切断して第1部材を得る。得られる第1部材は、0°方向の線膨張係数が25〜100℃の範囲で1.1×10-6-1である。なお、炭素繊維が0°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、炭素繊維が±45°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、炭素繊維が90°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%、およびそれらの関係を表1に示した。
実施例3において第1部材を上記のようにして得た第1部材に変更した以外は、実施例3と同様にして一体化構造体を得る。この一体化構造体の温度変化による変形度を測定すると、260μmの反りとなる。
(比較例2)
プリプレグBを所定の大きさに裁断して、型の基準となる方向を0°として、上から、プリプレグB(0°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(0°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(0°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(0°)を一組として2回繰り返し20枚のプリプレグを積層した後、プレス成形を行い、平均厚み6.2mmの板材を得、この板材を、0°方向を長手方向として長さ600mm、幅35mmへ切断して第1部材を得る。得られる第1部材は、0°方向の線膨張係数が25〜100℃の範囲で2.6×10-6-1である。なお、炭素繊維が0°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、炭素繊維が±45°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、炭素繊維が90°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%、およびそれらの関係を表1に示した。
第2部材として、アルミニウム合金A2017(線膨張係数:25〜100℃の範囲で23×10-6-1)の金属板(長さ600mm、幅35mm、厚み6mm)を用意する。
第2部材と第1部材とを、それらの長手方向を一致させ長手方向および幅方向にずれないように2液混合エポキシ系接着剤で結合後、さらにM4ボルトにて結合し一体化構造体を得る。この一体化構造体の温度変化による変形度を測定すると、670μmの反りとなる。
(実施例4)
プリプレグBを所定の大きさに裁断して、型の基準となる方向を0°として、上から、プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(−45°)/プリプレグB(+45°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)/プリプレグB(90°)と20枚のプリプレグを積層した後、プレス成形を行い、平均厚み6.2mmの板材を得、この板材を、0°方向を長手方向として長さ600mm、幅35mmへ切断して第1部材を得る。得られる第1部材は、0°方向の線膨張係数が25〜100℃の範囲で21×10-6-1である。なお、炭素繊維が0°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、炭素繊維が±45°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、炭素繊維が90°に配列した層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%、およびそれらの関係を表1に示した。
比較例2において第1部材を上記のようにして得た第1部材に変更した以外は、比較例2と同様にして一体化構造体を得る。この一体化構造体の温度変化による変形度を測定すると、14μmの反りとなる。
Figure 2009191186
本発明の一体化構造体は、温度変化による反り等の変形が少ないため、CFRPとCFRP以外の素材が結合される各種部材へ展開が可能である。
本発明の一体化構造部材の一例を示す斜視模式図である。 本発明の一体化構造部材の一例を示す断面模式図である。 本発明の一体化構造部材の他の一例を示す断面模式図である。
符号の説明
1,4: 第1部材
2,5,9: 第2部材
3: 0°方向
6a: 第1部材の第1層
6b: 第1部材の第2層
6c: 第1部材の第3層
6d: 第1部材の第4層
7: 第1部材と第2部材の接合面
8: 発泡材をCFRP板ではさんでなる第1部材
10a,10c: CFRP板
10b: 発泡材

Claims (5)

  1. 炭素繊維強化樹脂製の第1部材と、炭素繊維強化樹脂とは異なる、特定方向における線膨張係数αが 5×10-6-1 を超え、30×10-6-1未満である第2部材が結合面を形成して結合し、第1部材は、前記特定方向を0°として、炭素繊維が、−5°〜+5°の角度で配列した第1層と、+40°〜+50°に配列した第2層と、-50°〜−40°に配列した第3層と、85°〜95°に配列した第4層が、前記結合面に対して並行して積層されてなるとともに、第1層に含まれる炭素繊維の体積含有率a%、第2層と第3層に含まれる炭素繊維の体積含有率b%、第4層に含まれる炭素繊維の体積含有率c%、および第1〜4層に含まれる炭素繊維の体積含有率d%が、次式(A)および(B)を満たす一体化構造体。
    (A) a / d ≦ 0.8 c / d − 0.08
    (B) b / d ≧ −1.8 c / d + 1.08
  2. 第1部材を構成する炭素繊維が、一方向に引きそろえた一方向性シートもしくは織物の形態を有する請求項1に記載の一体化構造体。
  3. 第1〜4層はいずれも、連続した炭素繊維に熱硬化性樹脂が含浸されてなるプリプレグが硬化してなる請求項1または2のいずれかに記載の一体化構造体。
  4. 第2部材が金属製である請求項1から3のいずれかに記載の一体化構造体。
  5. 第2部材が炭素鋼製の直動ガイドであって、前記特定方向が第2部材の長手方向である請求項1から3のいずれかに記載の一体化構造体。
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