JP2009188003A - キャパシタの製造方法 - Google Patents

キャパシタの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009188003A
JP2009188003A JP2008023596A JP2008023596A JP2009188003A JP 2009188003 A JP2009188003 A JP 2009188003A JP 2008023596 A JP2008023596 A JP 2008023596A JP 2008023596 A JP2008023596 A JP 2008023596A JP 2009188003 A JP2009188003 A JP 2009188003A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
capacitor
driving electrolyte
electrolyte
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008023596A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruhisa Miura
照久 三浦
Nao Matsumura
菜穂 松村
Koji Kamioka
浩二 上岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008023596A priority Critical patent/JP2009188003A/ja
Publication of JP2009188003A publication Critical patent/JP2009188003A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】各種電子機器に使用されるキャパシタに関し、より特性が安定し、より長寿命で高い信頼性有するキャパシタの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】カ−ボン系電極層を集電体上に形成した正/負極電極の間にセパレータを介在させて素子を形成し、上記素子を密閉できる容器内に挿入して容器内を減圧し、その減圧を停止したのち駆動用電解液を一定量注入し、かつ、容器内に不活性ガスもしくはドライエアを充填させて容器内を常圧以上にして素子に駆動用電解液を含浸させ、その後この駆動用電解液を含浸した素子をキャパシタ容器に挿入して、このキャパシタ容器の開口部を封口材で封止するようにした製造方法とすることにより、従来よりも特性が安定した製品を量産することができ、かつ、特性変化が少なく長寿命で高い信頼性をもつキャパシタが生産できる。
【選択図】図2

Description

本発明は各種電子機器のバックアップ用やハイブリッド自動車の回生用、あるいは電力貯蔵用等に使用されるキャパシタの中で、特に、特性劣化などのない信頼性に優れたキャパシタの製造方法に関するものである。
図11はこの種の従来のキャパシタの一例としての電気二重層キャパシタの構成を示した一部切欠斜視図である。図11において、51は素子を示し、この素子51は正極電極52と負極電極53をその間にセパレータ54を介在させた状態で巻回することにより構成されたものである。
また、上記正極電極52と負極電極53は、アルミニウム箔からなる集電体55の両面にカーボン系電極層56を夫々形成することにより構成されたものであり、更に、この正極電極52と負極電極53には正極リード線57と負極リード線58が夫々接続されている。
このように構成された素子51は、図示しない駆動用電解液を含浸させた後に有底円筒状のキャパシタ容器59内に挿入され、正極リード線57と負極リード線58が挿通する孔を有した封口材60をキャパシタ容器59の開口部に配設した後、キャパシタ容器59の開口部の外周を内側に絞り加工すると共に、キャパシタ容器59の開口端をカーリング加工することにより封止して構成されている。
上記駆動用電解液としては、溶媒としてプロピレンカーボネート(沸点241.7℃)、γ−ブチロラクトン(沸点203℃)、エチレンカーボネート(沸点244℃)、スルホラン(沸点285℃)などが用いられ、電解質カチオンとして第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、イミダゾリウム塩、リチウムイオンを用い、電解質アニオンとしてBF4 -、PF6 -、PF4 -、ClO4 -、CF3SO3 -またはN(CF3SO2)2 -が用いられている。
近年、ハイブリッド自動車や電気自動車のブレーキなどに用いられる回生用のエネルギー蓄積用のキャパシタは、長寿命で信頼性の高いことが必要であり、経時変化の少ないキャパシタが求められ、そのために劣化の少ない長寿命の駆動用電解液が必要となり、低劣化・長寿命の駆動用電解液の実現のために、粘度の低い低沸点材料の溶媒であるアセトニトリル(沸点81.6℃)、ジメチルカーボネート(沸点90.3℃)、ジエチルカーボネートまたはメチルエチルカーボネート等が用いられている。
また、ハイブリッド自動車、電気自動車のエネルギー蓄積用や電力貯蔵のエネルギー蓄積用のキャパシタは、合わせて自己放電などの劣化の少ない信頼性の高い性能が求められ、上記駆動用電解液やキャパシタ容器59内及びキャパシタ容器59内に収納された素子51に水分が存在すると、正/負極電極52、53の近傍において化学反応が起こり、そのために内部蓄積エネルギーが消費され自己放電現象を起こすなどの特性劣化が起こるために、不純物である水分の少ないキャパシタが求められている。
この駆動用電解液を上記素子51に含浸させる方法としては、予め密閉できる容器に駆動用電解液を充填し、その容器の駆動用電解液中に素子51を完全に浸漬し、素子51が駆動用電解液に浸漬された状態で容器を密閉し、その密閉空間を減圧機(真空ポンプなど)により真空引きして減圧し、真空引きを継続して一定の時間減圧を維持した状態の後、減圧を停止し、外気を上記容器に注入して常圧(大気圧)まで昇圧するといった方法や、素子51を容器に入れ、減圧機(真空ポンプなど)によりその容器を真空にした後、真空引きを継続し減圧を維持した状態で駆動用電解液を容器に注入し、一定の時間経過後外気を上記容器に注入して常圧まで昇圧するといった方法などがある。
また、駆動用電解液を含浸した素子51の不純物を除去する方法として、素子51を収納した容器内を減圧機により真空引きして減圧し、真空引きを継続して減圧を維持した状態で駆動用電解液を含浸した後、減圧を停止して不活性ガスを送り込みながら昇圧した状態と、再び減圧機により真空引きを維持して減圧した状態とを交互に繰り返すことによる不純物である水分などの除去方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2000−208374号公報 特開2006−73771号公報
しかしながら上記従来のキャパシタの駆動用電解液の含浸方法や含浸後の素子51の水分などの不純物除去方法は、素子51を収納した容器内を減圧機により真空引きを継続した状態で駆動用電解液を注入し一定の時間継続した後、減圧を停止して常圧に戻すことにより、もしくは、その減圧状態と常圧状態を繰り返すことにより実現する方法であり、駆動用電解液を素子51に注入後も一定の時間減圧機にて真空引きを継続して行うことで、駆動用電解液の溶媒の一部が真空引きにより減圧機を通じて外部に揮発消失し、駆動用電解液の組成が変化するため駆動用電解液の組成制御が困難となりキャパシタの信頼性に影響を及ぼすという課題があった。
特に、駆動用電解液の溶媒として低沸点溶媒(粘度が低く、比誘電率が高い)を添加したものは、素子51への含浸性を高めるとともに駆動用電解液の劣化が少なく寿命特性を向上することができ、近年のハイブリッド自動車、電気自動車や電力貯蔵用に使用するキャパシタへの要望である長寿命高信頼性キャパシタには、ジメチルカーボネート(沸点90℃)などの低沸点溶媒が駆動用電解液に必要不可欠であるが、低沸点溶媒は、真空引きにした時に低沸点であるために他の溶媒よりもより容易に揮発しやすく、真空引きしながら減圧を保ち駆動用電解液を含浸する従来の含浸方法や水分などの不純物除去のために従来の方法では、選択的に低沸点溶媒が減圧機を通じて外部に揮発消失し、駆動用電解液の材料組成における低沸点溶媒の配合比が減少し本来の機能を充分に発揮することができずキャパシタの信頼性に影響を及ぼすという課題を有していた。一例として、駆動用電解液において、30%の低沸点溶媒を主溶媒に混合した駆動用電解液で、従来の減圧機で真空引きしながら駆動用電解液を含浸する方法では、低沸点溶媒が選択的に揮発消失し、10%から20%の低沸点溶媒が減少するといった大きな組成変化を裏付けるデータが得られている。
また、従来の減圧機で真空引きしながら駆動用電解液を含浸する方法において駆動用電解液の組成制御が変化することを恐れ、含浸プロセスの際、減圧を弱くすると駆動用電解液量の不足、電極の細孔内に駆動用電解液が十分に充填できないことになり製品特性劣化が早まるなどの課題があった。
本発明は、このような従来の課題である駆動用電解液の材料組成配合比の変化ならびに含浸時の駆動用電解液の量のばらつきを改善し、特に近年において長寿命高信頼化に欠かせない低沸点溶媒を使用した駆動用電解液によるキャパシタの低劣化且つ高信頼性化を実現するキャパシタの製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、カ−ボン系電極層を集電体上に形成した正極電極と負極電極との間にセパレータを介在させて巻回または積層して素子を形成し、この素子を密閉できる容器内に挿入し、この容器内を減圧しその減圧を停止した後駆動用電解液を一定量注入し、かつ、容器内に不活性ガスまたはドライエアを充填させて容器内を常圧以上にして素子に上記駆動用電解液を含浸させ、その後この駆動用電解液を含浸した素子をキャパシタ容器に封入するキャパシタの製造方法としたものである。
以上のように本発明によるキャパシタの製造方法によれば、上記素子を密閉できる容器内に挿入し、駆動用電解液を含浸する際に上記容器を減圧機にて減圧しその減圧を停止した後に駆動用電解液を注入するため、駆動用電解液の溶媒が真空引きによる減圧機から選択的に揮発消失することがなく、駆動用電解液の組成変化がほとんど無くなり本来の駆動用電解液の機能が発揮でき、特に低沸点溶媒を活用した高電気伝導度の駆動用電解液では、揮発しやすい低沸点溶媒においても駆動用電解液の配合組成変化が著しく減少し非常に有効である。また低湿度の不活性ガスまたはドライエアを充満させて常圧以上とすることにより、上記素子の水分量に比べ極めて低い低湿度の不活性ガスまたはドライエアであり、上記素子への不純物である水分の浸入を抑制し、信頼性の高いエネルギー蓄積用のキャパシタを提供することができる。
本発明の第1の発明は、カ−ボン系電極層を集電体上に形成した正極電極と負極電極との間にセパレータを介在させて巻回または積層して素子を形成し、この素子を密閉できる容器内に挿入し、この容器内を減圧しその減圧を停止した後駆動用電解液を一定量注入しかつ、容器内に不活性ガスまたはドライエアを充填させて容器内を常圧以上にして素子に上記駆動用電解液を含浸させ、その後この駆動用電解液を含浸した素子をキャパシタ容器に封入する方法としたものである。
上記素子を容器内に挿入しこの容器内を減圧機により真空引きして減圧した後真空引きを止め駆動用電解液を一定量注入し、上記密閉容器内に不活性ガスまたはドライエアを充填させて上記容器内を常圧にすることで素子に上記駆動用電解液を含浸させるようにし、駆動用電解液の注入時には真空引きを停止しているため、駆動用電解液の低沸点溶媒の揮発消失を防止でき駆動用電解液の組成変化を大幅に減少させ、低沸点溶媒を活用した高電気伝導度の駆動用電解液の機能が維持発揮できる。また駆動用電解液の容器内への注入後低湿度な不活性ガスまたはドライエアを充填させて常圧以上とすることにより、不純物である水分の上記素子への浸入を防止することができ、特性劣化が少なく且つ信頼性の高いキャパシタを提供できる。
本発明の第2の発明は、上記の方法に加え、上記素子を低湿度の不活性ガスもしくはドライエア雰囲気内でキャパシタ容器に封入するようにしたものである。上記駆動用電解液を上記容器内で素子に含浸させた後、上記素子を取り出してキャパシタ容器に挿入し上記キャパシタ容器の開口部を封口材で封止するまでの間においても、低湿度の不活性ガスもしくはドライエアの雰囲気内の環境下であり、水分の上記素子への浸入を防止することが可能であり、特性劣化のない信頼性の高いキャパシタを提供できる製造方法である。
本発明の第3の発明は、上記の方法に加え、上記駆動用電解液を注入する前の素子を加熱し、減圧処理を施して素子内の水分を除去するようにしたものである。上記素子に、駆動用電解液を含浸する前に乾燥機内で加熱し、さらに真空引きして減圧を行うことにより上記素子中に含まれる不純物である水分を除去し、特性劣化の少ない信頼性の高いキャパシタを提供できる。
本発明の第4の発明は、上記の方法に加え、上記駆動用電解液を注入する前の素子を、低湿度の不活性ガスもしくはドライエアを充満させた乾燥機内で加熱し、素子内の水分を除去するようにしたものである。上記素子に駆動用電解液を含浸する前に、低湿度な不活性ガスもしくはドライエアを充満させた乾燥機内で加熱し、上記素子中に含まれる不純物である水分を除去し、特性劣化の少ない信頼性の高いキャパシタを提供できる。
本発明の第5の発明は、上記駆動用電解液として主溶媒であるプロピレンカーボネートおよび/またはエチレンカ−ボネ−トと、これらの主溶媒よりも沸点の低い副溶媒との混合溶媒で構成したものを用いるものである。駆動用電解液の主溶媒であるプロピレンカーボネートおよび/またはエチレンカ−ボネ−トを主体とし、これらの主溶媒より、特性劣化の少ない性能の安定した副溶媒を添加した混合溶媒からなる構成のものを用いることにより、長寿命高信頼な駆動用電解液が実現し、特性劣化が少なく、極めて信頼性の高いキャパシタを提供できる。
本発明の第6の発明は、上記駆動用電解液を素子に含浸する密閉できる容器として、上記キャパシタ容器を用いるようにしたものである。上記密閉できる容器として、キャパシタ容器を用いることにより、上記素子をキャパシタ容器内に挿入し上記キャパシタ容器の開口部を、連通孔を設けた封口板で封止しその後上記連通孔を通じてキャパシタ容器内を減圧機により真空引きして減圧した後、上記キャパシタ容器内の真空引きを止め駆動用電解液を一定量注入し、上記連通孔を通じて不活性ガスまたはドライエアを充満させて減圧から常圧に戻すことにより、上記素子に上記駆動用電解液を含浸し、駆動用電解液の注入時には真空引きを停止しているため、駆動用電解液の低沸点溶媒の揮発消失を防止でき駆動用電解液の組成変化が無く、低沸点溶媒を活用した低劣化・長寿命の駆動用電解液の機能を発揮でき、また駆動用電解液のキャパシタ容器内への注入後不活性ガスまたはドライエアを充満させて常圧に戻すことにより、不純物である水分の上記素子への浸入を防止ならびに上記素子に含まれる水分の除去ができ、且つ前記キャパシタ容器に直接駆動用電解液を一定量注入することで駆動用電解液量を均一に注入含浸できるため、ばらつきの極めて少なく含浸でき、長寿命で、信頼性の高いキャパシタを提供できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の請求項1から5に記載の発明を示す実施の形態1について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1であるキャパシタとして電気二重層キャパシタを例とした構成を示した一部切欠斜視図である。電気二重層キャパシタの構成は、前述の背景技術で示した構成と同じであり、ここでは、概要を簡単に説明する。同図において11は素子を示し、この素子11は正極電極12と負極電極13を同じ位置で重ね合わせ、その間にセパレータ14を介在させた状態で巻回することにより構成されている。上記正極電極12と負極電極13は、アルミニウム箔からなる集電体15の両面にカ−ボン系電極層16を夫々形成することにより構成されたものである。更に、正極電極12と負極電極13には正極リード線17と負極リード線18が夫々接続されている。そして、このように構成された素子11は、図示しない駆動用電解液を含浸させた後に有底円筒状のキャパシタ容器19内に挿入され、正極リード線17と負極リード線18が挿通する孔を有したゴム製の封口材20をキャパシタ容器19の開口部に配設した後、キャパシタ容器19の開口部の外周を内側に絞り加工すると共に、キャパシタ容器19の開口端をカーリング加工することによって封止を行ったものである。
次に、本実施の形態1の電気二重層キャパシタの製造方法について述べる。図2は電気二重層キャパシタの本発明における製造工程例を表した工程フロー図である。まず、図2において、本発明の実施例の電気二重層キャパシタは、素子11の形成工程から電気二重層キャパシタの完成までに大別して次の素子の形成工程A、駆動用電解液の含浸工程B、キャパシタ容器の封止工程C、完成工程Dの4つの工程に分類される。
素子の形成工程Aでは、アルミニウム箔からなる集電体15の両面にカ−ボン系電極層16を形成した正/負極電極12、13の間にセパレータ14を介在させて巻回することにより素子11を形成する。
次に、駆動用電解液の含浸工程Bでは、上記素子11に駆動用電解液を含浸する工程で、今回の発明の重要な工程の一つであり、詳しく説明する。駆動用電解液の含浸工程Bは、さらに区分して、6ステップの工程で行い、ステップ1で、上記素子11を密閉可能な容器に挿入し、ステップ2で、この容器を減圧機にて真空引きにて減圧を行う。次にステップ3にて、この容器内の減圧レベルが規定の減圧レベルに到達した後、この容器を減圧状態に保ったまま、減圧機からの真空引きを停止する。ステップ4にて、減圧状態に保った上記容器内に規定の配合組成で調合された駆動用電解液を貯蔵している電解液滞留タンクより一定量注入する。次のステップ5では、前記駆動用電解液を一定量注入後、上記容器に液化された不活性ガスを室温で気化させた低湿度の不活性ガスまたは除湿処理を行った低湿度の不活性ガスまたはドライエアを注入し、容器内を常圧に昇圧することにより、素子11に駆動用電解液を含浸させる。前記不活性ガスまたはドライエアを注入することにより、素子11への水分の付着を防止するだけでなく、素子11に含まれる不純物である水分除去を行うことができる。また、大気圧以上の圧力を掛けて不活性ガスまたはドライエアを上記容器に注入すると、より早く上記素子11への含浸を行うことができる。
ステップ6にて、駆動用電解液を含浸させた素子11を取り出し、次工程のキャパシタ容器の封止工程Cに移動する。
ここで、従来の方式である駆動用電解液の含浸方法と比較すると、従来の方法は、ステップ1の素子11を容器に挿入後、ステップ2で、真空引きして容器内を減圧し、その後ステップ3の減圧の停止を行わず、上記容器の減圧機による真空引きを継続したまま、ステップ4の駆動用電解液を注入し、しばらくの期間真空引きを継続することが通常であった。そのために駆動用電解液の溶媒成分が、真空引きの継続により真空引きのポンプを通じて外部に流出し駆動用電解液の当初の配合比率から変化していた。特に、昨今の低劣化長寿命のキャパシタには低沸点溶媒が不可欠であり、揮発性が高く揮発消失が顕著であった。
本発明では、上記素子11を密閉可能な容器19に挿入し、容器を密閉したのち真空引きにて減圧し、この減圧レベルが規定の真空度に到達した後、真空引きを停止し容器内を減圧状態に保った状態で、上記容器に駆動用電解液を一定量注入して減圧から常圧以上に戻すことによりこの素子11に駆動用電解液を含浸させる方式であり、含浸時における駆動用電解液の組成変化を大幅に低減できる製造方法である。
次に、キャパシタ容器の封止工程Cでは、駆動用電解液を含浸させた前記素子11をキャパシタ容器19に挿入し、そのキャパシタ容器19の開口部を封口材20で封止することにより、上記素子11をキャパシタ容器19に密閉封入する工程である。
次に、完成工程Dでは、上記キャパシタ容器19に封入された素子11に高温度にて直流電圧を印加し、エージングを行い、その後この素子11を封入されたキャパシタ容器19の外装被覆ならびに定格等の表示を行う完成工程を経て、電気的特性や機械的特性などの検査を行い本発明の実施例の電気二重層キャパシタが作製できる。
本発明の上記駆動用電解液の含浸方法について含浸容器ならびに含浸装置の構成図面を用いてさらに詳しく述べる。
図3(a)〜(c)は、本発明における素子に駆動用電解液を含浸する容器の斜視図と断面図、図4は密閉できる容器に駆動用電解液を注入する含浸装置の概念図である。
図3(a)は、容器21の開口時の下容器22と上容器23ならびに素子11をそれぞれ示す斜視図である。同(b)は容器21に素子11の格納後の下容器22と上容器23閉口時の状態を示す斜視図である。同(c)は上記(b)中のA−A断面の断面図である。
上記下容器22の構成は、複数の有底円筒形凹部24を有し、その夫々の有底円筒形凹部24は、上記素子11の正/負極リード線17,18部を除いた円柱状の素子を格納できる空隙を有している。また、上記有底円筒形凹部24の夫々の開口部にOリング状のパッキン部25を備えた構成となっている。また、上容器23の構成は、下容器22の夫々の有底円筒形凹部24と対抗する位置に、正/負極リード線17,18を格納できる閉じられた空隙部であるリード線格納部27及び、同じく下容器22の夫々の有底円筒形凹部24と対抗する位置に貫通する中空管26を備え、前記下容器22と上容器23の係合時に夫々の有底円筒形凹部24が独立して上記素子11を収納し、密閉できるようにOリング状のパッキング部25が嵌合するようにパッキング用凹部28を備えた構成である。また、上記中空管26は、素子11が配設された空間内の減圧、一定量の駆動用電解液の注入、及び不活性ガス(またはドライエア)の注入を行うためのものである。
また図4おける密閉容器に駆動用電解液を注入する含浸装置の構成について説明する。図3に示した構成の素子に駆動用電解液を含浸する容器21の素子11を収納する夫々の有底円筒形凹部24は、中空管26を介して三方弁32に接続され、一方は、配管33を通じて真空ポンプ31に繋がり、他方は、別の配管33を通じて電解液滞留タンク36に接続されている。また、上記電解液滞留タンク36は配管33により二方弁38を介して不活性ガス供給部37と連結され、また他方は配管33により電解液供給ポンプ35を介して電解液収納タンク34に連結された構成である。
次に上記実施例における動作について説明する。駆動用電解液を容器21に供給するには、まず、予め規定の配合組成で調合された駆動用電解液を電解液収納タンク34に貯蔵し、電解液供給ポンプ35を通じて上記駆動用電解液を一定量電解液滞留タンク36に貯める。
一方、容器21の内部は、三方弁32を容器21と真空ポンプ31と連通する状態とし、真空ポンプ31を稼動させて容器21の内部を減圧する。そして、容器21の内部が必要な真空度となった時に、まず二方弁38を開き不活性ガス(またはドライエア)供給部37と電解液滞留タンク36が連通するように二方弁38を動作させてから、三方弁32の容器21と真空ポンプ31との連通を閉じて真空引きを停止した後、容器21と電解液滞留タンク36とを連通する状態にし、電解液滞留タンク36と容器21が連通するように三方弁32を動作させる。この時、上記一定量の駆動用電解液が容器21に注入され真空ポンプ31からの減圧動作は停止しているので、不活性ガス供給部37より不活性ガスが容器21に流入し、容器21内が常圧に戻り駆動用電解液の溶媒が揮発することなく素子11に駆動用電解液を含浸させることができる。
さらに必要に応じ、不活性ガス供給部37からの供給圧力を常圧である大気圧以上に上げることで、配管33内の付着した駆動用電解液が容器21に確実に供給され、また短時間で素子11に駆動用電解液を含浸することができる。
その後、容器21から素子11を取り出し、予め用意したキャパシタ容器19に挿入し、このキャパシタ容器19の開口部を封口材20で封止することにより電気二重層キャパシタを得ることができる。
このような製造方法により、駆動用電解液の溶媒に低沸点溶媒を用いた混合溶媒においても低沸点溶媒が揮発することがなく、混合系溶媒の機能を充分に発揮しキャパシタの長寿命高信頼性を確保することができる。また、容器21内に水分の進入するのを排除し、素子11内に駆動用電解液を均一に含浸させることができキャパシタの特性が安定した製品を得ることができるという効果が得られる。
また、図4の駆動用電解液を含浸する容器21は、複数の有底円筒形凹部24を備え、それぞれの有底円筒形凹部24にそれぞれの素子11を独立して収納でき、それぞれの有底円筒形凹部24に必要一定量の駆動用電解液を注入するので、素子11内の電解液量を安定させることができ、特性変化が少なく製品膨れなどの経時変化の少ない従来よりも格別に高い信頼性を確保することができる。
また、本発明は、上記素子11を低湿度の不活性ガスもしくはドライエア雰囲気内でキャパシタ容器19に封入するように構成にしたものである。図5は、本発明における製造工程例を表した工程フロー図である。ここで、図5は、図2の実施の形態1の製造工程フローを基本にしており、修正追加した部分のみ説明する。キャパシタ容器の封止工程Cにおいて、封止工程全体を低湿度の不活性ガスもしくはドライエア雰囲気なるように上記封止工程を容器で覆い、その中に低湿度の不活性ガスもしくはドライエアを充填させている。上記容器21から駆動用電解液を含浸した素子11を取り出し、キャパシタ容器19に挿入する操作および正極リード線17と負極リード線18が挿通する孔を有したゴム製の封口材20をキャパシタ容器19の開口部に配設した後、キャパシタ容器19の開口部の外周を内側に絞り加工すると共に、キャパシタ容器19の開口端をカーリング加工することによって封止する操作を不活性ガスもしくはドライエア雰囲気中で行うことにより、素子11ならびにキャパシタ容器19への水分の吸着ならびに浸入を防ぐだけでなく、素子11に含まれる不純物である水分を除去でき特性変化の少ない信頼性の高いキャパシタが得られる。
また、本発明は、上記の方法に加え、上記駆動用電解液を注入する前の素子11を、加熱し、さらに減圧処理を施して素子内の水分を除去するようにしたものである。図6は、本発明における製造工程例を表した工程フロー図である。図6は、上記に示した図5の本発明の実施の形態1の製造工程フローを基本にしており、修正追加部分のみ説明する。上記素子11の形成工程Aの後で、駆動用電解液の含浸工程Bの前に素子乾燥工程Eを新たに設けた方法である。上記素子11を、真空乾燥機を用いて加熱しながら減圧を行い素子11に吸着している不純物である水分を除去する。このときの加熱温度は100℃〜140℃で、減圧レベルは10Pa以下で、真空加熱乾燥時間は15時間から48時間の条件で行う。水分の除去レベルの確認は、各種乾燥条件を実施した上記素子11に駆動用電解液を一定条件で含浸させ、その後この素子11の駆動用電解液を抽出し、水分濃度を測定して水分除去レベルを確認している。本実施例として、上記素子11の乾燥機内で加熱し、減圧処理を施す前に素子11の水分レベルが上記水分除去レベル確認法で3000ppmレベルのものが、この素子11を真空乾燥機で110℃の24時間熱処理を実施後、真空引きして圧力7Paの真空状態で24時間素子乾燥を実施したものの水分レベルが、200〜300ppmと初期の素子水分レベルに比べ1/10以下のレベルまで不純物である水分を除去できた。
また、本発明は、上記駆動用電解液を注入する前の素子11を低湿度の不活性ガスもしくはドライエアを充填させた乾燥機内で加熱し、素子11内の水分を除去する方法である。前記図6の工程フローにおいて、素子11の形成工程Aの後で、駆動用電解液の含浸工程Bの前の素子乾燥工程Eで、真空乾燥機でなく通常の乾燥機を用い低湿度の不活性ガスもしくはドライエアを上記乾燥機内に充填させ、この乾燥機内に上記素子11を入れ加熱し不活性ガスもしくはドライエアを連続して乾燥機内に供給しつつ連続してこの乾燥機内から排気することにより、上記素子11の吸着した水分を除去する。このときの加熱温度は100℃から140℃が適しており、また不活性ガスまたはドライエアとしては、露点−40℃以下の窒素ガスもしくはアルゴンガスもしくは露点−40℃以下のドライエアが適している。
また、この条件の露点−40℃以下の窒素ガスもしくはアルゴンガスもしくは露点−40℃以下のドライエアは、通常の室内環境空気の条件(24℃±4℃、湿度60%±20%)と比べ相対湿度を約1/100以下に抑えることができ、上記の素子の乾燥工程における雰囲気環境条件だけでなく、上記図6の本発明の工程フローにおける駆動用電解液の含浸工程Bにおけるステップ5の容器19を常圧以上に昇圧する時の注入する不活性ガスまたはドライエアや、キャパシタ容器の封入工程Cにおける充填する不活性ガスまたはドライエアの条件においても適した条件である。
これは液化された窒素ガスやアルゴンガスは、液化時にガス中に含まれる不純物である水分は、露点温度が窒素ガスやアルゴンガスに比べ高いために窒素ガスやアルゴンガスが液化する前に凝縮し、水分が分離でき超低湿度の不活性ガスが得られる。この液化された不活性ガスを通常の室温程度で気体として活用すると、理論計算では、不活性ガスは、超低湿度の気体(露点−70℃のもので相対湿度110ppmRH at21℃、露点―40℃のもので相対湿度5200ppmRH at21℃)が得られる。
図7は、不純物である水分の除去についての実験結果を示すグラフである。水分の除去レベルの確認は、前記と同様の各種乾燥条件を実施した上記素子11に駆動用電解液を一定条件で含浸させ、その後この素子11の駆動用電解液を抽出し、水分濃度を測定して水分除去レベルを確認している。乾燥機温度を110℃に設定し、露点温度−48℃のドライエアを用いて実験を行った。上記素子11に駆動用電解液を含浸する前に超低湿度な不活性ガスもしくはドライエアを充填させた乾燥機内で加熱し、上記素子11中に含まれる不純物である水分を除去し、特性劣化の少ない信頼性の高いキャパシタを提供できる製造方法である。また、この素子11を、露点が-40℃以下の不活性ガスもしくは露点が-40℃以下のドライエアを充満させた乾燥機内で加熱し、素子11内の水分を除去するようにした製造方法は、前述の素子11を乾燥機内で加熱し、さらに減圧処理を施して素子内の水分を除去するようにした製造方法よりも約1/2の時間で水分量300ppm以下レベルまで到達しており、より製造時間を短縮するといった格別な効果が得られる。
また、本発明は、上記駆動用電解液の主溶媒をプロピレンカーボネート(以下PCと称す)および/またはエチレンカ−ボネ−ト(以下ECと称す)とし、これらの溶媒よりも沸点の低い副溶媒との混合溶媒である構成としたものである。例えば、PCを主溶媒とした駆動用電解液では、低沸点溶媒であるジメチルカーボネート(以下DMCと称す)との混合溶媒において、PCを50〜80%に対し、DMCを50〜20%とした配合が適している。また、ECを主溶媒とした駆動用電解液では、低沸点用溶媒DMCとの混合溶媒において、ECを20〜70%に対し、DMCを80〜30%とした配合が適している。また、PCおよびECの主溶媒を混合した駆動用電解液では、PCおよびECの混合溶媒を20〜70%に対し、DMCを80〜30%とした配合が適している。また、PCまたは、ECまたは、PCとECの混合溶媒とDMCを混合する溶媒において、さらに低沸点溶媒であるビニレンカーボネート(以下VCと称す)を10%以下添加したものも高電気伝導度で優れた高信頼性を有する配合である。このような低沸点溶媒を用いた低劣化長寿命の駆動用電解液の性能を発揮するために、本発明における上記素子11への駆動用電解液の含浸方法及び素子11の脱水処理方法およびこの素子11を挿入したキャパシタ容器19の封止方法により、駆動用電解液の組成変化が少なく不純物である水分の極めて少ない製造方法が実現でき低損失で且つ、極めて信頼性の高いキャパシタを提供することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の請求項6に記載の発明を示す実施の形態2について説明する。上記駆動用電解液を素子11に含浸する密閉できる容器として、上記キャパシタ容器19を用いるようにしたものである。前記図3における密閉容器の下容器21に設けた有底円筒形凹部24に素子11を挿入する構成としたが、有底円筒形凹部24と素子11の間にキャパシタ容器19を介在させる方法とすることにより、駆動用電解液量をよりバラツキの少ない駆動用電解液量にすることができ、信頼性の高いキャパシタを得ることができる。
図8(a)は、本発明の実施の形態2によるキャパシタの一例としての電気二重層キャパシタの構成を示した断面図、図8(b)は、同封口部の拡大断面図である。41は素子であり、この素子41はアルミニウム箔からなる集電体上に一端を除いてカーボン系電極層を形成した正極電極と、アルミニウム箔からなる集電体上に一端を除いてカーボン系電極層を形成した負極電極を互いに逆方向にして重ね合わせ、その間にセパレータを介在させて巻回することにより、正極電極ならびに負極電極の各カーボン系電極層未形成部が夫々対向する端面に露出するように構成され、この素子41の両端面において上下方向から正極電極部42aと負極電極部42bを夫々取り出すようにしたものである。
43は上記素子41を図示しない駆動用電解液と共に収容したアルミニウム製の有底円筒状のキャパシタ容器、44aはこのキャパシタ容器43の内底面に帯状に突出するように複数箇所に設けられた接合部であり、この接合部44aによりキャパシタ容器43内に挿入された素子41の一方の端面に設けられた負極電極部42bを押し潰し、この接合部44aに外部からレーザー光を照射してレーザー溶接することによってキャパシタ容器43と素子41の負極電極部42bを機械的かつ電気的に接合し、素子41の負極電極をキャパシタ容器43から取り出すようにしている。
45は金属製の端子板、46aはこの端子板45の内面に帯状に突出するように複数箇所に設けられた接合部、46bは外部接続用の端子部であり、上記接合部46aにより上記素子41の他方の端面に設けられた正極電極部42aを押し潰し、この接合部46aに外部からレーザー光を照射してレーザー溶接することによって端子板45と素子41の正極電極部42aを電気的に接合し、素子41の正極を端子板45に設けた外部接続用の端子部46bから取り出すようにしている。
47は上記端子板45の外周面とキャパシタ容器43の内周面の間に配設されて端子板45とキャパシタ容器43の絶縁を行う円環状の絶縁部であり、上記キャパシタ容器43の外周面を横絞り加工することによって位置決めされるものである。48は上記端子板45の上面周縁に配設されてキャパシタ容器43の開口部をカーリング加工することにより圧縮されて封口を行う封口ゴムである。
同図8(b)に示す49は上記端子板45に設けられた駆動用電解液注入用の連通孔50を塞ぐようにして設けられた圧力調整弁であり、上記圧力調整弁49は、上記キャパシタ容器内の圧力が異常に高まった状態での内部圧力の調整弁の機能と、駆動用電解液を、連通孔50を通じてキャパシタ容器43に注入した後のキャパシタ容器43の封止機能とを兼ね備えている。本発明の実施例2による電気二重層キャパシタは、上記のような構成であり、電極の集電体15の負極電極13に用いる材料を銅とすることにより電気化学キャパシタ(リチウムイオンキャパシタ)としても利用できる構成である。
次に、上記電気二重層キャパシタの製造方法について述べる。
図9は電気二重層キャパシタの製造工程を表した工程フロー図であり、大別して次の素子の形成工程A、素子の乾燥工程E,キャパシタ容器の封止工程C,駆動用電解液の含浸工程B、及び完成工程Dの5つの工程に分類される。まず、素子の形成工程Aは、アルミニウム箔からなる集電体の両面にカ−ボン系電極層を形成した正/負極電極の間にセパレータを介在させて巻回することにより素子41を形成する。
次に、素子の乾燥工程Eは、上記素子41を乾燥機内で大気中と減圧のそれぞれで加熱して素子41内の水分、不純物を除去する。このときの加熱温度は100〜140℃、減圧は10Pa以下で1〜24時間の条件で行う。
続いて、キャパシタ容器の封止工程Cにおいて、上記素子41をキャパシタ容器43内に挿入し、このキャパシタ容器43の開口部に、連通孔50を設けた端子板45で封口する。その後、駆動用電解液の含浸工程Bにおいて、上記連通孔50を通じてキャパシタ容器43内を真空引きして減圧を行う。次にキャパシタ容器43内の減圧レベルが規定の減圧レベルに到達した後、このキャパシタ容器43を減圧状態に保ったまま、減圧機からの真空引きを停止する。その後、駆動用電解液を連通孔50から一定量注入し、駆動用電解液を注入後低湿度の不活性ガスまたはドライエアをキャパシタ容器43に注入して減圧から常圧に戻すことにより素子41に駆動用電解液を含浸させ、最後に端子板45の連通孔50に圧力調整弁49を圧入することにより封止する。上記圧力調整弁49は、ゴムなどの弾性体により一方が閉じた円柱形状であり、この圧力調整弁49の片方の開放側の先端部49aは、円錐形状に形成されており上記連通孔50に容易に圧入でき、且つ、先端部49aの円錐形状の平坦部49bにより、上記連通孔50のキャパシタ容器側の内面と嵌合して上記圧力調整弁49が端子板45の外側に容易に戻らない戻り防止加工を施したものであり、この圧力調整弁49を連通孔50に圧入することにより容易に上記キャパシタ容器43を封止することができる。次に、完成工程Dでは、上記キャパシタ容器43に封入された素子41に高温度にて直流電圧を印加しエージングを行い、その後この素子41を封入されたキャパシタ容器43の外装被覆ならびに定格等の表示を行う完成工程を経て、電気的特性や機械的特性などの検査を行い電気二重層キャパシタが作製できる。
なお、上記本発明の実施の形態2において、上記素子41の両端面において上下方向から正極電極部42aと負極電極部42bを夫々取り出し、上記端子板45に設けられた接合部46aに、正極電極部42aを直接的にレーザー溶接して電気的に接続し、また上記素子41の他方の端面に設けられた負極電極部42bをキャパシタ容器43の内底面に設けられた接合部44aと直接的にレーザー溶接することによって電気的に接続し、素子41の正/負極電極を上記キャパシタ容器43から取り出すように構成しているが、上記正極電極部42aと負極電極部42bの夫々の電極部に一旦、金属製の集電板を接続し、この正極電極部42aに接続された集電板を上記端子板45の接続部46aに、他方の負極電極部42bに接続された集電板を上記キャパシタ容器43の内底面に設けられた接合部44aと接続するといった間接的に接続する構成とすることも可能である。
上記駆動用電解液の含浸方法について図面を用いてさらに詳しく述べる。
本実施の形態2の駆動用電解液の含浸方法は上記実施の形態1の方法と同じで、図4に示した駆動用電解液の含浸装置を用いて行うものであり、容器21の代わりにキャパシタ容器43の連通孔50を中空管26に当接する。
図10(a)は電気二重層キャパシタの圧力調整弁49を取り付ける前の断面図、同図(b)は連通孔40に図4の中空管26を当接した断面図である。
図10において、駆動用電解液をキャパシタ容器43に供給するには、まず電解液収納タンク34から電解液供給ポンプ35を通じて、電解液滞留タンク36に一定量の駆動用電解液を貯める。この時、不活性ガス(またはドライエア)供給部37と連通する二方弁38は開放した状態にする。電解液滞留タンク36の駆動用電解液は不活性ガス(またはドライエア)で充満した状態となる。
一方、キャパシタ容器43の内部は、三方弁32をキャパシタ容器43と真空ポンプ31と連通する状態としキャパシタ容器43の内部を減圧する。
そして、キャパシタ容器43の内部が必要な真空度となったときに、三方弁32の真空ポンプ31側を閉じ、真空引きを停止すると同時に、電解液滞留タンク36と中空管26が連通するように三方弁32を動作させて、電解液滞留タンク36とキャパシタ容器43が連通するようにする。このとき、真空ポンプ31からの減圧動作はストップするので、キャパシタ容器43の内部圧力が、減圧から常圧状態になるまで駆動用電解液ならびに電解液滞留タンクに溜まっている不活性ガスもしくはドライエアがキャパシタ容器43に注入され、駆動用電解液の溶媒が揮発することなく素子41に駆動用電解液を含浸させることができる。
さらに必要に応じ不活性ガス(またはドライエア)供給部37からの供給圧力を上げることで、配管33内の付着した駆動用電解液がキャパシタ容器43に確実に供給され、また短時間で素子41に駆動用電解液を含浸することができる。
このような製造方法により、駆動用電解液の溶媒に低沸点溶媒を用いても、低沸溶媒が揮発することがなく、低沸点溶媒の機能を充分に発揮し、キャパシタの信頼性を確保することができる。また、キャパシタ容器43内に僅かな水分の進入するのを排除し、素子41内に駆動用電解液を均一に含浸させることができ、キャパシタの特性が安定した製品を得ることができるという効果が得られる。
また、キャパシタ容器43内に必要一定量の駆動用電解液を注入するので、キャパシタ容器43内部の電解液量を安定させることができるため、キャパシタ容器43の空隙制御が可能となり、より精度よく製品設計ができ、特性変化の少ない従来よりも格別に高い信頼性を維持することができる。
なお、上記乾燥機から素子41を取り出しキャパシタ容器43に挿入する操作、及び、端子板45に設けた連通孔50に圧力調整弁49を圧入する操作は、低湿度の不活性ガスまたはドライエア中で行うことにより、キャパシタ容器43内への水分の進入を防ぐことができる。
また、上記実施の形態1のように容器21を用いないので生産性の向上を図り、かつ外部引き出し用のリード線が不要となるため、二重層キャパシタの直列抵抗が低減できるという格別の効果を奏するものである。
また、本実施の形態においては、素子41として巻回形で構成されたものを例に用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、積層形の素子を用いることも可能であり、この場合にも同様の効果が得られるものである。
実施の形態1に基づく下記実施例1及び実施の形態2に基づく下記実施例2の二重層キャパシタにおいて、下記の条件にて、本発明の素子の脱水処理ならびに含浸法で駆動用電解液を素子に含浸した後、キャパシタ容器に封入し下記に示す試験内容で(a)駆動用電解液の低沸点溶媒の重量変化、(b)駆動用電解液の水分量、(c)自己放電特性、(d)寿命特性であり、その試験結果を(表1)に示す。なお、比較例1、比較例2として、図11に示す同一方向リード線タイプ(以下ラジアル形と称する)の構造で下記の条件にて作成し比較試験を実施した。
(実施例1)
図1に示すラジアル形の二重層キャパシタで、駆動用電解液は、低沸点溶媒Aを30%添加した混合溶媒の電解液を使用し、図6の工程フローに基づいて作製を行った。なお、素子乾燥工程Eにおける乾燥条件は、露点−40℃以下のドライエアを使用し、このドライエアを充填した乾燥機に素子を入れ110℃の温度で12時間乾燥を行い、キャパシタ容器の封止工程Cは、上記と同様に露点−40℃以下のドライエアの雰囲気中にてキャパシタ容器の封止を行ったものを実施例1とした。駆動用電解液の含浸工程Bにおける容器内の真空引きによる減圧は、10Paに到達した後、真空引きを停止し、容器内に駆動用電解液を注入した。
(実施例2)
図8に示す二重層キャパシタで、駆動用電解液は、上記の実施例1と同様に低沸点溶媒Aを30%添加した混合溶媒の電解液を使用し図9の工程フローに基づいて作製を行った。なお、素子乾燥工程Eにおける乾燥条件は、露点−40℃以下のドライエアを使用し、このドライエアを充填した乾燥機に素子を入れ110℃の温度で12時間乾燥を行い、キャパシタ容器の封止工程Cは、上記と同様に露点−40℃以下のドライエアの雰囲気中にてキャパシタ容器の封止を行ったものを実施例2とした。駆動用電解液の含浸工程Bにおけるキャパシタ容器内の真空引きによる減圧は、10Paに到達した後、真空引きを停止し、キャパシタ容器内に駆動用電解液を注入した。
(比較例1)
図11に示すラジアル形の二重層キャパシタで、駆動用電解液は、従来の単独溶媒であるPC(100%)の電解液を使用し、図2の工程フローを基本にして作製を行った。但し、従来の通常実施されている素子の加熱処理として素子を工程雰囲気における空気中で110℃の加熱処理を12時間行った。また、駆動用電解液の含浸工程Bにおいても、従来の方法であるキャパシタ容器内の真空引きによる減圧を継続しながら、キャパシタ容器内に駆動用電解液を注入し、約10分間真空引きを継続した後、容器内に工程内の雰囲気中の空気を注入し駆動用電解液を含浸したものを比較例1とした。
(比較例2)
図11に示すラジアル形の二重層キャパシタで、駆動用電解液は、上記の実施例1と同様に低沸点溶媒Aを30%添加した混合溶媒の電解液を使用し、図6の工程フローを基本にして作製を行った。但し、素子乾燥工程Eにおける乾燥条件は、本発明の露点−40℃以下のドライエアを使用し、このドライエアを充填した乾燥機に素子を入れ110℃の温度で12時間乾燥を行ない、キャパシタ容器の封止工程Cは、上記と同様に露点−40℃以下のドライエアの雰囲気中にてキャパシタ容器の封止を行なったが、駆動用電解液の含浸工程Bにおいては、従来の方法であるキャパシタ容器内の真空引きによる減圧を継続しながら、キャパシタ容器内に駆動用電解液を注入し、約10分間真空引きを継続した後、容器内に工程雰囲気中の空気を注入し駆動用電解液を含浸したものを比較例2とした。
(試験内容)
(a)駆動用電解液の低沸点溶媒の重量変化
上記実施例において、低沸点溶媒を用いた混合溶媒の駆動用電解液を使用した実施例1、実施例2及び比較例1のキャパシタにおいて、キャパシタ容器の封止後、キャパシタ容器から素子を取り出しこの素子に含浸された駆動用電解液を抽出して低沸点溶媒量を定量分析し、当初の配合の駆動用電解液の低沸点溶媒の配合量との変化率を測定した。
(b)駆動用電解液の水分量
上記実施例の2種類及び比較例2種類において、キャパシタ容器の封止後、キャパシタ容器から素子を取り出し、この素子に含浸された駆動用電解液を抽出して不純物である水分量を定量的に測定した。
(c)自己放電特性
上記実施例の2種類及び比較例2種類において、初期的に電源より直流電圧を加えて、2.5v充電し、その後充電したまま電源から電圧を供給しない状態で室温にて24時間放置し、その後、電圧を測定して自己放電後の電圧を測定し、初期の充電電圧2.5vからの変化率を測定した。
(d)寿命特性
上記実施例の2種類及び比較例2種類の二重層キャパシタを60℃中の雰囲気中において、電源より直流電圧2.5vを印加し、2000時間印加後、−30℃における初期容量と試験後の容量を比較し、容量変化率を測定した。
Figure 2009188003
(表1)から明らかなように、本発明の実施例1、2の二重層キャパシタは、比較例1(従来例)と比べ自己放電特性ならびに寿命試験での特性変化に優れ、長寿命高信頼性を有している。また、本発明の含浸法は、実施例1と比較例2を対比することにより、駆動用電解液の低沸点溶媒の変化が実施例1では、ほとんど変化していないことからも、低沸点溶媒を用いた混合溶媒を用いた二重層キャパシタの非常に有効な製造方法である。
本発明によるキャパシタの製造方法は、特性が安定した製品を量産することができ、かつ、特性変化、製品膨れバラツキの少ない従来よりも格別に高い信頼性を維持することができるという効果が得られるもので、特に高い信頼性が要求される自動車用デバイスの分野で有用である。
本発明の実施の形態1による電気二重層キャパシタの構成を示した一部切欠斜視図 同実施の形態1による電気二重層キャパシタの製造工程を表した工程フロー図 (a)同密閉容器の下容器に設けた複数の凹部に素子をそれぞれ配設する斜視図、(b)同密閉容器の外観斜視図、(c)同(b)中のA−A断面の断面図 密閉容器に駆動用電解液を注入する含浸装置の概念図 本発明の実施の形態1による他の実施例の製造工程を表した工程フロー図 本発明の実施の形態1による他の実施例の製造工程を表した工程フロー図 素子の乾燥条件と水分量除去効果の確認実験結果を示す特性図 本発明の実施の形態2による電気二重層キャパシタの(a)正面断面図(b)封口部拡大断面図 同実施の形態2による電気二重層キャパシタの製造工程を表した工程フロー図 (a)電気二重層キャパシタの圧力調整弁を取り付ける前の断面図、(b)同連通孔に中空管を当接した断面図 従来の電気二重層キャパシタの構成を示した一部切欠斜視図
符号の説明
11 素子
12 正極電極
13 負極電極
14 セパレ−タ
15 集電体
16 カ−ボン系電極層
17 正極リード線
18 負極リード線
19 金属ケース
20 封口材
26 中空管
41 素子
42a 正極電極部
42b 負極電極部
44a,46a 接合部
45 端子板
46a,46b 端子部
47 絶縁部
48 封口ゴム
49 圧力調整弁
50 連通孔

Claims (6)

  1. カ−ボン系電極層を集電体上に形成した正極電極と負極電極との間にセパレータを介在させて巻回または積層して素子を形成し、この素子を密閉できる容器内に挿入し、この容器内を減圧しその減圧を停止したのち駆動用電解液を一定量注入し、かつ、容器内に不活性ガスまたはドライエアを充填させて容器内を常圧以上とすることで素子に前記駆動用電解液を含浸させ、その後この駆動用電解液を含浸した素子をキャパシタ容器に封入することを特徴としたキャパシタの製造方法。
  2. 前記素子を、低湿度の不活性ガスもしくはドライエアの雰囲気内でキャパシタ容器に封入することを特徴とした請求項1に記載のキャパシタの製造方法。
  3. 前記駆動用電解液を注入する前の素子を加熱し、減圧処理を施して素子内の水分を除去することを特徴とした請求項1に記載のキャパシタの製造方法。
  4. 前記駆動用電解液を注入する前の素子を、低湿度の不活性ガスもしくはドライエアを充満させた乾燥機内で加熱し、素子内の水分を除去することを特徴とした請求項1に記載のキャパシタの製造方法。
  5. 前記駆動用電解液として主溶媒であるプロピレンカーボネートおよび/またはエチレンカ−ボネ−トと、これらの主溶媒よりも沸点の低い副溶媒との混合溶媒で構成したものを用いることを特徴とした請求項1に記載のキャパシタの製造方法。
  6. 前記駆動用電解液を素子に含浸する密閉できる容器として、前記キャパシタ容器を用いることを特徴とした請求項1に記載のキャパシタの製造方法。
JP2008023596A 2008-02-04 2008-02-04 キャパシタの製造方法 Pending JP2009188003A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008023596A JP2009188003A (ja) 2008-02-04 2008-02-04 キャパシタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008023596A JP2009188003A (ja) 2008-02-04 2008-02-04 キャパシタの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009188003A true JP2009188003A (ja) 2009-08-20

Family

ID=41070990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008023596A Pending JP2009188003A (ja) 2008-02-04 2008-02-04 キャパシタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009188003A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011080988A1 (ja) * 2009-12-28 2011-07-07 Jmエナジー株式会社 蓄電デバイス
KR101395438B1 (ko) 2011-12-05 2014-05-14 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 필름 외장 전기 디바이스의 제조 방법 및 제조 장치
KR101395497B1 (ko) 2011-12-05 2014-05-14 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 필름 외장 전기 디바이스의 제조 방법 및 제조 장치
JP2016143711A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 Jsr株式会社 電極の製造方法、蓄電デバイス及び電極の活物質にリチウムを吸蔵させるための装置
JP2020107523A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 オムロン株式会社 電子部品
JP2020115581A (ja) * 2011-07-08 2020-07-30 ファーストキャップ・システムズ・コーポレイションFastCAP SYSTEMS Corporation 高温エネルギー貯蔵デバイス
US11250995B2 (en) 2011-07-08 2022-02-15 Fastcap Systems Corporation Advanced electrolyte systems and their use in energy storage devices

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011080988A1 (ja) * 2009-12-28 2011-07-07 Jmエナジー株式会社 蓄電デバイス
JPWO2011080988A1 (ja) * 2009-12-28 2013-05-09 Jmエナジー株式会社 蓄電デバイス
JP2020115581A (ja) * 2011-07-08 2020-07-30 ファーストキャップ・システムズ・コーポレイションFastCAP SYSTEMS Corporation 高温エネルギー貯蔵デバイス
US11250995B2 (en) 2011-07-08 2022-02-15 Fastcap Systems Corporation Advanced electrolyte systems and their use in energy storage devices
US11482384B2 (en) 2011-07-08 2022-10-25 Fastcap Systems Corporation High temperature energy storage device
US11776765B2 (en) 2011-07-08 2023-10-03 Fastcap Systems Corporation Advanced electrolyte systems and their use in energy storage devices
US11901123B2 (en) 2011-07-08 2024-02-13 Fastcap Systems Corporation High temperature energy storage device
KR101395438B1 (ko) 2011-12-05 2014-05-14 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 필름 외장 전기 디바이스의 제조 방법 및 제조 장치
KR101395497B1 (ko) 2011-12-05 2014-05-14 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 필름 외장 전기 디바이스의 제조 방법 및 제조 장치
JP2016143711A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 Jsr株式会社 電極の製造方法、蓄電デバイス及び電極の活物質にリチウムを吸蔵させるための装置
JP2020107523A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 オムロン株式会社 電子部品
JP7326739B2 (ja) 2018-12-27 2023-08-16 オムロン株式会社 電子部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5034204B2 (ja) 蓄電素子の製造方法
JP2009188003A (ja) キャパシタの製造方法
US9595396B2 (en) Electrolytic capacitor and manufacturing method therefor
US7394648B2 (en) Electric double-layer capacitor, its manufacturing method, and electronic device using same
US8767377B2 (en) Electrolytic capacitor and method of manufacturing the same
EP1096519B1 (en) Solid electrolytic capacitor and method for manufacturing the same
CN103392214B (zh) 电解电容器及其制造方法
US8958197B2 (en) Electrode for capacitor, process for producing same, and capacitor including the electrode
WO2011058748A1 (ja) 電気化学キャパシタおよびそれに用いられる電極
JP5073947B2 (ja) 巻回型コンデンサおよびその製造方法
JP2006202646A (ja) イオン性液体組成物、イオン伝導性材料及び電解液材料
CN103168333B (zh) 电化学电容器用电极和采用该电极的电化学电容器
WO2000016354A1 (fr) Procede de fabrication d'un condensateur double couche electrique de grande capacite
JP3339553B2 (ja) 電気二重層コンデンサ
US6773466B1 (en) Method for producing an electric double layer capacitor
CN105051848A (zh) 固体电解电容器及固体电解电容器用外壳
KR100914643B1 (ko) 전기이중층 커패시터의 제조방법
KR20190053346A (ko) 고전압 안정성이 우수한 슈퍼커패시터 및 그 제조방법
CN108028434B (zh) 电化学器件的制造方法及电化学器件
JP2008282838A (ja) ハイブリット電気二重層キャパシタ
JP2012079813A (ja) 蓄電デバイスの製造方法
JP2003217669A (ja) 非水電解液電池の製造方法
JP2000114118A (ja) 固体電解コンデンサとその製造方法
KR101724434B1 (ko) 최대작동전압 3.2v를 가지는 고전압 고출력형 슈퍼커패시터
KR102639923B1 (ko) 표면 개질제를 이용하여 약품량을 저감시킨 질소 도핑 전극활물질 제조 방법과, 이를 이용한 슈퍼커패시터 및 그 제조 방법