JP2009187903A - カーボン多孔質材料、その製造方法、ガス拡散層及びそれを用いた燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解質膜の保湿と生成水の排出を良好に実現できる燃料電池のガス拡散層用のカーボン多孔質材料を提供する。
【解決手段】多孔質のカーボン基材と、該カーボン基材の表面に設けられたカーボン微粒子層を備えたカーボン多孔質材料であって、前記カーボン多孔質材料の細孔は細孔分布に2つのピークを有し、細孔分布の平均細孔直径が0.1μm以上0.2μm以下であり、細孔分布の平均流量径が4μm以上60μm以下であるカーボン多孔質材料。電解質膜の保湿の役割を果たす細孔と、生成水の排出する役割を果たす細孔の2種類の細孔分布をカーボン多孔質材料に持たせる。2種類の細孔分布を示す指標としては、電解質の保湿の役割を果たす細孔を表すものとして平均細孔直径、生成水の排出する役割を果たす細孔を表すものとして平均流量径が用いられる。
【選択図】図1
【解決手段】多孔質のカーボン基材と、該カーボン基材の表面に設けられたカーボン微粒子層を備えたカーボン多孔質材料であって、前記カーボン多孔質材料の細孔は細孔分布に2つのピークを有し、細孔分布の平均細孔直径が0.1μm以上0.2μm以下であり、細孔分布の平均流量径が4μm以上60μm以下であるカーボン多孔質材料。電解質膜の保湿の役割を果たす細孔と、生成水の排出する役割を果たす細孔の2種類の細孔分布をカーボン多孔質材料に持たせる。2種類の細孔分布を示す指標としては、電解質の保湿の役割を果たす細孔を表すものとして平均細孔直径、生成水の排出する役割を果たす細孔を表すものとして平均流量径が用いられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、カーボン多孔質材料、その製造方法、ガス拡散層及びそれを用いた燃料電池に関するものである。
最近の携帯機器は高機能化が進み、それにより消費電力が上昇の一途を辿っている。そこで、携帯機器用電源として、高いエネルギー密度をもつ小型燃料電池への期待が高まっている。また、燃料として純水素を用いる燃料電池は出力が高くシステムを小さくできる特徴がある。携帯機器搭載用燃料電池は、様々な環境で使用される可能性があるため、温度や湿度が大きく変化した場合においても、性能に与える影響が可能な限り小さいことが望ましい。そして、携帯機器に搭載するためには燃料電池をより小型化することが必要となるため、反応ガスの供給用ポンプ等の周辺機器を極力使用せずにそれを実現することが望ましい。つまり、燃料電池セル内部の部材を設計する際には、燃料電池の使用環境の変化に柔軟に対応できるように、材料や構造を選択することが必須となる。
図2に、一般的な燃料電池単セルの模式断面図を示す。図2に示すように、燃料電池は一般的に、電解質膜21、一対の触媒層22、一対のカーボン多孔質材料からなるガス拡散層23、一対の反応ガス流路を持つ集電体24、反応ガスの漏洩を防止するためのシール部材25を主要構成部材として、これらの部材で一つのセルが構成されている。前記カーボン多孔質材料からなるガス拡散層23は、反応ガスである水素、空気を透過、拡散させるとともに、触媒層22と集電体24を電気的に接続する役割を果たす。また生成した水の排水を促進したり、電解質膜内の水分を外に逃がさないようにする保湿の機能を付与したりすることもある。
燃料電池の発電において、アノードに水素が供給されると、触媒により電子とプロトンが生成する。このプロトンは電解質膜21を通り、カソードにおいて、電子及びカソードに供給された空気中の酸素と結合し、水が生成する。電解質膜21のプロトン伝導度は、膜内の水分によって変化し、水分量か多いと伝導度は上がり、水分量が少ないと伝導度は下がる。一方、生成した水が滞留し、触媒層22が水で埋まってしまうと、反応ガスの供給が阻害されてしまう。したがって燃料電池において、水の管理は非常に重要であり、水の排出及び電解質膜の保湿を両立させる必要がある。
従来、燃料電池のガス拡散層としては、多孔質炭素焼結体、熱硬化性樹脂を高温でグラファイト化させたカーボンペーパーやカーボンフェルト、カーボン繊維を編んで作られるカーボンクロスにフッ素樹脂で撥水化処理したものに、フッ素樹脂とカーボンブラック粒子の混合インクを塗布して形成したマイクロポーラス層を持つ構造体等が用いられてきた。
例えば、特許文献1では、カーボン粒子と樹脂との混合物を焼成した多孔質カーボン層と導電性多孔質支持体から形成される触媒電極材料が開示されている。
触媒層やガス拡散層内部の水管理を行うために、ガス拡散層の構造に関する開示がなされてきている。例えば、特許文献2では、触媒層ならびにガス拡散層における水の滞留を防止するための燃料電池用電極として、多孔質カーボン基体中にカーボン粉末を充填したガス拡散層が開示されている。
触媒層やガス拡散層内部の水管理を行うために、ガス拡散層の構造に関する開示がなされてきている。例えば、特許文献2では、触媒層ならびにガス拡散層における水の滞留を防止するための燃料電池用電極として、多孔質カーボン基体中にカーボン粉末を充填したガス拡散層が開示されている。
また、特許文献3では、ガス拡散基材層とガス拡散補助層を用いて、燃料電池の大電流密度領域の電池電圧を向上させる方法が開示されている。
特開2003−109608号公報
特許第3459615号公報
特開2007−73415号公報
しかしながら、特許文献1の電極材料は高い機械的強度により、電極の上に膜状固体高分子電解質膜をゾル−ゲル法によって形成するのには好適ではあるが、水の管理については特に考慮されていなかった。
また、特許文献2の燃料電池用電極を用いることで、触媒層及びガス拡散層における水の滞留を防止する効果は期待できるが、電解質膜の保湿効果については考慮されていないため、乾燥環境での使用時には十分な性能が得られない場合があった。
また、特許文献3では、構成要件としてガス拡散補助層透気抵抗度(ガーレー)と平均流量径が限定されているが、電解質膜の保湿性を向上させるのに極めて重要なパラメーターである細孔構造の平均細孔直径については考慮されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池の環境温湿度に対するロバスト性(冗長性)を大きく向上することができるカーボン多孔質材料、その製造方法およびガス拡散層を提供するものである。
また、本発明は、電解質膜の保湿と生成水の排出を良好に実現でき、ドライ環境およびウエット環境においても良好な発電が可能な燃料電池を提供するものである。
上記の課題を解決するカーボン多孔質材料は、多孔質のカーボン基材と、該カーボン基材の表面に設けられたカーボン微粒子層を備えたカーボン多孔質材料であって、前記カーボン多孔質材料の細孔は細孔分布に2つのピークを有し、細孔分布の平均細孔直径が0.1μm以上0.2μm以下であり、細孔分布の平均流量径が4μm以上60μm以下であることを特徴とする。
上記の課題を解決するカーボン多孔質材料の製造方法は、平均細孔径が1μm以上10μm以下で、最大細孔径が20μm以上150μm以下の多孔質のカーボン基材に、平均粒径が10nm以上50nm以下のカーボン微粒子と疎水性材料とを溶媒に分散させた溶液をスプレーにより塗布してカーボン微粒子層を形成する工程を有することを特徴とする。
上記の課題を解決するガス拡散層は、上記のカーボン多孔質材料からなることを特徴とする。
上記の課題を解決する燃料電池は、上記のガス拡散層を有することを特徴とする。
上記の課題を解決する燃料電池は、上記のガス拡散層を有することを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池の環境温湿度に対するロバスト性(冗長性)を大きく向上することができるカーボン多孔質材料、その製造方法およびガス拡散層を提供することができる。
また、本発明は、電解質膜の保湿と生成水の排出を良好に実現でき、ドライ環境およびウエット環境においても良好な発電が可能な燃料電池を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者等は、一連の研究を重ねた結果、燃料電池のガス拡散層として用いられるカーボン多孔質材料は、水を排出する役割を果たす比較的大きなの細孔と、反応ガスの取り込みと電解質膜の保湿の役割を果たす比較的小さな細孔との2種類の細孔構造パラメーターを制御することで、動作環境の違いによる性能の低下を抑えられることを見出した。
本発明者等は、一連の研究を重ねた結果、燃料電池のガス拡散層として用いられるカーボン多孔質材料は、水を排出する役割を果たす比較的大きなの細孔と、反応ガスの取り込みと電解質膜の保湿の役割を果たす比較的小さな細孔との2種類の細孔構造パラメーターを制御することで、動作環境の違いによる性能の低下を抑えられることを見出した。
そして、さらに精査研究を重ねた結果、ガス拡散層として用いられるカーボン多孔質材料は、水を排出する細孔を表す指標としては、水銀圧入法を用いて測定した平均細孔直径を用いることが最も好ましく、電解質膜を保湿する細孔を表す指標としては、バブルポイント法を用いて測定した平均流量孔径を用いることが最も好ましいとの結論に達した。
即ち、本発明に係るカーボン多孔質材料は、多孔質のカーボン基材と、該カーボン基材の表面に設けられたカーボン微粒子層を備えたカーボン多孔質材料であって、前記カーボン多孔質材料の細孔は細孔分布に2つのピークを有し、その細孔分布の平均細孔直径が0.1μm以上0.2μm以下であり、平均流量径が4μm以上60μm以下であることを特徴とするものである。
本発明においては、電解質膜の保湿の役割を果たす細孔と、生成水の排出する役割を果たす細孔の2種類の細孔構造をカーボン多孔質材料に持たせる。そのことにより、ドライ環境およびウエット環境の両方の環境において、高い性能を保つことが可能となる。2種類の細孔構造を示す指標としては、電解質の保湿の役割を果たす細孔を表すものとして平均細孔直径、生成水の排出する役割を果たす細孔を表すものとして平均流量径が好適に用いることができる。
本発明のカーボン多孔質材によれば、燃料電池の環境温湿度に対するロバスト性(冗長性)を大きく向上することができる。なお、一般的に燃料電池は、低温、高湿の環境で発電する時は、生成水が蒸発し難いので、セル内に生成水が滞留する。そのため反応ガスの取り込みが困難となりフラッディングと呼ばれる出力低下を引き起こす。逆に高温、低湿の環境で発電する時は、水の生成量よりも蒸発量の方が大きくなる。すると電解質膜が乾燥することによる抵抗上昇等が起こり、ドライアウトと呼ばれるセル内の水不足による出力低下を引き起こす。ロバスト性(冗長性)とは、燃料電池の周囲の温度や湿度が変化した時に、上記のような現象による出力変動を小さく抑え、安定駆動できる性能を表す。
本発明のカーボン多孔質材料の細孔は2つの細孔分布を有し、一方の細孔分布の平均細孔直径は0.1μm以上0.2μm以下、好ましくは0.1μm以上0.15μm以下が望ましい。平均細孔直径を0.1μm以上0.2μm以下の範囲に設定することにより、保湿性が向上し、ドライ環境における性能を向上させることができる。平均細孔直径は、細孔容積Vpを比表面積Spで除して求めた細孔径(4Vp/Sp)を表し、水銀圧入法(JIS R 1655)に準拠して求めた値を示す。測定装置は、例えば米国Micromeritics社製の商品名ポアサイザー9320によって測定することができる。
本発明のカーボン多孔質材料の他方の細孔分布の平均流量径は4μm以上60μm以下、好ましくは4μm以上30μm以下が望ましい。平均流量径を4μm以上60μm以下の範囲に設定することにより、多孔質のカーボン基材の細孔を閉塞しないで、ガスおよび水の透過性を向上し、ウエット環境における性能を向上させることができる。平均流量径は、1/2の乾き流量曲線と濡れ流量曲線の交点から求めた細孔径を表し、バブルポイント法(JIS K 3832)に準拠して求めた値を示す。測定装置は、例えば米国Porus Materials Inc.製の商品名パームポロメーターによって測定することができる。平均流量径の測定に際しては、含浸溶媒には、例えば、Porus Materials社製の商品名GALWICKを用いることができる。
なお、ドライ環境における性能とは、セル温度40℃、ガス露点25℃(約45%RH)のJ(電流密度)=0.4A/cm2の環境下における定常セル電圧値を表す。
また、ウエット環境における性能とは、セル温度40℃、ガス露点40℃(100%RH)のJ(電流密度)=0.8A/cm2の環境下における定常セル電圧値を表す。
また、ウエット環境における性能とは、セル温度40℃、ガス露点40℃(100%RH)のJ(電流密度)=0.8A/cm2の環境下における定常セル電圧値を表す。
前記多孔質のカーボン基材の平均細孔径が1μm以上10μm以下で、最大細孔径が20μm以上150μm以下であることが好ましい。
前記カーボン微粒子層は平均粒径が10nm以上50nm以下のカーボン微粒子と、疎水性材料を含有することが好ましい。
前記カーボン微粒子層は平均粒径が10nm以上50nm以下のカーボン微粒子と、疎水性材料を含有することが好ましい。
本発明のカーボン多孔質材料は、水の管理を行い易くするために、カーボン微粒子層に疎水性材料を含有し、カーボン微粒子層に含有される疎水性材料の含有量が10重量%以上60重量%以下であることが好ましい。
また、上記のような2種類の細孔構造を持つカーボン多孔質材料は、比較的大きい最大細孔径を有するカーボン基材の表面に、比較的細かいカーボン微粒子を含有するカーボンペーストをスプレー法によって、塗布することで得られることを見出した。
本発明のカーボン多孔質材料の製造方法は、平均細孔径が1μm以上10μm以下で、最大細孔径が20μm以上150μm以下の多孔質のカーボン基材に、平均粒径が10nm以上50nm以下のカーボン微粒子と疎水性材料とを溶媒に分散させた溶液をスプレーにより塗布してカーボン微粒子層を形成する工程を有することを特徴とする。最大細孔径は、バブルポイント法(JIS K 3832)に準拠して求めた値を示す。測定装置は、例えば米国Porus Materials Inc.製の商品名パームポロメーターによって測定することができる。
本発明のカーボン多孔質材料において、多孔質のカーボン基材はカーボンフェルト、カーボンペーパーおよびカーボンクロスを好適に用いることができる。カーボン基材には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の疎水性材料を含有していることが好ましい。カーボン基材の細孔構造は、カーボン多孔質材料における水を排出する細孔の径の大きさに大きく影響する。従って、目的の平均流量径を得ようとする場合には、カーボンペーストをスプレーした時に、カーボン基材の細孔が塞がってしまわないように、カーボン基材の最大細孔径が20μm以上150μm以下、好ましくは最大細孔径が30μm以上100μm以下であることが望ましい。また、カーボン基材の平均細孔径が1μm以上10μm以下が好ましい。
本発明のカーボン多孔質材料において、カーボン微粒子層は、カーボンブラック、グラファイト、人造黒鉛、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどからなるカーボン微粒子と、PTFE、ポリスチレン、フッ素系コーティング剤、シリコーンオイルなどからなる疎水性材料との混合物を溶媒に分散させた溶液をスプレーにより塗布して形成した膜である。電解質膜を保湿する細孔の形状は、カーボン微粒子層内のカーボンブラックまたはグラファイトなどのカーボン微粒子の粒径に依存する。上記の平均細孔直径を持つカーボン多孔質材料を形成するために、使用するカーボンブラックまたはグラファイトなどのカーボン微粒子は、平均粒径が10nm以上50nm以下、好ましくは15重量%以上45重量%以下であることが望ましい。
本発明のガス拡散層は、上記のカーボン多孔質材料からなることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池は、上記のガス拡散層を有することを特徴とする。
次に、本発明の燃料電池の一実施態様について詳しく説明する。
また、本発明の燃料電池は、上記のガス拡散層を有することを特徴とする。
次に、本発明の燃料電池の一実施態様について詳しく説明する。
図1は、本発明の燃料電池単セルの部分断面構成を示す模式図である。本発明の燃料電池は、電解質膜11と、電解質膜11の両面上に接して設けられた一対の触媒層12と、一対の触媒層12の各々の上に接して設けられた一対のガス拡散層13と、さらに一対のガス拡散層13の各々の上に接して設けられた一対の反応ガス流路を持つ集電体14と、反応ガスの気密性保つためのシール部材15とを備える。
電解質膜11としては、例えば、パーフルオロスルホン酸ポリマーや炭化水素系高分子からなるイオン交換膜が用いられるが、ここで使用されるものは特に制限されない。市販されている電解質膜11としては、例えば、デュポン社製の商品名ナフィオンなどが挙げられる。
触媒層12としては、例えば、金属ナノ構造体や金属ナノ構造体を炭素材料の表面に担持させたものが用いられる。金属ナノ構造体は、例えば、金属塩水溶液を還元して形成した金属微粒子や反応性真空蒸着法によって形成した樹枝状構造体等が好適に用いられる。
ガス拡散層13は、本発明のカーボン多孔質材料を用いられる。ガス拡散層は、カーボン基材とカーボン微粒子層から形成される。
前述の通り、カーボン基材はカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルトのいずれかを使用する。より水の管理をし易くするためには、カーボン基材にPTFE等の疎水性材料を含有させるのが好ましい。カーボン基材の厚みは、電気抵抗、ガス拡散性、電解質膜の保湿および強度などの見地から、100μm以上400μm以下の範囲が好ましく、150μm以上250μm以下の範囲がより好ましい。カーボン基材の最大細孔径は、本発明のカーボン多孔質材料の平均流量孔径を目的の範囲とするために、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましい。
前述の通り、カーボン基材はカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルトのいずれかを使用する。より水の管理をし易くするためには、カーボン基材にPTFE等の疎水性材料を含有させるのが好ましい。カーボン基材の厚みは、電気抵抗、ガス拡散性、電解質膜の保湿および強度などの見地から、100μm以上400μm以下の範囲が好ましく、150μm以上250μm以下の範囲がより好ましい。カーボン基材の最大細孔径は、本発明のカーボン多孔質材料の平均流量孔径を目的の範囲とするために、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましい。
カーボン微粒子層は、炭素材料とPTFEとを混合して、カーボン基材の表面に塗布して形成される。炭素材料としては、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラファイトなどが挙げられる。
カーボン多孔質材料の導電性と撥水性の確保を考えると、炭素材料とPTFEとの混合比率は、PTFEに関して、10重量%以上60重量%以下の範囲が好ましく、15重量%以上45重量%以下の範囲がより好ましい。使用する炭素材料の粒径は、目的の平均細孔直径とするために、10nm以上50nm以下の範囲が好ましい。
次にカーボン多孔質材料の製造方法について説明する。まず、所定の混合比率に必要な導電性材料を、エタノール水に分散させる。前記エタノール水は、炭素材料の比表面積が大きいほど多く必要になる。ここで、安定な分散状態を保持するために、分散剤として界面活性剤を適量添加することもできる。分散方法としては、例えば、スターラーで分散攪拌する方法が挙げられる。
次に、分散液を攪拌しながら、PTFEのディスパージョンを添加してカーボンペーストを作製した。均一に混合されたら、冷蔵庫などの低温雰囲気下で、一晩程度、静置することが好ましい。
次に作製したカーボンペーストをカーボン基材にスプレー装置を使用して均一に塗布する。この際、極力カーボン基材の細孔をカーボンペーストで塞いでしまわないように、少量ずつ数十回に分けて少量づつ重ね塗りをする。その後、不活性ガス雰囲気中で、300℃から400℃の焼成を行う。
カーボン粒子層の厚みは、30μm以上200μm以下の範囲であり、好ましくは50μm以上150μm以下の範囲である。なお、カーボン粒子層の厚みは、カーボン粒子層を塗布する前のカーボン基材の厚みと、カーボン粒子層を形成した後のカーボン基材とカーボン粒子層の合計厚みの差として求めることができる。
流路付き集電体14としてはSUSに金メッキを施した金属プレートや、カーボン微粒子を樹脂で成型したプレートなどが使用できる。
シール部材15としては、シリコンゴム、バイトンゴムなどのゴム製ガスケットや、ホットメルトタイプの接着剤が使用可能である。
シール部材15としては、シリコンゴム、バイトンゴムなどのゴム製ガスケットや、ホットメルトタイプの接着剤が使用可能である。
以下に、本発明の実施例について説明する。
実施例1
まず、PTFE15重量%を含有するカーボンペーストを作製した。平均粒径30nmのカーボンブラック(バルカンXC−72)1.2g、エタノール30g、純水15gを混合し、超音波で5分分散させた後、マグネチックスターラ−で30分間攪拌した。この混合物に、PTFEのディスパージョン(ダイキン製D−1E)0.5gを加え、さらに超音波で5分間分散させた後、マグネチックスターラーで2時間攪拌し、カーボンペーストを得た。
実施例1
まず、PTFE15重量%を含有するカーボンペーストを作製した。平均粒径30nmのカーボンブラック(バルカンXC−72)1.2g、エタノール30g、純水15gを混合し、超音波で5分分散させた後、マグネチックスターラ−で30分間攪拌した。この混合物に、PTFEのディスパージョン(ダイキン製D−1E)0.5gを加え、さらに超音波で5分間分散させた後、マグネチックスターラーで2時間攪拌し、カーボンペーストを得た。
次にカーボン基材として、撥水処理を施したカーボンペーパー(最大細孔径60μm、平均細孔径2.2μm)を10cm角の大きさに切り出し、これにカーボンペーストを小型パルススプレー装置(Nordson社製)で塗布した。これを360℃でPTFEを溶融して塗膜を固定するとともに、残存する界面活性剤を分解した。
このようにして、カーボン基材の表面にカーボンブラックとPTFEとの混合物を塗布して形成したカーボン多孔質材料Aを得た。生成後のカーボン多孔質材料からカーボン基材の重量を引いたカーボン微粒子層の重量は5.12mg/cm2(厚さ0.213mm)であった。
カーボン多孔質材料Aのカーボンペーストを塗布した面を観察したSEM像を図3に示す。低倍SEM像を見ると、カーボン多孔質材料Aはカーボン基材の形状をある程度保っており、カーボン基材由来の細孔が残っていることがわかる。また高倍SEM像からは、カーボン基材表面に付着しているカーボン粒子は密に凝集していることが分かる。これは保湿性を保つための最適な構造であると言える。このような構造のカーボン多孔質材料を燃料電池のガス拡散層として用いるとカーボン基材由来の細孔から生成水の排出が良好に実現できるのでフラッディングが起こりにくく、電解質膜の保湿効果も十分にあるので、ドライ環境で発電しても出力が低下し難い。
実施例2
実施例1の作製方法において、カーボンペーストに加えるPTFEのディスパージョンを1.0gとしたこと以外はカーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Bを得た。カーボン多孔質材料Bのカーボン微粒子層の重量は5.75g/cm2(厚さ0.207mm)であった。
実施例1の作製方法において、カーボンペーストに加えるPTFEのディスパージョンを1.0gとしたこと以外はカーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Bを得た。カーボン多孔質材料Bのカーボン微粒子層の重量は5.75g/cm2(厚さ0.207mm)であった。
実施例3
実施例1の作製方法において、カーボンペーパーのPTFE含有量を5重量%とし、カーボンペーストに加えるPTFEのディスパージョンを0.767gとしたこと以外はカーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Cを得た。カーボン多孔質材料Cのカーボン微粒子層の重量は5.00g/cm2(厚さ2.38mm)であった。
実施例1の作製方法において、カーボンペーパーのPTFE含有量を5重量%とし、カーボンペーストに加えるPTFEのディスパージョンを0.767gとしたこと以外はカーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Cを得た。カーボン多孔質材料Cのカーボン微粒子層の重量は5.00g/cm2(厚さ2.38mm)であった。
比較例1
実施例1において、カーボンペーストの塗布量を増やして、カーボン微粒子層の重量を6.65g/cm2としたこと以外は、カーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Dを得た。
実施例1において、カーボンペーストの塗布量を増やして、カーボン微粒子層の重量を6.65g/cm2としたこと以外は、カーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Dを得た。
比較例2
実施例1において、カーボンペーストの塗布量を減らして、カーボン微粒子層の重量を3.30g/cm2としたこと以外は、カーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Eを得た。
実施例1において、カーボンペーストの塗布量を減らして、カーボン微粒子層の重量を3.30g/cm2としたこと以外は、カーボン多孔質材料Aと同様にして、カーボン多孔質材料Eを得た。
比較例3
カーボンペーパーの細孔を塞ぐために、初めに実施例1に記載したものと同様のカーボンペーストをカーボンペーパー表面に、ドクターブレード(テスター産業社製)を使用して、塗布した。その後、カーボンペーストの残りを実施例1と同様にして、小型パルススプレー装置を使用して塗布した。このようにして、カーボン多孔質材料Fを得た。
カーボンペーパーの細孔を塞ぐために、初めに実施例1に記載したものと同様のカーボンペーストをカーボンペーパー表面に、ドクターブレード(テスター産業社製)を使用して、塗布した。その後、カーボンペーストの残りを実施例1と同様にして、小型パルススプレー装置を使用して塗布した。このようにして、カーボン多孔質材料Fを得た。
比較例4
比較例4では、カーボン基材に実施例1で使用したものよりも細孔の小さいカーボンペーパー(最大細孔径10μm)を用い、実施例1記載のカーボンペーストをドクターブレードを使用して、カーボンペーパー表面に塗布した。このようにして、カーボン多孔質材料Gを得た。
比較例4では、カーボン基材に実施例1で使用したものよりも細孔の小さいカーボンペーパー(最大細孔径10μm)を用い、実施例1記載のカーボンペーストをドクターブレードを使用して、カーボンペーパー表面に塗布した。このようにして、カーボン多孔質材料Gを得た。
カーボン多孔質材料Gのカーボンペーストを塗布した面を観察したSEM像を図4に示す。低倍SEM像を見ると、カーボン多孔質材料Gはカーボン基材の細孔は完全に塞がれて閉まっていることが分かる。このような構造では生成水が溜まりやすく、フラッディングが起こりやすい。また高倍SEM像からはカーボン粒子が完全に詰まっておらず、所々、孔が空いていることが分かる。このようなカーボン多孔質材料を燃料電池に用いると、ドライ環境での発電時に電解質膜の保湿効果が十分に得られず、出力の低下が見られる。
得られたカーボン多孔質材料A〜Gの平均細孔直径と平均流量径を測定した結果を下記表1に示す。
(1)平均細孔直径(μm)の測定方法
それぞれのサンプルを約2.0〜2.5×1.2〜1.5cmの試験片3枚を切り出し、サイズを計測後に島津製作所(株)製電子天秤(AW220)で精秤した。その後試験管に封入してマイクロメリテックス社製ポアサイザー9320を用いて測定を行った。測定条件は測定圧力範囲:約3.7kPa〜207MPa、測定モード:前記圧力範囲の昇圧過程、セル容積:5cm3。なお、水銀の接触角として130°、表面張力として484dyn/cmの値を用いた。測定範囲の水銀圧入容積の累積値から求められる細孔容積Vpと円筒状細孔仮定の細孔比表面積の累積値Spから平均細孔直径D=4Vp/Spが求められる。
(1)平均細孔直径(μm)の測定方法
それぞれのサンプルを約2.0〜2.5×1.2〜1.5cmの試験片3枚を切り出し、サイズを計測後に島津製作所(株)製電子天秤(AW220)で精秤した。その後試験管に封入してマイクロメリテックス社製ポアサイザー9320を用いて測定を行った。測定条件は測定圧力範囲:約3.7kPa〜207MPa、測定モード:前記圧力範囲の昇圧過程、セル容積:5cm3。なお、水銀の接触角として130°、表面張力として484dyn/cmの値を用いた。測定範囲の水銀圧入容積の累積値から求められる細孔容積Vpと円筒状細孔仮定の細孔比表面積の累積値Spから平均細孔直径D=4Vp/Spが求められる。
(2)平均流量径(μm)の測定方法
それぞれのサンプルを直径14mmφの円形の試験片2枚を切り出し、厚さと重量を計測した。その後、1枚はそのままで、ポーラスマテリアルズ社製パームポロメーターの試料ホルダーに固定して、0.4kPa〜160kPaの圧力範囲でガス流量の測定を行い、ドライ流量曲線を得た。次にもう1枚の試料はポーラスマテリアルズ社製GALWICKに浸し、密閉容器の中で真空引きを行い試料中の気泡を排出させて溶媒を充填した後、同じように0.4kPa〜160kPaの圧力範囲でガス流量の測定を行い、ウエット流量曲線を得た。そして、1/2ドライ流量曲線とウエット曲線の交点の圧力値から、Washburnの式(1)を用いて平均流量径を求めた。
Pr=2γcosθ ・・・・・ (1)
P:圧力 r:細孔半径 γ:液体の表面張力 θ:液体と細孔壁面の接触角
それぞれのサンプルを直径14mmφの円形の試験片2枚を切り出し、厚さと重量を計測した。その後、1枚はそのままで、ポーラスマテリアルズ社製パームポロメーターの試料ホルダーに固定して、0.4kPa〜160kPaの圧力範囲でガス流量の測定を行い、ドライ流量曲線を得た。次にもう1枚の試料はポーラスマテリアルズ社製GALWICKに浸し、密閉容器の中で真空引きを行い試料中の気泡を排出させて溶媒を充填した後、同じように0.4kPa〜160kPaの圧力範囲でガス流量の測定を行い、ウエット流量曲線を得た。そして、1/2ドライ流量曲線とウエット曲線の交点の圧力値から、Washburnの式(1)を用いて平均流量径を求めた。
Pr=2γcosθ ・・・・・ (1)
P:圧力 r:細孔半径 γ:液体の表面張力 θ:液体と細孔壁面の接触角
このようにして得られた上記実施例および比較例のカーボン多孔質材料を燃料電池セルに用いて、燃料電池評価を行った。
触媒層として、スパッタリング装置(アルバック社製)を用いて、PTFEシートにPtOxを製膜した。カソード用とアノード用とをそれぞれ2cm角に切り出し、Nafion(デュポン社製、NRE212)の両面に、ホットプレス(テスター産業社製)を使用して熱圧着した。このようにして膜電極接合体を得た。
触媒層として、スパッタリング装置(アルバック社製)を用いて、PTFEシートにPtOxを製膜した。カソード用とアノード用とをそれぞれ2cm角に切り出し、Nafion(デュポン社製、NRE212)の両面に、ホットプレス(テスター産業社製)を使用して熱圧着した。このようにして膜電極接合体を得た。
そして、膜電極接合体のカソード側に触媒層と接するように、上記実施例および比較例のカーボン多孔質材料を配置し、アノード側のガス拡散層には、BASF Fuel Cell Inc.社製LT1400Wを配置した。これを燃料電池の単セルとして用い、エレクトロケム社製の評価セルを使用して評価を行った。
セル温度40℃、配管温度50℃、水素ガス供給量500ccm、空気の供給量2000ccm、バブラ−温度:カソード、アノードともに40℃と25℃の2つの条件で評価した。
水素ガスと空気はバブラ−を通した後にセルに供給した。すなわち、バブラ−温度が40℃に設定した場合は、露点40℃の水素ガスと空気が温度40℃の燃料電池セルに供給されることになるので、セルでの水素ガスと空気の湿度は100%であり、バブラ−温度を25℃に設定した場合は、露点25℃の水素ガスと空気が温度40℃の燃料電池セルに供給されるので、セルでの水素ガスと空気の湿度は約45%となる。
水素ガスと空気はバブラ−を通した後にセルに供給した。すなわち、バブラ−温度が40℃に設定した場合は、露点40℃の水素ガスと空気が温度40℃の燃料電池セルに供給されることになるので、セルでの水素ガスと空気の湿度は100%であり、バブラ−温度を25℃に設定した場合は、露点25℃の水素ガスと空気が温度40℃の燃料電池セルに供給されるので、セルでの水素ガスと空気の湿度は約45%となる。
バブラ−温度が40℃では、0.8A/cm2で発電し、電圧値が安定した時点での値を測定した。
またバブラ−温度が25℃では0.4A/cm2で発電し、電圧値が安定した時点での電圧値を測定した。
またバブラ−温度が25℃では0.4A/cm2で発電し、電圧値が安定した時点での電圧値を測定した。
それらの測定結果を表2に示す。
表2に示した通り、本発明の実施例では、バブラー温度40℃、0.8A/cm2の条件、すなわち、ウエット環境下での拡散分極領域において0.630V以上、かつバブラー温度25℃、0.4A/cm2の条件、すなわちドライ環境の抵抗分極領域において0.690V以上の出力が得られた。これらの結果から、環境湿度に依らず、高い出力が得られており、比較例より燃料電池性能が優れていることが分かった。
本発明のカーボン多孔質材料は、燃料電池の環境温湿度に対するロバスト性(冗長性)を大きく向上することができるので、ドライ環境およびウエット環境においても良好な発電が可能な燃料電池のガス拡散層に利用することができる。
11、21 電解質膜
12、22 触媒層
13、23 ガス拡散層
14、24 集電体
15、25 シール材料
12、22 触媒層
13、23 ガス拡散層
14、24 集電体
15、25 シール材料
Claims (8)
- 多孔質のカーボン基材と、該カーボン基材の表面に設けられたカーボン微粒子層を備えたカーボン多孔質材料であって、前記カーボン多孔質材料の細孔は細孔分布に2つのピークを有し、細孔分布の平均細孔直径が0.1μm以上0.2μm以下であり、細孔分布の平均流量径が4μm以上60μm以下であることを特徴とするカーボン多孔質材料。
- 前記多孔質のカーボン基材の平均細孔径が1μm以上10μm以下で、最大細孔径が20μm以上150μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のカーボン多孔質材料。
- 前記カーボン微粒子層は平均粒径が10nm以上50nm以下のカーボン微粒子と、疎水性材料を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のカーボン多孔質材料。
- 前記カーボン微粒子層に含有される疎水性材料の含有量が10重量%以上60重量%以下であることを特徴とする請求項3に記載のカーボン多孔質材料。
- 平均細孔径が1μm以上10μm以下で、最大細孔径が20μm以上150μm以下の多孔質のカーボン基材に、平均粒径が10nm以上50nm以下のカーボン微粒子と疎水性材料とを溶媒に分散させた溶液をスプレーにより塗布してカーボン微粒子層を形成する工程を有することを特徴とするカーボン多孔質材料の製造方法。
- 前記カーボン基材の最大細孔径は30μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項5に記載のカーボン多孔質材料の製造方法。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のカーボン多孔質材料からなることを特徴とするガス拡散層。
- 請求項7に記載のガス拡散層を有することを特徴とする燃料電池。
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JP2008029690A JP2009187903A (ja) | 2008-02-08 | 2008-02-08 | カーボン多孔質材料、その製造方法、ガス拡散層及びそれを用いた燃料電池 |
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---|---|---|---|---|
JPWO2012098606A1 (ja) * | 2011-01-18 | 2014-06-09 | パナソニック株式会社 | 燃料電池用膜電極接合体およびそれを用いた燃料電池 |
JP2015159058A (ja) * | 2014-02-25 | 2015-09-03 | 東レ株式会社 | ガス拡散電極基材およびそれを用いる燃料電池 |
WO2023183721A3 (en) * | 2022-03-25 | 2023-11-30 | Advent Technologies Holdings, Inc. | Improved electrode structures for membrane electrode assemblies operating greater than 80˚ c |
-
2008
- 2008-02-08 JP JP2008029690A patent/JP2009187903A/ja active Pending
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