JP2009186718A - プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイ装置において書込み放電を安定に発生させる。
【解決手段】少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間においては第1の傾斜波形電圧を発生させ、維持期間の最後においては第1の傾斜波形電圧よりも急峻な勾配で上昇しかつ第1の傾斜波形電圧とは到達電位の異なる第2の傾斜波形電圧を発生させるミラー積分回路55を備え、定電流発生回路60の出力電流値を切換えるフォトカプラPC1、ミラー積分回路55に与える電源電圧を切換えるフォトカプラPC3、ミラー積分回路55の傾斜波形発生初期電位を切換えるツェナーダイオードD10、ツェナーダイオードD10を電気的に短絡可能なフォトカプラPC2を有し、第2の傾斜波形電圧を発生させてから第1の傾斜波形電圧を発生させるまでの間にフォトカプラPC3のスイッチング状態を一旦切換えてから再度元の状態に戻す。
【選択図】図5

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスが封入されている。ここで表示電極対とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としては、サブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般に用いられている。
各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成するとともに、書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(書込み放電を発生させるための励起粒子)を発生させる。
書込み期間では、走査電極に走査パルス電圧を印加するとともにデータ電極に選択的に書込みパルス電圧を印加して表示を行うべき放電セルに選択的に書込み放電を発生させ壁電荷を形成する(以下、この動作を「書込み」とも記す)。そして維持期間では、走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に維持パルス電圧を印加し、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
また、サブフィールド法の中でも、緩やかに変化する電圧波形を用いて初期化放電を行い、さらに維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させた駆動方法が開示されている。
具体的には、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルに初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては直前の維持期間で維持放電を行った放電セルにのみ初期化放電を発生させる選択初期化動作を行う。このように駆動することによって、画像の表示に関係のない発光に依存して変化する黒表示領域の輝度(以下、「黒輝度」と略記する)は全セル初期化動作における微弱発光だけとなり、コントラストの高い画像表示が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
また、上述の特許文献1には、維持期間における最後の維持パルスのパルス幅を他の維持パルスのパルス幅よりも短くし、表示電極対間の壁電荷による電位差を緩和する、いわゆる細幅消去放電についても記載されている。この細幅消去放電によって、続くサブフィールドの書込み期間における書込み動作を安定させ、コントラスト比の高いプラズマディスプレイ装置を実現することができる。
特開2000−242224号公報
近年、パネルの高精細化にともない放電セルのさらなる微細化が進んでいる。この微細化された放電セルでは、壁電荷が失われる電荷抜けと呼ばれる現象が生じやすいことが確認されており、この電荷抜けが発生すると、放電不良が発生して画像表示品質を劣化させたり、あるいは、放電の発生に必要な印加電圧が上昇する等の問題が生じる。
電荷抜けが発生する主な原因の1つに書込み動作時の放電ばらつきがある。例えば、書込み動作時の放電ばらつきが大きく、書込み放電が強く発生してしまうと、発光させる放電セルと非発光の放電セルとが隣接したところで、発光させる放電セルが非発光の放電セルから壁電荷を奪ってしまうことがあり、電荷抜けが発生する。
したがって、書込み放電をできるだけ安定に発生させることが、電荷抜けを防止するためには重要である。
一方、近年ではパネルのさらなる大画面化、高精細化が進められており、それにともないパネルの駆動インピーダンスは増大する傾向にある。そして、駆動インピーダンスが増大すると、パネルの駆動回路から発生される駆動波形にリンギング等の波形歪みが生じやすくなる。上述の細幅消去放電は、続くサブフィールドの書込み動作を安定させることを目的としたものであるが、例えば、この細幅消去放電を発生させるための駆動波形に波形歪みが生じると、細幅消去放電そのものが強く発生してしまう恐れがあり、そのような場合には、続く書込み放電を安定に発生させることは難しいといった課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電を安定に発生させることができ、画像表示品質のよいプラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法を提供することを目的とする。
本発明のプラズマディスプレイ装置は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルと、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド期間内に複数設け、1フィールド期間の少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間においては緩やかに上昇する第1の傾斜波形電圧を発生させ、維持期間の最後においては第1の傾斜波形電圧よりも急峻な勾配で上昇しかつ第1の傾斜波形電圧とは到達電位の異なる第2の傾斜波形電圧を発生させる傾斜波形発生回路を有する走査電極駆動回路とを備え、走査電極駆動回路は、傾斜波形発生回路に入力する定電流を発生する定電流発生回路の出力電流値を切換えるフォトカプラからなる第1のスイッチング素子、傾斜波形発生回路に与える電源電圧を切換えるフォトカプラからなる第2のスイッチング素子、傾斜波形発生回路の傾斜波形発生初期電位を切換えるツェナーダイオード、ツェナーダイオードを電気的に短絡可能なフォトカプラからなる第3のスイッチング素子を有し、第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子および第3のスイッチング素子を切換えることで、1つの傾斜波形発生回路から、勾配および到達電位の異なる第1の傾斜波形電圧と第2の傾斜波形電圧とを発生させるとともに、第2の傾斜波形電圧を発生させてから第1の傾斜波形電圧を発生させるまでの間に第2のスイッチング素子の状態を一旦切換えてから再度元の状態に戻すことを特徴とする。
これにより、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電を安定に発生させることができ、パネルの画像表示品質を向上させることができる。また、1つの傾斜波形発生回路から、勾配および到達電位の異なる第1の傾斜波形電圧および第2の傾斜波形電圧を発生させることが可能となる。また、第1の傾斜波形電圧を波形歪みを低減して発生させることが可能となる。
また、本発明のパネルの駆動方法は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルを、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド期間内に複数設け、1フィールド期間の少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間においては緩やかに上昇する第1の傾斜波形電圧を発生させ、維持期間の最後においては第1の傾斜波形電圧よりも急峻な勾配で上昇しかつ第1の傾斜波形電圧とは到達電位の異なる第2の傾斜波形電圧を発生させる傾斜波形発生回路を有する走査電極駆動回路を用いて駆動するパネルの駆動方法であって、走査電極駆動回路に、傾斜波形発生回路に入力する定電流の電流値を切換えるフォトカプラからなる第1のスイッチング素子、傾斜波形発生回路に与える電源電圧を切換えるフォトカプラからなる第2のスイッチング素子、傾斜波形発生回路の傾斜波形発生電位を切換えるツェナーダイオード、ツェナーダイオードを電気的に短絡可能なフォトカプラからなる第3のスイッチング素子を設け、第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子および第3のスイッチング素子を切換えることで1つの傾斜波形発生回路から第1の傾斜波形電圧と第2の傾斜波形電圧とを発生させるとともに、第2の傾斜波形電圧を発生させてから第1の傾斜波形電圧を発生させるまでの間に第2のスイッチング素子の状態を一旦切換えてから再度元の状態に戻すことを特徴とする。
これにより、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電を安定に発生させることができ、パネルの画像表示品質を向上させることができる。また、1つの傾斜波形発生回路から、勾配および到達電位の異なる第1の傾斜波形電圧および第2の傾斜波形電圧を発生させることが可能となる。また、第1の傾斜波形電圧を波形歪みを低減して発生させることが可能となる。
本発明によれば、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電を安定に発生させることができ、画像表示品質のよいプラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態におけるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。
また、保護層26は、放電セルにおける放電開始電圧を下げるために、パネルの材料として使用実績があり、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)ガスを封入した場合に2次電子放出係数が大きく耐久性に優れたMgOを主成分とする材料から形成されている。
背面板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面板21と背面板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして、内部の放電空間には、ネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。なお、本実施の形態では、発光効率を向上させるためにキセノン分圧を約10%とした放電ガスを用いている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。また、放電ガスの混合比率も上述した数値に限られるわけではなく、その他の混合比率であってもよい。
図2は、本発明の一実施の形態におけるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。そして、m×n個の放電セルが形成された領域がパネル10の表示領域となる。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作の概要について説明する。本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法、すなわち1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行う。それぞれのサブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。
各サブフィールドにおいて、初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する。加えて、放電遅れを小さくし書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(放電のための起爆剤=励起粒子)を発生させるという働きを持つ。このときの初期化動作には、全ての放電セルで初期化放電を発生させる全セル初期化動作と、直前のサブフィールドで維持放電を行った放電セルだけで選択的に初期化放電を発生させる選択初期化動作とがある。
書込み期間では、後に続く維持期間において発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、輝度重みに比例した数の維持パルスを表示電極対24に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。このときの比例定数を「輝度倍率」と呼ぶ。
本実施の形態では、1フィールドを10のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第10SF)で構成し、各サブフィールドはそれぞれ、例えば(1、2、3、6、11、18、30、44、60、81)の輝度重みを持つものとする。そして、第1SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第2SF〜第10SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。これにより、画像の表示に関係のない発光は第1SFにおける全セル初期化動作の放電にともなう発光のみとなり、維持放電を発生させない黒表示領域の輝度である黒輝度は全セル初期化動作における微弱発光だけとなって、コントラストの高い画像表示が可能となる。また、各サブフィールドの維持期間においては、それぞれのサブフィールドの輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを表示電極対24のそれぞれに印加する。
しかし、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
なお、本実施の形態では、維持期間の最後に傾斜波形電圧を発生させており、これにより、続くサブフィールドの書込み期間における書込み動作を安定させている。以下、まず駆動電圧波形の概要について説明し、続いて駆動回路の構成について説明する。
図3は、本発明の一実施の形態におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図3には、2つのサブフィールドの駆動電圧波形、すなわち全セル初期化動作を行うサブフィールド(以下、「全セル初期化サブフィールド」と呼称する)の第1サブフィールド(第1SF)と、選択初期化動作を行うサブフィールド(以下、「選択初期化サブフィールド」と呼称する)の第2サブフィールド(第2SF)とを示しているが、他のサブフィールドにおける駆動電圧波形もほぼ同様である。また、以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dkは、各電極の中から画像データにもとづき選択された電極を表す。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する第1の傾斜波形電圧(以下、「上りランプ波形電圧」と呼称する)を印加する。
なお、本実施の形態では、この上りランプ波形電圧を約1.3V/μsecの勾配にして発生させている。
この上りランプ波形電圧が上昇する間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUn、データ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜データ電極Dm上部および維持電極SU1〜維持電極SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧(以下、「下りランプ波形電圧」と呼称する)を印加する。この間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUn、データ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、全ての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。
なお、図3の第2SFの初期化期間に示したように、初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形を各電極に印加してもよい。すなわち、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve1を、データ電極D1〜データ電極Dmに0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnに放電開始電圧以下となる電圧(例えば、0(V))から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下りランプ波形電圧を印加する。これにより前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められる。また直前の維持放電によってデータ電極Dk(k=1〜m)上部に十分な正の壁電圧が蓄積されている放電セルでは、この壁電圧の過剰な部分が放電され書込み動作に適した壁電圧に調整される。一方、前のサブフィールドで維持放電を起こさなかった放電セルについては放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。このように前半部を省略した初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持動作を行った放電セルに対して初期化放電を行う選択初期化動作となる。
続く書込み期間では、走査電極SC1〜走査電極SCnに対しては順次走査パルス電圧を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmに対しては発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加して、各放電セルに選択的に書込み放電を発生させる。
書込み期間では、まず維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vcを印加する。
そして、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D1〜データ電極Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。このときデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生する。また、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加しているため、維持電極SU1上と走査電極SC1上との電圧差は、外部印加電圧の差である(Ve2−Va)に維持電極SU1上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなる。このとき、電圧Ve2を、放電開始電圧をやや下回る程度の電圧値に設定することで、維持電極SU1と走査電極SC1との間を、放電には至らないが放電が発生しやすい状態とすることができる。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に発生する放電を引き金にして、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電を発生させることができる。こうして、発光させるべき放電セルに書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜データ電極Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、まず走査電極SC1〜走査電極SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維持電極SU1〜維持電極SUnにベース電位となる接地電位、すなわち0(V)を印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。
そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnにはベース電位となる0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに交互に輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを印加し、表示電極対24の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
そして、維持期間の最後には、走査電極SC1〜走査電極SCnに、ベース電位となる0(V)から電圧Versに向かって緩やかに上昇する第2の傾斜波形電圧(以下、「消去ランプ波形電圧」と呼称する)を印加する。これにより、微弱な放電を持続して発生させ、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の壁電圧の一部または全部を消去している。
具体的には、維持電極SU1〜維持電極SUnを0(V)に戻した後、ベース電位となる0(V)から放電開始電圧を超える電圧Versに向かって上昇する第2の傾斜波形電圧である消去ランプ波形電圧を、第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧よりも急峻な勾配、例えば約10V/μsecの勾配で発生させ、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。すると、維持放電を起こした放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間で微弱な放電が発生する。そして、この微弱な放電は、走査電極SC1〜走査電極SCnへの印加電圧が上昇する期間、持続して発生する。そして、上昇する電圧があらかじめ定めた所定電位である電圧Versに到達したら、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する電圧をベース電位となる0(V)まで降下させる。
このとき、この微弱な放電で発生した荷電粒子は、維持電極SUiと走査電極SCiとの間の電圧差を緩和するように、維持電極SUi上および走査電極SCi上に壁電荷となって蓄積されていく。これにより、データ電極Dk上の正の壁電荷を残したまま、走査電極SC1〜走査電極SCn上と維持電極SU1〜維持電極SUn上との間の壁電圧は、走査電極SCiに印加した電圧と放電開始電圧の差、すなわち(電圧Vers−放電開始電圧)の程度まで弱められる。以下、この消去ランプ波形電圧によって発生させる維持期間の最後の放電を「消去放電」と呼称する。
なお、本実施の形態では、電圧Versの電圧値を維持パルス電圧Vs(ここでは、200(V))よりもやや低い電圧、例えば、190(V)に設定しているが、ここでは電圧Versの電圧値を、維持パルス電圧Vs−10(V)以上かつ維持パルス電圧Vs+10(V)以下の電圧範囲に設定することが望ましい。電圧Versの電圧値をこの上限値よりも大きくすると壁電圧の調整が過剰となり、また、下限値よりも小さくすると壁電圧の調整が不足して、それぞれ続く書込み動作を安定に行えない恐れがあるためである。
また、本実施の形態では、消去ランプ波形電圧の勾配を約10V/μsecにする構成を説明したが、この勾配は、2V/μsec以上20V/μsec以下に設定することが望ましい。勾配をこの上限値よりも急峻にすると壁電圧を調整するための放電が微弱な放電とならず、また、勾配をこの下限値よりも緩やかにすると放電そのものが微弱になりすぎてしまい、それぞれ壁電圧の調整がうまく行えない恐れがあるためである。
続くサブフィールドの動作は、維持期間の維持パルスの数を除いて上述の動作とほぼ同様であるため説明を省略する。以上が、本実施の形態におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の概要である。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の構成について説明する。図4は、本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置1は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号sigをサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。
タイミング発生回路45は、水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vにもとづき各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。
走査電極駆動回路43は、初期化期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する初期化波形電圧を発生するための初期化波形発生回路(図示せず)、維持期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する維持パルスを発生するための維持パルス発生回路(図示せず)、複数の走査ICを備え書込み期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する走査パルス電圧を発生するための走査パルス発生回路(図示せず)を有する。そして、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜走査電極SCnをそれぞれ駆動する。
データ電極駆動回路42は、サブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜データ電極Dmに対応する信号に変換し、タイミング信号にもとづいて各データ電極D1〜データ電極Dmを駆動する。
維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路(図示せず)および電圧Ve1、電圧Ve2を発生するための回路(図示せず)を備え、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜維持電極SUnを駆動する。
次に、走査電極駆動回路43の詳細とその動作について説明する。
図5は、本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置1の走査電極駆動回路43の構成を示す回路図である。走査電極駆動回路43は、維持パルスを発生させる維持パルス発生回路50、初期化波形を発生させる初期化波形発生回路53、走査パルスを発生させる走査パルス発生回路54を備え、走査パルス発生回路54のそれぞれの出力はパネル10の走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに接続されている。なお、図5には、スイッチング素子Q12を用いた分離回路およびスイッチング素子Q13を用いた分離回路を示している。また、以下の説明においてスイッチング素子を導通させる動作を「オン」、遮断させる動作を「オフ」と表記し、スイッチング素子をオンさせる信号を「Hi」、オフさせる信号を「Lo」と表記する。
維持パルス発生回路50は、電力回収回路51とクランプ回路52とを備えている。電力回収回路51は、電力回収用のコンデンサC1、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、逆流防止用のダイオードD1、逆流防止用のダイオードD2、共振用のインダクタL1を有している。なお、電力回収用のコンデンサC1は電極間容量Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、電力回収回路51の電源として働くように、電圧値Vsの半分の約Vs/2に充電されている。クランプ回路52は、走査電極SC1〜走査電極SCnを電圧Vsにクランプするためのスイッチング素子Q3、走査電極SC1〜走査電極SCnを0(V)にクランプするためのスイッチング素子Q4を有している。そして、タイミング発生回路45から出力されるタイミング信号にもとづき各スイッチング素子を切換えて維持パルス電圧Vsを発生させる。
維持パルス発生回路50において、例えば、維持パルス波形を立ち上げる際には、スイッチング素子Q1をオンにして電極間容量CpとインダクタL1とを共振させ、電力回収用のコンデンサC1からスイッチング素子Q1、ダイオードD1、インダクタL1を通して走査電極SC1〜走査電極SCnに電力を供給する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が電圧Vsに近づいた時点で、スイッチング素子Q3をオンにして、走査電極SC1〜走査電極SCnを電圧Vsにクランプする。なお、スイッチング素子Q12がオフであっても、MOSFETには、スイッチング動作を行う部分に対してボディダイオードと呼ばれる寄生ダイオードが逆並列(スイッチング動作を行う部分に対して並列に、かつスイッチング動作により電流が流れる方向とは逆方向が順方向となるよう)に生成されるため、スイッチング素子Q3をオンにすれば、このボディダイオードを介して走査電極SC1〜走査電極SCnを電圧Vsにクランプすることができる。
逆に、維持パルス波形を立ち下げる際には、スイッチング素子Q2をオンにして電極間容量CpとインダクタL1とを共振させ、電極間容量CpからインダクタL1、ダイオードD2、スイッチング素子Q2を通して電力回収用のコンデンサC1に電力を回収する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が0(V)に近づいた時点で、スイッチング素子Q4をオンにして、走査電極SC1〜走査電極SCnを0(V)にクランプする。
初期化波形発生回路53は、スイッチング素子Q11、コンデンサC10、コンデンサC10に電気的に直列に接続されたツェナーダイオードD10、抵抗R10を有し、電圧Vi2までランプ状に緩やかに上昇する初期化動作時の上りランプ波形電圧を発生する傾斜波形発生回路であるミラー積分回路55と、入力端子INaにコレクタが接続されたスイッチング素子Q8、入力端子INaとベースとの間に挿入された抵抗R8、抵抗R8にカソードが接続されたツェナーダイオードD8、スイッチング素子Q8のエミッタと抵抗R10との間に電気的に直列に接続された抵抗R12を有しミラー積分回路55に入力する定電流を発生する定電流発生回路60と、スイッチング素子Q14、コンデンサC12を有し、電圧Vi4までランプ状に緩やかに下降する下りランプ波形電圧を発生するミラー積分回路56と、入力端子INbにコレクタが接続されたスイッチング素子Q9、入力端子INbとベースとの間に挿入された抵抗R9、抵抗R9にカソードが接続されたツェナーダイオードD9、スイッチング素子Q9のエミッタに電気的に直列に接続された抵抗R11を有しミラー積分回路56に入力する定電流を発生する定電流発生回路61とを備えている。なお、ミラー積分回路55に備えられたツェナーダイオードD10は、全セル初期化動作時(ここでは、第1SFの初期化期間)において上りランプ波形電圧を発生させる前に駆動波形を急峻に電圧Vi1まで立ち上げるための働き、すなわち傾斜波形発生初期電位(上りランプ波形電圧が発生する初期電位)を与える働きを有する。また、定電流発生回路60には、発生させる定電流の電流値を変更するための抵抗R13が備えられている。
そして、本実施の形態においては、1つのミラー積分回路55で、初期化動作時の上りランプ波形電圧と、維持期間の最後に発生させる消去ランプ波形電圧との2つの異なる傾斜波形電圧を発生させることができるように初期化波形発生回路53を構成している。
具体的には、初期化波形発生回路53は、電圧Vr(ここでは、330(V))と電圧Vers(ここでは、190(V))とを分離するためのスイッチング素子Q15、電圧Versを発生する電源への逆流を防止するためのダイオードD12、スイッチング素子Q15のゲートに与える電圧を調整するための抵抗R14、抵抗R15、ツェナーダイオードD11とを有し、ミラー積分回路55に与える電源電圧を上りランプ波形電圧を発生させるときに用いる電圧Vrと消去ランプ波形電圧を発生させるときに用いる電圧Versとで切換える電源電圧切換え回路57と、第1のスイッチング素子であるフォトカプラPC1と、第2のスイッチング素子であるフォトカプラPC3と、第3のスイッチング素子であるフォトカプラPC2と、フォトカプラPC2をオフさせるときに用いるダイオードD20および抵抗R20とを有する。
フォトカプラPC1には抵抗R13が接続され、フォトカプラPC1のトランジスタが導通したときに抵抗R12と抵抗R13とが電気的に並列に接続されるように構成されている。すなわち、フォトカプラPC1は、定電流発生回路60が発生する定電流の電流値を切換える働きを有する。フォトカプラPC2はツェナーダイオードD10の両端に接続され、フォトカプラPC2のトランジスタが導通したときにツェナーダイオードD10が電気的に短絡されるように構成されている。すなわち、フォトカプラPC2は、傾斜波形発生回路であるミラー積分回路55の、傾斜波形発生初期電位、すなわち上りランプ波形電圧が発生する初期電位を切換える働きを有する。なお、ダイオードD20は、アノードを電圧Vaに、カソードをフォトカプラPC2のトランジスタのコレクタに接続して設け、抵抗R20は、コンデンサC10と接地電位間に挿入して設ける。フォトカプラPC3は、電源電圧切換え回路57に接続され、フォトカプラPC3のトランジスタが遮断されているときにはスイッチング素子Q15が導通してミラー積分回路55に電圧Vrを与えることができ、フォトカプラPC3のトランジスタが導通しているときにはスイッチング素子Q15が遮断されてミラー積分回路55に電圧Versを与えることができるように構成されている。
なお、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2、フォトカプラPC3は、電流制限用の抵抗R16、抵抗R17、抵抗R18がそれぞれのフォトカプラの発光側の入力端子に接続されており、また、抵抗R16、抵抗R17、抵抗R18はそれぞれの他端が互いに電気的に接続されて入力端子INcとなっている。したがって、入力端子INcに「Hi」(例えば、5(V))または「Lo」(例えば、0(V))を印加することで、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2、フォトカプラPC3は、同時に導通または遮断するように構成されている。ただし、本実施の形態においては、フォトカプラPC2をオフさせるための動作として、フォトカプラPC3を単独でオンさせる必要があるため、フォトカプラPC3を単独でオンさせるための入力端子INdを設け、入力端子INcと入力端子INdとを論理和演算(ここでは、アノードを入力端子INdとするダイオードD21のカソードと、アノードを入力端子INcとするダイオードD22のカソードとを互いに接続)し、抵抗R18を介してフォトカプラPC3の受光側の入力端子に入力している。
したがって、ミラー積分回路55は、入力端子INcに「Lo」が印加されたときには、第1の傾斜波形電圧である初期化動作時の上りランプ波形電圧を発生させることができる。そして、入力端子INcに「Hi」が印加されたときには、フォトカプラPC1のトランジスタが導通し抵抗R12と抵抗R13とが電気的に並列に接続されてミラー積分回路55に入力する定電流の電流値が大きくなり、かつフォトカプラPC2のトランジスタが導通してツェナーダイオードD10が電気的に短絡され、かつフォトカプラPC3のトランジスタが導通してミラー積分回路55に電圧Versが与えられて、ミラー積分回路55は、第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧よりも急峻な勾配で電圧Versまで上昇する第2の傾斜波形電圧である消去ランプ波形電圧を発生させることができる。
例えば、初期化波形における上りランプ波形電圧を発生させる場合には入力端子INcに「Lo」を入力するとともに、入力端子INaに所定の電圧(例えば、15(V))を印加して、入力端子INaを「Hi」にする。これによりツェナーダイオードD10のツェナー電圧にもとづく電圧Vi1まで走査電極駆動回路43の出力電圧は急峻に増加し、その後、抵抗R12からコンデンサC10に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q11のソース電圧がランプ状に上昇し、走査電極駆動回路43の出力電圧もランプ状に上昇する。
また、全セル初期化動作および選択初期化動作の初期化波形における下りランプ波形電圧を発生させる場合には、入力端子INbに所定の電圧(例えば、15(V))を印加して、入力端子INbを「Hi」にする。すると、抵抗R11からコンデンサC12に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q14のドレイン電圧がランプ状に下降し、走査電極駆動回路43の出力電圧もランプ状に下降し始める。
また、維持期間の最後において消去ランプ波形電圧を発生させる場合には、入力端子INcに「Hi」を入力するとともに、入力端子INaに所定の電圧(例えば、15(V))を印加して、入力端子INaを「Hi」にする。これにより抵抗R12と抵抗R13との合成抵抗からコンデンサC10に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q11のソース電圧が、第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧よりも急峻な勾配でランプ状に上昇し、走査電極駆動回路43の出力電圧も同様の勾配でランプ状に上昇し始める。
続いて、これらの動作を、タイミングチャートを用いて説明する。
図6は、本発明の一実施の形態における全セル初期化期間の走査電極駆動回路43の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。なお、この図面では全セル初期化動作時の駆動波形を例にして説明するが、選択初期化動作において下りランプ波形電圧を発生させる際は、図6に説明する下りランプ波形電圧を発生させる際と同様の制御を行うものとする。
また、図6では、全セル初期化動作を行う駆動電圧波形を期間T10〜期間T14で示した5つの期間に分割し、それぞれの期間について説明する。また、電圧Vi3は電圧Vsに等しいものとし、電圧Vi2は電圧Vrに等しいものとし、電圧Vi4は負の電圧Vaに電圧Vset2を重畳させた電圧(Va+Vset2)に等しいものとして説明する。また、図面にはスイッチング素子をオンさせる信号を「ON」、オフさせる信号を「OFF」と表記する。
また、図6には、消去ランプ波形電圧の発生と上りランプ波形電圧の発生との違いを示すため、消去ランプ波形電圧を発生させる期間T8〜期間T9の動作もあわせて示す。
まず、維持期間の最後に消去ランプ波形電圧を発生させる際の動作について説明する。
(期間T8)
期間T8では、入力端子INcを「Hi」にし、入力端子INaを「Hi」にする。これにより、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2、フォトカプラPC3が導通し、抵抗R12と抵抗R13との合成抵抗からコンデンサC10に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q11のソース電圧がランプ状に上昇し、走査電極駆動回路43の出力電圧は、上りランプ波形電圧よりも急峻な勾配でランプ状に上昇し始める。こうして、ベース電位となる0(V)から電圧Versに向かって上昇する第2の傾斜波形電圧である消去ランプ波形電圧を発生させる。そして、この消去ランプ波形電圧が上昇する間に走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧差は放電開始電圧を超え、これにより、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に微弱な放電を発生させることができ、この微弱な放電を消去ランプ波形電圧が上昇する期間、継続させることができる。
そして、本実施の形態では、急激な電圧変化による瞬間的な強い放電ではなく、印加電圧を徐々に(ここでは、10V/μsecの勾配で)上昇させる消去ランプ波形電圧により走査電極SCiと維持電極SUiとの間に微弱な消去放電を継続して発生させる構成としている。したがって、たとえ大画面化、高精細化され、駆動インピーダンスが増大したパネルであっても、駆動回路から発生される駆動波形にリンギング等の波形歪みが生じる恐れを低減し、消去放電を安定に発生させることができる。これにより、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧を、続く書込みを安定に発生させるに最適な状態に調整することができる。
なお、図面には示していないが、このときデータ電極D1〜データ電極Dmは0(V)に保持されているので、データ電極D1〜データ電極Dm上には正の壁電圧が形成される。
(期間T9)
期間T9では、入力端子INcを「Lo」にするとともに入力端子INaを「Lo」にする。これによりミラー積分回路55は動作を停止する。
ここで、フォトカプラは、オン状態からオフ状態に遷移するときにフォトカプラの受光側トランジスタ(以下、「2次側」とも記す。また、フォトカプラの発光側を、以下、「1次側」とも記す)にコレクタ電流を流してベースキャリアを消滅させないとオン状態が保持されるという特性を有する。フォトカプラPC2に関しては、ツェナーダイオードD10が導通している状態、すなわちフォトカプラPC2の2次側のエミッタ−コレクタ間が同電位の状態で入力端子INcが「Lo」になるため、フォトカプラPC2の1次側がオフしても、2次側にはコレクタ電流がほとんど流れず、2次側はオン状態が保持されてしまう。
仮に、フォトカプラPC2の2次側のオン状態が保持されたままで、続く初期化期間における上りランプ波形電圧を発生させる動作を行うと、ツェナーダイオードD10が電気的に短絡状態となってしまうため、図面の期間T12に破線で示すような波形歪みが発生してしまう。そこで、本実施の形態では、次の動作、すなわち第2の傾斜波形電圧である消去ランプ波形電圧を発生させてから第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧を発生させるまでの間に第2のスイッチング素子であるフォトカプラPC3の状態を一旦切換えてから再度元の状態に戻す動作を行い、フォトカプラPC2の2次側をオン状態からオフ状態に遷移させる。
フォトカプラの動作速度は一般的にはそれほど速くはない。そのため、入力端子INaが「Lo」になってから一定の時間遅れの後(ここでは、約20μsec後)の時刻t91でフォトカプラPC3がオフする。これにより、スイッチング素子Q15が導通して電源電位Bは電圧Versから電圧Vrになる。
電源電位Bが電圧Vrに到達した後(ここでは、入力端子INaが「Lo」になってから約40μsec後)の時刻t92で、入力端子INdに所定の電圧(例えば、5(V))を印加して、入力端子INdを「Hi」にする。こうして、フォトカプラPC3だけを単独でオンさせる。
フォトカプラPC3がオンすることで、スイッチング素子Q15は遮断される。この時点では、電源電位Bの電圧は電圧Vrのままであるが、抵抗R20を介して電流が接地電位に流れるため、時刻t93(ここでは、入力端子INdが「Hi」になってから約30μsec後)から電源電位Bの電圧は徐々に降下し始める。これにより、フォトカプラPC2のエミッタ電位が降下し、図5に破線で示すように、ダイオードD20を介してフォトカプラPC2の2次側にコレクタ電流が流れる。そして、このコレクタ電流が流れることで、フォトカプラPC2の2次側は、オン状態からオフ状態に遷移していく。
フォトカプラPC2の2次側がオフ状態に遷移した時刻t94の後は、電源電位Bを電圧Versから電圧Vrにするために、入力端子INdを「Lo」にしてフォトカプラPC3をオフにする。これにより、続く初期化期間の前の時刻t95で、電源電位Bは電圧Versから電圧Vrになる。なお、入力端子INdを「Hi」にする期間は、フォトカプラPC2の2次側を十分にオフ状態に遷移させることができる長さ(ここでは、約40μsec)とすることが望ましい。
以上のように、本実施の形態では、フォトカプラPC2の2次側をオン状態からオフ状態に遷移させることで、続く初期化期間における上りランプ波形電圧を、波形歪みを低減して発生させることができる。
なお、ここには図示はしていないが、分離回路を構成するスイッチング素子Q13には、入力端子INbに入力する信号とは逆極性の信号を入力するように構成している。
次に、全セル初期化期間に初期化波形電圧を発生させる際の動作について説明する。
(期間T10)
期間T10では、維持パルス発生回路50のスイッチング素子Q1をオンにする。すると、電極間容量CpとインダクタL1とが共振し、電力回収用のコンデンサC1からスイッチング素子Q1、ダイオードD1、インダクタL1を通して走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が上がり始める。
(期間T11)
次に、維持パルス発生回路50のスイッチング素子Q3をオンにする。するとスイッチング素子Q3およびスイッチング素子Q12を介して走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vsが印加され、走査電極SC1〜走査電極SCnの電位は電圧Vsとなる。
(期間T12)
次に、入力端子INcを「Lo」に維持したまま入力端子INaを「Hi」にする。フォトカプラPC1、フォトカプラPC2、フォトカプラPC3は遮断されているので、これにより、走査電極駆動回路43の出力電圧は、電圧VsからツェナーダイオードD10のツェナー電圧にもとづく電圧Vi1まで急峻に増加する。その後、抵抗R12からコンデンサC10に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q11のソース電圧がランプ状に上昇し、走査電極駆動回路43の出力電圧は、消去ランプ波形電圧よりも緩やかな勾配でランプ状に上昇し始める。
この出力電圧が電圧Vr(本実施の形態では、電圧Vi2と等しい)まで上昇したら、その後、入力端子INaを「Lo」にする。具体的には入力端子INaに、例えば0(V)を印加する。
期間T12では、このようにして、放電開始電圧以下となる電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vr(本実施の形態では、電圧Vi2と等しい)に向かって緩やかに上昇する第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧を発生させ、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。この電圧上昇は、入力端子INaが「Hi」の間継続する。そして、この上りランプ波形電圧が上昇する間に走査電極SCiと維持電極SUiとの間の電圧差は放電開始電圧を超え、これにより、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に微弱な初期化放電を発生させることができ、この微弱な放電を上りランプ波形電圧が上昇する期間、継続させることができる。
(期間T13)
入力端子INaを「Lo」にすると走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が電圧Vs(本実施の形態では、電圧Vi3と等しい)まで低下する。そしてその後、スイッチング素子Q3をオフにする。
(期間T14)
次に、下りランプ波形電圧を発生するミラー積分回路56の入力端子INbを「Hi」にする。すると、定電流発生回路61からコンデンサC12に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q14のドレイン電圧がランプ状に下降し、走査電極駆動回路43の出力電圧もランプ状に下降し始める。そして、初期化期間が終了する直前に、入力端子INbを「Lo」とする。具体的には入力端子INbに、例えば0(V)を印加する。
なお、図示はしていないが、維持期間および期間T10〜期間T13の間はスイッチング素子Q13はオンにし、期間T14ではスイッチング素子Q13はオフにする。また、入力端子INcは、少なくとも上りランプ波形電圧を発生させる期間を「Lo」にすればよく、それ以外の期間は「Hi」であってもよい。
また、下りランプ波形電圧は、電圧Vaまで降下させる構成であってもよいが、図6に示すように、下りランプ波形電圧が電圧(Va+Vset2)に到達した時点で降下を停止して電圧Vcに上昇させる構成としてもよい。
期間T14では、このようにして、下りランプ波形電圧を発生させ、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。
以上のようにして、走査電極駆動回路43は、第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧、第2の傾斜波形電圧である消去ランプ波形電圧、下りランプ波形電圧を発生させる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、維持期間の最後において、すなわち、維持パルスを表示電極対に印加し終わった後に、上りランプ波形電圧よりも勾配を急峻にした消去ランプ波形電圧を走査電極SC1〜走査電極SCnに印加して微弱な消去放電を持続して発生させる構成とすることで、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電を発生させるために必要な電圧を高くすることなく安定に書込み放電を発生させることができ、画像表示品質を向上させることが可能となる。また、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2、フォトカプラPC3の導通と遮断との切換えにより、ミラー積分回路55に入力する定電流の電流値、ツェナーダイオードD10の有無、ミラー積分回路55に与える電源電圧を切換えるように構成することで、1つのミラー積分回路55を用いて、勾配および到達電位の異なる2つの傾斜波形電圧、すなわち、第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧と第2の傾斜波形電圧である消去ランプ波形電圧とを発生させることが可能となる。さらに、全セル初期化動作の直前に、フォトカプラPC2の2次側にオン状態が残らないようにするための処理を行い、フォトカプラPC2の2次側をオフ状態に遷移させているので、全セル初期化動作における上りランプ波形電圧を、波形歪みを低減して発生させることができる。
なお、傾斜波形電圧の波形歪みをさらに低減させるために、ミラー積分回路にエミッタフォロワを追加する構成としてもかまわない。図7は、本発明の一実施の形態における初期化波形発生回路の他の構成例を示す回路図である。例えば、図5に示したミラー積分回路55に、図7に示すようにトランジスタQ20および抵抗R21を有するエミッタフォロワを追加してミラー積分回路58とする構成としてもよい。このような回路構成とすることで、傾斜波形電圧を発生させる際の波形歪み、特に、スイッチング素子Q11のドレイン−ソース間電圧の低下にともなうゲート入力容量の増加により、電圧上昇が終了して一定電圧に切り換わるところに発生する波形のなまりを低減することが可能となる。
なお、本実施の形態では、消去ランプ波形電圧を走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する構成を説明したが、最後の維持パルスを印加する電極が走査電極SC1〜走査電極SCnの場合には、消去ランプ波形電圧を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する構成とすることもできる。しかし、本実施の形態においては、最後の維持パルスを印加する電極を維持電極SU1〜維持電極SUnにし、消去ランプ波形電圧を走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する構成にする方が望ましい。
なお、本実施の形態では、電力回収回路51において、維持パルスの立ち上がりと立ち下がりとで1つのインダクタを共通に用いる構成を説明したが、複数のインダクタを用い、維持パルスの立ち上がりと立ち下がりとで異なるインダクタを使用する構成としてもかまわない。
また、本発明における実施の形態は、走査電極SC1〜走査電極SCnを第1の走査電極群と第2の走査電極群とに分割し、書込み期間を、第1の走査電極群に属する走査電極のそれぞれに走査パルスを印加する第1の書込み期間と、第2の走査電極群に属する走査電極のそれぞれに走査パルスを印加する第2の書込み期間とで構成する、いわゆる2相駆動によるパネルの駆動方法にも適用させることができ、上述と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明における実施の形態は、走査電極と走査電極とが隣り合い、維持電極と維持電極とが隣り合う電極構造、すなわち前面板21に設けられる電極の配列が、「・・・走査電極、走査電極、維持電極、維持電極、走査電極、走査電極、・・・」となる電極構造(以下、「ABBA電極構造」と呼称する)のパネルにおいても、有効である。
なお、本実施の形態において示した具体的な各数値、例えば電圧Versの電圧値や消去パルス波形電圧の勾配等は、表示電極対数1080の42インチのパネルの特性にもとづき設定したものであって、単に実施の形態の一例を示したものに過ぎない。本発明はこれらの数値に何ら限定されるものではなく、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて最適に設定することが望ましい。また、これらの各数値は、上述した効果を得られる範囲でのばらつきを許容するものとする。
本発明は、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電を安定に発生させることができるので、プラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法として有用である。
本発明の一実施の形態におけるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の構成を示す回路図 本発明の一実施の形態における全セル初期化期間の走査電極駆動回路の動作の一例を説明するためのタイミングチャート 本発明の一実施の形態における初期化波形発生回路の他の構成例を示す回路図
符号の説明
1 プラズマディスプレイ装置
10 パネル
21 (ガラス製の)前面板
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
25,33 誘電体層
26 保護層
31 背面板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
50 維持パルス発生回路
51 電力回収回路
52 クランプ回路
53 初期化波形発生回路
54 走査パルス発生回路
55,56,58 ミラー積分回路
57 電源電圧切換え回路
60,61 定電流発生回路
PC1,PC2,PC3 フォトカプラ
Q1,Q2,Q3,Q4,Q8,Q9,Q11,Q12,Q13,Q14,Q15 スイッチング素子
C1,C10,C12 コンデンサ
L1 インダクタ
D1,D2,D12,D20,D21,D22 ダイオード
D8,D9,D10,D11 ツェナーダイオード
R8,R9,R10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18,R20,R21 抵抗
Q20 トランジスタ

Claims (2)

  1. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
    初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド期間内に複数設け、1フィールド期間の少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間においては緩やかに上昇する第1の傾斜波形電圧を発生させ、前記維持期間の最後においては前記第1の傾斜波形電圧よりも急峻な勾配で上昇しかつ前記第1の傾斜波形電圧とは到達電位の異なる第2の傾斜波形電圧を発生させる傾斜波形発生回路を有する走査電極駆動回路とを備え、
    前記走査電極駆動回路は、前記傾斜波形発生回路に入力する定電流を発生する定電流発生回路の出力電流値を切換えるフォトカプラからなる第1のスイッチング素子、前記傾斜波形発生回路に与える電源電圧を切換えるフォトカプラからなる第2のスイッチング素子、前記傾斜波形発生回路の傾斜波形発生初期電位を切換えるツェナーダイオード、前記ツェナーダイオードを電気的に短絡可能なフォトカプラからなる第3のスイッチング素子を有し、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子および前記第3のスイッチング素子を切換えることで、1つの前記傾斜波形発生回路から、勾配および到達電位の異なる前記第1の傾斜波形電圧と前記第2の傾斜波形電圧とを発生させるとともに、前記第2の傾斜波形電圧を発生させてから前記第1の傾斜波形電圧を発生させるまでの間に前記第2のスイッチング素子の状態を一旦切換えてから再度元の状態に戻すことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを、
    初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド期間内に複数設け、1フィールド期間の少なくとも1つのサブフィールドの初期化期間においては緩やかに上昇する第1の傾斜波形電圧を発生させ、前記維持期間の最後においては前記第1の傾斜波形電圧よりも急峻な勾配で上昇しかつ前記第1の傾斜波形電圧とは到達電位の異なる第2の傾斜波形電圧を発生させる傾斜波形発生回路を有する走査電極駆動回路を用いて駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記走査電極駆動回路に、前記傾斜波形発生回路に入力する定電流の電流値を切換えるフォトカプラからなる第1のスイッチング素子、前記傾斜波形発生回路に与える電源電圧を切換えるフォトカプラからなる第2のスイッチング素子、前記傾斜波形発生回路の傾斜波形発生電位を切換えるツェナーダイオード、前記ツェナーダイオードを電気的に短絡可能なフォトカプラからなる第3のスイッチング素子を設け、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子および前記第3のスイッチング素子を切換えることで1つの前記傾斜波形発生回路から前記第1の傾斜波形電圧と前記第2の傾斜波形電圧とを発生させるとともに、前記第2の傾斜波形電圧を発生させてから前記第1の傾斜波形電圧を発生させるまでの間に前記第2のスイッチング素子の状態を一旦切換えてから再度元の状態に戻すことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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