JP2009186391A - 転がり軸受ユニットの状態量測定装置 - Google Patents

転がり軸受ユニットの状態量測定装置 Download PDF

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JP2009186391A JP2008028473A JP2008028473A JP2009186391A JP 2009186391 A JP2009186391 A JP 2009186391A JP 2008028473 A JP2008028473 A JP 2008028473A JP 2008028473 A JP2008028473 A JP 2008028473A JP 2009186391 A JP2009186391 A JP 2009186391A
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Minoru Kubokawa
稔 窪川
Yasuhiro Kawai
康寛 川井
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Abstract

【課題】外輪1の端部に固定したカバー5aの内側にセンサ6a、6b及び電子回路基板10を設置する構造に関し、この電子回路基板10の配置の自由度を大きくできる構造を実現する。又、上記カバー5aの内側に保持した合成樹脂製のセンサホルダ9aが熱膨張する事に伴う、部品の破損防止を図る。
【解決手段】上記両センサから導出したセンサリード20、20を上記電子回路基板10に対し、中継リード23を介して接続する。上記各センサリード20、20の一部に、上記熱膨張の方向に伸張可能な、伸張可能部21を設ける。上記電子回路基板10として、柔軟な変形を可能とする、フレキシブルプリント基板を採用する。この様な構成を採用する事により、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

この発明に係る転がり軸受ユニットの状態量測定装置は、転がり軸受ユニットを構成する外輪とハブとの間に作用する外力等の状態量を測定する為に利用する。更に、この求めた状態量を、自動車等の車両の走行安定性確保を図る為に利用する。
例えば自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型等の転がり軸受ユニットにより回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、例えばアンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等を表す信号が必要になる。そして、より高度の制御を行なう為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(例えばラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、特許文献1には、特殊なエンコーダを使用して、転がり軸受ユニットに加わる荷重の大きさを測定する発明が記載されている。図4は、この特許文献1に記載された構造と同じ荷重の測定原理を採用している、転がり軸受ユニットの状態量測定装置に関する従来構造の1例を示している。この従来構造は、使用時にも回転しない外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転するハブ2を、複数個の転動体3、3を介して、回転自在に支持している。これら各転動体3、3には、背面組み合わせ型の接触角と共に、予圧を付与している。尚、図示の例では、これら各転動体3、3として玉を使用しているが、重量が嵩む自動車用の軸受ユニットの場合には、玉に代えて円すいころを使用する場合もある。
又、上記ハブ2の軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図1〜4の右側。反対に、車両の幅方向外側となる、図1〜4の左側を、軸方向に関して「外」と言う。本明細書全体で同じ。)には、円筒状のエンコーダ4を、上記ハブ2と同心に支持固定している。又、上記外輪1の軸方向内端開口を塞ぐ有底円筒状のカバー5の内側に、合成樹脂製のセンサホルダ9を介して1対のセンサ6a、6bを支持固定すると共に、これら両センサ6a、6bの検出部を、上記エンコーダ4の被検出面である外周面に近接対向させている。このエンコーダ4は、芯金7とエンコーダ本体8とを組み合わせて成る。このうちの芯金7は、軟鋼板等の磁性金属板により、断面クランク形で全体を段付円筒状に構成している。又、上記エンコーダ本体8は、上記芯金7のうちで大径側部分の外周面の全周に円筒状の未着磁の磁性部材を添着固定した後、この磁性部材に着磁する事により構成している。
被検出面である、上記エンコーダ本体8の外周面には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。円周方向に隣り合うS極とN極との境界は、上記外周面の軸方向に対して所定方向に所定角度で漸次変化している。又、変化する方向は、この外周面の軸方向片半部と他半部とで、互いに逆にしている。従って、上記S極と上記N極とは、軸方向中央部が円周方向に関して最も突出した、「く」字形となっている。
又、上記両センサ6a、6bの検出部には、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。そして、これら両センサ6a、6bのうち、一方のセンサ6aの検出部を上記エンコーダ本体8の外周面の軸方向片半部に、他方のセンサ6bの検出部を同じく軸方向他半部に、それぞれ近接対向させている。上記外輪1と上記ハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記S極と上記N極との軸方向中央部で円周方向に関して最も突出した部分が、上記両センサ6a、6bの検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材の軸方向の設置位置を規制している。同じ状態で、上記両センサ6a、6bの検出部と、上記エンコーダ本体8の外周面の変化の位相との関係が所定通りになる様に、上記両センサ6a、6bの円周方向の設置位置を規制している。
上述の様に構成する転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用すると、上記両センサ6a、6bの出力信号が変化する位相がずれる。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しておらず、これら外輪1とハブ2とが相対変位していない、中立状態では、上記両センサ6a、6bの検出部は、上記エンコーダ4の外周面で、上記最も突出した部分から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、上記両センサ6a、6bの出力信号の位相は、上記所定の関係により定まる通り、一致若しくは所定値だけずれる。これに対し、上記エンコーダ4を固定したハブ2にアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ6a、6bの検出部は、このアキシアル荷重の作用方向に応じた方向に、このアキシアル荷重の大きさに応じた分だけずれた部分に対向する。この状態では上記両センサ6a、6bの出力信号の位相は、上記アキシアル荷重の作用方向に応じた方向に、このアキシアル荷重の大きさに応じた分だけずれる。
この様に、上述した従来構造の場合には、上記両センサ6a、6bの出力信号の位相が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の作用方向(これら外輪1とハブ2とのアキシアル方向の相対変位の方向)に応じた向きにずれる。又、このアキシアル荷重(相対変位)により上記両センサ6a、6bの出力信号の位相がずれる程度は、このアキシアル荷重(相対変位)が大きくなる程大きくなる。従って、上記両センサ6a、6bの出力信号の位相ずれ(位相差)の有無、ずれが存在する場合にはその向き及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2とのアキシアル方向の相対変位の向き及び大きさ、並びに、これら外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。尚、上記両センサ6a、6bの出力信号同士の間に存在する位相差(位相差比=位相差/1周期)に基づいて上記アキシアル方向の相対変位及び荷重を算出する処理は、図示しない演算器により行なう。この為、この演算器のメモリ中には、予め理論計算や実験により調べておいた、上記位相差(比)と、上記アキシアル方向の相対変位又は荷重との関係(零点及びゲイン)を表す、式やマップを記憶させておく。
尚、上述した従来構造の場合には、エンコーダの被検出面にその検出部を対向させるセンサの数を、2個としている。これに対し、図示は省略するが、特許文献2〜3及び特願2006−345849には、当該センサの数を3個以上とする事で、多方向の変位或は外力を求められる構造が記載されている。
ところで、上述の図4に示した従来構造の様に、カバー5の内側にセンサ6a、6bを設置する構造を採用する場合には、このカバー5の内側に、これら両センサ6a、6bの出力信号を処理する機能を有する電子回路基板{例えば、これら両センサ6a、6bの出力信号の波形成形や位相差(比)算出を行なう機能を有するセンサ基板や、このセンサ基板としての機能に加えて、上記位相差(比)に基づいて外輪1とハブ2との間の状態量(相対変位、外力)を算出する機能を有する演算器基板(上述した演算器)}を設置する事ができる。この様に、カバー5の内側に電子回路基板を設置する構造を採用する場合には、上記両センサ6a、6bの出力信号を上記電子回路基板に送信できる様にすべく、これら両センサ6a、6bから導出したセンサリード(導体)を、それぞれ上記電子回路基板に接続する必要がある。但し、通常の場合、上記センサリードの長さは短い為、このセンサリードを上記電子回路基板に直接接続する構造を採用すると、この電子回路基板の配置の自由度が極端に制限されると言った不都合が生じる。
特開2006−317420号公報 特開2006−322928号公報 特開2007−93580号公報
本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置は、上述の様な事情に鑑み、外輪の端部に固定したカバーの内側にセンサ及び電子回路基板を設置する構造に関し、この電子回路基板の配置の自由度を大きくできる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置は、転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転するハブと、これら両列の内輪軌道と上記両列の外輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備える。
又、上記状態量測定装置は、エンコーダと、少なくとも1個のセンサと、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記ハブの端部にこのハブと同心に支持固定されたものであって、このハブと同心で、例えば円筒状或いは円輪状の被検出面を備え、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させている。
又、上記センサは、検出部を上記エンコーダの被検出面に対向させた状態で、上記外輪の端部開口を塞ぐ為にこの端部に固定した有底円筒状のカバー内に保持したセンサホルダ内に包埋支持されていて、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させる。
又、上記演算器は、上記センサの出力信号に基づいて、上記ハブの回転速度と、上記外輪と上記ハブとの間の相対変位と、これら外輪とハブとの間に作用する外力とのうちの、少なくとも1種類の状態量を算出する機能を有する。
更に、上記センサから導出したセンサリードを、上記カバー内に設置されてこのセンサの出力信号を処理する機能を有する電子回路基板(例えば、センサ基板、演算器基板等)に接続している。
特に、本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合には、上記センサリードを上記電子回路基板に対し、中継リードを介して接続している。
本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した様に、上記センサリードと上記中継リードとのうちの少なくとも一方のリードの一部分に、上記センサホルダが熱膨張する事に伴って、この熱膨張の方向に伸張する伸張可能部を設ける。
より好ましくは、請求項3に記載した様に、上記伸張可能部を、上記センサホルダから露出した部分に設ける。
又、上述した請求項1〜3に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項4に記載した様に、上記電子回路基板を、柔軟性があり、大きく変形させる事が可能な、フレキシブルプリント基板とする。
より好ましくは、このフレキシブルプリント基板の一部分である、上記中継リードを接続した部分の周辺部分を、上記カバー及びセンサホルダに接触しない部分に配置する。
上述の様に構成する本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合には、センサリードを電子回路基板に対し直接接続する構造を採用する場合に比べて、この電子回路基板の配置の自由度を十分に大きくできる。従って、この電子回路基板を、カバーの内側に組み付け易い位置に配置できる。
又、請求項2に記載した構造を採用すれば、線膨張係数の大きいセンサホルダが熱膨張する事に伴って、線膨張係数の小さいセンサリード及び中継リードの内部に引張応力が発生した場合に、伸張可能部が上記熱膨張の方向に伸張する事に基づいて、当該引張応力を緩和できる。特に、この場合、請求項3に記載した構造を採用すれば、伸張可能部が上記熱膨張の方向に伸張し易くなる(この伸張可能部の伸張量を多くできる)為、当該引張応力を十分に緩和できる。
更に、請求項4に記載した構造を採用すれば、線膨張係数の大きいセンサホルダが熱膨張する事に伴って、線膨張係数の小さい中継リードと、電子回路基板であるフレキシブルプリント基板との間に相対的な力が加わった場合に、このフレキシブルプリント基板の一部分である、中継リードを接続した部分の周辺部分が柔軟に撓む事に基づいて、上記相対的な力を緩和できる。特に、この場合、請求項5に記載した構造を採用すれば、上記周辺部分の撓み量を多くできる為、上記相対的な力を十分に緩和できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、カバー5aの内側に、センサ基板、演算器基板等の電子回路基板10を設置する構造で、この電子回路基板10の配置の自由度を高められる様にすべく、この電子回路基板10に対する、1対のセンサ6a、6bから導出したセンサリード20、20の接続構造を工夫した点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図4に示した従来構造の場合とほぼ同様である。この為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、上記従来構造と異なる部分を中心に説明する。
本例の場合、金属板製のカバー5aの内側に保持する合成樹脂製のセンサホルダ9aは、軸方向中間部に存在する円板部11と、この円板部11の外周縁部分から軸方向外方に突出する円筒状部12と、上記円板部11の軸方向内側面の中央部から軸方向内方に突出する、段付円筒状の外周面を有するコネクタ部13とを備える。この様なセンサホルダ9aは、上記コネクタ部13の先端部乃至中間部(小径部)を、上記カバー5aを構成する底板部14の中央部に設けた通孔15を通じて、このカバー5aの外側(軸方向内側)に突出させると共に、上記円板部11の軸方向内側面のうち上記コネクタ部13の周囲部分を、上記底板部14の内面(軸方向外側面)に接触させた状態で、上記円筒状部12を、上記カバー5aを構成する円筒状部16にがたつきなく内嵌している。又、この状態で、上記コネクタ部13の基端部(大径部)外周面に形成した係止凹溝17に係止したOリング18を、上記通孔15の周囲に存在する円筒部19の内周面に弾性的に当接させる事により、この円筒部19の内周面と上記コネクタ部13の外周面との間の水密を保持している。これと共に、上記センサホルダ9aを構成する円板部11及び円筒状部12と、上記カバー5aを構成する底板部14及び円筒状部16との接触部を、それぞれ接着固定している。
又、上記センサホルダ9aを構成する円筒状部12の軸方向外半部には、上記1対のセンサ6a、6bを包埋している。これら両センサ6a、6bはそれぞれ、これら両センサ6a、6bから軸方向内方に向け導出した、複数本のセンサリード(導体)20、20を備える。これら各センサリード20、20の中間部には、クランク形の伸張可能部21を設けている。この様な各センサリード20、20の先端部乃至中間部(上記伸張可能部21を含む)は、上記円筒状部12の軸方向内半部の円周方向1個所に設けた除肉部22の内側(上記センサホルダ9aから露出した部分)に配置している。又、上記各センサリード20、20の先端部には、それぞれコ字形の中継リード(導体)23の一端部を、ハンダ付け、抵抗溶接、TIG溶接、レーザー溶接等の、ろう付け、溶接接合、拡散接合等の工法により、電気的に接続している。上記各中継リード23の中間部は、上記センサホルダ9aを構成する円板部11の径方向外端部に包埋している。そして、この状態で、上記各中継リード23の他端部を、上記円板部11の軸方向外側面の外周縁部分に設けた凹部24の底面から、軸方向に突出させている。又、上記センサホルダ9aを構成するコネクタ部13及び円板部11の径方向中央寄り部分には、複数本のコネクタリード(導体端子)25、25の中間部を包埋している。この状態で、これら各コネクタリード25、25の一端部を、それぞれ上記円板部11の軸方向外側面の径方向中央寄り部分から、軸方向に突出させている。
又、本例の場合には、上記カバー5aの内側に、前記電子回路基板10を設置している。具体的には、この電子回路基板10の軸方向内側面のうち、外周縁部分を除く部分を、上記センサホルダ9aを構成する円板部11の軸方向外側面のうち、外周縁部分(上記凹部24に対応する部分)を除く部分に接触させた状態で、上記電子回路基板10を上記円板部11に対し、ねじ止め、接着、モールド等により固定している。又、この状態で、上記電子回路基板10のうち、上記円板部11に接触させていない外周縁部分に上記各中継リード23の他端部を、同じく径方向中央寄り部分に上記各コネクタリード25、25の一端部を、それぞれハンダ付け等により電気的に接続している。これにより、上記各センサリード20、20及び上記各中継リード23のうちの一部のリードを通じて、上記両センサ6a、6bから上記電子回路基板10に向け、これら両センサ6a、6bの出力信号を送信可能とし、且つ、上記各コネクタリード25、25のうちの一部のリードを通じて、上記電子回路基板10から車体側のABSコントローラ等に向け、この電子回路基板10で処理取得された各種信号{例えば、波形成形された上記両センサ6a、6bの出力信号や位相差(比)を表す信号、この位相差(比)に基づいて算出した外輪1とハブ2との間の状態量(相対変位、外力)を表す信号等}を送信可能としている。これと共に、上記各コネクタリード25、25のうちの他の一部のリード、並びに、上記各中継リード23及び上記各センサリード20、20のうちの他の一部のリードを通じて、それぞれ上記電子回路基板10及び上記各センサ6a、6bに対し、必要な電力の供給を可能としている。又、本例の場合には、上記電子回路基板10として、柔軟性があり、大きく変形させる事が可能な、フレキシブルプリント基板を採用している。
尚、本例の場合、転がり軸受ユニットを構成するハブ2aの中心部に、この中心部を軸方向に貫通する中心孔26を設けている。この為、この中心孔26を通じて上記カバー5aの内側に異物が侵入する事を防止すべく、この中心孔26の軸方向外端部にキャップ27を装着して、この軸方向外端開口を塞いでいる。
上述の様に、本例の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合には、1対のセンサ6a、6bから導出した各センサリード20、20を電子回路基板10に対し、中継リード23を介して接続する構造を採用している。この為、上記各センサリード20、20を上記電子回路基板10に対し直接接続する構造を採用する場合に比べて、この電子回路基板10の配置の自由度を十分に大きくできる。即ち、この電子回路基板10を、カバー5aの内側に組み付け易い位置に配置できる。
又、本例の場合、合成樹脂製のセンサホルダ9aの線膨張係数は、それぞれが金属製である、上記各センサリード20、20及び上記各中継リード23の線膨張係数に比べて、かなり大きい。この為、上記センサホルダ9aが軸方向に熱膨張すると、これに伴って、上記両センサ6a、6b及び上記電子回路基板10と、上記各中継リード10の中間部(上記センサホルダ9aを構成する円板部11の内部で径方向に配設された部分)との間隔が軸方向に広がる。この結果、上記各センサリード20、20の内部及び上記各中継リード23の一端側部分(図1〜2の上端部分)の内部に、それぞれ引張応力が発生すると共に、上記各センサリード20、20の両端部と、上記各中継リード23の一端部及び上記両センサ6a、6bとの各接続部に、それぞれ引張方向の応力が加わる。更には、上記中継リード23の他端側部分(図1〜2の下端部分)の内部に引張応力が発生すると共に、これら各中継リード23の他端部と上記電子回路基板10との接続部にも、引張方向の応力が加わる。
但し、本例の場合には、上記各センサリード20、20の中間部に、クランク形の伸張可能部21を設けている。この伸張可能部21は、上記センサホルダ9aが軸方向に熱膨張する事に伴って、上記クランク形の2個所の折れ曲がり部の開き角度が増大する態様で変形しつつ、軸方向に伸張する。従って、本例の場合には、この様に伸張可能部21が軸方向に伸張する事に基づいて、上記各センサリード20、20の内部及び上記各中継リード23の一端側部分の内部にそれぞれ発生する引張応力を緩和できる。これと共に、上記各センサリード20、20の両端部と、上記各中継リード23の一端部及び上記両センサ6a、6bとの各接続部に加わる引張方向の応力を緩和できる。
又、本例の場合には、上記電子回路基板10として、フレキシブルプリント基板を採用すると共に、この電子回路基板10のうちで上記各中継リード23の他端部を接続した部分の周辺部分を、上記センサホルダ9aの円板部11に接触させない構成を採用している。この為、本例の場合には、上記センサホルダ9aが軸方向に熱膨張する事に伴って、上記周辺部分と上記各中継リード23の中間部との間隔が軸方向に広がる傾向となった場合に、上記周辺部分を上記間隔が軸方向に広がるのを緩和する方向に、柔軟に撓ませる事ができる。従って、この様に上記周辺部分を柔軟に撓ませる事に基づいて、上記中継リード23の他端側部分の内部に発生する引張応力を緩和できる。これと共に、これら各中継リード23の他端部と上記電子回路基板10との接続部で起こる引張方向の応力集中を緩和できる。
[実施の形態の第2例]
図3は、請求項1、2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、センサホルダ9bを構成する円筒状部12aの軸方向内半部に除肉部を設けていない。即ち、本例の場合には、上記円筒状部12aに、各センサリード20、20(伸張可能部21を含む)と各中継リード23の一端側部分とを全体的に包埋している。この様に、本例の場合には、上記円筒状部12aに上記伸張可能部21を包埋している為、この伸張可能部21を外部に露出させている上述した実施の形態の第1例の場合と比べて、上記センサホルダ9bが軸方向に熱膨張する事に伴う、上記伸張可能部21の伸張量が少なくなる。但し、この伸張量が存在する分だけ、上述した実施の形態の第1例の場合と同様の(同程度ではないが)、応力緩和効果を得られる。その他の部分の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。 図1のA部拡大図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 転がり軸受ユニットの状態量測定装置の従来構造の1例を示す断面図。
符号の説明
1 外輪
2、2a ハブ
3 転動体
4 エンコーダ
5、5a カバー
6a、6b センサ
7 芯金
8 エンコーダ本体
9、9a、9b センサホルダ
10 電子回路基板
11 円板部
12、12a 円筒状部
13 コネクタ部
14 底板部
15 通孔
16 円筒状部
17 係止凹溝
18 Oリング
19 円筒部
20 センサリード
21 伸張可能部
22 除肉部
23 中継リード
24 凹部
25 コネクタリード
26 中心孔
27 キャップ

Claims (5)

  1. 転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転するハブと、これら両列の内輪軌道と上記両列の外輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えたものであり、
    上記状態量測定装置は、エンコーダと、少なくとも1個のセンサと、演算器とを備えたものであって、
    このうちのエンコーダは、上記ハブの端部にこのハブと同心に支持固定されたものであって、このハブと同心の被検出面を備え、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させたものであり、
    上記センサは、検出部を上記エンコーダの被検出面に対向させた状態で、上記外輪の端部開口を塞ぐ為にこの端部に固定した有底円筒状のカバー内に保持したセンサホルダ内に包埋支持されていて、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものであり、
    上記演算器は、上記センサの出力信号に基づいて、上記ハブの回転速度と、上記外輪と上記ハブとの間の相対変位と、これら外輪とハブとの間に作用する外力とのうちの、少なくとも1種類の状態量を算出する機能を有するものであり、
    上記センサから導出したセンサリードを、上記カバー内に設置されてこのセンサの出力信号を処理する機能を有する電子回路基板に接続している
    転がり軸受ユニットの状態量測定装置であって、
    上記センサリードを上記電子回路基板に対し、中継リードを介して接続した事を特徴とする転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
  2. センサリードと中継リードとのうちの少なくとも一方のリードの一部分に、センサホルダが熱膨張する事に伴って、この熱膨張の方向に伸張する伸張可能部を設けている、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
  3. 伸張可能部をセンサホルダから露出した部分に設けた、請求項2に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
  4. 電子回路基板がフレキシブルプリント基板である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
  5. フレキシブルプリント基板の一部分である、中継リードを接続した部分の周辺部分を、カバー及びセンサホルダに接触しない部分に配置している、請求項4に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
JP2008028473A 2008-02-08 2008-02-08 転がり軸受ユニットの状態量測定装置 Pending JP2009186391A (ja)

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