JP2009184221A - 印刷機の印刷方法及び印刷機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】枚葉紙上の複数の紫外線硬化型塗料を硬化させるために紫外線を照射するための照射部が、枚葉紙の幅方向に沿って所定間隔をおいて並べた複数の発光ダイオード4を備え、印刷された画像領域が、紫外線硬化型塗料の重なり合い回数が異なる複数の画像領域を備え、それら複数の画像領域それぞれの塗料の重なり合い回数を求め、求めた重なり合い回数のうちの重なり合い回数が多い画像領域に照射する紫外線の強度が該重なり合い回数が少ない画像領域に照射する紫外線の強度よりも強くなるように発光ダイオードの出力を算出する出力算出手段7と、算出された出力になるように発光ダイオード4の出力を制御する出力制御手段8とを備えた。
【選択図】図4
Description
このように複数色の紫外線硬化型インキを用いると、枚葉紙上に2色以上のインキが至る所で重なり合うことになり、それら紫外線硬化型インキの重なり合い回数によってインキの厚みが異なる画像が枚葉紙上に多数存在することになる。
前記のように重なり合い回数が異なると、紫外線硬化型インキへ照射する紫外線照射手段からの紫外線の光の強さを変更しなければ、インキの硬化を良好に行うことができない。つまり、重なり合い回数が多くなればなるほど、紫外線の光の強さを強くすることになる。
そこで、従来は、重なり合っている全ての箇所において、重なり合い回数を求め、その重なり合い回数に基づいて紫外線の強さを箇所毎に求め、求めた紫外線の強さの中で最も強い紫外線の強さに合わせるように紫外線照射手段の出力を設定し、その設定した出力に基づいて紫外線を枚葉紙に照射するように構成している(例えば特許文献1参照)。
また、搬送されてくる枚葉紙に複数の紫外線硬化型塗料を重ね合わせて画像を印刷するための印刷部と、印刷されて搬送されてくる枚葉紙上の複数の紫外線硬化型塗料を硬化させるために紫外線を照射するための照射部とを備えている印刷機であって、前記照射部が、枚葉紙の幅方向に沿って所定間隔をおいて並べた複数の発光ダイオードを備え、前記印刷された画像領域が、紫外線硬化型塗料の重なり合い回数が異なる複数の画像領域を備え、それら複数の画像領域それぞれの該塗料の重なり合い回数を求め、求めた重なり合い回数のうちの重なり合い回数が多い画像領域に照射する紫外線の強度が該重なり合い回数が少ない画像領域に照射する紫外線の強度よりも強くなるように前記発光ダイオードの出力を算出する出力算出手段と、該算出された出力になるように発光ダイオードの出力を制御する出力制御手段とを備えたことを特徴とする印刷機であってもよい。
上記のように、紫外線硬化型塗料の重なり合い回数が多い画像領域ほど紫外線の強度を強くするように該発光ダイオードの出力を制御することによって、紫外線硬化型塗料の重なり合い回数が少ない箇所への紫外線の強さを弱くすることができるから、紫外線強度を常に強くして発光ダイオードにて照射する構成に比べて、発熱量及び消費電力を少なく抑えることができる。
この印刷機100では、給紙部20から枚葉紙が印刷部30に供給され、該供給された枚葉紙が印刷部30における各印刷ユニット30a〜30eにて印刷された後、乾燥ユニット30fにてインキを硬化させてから、枚葉紙が排紙部40にて排紙されるようになっている。なお、前記給紙部20から枚葉紙が印刷部30に供給される前に、搬送方向及び左右幅方向における枚葉紙の位置が所定位置になるように位置合わせ(見当合わせという)され、この位置合わせされた後は、その位置合わせ状態を維持しながら排紙部40まで枚葉紙を搬送することになる。
この紫外線照射部Tは、図3(a),(b)にも示すように、前記圧胴3の表面にほぼ直交する方向に照射軸を有する44個の発光ダイオード4を備え、それら発光ダイオード4が圧胴3の上方に配置されている。なお、発光ダイオード4と圧胴3との間隔は、出来る限り接近させた方が硬化効率の点で好ましいが、搬送される枚葉紙Pに接触することがないような間隔が好ましい。
つまり、前記出力算出手段7が、複数の画像領域それぞれのインキの重なり合い回数を求め、求めた重なり合い回数のうちの重なり合い回数が多い画像領域に照射する紫外線の強度が該重なり合い回数が少ない画像領域に照射する紫外線の強度よりも強くなるように前記発光ダイオードの出力を算出することになる。
そして、それら3つの算出手段10,11,12の何れかを選択し、選択された算出手段にて算出された出力が前記出力制御手段8に出力されて、発光ダイオード4の出力を制御することになる。
前記重合係数は、画像の重なり合い回数に応じて予め設定される任意の係数であってもよいし、例えば単純に1色のみの場合は、係数を1とし、2色が重なり合っている場合には、係数を2とし、3色が重なり合っている場合には、係数を3とするように重なり合っている色の数(回数)を単純に係数として設定してもよい。また、インキの色係数は、硬化しにくい順、例えば4色のブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に色係数を任意に設定し、例えばブラックの色係数を1.5、シアンの色係数を1.3、マゼンタの色係数を1.2、イエローの色係数を1.0等と定めていてもよい。尚、5色目の色が金色や銀色とした場合には、1.0から1.5の間の数値を色係数にすることになる(例えば金色を1.4、銀色を1.35とする)。そして、前記重合係数とインキの色係数とを掛け合わして算出される制御係数に基づいて発光ダイオードの出力を算出するようにしている。
最初に、幅方向領域出力算出手段10により算出された出力により発光ダイオード4の出力を制御する場合を、例えば図4に基づいて説明する。
印刷される画像(左上に2色(ブラックBkと金色G)が左右中央で重なった状態の画像と右下に3色(イエローYとマゼンタMとシアンC)とが左右中央で重なった状態の画像を示している)をプリプレスデータに基づいて作成し、幅方向で11個に区切られた領域Ta〜Tk毎に発光ダイオード4の出力を前記重合係数とインキの色係数に基づいて算出し、その算出された出力に基づいて幅方向の特定の発光ダイオード4の出力を制御するようにしている。なお、11個に区切られた領域毎において存在する画像が複数存在する場合には、それらの画像のうちのインキの重なり合い回数の一番多い画像における発光ダイオード4の出力を算出することになる。
具体的には、左端の領域Ta、右端の領域Tk、左から7番目の領域Tgでは全くインキが存在しないことから、発光ダイオード4をOFF(消灯状態)にし、1色のインキで形成される画像が存在する2つの画像領域R1,R2のうちの一方の画像領域R1が、左から2番目の領域Tbと3番目の領域Tcに位置し、他方の画像領域R2が5番目の領域Teと6番目の領域Tfに位置している。これらの2つの画像領域R1,R2それぞれに紫外線を照射する発光ダイオード4の出力は、前述の算出方法によって算出され、その算出結果に基づいて4つの領域Tb,Tc,Te,Tfに対応する4つの発光ダイオード4(図において左から2番目、3番目、5番目、6番目)を低出力で制御するようにしている。
このように11個の発光ダイオード4のうちの3個の発光ダイオード4をOFFにし、4個の発光ダイオード4を低出力にし、3個の発光ダイオード4を中出力とし、残る1個の発光ダイオード4を高出力に出力制御することによって、11個の全ての発光ダイオード4を高出力にする構成に比べて、発熱量及び消費電力の面において有利になる。ここでは、説明を分かり易くするために、出力を低出力、中出力、高出力としているが、実際には、前述の算出方法によって算出された出力となる。図4では、枚葉紙Pの幅方向で区切る領域を、発光ダイオード4の照射領域に合わせて等間隔に設定したが、どのような区切り方をしてもよい。
印刷される画像は図4と同様にしており、図示している画像をプリプレスデータに基づいて作成し、搬送方向に区切られた9個の領域TA〜TI毎に発光ダイオード4の出力を前記重合係数とインキの色係数に基づいて算出し、その算出された出力に基づいて発光ダイオード4の出力を制御するようにしている。つまり、9個に区切られた領域毎において存在する画像のうちのインキの重なり合い回数の一番多い画像における発光ダイオード4の出力を算出することになる。尚、インキが全く存在しない画像が形成されていない領域(箇所)、つまり搬送方向上手側から1番目の領域TAと5番目の領域TEと9番目の領域TIには画像が形成されていないため、11個全ての発光ダイオード4をOFF(消灯状態)にして、紫外線の照射を行わないようにしている。
まず、搬送方向上手側から2番目の領域TB、4番目の領域TD、8番目の領域THの3つの領域に、1色のインキにて形成される画像領域R1,R2,R5が位置している。これら画像領域R1,R2,R5のそれぞれに紫外線を照射する発光ダイオード4の出力は、前述の算出方法によって算出され、その算出結果に基づいてそれら領域TB,TD,THにおいて全ての発光ダイオード4を低出力で制御するようにしている。
具体的に説明すれば、搬送方向上手側から1番目の領域TAでは幅方向全ての領域Ta〜Tkに対応する全11個の発光ダイオード4をOFFにし、2番目の領域TBでは幅方向Tb〜Tfに対応する5個の発光ダイオード4を低出力に制御する。
搬送方向上手側から7番目の領域TGでは、幅方向2つの領域Th,Tjに対応する2つの発光ダイオード4を中出力にし、幅方向1つの領域Tiに対応する1つの発光ダイオード4のみ高出力にする。
搬送方向上手側から8番目の領域THでは、幅方向2つの領域Th,Tjに対応する2つの発光ダイオード4を低出力にし、幅方向1つの領域Tiに対応する1つの発光ダイオード4のみ中出力にする。
このように画像のない箇所に対応する発光ダイオード4をOFF(消灯状態)にし、しかも画像のある箇所では細かく発光ダイオード4の出力を制御することによって、発熱量及び消費電力において有利になる。
つまり、搬送方向両端位置算出手段からの枚葉紙Pの搬送方向両端位置情報又は画像の搬送方向両端位置、つまり前記ロータリーエンコーダから得られる枚葉紙Pの搬送方向の位置情報又は画像の搬送方向両端位置情報から、枚葉紙Pの搬送方向始端又は画像の搬送方向始端が発光ダイオード4の照射領域に達する又は達する直前に位置すると該発光ダイオード4をONにし、枚葉紙Pの搬送方向終端又は画像の搬送方向終端が発光ダイオード4の照射領域から外れると該ONにした発光ダイオードをOFFにする制御をするように構成している(搬送方向点灯制御手段)。上記の「達する直前」の位置については、印刷機の搬送速度に応じて変化させている。すなわち、搬送速度が速くなる程「達する直前」の位置を前にしていくのである。
従って、図7に示すように、左端に位置する発光ダイオード4の制御は行わず、常にOFF(消灯状態)にし、残りの10個の発光ダイオード4をON−OFF制御することになる。図7は、図4のものと枚葉紙Pの搬送幅方向の寸法が短いだけで、他の部分は同一であるため、説明を省略する。
また、図8(c)に示すように、搬送幅方向において3列に基板5を配置してもよい。この場合、端の発光ダイオードの位置のみ異なるように配置しておけば、例えば枚葉紙の幅の大きさに対応する列の発光ダイオードをON−OFF制御できる。
また、図8(b)に示すように、搬送方向において2列に基板5を配置し、それら搬送方向で隣り合う発光ダイオード4,4を異なる位置に配置して、全ての発光ダイオード4を点灯させることによって、発光ダイオード4の照射斑によるインキの硬度不良箇所の発生などを確実に阻止することができるようにしてもよい。
また、前記基板5に備えさせた11個の発光ダイオードのそれぞれを個別にON−OFF制御することができるように構成したが、2個以上を1つの単位で基板5に取り付け、それら基板毎に発光ダイオードをON−OFF制御する構成にして、制御構成を簡素にしてもよい。なお、前記発光ダイオード4としては砲弾型を用いる他、複数の発光ダイオードチップからなる発光ダイオードモジュールユニットを用いてもよい。
また、発光ダイオード4をOFFにするとは、消灯状態のことを一般的に指すが、インキを硬化できない程度の低出力にしておく場合も含むものとし、この低出力からインキを硬化可能な出力まで上げることにより発光ダイオード4をONにすることになる。
Claims (10)
- 搬送されてくる枚葉紙に複数の紫外線硬化型塗料を重ね合わせて画像を印刷し、印刷されて搬送されてくる枚葉紙上の複数の紫外線硬化型塗料に、枚葉紙の幅方向に沿って所定間隔をおいて並べた複数の発光ダイオードから紫外線を照射して該塗料を硬化させる印刷機の印刷方法であって、
前記紫外線硬化型塗料の重なり合い回数が多い画像領域に照射する紫外線の強度が、該重なり合い回数が少ない画像領域に照射する紫外線の強度よりも強くなるように該発光ダイオードの出力を制御することを特徴とする印刷機の印刷方法。 - 前記紫外線硬化型塗料を硬化させるのに必要となる紫外線の強度は、印刷される画像の重なり合い状態から求められる重合係数と塗料の色係数とに基づいて算出され、該算出された紫外線強度に基づいて前記発光ダイオードの出力を制御することを特徴とする請求項1記載の印刷機の印刷方法。
- 前記枚葉紙上において画像が形成されていない箇所への前記発光ダイオードの照射を行わないように該発光ダイオードの出力を制御することを特徴とする請求項1または2記載の印刷機の印刷方法。
- 搬送されてくる枚葉紙に複数の紫外線硬化型塗料を重ね合わせて画像を印刷するための印刷部と、印刷されて搬送されてくる枚葉紙上の複数の紫外線硬化型塗料を硬化させるために紫外線を照射するための照射部とを備えている印刷機であって、
前記照射部が、枚葉紙の幅方向に沿って所定間隔をおいて並べた複数の発光ダイオードを備え、
前記印刷された画像領域が、紫外線硬化型塗料の重なり合い回数が異なる複数の画像領域を備え、それら複数の画像領域それぞれの該塗料の重なり合い回数を求め、求めた重なり合い回数のうちの重なり合い回数が多い画像領域に照射する紫外線の強度が該重なり合い回数が少ない画像領域に照射する紫外線の強度よりも強くなるように前記発光ダイオードの出力を算出する出力算出手段と、該算出された出力になるように発光ダイオードの出力を制御する出力制御手段とを備えたことを特徴とする印刷機。 - 前記出力算出手段が、枚葉紙の幅方向で区切られた領域毎の発光ダイオードの出力を算出する幅方向領域出力算出手段であり、前記出力制御手段が、該幅方向で区切られた領域を照射する発光ダイオードそれぞれを、該幅方向領域出力算出手段にて算出した出力に制御する手段である請求項4記載の印刷機。
- 前記出力算出手段が、枚葉紙の搬送方向で区切られた領域毎の発光ダイオードの出力を算出する搬送方向領域出力算出手段であり、前記出力制御手段が、該搬送方向で区切られた領域を照射する発光ダイオードそれぞれを、該搬送方向領域出力算出手段にて算出した出力に制御する手段である請求項4記載の印刷機。
- 前記出力算出手段が、枚葉紙の幅方向及び搬送方向で区切られた領域毎の発光ダイオードの出力を算出する特定領域出力算出手段であり、前記出力制御手段が、該幅方向及び搬送方向で区切られた領域を照射する発光ダイオードそれぞれを、該特定領域出力算出手段にて算出した出力に制御する手段である請求項4記載の印刷機。
- 前記出力算出手段は、印刷される画像の重なり合い状態から算出される重合係数と塗料の色係数とに基づいて前記発光ダイオードの出力を算出することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の印刷機。
- 前記枚葉紙が存在しない箇所へ前記発光ダイオードからの紫外線の照射を行わないように該発光ダイオードをOFFにする照射制御手段を備えている請求項4〜8のいずれかに記載の印刷機。
- 前記発光ダイオードの出力タイミングを前記印刷機の搬送速度に追従させることを特徴とする請求項6又は7記載の印刷機。
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JPH02229045A (ja) * | 1989-01-17 | 1990-09-11 | Heidelberger Druckmas Ag | 紙の上のインキを乾燥させる装置 |
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2008
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