JP2009180717A - シリコン薄膜の評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高抵抗な材料であるシリコン薄膜の電気的な状態を、より正確に把握(評価)できるようにする。
【解決手段】薄膜111の上に電極膜112および電極膜113を形成し、これらの電極膜112および電極膜113を介して交流信号印加部104が交流信号の周波数を変化させながら、薄膜111(電極膜112および電極膜113の間)に交流信号を印加し、測定部105が薄膜111に生じた交流電圧Vと交流電流Iの振幅、および交流電圧Vと交流電流Iの位相差を周波数毎に測定し、薄膜111の複素インピーダンスZの周波数依存性を導出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多結晶シリコン等のシリコン薄膜の膜質を評価するための評価方法に関するものである。
液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、また、太陽電池などにおいて、アモルファスシリコン膜に比較して電気特性に優れる多結晶シリコンが用いられるようになっている。例えば、液晶ディスプレイにおいては、画素の選択のためのTFT(Thin Film Transistor)を、多結晶シリコン膜で形成するようにしている。このようなTFTの製造では、多結晶シリコン膜の安定した電気特性が要求され、製造過程で形成(成膜)される多結晶シリコン膜の電気的特性の状態(傾向)を把握することが重要となる。
このような、半導体薄膜の電気特性の状態を把握するためには、電気特性を測定することが必要となり、この電気特性測定として、4つの触針を測定対象の薄膜に接触させ、4端子法により直流抵抗を計測する測定方法がある(特許文献1参照)。4端子法は、電気抵抗を直接測定するため、計測結果が信頼性の高い方法である。
特開平10−123190号公報
上述したように、4端子法は、高い精度の測定が可能であるが、測定対象の薄膜が薄く、また、測定対象の薄膜の比抵抗値が大きい場合、測定対象の薄膜に十分な電流を流すことができず、結果として抵抗を測定することができないという問題がある。測定対象の薄膜が高い抵抗を備えている場合においても、探針の間隔を短くすれば、測定が可能となる場合があるが、探針間隔には、狭めることができる限界がある。
この問題を解決するために、TEG(Test Element Group)と呼ばれる電極膜を、測定対象の薄膜上に、直接形成して測定を行う方法がある。電極膜を薄膜に直接形成することで、より狭い電極間を形成することができるようにするために電流パスの短縮化が可能となり、また、対向する電極の幅をより広くすることが可能となり、高抵抗な材料の薄膜であっても、上述した測定が可能となる。また、電極膜を形成することで、薄膜に対して電流を導入する面積(接触面積)を広くすることができるので、電極(電極膜)と薄膜との接触抵抗を低減することも可能となる。例えば、接触面積を広くとるための電極としては櫛形電極があり、櫛形電極と4端子法とを組み合わせることで、より抵抗の高い薄膜の電気的な測定が可能となる。
しかしながら、測定対象が高抵抗な材料の場合、電極膜と測定対象の薄膜との間の接触抵抗が、全抵抗に占める割合が一般的に大きく、接触抵抗を無視することができない。このような接触抵抗を含めた測定では、対象となる薄膜の電気的な測定の結果に、大きなバラツキが生じ、測定対象の電気的な測定を高い精度で行うことができず、測定対象の電気的特性の傾向を正確に把握(評価)することができない。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、高抵抗な材料であるシリコン薄膜の電気的な状態を、より正確に把握(評価)できるようにすることを目的とする。
本発明に係るシリコン薄膜の評価方法は、対象となる薄膜の表面に所定の間隔で離間する第1電極膜および第2電極膜が形成された状態とする電極膜形成ステップと、第1電極膜および第2電極膜の間に周波数を変化させながら交流信号を印加する交流信号印加ステップと、交流信号の印加によって第1電極膜および第2電極膜の間に生じた電圧と電流から薄膜の複素インピーダンスの周波数依存性を測定する測定ステップと、予め用意された薄膜,第1電極膜,および第2電極膜の等価回路のモデルと複素インピーダンスの測定結果とから等価回路のパラメータを決定する評価ステップとを少なくとも備えるようにしたものである。
上記シリコン薄膜の評価方法において、評価ステップでは、等価回路から計算したインピーダンスプロットと、複素インピーダンスの測定結果から求めたインピーダンスプロットとが一致するように、等価回路のパラメータを決定する。
以上説明したように、本発明によれば、測定対象の薄膜の上に形成した第1電極膜および第2電極膜に周波数を変化させながら交流信号を印加し、交流信号の印加によって第1電極膜および第2電極膜の間に生じた電圧と電流から薄膜の複素インピーダンスの周波数依存性を測定し、予め用意された等価回路のモデルと複素インピーダンスの測定結果から等価回路のパラメータを決定するようにしたので、高抵抗な材料の薄膜の電気的な状態が、より正確に評価できるようになるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る評価方法で用いる測定装置の構成を示す構成図である。この測定装置は、まず、針状あるいは板状の端子102および端子103を備えたプローブヘッド101を備える。また、本実施の形態の測定装置は、端子102および端子103の間に周波数を変化させながら交流信号を印加する交流信号印加部104を備える。
ここで、測定対象の薄膜111は、例えば、ガラス,セラミック,石英,およびサファイヤなどの基板110の上に形成された多結晶シリコン膜である。また、薄膜111には、電極膜112および電極膜113が形成されている。電極膜112および電極膜113に端子102および端子103を接触させることで、薄膜111に交流信号印加部104からの信号の印加を可能としている。
また、本実施の形態における測定装置は、交流信号印加部104からの交流信号の印加によって薄膜111に生じた電圧と電流とから、薄膜111の複素インピーダンスの周波数依存性を測定する測定部105と、予め用意された薄膜111の等価回路のモデルと複素インピーダンスの測定結果とから等価回路のパラメータを決定する評価部106とを有する。
薄膜111に形成される電極膜112および電極膜113は、図2の平面図に示すように、櫛歯電極構造となっている。電極膜112は、パッド部112aと櫛歯電極部112bとから構成され、電極膜113も同様であり、パッド部113aと櫛歯電極部113bとから構成されている。櫛歯電極部112bおよび櫛歯電極部113bは、幅100μmの細長い櫛歯状の複数の電極から構成し、隣に配置されている電極との間隔は、100μmとしている。櫛歯電極部112bの電極は、1つおきに配置され、櫛歯電極部113bの電極も1つおきに配置され、櫛歯電極部112bの電極には、櫛歯電極部113bの電極が隣接している。これらの櫛歯電極部112bおよび櫛歯電極部113bが重なっている領域は、長さ30mm程度に形成している。また、櫛歯の電極は、11組形成している。
次に、上述した測定装置を用いた本実施の形態における評価方法について、図3のフローチャートを用いて説明する。まず、前述したように、薄膜111の上に、電極膜112および電極膜113が形成された状態とする(ステップS301)。電極膜112および電極膜113は、例えば、スパッタ法や蒸着法により形成したアルミニウム膜を、よく知られたフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工することで形成すればよい。
次に、図1に示す測定装置のプローブヘッド101を基板110の上部に移動し、端子102および端子103を、パッド部112aおよびパッド部113aに当接させ、交流信号印加部104からの信号を薄膜111に印加可能な状態とする。次に、交流信号印加部104より初期に設定されている周波数(例えば1MHz)の交流信号を、薄膜111に印加し(ステップS302)、この状態において、薄膜111に生じた交流電圧と交流電流の振幅、および交流電圧と交流電流の位相差を測定する。印加する交流信号の波形は、正弦波でもよく、また矩形波でもよい。
これらの信号印加と測定とを、印加する交流信号の周波数を変化させる(ステップS305)。例えば1MHzから1Hzまでを3分程度で変化させ、所定の値(例えば1Hz)まで変化させて上述した測定を行う(ステップS304)。このようにして所定の値まで変化させた後、測定部105は、薄膜111の複素インピーダンスの周波数依存性を導出する(ステップS306)。
ここで、薄膜111の複素インピーダンスの測定方法について説明する。交流信号印加部104からプローブヘッド101を介して薄膜111に交流信号を印加したときに、薄膜111に生じる電圧Vと電流Iを式(1)、式(2)のように記述すると、薄膜111の複素インピーダンスZは式(3)で与えられる。
V=|V|exp(jωt) ・・・(1)
I=|I|exp(jωt−θ) ・・・(2)
Z=V/I=|Z|exp(jθ) ・・・(3)
ここで、jは虚数単位、tは時間、ωは角周波数、θは電圧Vに対する電流Iの位相遅れである。
したがって、交流信号印加部104が交流信号の周波数を変化させながら、電極膜112および電極膜113を介して薄膜111に交流信号を印加し(図3ステップS302,S305)、測定部105が薄膜111(電極膜112および電極膜113の間)に生じた交流電圧Vと交流電流Iの振幅、および交流電圧Vと交流電流Iの位相差を周波数毎に測定すれば(図3ステップS303)、薄膜111の複素インピーダンスZの周波数依存性を導出できることになる。
交流電圧Vと交流電流Iを測定は、交流信号印加部104から端子102(電極膜112)と端子103(電極膜113)との間に交流信号を印加し、これらの間に生じた交流電圧Vと、電極膜112と電極膜113との間に流れる交流電流Iを測定部105で測定すればよい。
以上のように、測定部105において、周波数毎の測定結果を用いて薄膜111の複素インピーダンスZを周波数毎に算出した後、評価部106が、予め用意された薄膜111の等価回路モデルと複素インピーダンスZの測定結果とから等価回路のパラメータを決定する(ステップ306)。
多結晶シリコンからなる薄膜111の場合、測定される電気抵抗は図4に示すような、薄膜111,電極膜112,および電極膜113の等価回路モデルで表現できると考えられる。まず、図4(a)において、Rp1およびRp2は,図4(a’)の等価回路に示すように、容量成分(界面容量)C1およびC2を伴う抵抗である。また、図4(b)においても、Rp1は、図4(b’)に示すように、容量成分C1を伴う抵抗である。ここで、電極膜112および電極膜113と薄膜111との間の抵抗(接触抵抗)は、容量を伴う抵抗であり、図4(a)に示すRp1+Rp2、もしくは図4(b)に示すRp1に含まれるものと考えられる。
従って、直流電流を流した場合にRs+Rp1+Rp2もしくはRs+Rp1として測定される全抵抗値より、Rp1+Rp2もしくはRp1を除去したRsが得られれば、この値は、電極(電極膜)と薄膜との界面の接触抵抗が除去された、薄膜自身の抵抗の状態を示すものと捉えることができる。
以下、Rsの算出について説明する。例えば、図4(b)は、パラメータRs,Rp1,およびC1が与えられた図4(b’)に示す等価回路モデルに、周波数が1MHzから1Hzの交流信号を印加したと仮定し、等価回路モデルの複素インピーダンスZの周波数依存性を計算した結果に得られるインピーダンスプロットである。図4(a)についても同様であり、これらのインピーダンスプロットの横軸は、複素インピーダンスZの実部Z’、縦軸は虚部Z”である。
界面抵抗Rpと界面容量C1の並列回路により、インピーダンスプロットには半円状の円弧が現れる。この円弧の直径に相当する部分が界面抵抗Rpの値に相当し、円弧とZ’軸との交点からグラフ原点までの部分が、抵抗Rsの値に相当する。円弧の頂点の角周波数をωmaxとすると、界面容量C1の値は1/(ωmax×Rp)となる。
したがって、薄膜111の複素インピーダンスZを測定して、図4(a)および図4(b)のようなインピーダンスプロットを求めることができれば、図4(a’)および図4(b’)の等価回路のパラメータRs,Rp1,Rp2,C1,およびC3を計算(算出)できることになる。なお、後述するように、実際の複素インピーダンスZの測定では、図4に示したような完全な半円が得られるとは限らない。
評価部106は、ユーザが予め用意した図4(a’)および図4(b’)のような等価回路モデルに適当なパラメータRs,Rp1,Rp2,C1,およびC3を与えて計算したインピーダンスプロットの円弧と、複素インピーダンスZの測定結果から求めたインピーダンスプロットの円弧とが一致するようにフィッティングを行い、パラメータRs,Rp1,Rp2,C1,およびC3の値を確定する(ステップS307)。フィッティングの手法としては、例えば非線形の最小二乗法を用いることができる。
以上のようにすることで各パラメータを求めた評価部106は、計算結果を例えば図示しない表示装置に表示する(ステップS308)。以上のことにより、本実施の形態によれば、薄膜111の電気抵抗の等価回路を確定することで抵抗Rsを求めることができ、求めた抵抗Rsにより、後述するように、薄膜111の電気的な状態を、より正確に把握(評価)することができる。
次に、本実施の形態の測定装置による実測例を示す。ここでは、ガラスよりなる基板110の上に形成された膜厚50nmの多結晶シリコン(シート抵抗値は数kΩ)からなる薄膜111を評価対象とする。例えば、基板110の上に、まず、アモルファス状のシリコン膜を形成し、公知のレーザーアニール法で結晶化を行うことで、基板111の上に多結晶シリコンからなる薄膜111が形成できる。なお、上記多結晶シリコンには、エネルギー6keV,ドーズ量(設定値)1×1012atoms/cm2でボロンイオンをイオン注入し、窒素雰囲気中で640℃・1分のアニール処理を施し、注入した不純物(ボロンイオン)の活性化処理をしておく。
また、薄膜111の上には、表面の自然酸化膜をHF浸漬により除去した後に、アルミニウムからなる電極膜112および電極膜113を形成する。例えば、よく知られたスパッタ法により、薄膜111の上に膜厚200nmのアルミニウム膜を形成し、これを公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術に加工することで、電極膜112および電極膜113が形成する。例えば、アルミニウム膜の形成では、純アルミニウムをターゲットとして用いたRFスパッタ法により、成膜室内の圧力を6×10-3Pa,ターゲット印加電圧300W,ターゲットと基板との間隔65mm,成膜時間20分の条件で行えばよい。また、スパッタガスとしては、アルゴンを用いればよい。なお、このとき、基板温度は35℃程度とする。
また、測定において、交流信号印加部104より、端子102,端子103および電極膜112,電極膜113を経由して薄膜111に印加する交流信号としては、例えば、周波数1MHzから1Hz/3分で掃引する。また、例えば、直流バイアスは0V、交流電圧が10mVとする。なお、測定は、暗室において、大気中、室温22℃で行う。
以上に示した複素インピーダンスの測定結果より得られたインピーダンスプロットを図5に示す。図5に示されているように、印加する高周波の周波数1×106Hzから周波数1×103Hzの範囲において、1つめの円弧が出現し、周波数1×103Hzから周波数1Hzの範囲において2つめの円弧が観察される。図5のインピーダンスプロットを図4の等価回路モデルにフィッティングさせることにより、評価部106は、抵抗Rsが4.2×103Ω、抵抗Rp1が4.8×105Ω、容量C1が2.4×10-11F、抵抗Rp2が4.1×105Ω、容量C1が1.1×10-9Fという計算結果を出力する。
また、上述同様の測定を、不純物をドープしない(Non dope)薄膜111で行うと、評価部106は、抵抗Rsが6.6×103Ω、抵抗Rp1が4.6×105Ω、容量C1が1.7×10-11F、抵抗Rp2が7.5×105Ω、容量C1が3.8×10-10Fという計算結果を出力する。
また、上述同様の測定(評価)を、ドープする不純物の条件として、ドーズ量(設定値)を、1×1011atoms/cm2、5×1011atoms/cm2、5×1012atoms/cm2、1×1013atoms/cm2、5×1013atoms/cm2、1×1014atoms/cm2と変化させた薄膜111に対して行い、これらの測定の結果で得られた抵抗Rsの変化を、前述した2つの結果と合わせて、図6に示す。図6では、測定結果を黒三角で示す。また、図6には、上述同様の不純物濃度とした単結晶シリコンにおける比抵抗値の計算値を、黒四角で示す。
図6に示されているように、本実施の形態における測定方法により得られるポリシリコン膜の抵抗Rsの不純物濃度による変化は、単結晶シリコンにおける比抵抗値の不純物濃度による変化(計算値)と同様の傾向を示している。本実施の形態における測定方法により得られるポリシリコン膜の抵抗Rsは、単結晶シリコンの計算による比抵抗値に比較して、2桁ほど大きな値(抵抗値)となっているが、不純物濃度に対する変化は、同様の傾向を示している。このように、本実施の形態による測定方法によれば、ポリシリコン膜の電気的な特性の傾向を、従来に比較してより正確に把握することができるようになる。
アクティブマトリックス液晶ディスプレイや有機LEDディスプレイでは、画素の制御に薄膜トランジスタ(TFT)を使用するが、このTFTに多結晶シリコンが使用されており、多結晶シリコンの均一な物性が要求されている。また、このときの多結晶シリコンは、アモルファスシリコンをレーザー照射によって多結晶シリコンへと変化させたものである。本実施の形態によれば、このような多結晶シリコンの製造工程において、多結晶シリコンの電気特性を電極と測定対象の薄膜との間の接触抵抗を分離した状態で把握できるので、品質管理の面で極めて有効な情報を得ることができる。
また、本実施の形態において、測定対象の基板の上に、複数の電極膜の組を、所定の間隔で配置し、各電極膜の組み毎に、上述した測定の結果を求めるようにすれば、測定対象の多結晶シリコン膜における電気特性の分布を求めることができる。例えばガラス基板の中心と周辺での特性の違いなど重要な判断材料を得ることができる。
この場合、プローブヘッド101、交流信号印加部104、測定部105および評価部106の動作は前述同様であり、複数の電極膜の組毎に評価(測定)を行えばよい。プローブヘッド101の端子102および端子103は、測定用の電極膜毎に設けてもよいし、1つの電極膜の組の測定が終了した後に次の電極膜の組へ移動させるといったように駆動機構を用いてプローブヘッド101を移動させてもよい。評価部106は、複数の電極膜の組についてそれぞれ等価回路のパラメータを求めた後に、基板110上の多結晶薄膜の電気特性の分布を例えばコンター図で表示する。このように、本実施の形態によれば、多結晶薄膜の面内の特性変化を把握することができる。
また、本実施の形態のように、電極膜の組を基板110上に点在させておけば、電極膜による良好なオーミックコンタクトにより、多結晶薄膜の面内の物性を相対比較する場合の精度を向上させることができる。プローブヘッド101を用いる場合、端子102および端子103の先端形状、接触圧力などの影響が無視できないが、これらの影響が、電極膜により補完されることになる。
なお、本実施の形態の測定装置において、測定部105で複素インピーダンスZを計算する構成と評価部106とは、例えば演算装置、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
本発明の実施の形態に係る評価方法で用いる測定装置の構成を示す構成図である。 薄膜111に形成される電極膜112および電極膜113の構成を示す平面図である。 本実施の形態における評価方法を説明するためのフローチャートである。 薄膜111,電極膜112,および電極膜113の等価回路モデルを示す説明図である。 実験による複素インピーダンスの測定結果より得られたインピーダンスプロットを示す特性図である。 本実施の形態の測定方法により得られるポリシリコン膜の抵抗Rsの不純物濃度による変化を示す特性図である。
符号の説明
101…プローブヘッド、102,103…端子、104…交流信号印加部、105…測定部、106…評価部、110…基板、111…薄膜、112,113…電極膜。

Claims (2)

  1. 対象となる薄膜の表面に所定の間隔で離間する第1電極膜および第2電極膜が形成された状態とする電極膜形成ステップと、
    前記第1電極膜および前記第2電極膜の間に周波数を変化させながら交流信号を印加する交流信号印加ステップと、
    前記交流信号の印加によって前記第1電極膜および前記第2電極膜の間に生じた電圧と電流から前記薄膜の複素インピーダンスの周波数依存性を測定する測定ステップと、
    予め用意された前記薄膜,前記第1電極膜,および前記第2電極膜の等価回路のモデルと前記複素インピーダンスの測定結果とから前記等価回路のパラメータを決定する評価ステップと
    を少なくとも備えることを特徴とするシリコン薄膜の評価方法。
  2. 請求項1記載のシリコン薄膜の評価方法において、
    前記評価ステップでは、前記等価回路から計算したインピーダンスプロットと、前記複素インピーダンスの測定結果から求めたインピーダンスプロットとが一致するように、前記等価回路のパラメータを決定する
    ことを特徴とするシリコン薄膜の評価方法。
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