JP2009180391A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】庫内ファンに実際に故障が生じた時のみに異常表示を行い、氷結ロックによる停止と故障による停止とを区別し得るようにする。
【解決手段】蒸発器4に複数の庫内ファン6を設けた冷蔵庫において、冷却運転中に、少なくとも一つの庫内ファン6が停止した際に、冷凍サイクル及び全ての庫内ファン6を停止するとともに、蒸発器4に設けた除霜ヒータをON状態として、庫内ファン6を加熱する。所定時間加熱後に冷凍サイクルを再起動し、庫内ファン6を回転する際に、この庫内ファン6が回転しない、又は、再停止する場合にのみ、異常表示を行って使用者に修理を促すようにする。このようすることで、庫内ファン6に実際に故障が生じたときにのみ異常表示を行うようにすることができるので、必要な場合に修理を行い得る。
【選択図】図1(b)
【解決手段】蒸発器4に複数の庫内ファン6を設けた冷蔵庫において、冷却運転中に、少なくとも一つの庫内ファン6が停止した際に、冷凍サイクル及び全ての庫内ファン6を停止するとともに、蒸発器4に設けた除霜ヒータをON状態として、庫内ファン6を加熱する。所定時間加熱後に冷凍サイクルを再起動し、庫内ファン6を回転する際に、この庫内ファン6が回転しない、又は、再停止する場合にのみ、異常表示を行って使用者に修理を促すようにする。このようすることで、庫内ファン6に実際に故障が生じたときにのみ異常表示を行うようにすることができるので、必要な場合に修理を行い得る。
【選択図】図1(b)
Description
この発明は、庫内ファンの故障による異常検出を行い得るようにした冷蔵庫に関する。
冷蔵庫の冷凍サイクルを図4に示して説明する。この冷凍サイクルは、圧縮機1と、凝縮器2と、減圧器3と、蒸発器4とで構成され、凝縮器2で生じた熱を凝縮器ファン5で放熱する一方で、蒸発器4の周囲の冷気を庫内ファン6で庫内に循環する。この庫内ファン6による冷却能力を高めるため、同図に例示するように複数の庫内ファン6a、6bを備えた機種がある。凝縮器2及び蒸発器4には、それぞれ凝縮器温度センサ7、庫内温度センサ8を設けてあり、各温度センサ7、8で測定した温度データを制御系に取り込んで、冷凍サイクルの運転や、各ファン5、6の回転数の制御を行うようにしている。
このように複数の庫内ファン6a、6bを設けることにより冷却能力は高まるものの、そのうちの一つが何らかの原因で停止すると、冷気の循環量が減るため冷却能力が低下する。特に業務用の冷蔵庫においては、多くの保冷品が貯蔵されていることが多いため、上記停止が生じた際には、早急にその原因を解消する必要がある。
上記停止の原因の一つとして、庫内ファン6の故障が挙げられる。そこで、上記停止が生じた際に、停止した庫内ファン6を特定して異常表示を行い、使用者に修理を促すとともに、故障していない庫内ファン6を最大回転数で回転して冷却能力を維持するようにした冷蔵庫が開示されている(特許文献1)。
特開2005−140415号公報
庫内ファン6の停止の他の原因として、庫内ファンモータのロータとステータが互いに凍り付いて生じる氷結ロックがある。この氷結ロックの場合は、その氷結を融解することにより庫内ファン6は回転し得るようになるので故障とはいえない。にもかかわらず、上記の従来技術に係る冷蔵庫のように、庫内ファン6の停止の度に、常に異常表示を行うようにすると、使用者は、実際に故障が生じているのか、又は、氷結しているだけなのか判断できない。
このため、上記異常表示を信用して故障と判断した使用者が、修理する必要が無いのにも関わらず、冷蔵庫の電源を遮断して修理を依頼することが生じ得る。この場合、実際に修理が行われる前に上記氷結が解消して、使用可能な状態に自然復旧し、上記修理作業が無駄に終わることが多い。
そこで、この発明は、庫内ファン6に実際に故障が生じた時のみに異常表示を行い、氷結ロックによる停止と故障による停止とを区別し得るようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するため、この発明は、冷却運転中に庫内ファンが停止した際に、即座に異常表示を行わず、所定時間の経過後になお、その庫内ファンが起動しない又はすぐに再停止する場合にのみ、実際に故障が生じているものと判断して異常表示を行うようにした。
この発明の構成としては、庫内冷却運転中に、複数設けた庫内ファンのうち少なくとも一つが停止した際に、停止した庫内ファン以外の全ての庫内ファンも停止するとともに冷凍サイクルを停止し、所定時間そのままの状態で保持した後に、上記冷凍サイクルを再起動し、この再起動後に、上記停止した庫内ファンが起動しない又は再停止した場合に、この停止した庫内ファンに異常が生じたと判断して、表示部に異常表示を行うようにすることができる。
上記冷凍サイクルを停止すると庫内温度が次第に上昇し、上記庫内ファンが氷結している場合にあっては、その氷結が次第に融解する。もし、上記停止の原因が氷結ロックであるならば、その氷結が融解すれば、上記冷凍サイクルの再起動に伴って、上記庫内ファンは通常通り回転し得る。その一方で、上記停止の原因が庫内ファンの故障であるならば、上記再起動を行っても、上記庫内ファンは起動しない又は起動してもすぐに再停止する。この両者の違いによって、実際に庫内ファンに異常が生じたかどうかを区別し得る。
上記所定時間を決定する際は、上記庫内ファンの氷結が十分融解し得る時間を確保するようにしなければならず、この時間は凝縮器温度(庫内温度)との関係によって変化する。上記のように庫内温度の上昇によって自然融解させるには、上記所定時間を数十分から数時間程度とする。具体的な時間については、予め実験等によって調査しておき、上記関係を出荷段階で制御プログラムに組み込んでおく。
また、上記構成のように、冷凍サイクルを停止した状態のまま放置して、氷結を自然融解してもよいが、蒸発器に近接して設けた加熱手段をON状態として、この加熱手段の熱で上記庫内ファンを加熱するようにすることもできる。
このように上記庫内ファンを強制的に加熱することによって、氷結の融解が促進されるため、上記所定時間をより短時間に設定することができる。このため、上記庫内ファンの故障判断に要する時間を短縮し得る。
この加熱手段を除霜ヒータとすることができる。この除霜ヒータは、蒸発器に付属して予め設けられているため、新たに別途部品を組み込む必要がない。このため、装置のコスト上昇を抑えることができる。
また、上記異常が生じたと判断した場合において、上記異常が生じた庫内ファンを停止したままとする一方、それ以外の庫内ファンを上記異常が生じていない時よりも高い回転数で運転するようにすることもできる。
上記庫内ファンの故障判断がなされた時であっても、冷却品の鮮度を保つために通常と同じ冷却能力を確保する必要がある。上記のように、異常が生じた庫内ファン以外の庫内ファンの回転数を高めることによって、冷気のトータル送風量を維持し得るので、修理までの間、通常の冷却能力を確保し得る。
この発明によると、庫内ファンに実際に故障が生じた時にのみ異常表示を行うようにすることができるので、必要な場合にのみ修理作業を行い得る。このため、上記修理作業が無駄になる恐れが小さい。
この発明に係る冷蔵庫は、蒸発器4に、直流電源9に並列接続した2個の庫内ファン6a、6bを設けたものであって、図4に示したように、その装置構成は従来技術に係る冷蔵庫と同一なので、詳細な説明は省略する。
この発明に係る冷蔵庫の制御フローを図1に示す。まず、庫内に設けた庫内温度センサ8での測定温度が所定温度を上回ったら、冷凍サイクルを起動して(図1(a)S1)、庫内に設けた蒸発器4の温度を下げるとともに、庫内ファン6の運転を開始する(同図S2)。
庫内ファン6の運転開始後は、この庫内ファン6の運転状況を常時監視し、停止状態が確認されたら(同図S3のYES)、冷凍サイクルを停止し(同図S4)、全ての庫内ファン6を停止する(同図S5)とともに、蒸発器4に設けた除霜ヒータ(図4に図示せず)をON状態とし(同図S6)、庫内ファン6の加熱を開始する。
その一方で、庫内ファン6の運転が継続していることが確認されたら(同図S3のNO)、冷凍サイクルが引き続いて運転しているかどうかを確認し、庫内温度の低下に対応して冷凍サイクルの停止状態が確認されたら(同図S7のYES)、本制御を終了する一方、運転状態が確認されたら(同図S7のNO)、庫内ファン6の運転状況の監視を継続する(同図S3)。
除霜ヒータをON状態にし(同図S6)、蒸発器温度が除霜復帰温度以上となったら(同図S8のYES)、除霜ヒータをOFF状態として庫内ファン6の加熱を終了し(図1(b)S9)、水切り運転を行って蒸発器に付着した水滴を下に落とす(同図S10)。
その一方で、蒸発器温度が除霜復帰温度以下の時は(図1(a)S8のNO)、除霜ヒータがON状態となってからの時間が規定時間を経過しているかどうかを判定し、経過している場合は(同図S11のYES)、蒸発器温度に関わらず除霜ヒータをOFF状態として(図1(b)S9)、水切り運転を開始する(同図S10)。
この水切り運転が終了したら(同図S10)、冷凍サイクルを再起動し(同図S12)、蒸発器4の温度を下げる。この蒸発器温度が庫内ファン運転開始温度以下となったら(同図S13のYES)、庫内ファン6の運転を開始する(同図S14)。
その一方で、蒸発器温度が庫内ファン運転開始温度以上の時は(同図S13のNO)、冷凍サイクルが起動してからの時間が規定時間を経過しているかどうかを判定し、経過している場合は(同図S15のYES)、蒸発器温度に関わらず庫内ファン6の運転を開始する(同図S14)。
庫内ファン6の運転の再開後に(同図S14)、この庫内ファン6が再停止する場合、又は、一部の庫内ファン6が運転再開しない場合は(同図S16のYES)、故障が発生したものと判断して表示部10に故障表示を行い(同図S17)、使用者に修理を促す。このように一部の庫内ファン6が停止すると冷却能力が低下する恐れがあるため、他の庫内ファン6の回転数を高めることによって、トータルの送風量を維持するようにする(同図S18)。
その後も、一部の庫内ファン6が停止した状態のまま冷却運転を継続する。この際、庫内温度の低下に対応して冷凍サイクルの停止状態が確認されたら(同図S19のYES)、本制御を終了する一方、運転状態が確認されたら(同図S19のNO)、残りの庫内ファン6の運転状況の監視を継続する(同図S16)。
この冷蔵庫に係る制御系の概略を図2に示す。この制御系の制御部11には、凝縮器温度検出手段12(凝縮器温度センサ)、庫内温度検出手段13(庫内温度センサ)から、各温度データが入力されるとともに、凝縮ファンモータドライバ部14及び各庫内ファンモータドライバ部15a、15bから、各ファン5、6a、6bの回転数データが入力される。これらの入力データに基づいて、直流電源9に接続された各ファン5、6a、6b、圧縮機1及び表示部10の制御を行う。この制御系によって、冷蔵庫の運転を円滑に行うとともに、2個の庫内ファン6a、6bのうち1個が故障した場合に、残りの庫内ファンでその分の送風量を補い、冷却能力を維持するように制御している。
この庫内ファン6の回転数制御には、パルス幅変調制御が用いられている。このパルス幅変調制御は、図3に示すように、制御系において矩形パルス16を生成し、この矩形パルス16の周期Tに対するパルス幅t1、t2の比(デューティー比)を変え、このデューティー比に連動して庫内ファンモータへの通電を行うことで上記回転数を制御するものである。
例えば、デューティー比が小さい場合(同図(a))、庫内ファンモータへの通電時間が短いためその回転数は小さく、デューティー比が大きい場合(同図(b))、通電時間が長いためその回転数は大きい。このパルス幅変調制御は、電圧変更用の専用回路を必要としないので、安価に上記回転数制御を行い得る。
1 圧縮機
2 凝縮器
3 減圧器
4 蒸発器
5 凝縮器ファン
6(6a、6b) 庫内ファン
7 凝縮器温度センサ
8 庫内温度センサ
9 直流電源
10 表示部
11 制御部
12 凝縮器温度検出手段
13 庫内温度検出手段
14 凝縮ファンモータドライバ部
15a、15b 庫内ファンモータドライバ部
16 矩形パルス
T 周期
t1、t2 パルス幅
2 凝縮器
3 減圧器
4 蒸発器
5 凝縮器ファン
6(6a、6b) 庫内ファン
7 凝縮器温度センサ
8 庫内温度センサ
9 直流電源
10 表示部
11 制御部
12 凝縮器温度検出手段
13 庫内温度検出手段
14 凝縮ファンモータドライバ部
15a、15b 庫内ファンモータドライバ部
16 矩形パルス
T 周期
t1、t2 パルス幅
Claims (4)
- 庫内冷却運転中に、複数設けた庫内ファン(6)のうち少なくとも一つが停止した際に、停止した庫内ファン(6)以外の全ての庫内ファン(6)も停止するとともに冷凍サイクルを停止し、所定時間そのままの状態で保持した後に、上記冷凍サイクルを再起動し、この再起動後に、先に停止した庫内ファン(6)が起動しない又は再停止した場合に、この停止した庫内ファン(6)に異常が生じたと判断して、表示部に異常表示を行うようにした冷蔵庫。
- 上記保持中に、蒸発器(4)に近接して設けた加熱手段をON状態とし、その熱で上記庫内ファン(6)を加熱するようにした請求項1に記載の冷蔵庫。
- 上記加熱手段が、除霜ヒータである請求項2に記載の冷蔵庫。
- 上記異常が生じたと判断した場合において、上記異常が生じた庫内ファン(6)を停止したままとする一方、それ以外の庫内ファン(6)を上記異常が生じていない時よりも高い回転数で運転するようにした請求項1乃至3のいずれか一つに記載の冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008017504A JP2009180391A (ja) | 2008-01-29 | 2008-01-29 | 冷蔵庫 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008017504A JP2009180391A (ja) | 2008-01-29 | 2008-01-29 | 冷蔵庫 |
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- 2008-01-29 JP JP2008017504A patent/JP2009180391A/ja active Pending
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