JP2009178970A - ポリプロピレン系樹脂組成物を用いた包装体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートシール層を有するフィルムを製袋してなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部の少なくとも一部に被充填物が挟持されたままヒートシールしても、その機械強度に優れる包装体およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の包装体は、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃以上であるプロピレン系樹脂(A)と、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃未満であるか、または示差走査熱量計で融点ピークが観測されない、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるヒートシール層を有するフィルムを製袋してなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部をヒートシールして得られるとするものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物を用いた包装体およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、プロピレン系樹脂(A)と、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるヒートシール部を有する袋状容器に被充填物が充填された包装体およびその製造方法に関する。
ポリエチレンは、引張強度、剛性、表面硬度、耐衝撃強度、耐寒性などの機械特性;光沢性、透明性などの光学特性;あるいは無毒性、無臭性などの食品衛生性などに優れており、食品包装の分野に広く利用されている。
特許文献1には、プロピレン・エチレン・ブテン三元共重合体と低密度ポリエチレンと直鎖状ポリエチレンとからなる樹脂組成物層をヒートシール層とする、挟雑物の存在下におけるヒートシール性に優れた袋状容器が開示されている。また、特許文献2には、メタロセン触媒系線状低密度ポリエチレンとオレフィン系エラストマーとからなるヒートシール層を有する袋状容器が開示されている。
しかしながら、上記両者ともエチレン系ポリマーを組み合わせているため、透明性、耐熱性が低く、加熱滅菌する際の耐熱性が充分とは言えない。さらに、特許文献2に記載の袋状容器は、挟雑物の存在下におけるヒートシール性について改善の余地がある。
特開2001−219518号公報 特開平10−119207号公報
本発明は、ヒートシール層を有するフィルムを製袋してなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部の少なくとも一部に被充填物が挟持されたままヒートシールしても、その機械強度に優れる包装体およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意検討した結果、特定のプロピレン系樹脂および特定のプロピレン・α−オレフィン共重合体を含む樹脂組成物からなる袋状容器が耐熱性に優れ、かつ該袋状容器の開口部の少なくとも一部に被充填物が挟持されたままヒートシールしても、ヒートシール強度の低下が少ないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に記載した事項により特定される。
本発明の包装体は、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃以上であるプロピレン系樹脂(A)と、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃未満であるか、または示差走査熱量計で融点ピークが観測されない、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるヒートシール層を有するフィルムを製袋してなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部をヒートシールして得られる。
上記プロピレンと炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)が好ましい。
上記プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、(1)プロピレンから導かれる構成単位を50〜95モル%の量で、1−ブテンから導かれる構成単位を5〜50モル%の量で含有し、(2)ASTM D1238に準拠して、温度230℃、2.16kg荷重で測定して得られるメルトフローレート(MFR)が0.01〜1000g/10分であり、(3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下であり、(4)示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が110℃以下であることが好ましい。さらに、(5)示差走査型熱量計で測定される融点(Tm)が50〜110℃であり、該融点(Tm)〔℃〕と1−ブテンから導かれる構成単位含量(M)〔モル%〕とが
−2.6M+130≦Tm≦−2.3M+155
で表される関係式を満たすことが好ましい。
上記プロピレン系樹脂(A)および上記プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、上記樹脂組成物100重量%中、それぞれ50〜95重量%および5〜50重量%含まれることが好ましい。
上記フィルムが、上記ヒートシール層と基材層との積層体であってもよい。
また、本発明の包装体の製造方法は、上記袋状容器の開口部より被充填物である液体および/または粉体を充填する工程、および開口部をヒートシールする工程を含む。
本発明に用いられるプロピレン系樹脂(A)とプロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)を含む樹脂組成物からなるヒートシール層を有するフィルムを製袋してなる袋状容器は、従来のポリエチレン系の袋状容器と比べ耐熱性が高く、またプロピレン・1−ブテン共重合体(BB)を含まないポリプロピレンからなる袋状容器と比べヒートシール温度が低く、したがって高速成形性に優れる。さらに、プロピレン系樹脂(A)と、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)からなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部の少なくとも一部に被充填物が挟持されたままヒートシールしても、該被充填物がヒートシール層に存在しない場合と比べて、そのヒートシール強度の低下が少なく、機械強度に優れる包装体およびその製造方法を提供することができる。
本発明の包装体は、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃以上であるプロピレン系樹脂(A)と示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃未満である、または示差走査熱量計で融点ピークが観測されない、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるヒートシール層を有するフィルムを製袋してなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部をヒートシールして得られる。
本発明に用いられる樹脂組成物は、少なくともプロピレン系樹脂(A)とプロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む。
〔プロピレン系樹脂(A)〕
本発明に係るプロピレン系樹脂(A)は、示差走査熱量計で測定される融点が120℃以上、好ましくは120〜170℃、より好ましくは120〜160℃、特に好ましくは130〜150℃を有するとするものである。本発明に係るプロピレン系樹脂(A)は、結晶性を有し、アイソタクック・インデックスI.I.(沸騰n−ヘプタン不溶成分)が、好ましくは75重量%以上、より好ましくは75〜99重量%のポリプロピレンを用いることが望ましい。また、プロピレン系樹脂(A)の密度は、890〜920kg/m3、メルトフローレート(ASTM D1238、温度230℃)が、0.1〜20g/10分、好ましくは1〜10g/10分である。メルトフローレートが1〜10g/10分の範囲内であると、フィルム成形の際に押出機のダイスからのドローダウンが発生することなく、適切な樹脂圧力で成形できるため好ましい。
プロピレン系樹脂(A)としては、ホモポリプロピレンであってもよく、プロピレンと少量のエチレンまたはプロピレン以外のα−オレフィン(例えば、全共重合体中、エチレンまたはプロピレン以外のα−オレフィンから導かれる構成単位が、10モル%以下、好ましくは5モル%未満の量)とからなる共重合体であってもよい。該α−オレフィンとしては、具体的に、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素原子数4〜20のα−オレフィンが挙げられる。
また、上記共重合体としては、ランダムポリプロピレンまたはブロックポリプロピレンを用いることができるが、ランダムポリプロピレンが好ましい。なお、ブロックポリプロピレンは、より高い耐熱性と破袋強度を要求される用途、例えば、ハイレトルト用途等に好適である。
このようなプロピレン系樹脂(A)としては、フィルム用ポリプロピレンとして従来公知のものを用いることができ、市場から容易に入手できる。例えば、「プライムポリプロ F327」(商品名;プライムポリマー(株)製)、「プライムポリプロ F317」(商品名;プライムポリマー(株)製)が挙げられる。
プロピレン系樹脂(A)は、従来公知の固体状チタン触媒(チーグラー触媒)成分またはメタロセン化合物触媒成分を用いて、公知の方法により製造することができる。
〔プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)〕
本発明に係るプロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)は、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃未満、好ましくは110℃以下、より好ましくは50〜110℃、さらに好ましくは60〜100℃を有するか、または示差走査熱量計で融解ピークが観測されない、とするものである。ここで、示差走査熱量計で融点ピークが観測されないとは、示差走査熱量計で鋭い融点ピークが観測されず、X線回折法により測定される結晶化度(C)が10%以下を有するとするものである。
プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)のα−オレフィンとして、具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。これらのうち、1−ブテンが好ましい。
上記プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)の好ましい態様であるプロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、下記要件(1)〜(4)のうち少なくともいずれかを満たすことが好ましい。
(1)プロピレンから導かれる構成単位を50〜95モル%の量で、1−ブテンから導かれる構成単位を5〜50モル%の量で含有する。
(2)ASTM D1238に準拠して、温度230℃、2.16kg荷重で測定して得られるMFRが0.01〜1000g/10分である。
(3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下である。
(4)示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が110℃以下である。
[要件(1)]
要件(1)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)が、プロピレンから導かれる構成単位を50〜95モル%、好ましくは55〜93モル%、より好ましくは60〜90モル%の量で、1−ブテンから導かれる構成単位を5〜50モル%、好ましくは7〜45モル%、より好ましくは10〜40モル%の量で含有するとするものである。プロピレンから導かれる構成単位および1−ブテンから導かれる構成単位が上記範囲内であると、ヒートシール温度が低く、さらに、ポリプロピレンおよびプロピレン・1−ブテン共重合体からなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部の少なくとも一部に被充填物が挟持されたままヒートシールしても、ヒートシール強度の低下が少なく、その機械強度に優れ、かつ耐フィルムブロッキング性に優れる。
また、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、プロピレンおよび1−ブテン以外のα−オレフィンから導かれる構成単位を、本発明の目的を損なわない範囲で、例えば、10モル%以下の量で含んでもよい。
[要件(2)]
要件(2)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の、ASTM D1238に準拠して、温度230℃、2.16kg荷重で測定して得られるメルトフローレート(MFR)が0.01〜1000g/10分、好ましくは0.1〜100g/10分、より好ましくは1〜20g/10分であるとするものである。MFRが0.01g/10分以上であると、ヒートシール層として好ましい厚み、より具体的には50μm以下の薄層を形成することができ、一方、MFRが1000g/10分以下であると、良好なヒートシール強度を得ることができることから好ましい。
[要件(3)]
要件(3)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の、ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−(GPC)により求められる、分子量分布(Mw/Mn)が3以下であり、好ましくは2.0〜3.0、より好ましくは2.0〜2.5であるとするものである。ポリプロピレン換算のMw/Mnが上記範囲内であると、分子量が低い、ヒートシール性に悪影響を及ぼす低分子量成分の含有量を少なくできる。
[要件(4)]
要件(4)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が110℃以下であり、好ましくは50〜110℃、より好ましくは60〜100℃、さらに好ましくは65〜90℃であるとするものである。
融点(Tm)が50℃以上であると、フィルムの耐スクラッチ性を損なうことなく、また貯蔵時にフィルムがブロッキングを生じて実用が困難になることがない。また融点(Tm)が100℃以下であると、フィルムの適正ヒートシール温度を100℃以下とすることができ、良好な低温ヒートシール性を得ることができる。
なお、融点は、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、試料約5mgをアルミパンに詰めて200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、10℃/分で−40℃まで冷却し、−40℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温する際の吸熱曲線より求めることができる。
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、さらに下記要件(5)〜(8)のいずれかを満たすことが好ましい。
[要件(5)]
要件(5)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)が、示差走査型熱量計で測定される融点(Tm)が50〜110℃であり、該融点(Tm)[℃]と1−ブテンから導かれる構成単位含量(M)[モル%]とが
−2.6M+130≦Tm≦−2.3M+155
で表される関係式を満たすとするものである。該融点(Tm)と該1−ブテンから導かれる構成単位含量(M)とが上記式を満たすと、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)のブロッキング性を損なうことなく、低融点を有することができるため、ヒートシーラブルフィルム用途にて好適である。
[要件(6)]
要件(6)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の、共重合モノマ−連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が1.0〜1.5、好ましくは1.0〜1.3、より好ましくは1.0〜1.2であるとするものである。B値が上記範囲内であると、プロピレンと1−ブテンとが、より均一に共重合しており、プロピレン系樹脂(A)とともに樹脂組成物を構成した場合、該樹脂組成物からなるヒートシール層は、低温ヒートシール性、シール面に被充填物が存在した場合のヒートシール強度保持性に優れる。
上記パラメータB値は、コールマン等(B.D.Cole−man and T.G.Fox, J. Polym.Sci., Al,3183(1963))により提案されており、以下のように定義される。
B=P12/(2P1・P2
式中、P1およびP2は、それぞれ第1モノマ−、第2モノマ−含量分率であり、P12は全二分子中連鎖中の(第1モノマー)−(第2モノマー)連鎖の割合である。なお、このB値は、1のときベルヌ−イ統計に従い、B<1のとき共重合体はブロック的であり、B>1のとき交互的である。
[要件(7)]
要件(7)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の、X線回折法により測定される結晶化度(C)[%]と1−ブテンから導かれる構成単位含量(M)[モル%]との関係が、C≧−1.5M+75を満たすとするものである。プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の結晶化度(C)は、65%以下、好ましくは15〜65%、より好ましくは20〜60%である。結晶化度(C)が15%以上であると、耐スクラッチ性が良好で、ブロッキングおよびベタつきのないフィルムを得ることができ、一方、結晶化度が65%以下であると、良好な低温ヒートシール温度を得ることができる。
[要件(8)]
要件(8)は、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)が、(i)頭−尾結合したプロピレンから導かれる構成単位3連鎖、または(ii)頭−尾結合したプロピレンから導かれる構成単位とブテンから導かれる構成単位とからなり、かつ第2単位目にプロピレンから導かれる構成単位を含むプロピレン・ブテン3連鎖を、3連鎖中の第2単位目のプロピレンから導かれる構成単位の側鎖メチル基について、13C−NMRスペクトル(ヘキサクロロブタジエン溶液、テトラメチルシランを基準)で測定したとき、19.5〜21.9ppmに表れるピ−クの全面積を100%とした場合に、21.0〜21.9ppmに表れるピ−クの面積が90%以上、好ましくは92%以上、より好ましくは94%以上であるとするものである。このようなピ−ク面積が上記範囲内であると、立体規則性が低い、すなわちヒートシール性に悪影響を及ぼす低融点成分の含有量を少なくできる。
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の立体規則性は、トリアドタクティシティ(mm分率)によって評価することができる。このmm分率は、ポリマー鎖中に存在する3個の頭−尾結合したプロピレン単位連鎖を表面ジグザグ構造で表したとき、そのメチル基の分岐方向が同一である割合として定義され、下記のように13C−NMRスペクトルから求められる。
このmm分率を13C−NMRスペクトルから求める際には、具体的にポリマー鎖中に存在するプロピレン単位を含む3連鎖として、(i)頭−尾結合したプロピレン単位3連鎖、および(ii)頭−尾結合したプロピレン単位とブテン単位とからなりかつ第2単位目がプロピレン単位であるプロピレン単位・ブテン単位3連鎖について、mm分率が測定される。
これら3連鎖(i)および(ii)中の第2単位目(プロピレン単位)の側鎖メチル基のピーク強度からmm分率が求められる。以下に詳細に説明する。
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の13C−NMRスペクトルは、サンプル管中でプロピレン・1−ブテン共重合体(BB)をロック溶媒として少量の重水素化ベンゼンを含むヘキサクロロブタジエンに完全に溶解させた後、120℃においてプロトン完全デカップリング法により測定される。測定条件は、フリップアングルを45゜とし、パルス間隔を3.4T1以上(T1はメチル基のスピン格子緩和時間のうち最長の値)とする。メチレン基およびメチン基のT1は、メチル基より短いので、この条件では試料中のすべての炭素の磁化の回復は99%以上である。ケミカルシフトは、テトラメチルシランを基準として頭−尾結合したプロピレン単位5連鎖(mmmm)の第3単位目のメチル基炭素ピークを21.593ppmとして、他の炭素ピークはこれを基準とした。
このように測定されたプロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の13C−NMRスペクトルのうち、プロピレン単位の側鎖メチル基が観測されるメチル炭素領域(約19.5〜21.9ppm)は、第1ピーク領域(約21.0〜21.9ppm)、第2ピーク領域(約20.2〜21.0ppm)、第3ピーク領域(約19.5〜20.2ppm)に分類される。
そしてこれら各領域内には、表1に示すような頭−尾結合した3分子連鎖(i)および(ii)中の第2単位目(プロピレン単位)の側鎖メチル基ピークが観測される。
表1中、Pはプロピレンから導かれる構成単位、Bは1-ブテンから導かれる構成単位を示す。
表1に示される頭−尾結合3連鎖(i)および(ii)のうち、(i)3連鎖がすべてプロピレン単位からなるPPP(mm)、PPP(mr)、PPP(rr)についてメチル基の方向を下記に表面ジグザグ構造で図示するが、(ii)ブテン単位を含む3連鎖(PPB、BPB)のmm、mr、rr結合は、このPPPに準ずる。
第1領域では、mm結合したPPP、PPB、BPB3連鎖中の第2単位(プロピレン単位)目のメチル基が共鳴する。
第2領域では、mr結合したPPP、PPB、BPB3連鎖中の第2単位(プロピレン単位)目のメチル基およびrr結合したPPB、BPB3連鎖中の第2単位(プロピレン単位)目のメチル基が共鳴する。
第3領域では、rr結合したPPP3連鎖の第2単位(プロピレン単位)目のメチル基が共鳴する。
したがって、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)のトリアドタクティシティ(mm分率)は、(i)頭−尾結合したプロピレン単位3連鎖、または(ii)頭−尾結合したプロピレン単位とブテン単位とからなり、かつ第2単位目にプロピレン単位を含むプロピレン・ブテン3連鎖を、3連鎖中の第2単位目のプロピレン単位の側鎖メチル基について、13C−NMRスペクトル(ヘキサクロロブタジエン溶液、テトラメチルシランを基準)で測定したとき、19.5〜21.9ppm(メチル炭素領域)に表れるピークの全面積を100%とした場合に、21.0〜21.9ppm(第1領域)に表れるピークの面積の割合(百分率)として、下記式から求められる。
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、このようにして求められるmm分率が、90%以上好ましくは92%以上より好ましくは94%以上である。
なお、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、上記のような頭−尾結合した3連鎖(i)および(ii)以外にも、下記構造(iii)、(iv)および(v)で示されるような位置不規則単位を含む部分構造を少量有しており、このような他の結合によるプロピレン単位の側鎖メチル基に由来するピークも上記のメチル炭素領域(19.5〜21.9ppm)内に観測される。
上記の構造(iii)、(iv)および(v)に由来するメチル基のうち、メチル基炭素Aおよびメチル基炭素Bは、それぞれ17.3ppm、17.0ppmで共鳴するので、炭素Aおよび炭素Bに基づくピークは、前記第1〜3領域(19.5〜21.9ppm)内には現れない。さらにこの炭素Aおよび炭素Bは、ともに頭−尾結合に基づくプロピレン3連鎖に関与しないので、上記のトリアドタクティシティ(mm分率)の計算では考慮する必要はない。
またメチル基炭素Cに基づくピーク、メチル基炭素Dに基づくピークおよびメチル基炭素D’に基づくピークは、第2領域に現れ、メチル基炭素Eに基づくピークおよびメチル基炭素E’に基づくピークは第3領域に現れる。
したがって第1〜3メチル炭素領域には、PPE−メチル基(プロピレン−プロピレン−エレン連鎖中の側鎖メチル基)(20.7ppm付近)、EPE−メチル基(エチレン−プロピレン−エチレン連鎖中の側鎖メチル基)(19.8ppm付近)、メチル基C、メチル基D、メチル基D’、メチル基Eおよびメチル基E’に基づくピークが現れる。
このようにメチル炭素領域には、頭−尾結合3連鎖(i)および(ii)に基づかないメチル基のピークも観測されるが、上記式によりmm分率を求める際にはこれらは下記のように補正される。
PPE−メチル基に基づくピーク面積は、PPE−メチン基(30.6ppm付近で共鳴)のピーク面積より求めることができ、EPE−メチル基に基づくピーク面積は、EPE−メチン基(32.9ppm付近で共鳴)のピーク面積より求めることができる。メチル基Cに基づくピーク面積は、隣接するメチン基(31.3ppm付近で共鳴)のピーク面積より求めることができる。メチル基Dに基づくピーク面積は、前記構造(iv)のαβメチレン炭素に基づくピーク(34.3ppm付近および34.5ppm付近で共鳴)のピーク面積の和の1/2より求めることができ、メチル基D’に基づくピーク面積は、前記構造(v)メチル基E’のメチル基の隣接メチン基に基づくピーク(33.3ppm付近で共鳴)の面積より求めることができる。メチル基Eに基づくピーク面積は、隣接するメチン炭素(33.7ppm付近で共鳴)のピーク面積より求めることができ、メチル基E’に基づくピーク面積は、隣接するメチン炭素(33.3ppm付近で共鳴)のピーク面積より求めることができる。
したがってこれらのピーク面積を第2領域および第3領域の全ピーク面積より差し引くことにより、頭−尾結合したプロピレン単位3連鎖(i)および(ii)に基づくメチル基のピーク面積を求めることができる。
以上により頭−尾結合したプロピレン単位3連鎖(i)および(ii)に基づくメチル基のピーク面積を評価することができるので、上記式に従ってmm分率を求めることができる。なおスペクトル中の各炭素ピークは、文献(Polymer,30,1350(1989))を参考にして帰属することができる。
プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)は、プロピレンと、エチレンまたは炭素原子数4〜20のα−オレフィンと、必要に応じて少量のその他のオレフィンとを、チーグラー・ナッタ系触媒や、メタロセン化合物を含む触媒の存在下に共重合することにより好適に得ることができる。チーグラー・ナッタ系触媒としては、特開平2−43242号公報、特開平3−66737号公報、特開平6−263935号公報、またメタロセン化合物を含む触媒としては、WO2004/087775号公報、およびWO01/27124号公報に記載の方法で製造することができる。
より具体的には、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)は、チーグラー・ナッタ系触媒として(a)少なくともマグネシウム、チタンおよびハロゲンを含有する複合体、(b)周期律表第1族〜第3族の金属元素の有機金属化合物および(c)電子供与体から構成される触媒を用い、プロピレンと炭素原子数2または4〜20のα−オレフィンとを共重合する、好ましくはプロピレンとα−オレフィンとして1−ブテンとを共重合することで得ることができる。上記電子供与体(c)の一部または全部は、複合体(a)の一部または全部に固定されていてもよく、あるいは、使用に先立って有機金属化合物(b)と予備接触されていてもよい。特に好ましいのは、電子供与体(c)の一部が複合体(a)に固定されており、残部をそのまま重合系に加えるかあるいは有機金属化合物(b)と予備接触させて使用する形態の触媒である。この場合、複合体(a)に固定される電子供与体と、重合系にそのまま加えて使用するかまたは有機金属化合物(b)と予備接触させて使用する電子供与体とは同一のものでも異なるものであってもよい。
また、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)は、メタロセン系触媒として、下記一般式(1a)で表される遷移金属化合物(1a)を含む触媒の存在下に、プロピレンと炭素原子数2または4〜20のα−オレフィンとを共重合する、好ましくはプロピレンとα−オレフィンとして1−ブテンとを共重合することによって得ることができる。ここで、遷移金属化合物(1a)を含む触媒は、(2a)有機金属化合物と、(2b)有機アルミニウムオキシ化合物と、(2c)遷移金属化合物(1a)と反応してイオン対を形成する化合物と、から選ばれる少なくとも1種の化合物を、遷移金属化合物(1a)とともに含む触媒であることが望ましい。
(式中、R1、R3は水素であり、R2、R4は炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよい。R13とR14はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。Mは第4族遷移金属であり、Yは炭素原子であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
上記炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、アリル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基などの直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、tert−ブチル基、アミル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,1−プロピルブチル基、1,1−ジメチル−2−メチルプロピル基、1−メチル−1−イソプロピル−2−メチルプロピル基などの分岐状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基などの環状不飽和炭化水素基;ベンジル基、クミル基、1,1−ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基などの環状不飽和炭化水素基の置換した飽和炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、フリル基、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−フェニルアミノ基、ピリル基、チエニル基などのヘテロ原子含有炭化水素基等を挙げることができる。
ケイ素含有基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基などを挙げることができる。また、R5からR12の隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよい。このような置換フルオレニル基としては、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、オクタヒドロジベンゾフルオレニル基、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル基、オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル基などを挙げることができる。
14はアリール基である。アリール基としては、前述の環状不飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基の置換した飽和炭化水素基、フリル基、ピリル基、チエニル基などのヘテロ原子含有環状不飽和炭化水素基等を挙げることができる。また、R13、R14はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
上記一般式(1a)において、シクロペンタジエニル環に置換するR2、R4は炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、上記炭化水素基を例示することができる。なかでも、R2はtert−ブチル基、アダマンチル基、トリフェニルメチル基のような嵩高い置換基であることがより好ましく、R4はメチル基、エチル基、n−プロピル基のようにR2より立体的に小さい置換基であることがより好ましい。ここでいう立体的に小さいとは、その置換基が占有する体積を指す。
前記一般式(1a)において、フルオレン環に置換するR5からR12のうち、R6、R7、R10、R11の任意の二つ以上は炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、上記炭化水素基を例示することができる。特に配位子の合成上の容易さから、左右対称、すなわちR6とR11およびR7とR10が同一の基であることが好ましい。このような好ましい様態の中には、R6とR7が脂肪族環(AR−1)を形成し、かつ、R10とR11が脂肪族環(AR−1)と同一な脂肪族環(AR−2)を形成している場合も含まれる。
上記一般式(1a)において、シクロペンタジエニル環とフルオレニル環を架橋するYは炭素原子である。このYに置換するR13とR14は同時に炭素原子数6〜20のアリール基であることが好ましい。これらは相互に同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。炭素原子数6〜20のアリール基としては、上記環状不飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基の置換した飽和炭化水素基、ヘテロ原子含有環状不飽和炭化水素基を挙げることができる。また、R13、R14はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。このような置換基としては、フルオレニリデン基、10−ヒドロアントラセニリデン基、ジベンゾシクロヘプタジエニリデン基などが好ましい。
上記一般式(1a)において、Mは第4族遷移金属であり、具体的にはTi、Zr、Hf等が挙げられる。また、Qはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選ばれる。jは1〜4の整数であり、jが2以上の時は、Qは互いに同一でも異なっていてもよい。ハロゲン原子の具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては上述と同様のものなどが挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシなどのアルコキシ基、アセテート、ベンゾエートなどのカルボキシレート基、メシレート、トシレートなどのスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類等が挙げられる。Qは少なくとも1つがハロゲンまたはアルキル基であることが好ましい。
このような遷移金属化合物(1a)としては、例えば、ジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドリドジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドリドジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)を製造する際に好適な触媒は、上記遷移金属化合物(1a)とともに、(2a)有機金属化合物、(2b)有機アルミニウムオキシ化合物、(2c)遷移金属化合物(1a)と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。これらの(2a)、(2b)、(2c)の化合物には特に制限はないが、好ましくは、WO2004/087775号またはWO01/27124号公報に記載の化合物が挙げられ、例えば以下のものが挙げられる。
(2a)有機金属化合物としては、下記のような第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が用いられる。
(2a−1)一般式:Ra mAl(ORbnpq
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である)で表される有機アルミニウム化合物。このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどを例示することができる。
(2a−2)一般式:M2AlRa 4
(式中、M2は、Li、NaまたはKを表し、Raは、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を表す。)で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。このような化合物としては、LiAl(C254、LiAl(C7154などを例示することができる。
(2a−3)一般式:Rab3
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を表し、M3は、Mg、ZnまたはCdを表す。)で表される第2族または第12族金属のジアルキル化合物。
これらの有機金属化合物(2a)のなかでは、有機アルミニウム化合物が好ましい。また、このような有機金属化合物(2a)は、1種単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
(2b)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
従来公知のアルミノキサンは、たとえば下記のような方法によって製造することができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。
2)ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方法。
なお、上記アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また、回収された上記のアルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物として具体的には、前記(2a−1)に属する有機アルミニウム化合物として例示したものと同一の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。上記のような有機アルミニウム化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
また、ベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物としては、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であるもの、すなわち、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であるものが好ましい。これらの有機アルミニウムオキシ化合物(2b)は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
(2c)遷移金属化合物(1a)と反応してイオン対を形成する化合物としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、USP−5321106号明細書などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。このような(2c)の化合物は、1種単独または2種以上組み合わせて用いられる。
プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)の製造においては、遷移金属化合物(1a)とともに、メチルアルミノキサンなどの有機アルミニウムオキシ化合物(2b)を併用した触媒を用いると、特に高い重合活性を示すため好ましい。
また、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)の製造に用いる重合用触媒は、必要に応じて担体を用いたものであってもよく、その他の助触媒成分を含むものであってもよい。
このような触媒は、あらかじめ各成分を混合するか、または担体に担持させて調製してもよく、重合系に各成分を同時にまたは逐次に添加して用いてもよい。
プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)は、好適には、上記触媒の存在下に、プロピレンと炭素原子数2または4〜20のα−オレフィンと、特に好ましくは1−ブテンと、必要に応じて少量のその他のオレフィンとを共重合して得られる。共重合に際し、各モノマーは、製造するプロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)中の各構成単位量が所望の比率となる量で用いられればよく、具体的には、プロピレン/炭素原子数2または4〜20のα−オレフィンのモル比で50/50〜95/5、好ましくは60/40〜93/7、より好ましくは70/30〜90/10の割合で用いる。
共重合条件は、特に限定されるものではなく、例えば、重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃の範囲、重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下で行うことができる。また、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる二段以上に分けて行うことも可能である。プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができ、触媒中の(2a)、(2b)または(2c)の量により調節することもできる。水素を添加する場合、その量はモノマー1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
<樹脂組成物>
本発明に係る樹脂組成物は、少なくともプロピレン系樹脂(A)とプロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む。より好ましくは、少なくともプロピレン系樹脂(A)およびプロピレン・1−ブテン共重合体(BB)を含む樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物には、該樹脂組成物100重量%中、プロピレン系樹脂(A)が、好ましくは50〜95重量%、より好ましくは60〜90重量%、特に好ましくは70〜85重量%含まれる。
また、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)は、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは15〜30重量%含まれる。
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の含有量が5重量%以上であると、フィルムに柔軟性を付与することができ、また融点(Tm)が下がり、したがってヒートシール温度も低くなるため、成形サイクルを短縮することができる。
また、プロプレン・1−ブテン共重合体(BB)の含有量が50重量%以下であると、フィルムの耐ブロッキング性および耐スクラッチ性などを損なうことがない。
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の含有量が上記範囲内であると、従来のポリエチレン系の袋状容器と比べて耐熱性に優れるため、上記樹脂組成物から得られる袋状容器に被充填物を充填した後の加熱滅菌に好適である。
本発明に係る樹脂組成物は、上記プロピレン系樹脂(A)および上記プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)以外に、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、抗ブロッキング剤、スリップ剤、帯電防止剤などの添加剤を配合することができる。
このような添加剤は、上記樹脂組成物100重量%中、0.05重量%以上5重量%未満、好ましくは0.1重量%以上2重量%未満の量で配合することができ、配合量が上記範囲内であると、スリップ性、ヒートシール性および経済性のバランスに優れる樹脂組成物を得ることができる。
本発明において、プロピレン系樹脂(A)とプロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む樹脂組成物を調製するには、従来公知の任意の方法を採用することができ、例えば、V型ブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機により混合する方法、および/または押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、ニーダー等の混練機により混練する方法を組み合わせて、あるいは単独で採用し、各成分を混合すればよい。混合して得られた樹脂組成物は、押出機等を用いてペレット状ないし顆粒状などに調製してもよく、そのまま本発明に係る樹脂組成物からなる層を有するフィルム状に成形してもよい。
<被充填物>
本発明で用いられる被充填物は、液体および/または粉体であって、具体的には、水、油、または砂糖、塩、小麦粉等の調味料および食品などであってもよく、特に限定されない。
<袋状容器>
本発明で用いられる袋状容器は、上記樹脂組成物からなるヒートシール層を有するフィルムを製袋してなるものであって、上記被充填物を充填するための開口部を有する。該開口部はヒートシール部を有し、ヒートシールすることができる。ヒートシールする際の温度は、80〜220℃、好ましくは100〜200℃、より好ましくは120〜180℃である。上記樹脂組成物は、プロピレン系樹脂(A)の有する耐熱性を大きく損なうことなく、ヒートシール温度を低くできることから、成形サイクル時間が短縮できる。また、ヒートシールする際の圧力は、0.05〜1.0MPa、好ましくは0.1〜0.3MPaである。さらに、ヒートシールする際の時間は、0.1〜3秒間、好ましくは0.2〜1秒間である。
被充填物を袋状容器に充填する際、ヒートシール部の少なくとも一部に被充填物が挟持されていてもよい。すなわち、被充填物がヒートシール部の少なくとも一部に付着したままヒートシールされたとしても、袋状容器のヒートシール強度が大きく低下しない。
被充填物を充填しヒートシールした後、袋状容器は密封された状態になることが望ましい。
また、充填物の種類によっては、密封された袋状容器は、必要に応じて、オートクレーブ処理(120℃、2気圧、4分間)により滅菌されることがある。本発明の包装体は、耐熱性に優れることから、加熱滅菌処理を行うことが必要な用途にも、好適に使用することができる。
上記樹脂組成物をフィルムに成形する方法は、押出ラミネート成形、Tダイフィルム成形、インフレーション成形(空冷、水冷、多段冷却、高速加工など)等の方法が挙げられる。得られたフィルムは単層でも使用することができるが、積層体とすることでさらに様々な機能を付与することができる。
袋状容器は、上記フィルムを製袋してなるものであって、従来公知の方法により成形加工することができ、例えば、一般的なフィルム成形、ブロー成形、インジェクション成形、インジェクションブロー成形、押出成形、延伸(一軸延伸、チューブラー同時二軸延伸、テンター法逐次二軸延伸、テンター法同時二軸延伸など)等の方法により所望する袋状に加工することができる。
袋状容器の厚さは、内容物の重量を支え、外部からの衝撃に耐えるために、3〜500μm、好ましくは5〜100μmとすることが望ましい。
<積層体>
上記フィルムは、上記ヒートシール層と少なくとも1種の基材層とを有する積層体であることが好ましい。積層体の厚みは、内容物の種類、使用する基材層の種類にもよるが、経済性を考慮しつつ、かつ内容物の重量を支えるためには、好ましくは5〜1000μm、より好ましくは10〜500μmの厚みを有する。
〔基材層〕
積層体を構成する基材層に用いられる素材としては、例えば、樹脂、紙、バリアフィルム(アルミ箔、蒸着フィルム、コーティングフィルムなど)等が用いられる。
基材層を構成する樹脂は、容器としての性能を満たすことが好ましく、フィルム成形できる分子量、透明性、柔軟性、耐衝撃性等の物性を有していることが好ましい。
上記樹脂の例としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと1−ブテン、1−ペンテン等の長鎖オレフィンモノマーとの共重合体等のポリエチレン系樹脂;プロピレンホモポリマー、高結晶化度プロピレンホモポリマー、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂;エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・n−ブチルアクリレート共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等が挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。さらに従来公知の素材を用いることもできる。
基材層は必要に応じて、酸化防止剤、帯電防止剤、その他の添加剤などを配合してもよく、これらは1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
積層体の成形方法は、フィルム成形、ブロー成形、インジェクション成形、インジェクションブロー成形、押出成形、延伸(一軸延伸、チューブラー同時二軸延伸、テンター法逐次二軸延伸、テンター法同時二軸延伸など)等の成形法における共押出法が挙げられる。一方、押出ラミネート成形およびドライラミネート法のような貼合ラミネート成形法によって、共押出が困難な紙およびバリアフィルム(アルミ箔、蒸着フィルム、コーティングフィルムなど)との積層が可能である。ブロー成形、インジェクション成形、押出成形での共押出法による積層体の成形については、フィルム成形と同様に可能である。
<包装体の製造方法>
本発明の包装体の製造方法は、少なくとも下記工程(1)および(2)を含むものである。
工程(1):上記袋状容器の開口部より被充填物である液体および/または粉体を充填する工程。
工程(2):上記袋状容器の被充填物を充填した開口部をヒートシールする工程。
次に、本発明の包装体について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の各物性値の測定方法を以下に列挙する。
〔1−ブテン含有量(M)〕
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)に含まれる1−ブテンから導かれる構成単位の量である1−ブテン含有量(M)[モル%]を、13C−NMRにより求めた。
〔メルトフローレート(MFR)〕
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)のメルトフローレート(MFR)[g/10分]を、ASTM D1238に準拠し、温度230℃、2.16kg荷重にて測定した。
〔分子量分布(Mw/Mn)〕
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の分子量分布(Mw/Mn)を、ミリポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測定した。
分離カラムはTSK GNH HTを用い、カラムサイズは直径27mm、長さ600mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロロベンゼン(和光純薬工業(株)製)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品(株)製)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500μlとし、検出器として示差屈折計を用いた。
分子量がMw<1000およびMw>4×106については東ソー(株)製標準ポリスチレンを用い、1000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル(株)製標準ポリスチレンを用いた。
〔融点(Tm)〕
プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の融点(Tm)を、パーキンエルマー(株)製DSC−7型装置(示差走査型熱量計(DSC))を用いて測定した。
試料約5mgをアルミパンに詰めて200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、10℃/分で−40℃まで冷却し、−40℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温する際の吸熱曲線より求めた。
包装体の各物性値の測定方法を以下に列挙する。
〔ヒートシール強度〕
表面にコロナ処理を行ったフィルムのコロナ処理面の一部にハケを用いて幅30mm×長さ250mmの部分に被充填物としてサラダ油(J−オイルミルズ(株)製「キャノーラ油」)0.130gを、刷毛を用いて幅30mm×長さ20mmの部分に塗布した。同じくコロナ処理したフィルムをコロナ処理面同士が重なるようにフィルムを重ね、重ねたフィルムの両面を厚さ50μmのテフロンシートで挟んだ試験体を作製した。次いで、ヒートシールテスター(テスター産業株式会社製TB−701B型)のヒートシールバーを幅15mm×長さ300mmに設置し、シールバー下側を70℃に設定した。ヒートシールバー部分に、該試験体(テフロンシート/フィルム(サラダ油塗布)/フィルム/テフロンシート)を挟み、0.2MPaの圧力で1.0秒間ヒートシールを行った。テフロンシートを外し、ヒートシールされたフィルム部分を約23℃の室温下で2日間放置した。フィルムのヒートシール部分を含むように15mm幅のスリットを入れ、シールされていない部分を引張試験機(「INTESCO社製 IM−20ST」)にチャックした。300mm/分の速度でフィルムの180°剥離強度を測定した。上記操作を5回行い、その平均値をヒートシール強度とした。
〔保持率〕
次の式から保持率を求めた。
保持率(%)=HS2/HS1×100(%)
HS1:コロナ処理面に被充填物を介在させない場合のヒートシール強度(g/15mm)を表す。
HS2:コロナ処理面に被充填物を介在させた場合のヒートシール強度(g/15mm)を表す。
チーグラー触媒およびメタロセン触媒の合成例を以下に示す。
〔合成例1:チーグラー触媒〕
無水塩化マグネシウム200g、安息香酸エチル46mlおよびメチルポリシロキサン30mlを、ボールミルに投入して、窒素雰囲気中で混練処理した後、四塩化チタン中に加えて懸濁液を調製した。この懸濁液を濾過、乾燥することで、塩化マグネシクムに担持された固体状チタン触媒を得た。
〔合成例2:メタロセン触媒〕
(1)1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエンの調製
窒素雰囲気下でtert−ブチルマグネシウムクロライド/ジエチルエーテル溶液(450ml、0.90mol、2.0mol/l溶液)に脱水ジエチルエーテル(350ml)を加えた溶液に、氷冷下で0℃を保ちながら3−メチルシクロペンテノン(43.7g、0.45mmol)の脱水ジエチルエーテル(150ml)溶液を滴下し、さらに室温で15時間攪拌した。反応溶液に塩化アンモニウム(80.0g、1.50mol)の水(350ml)溶液を、氷冷下で0℃を保ちながら滴下した。この溶液に水(2500ml)を加え攪拌した後、有機層を分離して水で洗浄した。この有機層に、氷冷下で0℃を保ちながら10%塩酸水溶液(82ml)を加えた後、室温で6時間攪拌した。この反応液の有機層を分離し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過し、濾液から溶媒を留去して液体を得た。この液体を減圧蒸留(45−47℃/10mmHg)することにより14.6gの淡黄色の液体を得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ6.31+6.1
3+5.94+5.87(s+s+t+d、2H)、3.04+2.95(s+s、2H)、2.17+2.09(s+s、3H)、1.27(d、9H)
(2)3−tert−ブチル−1,6,6−トリメチルフルベンの調製
窒素雰囲気下で1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエン(13.0g、95.6mmol)の脱水メタノール(130ml)溶液に、氷冷下で0℃を保ちながら脱水アセトン(55.2g、950.4mmol)を滴下し、さらにピロリジン(68.0g、956.1mmol)を滴下した後、室温で4日間攪拌した。反応液をジエチルエーテル(400ml)で希釈後、水(400ml)を加えた。有機層を分離し、0.5Nの塩酸水溶液(150ml×4)、水(200ml×3)飽和食塩水(150ml)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過し、濾液から溶媒を留去して液体を得た。この液体を減圧蒸留(70〜80℃/0.1mmHg)することにより10.5gの黄色の液体を得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ6.23(s、1H)、6.05(d、1H)、2.23(s、3H)、2.17(d、6H)、1.17(s、9H)
(3)2−(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2−フルオレニルプロパンの調製
フルオレン(10.1g、60.8mmol)のTHF(300ml)溶液に、氷冷下でn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(40ml、61.6mmol)を窒素雰囲気下で滴下し、さらに室温で5時間攪拌した(濃褐色溶液)。この溶液を再度氷冷し、3−tert−ブチル−1,6,6−トリメチルフルベン(11.7g、66.5mmol)のTHF(300ml)溶液を窒素雰囲気下で滴下した。室温で14時間攪拌した後に得られた褐色溶液を氷冷し、水(200ml)を加えた。ジエチルエーテルで抽出、分離した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過し、濾液から溶媒を減圧下で除去して橙褐色オイルを得た。このオイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン)で精製して3.8gの黄色オイルを得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ7.70(d、4H)、7.34−7.26(m、6H)、7.18−7.11(m、6H)、6.17(s、1H)、6.01(s、1H)、4.42(s、1H)、4.27(s、1H)、3.01(s、2H)、2.87(s、2H)、2.17(s、3H)、1.99(s、3H)、2.10(s、9H)、1.99(s、9H)、1.10(s、6H)、1.07(s、6H)
(4)ジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリドの調製
氷冷下で2−(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2−フルオレニルプロパン(1.14g、3.3mmol)のジエチルエーテル(25ml)溶液にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(5.0ml、7.7mmol)を窒素雰囲気下で滴下し、さらに室温で14時間攪拌して桃色スラリーを得た。このスラリーに−78℃でジルコニウムテトラクロライド(0.77g、3.3mmol)を加え、−78℃で数時間攪拌し、室温で65時間撹拌した。得られた黒褐色スラリーを濾過し、濾物をジエチルエーテル10mlで洗浄した後、ジクロロメタンで抽出して赤色溶液を得た。この溶液の溶媒を減圧留去して0.53gの赤橙色の固体状のメタロセン触媒であるジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリドを得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ8.11−8.02(m、3H)、7.82(d、1H)、7.56−7.45(m、2H)、7.23−7.17(m、2H)、6.08(d、1H)、5.72(d、1H)、2.59(s、3H)、2.41(s、3H)、2.30(s、3H)、1.08(s、9H)
〔製造例1:重合ポリマー1(チーグラー触媒によるプロピレン・1−ブテン共重合体(BB)の調製)〕
充分に窒素置換した2000mlのオートクレーブに、ヘキサンを830ml、1−ブテンを100g仕込み、トリイソブチルアルミニウムを1mmol加え、70℃に昇温した後、プロピレンを供給して全圧0.7MPaにし、トリエチルアルミニウム1mmol、および合成例1で得られた、塩化マグネシウムに担持された固体状チタン触媒をTi原子に換算して0.005mmol加え、プロピレンを連続的に供給して全圧を0.7MPaに保ちながら30分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、2lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。
得られた重合ポリマー1は33.7gであった。重合ポリマー1は、1−ブテン含有量(M):26.0モル%、メルトフローレート(MFR):6.7g/10分、分子量分布(Mw/Mn):4.0および融点(Tm):110.0℃であった。
〔製造例2:重合ポリマー2(メタロセン触媒によるプロピレン・1−ブテン共重合体の調製)〕
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、875mlの乾燥ヘキサン、1−ブテン75gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を65℃に昇温し、プロピレンで0.7MPaに加圧した。次いで、合成例2で得られたメタロセン触媒であるジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロライド0.002mmolと、アルミニウム換算で0.6mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)とを接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温65℃、プロピレン圧0.7MPaを保ちながら30分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、2lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。
得られた重合ポリマー2は、15.2gであった。重合ポリマー2は、1−ブテン含量(M):19.4モル%、メルトフローレート(MFR):6.5g/10分で、分子量分布(Mw/Mn):2.11および融点(Tm):83.2℃であった。また、上記要件(5)の式:−2.6M+130≦Tm≦−2.3M+155については、Mが19.4であるから、上記式は、79.6≦Tm≦110.4となり、Tm:83.2を満たす。
〔製造例3:重合ポリマー3(メタロセン触媒によるプロピレン・1−ブテン共重合体の調製)〕
ヘキサンの仕込みを850ml、1−ブテンを90gにした以外は製造例2と同様の方法で重合を行った。
得られた重合ポリマー3は、12.5gであった。重合ポリマー3は、1−ブテン含量(M):23.0モル%、メルトフローレート(MFR):6.8g/10分、分子量分布(Mw/Mn):2.1および融点(Tm):75.6℃であった。また、上記要件(5)の式:−2.6M+130≦Tm≦−2.3M+155については、Mが23.0であるから、上記式は、70.2≦Tm≦102.1となり、Tm:75.6を満たす。
〔実施例1〕
プロピレン系樹脂(A)として、MFR:7g/10分および融点:138℃を有するプロピレンランダム共重合体である「プライムポリプロ F327」(プライムポリマー(株)製)と、重合ポリマー1とを85/15の重量比によりブレンドし、押出機のシリンダー部の温度を190〜230℃に設定した住友重機械モダン(株)製キャスト成形機へ投入し、10m/分の速度でフィルム厚み50μmとなるように押出機スクリュー回転数を調整してキャスト成形機のTダイよりフィルム状に溶融樹脂を押出し、設定温度25℃としたチルロールに溶融樹脂を接触させて、連続的にフィルムを冷却固化させた。次いで、フィルムの表面に濡れ指数で40〜45mN/mとなるようにコロナ放電を行い、フィルムを巻き取った。
フィルムのコロナ処理面の一部にハケを用いて幅30mm×長さ250mmの部分に0.130gのサラダ油(J−オイルミルズ(株)製「キャノーラ油」)を刷毛で塗布した。同じくコロナ処理したフィルムをコロナ処理面同士が重なるようにフィルムを重ね、重ねたフィルムの両面を厚さ50μmのテフロンシートで挟んだ試験体を作製した。次いで、ヒートシールテスター(テスター産業(株)製;TB−701B型)のヒートシールバーを幅15mm×長さ300mmに設置し、シールバー下側を70℃に設定した。ヒートシールバー部分に、該試験体を挟み、0.2MPaの圧力で1.0秒間ヒートシールを行った。テフロンシートを外し、ヒートシールされたフィルム部分を約23℃の室温下で2日間放置した。フィルムのヒートシール部分を含むように15mm幅のスリットを入れ、シールされていない部分を引張試験機(INTESCO社製「IM−20ST」)にチャックした。300mm/分の速度でフィルムの180°剥離強度を測定した。表2に各物性値を示す。
〔実施例2〕
「プライムポリプロ F327」と重合ポリマー1との重量比を70/30に変更した以外は実施例1と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
〔実施例3〕
重合ポリマー1の代わりに重合ポリマー2を用いた以外は実施例1と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
〔実施例4〕
「プライムポリプロ F327」と重合ポリマー2との重量比を70/30に変更した以外は実施例3と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
〔実施例5〕
重合ポリマー1の代わりに重合ポリマー3を用い、「プライムポリプロ F327」と重合ポリマー3との重量比を95/5に変更した以外は実施例1と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
〔実施例6〕
重合ポリマー1の代わりに重合ポリマー3を用いた以外は実施例1と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
〔実施例7〕
「プライムポリプロ F327」と重合ポリマー3との重量比を70/30に変更した以外は実施例5と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
〔比較例1〕
重合ポリマー1を用いない以外は実施例1と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
〔比較例2〕
重合ポリマー1の代わりに、MFR:8.5g/10分、密度:916kg/m3、融点:120℃を有する直鎖状低密度ポリエチレンである「ウルトゼックス 20100J」(プライムポリマー(株)製)を用いた以外は実施例1と同様に調製して物性評価を行った。表2に各物性値を示す。
本発明の包装体は、透明性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性などにも優れており、高速包装することができる。本発明の包装体として、例えば、水物包装体、液体スープ包袋、液体紙器、ラミ原反、特殊形状液体包装体(スタンディングパウチ等)、規格袋、重袋、セミ重袋、ラップフィルム、砂糖袋、油物包装体、食品包装用等の各種包装用フィルム、輸液バック、ハウスフィルム等の農業用資材などに好適である。

Claims (7)

  1. 示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃以上であるプロピレン系樹脂(A)と、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃未満である、または示差走査熱量計で融点ピークが観測されない、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるヒートシール層
    を有するフィルムを製袋してなる袋状容器の開口部より、被充填物である液体および/または粉体を充填し、開口部をヒートシールして得られる包装体。
  2. 上記プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)が、プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)である、請求項1に記載の包装体。
  3. 上記プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)が、
    (1)プロピレンから導かれる構成単位を50〜95モル%の量で1−ブテンから導かれる構成単位を5〜50モル%の量で含有し、
    (2)ASTM D1238に準拠して、温度230℃、2.16kg荷重で測定して得られるメルトフローレートが0.01〜1000g/10分であり、
    (3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下であり、
    (4)示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が110℃以下である、
    請求項2に記載の包装体。
  4. 上記プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)が、さらに
    (5)示差走査型熱量計で測定される融点(Tm)が50〜110℃であり、該融点(Tm)[℃]と1−ブテンから導かれる構成単位含量(M)[モル%]とが
    −2.6M+130≦Tm≦−2.3M+155
    で表される関係式を満たす、
    請求項2または3に記載の包装体。
  5. 上記プロピレン系樹脂(A)および上記プロピレン・1−ブテン共重合体(BB)が、上記樹脂組成物100重量%中、それぞれ50〜95重量%および5〜50重量%含まれる請求項2〜4のいずれかに記載の包装体。
  6. 上記フィルムが、上記ヒートシール層と基材層との積層体である請求項1〜5のいずれかに記載の包装体。
  7. 示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃以上であるプロピレン系樹脂(A)と示差走査熱量計で測定される融点(Tm)が120℃未満である、または示差走査熱量計で融点ピークが観測されない、プロピレン・炭素原子数2または4〜20のα−オレフィン共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなるヒートシール層を有するフィルムを製袋してなる袋状容器の開口部より被充填物である液体および/または粉体を充填する工程、および開口部をヒートシールする工程を含む包装体の製造方法。
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