以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図8に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、各種遊技の状態(図柄変動、大当り状態など)に応じて点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う演出実行手段としての電飾ランプ(発光装置)16及び遊技盤ランプ(発光装置)17が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、前記遊技の状態に応じて各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行う演出実行手段としてのスピーカ(音声装置)18が配置されている。中枠12の下部には、下球皿19及び発射装置20が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶画面からなる可視表示部Hを備えた演出実行手段としての図柄表示装置(表示演出装置)21が配設されている。この液晶式の図柄表示装置21では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、図柄表示装置21では、表示演出に関連して、複数種類の図柄(識別情報)を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出させる図柄組み合わせゲーム(図柄の変動演出)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームにおいて3列の図柄による図柄組み合わせを導出し、該図柄組み合わせを構成する各列の図柄の種類を、0〜9の10種類の数字と定めている。
そして、遊技者は、図柄表示装置21(可視表示部H)において、最終的に停止(確定停止)した図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可視表示部Hに停止した全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせから大当りを認識できる。以下、大当りを認識できる図柄組み合わせを「大当り組み合わせ」と示す。そして、大当り組み合わせで停止した場合、遊技者には、遊技者にとって有利となる大当り状態(特別遊技状態)が付与される。また、可視表示部Hにおいて停止した全列の図柄が異なる種類の場合又は1列の図柄がリーチを構成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][767]など)からはずれを認識できる。以下、はずれを認識できる図柄組み合わせを「はずれ組み合わせ」と示す。また、本実施形態のパチンコ機10は、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄変動が停止するようになっている。そして、図柄変動の停止によって導出された左図柄と右図柄が同一種類の場合にはリーチを認識できる。このリーチは、可視表示部Hにおいて、ゆれ変動状態(一旦停止)とされた左図柄と右図柄の図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)から認識できる。
図柄表示装置21の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動入賞口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件(図柄変動の始動条件)を付与し得る。また、始動入賞口23の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口24が配設されている。大入賞口24は、図柄組み合わせゲームによって導出され、停止した図柄組み合わせが大当り組み合わせになったことに関連して、開閉動作するようになっている。大当り組み合わせで停止した場合、遊技者には大当り状態が付与され、大入賞口24の開閉動作によって、多数の遊技球(賞球)が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、始動入賞口23へ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球が始動保留球数の記憶値(以下、「保留記憶値」と示す)として機内部(RAM26c)で記憶されるようになっている。保留記憶値は、始動入賞口23へ遊技球が入賞したことにより1加算(+1)され、図柄組み合わせゲームの開始により1減算(−1)されるようになっている。従って、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口23へ遊技球が入賞すると、保留記憶値は更に加算され、所定の上限値(本実施形態では4)まで累積される。この図柄組み合わせゲーム中に累積された保留記憶値は、保留中(実行待機中)の図柄組み合わせゲームの回数を示している。そして、図柄表示装置21の下方には、保留記憶値に基づく保留中の図柄組み合わせゲームの回数を遊技者に報知するための保留球数表示器25が配設されている。保留球数表示器25は、図2に示すように、保留1ランプ25a、保留2ランプ25b、保留3ランプ25c及び保留4ランプ25dからなる複数(本実施形態では4個)の発光手段によって構成されている。前記各ランプ25a〜25dの点灯個数により、保留中の図柄組み合わせゲームの回数を報知している。例えば、保留1ランプ25aのみが点灯している場合には1回の図柄組み合わせゲームが保留中であることを示している。
一方、図3に示すように、パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御するメイン制御手段としての主制御基板26が装着されている。主制御基板26は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを演算処理するようになっている。そして、主制御基板26は、前記制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっている。また、機裏側には、図柄表示装置21を制御する演出制御部としての表示制御基板27が装着されている。また、機裏側には、電飾ランプ16、遊技盤ランプ17及び保留球数表示器25を制御する演出制御部としてのランプ制御基板28が装着されている。また、機裏側には、スピーカ18を制御する演出制御部としての音声制御基板29が装着されている。
また、機裏側には、主制御基板26が出力した制御コマンドに基づいて、表示制御基板27、ランプ制御基板28及び音声制御基板29を統括的に制御する統括制御部としての統括制御基板30が装着されている。統括制御基板30は、各制御基板27〜29を統括的に制御するために各種処理を実行し、該処理結果に応じて、遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)を行わせるための制御を指示する各種の制御コマンドを演算処理するようになっている。そして、統括制御基板30は、前記制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっている。本実施形態では、表示制御基板27、ランプ制御基板28、音声制御基板29及び統括制御基板30によって、主制御基板26が出力した制御信号に基づいて各種の制御を実行可能なサブ制御手段(図3に破線で囲む)を構成している。
以下、主制御基板26、表示制御基板27、ランプ制御基板28、音声制御基板29及び統括制御基板30の具体的な構成を図3〜図7に基づき説明する。
主制御基板26は、メインCPU26aを備えており、該メインCPU26aにはROM26b及びRAM26cが接続されている。メインCPU26aは、判定用乱数としての大当り判定用乱数(以下、「大当り乱数」と示す)、及び演出パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。メインCPU26aは、更新後の各種乱数の値をRAM26cの設定領域に設定し、更新前の値を書き換えることにより各種乱数の値を更新している。ROM26bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや複数種類の演出パターンが記憶されている。RAM26cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(保留記憶値、各種乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。本実施形態では、ROM26bが、演出パターンを記憶する演出パターン記憶手段となる。
前記演出パターンは、各列の図柄変動が開始してから、全列の図柄(又は図柄組み合わせ)が停止(確定停止)する迄の間において、演出パターン毎に予め定められた遊技演出の時間内における遊技演出のベースとなるパターンを示すものである。この演出パターンには、各別に遊技演出の時間が定められており、演出パターンによって遊技演出の時間が特定可能とされている。この演出パターンは、大当り演出用とはずれ演出用(リーチありの場合も含む)に分類されてROM26bに記憶されている。「大当り演出」は、図柄組み合わせゲームが、大当り組み合わせで停止するように展開される演出である。大当り演出用の演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経て大当り組み合わせで停止する場合とリーチ演出を経ることなく大当り組み合わせで停止する場合がある。「はずれ演出」は、図柄組み合わせゲームが、はずれ組み合わせで停止するように展開される演出である。はずれ演出用の演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経てはずれ組み合わせで停止する場合(所謂、はずれリーチ)とリーチ演出を経ることなくはずれ組み合わせで停止する場合がある。図4(a)には、大当り演出用の演出パターンP1,P2とはずれ演出用の演出パターンP3,P4が例示されている。
そして、メインCPU26aは、始動入賞口23及び始動入賞口センサSE1によって構成される入賞検知手段が出力する入賞検知信号を入力し、図柄組み合わせゲームに関連する各種処理を実行するようになっている。より詳しくは、保留記憶値の判定、大当り判定、停止図柄の決定、演出パターンの決定、及び入賞報知処理などの各種処理を実行するようになっている。
前記保留記憶値の判定は、入賞検知信号の入力を契機に、RAM26cに記憶されている保留記憶値が上限値未満であるか否かを判定して行われる。この判定結果が肯定(上限値未満)の場合、メインCPU26aは、保留記憶値を1加算し、保留記憶値を書き換える。一方、前記判定結果が否定(上限値に達している)の場合、メインCPU26aは、入賞検知信号を無効とし、上限値を超える保留記憶値の書き換えを行わない。そして、保留記憶値を書き換えたメインCPU26aは、統括制御基板30(統括CPU30a)に対し、保留記憶値の報知を指示する保留指定コマンドを出力する(入賞報知処理)。この保留指定コマンドが保留信号となる。なお、メインCPU26aは、図柄組み合わせゲームの開始に伴って保留記憶値を1減算した場合も保留指定コマンドを出力する。
そして、本実施形態では、保留記憶値に応じて、該保留記憶値を指定する複数種類の保留指定コマンドが出力されるようになっている。具体的には、保留記憶値の上限値が4に設定されていることから、保留0指定コマンド、保留1指定コマンド、保留2指定コマンド、保留3指定コマンド及び保留4指定コマンドの5種類の保留指定コマンドが出力されるようになっている。前記保留0指定コマンドは保留記憶値が「1→0」に書き換えられた時に出力され、前記保留1指定コマンドは保留記憶値が「0→1」又は「2→1」に書き換えられた時に出力され、前記保留2指定コマンドは保留記憶値が「1→2」又は「3→2」に書き換えられた時に出力される。前記保留3指定コマンドは保留記憶値が「2→3」又は「4→3」に書き換えられた時に出力され、前記保留4指定コマンドは保留記憶値が「3→4」に書き換えられた時に出力される。
また、メインCPU26aは、保留記憶値の判定において上限値未満と判定した場合、前記入賞検知信号の入力を契機に、大当り乱数の値をRAM26cから読み出し、該読み出した値を記憶手段としてのRAM26cの所定の格納領域に順次格納(記憶)する。そして、大当り判定は、図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM26cに格納されている前記大当り乱数の値とROM26bに記憶されている大当り判定値とを比較して行われる。この大当り判定の結果が肯定(大当り乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU26aは、大当りを決定する。前記大当り判定値は、大当り乱数の取り得る数値の中から予め定められている。本実施形態では、大当り乱数の取り得る数値を0〜946(全947通りの整数)と定める一方で、大当り判定値を「7,349,919」の3個の値(複数の値)と定めている。従って、3個の大当り判定値を用いる場合、大当り確率は947分の3(=315.7分の1)となる。
そして、大当りの決定がなされると、メインCPU26aは、図柄表示装置21に最終的に停止させる図柄(停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右)を、全列が同一種類の図柄となるように決定する。この決定した停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右が、可視表示部Hにおいて左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。また、メインCPU26aは、RAM26cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、大当り演出用の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定する。従って、可視表示部Hには、決定した演出パターンに基づく遊技演出に関連して、決定した停止図柄による大当り組み合わせが最終的に停止する。
一方、大当り判定の判定結果が否定(大当り乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU26aは、はずれを決定する。そして、はずれの決定がなされると、メインCPU26aは、図柄表示装置21に最終的に停止させる図柄(停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右)を、全列が同一種類の図柄とならないように決定する。また、メインCPU26aは、RAM26cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、はずれ演出用の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定する。従って、可視表示部Hには、決定した演出パターンに基づく遊技演出に関連して、決定した停止図柄によるはずれ組み合わせが停止する。
そして、前述のように、停止図柄及び演出パターンを決定したメインCPU26aは、統括制御基板30の統括CPU30aに対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU26aは、最初に、演出パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する演出パターン指定コマンドを出力する。この演出パターン指定コマンドが開始信号となる。次に、メインCPU26aは、停止図柄左を指定する左図柄指定コマンド、停止図柄中を指定する中図柄指定コマンド及び停止図柄右を指定する右図柄指定コマンドを、左図柄指定コマンド→右図柄指定コマンド→中図柄指定コマンドの順に出力する。その後に、メインCPU26aは、指定した演出パターンに定められている遊技演出の時間に基づいて図柄変動の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。本実施形態では、メインCPU26aが、乱数読出手段、乱数記憶手段、計数手段、保留信号出力手段、大当り判定手段として機能する。また、本実施形態では、メインCPU26aが、少なくとも遊技演出の時間を特定するための演出パターンを決定する演出パターン決定手段となる。
次に、統括制御基板30について説明する。統括制御基板30は、統括CPU30aを備えており、該統括CPU30aにはROM30b及びRAM30cが接続されている。統括CPU30aは、演出内容パターン振分乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。統括CPU30aは、更新後の演出内容パターン振分乱数の値をRAM30cの設定領域に設定し、更新前の値を書き換えることにより各種乱数の値を更新している。ROM30bには、各制御基板27〜29を統括的に制御するための制御プログラムや複数種類の演出内容パターンが記憶されている。RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(演出内容パターン振分乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。本実施形態では、ROM30bが、演出内容パターンを記憶する演出内容パターン記憶手段となる。
前記演出内容パターンは、演出パターンに対応付けられた遊技演出の時間内において、各制御基板27〜29の制御により行わせる遊技演出の具体的な演出内容を特定するためのものである。そして、複数種類の演出内容パターンは、図4(b)に例示するように、一つの演出パターンに対して複数の演出内容パターンが振分けられた状態で記憶されている。前記大当り演出用の演出パターンP1,P2には、演出内容パターンP1a,P1b,P1aA,P1bA,P1aB,P1bB,P2a,P2b,P2aA,P2bA,P2aB,P2bBが振分けられている。はずれ演出用の演出パターンP3,P4には、演出内容パターンP3a,P3b,P3aA,P3bA,P3aB,P3bB,P4a,P4b,P4aA,P4bA,P4aB,P4bBが振分けられている。
そして、演出内容パターンは、大当り予告なしの演出内容パターンと大当り予告ありの演出内容パターンに分類されている。さらに、大当り予告ありの演出内容パターンについては、予告パターンA(第2の予告態様)による大当り予告ありの演出内容パターンと予告パターンB(第1の予告態様)による大当り予告ありの演出内容パターンに分類されている。具体的には、演出内容パターンP1a,P1b,P2a,P2b,P3a,P3b,P4a,P4bを大当り予告なしの演出内容パターンとしている。また、演出内容パターンP1aA,P1bA,P2aA,P2bA,P3aA,P3bA,P4aA,P4bAを予告パターンAによる大当り予告ありの演出内容パターンとしている。また、演出内容パターンP1aB,P1bB,P2aB,P2bB,P3aB,P3bB,P4aB,P4bBを予告パターンBによる大当り予告ありの演出内容パターンとしている。「大当り予告」は、大当り演出が行われる可能性があることを予め遊技者に告げるための演出である。そして、大当り演出用の演出パターンP1,P2に振分けられた大当り予告ありの演出内容パターンでは、該大当り予告が現実化されて大当り演出となる。一方で、はずれ演出用の演出パターンP3,P4に振分けられた大当り予告ありの演出内容パターンでは、該大当り予告が現実化されずにはずれ演出となり、この場合の大当り予告は所謂ガセ大当り予告となる。
そして、統括CPU30aは、入力した演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンに基づいて演出内容パターンを決定する。具体的には、前記演出内容パターンは、演出内容パターン振分乱数の値と予め対応付けられており、統括CPU30aが、RAM30cから読み出した演出内容パターン振分乱数の値に基づき、演出パターンに対応する演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。このとき統括CPU30aは、大当り予告を実行しない場合、演出パターンに振分けられた大当り予告なしの演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。また、統括CPU30aは、予告パターンAによる大当り予告を実行する場合、演出パターンに振分けられた予告パターンAによる大当り予告ありの演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。また、統括CPU30aは、予告パターンBによる大当り予告を実行する場合、演出パターンに振分けられた予告パターンBによる大当り予告ありの演出内容パターンの中から一つの演出内容パターンを決定する。例えば、演出パターンP1を指定する演出パターン指定コマンドを入力し、予告パターンAによる大当り予告を実行する場合、統括CPU30aは、演出内容パターンP1aA,P1bAの中から一つの演出内容パターンを決定する。
前記演出内容パターンを決定した統括CPU30aは、決定した演出内容パターンを指定する演出内容パターン指定コマンドを各制御基板27〜29(各サブCPU27a〜29a)に出力する。また、統括CPU30aは、メインCPU26aが出力した各図柄指定コマンド及び全図柄停止コマンドを入力すると、これらのコマンドを表示制御基板27のサブCPU27aに出力する。また、統括CPU30aは、メインCPU26aが出力した保留指定コマンドを入力すると、該コマンドをランプ制御基板28のサブCPU28aに出力する。
以上のように、統括制御基板30は、演出内容パターンを決定し、演出内容パターン指定コマンドを各制御基板27〜29に出力している。そのため、各制御基板27〜29は、統括制御基板30で決定した同一の演出内容パターンに基づき、夫々、遊技演出を行わせるための制御を実行することになる。その結果、表示制御基板27の制御による図柄表示装置21の表示演出、ランプ制御基板28の制御による電飾ランプ16と遊技盤ランプ17の発光演出、及び音声制御基板29の制御によるスピーカ18の音声演出を同調させることが可能となる。即ち、パチンコ機10で行われる遊技演出を同調させることが可能となる。「遊技演出が同調する」とは、各々の遊技演出が同じ調子となるように行われていることであり、例えば、「犬が走っている様子」を示す表示演出が実行されている場合に、その表示演出に見合った(又は関連した)発光演出(激しく点滅)や音声演出(犬が走っている時の音)が実行されることである。
また、統括制御基板30は、主制御基板26が決定する一つの演出パターンに対して複数種類の演出内容パターンを振分けている。その結果、主制御基板26が管理する(ROM26bに記憶する)演出パターンの数を増加させることなく、遊技演出の種類を多様化又は増やすことが可能となる。本実施形態では、統括CPU30aが、演出パターンに対応する遊技演出の具体的な演出内容を特定するための演出内容パターンを決定する演出内容パターン決定手段となる。
次に、表示制御基板27、ランプ制御基板28、及び音声制御基板29について説明する。
前記表示制御基板27は、サブCPU27aを備えており、該サブCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。ROM27bには、複数種類の表示演出用の演出実行データや各種の画像情報(図柄の画像情報、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像など)が記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。前記表示演出用の演出実行データは、サブCPU27aが、図柄表示装置21(可視表示部H)の表示内容(図柄変動、キャラクタの動作、可視表示部Hの背景など)を制御するための情報である。そして、ROM27bには、一つの演出内容パターンに対して一つの表示演出用の演出実行データが対応付けられて記憶されている(図4(c)に例示する)。
また、予告パターンAでは、表示演出に基づく大当り予告の演出として、可視表示部Hに予告キャラクタKYA(図8に示す)を登場(表示)させるようになっている。そのため、予告パターンAによる大当り予告ありの表示演出用の演出実行データには、所定のタイミング(図柄変動が開始してから時間Tの経過時)で可視表示部Hに予告キャラクタKYAを登場させることが示されている。また、予告パターンBでは、表示演出に基づく大当り予告の演出として、可視表示部Hに予告キャラクタKYB(図示しない)を登場(表示)させるようになっている。そのため、予告パターンBによる大当り予告ありの表示演出用の演出実行データには、所定のタイミング(図柄変動が開始してから時間Tの経過時)で可視表示部Hに予告キャラクタKYBを登場させることが示されている。
従って、サブCPU27aは、演出内容パターン指定コマンドを入力すると、指定された演出内容パターンに対応する表示演出用の演出実行データをROM27bから読み出し、該演出実行データに基づき可視表示部Hの表示内容を制御する。この制御により、図柄表示装置21では、表示演出が行われる。なお、サブCPU27aは、大当り予告ありの演出内容パターンが指定された場合、該演出内容パターンに対応する演出実行データに基づき可視表示部Hの表示内容を制御し、大当り予告が実行される。本実施形態では、サブCPU27aが、予告手段(図柄表示装置21)を制御する予告制御手段として機能する。
前記ランプ制御基板28は、サブCPU28aを備えており、該サブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、複数種類の発光演出用の演出実行データや入賞報知用の報知実行データ(保留球数表示器25の発光態様(点灯又は消灯など)を制御するための情報)が記憶されている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。前記発光演出用の演出実行データは、サブCPU28aが、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ17の発光態様(点灯タイミング、点灯時間など)を制御するための情報である。そして、ROM28bには、一つの演出内容パターンに対して一つの発光演出用の演出実行データが対応付けられて記憶されている(図4(c)に例示する)。
また、予告パターンAでは、発光演出に基づく大当り予告の演出として、遊技盤ランプ17を所定時間、点滅させるようになっている。そのため、予告パターンAによる大当り予告ありの発光演出用の演出実行データには、所定のタイミング(図柄変動が開始してから時間Tの経過時)で遊技盤ランプ17を所定時間、点滅させることが示されている。また、予告パターンBでは、発光演出に基づく大当り予告の演出として、遊技盤ランプ17を所定時間、点灯させるようになっている。そのため、予告パターンBによる大当り予告ありの発光演出用の演出実行データには、所定のタイミング(図柄変動が開始してから時間Tの経過時)で遊技盤ランプ17を所定時間、点灯させることが示されている。
従って、サブCPU28aは、演出内容パターン指定コマンドを入力すると、指定された演出内容パターンに対応する発光演出用の演出実行データをROM28bから読み出し、該演出実行データに基づき電飾ランプ16及び遊技盤ランプ17の発光態様を制御する。この制御により、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ17では、発光演出が行われる。なお、サブCPU28aは、大当り予告ありの演出内容パターンが指定された場合、該演出内容パターンに対応する演出実行データに基づき遊技盤ランプ17の発光態様を制御し、大当り予告が実行される。
本実施形態では、サブCPU28aが、予告手段(遊技盤ランプ17)を制御する予告制御手段として機能する。また、サブCPU28aは、保留指定コマンドを入力すると、該保留指定コマンドに対応する報知実行データをROM28bから読み出し、該報知実行データに基づき保留球数表示器25の発光態様を制御する。この制御により、保留球数表示器25では、所定のランプが点灯又は消灯し、保留記憶値を報知する。
前記音声制御基板29は、サブCPU29aを備えており、該サブCPU29aにはROM29b及びRAM29cが接続されている。ROM29bには、複数種類の音声演出用の演出実行データが記憶されている。RAM29cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。前記音声演出用の演出実行データは、サブCPU29aが、スピーカ18の音声出力態様(効果音の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。そして、ROM29bには、一つの演出内容パターンに対して一つの音声演出用の演出実行データが対応付けられて記憶されている(図4(c)に例示する)。
また、予告パターンAでは、音声演出に基づく大当り予告の演出として、スピーカ18から所定の効果音(「当たるよ、当たるよ」)を出力させるようになっている。そのため、予告パターンAによる大当り予告ありの発光演出用の演出実行データには、所定のタイミング(図柄変動が開始してから時間Tの経過時)でスピーカ18から効果音を出力させることが示されている。また、予告パターンBでは、音声演出に基づく大当り予告の演出として、スピーカ18から所定の効果音(「熱いよ、熱いよ」)を出力させるようになっている。そのため、予告パターンBによる大当り予告ありの音声演出用の演出実行データには、所定のタイミング(図柄変動が開始してから時間Tの経過時)でスピーカ18から効果音を出力させることが示されている。
従って、サブCPU29aは、演出内容パターン指定コマンドを入力すると、指定された演出内容パターンに対応する音声演出用の演出実行データをROM29bから読み出し、該演出実行データに基づきスピーカ18の音声出力態様を制御する。この制御により、スピーカ18では、音声演出が行われる。なお、サブCPU29aは、大当り予告ありの演出内容パターンが指定された場合、該演出内容パターンに対応する演出実行データに基づきスピーカ18の音声出力態様を制御し、大当り予告が実行される。本実施形態では、サブCPU29aが、予告手段(スピーカ18)を制御する予告制御手段として機能する。
このように構成された本実施形態のパチンコ機10は、大当り予告を、複数回の図柄組み合わせゲーム間(遊技間)を跨いで連続的に実行することができるように構成されている。このように大当り予告が連続的に実行される予告は、連続予告と言われている。連続予告では、大当り演出が行われる可能性のある図柄組み合わせゲームよりも前に行われる数回の図柄組み合わせゲームから、特定の演出による大当り予告が連続的に実行されるようになっている。本実施形態では、複数回の図柄組み合わせゲームにおいて大当り予告として連続的に行われる特定の演出を同一内容としている。具体的には、前述した予告パターンA又は予告パターンBによる大当り予告が連続的に実行されるようになっている。
以下、主制御基板26(メインCPU26a)が、大当り予告(連続予告)を実行させるために行う処理について説明する。
主制御基板26のROM26bには、大当り判定値「7,349,919」に加えて、予告判定値が記憶されている。予告判定値は、大当り判定値と同様に大当り乱数の取り得る数値の中から予め定められている。本実施形態では、予告判定値を「7,919」の2個の値(複数の値)と定めている。この予告判定値「7,919」は、大当り判定値「7,919」と同値となるように設定されている。換言すれば、予告判定値は、大当り判定値として設定された値と異なる値が設定されていないことになる。以下、ROM26bに記憶されている予告判定値を「メイン判定値」と示す。
そして、メインCPU26aは、図5に示すメイン側予告処理の手順に従って大当り予告の実行可否を判定(メイン側可否判定)するようになっている。「大当り予告の実行可否の判定」とは、各制御基板27〜29(各サブCPU27a〜29a)の制御により大当り予告を実行させるか否かを判定するものである。
前記メイン側可否判定は、メインCPU26aが、大当り乱数の値を読み出した直後(即ち、入賞検知時)に、該読み出した大当り乱数の値とメイン判定値とを比較して行われる。即ち、メイン側可否判定は、図柄組み合わせゲームの開始直前に、大当り乱数の値と大当り判定値とを比較して行う大当り判定とは異なるタイミング(異なる判定時期)で行われる。
図5のステップS10において、メインCPU26aは、読み出した大当り乱数の値がメイン判定値と一致するか否かを判定する。この判定結果が否定(大当り乱数の値とメイン判定値が不一致)の場合、メインCPU26aは、大当り予告の実行否を決定し、メイン側予告処理を終了する。一方で、ステップS10の判定結果が肯定(大当り乱数の値とメイン判定値が一致)の場合、メインCPU26aは、大当り予告の実行可を決定し、その時点(入賞検知時)における保留記憶値をさらに判定する(ステップS11)。このとき、判定の対象となる保留記憶値は、前述した保留記憶値の判定に基づいて、RAM26cに記憶された書き換え後の保留記憶値である。この判定された保留記憶値に応じて、実行可とする大当り予告の回数値Y1が設定される。そして、メインCPU26aは、大当り予告の実行可を指示すると共に大当り予告の回数値Y1を示す制御コマンド(以下、「予告コマンド」と示す)を演算処理し、該予告コマンドを統括制御基板30の統括CPU30aに出力し(ステップS12)、メイン側予告処理を終了する。前記予告コマンドが、予告信号となる。
ステップS11で判定された保留記憶値が、2以上で、かつ、保留記憶値の上限値以下(本実施形態では4以下)である場合には、連続予告となる。例えば、保留記憶値が「3」である場合には、3回の図柄組み合わせゲームにおいて大当り予告が実行可とされ、大当り予告が実行された場合には大当り予告が3回連続することになる。本実施形態では、メインCPU26aが、メイン側予告判定手段及び予告信号出力手段として機能し、大当り予告の回数値Y1がメイン側予告判定手段で判定した予告実行可回数となる。
次に、統括制御基板30(統括CPU30a)が、大当り予告を実行させるために行う処理について説明する。
統括制御基板30の統括CPU30aは、演出判定用乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。統括CPU30aは、更新後の演出判定用乱数の値をRAM30cの設定領域に設定し、更新前の値を書き換えることにより演出判定用乱数の値を更新している。本実施形態では、演出判定用乱数の取り得る数値を0〜250(全251通りの整数)と定めている。また、ROM30bには、演出実行値及び予告判定値が記憶されている。前記演出実行値及び予告判定値は、演出判定用乱数の取り得る数値の中から予め定められている。本実施形態では、演出実行値を「0〜199」の200個の値(複数の値)と定める一方で、予告判定値を「11」の1個の値(単数の値)と定めている。以下、ROM30bに記憶されている予告判定値を「サブ判定値」と示す。
そして、統括CPU30aは、メインCPU26aが出力した予告コマンドを入力すると、大当り予告を実行するか否かを判定(実行判定)するようになっている。また、統括CPU30aは、メインCPU26aが出力した保留指定コマンドを入力すると、メインCPU26aと同様に、大当り予告の実行可否を判定(サブ側可否判定)するようになっている。以下、統括CPU30aが行うサブ側予告処理の手順を図6に基づき説明する。
統括CPU30aは、予告コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS20)。そして、統括CPU30aは、予告コマンドを入力した場合、該予告コマンドが示す大当り予告の回数値Y1が、1よりも大きいか否かを判定する(ステップS21)。この判定結果が否定(Y1=1)の場合、統括CPU30aは、大当り予告を実行しないことを決定し、サブ側予告処理を終了する。即ち、大当り予告の回数値Y1が、「1」の場合には、1回の大当り予告(所謂、「単発大当り予告」)の実行可が決定されているため、統括CPU30aは、大当り予告を実行しないことを決定する。
一方、ステップS21の判定結果が肯定(Y1>1)の場合、統括CPU30aは、演出判定用乱数の値をRAM30cから読み出す(ステップS22)。続いて、統括CPU30aは、読み出した演出判定用乱数の値と演出実行値とを比較して実行判定を行う(ステップS23)。この判定結果が否定(演出判定用乱数の値と演出実行値が不一致)の場合、統括CPU30aは、大当り予告を実行しないことを決定し、サブ側予告処理を終了する。一方で、ステップS23の判定結果が肯定(演出判定用乱数の値と演出実行値が一致)の場合、統括CPU30aは、大当り予告を実行することを決定し、ステップS24に移行する。このステップS22とステップS23の処理(実行判定)により、連続予告を実行する場合と実行しない場合を作り出している。
続いて、統括CPU30aは、予告演出回数F2が「0」であるか否かを判定する(ステップS24)。この予告演出回数F2は、統括CPU30aが行うサブ側可否判定の判定結果に基づいてRAM30cに設定された大当り予告の実行回数である。ステップS24において、統括CPU30aは、予告演出回数F2がRAM30cに設定されているか否かを判定する。即ち、予告演出回数F2が「0」以外の数値を示す場合には予告演出回数F2が設定されていると判定する一方で、予告演出回数F2が「0」の場合には、予告演出回数F2が設定されていないと判定する。そして、ステップS24の判定結果が肯定(F2=0)の場合、統括CPU30aは、大当り予告の回数値Y1を用いて予告演出回数F1をRAM30cにおける所定の設定領域に設定する(ステップS25)。例えば、大当り予告の回数値Y1が「3」を示す場合、統括CPU30aは、予告演出回数F1として「3」を設定する。この予告演出回数F1が、メイン側予告判定手段が判定した予告実行可回数に基づいて設定された大当り予告の実行回数となる。一方、ステップS24の判定結果が否定(F2≠0)の場合、統括CPU30aは、予告演出回数F2をリセットした後(ステップS26)、ステップS25に移行して大当り予告の回数値Y1を用いて予告演出回数F1を設定する。本実施形態において統括CPU30aは、RAM30cに予告演出回数F2が設定されている状態で、予告コマンドの入力に基づき予告演出回数F1を設定する場合、既に設定されている予告演出回数F2をリセットし、予告演出回数F1をRAM30cに新たに設定する。その結果、予告演出回数F1に応じた大当り予告が優先的に実行されることになる。
次に、統括CPU30aは、大当り予告の予告パターンを決定する(ステップS27)。本実施形態では、予告パターンA及び予告パターンBの中から一つの予告パターンを決定する。統括CPU30aは、例えば、決定用乱数を用いて、その抽選結果に応じて一つの予告パターンを決定する。続いて、統括CPU30aは、決定した予告パターンを示すパターンフラグF3をRAM30cに設定する(ステップS28)。本実施形態では、予告パターンAを決定した場合、RAM30cにおける所定の設定領域に「1」を設定し、予告パターンBを決定した場合、パターンフラグF3を「0」とする。そして、パターンフラグF3を設定した統括CPU30aは、サブ側予告処理を終了する。
一方、ステップS20の判定結果が否定(保留指定コマンドを入力)の場合、統括CPU30aは、保留指定コマンドの入力を契機にサブ側可否判定を行うか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29において、統括CPU30aは、入力した保留指定コマンドが保留0指定コマンド又は保留1指定コマンドの場合、サブ側可否判定を行わないことを決定し、ステップS29の判定結果を否定とする。また、統括CPU30aは、入力した保留指定コマンドが保留2指定コマンド又は保留3指定コマンドの場合、これらのコマンドが保留記憶値の判定(保留記憶値の加算)によって出力されたか、又は図柄組み合わせゲームの開始(保留記憶値の減算)によって出力されたかを判定する。この判定は、RAM30cに設定される前回入力した保留指定コマンドと今回入力した保留指定コマンドを比較して行われる。例えば、保留2指定コマンドを入力した際に、RAM30cに保留1指定コマンドが設定されている場合、入力した保留2指定コマンドは保留記憶値の判定によって出力されたことになる。従って、この場合、統括CPU30aは、サブ側可否判定を行うことを決定し、ステップS29の判定結果を肯定とする。一方、保留2指定コマンドを入力した際に、RAM30cに保留3指定コマンドが設定されている場合、入力した保留2指定コマンドは図柄組み合わせゲームの開始によって出力されたことになる。従って、この場合、統括CPU30aは、サブ側可否判定を行わないことを決定し、ステップS29の判定結果を否定とする。また、統括CPU30aは、入力した保留指定コマンドが保留4指定コマンドの場合、サブ側可否判定を行うことを決定し、ステップS29の判定結果を肯定とする。即ち、本実施形態において統括CPU30aは、入力した保留指定コマンドが示す保留記憶値が2以上で、かつ、保留指定コマンドが保留記憶値の判定によって出力された場合にサブ側可否判定を行う。
そして、ステップS29の判定結果が肯定(サブ側可否判定を行う)の場合、統括CPU30aは、演出判定用乱数の値をRAM30cから読み出す(ステップS30)。続いて、統括CPU30aは、読み出した演出判定用乱数の値とサブ判定値とを比較してサブ側可否判定を行う(ステップS31)。この判定結果が否定(演出判定用乱数の値とサブ判定値が不一致)の場合、統括CPU30aは、大当り予告の実行否を決定し、サブ側予告処理を終了する。一方で、ステップS31の判定結果が肯定(演出判定用乱数の値とサブ判定値が一致)の場合、統括CPU30aは、大当り予告の実行可を決定する。そして、統括CPU30aは、入力した保留指定コマンドに基づき、該保留指定コマンドが示す保留記憶値を判定する(ステップS32)。この判定された保留記憶値に応じて、実行可とする大当り予告の回数値Y2が設定される。
続いて、統括CPU30aは、予告演出回数F1が「0」であるか否かを判定する(ステップS33)。このステップS33において、統括CPU30aは、予告演出回数F1がRAM30cに設定されているか否かを判定する。即ち、予告演出回数F1が「0」以外の数値を示す場合には予告演出回数F1が設定されていると判定する一方で、予告演出回数F1が「0」の場合には、予告演出回数F1が設定されていないと判定する。そして、ステップS33の判定結果が肯定(F1=0)の場合、統括CPU30aは、大当り予告の回数値Y2を用いて予告演出回数F2をRAM30cにおける所定の設定領域に設定する(ステップS34)。例えば、大当り予告の回数値Y2が「3」を示す場合、統括CPU30aは、予告演出回数F2として「3」を設定する。一方、ステップS33の判定結果が肯定(F1≠0)の場合、統括CPU30aは、サブ側予告処理を終了する。即ち、統括CPU30aは、既に予告演出回数F1が設定されているため、該予告演出回数F1をリセットせずに、ステップS30〜S32の処理において判定された大当り予告の回数値Y2を無効とする。本実施形態では、メインCPU26aの判定に基づき予告演出回数F1が設定されている場合、該予告演出回数F1に応じた大当り予告が優先的に実行されるようになっている。
そして、ステップS34において予告演出回数F2を設定した統括CPU30aは、大当り予告の予告パターンを決定する(ステップS35)。本実施形態では、ステップS35において予告パターンBを決定する。従って、統括CPU30aは、パターンフラグF3を「0」とし、サブ側予告処理を終了する。なお、ステップS29の判定結果が否定(サブ側可否判定を行わない)の場合、統括CPU30aは、サブ側予告処理を終了する。本実施形態では、統括CPU30aが、サブ側予告判定手段、予告実行判定手段、及び実行回数設定手段として機能し、大当り予告の回数値Y2がサブ側予告判定手段で判定した予告実行可回数となる。
このように本実施形態においては、主制御基板26のメインCPU26aと統括制御基板30の統括CPU30aが、大当り予告の実行可否を判定し、該判定結果に基づき予告演出回数F1又は予告演出回数F2が設定され、連続予告が実行される。前記予告演出回数F1は、大当り判定値と同値に設定されたメイン判定値と入賞検知時に読み出された大当り乱数の値を用いたメイン側可否判定の判定結果に基づき設定されるため、大当りになることを前提に設定されるようになっている。従って、予告演出回数F1が設定された場合には、予告演出回数F1が示す回数分の図柄組み合わせゲームが行われる毎に大当り予告が実行されて連続予告となり、当該連続予告の出現から数回先の図柄組み合わせゲームにおいて大当り予告が現実化されて大当りとなる。
一方で、予告演出回数F2は、保留指定コマンドを入力する毎に、入賞検知時に読み出された大当り乱数の値とは別の演出判定用乱数の値とサブ判定値を用いたサブ側可否判定の判定結果に基づき設定されるものであり、大当りになるか否かに関係なくランダムに設定されるようになっている。そのため、予告演出回数F2は、大当りになることを前提に(又は大当り乱数の値と大当り判定値に基づく大当り判定の判定結果を加味して)設定されるものではないことから、その大半ははずれの場合に設定されることになる。即ち、予告演出回数F2は、予告コマンドを入力した統括CPU30aが、サブ側予告処理(図6)のステップS23を否定判定し、かつ、予告コマンドの後に入力した保留指定コマンドに基づくサブ側可否判定(ステップS30,S31)を肯定判定すると、大当りの場合に設定されることになる。また、予告演出回数F2は、入賞検知時に大当り乱数の値として「349」が読み出され、保留指定コマンドを入力した統括CPU30aが、サブ側可否判定(ステップS30,S31)を肯定判定すると、大当りの場合に設定されることになる。なお、大当り乱数の値「349」が読み出された場合、メイン側可否判定(図5のステップS10)が否定判定され、予告コマンドが出力されない。以上のように予告演出回数F2は、前述した場合を除き、はずれの場合に設定されることになる。従って、予告演出回数F2が設定された場合には、予告演出回数F2が示す回数分の図柄組み合わせゲームが行われる毎に大当り予告が実行されて連続予告となるが、当該連続予告の大半は大当り予告が現実化されないまま終了するガセ連続予告となり、はずれとなる。即ち、統括CPU30aは、主としてはずれとなる場合に大当り予告(ガセ連続予告)を出現させるか否かを決定するようになっている。
そして、前述したサブ側予告処理に基づき予告演出回数F1又は予告演出回数F2を設定した統括CPU30aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、図7に示す処理手順に従って演出内容パターンを決定する。以下、統括CPU30aが、演出内容パターンを決定する手順を説明する。
統括CPU30aは、入力した演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンの種類(演出パターンP1,P2,P3,P4の何れか)を確認する(ステップS40)。続いて、統括CPU30aは、予告演出回数F1が「0」より大きいか否かを判定する(ステップS41)。このステップS41において、統括CPU30aは、予告演出回数F1がRAM30cに設定されているか否かを判定する。そして、ステップS41の判定結果が肯定(F1>0)の場合、統括CPU30aは、予告演出回数F1を1減算して書き換え後の予告演出回数F1を新たにRAM30cに設定する(ステップS42)。続いて、統括CPU30aは、パターンフラグF3に「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS43)。この判定結果が肯定(F3=1)の場合、統括CPU30aは、ステップS40で判定した演出パターンの種類に基づき、予告パターンAによる大当り予告ありの演出内容パターンを決定する(ステップS44)。
次に、統括CPU30aは、ステップS42において書き換えられた予告演出回数F1が「0」か否かを判定する(ステップS45)。このステップS45の判定結果が肯定(F1=0)の場合、予告演出回数F1が示す回数分の図柄組み合わせゲームにおいて大当り予告ありの演出内容パターンを決定したことになる。従って、統括CPU30aは、パターンフラグF3の設定を解除し(ステップS46)、演出内容パターン決定処理を終了する。本実施形態では、ステップS46においてパターンフラグF3を「1」→「0」に変更する。一方で、ステップS45の判定結果が否定(F1≠0)の場合、予告演出回数F1が示す回数分の図柄組み合わせゲームにおいて大当り予告ありの演出内容パターンを決定していないため(即ち、連続予告の途中)、統括CPU30aは、演出内容パターン決定処理を終了する。また、前記ステップS43の判定結果が否定(F3=0)の場合、統括CPU30aは、ステップS40で判定した演出パターンの種類に基づき、予告パターンBによる大当り予告ありの演出内容パターンを決定し(ステップS47)、演出内容パターン決定処理を終了する。
また、前記ステップS41の判定結果が否定(F1=0)の場合、統括CPU30aは、予告演出回数F2が「0」より大きいか否かを判定する(ステップS48)。このステップS48において、統括CPU30aは、予告演出回数F2がRAM30cに設定されているか否かを判定する。そして、ステップS48の判定結果が肯定(F2>0)の場合、統括CPU30aは、予告演出回数F2を1減算して書き換え後の予告演出回数F2を新たにRAM30cに設定する(ステップS49)。続いて、統括CPU30aは、ステップS40で判定した演出パターンの種類に基づき、予告パターンBによる大当り予告ありの演出内容パターンを決定する(ステップS50)。一方、ステップS48の判定結果が否定(F2=0)の場合、統括CPU30aは、ステップS40で判定した演出パターンの種類に基づき、大当り予告なしの演出内容パターンを決定する(ステップS51)。そして、演出内容パターンを決定した統括CPU30aは、演出内容パターン決定処理を終了する。
このように統括CPU30aは、予告演出回数F1又は予告演出回数F2が設定されている間(F1>0又はF2>0の間)、大当り予告ありの演出内容パターンを決定する。そして、統括CPU30aは、決定した大当り予告ありの演出内容パターンを指定する演出内容パターン指定コマンドを各サブCPU27a〜29aに出力する。一方、各サブCPU27a〜29aは、演出内容パターン指定コマンドで指定された大当り予告ありの演出内容パターンに対応付けられた演出実行データを読み出し、該演出実行データに基づき制御を行う。即ち、各サブCPU27a〜29aは、予告演出回数F1又は予告演出回数F2に応じた回数分の図柄組み合わせゲームが行われる毎に、大当り予告が実行されるように図柄表示装置21、遊技盤ランプ17及びスピーカ18を夫々制御する。その結果、複数回の図柄組み合わせゲームにおいて大当り予告が実行される。
次に、このように構成されたパチンコ機10において、連続予告(又はガセ連続予告)が実行される態様を図8に基づき説明する。なお、図8に示す画面a→画面b→画面c→画面d→画面eには、メインCPU26aが行うメイン側可否判定の判定結果に基づき2回の大当り予告が連続する連続予告の流れを示している。また、図8に示す画面a→画面b→画面c→画面d→画面fは、統括CPU30aが行うサブ側可否判定の判定結果に基づき2回の大当り予告が連続する連続予告の流れを示している。
最初に、メイン側可否判定の判定結果に基づき実行される連続予告の流れを説明する。
図8の画面aには、大当り予告が実行されていない状態で図柄組み合わせゲームが開始した様子が示されている。この図柄組み合わせゲームは、大当り判定においてはずれと決定されており、はずれ演出用の演出パターンに対応する演出実行データに基づいて行われる。また、この図柄組み合わせゲームが開始したときの保留記憶値は「1」であり、保留1ランプ25aが点灯している。以下、この時点で保留中となっている図柄組み合わせゲームを「1回目の図柄組み合わせゲーム」と示す。また、主制御基板26のRAM26cには、所定の格納領域に大当り乱数の値「564」が記憶されている。また、統括制御基板30のRAM30cには、予告演出回数F1及び予告演出回数F2が設定されていない。
そして、この図柄組み合わせゲーム中、始動入賞口23に遊技球が入賞すると、主制御基板26のメインCPU26aは、入賞した遊技球に対する保留記憶値の判定を行う。この判定結果は、保留記憶値が「1」であるため肯定となり、メインCPU26aは保留記憶値を「1」に1加算して「2」に書き換える。また、メインCPU26aは、この書き換えにより保留2指定コマンドを統括制御基板30の統括CPU30aに出力し、保留2ランプ25bが点灯する(画面b)。以下、この時点で保留となった図柄組み合わせゲームを「2回目の図柄組み合わせゲーム」と示す。
また、メインCPU26aは、保留記憶値の書き換えと共に、遊技球の入賞検知を契機に大当り乱数の値をRAM26cから読み出す。このとき読み出された大当り乱数の値を「7」とする。そして、メインCPU26aは、大当り乱数の値「7」をRAM26cの所定の格納領域に記憶する。その一方で、メインCPU26aは、前記入賞検知時に、読み出した大当り乱数の値「7」とメイン判定値「7,919」を比較してメイン側可否判定を行う。この判定結果は、大当り乱数の値「7」とメイン判定値「7」が一致するため肯定となり、メインCPU26aは大当り予告の実行可を決定する。また、メインCPU26aは、この時点における保留記憶値を判定し、その判定結果である保留記憶値「2」に応じて大当り予告の回数値Y1を「2」に設定する。そして、メインCPU26aは、大当り予告の回数値「2」を示す予告コマンドを統括CPU30aに出力する。
一方、大当り予告の回数値「2」を示す予告コマンドを入力した統括CPU30aは、RAM30cから演出判定用乱数の値を読み出し(「135」を読み出したとする)、演出実行値「0〜199」と比較して実行判定を行う。この判定結果は、演出判定用乱数の値「135」と演出実行値「135」が一致するため肯定となり、統括CPU30aは大当り予告を実行することを決定する。従って、統括CPU30aは、予告コマンドが示す大当り予告の回数値「2」に基づいて、予告演出回数F1として「2」をRAM30cに設定する。また、統括CPU30aは、予告パターンを決定する(予告パターンAが決定されたとする)。
その後、可視表示部Hには、図8の画面a及び画面bの図柄組み合わせゲームによって、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄が導出され、全図柄停止コマンドの入力により、はずれ組み合わせが停止する。
そして、メインCPU26aは、1回目の図柄組み合わせゲームの開始直前に、大当り乱数の値「564」をRAM26cから読み出し、大当り判定値「7,349,919」と比較して大当り判定を行う。この判定結果は、大当り乱数の値「564」と大当り判定値「7,349,919」が一致しないため否定となり、メインCPU26aははずれを決定する。そして、メインCPU26aは、停止図柄及びはずれ演出用の演出パターンを決定し、演出パターン指定コマンド及び各図柄指定コマンドを統括CPU30aに出力する。このとき決定された演出パターンをはずれ演出用の演出パターンP3とする。
一方、統括CPU30aは演出内容パターン指定コマンドの入力により、予告演出回数F1として設定された「2」を1減算し、書き換え後の予告演出回数F1として「1」をRAM30cに設定する。そして、統括CPU30aは、指定された演出パターンP3に基づいて、予告パターンAによる大当り予告ありの演出内容パターンP3aA,P3bAの中から一つの演出内容パターンを決定する(演出内容パターンP3aAを決定したとする)。そして、統括CPU30aは、演出内容パターンP3aAを指定する演出内容パターン指定コマンドを各サブCPU27a〜29aに出力する。
前記各サブCPU27a〜29aは、指定された演出内容パターンP3aAに対応する演出実行データDP3aAを各ROM27b〜29bから読み出し、1回目の図柄組み合わせゲームに基づく制御を行う。その結果、可視表示部Hでは、1回目の図柄組み合わせゲームの開始後、予告キャラクタKYAが登場する大当り予告が実行される(画面c)。また、予告キャラクタKYAの登場と共に、遊技盤ランプ17の点滅による大当り予告とスピーカ18から効果音(「当たるよ、当たるよ」)の出力による大当り予告が実行される。また、1回目の図柄組み合わせゲームの開始と共に、保留2ランプ25bが消灯する。その後、可視表示部Hには、1回目の図柄組み合わせゲームによって、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄が導出され、全図柄停止コマンドの入力により、はずれ組み合わせが停止する。
そして、メインCPU26aは、2回目の図柄組み合わせゲームの開始直前に、大当り乱数の値「7」をRAM26cから読み出し、大当り判定値「7,349,919」と比較して大当り判定を行う。この判定結果は、大当り乱数の値「7」と大当り判定値「7」が一致するため肯定となり、メインCPU26aは大当りを決定する。そして、メインCPU26aは、停止図柄及び大当り演出用の演出パターンを決定し、演出パターン指定コマンド及び各図柄指定コマンドを統括CPU30aに出力する。このとき決定された演出パターンを大当り演出用の演出パターンP1とする。
一方、統括CPU30aは演出内容パターン指定コマンドの入力により、予告演出回数F1として設定された「1」を1減算し、予告演出回数F1が「0」となる。そして、統括CPU30aは、指定された演出パターンP1に基づいて、予告パターンAによる大当り予告ありの演出内容パターンP1aA,P1bAの中から一つの演出内容パターンを決定する(演出内容パターンP1aAを決定したとする)。そして、統括CPU30aは、演出内容パターンP1aAを指定する演出内容パターン指定コマンドを各サブCPU27a〜29aに出力する。
前記各サブCPU27a〜29aは、指定された演出内容パターンP1aAに対応する演出実行データDP1aAを各ROM27b〜29bから読み出し、2回目の図柄組み合わせゲームに基づく制御を行う。その結果、可視表示部Hでは、2回目の図柄組み合わせゲームの開始後、予告キャラクタKYAが登場する大当り予告が実行される(画面d)。また、予告キャラクタKYAの登場と共に、遊技盤ランプ17の点滅による大当り予告とスピーカ18から効果音(「当たるよ、当たるよ」)の出力による大当り予告が実行される。また、2回目の図柄組み合わせゲームの開始と共に、保留1ランプ25aが消灯する。その後、可視表示部Hには、2回目の図柄組み合わせゲームによって、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄が導出され、全図柄停止コマンドの入力により、大当り組み合わせが停止する(画面e)。この状態において、1回目の図柄組み合わせゲームから開始された連続予告(2回の大当り予告)が現実化したことになる。また、統括CPU30aは、予告演出回数F1が「0」になったことからパターンフラグF3を「0」にする。
次に、サブ側可否判定の判定結果に基づき実行される連続予告の流れを説明する。なお、以下の説明では、前述したメイン側可否判定の判定結果に基づき実行される連続予告の流れと同一内容は、その重複する説明を省略又は簡略する。
図8の画面bにおいて、遊技球の入賞検知を契機に、「7,919」以外の大当り乱数の値が読み出されると(「100」を読み出したとする)、メインCPU26aは、メイン側可否判定により大当り予告の実行否を判定する。また、メインCPU26aは、保留記憶値を「1」から「2」に書き換えたことにより、保留2指定コマンドを統括CPU30aに出力する。そして、統括CPU30aは、保留2指定コマンドの入力を契機にRAM30cから演出判定用乱数の値を読み出し(「11」を読み出したとする)、サブ判定値「11」と比較してサブ側可否判定を行う。この判定結果は、演出判定用乱数の値「11」とサブ判定値「11」が一致するため肯定となり、統括CPU30aは、大当り予告の実行可を判定する。また、統括CPU30aは、保留2指定コマンドで指定された保留記憶値を判定し、その判定結果である保留記憶値「2」に応じて大当り予告の回数値Y2を「2」に設定する。また、統括CPU30aは、RAM30cに予告演出回数F1が設定されていないことから、大当り予告の回数値「2」に基づき、予告演出回数F2として「2」をRAM30cに設定する。
そして、メインCPU26aは、1回目の図柄組み合わせゲームの開始直前に行う大当り判定の判定結果に基づき、停止図柄及びはずれ演出用の演出パターンを決定する。一方、統括CPU30aは演出内容パターン指定コマンドの入力により、予告演出回数F2として設定された「2」を1減算し、書き換え後の予告演出回数F2として「1」をRAM30cに設定する。そして、統括CPU30aは、指定された演出パターンに基づき大当り予告ありの演出内容パターンを決定する。また、各サブCPU27a〜29aは、指定された大当り予告ありの演出内容パターンに対応する演出実行データに基づき1回目の図柄組み合わせゲームに基づく制御を行う。その結果、可視表示部Hでは、前述同様に大当り予告が実行される(画面c)。大当り予告は、予告パターンBに基づき実行される。その後、可視表示部Hには、はずれ組み合わせが停止する。
そして、メインCPU26aは、2回目の図柄組み合わせゲームの開始直前に、大当り乱数の値「100」をRAM26cから読み出し、大当り判定値「7,349,919」と比較して大当り判定を行う。この判定結果は否定となり、メインCPU26aははずれを決定する。そして、メインCPU26aは、停止図柄及びはずれ演出用の演出パターンを決定する。一方、統括CPU30aは、演出内容パターン指定コマンドの入力により、予告演出回数F2として設定された「1」を1減算し、予告演出回数F2が「0」となる。そして、統括CPU30aは、指定された演出パターンに基づき大当り予告ありの演出内容パターンを決定する。また、各サブCPU27a〜29aは、指定された大当り予告ありの演出内容パターンに対応する演出実行データに基づき2回目の図柄組み合わせゲームに基づく制御を行う。その結果、可視表示部Hでは、前述同様に大当り予告が実行される(画面d)。大当り予告は、予告パターンBに基づき実行される。
その後、可視表示部Hには、2回目の図柄組み合わせゲームによって、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄が導出され、全図柄停止コマンドの入力により、はずれ組み合わせが停止する(画面f)。この状態において、1回目の図柄組み合わせゲームから開始された連続予告(2回の大当り予告)が現実化されなかったことになる。即ち、ガセ連続予告が実行されたことになる。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)主制御基板26では、大当り乱数の値とメイン判定値を比較してメイン側可否判定を行うと共に、サブ制御手段(統括制御基板30)においてもサブ側可否判定を行うようにした。そのため、主制御基板26では、大当り演出が行われる場合における大当り予告(又は連続予告)の実行可否を判定する。即ち、主制御基板26では、現実化されない大当り予告(又はガセ連続予告)の実行可否を判定しない。従って、主制御基板26が行う大当り予告を実行させるための処理が簡素化され、主制御基板26に負担を強いることなく大当り予告(又は連続予告)を実行することができる。
(2)また、主制御基板26及びサブ制御手段(統括制御基板30)では、大当り予告の実行可を決定した場合、その時点における保留記憶値をさらに判定し、大当り予告の回数値Y1,Y2を設定するようにした。そのため、大当り予告の回数値Y1,Y2に応じた回数分の図柄組み合わせゲームが行われる毎に大当り予告を実行することができる。従って、大当り予告が途中で途切れることなく、大当り予告を確実に連続させて行うことができる。
(3)サブ制御手段(統括制御基板30)は、保留指定コマンドの入力を契機にサブ側可否判定を行うようにした。即ち、保留指定コマンドは、主制御基板26が出力する既存の制御コマンドであって、該既存の制御コマンドを利用して、統括制御基板30はサブ側可否判定を行っている。そのため、統括制御基板30がサブ側可否判定を行うようにした場合であっても、主制御基板26に設計変更が生じることなく、従来と同様の構成の主制御基板26を採用することができる。さらに、主制御基板26は、統括制御基板30がサブ側可否判定を行うための専用の制御コマンドを出力する必要がないので、主制御基板26に対して過度の負担を強いることを抑制できる。また、保留指定コマンドは、保留記憶値に対応付けられているため、統括制御基板30は、保留指定コマンドに基づき、大当り予告の回数値Y2を設定することができる。
(4)サブ制御手段(統括制御基板30)は、予告コマンドを入力した際に、大当り予告を実行するか否かをさらに判定し(実行判定)、この判定結果が肯定の場合のみに大当り予告を実行するようにした。そのため、最終的に大当り組み合わせが停止する場合であっても、大当り予告(連続予告)が実行される場合と実行されない場合を作り出すことができる。従って、大当り予告(連続予告)がまさしく特別な演出であることを遊技者に印象付けることができる。また、この判定において統括制御基板30は演出判定用乱数を用いている。そのため、大当り予告(連続予告)を実行する場合と実行しない場合をランダムに選択できる。
(5)サブ制御手段(統括制御基板30)は、大当り予告の回数値Y1,Y2を用いて予告演出回数F1又は予告演出回数F2を設定し、演出パターン指定コマンドを入力する毎に予告演出回数F1又は予告演出回数F2を減算して再設定するようにした。そのため、大当り予告を連続させて行うために必要な情報(予告演出回数F1又は予告演出回数F2)を統括制御基板30で管理することができる。従って、主制御基板26に負担を強いることなく大当り予告(又は連続予告)を実行することができる。
(6)サブ制御手段(統括制御基板30)は、予告演出回数F2が設定されている状態で予告コマンドの入力に基づいて予告演出回数F1を新たに設定する場合、既に設定されている予告演出回数F2をリセットするようにした。そのため、統括制御基板30は、新たに設定された予告演出回数F1に基づき、大当り予告を実行することができる。従って、現実化される大当り予告(連続予告)を優先的に実行することができる。
(7)表示制御基板27、ランプ制御基板28及び音声制御基板29を統括的に制御する統括制御基板30を設け、該統括制御基板30において演出内容パターンを決定するようにした。そして、統括制御基板30は、演出内容パターン指定コマンドを各制御基板27〜29に出力するようにした。そのため、各制御基板27〜29は、統括制御基板30で決定した同一の演出内容パターンに基づき制御を実行し、図柄表示装置21の表示演出、電飾ランプ16と遊技盤ランプ17の発光演出及びスピーカ18の音声演出を同調させることができる。その結果、図柄表示装置21による大当り予告、遊技盤ランプ17による大当り予告、及びスピーカ18による大当り予告を同調させることができる。従って、大当り予告を含めて遊技演出全体に統一性(統一感)を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
(8)主制御基板26が遊技演出のベースとなる演出パターンを、統括制御基板30が遊技演出の具体的な演出内容を特定するための演出内容パターンを決定している。そのため、膨大な情報量からなる遊技演出の制御を、主制御基板26と統括制御基板30で分担して実行することができる。この分担により各基板の負荷を分散し、一つの基板への負荷集中を抑制できる。特に、主制御基板26に対して過度の負担を強いることを抑制できる。また、主制御基板26が決定する一つの演出パターンに対して複数の演出内容パターンを振分けることが可能である。そのため、主制御基板26が管理する(ROM26bに記憶する)演出パターンの数を増加させることなく、遊技演出の種類を多様化することができる。
(9)大当り演出が行われる場合の大当り予告を予告パターンA又は予告パターンBの何れかで実行すると共に、はずれ演出が行われる場合の大当り予告を予告パターンBで実行するようにした。そのため、大当り演出が行われる場合のみに出現する大当り予告(本実施形態では予告パターンAによる大当り予告)を作り出すことができる。従って、興趣の向上を図ることができる。
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、表示制御基板27、ランプ制御基板28、音声制御基板29及び統括制御基板30を別基板構成としているが、一体基板でも良い。そして、この場合には、一体基板上に統括CPU30a、各サブCPU27a〜29aを設け、前記実施形態と同様の制御を行うようにすれば良い。
・前記実施形態において、統括制御基板30は、表示制御基板27、ランプ制御基板28又は音声制御基板29のうち一つ又は二つの制御基板と兼用構成にしても良い。例えば、音声制御基板29は、前記実施形態で説明した統括制御基板30の役割を担い、表示制御基板27及びランプ制御基板28を含めて統括的に制御しても良い。この場合、音声制御基板29に、統括CPU30aとサブCPU29aを別々に設けても良いし、兼用のCPUを設けても良い。
・前記実施形態において、統括CPU30aは、予告コマンドを入力した際に実行判定を行っているが、この実行判定を省略し、予告コマンドを入力した場合に大当り予告を実行するようにしても良い。即ち、図6のステップS22及びステップS23の処理を省略しても良い。
・前記実施形態において、統括CPU30aは、予告コマンドを入力した際に、該予告コマンドが示す大当り予告の回数値Y1が「1」の場合、大当り予告を実行しないことを決定しているが、大当り予告の回数値Y1が「1」の場合に大当り予告を実行するようにしても良い。即ち、図6のステップS21の処理を省略しても良い。この場合、単発大当り予告が実行されることになる。
・前記実施形態において、大当り予告を実行する装置(予告手段)を統括制御基板30(統括CPU30a)が制御するように構成し、統括CPU30aを予告制御手段として機能させても良い。また、サブCPU27a〜29aをサブ側予告判定手段、予告制御手段、予告実行判定手段及び実行回数設定手段として機能させても良い。即ち、これらの手段の機能は、表示制御基板27、ランプ制御基板28、音声制御基板29及び統括制御基板30によって構成されるサブ制御手段が有していれば、何れのCPU(統括CPU36、サブCPU27a〜29a)が行っても良い。なお、サブCPUをサブ側予告判定手段、予告制御手段、予告実行判定手段及び実行回数設定手段として機能させる場合には、大当り予告を実行する装置(予告手段)を単一のサブCPUで制御し、該サブCPUを前記各手段として機能させても良い。
・前記実施形態において、統括制御基板30を省略し、各制御基板27〜29が主制御基板26から直接制御コマンドを入力して各種の処理を実行するようにしても良い。この場合、サブ制御手段は、各制御基板27〜29によって構成される。この構成において前記実施形態と同様に大当り予告を実行する場合には、各制御基板27〜29のサブCPU27a〜29aをサブ側予告判定手段、予告制御手段、予告実行判定手段及び実行回数設定手段として機能させる。なお、この場合、前述同様に、大当り予告を実行する装置(予告手段)を単一のサブCPUで制御し、該サブCPUを前記各手段として機能させても良い。
・前記実施形態では、図柄表示装置21、電飾ランプ16、遊技盤ランプ17及びスピーカ18で遊技演出が行われているが、遊技演出を行う装置(演出実行手段)は任意に変更しても良い。例えば、可動体の動作による遊技演出を行う可動装置、振動による遊技演出を行う振動装置、香気の発生による遊技演出を行う香気発生装置でも良い。また、これらの任意の装置による組み合わせによって遊技演出を行うようにしても良い。
・前記実施形態において、大当り予告を実行する装置(予告手段)は任意に変更しても良い。例えば、保留球数表示器25などの各種の入賞報知手段を、大当り予告を実行する装置と兼用構成にしても良い。入賞報知手段で大当り予告を実行する場合、保留記憶値(入賞報知)の報知態様(実施形態では点灯)とは異なる報知態様(例えば、点滅、異色での点灯)とすることにより、大当り予告と入賞報知を差別化できる。また、図柄表示装置21、遊技盤ランプ17及びスピーカ18が単独で大当り予告を実行するようにしても良い。また、大当り予告専用のランプ、表示器などを設けても良い。また、前述した可動装置、振動装置、又は香気発生装置を設け、大当り予告を実行するようにしても良い。さらに、大当り予告を実行する装置は、機台(所謂パチンコ島)に設けられていても良い。
・前記実施形態では、図柄表示装置21が液晶式で構成されているが、図柄表示装置21の種類は任意に変更しても良い。例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式、7セグメントLED式、ドットマトリクス式、機械式(ドラム式又はベルト式)で構成しても良い。また、図柄の種類(数又は形態)、図柄組み合わせを構成する列数は任意に変更しても良い。また、図柄表示装置21に導出させる図柄の順番は任意に変更しても良い。
・前記実施形態において、大当り乱数、演出判定用乱数などの各種乱数が取り得る数値の範囲、各種判定値(大当り判定値、メイン判定値、サブ判定値、演出実行値)は任意に変更しても良い。例えば、メイン判定値を「7」のみ、又は「7,349,919」としても良い。即ち、メイン判定値は、大当り判定値と同値に設定することを条件に、その設定個数は任意に変更しても良い。また、サブ判定値の設定個数を、例えば、「11,150,200」というように増やしても良い。サブ判定値の設定個数を変更することで、サブ側可否判定に基づき実行される連続予告(ガセ連続予告)の出現割合を変更できる。また、保留記憶値の上限値は任意に変更しても良いし、上限値が設定されていなくても良い。
・前記実施形態において、統括制御基板30(統括CPU30a)のみで大当り予告を実行させるための処理(サブ側可否判定)を行うようにパチンコ機10を構成しても良い。即ち、前記実施形態において、主制御基板26(メインCPU26a)が大当り予告を実行させるために行う処理(メイン側可否判定)を省略し、統括CPU30aは、前記実施形態と同様に、保留指定コマンドの入力を契機にサブ側可否判定を行うようにする。そして、サブ側可否判定の判定結果に基づき、大当り予告を実行するように構成する。この場合、統括CPU30aが、予告判定手段となる。この構成によれば、既存の制御コマンドを利用し、保留記憶値に応じた回数分の図柄組み合わせゲームにおいて大当り予告を確実に連続させることができると共に、メインCPU26a(主制御基板26)に負担を強いることなく大当り予告を実行できる。
・前記実施形態では、大当り予告を、予告パターンAと予告パターンBの何れかで実行するようになっているが、大当り予告の予告パターンは1種類にしても良いし、3種類など複数種類にしても良い。
・前記実施形態において、主制御基板26のROM26bに記憶する演出パターンの数は任意に変更しても良い。また、一つの演出パターンに対して振分ける演出内容パターンの数は、単数又は複数など任意に変更しても良い。複数の演出内容パターンを振分ける場合、その振分け数は任意に変更しても良い。
・前記実施形態では、共通の保留指定コマンドが用いられているが、保留記憶値の判定によって出力される保留指定コマンドと図柄組み合わせゲームの開始によって出力される保留指定コマンドを用いても良い。そして、統括CPU30aは、保留記憶値の判定によって出力される保留指定コマンドの入力を契機にサブ側可否判定を行う。
・前記実施形態において、統括CPU30aが行う実行判定やサブ側可否判定の判定結果が肯定となる割合を、大当り予告の回数値Y1,Y2に応じて変更するようにしても良い。即ち、大当り予告の回数値Y1,Y2が、保留記憶値の上限値を示す数値に近づくほど、演出実行値やサブ判定値の設定個数を増加させ、実行判定やサブ側可否判定の判定結果が肯定となる割合を高めるようにしても良い。例えば、大当り予告の回数値Y1が「2,3」の場合には演出実行値を「0〜199(全200通り)」として実行判定を行い、大当り予告の回数値Y1が「4」の場合には演出実行値を「0〜250(全251通り)」として実行判定を行うようにする。このように構成すれば、保留中の図柄組み合わせゲームの回数が多くなるほど、連続予告が実行される割合も増加し、連続予告が実行された場合には大当り予告が連続する回数が多くなるため、遊技者が抱く大当りへの期待感をより一層喚起させることができる。
・前記実施形態において、大当り状態中における遊技球の入賞検知を契機に行われたメイン側可否判定又はサブ側可否判定により、大当り予告の実行可が決定された場合、大当り状態終了後に行われる図柄組み合わせゲームで大当り予告が実行されることを遊技者に事前に報知するようにしても良い。この報知は、所定の報知手段を用いて行われる。例えば、報知手段を、表示制御基板27(サブCPU27a)によって制御される図柄表示装置21とした場合には、可視表示部Hに「連続予告が起きるよ」などの文字を表示して報知を行う。また、報知のタイミングは、大当り状態中における所定時期であって、例えば、エンディング終了後、保留中の最初の図柄組み合わせゲームが開始する前である。このように構成すれば、遊技者は、大当り状態終了後に連続予告が実行されることを把握でき、大当りへの期待感を高めることができる。
・前記実施形態においてメインCPU26aは、大当り乱数を用いて大当り判定とメイン側可否判定を行っているが、大当り乱数とは異なる予告判定用乱数(判定用乱数)を用いてメイン側可否判定を行っても良い。予告判定用乱数は、大当り乱数と同一の数値範囲内で同一の値を取り得るように所定の周期毎に順次更新される(即ち、同期して更新される)乱数である。メインCPU26aは、入賞検知を契機に、大当り乱数と予告判定用乱数をRAM26cから読み出す。
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記サブ制御手段は、前記予告信号を入力した場合に、大当り予告を実行するか否かを判定する予告実行判定手段をさらに備え、前記予告制御手段は、前記メイン側予告判定手段において大当り予告の実行可が決定されている場合には、前記予告実行判定手段が大当り予告の実行を決定した場合のみに前記予告手段を制御して大当り予告を実行させる一方で、前記サブ側予告判定手段において大当り予告の実行可が決定されている場合には、前記予告手段を制御して大当り予告を実行させるように構成された請求項1に記載の遊技機。
(ロ)前記サブ制御手段は、メイン側予告判定手段が判定した予告実行可回数又はサブ側予告判定手段が判定した予告実行可回数を大当り予告の実行回数として設定すると共に、前記メイン制御手段から図柄の変動演出の開始を指示する開始信号を入力する毎に設定した実行回数を減算する実行回数設定手段をさらに備え、前記予告制御手段は、前記実行回数設定手段が設定した実行回数に基づいて大当り予告が実行されるように前記予告手段を制御する請求項1又は前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記実行回数設定手段は、前記サブ側予告判定手段が判定した予告実行可回数により実行回数を設定した状態で前記予告信号を入力した場合、既に設定されている実行回数をリセットし、前記予告信号で指示された予告実行可回数を新たに実行回数として設定するように構成された前記技術的思想(ロ)に記載の遊技機。
(ニ)前記サブ制御手段は、各種の遊技演出を行う複数の演出実行手段を制御する複数の演出制御部と、前記メイン制御手段が出力した前記制御信号に基づいて前記各演出制御部を統括的に制御し、前記遊技演出を行わせるための制御を指示する統括制御部とから構成されており、前記サブ側予告判定手段は、統括制御部に設けられている請求項1及び前記技術的思想(イ)〜(ハ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ホ)前記予告制御手段は、大当り予告の予告態様を異ならせるように前記予告手段を制御可能な構成とされており、前記メイン側予告判定手段において大当り予告の実行可が決定されて大当り予告を実行させる場合には、第1の予告態様又は該第1の予告態様とは異なる第2の予告態様のうちいずれか一方の予告態様で大当り予告が実行されるように前記予告手段を制御する一方で、前記サブ側予告判定手段において大当り予告の実行可が決定されて大当り予告を実行させる場合には、前記第1の予告態様で大当り予告が実行されるように前記予告手段を制御する請求項1及び前記技術的思想(イ)〜(ニ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ヘ)前記サブ側予告判定手段は、前記保留信号を入力した場合、演出判定用乱数の値を読み出し、該読み出した演出判定用乱数の値と予め設定された予告判定値とを比較して大当り予告の実行可否を判定するように構成された請求項1及び前記技術的思想(イ)〜(ニ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ト)前記予告実行判定手段は、前記予告信号を入力した場合、演出判定用乱数の値を読み出し、該読み出した演出判定用乱数の値と予め設定された演出実行値とを比較し、大当り予告を実行するか否かを判定するように構成された前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(チ)前記判定用乱数は、メイン制御手段が予め定められた数値範囲内で所定の周期毎に順次更新する大当り判定用乱数である請求項1及び前記技術的思想(イ)〜(ニ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(リ)前記予告実行判定手段は、前記予告信号で指示された予告実行可回数の示す数値に応じて、大当り予告を実行するか否かの判定結果が肯定となる割合を変更するように構成された前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ヌ)前記計数手段は、前記記憶値を所定の上限値の範囲内で計数するようになっており、前記予告実行判定手段は、前記予告実行可回数の示す数値が、前記記憶値の上限値を示す数値に近づくほど、前記判定結果が肯定となる割合を高めるように構成された前記技術的思想(リ)に記載の遊技機。
(ル)前記実行回数設定手段は、前記メイン側予告判定手段が判定した予告実行可回数により実行回数を設定した状態で、前記サブ側予告判定手段において大当り予告の実行可が決定された場合、既に設定されている実行回数をリセットせずに、前記サブ側予告判定手段が判定した予告実行可回数を無効とするように構成された前記技術的思想(ロ)又は前記技術的思想(ハ)に記載の遊技機。