この発明は、サービス提供システム、サービス提供方法およびサービス提供プログラムに関する。
従来より、IP(Internet Protocol)で制御されるネットワークに接続する端末に提供されるサービスとして、いわゆるWebサービスがある。ここで、Webサービスとは、一般に、WWW(World Wide Web)関連技術を適用することで、アプリケーションの機能をネットワーク経由で実現するサービスのことをいう。例えば、インターネットに接続する端末は、Webサービスの一つであるIM(Instant Messaging)サービスの提供を受け、インターネットに接続する他の端末との間で、チャットや画像データの共有を実現する。
IMサービスについて、図25を用いて簡単に例示すると、端末各々は、IMサービスの提供を受けるにあたり、まず、IMサービスに対応する専用アプリケーションを当該端末内にインストールする。また、サービス提供装置は、当該端末各々を利用する会員の会員IDを、会員リストに登録する。さらに、端末各々は、チャットや画像データの共有を実現したい他の会員が利用する端末との間で互いの会員IDを交換し、専用アプリケーションのバディリスト(友人リスト)に登録する。例えば、会員Aが利用する端末が、会員Bをバディリストに登録すると、当該登録を許可するか否かの確認がサービス提供装置から会員Bが利用する端末に対して送信され、会員Bが利用する端末が、登録を許可するとともに会員Aをバディリストに登録する。すると、サービス提供装置は、会員Aと会員Bとのバディ関係に基づいて、会員Aが利用する端末と会員Bが利用する端末との間でチャットや画像データの共有を実現するよう、サービスを制御する。
また、例えば、特許文献1には、会員(コミュニティ)管理を一元化することで、新しいサービスを利用する際の会員登録を不要とする技術が開示されている。また、例えば、特許文献2には、一般的なブラウザを用いてアプリケーション共有を行う技術が開示されている。
特開2005−228122号公報
特開2003−044429号公報
ところで、上記した従来の技術では、以下に説明するように、通信相手との関係が一時的な場合(アドホックに変化する関係の場合)に、このような一時的な通信関係に基づいてサービスを制御することができないという課題があった。
すなわち、まず、従来のIMサービスの課題として、次の3点が挙げられる。1点目としては、専用アプリケーションに関する課題である。一般的なIMサービスでは、異なるアプリケーション間でサービスを利用する仕組みが考慮されていないことから、利用者同士でサービスを受けるには、双方で、同種の専用アプリケーションをインストールしなければならない。2点目としては、バディリストの管理に関する課題である。上記したように、IMサービスを受けるにはバディリストの登録が必要となるが、バディリストはアプリケーションごとに管理されていることから、他のアプリケーションを利用する際には再度バディリストの登録が必要となり、利用者にとって手間となってしまう。3点目としては、一時的な関係に関する課題である。例えば、利用者同士で一時的にファイルを共有したいなど、利用者同士の関係が一時的な場合(アドホックに変化する関係の場合)にサービスを受けたいとしても、バディリストを介することでしかサービスを受けることができない従来のIMサービスでは対応することができない。
この点、特許文献1に開示されている技術によっても、少なくとも1点目および3点目の課題は依然として解決されない。また、特許文献2に開示されている技術によっても、少なくとも2点目および3点目の課題は依然として解決されない。結局、上記した従来の技術のいずれによっても、少なくとも3点目の課題を解決することができない。
そこで、本発明は、上記した従来の技術の課題を解決するためになされたものであり、通信相手との関係が一時的な場合(アドホックに変化する関係の場合)に、このような一時的な通信関係に基づいてサービスを制御することが可能なサービス提供システム、サービス提供方法およびサービス提供プログラムを提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、ネットワークに接続される複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置が、当該サービスを制御するサービス提供システムであって、前記サービス提供装置は、前記サービスを利用することを要求する利用要求を前記複数の端末の内のいずれか一つの端末から受け付けた際に、当該端末と組で利用され第1の通信を確立する第1通信端末と、他の第1通信端末との間で確立された第1の通信を一意に識別する第1通信情報を取得する第1通信情報取得手段と、前記利用要求を送信した前記端末が当該サービス提供装置との間で前記サービスを利用する際に行う第2の通信を一意に識別する第2通信情報を、前記第1通信情報取得手段によって取得された第1通信情報に対応づけて第2通信情報記憶手段に格納する第2通信情報格納手段と、前記第2通信情報記憶手段に格納されている複数の第1通信情報の内、いずれか二つの第1通信情報各々が同一の第1の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該第1通信情報各々に対応づけて前記第2通信情報記憶手段に格納されている第2通信情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御するサービス提供制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記サービス提供システムは、前記第1の通信を確立する端末である第1通信端末と、前記サービスを利用する端末である第2通信端末とに接続され、当該第1通信端末による前記ネットワークに対する接続と、当該第2通信端末による前記ネットワークに対する接続とを制御するゲートウェイ装置を備えるものであって、前記ゲートウェイ装置は、前記第1の通信を発信する発信側の第1通信端末に接続される第1のゲートウェイ装置と、前記発信を着信する着信側の第1通信端末に接続される第2のゲートウェイ装置とであって、前記第1のゲートウェイ装置および前記第2のゲートウェイ装置それぞれは、前記第1通信情報を前記第1の通信に含まれる情報から収集する第1通信情報収集手段と、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を、当該第1通信情報によって一意に識別される第1の通信を確立した第1通信端末と組で利用される第2通信端末に送信する第1通信情報送信手段とを備え、前記発信側の第1通信端末と組で利用される前記第2通信端末および前記着信側の第1通信端末と組で利用される前記第2通信端末それぞれは、前記第1通信情報送信手段によって送信された第1通信情報を、前記サービス提供装置に転送する第1通信情報転送手段を備え、前記サービス提供装置の第1通信情報取得手段は、前記第1通信情報を、前記第1通信情報転送手段によって転送されることで取得することを特徴とする。
また、本発明は、前記サービス提供システムは、前記第1の通信を確立する端末である第1通信端末と、前記サービスを利用する端末である第2通信端末とに接続され、当該第1通信端末による前記ネットワークに対する接続と、当該第2通信端末による前記ネットワークに対する接続とを制御するゲートウェイ装置を備え、前記ゲートウェイ装置は、前記第1の通信を発信する発信側の第1通信端末に接続される第1のゲートウェイ装置と、前記発信を着信する着信側の第1通信端末に接続される第2のゲートウェイ装置とであって、前記第1のゲートウェイ装置または前記第2のゲートウェイ装置のいずれか一方は、前記第1通信情報として、少なくとも、ゲートウェイ装置の両者を識別する通信用識別情報各々を前記第1の通信に含まれる情報から収集する第1通信情報収集手段と、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を、当該ゲートウェイ装置が接続を制御する第2通信端末に送信する第1通信情報送信手段とを備え、前記第1通信情報送信手段によって第1通信情報を送信された第2通信端末は、当該第1通信情報を前記サービス提供装置に転送する第1通信情報転送手段を備え、前記サービス提供装置は、前記第1通信情報転送手段によって転送された第1通信情報に含まれる通信用識別情報を用いて認証を行う認証手段をさらに備え、前記サービス提供制御手段は、前記認証手段による認証に成功したことを条件として、前記第2通信情報各々を用いて提供されるサービスを互いに関連づけて制御することを特徴とする。
また、本発明は、前記サービス提供システムは、前記第1の通信を確立する端末である第1通信端末と、前記サービスを利用する端末である第2通信端末とに接続され、当該第1通信端末による前記ネットワークに対する接続と、当該第2通信端末による前記ネットワークに対する接続とを制御するゲートウェイ装置を備えるものであって、前記ゲートウェイ装置は、前記第1の通信を発信する発信側の第1通信端末に接続される第1のゲートウェイ装置と、前記発信を着信する着信側の第1通信端末に接続される第2のゲートウェイ装置とであって、前記第1の通信を制御する第1通信制御装置は、前記サービス提供装置の前記ネットワーク上における場所を示す場所情報を、前記第1のゲートウェイ装置および前記第2のゲートウェイ装置それぞれに送信する場所情報送信手段を備え、前記発信側の第1通信端末と組で利用される前記第2通信端末および前記着信側の第1通信端末と組で利用される前記第2通信端末それぞれは、前記場所情報送信手段によって場所情報を送信されたゲートウェイ装置であって当該第2通信端末によるネットワークに対する接続を制御するゲートウェイ装置から当該場所情報を取得し、当該場所情報を用いて前記サービス提供装置にアクセスするアクセス手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の通信を確立する端末である第1通信端末は、当該第1の通信を発信する発信側の第1通信端末と、前記発信を着信する着信側の第1通信端末とであって、前記発信側の第1通信端末および前記着信側の第1通信端末それぞれは、前記第1通信情報を前記第1の通信に含まれる情報から収集する第1通信情報収集手段を備え、前記サービスを利用する端末であり、前記発信側の第1通信端末および前記着信側の第1通信端末それぞれと組で利用される発信側の第2通信端末および着信側の第2通信端末それぞれは、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を組で利用される第1通信端末から取得し、当該第1通信情報を前記サービス提供装置に送信する第1通信情報送信手段を備え、前記サービス提供装置の第1通信情報取得手段は、前記第1通信情報を、前記第1通信情報送信手段によって送信されることで取得することを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の通信を確立する端末である第1通信端末は、当該第1の通信を発信する発信側の第1通信端末と、前記発信を着信する着信側の第1通信端末とであって、前記発信側の第1通信端末または前記着信側の第1通信端末のいずれか一方は、前記第1通信情報を前記第1の通信に含まれる情報から収集する第1通信情報収集手段と、前記第1通信情報収集手段によって収集された情報を、前記第1通信端末間で確立した前記第1の通信を用いて送信することで、当該第1の通信を確立した第1通信端末の他方に通知する第1通信情報通知手段とを備え、前記サービスを利用する端末であり、前記第1通信情報収集手段によって第1通信情報を収集した第1通信端末と組で利用される第2通信端末は、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を当該第1通信端末から取得し、当該第1通信情報を前記サービス提供装置に送信する第1通信情報送信手段を備え、前記第1通信情報通知手段によって第1通信情報を通知された前記第1通信端末は、前記第1通信情報通知手段によって通知されることで前記第1通信情報を収集する第1通信情報収集手段を備え、前記第1通信情報通知手段によって第1通信情報を通知された前記第1通信端末と組で利用される第2通信端末は、当該第1通信端末の第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を当該第1通信端末から取得し、当該第1通信情報を前記サービス提供装置に送信する第1通信情報送信手段を備え、前記サービス提供装置の第1通信情報取得手段は、前記第1通信情報を、前記第2通信端末の一方の第1通信情報送信手段によって送信されることで取得するとともに、前記第2通信端末の他方の第1通信情報送信手段によって送信されることで取得することを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の通信を制御する第1通信制御装置は、前記サービス提供装置の前記ネットワーク上における場所を示す場所情報を、前記第1通信端末に送信する場所情報送信手段を備え、前記第2通信端末は、前記場所情報送信手段によって場所情報を送信された第1通信端末から当該場所情報を取得し、当該場所情報を用いて前記サービス提供装置にアクセスするアクセス手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、ネットワークに接続される複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置が、当該サービスを制御するサービス提供方法であって、前記サービス提供装置は、前記サービスを利用することを要求する利用要求を前記複数の端末の内のいずれか一つの端末から受け付けた際に、当該端末と組で利用され第1の通信を確立する第1通信端末と、他の第1通信端末との間で確立された第1の通信を一意に識別する第1通信情報を取得する第1通信情報取得工程と、前記利用要求を送信した前記端末が当該サービス提供装置との間で前記サービスを利用する際に行う第2の通信を一意に識別する第2通信情報を、前記第1通信情報取得工程によって取得された第1通信情報に対応づけて第2通信情報記憶部に格納する第2通信情報格納工程と、前記第2通信情報記憶部に格納されている複数の第1通信情報の内、いずれか二つの第1通信情報各々が同一の第一の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該第1通信情報各々に対応づけて前記第2通信情報記憶部に格納されている第2通信情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御するサービス提供制御工程と、を含んだことを特徴とする。
また、本発明は、ネットワークに接続される複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置が当該サービスを制御するサービス提供方法を、コンピュータに実行させるサービス提供プログラムであって、前記サービスを利用することを要求する利用要求を前記複数の端末の内のいずれか一つの端末から受け付けた際に、当該端末と組で利用され第1の通信を確立する第1通信端末と、他の第1通信端末との間で確立された第1の通信を一意に識別する第1通信情報を取得する第1通信情報取得手順と、前記端末が当該サービス提供装置との間で前記サービスを利用する際に行う第2の通信を一意に識別する第2通信情報を、前記第1通信情報取得手順によって取得された第1通信情報に対応づけて第2通信情報記憶部に格納する第2通信情報格納手順と、前記第2通信情報記憶部に格納されている複数の第1通信情報の内、いずれか二つの第1通信情報各々が同一の第一の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該第1通信情報各々に対応づけて前記第2通信情報記憶部に格納されている第2通信情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御するサービス提供制御手順と、を前記サービス提供装置としてのコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明は、ネットワークに接続される複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置が、当該サービスを制御するサービス提供システムであって、前記サービス提供装置は、前記サービスを利用することを要求する利用要求を前記複数の端末の内のいずれか一つの端末から受け付けた際に、当該端末によって確立された第1の通信を一意に識別する第1通信情報を取得する第1通信情報取得手段と、前記利用要求を送信した前記端末が当該サービス提供装置との間で前記サービスを利用する際に行う第2の通信を一意に識別する第2通信情報を、前記第1通信情報取得手段によって取得された第1通信情報に対応づけて第2通信情報記憶手段に格納する第2通信情報格納手段と、前記第2通信情報記憶手段に格納されている複数の第1通信情報の内、いずれか二つの第1通信情報各々が同一の第一の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該第1通信情報各々に対応づけて前記第2通信情報記憶手段に格納されている第2通信情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御するサービス提供制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の通信を確立する端末は、当該第1の通信を発信する発信側の端末と、前記発信を着信する着信側の端末とであって、前記発信側の端末および前記着信側の端末それぞれは、前記第1通信情報を前記第1の通信に含まれる情報から収集する第1通信情報収集手段と、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を、前記サービス提供装置に送信する第1通信情報送信手段とを備え、前記サービス提供装置の第1通信情報取得手段は、前記第1通信情報を、前記第1通信情報送信手段によって送信されることで取得することを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の通信を確立する端末は、当該第1の通信を発信する発信側の端末と、前記発信を着信する着信側の端末とであって、前記発信側の端末または前記着信側の端末のいずれか一方は、前記第1通信情報を前記第1の通信に含まれる情報から収集する第1通信情報収集手段と、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を、前記サービス提供装置に送信する第1通信情報送信手段と、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を、他の端末との間で確立した前記第1の通信を用いて送信することで、当該第1の通信を確立した端末の他方に通知する第1通信情報通知手段とを備え、前記第1通信情報通知手段によって第1通信情報を通知された前記端末の他方は、前記第1通信情報通知手段によって通知されることで前記第1通信情報を収集する第1通信情報収集手段と、前記第1通信情報収集手段によって収集された第1通信情報を、前記サービス提供装置に送信する第1通信情報送信手段とを備え、前記サービス提供装置の第1通信情報取得手段は、前記第1通信情報を、前記端末の一方の第1通信情報送信手段によって送信されるとともに、前記端末の他方の第1通信情報送信手段によって送信されることで取得することを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の通信を制御する第1通信制御装置は、前記サービス提供装置の前記ネットワーク上における場所を示す場所情報を、前記第一の通信を確立した端末の双方もしくは一方に送信する場所情報送信手段を備え、前記場所情報送信手段によって場所情報を送信された前記端末は、送信された場所情報を用いて前記サービス提供装置にアクセスするアクセス手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記サービス提供制御手段は、前記第1の通信が切断されたことを示す切断情報を受信すると、当該第1の通信を一意に識別する第1通信情報各々に対応づけて前記第2通信情報記憶手段に格納されている第2通信情報各々を用いて提供されているサービスを終了するように制御することを特徴とする。
また、本発明は、前記サービス提供制御手段は、前記第2通信情報各々を用いて提供されていたサービスを終了することを示す終了情報を受信すると、当該第2通信情報各々に対応づけて前記第2通信情報記憶手段に格納されている第1通信情報各々によって一意に識別される第1の通信を切断する切断指示を、当該第1の通信を制御する第1通信制御装置に送信する切断指示送信手段と、前記第1通信制御装置は、前記切断指示送信手段によって送信された切断指示を受信すると、当該切断指示によって指示された第1の通信を切断するように制御する切断制御手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記サービス提供装置は、前記サービス提供制御手段によって前記第2通信情報を用いてサービスが提供された際に、提供された当該サービスに関する情報と、当該第2通信情報に対応づけて前記第2通信情報記憶手段に格納されている第1通信情報とを対応づけ、当該対応づけを予め設定された有効期間とともに第1通信情報記憶手段に格納する第1通信情報格納手段と、前記ネットワークに接続される複数の端末の内のいずれか一つの端末であって前記サービス提供制御手段によってサービスを提供された端末が、前記有効期間内に、前記第1通信情報記憶手段によって記憶されている第1通信情報を指定して前記サービス提供装置との間で前記第2の通信を行うと、当該第1通信情報を検索キーとして当該第1通信情報記憶手段を検索し、当該第1通信情報に対応づけて格納されている前記サービスに関する情報を取得するサービス情報取得手段と、前記サービス情報取得手段によって前記サービスに関する情報が取得されると、当該情報に基づいて、当該端末に対するサービスを制御する第2のサービス提供制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、ネットワークに接続される複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置が、当該サービスを制御するサービス提供システムであって、前記サービス提供装置は、前記サービスを利用することを要求する利用要求を前記複数の端末の内のいずれか一つの端末から受け付けた際に、当該端末と組で利用され第1の通信を確立する第1通信端末と、当該サービス提供装置との間で確立された第1の通信を一意に識別する第1通信情報を取得する第1通信情報取得手段と、前記利用要求を送信した前記端末が当該サービス提供装置との間で前記サービスを利用する際に行う第2の通信を一意に識別する第2通信情報を、前記第1通信情報取得手段によって取得された第1通信情報に対応づけて第2通信情報記憶手段に格納する第2通信情報格納手段と、前記第2通信情報記憶手段に格納されている複数の第1通信情報の内、いずれか一つの第1通信情報が当該サービス提供装置との間で確立された第1の通信であることを示す場合に、当該第1通信情報に対応づけて前記第2通信情報記憶手段に格納されている第2通信情報を用いて提供されるサービスを、当該第1通信情報と関連づけて制御するサービス提供制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、ネットワークに接続される端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置が、当該サービスを制御するサービス提供システムであって、前記サービス提供装置は、前記サービスを利用することを要求する利用要求を前複数の端末の内のいずれか一つの記端末から受け付けた際に、当該端末と当該サービス提供装置との間で確立された第1の通信を一意に識別する第1通信情報を取得する第1通信情報取得手段と、前記利用要求を送信した前記端末が当該サービス提供装置との間で前記サービスを利用する際に行う第2の通信を一意に識別する第2通信情報を、前記第1通信情報取得手段によって取得された第1通信情報に対応づけて第2通信情報記憶手段に格納する第2通信情報格納手段と、前記第2通信情報記憶手段に格納されている複数の第1通信情報の内、いずれか一つの第1通信情報が当該サービス提供装置との間で確立された第1の通信であることを示す場合に、当該第1通信情報に対応づけて前記第2通信情報記憶手段に格納されている第2通信情報を用いて提供されるサービスを、当該第1通信情報と関連づけて制御するサービス提供制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、端末側の形態が、第1の通信を確立する端末と、サービスを利用する端末とに分かれるケースにおいて、第1の通信を確立した通信相手のように、通信相手との関係が一時的な場合にも、サービス提供装置は、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。
本発明によれば、サービス提供装置が第1通信情報を取得するにあたり、ホームゲートウェイ装置が、第1通信情報を収集する機能を備えればよいことになる。
本発明によれば、ホームゲートウェイ装置の一方のみが第1通信情報を収集する機能を備えればよいことになる。
本発明によれば、端末側がサービス提供装置の場所情報を未知であっても、第1の通信を制御する第1通信制御装置から場所情報を通知されることで、サービス提供装置にアクセスすることが可能になる。
本発明によれば、サービス提供装置が第1通信情報を取得するにあたり、第1の通信を確立する端末が、第1通信情報を収集する機能を備えればよいことになる。
本発明によれば、サービス提供装置が第1通信情報を取得するにあたり、第1の通信を確立する端末の一方のみが、第1通信情報を収集する機能を備えればよいことになる。
本発明によれば、端末側がサービス提供装置の場所情報を未知であっても、第1の通信を制御する第1通信制御装置から場所情報を通知されることで、サービス提供装置にアクセスすることが可能になる。
本発明によれば、端末側の形態が、第1の通信を確立する機能とサービスを利用する機能とが一体型のケースにおいて、サービス提供装置は、第1の通信を確立した通信相手のように、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。
本発明によれば、サービス提供装置が第1通信情報を取得するにあたり、端末が、第1通信情報を収集する機能を備えればよいことになる。
本発明によれば、サービス提供装置が第1通信情報を取得するにあたり、端末の一方のみが、第1通信情報を収集する機能を備えればよいことになる。
本発明によれば、端末側がサービス提供装置の場所情報を未知であっても、第1の通信を制御する第1通信制御装置から場所情報を通知されることで、サービス提供装置にアクセスすることが可能になる。
本発明によれば、サービス提供装置は、第1の通信の終了制御と第2の通信の終了制御とを連携させることも可能になる。
本発明によれば、有効期間内であれば、過去に同一の第1の通信を確立した端末各々の一時的な通信関係(過去の通信関係)に基づいて、サービスを制御することが可能になる。
本発明によれば、端末とサービス提供装置との間で第1の通信が確立されるケースにおいて、サービス提供装置は、第1の通信を確立した通信相手のように、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るサービス提供システム、サービス提供方法およびサービス提供プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、実施例で用いる主要な用語、実施例1に係るサービス提供システムの概要および特徴、実施例1に係るサービス提供システムの構成、実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順、実施例1の効果を順に説明し、続いて、他の実施例について説明する。
[用語の説明]
まず最初に、以下の実施例で用いる主要な用語を説明する。「サービス」とは、いわゆるWebサービス(WWW関連技術を適用することで、アプリケーションの機能をネットワーク経由で実現するサービス)のことである。インターネットなどIPによって制御されるネットワークにおいて、「サービス提供装置」がサービスを制御し、ネットワークに接続する「端末」が「サービス」の提供を受けるという関係にある。
ところで、「サービス提供装置」は、端末各々の関係や端末とサービス提供装置との関係、もしくは端末を利用する利用者同士の関係などに基づいて、サービスを制御する。具体的に例を挙げて説明すると、例えば、IMサービスにおいて、端末Aを利用する利用者と端末Bを利用する利用者とがファイル共有を実現する場合を想定する。端末Bが、「サービス提供装置」にアクセスしている際に、端末Aが、「サービス提供装置」にファイルをアップロードしたとする。このような場合、「サービス提供装置」は、端末Aの利用者と端末Bの利用者との関係に基づいて、端末Bにファイルを送信する。すなわち、「サービス提供装置」は、例えば、端末Aの利用者から利用者IDやパスワードの入力を受け付け、端末Bの利用者から利用者IDやパスワードの入力を受け付けることで、端末Aの利用者と端末Bの利用者とを特定する。そして、「サービス提供装置」は、特定した端末Aの利用者と端末Bの利用者との関係が、ファイル共有を互いに認めている関係であれば、当該関係に基づいて、端末Bにファイルを送信するよう、サービスを制御するのである。
また、例えば、SNS(Social Networking Service)において、サイトの運営者である端末Aの利用者が端末Bの利用者にサイトを閲覧させる場合を想定する。このような場合、「サービス提供装置」は、端末Aの利用者と端末Bの利用者との関係に基づいて、端末Bの利用者によるサイトの閲覧を制御する。すなわち、「サービス提供装置」は、特定した端末Aの利用者と特定した端末Bの利用者との関係が、端末Aの利用者によって端末Bの利用者によるサイトの閲覧が認められている関係であれば、当該関係に基づいて、端末Bの利用者によるサイトの閲覧を許可するよう、サービスを制御するのである。
また、例えば、音楽情報を提供する「サービス提供装置」が、端末Aの利用者に音楽情報のダウンロードを許可する場合を想定する。このような場合、「サービス提供装置」は、端末Aの利用者と「サービス提供装置」との関係に基づいて、端末Aによるダウンロード通信を制御する。すなわち、「サービス提供装置」は、特定した端末Aの利用者と「サービス提供装置」との関係が、「サービス提供装置」によって端末Aの利用者によるダウンロード通信が認められている関係であれば、当該関係に基づいて、端末Aによるダウンロード通信を許可するよう、サービス提供を制御するのである。
このように、端末各々の関係や端末とサービス提供装置との関係、もしくは端末を利用する利用者同士の関係などは、そのサービス内容によって様々な態様があるが、いずれの場合も、「サービス提供装置」が、これらの関係に基づいてサービスを制御することに変わりはない。
もっとも、従来のWebサービスは、このような関係が、予め登録されたものであることを前提として提供されてきた。例えば、従来の「サービス提供装置」は、利用者同士の関係などを予めバディリストに登録し、登録したバディリストに基づいて、チャットや画像データの共有などのサービスを制御していたのである。これに対し、本発明における「サービス提供装置」は、予め登録されたバディリストのような関係のみならず、通信相手との関係が一時的な場合(アドホックに変化する関係の場合)にも、かかる一時的な通信関係に基づいて、チャットや画像データの共有などのサービスを制御するものである。
[実施例1に係るサービス提供システムの概要および特徴]
続いて、図1を用いて、実施例1に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明するための図である。
実施例1に係るサービス提供システムは、上記したように、ネットワークに接続する複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置がサービスを制御することを概要とし、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいてサービスを制御することを主たる特徴とする。
この主たる特徴について簡単に説明すると、まず、端末と端末との間で、SIP(Session Initiation Protocol)によって通信が確立される(図1の(1)を参照)。なお、以下では、SIPによってセッションが確立される過程を適宜『SIP通信』と表現する(すなわち、『SIP通信』は、SIPによって確立されたセッションそのものの通信、例えば、エンドユーザ間の音声パスやVPN(Virtual Private Network)などを意味するものではない)。
次に、端末は、サービスを利用することを要求する利用要求をサービス提供装置に送信する(図1の(2)を参照)。すると、サービス提供装置は、端末間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を取得する(図1の(3)を参照)。具体的には、端末が、SIP通信に含まれる情報からcallセッション情報を収集し、収集したcallセッション情報をサービス提供装置に送信することで、サービス提供装置は、callセッション情報を取得する。例えば、サービス提供装置は、一方の端末について、callセッション情報『100』を取得する。また、サービス提供装置は、他方の端末について、callセッション情報『100』を取得する。
そして、サービス提供装置は、端末がサービス提供装置との間で行うWeb通信を一意に識別する情報として当該Web通信に付与されたWebセッション情報を、当該端末から取得されたcallセッション情報と対応づけて記憶部に格納する(図1の(4)を参照)。具体的には、サービス提供装置は、Webセッション情報を払い出し、払い出したWebセッション情報をcallセッション情報と対応づけて記憶部に格納する。例えば、サービス提供装置は、一方の端末について、Webセッション情報『123』を払い出し、callセッション情報『100』と対応づけて格納する。また、サービス提供装置は、他方の端末について、Webセッション情報『456』を払い出し、callセッション情報『100』と対応づけて格納する。
続いて、サービス提供装置は、記憶部に格納されている複数のcallセッション情報の内、所定のcallセッション情報各々が、SIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該callセッション情報各々に対応づけて記憶部に格納されているWebセッション情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御する(図1の(5)を参照)。例えば、サービス提供装置は、callセッション情報『100』に対応づけて格納されているWebセッション情報『123』が付与されたWeb通信と、Webセッション情報『456』が付与されたWeb通信とを、SIPによって同一の通信として確立された関係であるとして、互いに関連づけて制御する。
すなわち、図1に例示するように、他方の端末が、Webセッション情報『456』が付与されたWeb通信によってサービス提供装置にアクセスしている際に、一方の端末が、Webセッション情報『123』が付与されたWeb通信によってサービス提供装置に画像データをアップロードしたとする。このような場合、実施例1におけるサービス提供装置は、端末各々の関係は、SIPによって同一の通信を確立した関係であるので、この関係は、画像データの共有を互いに認めている関係であるとして、他方の端末に画像データを送信するよう、サービスを制御する。
このようなことから、実施例1に係るサービス提供システムは、callセッション情報各々がSIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合に、callセッション情報各々に対応するWeb通信を互いに関連づけてサービスを制御するので、SIPによって同一の通信を確立した通信相手のように、通信相手となる端末との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいてサービス提供を実現することが可能になる。
なお、実施例1においては、callセッション情報各々がSIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合を、callセッション情報が一致(いずれのcallセッション情報も『100』)することで判定する手法について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。callセッション情報が一致しなくとも、同一の通信として確立されたという関連性を確認することができれば、具体的に判定する手法はいずれでもよい。
[実施例1に係るサービス提供システムの構成]
次に、図2および図3を用いて、実施例1に係るサービス提供システムの構成を説明する。図2は、実施例1に係るサービス提供システムの構成を示すブロック図であり、図3は、セッション情報記憶部を説明するための図である。なお、実施例1に係るサービス提供システムは、サービス提供装置と、SIP通信確立を要求する側の端末と、SIP通信確立の要求に応答する側の端末と、SIP通信を制御するSIP PROXYとで主に構成されるが、実施例1においては、両端末の構成がいずれもSIPフォン機能と情報表示機能との一体型である場合を想定し、また、SIP PROXYが汎用的なSIP PROXYである場合を想定するので、以下では、サービス提供装置および一方の端末についてのみ説明する。
[サービス提供装置100]
実施例1におけるサービス提供装置100は、以下に説明する各部が汎用的なサーバなどに備えられることによって実現され、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
通信部110は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)通信用の一般的なインタフェースおよびライブラリを備え、端末200との間で情報を送受信する。具体的には、通信部110は、後述するcallセッション情報受信部131が端末200からcallセッション情報を受信する通信や、後述するWebセッション情報払出部132が端末200にWebセッション情報を送信する通信や、後述するサービス提供部134が端末200にサービスを提供する通信などを行う。なお、実施例1においては、上記したいずれの通信もHTTPで行われるものとして説明するが、中でも、サービス提供部134による通信はWebサービスに関係する通信であるという意味で、「Web通信」と呼ぶ。
記憶部120は、制御部130における各種制御に用いられる情報を記憶し、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、セッション情報記憶部121を備える。なお、セッション情報記憶部121は、特許請求の範囲に記載の「第2通信情報記憶手段」に対応する。
セッション情報記憶部121は、Webセッション情報をcallセッション情報と対応づけて記憶する。具体的には、セッション情報記憶部121は、まず、後述するcallセッション情報受信部131によって受信されたcallセッション情報を記憶し、次に、後述するWebセッション情報払出部132によって払い出されたWebセッション情報をcallセッション情報と対応づけて記憶する。また、セッション情報記憶部121が記憶したこれらのセッション情報は、後述するサービス提供部134による処理に利用されるなどする。
ここで、callセッション情報およびWebセッション情報について説明する。本来、セッション情報とは、OSI(Open Systems Interconnection)でいうところの第5層で通信を一意に識別する情報である。すなわち、実施例1に係るサービス提供システムにおいては、通信として、SIP通信とWeb通信(HTTP通信)とが行われることを想定しているが、SIP通信もWeb通信も、いずれもTCP(Transmission Control Protocol)通信であるという点で、第4層では識別することができない。このため、端末間で確立された通信にセッション情報が付与されることで、当該通信がSIP通信であるのか、あるいは、Web通信であるのかが識別される。すなわち、callセッション情報とは、SIP通信であることを示すセッション情報であり、Webセッション情報とは、Web通信であることを示すセッション情報である。
また、セッション情報は、単にSIP通信とWeb通信とを識別するのみならず、端末間で確立された通信が、他の端末間で確立された通信とは異なる通信であることをも識別する。これを言い換えると、callセッション情報とは、端末間でSIPによって確立された通信を一意に識別する情報であり、Webセッション情報とは、端末間で確立されたWeb通信を一意に識別する情報である。callセッション情報としては、SIP通信に含まれる情報である『Call-ID』、または、『From』、『To』、『tag』、IPアドレス、もしくは、これらの組合せを用いる手法や、SIP通信に含まれるその他の情報を組合せて用いる手法などが考えられ、SIPによって確立された通信を一意に識別することが可能な情報を用いる手法であれば、どのような手法でもよい。一方、Webセッション情報としては、端末200がWeb通信を行う際に利用するブラウザに付与された情報である『セッションID』(CookieのIDなど)を用いる手法などが考えられる。なお、これらのcallセッション情報やWebセッション情報は、一般的には確立されたセッションごとにユニークに生成されるものであり、通常のアプリケーション利用の範囲では、競合しないものである。
セッション情報記憶部121の説明に戻ると、セッション情報記憶部121は、例えば、図3に示すように、callセッション情報とWebセッション情報との対応づけを記憶する。すなわち、後述するcallセッション情報受信部131によって一方の端末200からcallセッション情報『100』が受信されると、セッション情報記憶部121は、図3の(A)に示すように、callセッション情報『100』を記憶する。次に、後述するWebセッション情報払出部132によってWebセッション情報『123』が払い出されると、セッション情報記憶部121は、図3の(B)に示すように、Webセッション情報『123』をcallセッション情報『100』に対応づけて記憶する。同様に、セッション情報記憶部121は、他方の端末200についても、図3の(C)に示すように、callセッション情報『100』を記憶し、図3の(D)に示すように、Webセッション情報『456』をcallセッション情報『100』に対応づけて記憶する。その後、後述するサービス提供部134による関連づけが行われると、セッション情報記憶部121は、図3の(E)に示すように、関連づけを記憶する。なお、図3に示すcallセッション情報やWebセッション情報は、説明の便宜上から特定の数字を示したものに過ぎず、数字に何ら特別の意味があるものではない。
図2に戻り、制御部130は、サービス提供装置100における各種制御を行い、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、callセッション情報受信部131と、Webセッション情報払出部132と、関連づけ部133と、サービス提供部134とを備える。なお、callセッション情報受信部131は、特許請求の範囲に記載の「第1通信情報取得手段」に対応し、関連づけ部133は、特許請求の範囲に記載の「第2通信情報格納手段」に対応し、サービス提供部134は、特許請求の範囲に記載の「サービス提供制御手段」に対応する。
callセッション情報受信部131は、callセッション情報を受信する。具体的には、callセッション情報受信部131は、SIPによって通信を確立した端末200から送信されたcallセッション情報を受信することで、callセッション情報を取得する。また、callセッション情報受信部131は、受信したcallセッション情報を、セッション情報記憶部121に格納する。
Webセッション情報払出部132は、Webセッション情報を払い出す。具体的には、Webセッション情報払出部132は、callセッション情報受信部131によってcallセッション情報が受信されると、当該callセッション情報を送信した端末200が行うWeb通信(サービス提供を受けるために端末200がサービス提供装置100との間で行うWeb通信)に付与する情報として、Webセッション情報を払い出す。また、Webセッション情報払出部132は、払い出したWebセッション情報を、端末200に送信する。
関連づけ部133は、Webセッション情報をcallセッション情報に対応づけて格納する。具体的には、関連づけ部133は、Webセッション情報払出部132によって払い出されたWebセッション情報を、callセッション情報受信部131によって取得されたcallセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部121に格納する。
サービス提供部134は、サービスを制御する。具体的には、サービス提供部134は、セッション情報記憶部121に格納されているWebセッション情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御する。
例えば、サービス提供部134は、図3の(D)および(E)に示すように、セッション情報記憶部121によって記憶されている複数のcallセッション情報の内、2つのcallセッション情報『100』各々が、SIPによって同一の通信として確立されたものであることを判別する。そして、サービス提供部134は、callセッション情報『100』に対応づけて記憶されているWebセッション情報『123』が付与されたWeb通信と、Webセッション情報『456』が付与されたWeb通信とを用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御する。
すなわち、例えば、他方の端末200が、Webセッション情報『456』が付与されたWeb通信によってサービス提供装置100にアクセスしている際に、一方の端末200が、Webセッション情報『123』が付与されたWeb通信によってサービス提供装置100に画像データをアップロードしたとする。このような場合、端末200各々の関係は、SIPによって同一の通信を確立した関係であるので、この関係は、画像データの共有を互いに認めている関係であるとして、実施例1におけるサービス提供部134は、他方の端末200に画像データを送信するよう、サービスを制御する。
ここで、改めて、サービス提供装置100によるサービス提供について考える。すなわち、サービス提供装置100によるサービス提供が、端末200各々の関係に基づいて制御される点は、従来のサービス提供装置と同様であるが、実施例1におけるサービス提供装置100が、「端末200各々の関係」をどのように把握しているかが重要である。
つまり、実施例1におけるサービス提供装置100は、従来のサービス提供装置のように、予め記憶部に登録された関係を「端末200各々の関係」として把握するのではなく、サービス提供部134が、callセッション情報各々がSIPによって同一の通信を確立したものであることを示す場合に、「端末200各々の関係」を把握するのである。言い換えると、サービス提供装置100は、SIPによって同一の通信を確立した端末200各々の関係のように、通信相手となる端末200との関係が一時的な場合にも、かかる一時的な通信関係に基づいて、当該端末200各々において行われるWeb通信を互いに関連づけることで、一時的な通信関係に関連づけたサービス提供を可能としている。
なお、実施例1のように、第1の通信がSIPによって通信を確立する過程の通信である場合には、「端末200各々の関係」がSIPによる認証済みの関係であるという点でも意味がある。すなわち、SIP通信においては、Digest(ダイジェスト)認証などが行われるのが一般的であり、端末200の間でSIPによって通信が確立されたということは、端末200各々の関係が認証済みであることを示す。
[端末200]
実施例1における端末200は、以下に説明する各部が汎用的なPC(Personal Computer)などに備えられることによって実現され、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、入力部201と、出力部202と、入出力制御I/F部203と、SIPフォン機能部210と、情報表示機能部220とを備える。
入力部201は、SIPフォン機能部210や情報表示機能部220に用いられる情報や、各種処理をするための操作指示などを、番号キー、キーボード、マウス、マイクなどによって入力する。例えば、入力部201は、他方の端末200との間でSIPによって通信を確立するにあたり、SIP−URI(Uniform Resource Identifier)の元になる電話番号を、キーボードによって入力するなどする。
出力部202は、SIPフォン機能部210や情報表示機能部220による各種処理の結果や、各種処理をするための操作指示などを、ディスプレイ、プリンタ、スピーカなどに出力する。例えば、出力部202は、後述するサービス利用部225によってサービス提供装置100からサービス提供を受けた際に、当該サービスの内容をディスプレイに表示するなどする。
入出力制御I/F部203は、入力部201と、出力部202と、SIPフォン機能部210と、情報表示機能部220との間における情報転送を制御する。
SIPフォン機能部210は、端末200において、SIPによって通信を確立する過程の通信(SIP通信)や、SIPによって確立された通信を行う部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、SIP通信部211と、制御部212とを備える。
SIP通信部211は、SIP用の一般的なインタフェースおよびライブラリを備え、他方の端末200との間で(SIP PROXYを介するなどして)情報を送受信する。具体的には、SIP通信部211は、他方の端末200との間でSIPによって確立される通信の情報などを送受信する。
制御部212は、SIPフォン機能部210における各種制御を行い、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、callセッション情報収集部213と、起動指示部214とを備える。なお、callセッション情報収集部213は、特許請求の範囲に記載の「第1通信情報収集手段」に対応する。
callセッション情報収集部213は、callセッション情報を収集する。具体的には、callセッション情報収集部213は、他方の端末200との間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、SIP通信に含まれる情報から収集する。また、callセッション情報収集部213は、収集したcallセッション情報を、起動指示部214に伝達する。例えば、callセッション情報収集部213は、callセッション情報としては、SIP通信に含まれる『Call-ID』、または、『From』、『To』、『tag』、IPアドレス、もしくは、これらの組合せを収集したり、SIP通信に含まれるその他の情報を収集する。なお、callセッション情報は、SIPによって確立された通信を一意に識別することが可能な情報であれば、どのような情報であってもよい。
起動指示部214は、情報表示機能部220を起動する指示を行う。具体的には、起動指示部214は、callセッション情報収集部213によってcallセッション情報を伝達されると、情報表示機能部220を起動する指示(情報表示機能部220が起動している場合には、後述するcallセッション情報送信部223を起動する指示など)を行うとともに、サービス提供装置100のURL(Uniform Resource Locator)やcallセッション情報をcallセッション情報送信部223に伝達する。
情報表示機能部220は、端末200において、HTTP通信を行うブラウザであり、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、HTTP通信部221と、制御部222とを備える。
HTTP通信部221は、HTTP通信用の一般的なインタフェースおよびライブラリを備え、サービス提供装置100との間で情報を送受信する。具体的には、HTTP通信部221は、後述するcallセッション情報送信部223からサービス提供装置100にcallセッション情報を送信する通信や、後述するWebセッション情報受信部224がサービス提供装置100からWebセッション情報を受信する通信や、後述するサービス利用部225がサービス提供装置100からサービス提供を受ける通信などを行う。
制御部222は、情報表示機能部220における各種制御を行い、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、callセッション情報送信部223と、Webセッション情報受信部224と、サービス利用部225とを備える。なお、callセッション情報送信部223は、特許請求の範囲に記載の「第1通信情報送信手段」および「第1通信情報通知手段」に対応する。
callセッション情報送信部223は、callセッション情報を送信する。具体的には、callセッション情報送信部223は、起動指示部214からサービス提供装置100のURLやcallセッション情報を伝達されると、URLで示されるサービス提供装置100にcallセッション情報を送信する。なお、実施例1においては、端末200がサービス提供装置100のURLを予め記憶部に記憶していることで、callセッション情報送信部223が当該URLで示されるサービス提供装置100にcallセッション情報を送信する。
Webセッション情報受信部224は、Webセッション情報を受信する。具体的には、Webセッション情報受信部224は、サービス提供装置100からWebセッション情報を受信する。また、Webセッション情報受信部224は、受信したWebセッション情報を、サービス利用部225に伝達する。
サービス利用部225は、サービス提供装置100によって提供されるサービスの提供を受け、サービスを利用する。具体的には、サービス利用部225は、Webセッション情報受信部224によって伝達されたWebセッション情報を、HTTP通信を行うブラウザに付与し、サービス提供を受けるために、サービス提供装置100との間でWeb通信を行う。
[実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順]
次に、図4〜図6を用いて、実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順を説明する。図4は、実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順(その1)を示すシーケンス図であり、図5は、実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順(その2)を示すシーケンス図であり、図6は、実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順(その3)を示すシーケンス図である。
[処理の手順(その1) 図4]
図4に示すように、まず、両端末200のSIP通信部211間で、ステップS101−1〜ステップS103−2のSIP通信がSIP PROXY300を介して行われ、その結果、ステップS104において、両端末200間でSIPによって通信が確立される。なお、SIP通信におけるDigest認証やREGISTER処理などについては図示していないが、一般的なSIP通信と同様、ステップS101−1よりも前に行われている。
両端末200間でSIPによって通信が確立されると、一方の端末200のcallセッション情報収集部213は、他方の端末200との間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、SIP通信に含まれる情報から収集する(ステップS110)。
そして、一方の端末200の起動指示部214は、情報表示機能部220を起動する指示を行うとともに、サービス提供装置100のURLやcallセッション情報を、情報表示機能部220のcallセッション情報送信部223に伝達する(ステップS111)。
すると、callセッション情報送信部223は、URLで示されるサービス提供装置100にcallセッション情報を送信する(ステップS112)。なお、図4に示すように、他方の端末200も、ステップS110〜ステップS112と同様の処理を行っているが、サービス提供装置100にcallセッション情報を送信するタイミングは、両端末200で同じタイミングになってもよいし、異なるタイミングになってもよい。
一方、サービス提供装置100のcallセッション情報受信部131が、端末200から送信されたcallセッション情報を受信すると、続いて、Webセッション情報払出部132が、当該callセッション情報を送信した端末200が行うWeb通信(サービス提供を受けるために端末200がサービス提供装置100との間で行うWeb通信)に付与する情報として、Webセッション情報を払い出し(ステップS113)、払い出したWebセッション情報を、端末200に送信する(ステップS114)。
次に、サービス提供装置100の関連づけ部133は、ステップS113において端末200について払い出されたWebセッション情報を、ステップS112において端末200について取得されたcallセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部121に格納する。そして、サービス提供装置100のサービス提供部134は、セッション情報記憶部121に格納されている複数のcallセッション情報の内、所定のcallセッション情報各々がSIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該callセッション情報各々に対応づけて格納されているWebセッション情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御する(ステップS115〜S116)。
なお、図4に示す『callセッション情報のマッチング』とは、サービス提供部134が、callセッション情報各々について、SIPによって同一の通信として確立されたものであるか否かを判別することを意味する。また、図4に示す『発着端末の紐付け』とは、サービス提供部134が、端末200各々のWeb通信に付与されたWebセッション情報各々を、互いに関連づけることで、端末200各々のWeb通信を、SIPによって同一の通信が確立された関係として扱うことを意味する。
こうして、サービス提供装置100のサービス提供部134は、ステップS115において行われた関連づけに基づいて、サービスを制御する。
すなわち、例えば、一方の端末200のサービス利用部225が、ステップS114で払い出されたWebセッション情報が付与されたWeb通信によって、サービス提供装置100に画像データをアップロードし(ステップS116−1)、他方の端末200のサービス利用部225が、同じくサービス提供装置100から払い出されたWebセッション情報が付与されたWeb通信によって、サービス提供装置100にアクセスしていたとする(ステップS116−2)。すると、サービス提供部134は、他方の端末200に画像データを送信するよう、サービスを制御するので、他方の端末200に画像データが送信され(ステップS116−3)、他方の端末200の情報表示機能部200は、出力部202に画像データを表示するなどする(ステップS116−4)。
このようなことから、実施例1に係るサービス提供システムは、SIPによって同一の通信を確立した通信相手のように、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいてサービス提供を実現することが可能になる。
なお、実施例1においては、ステップS113〜S114においてWebセッション情報を払い出した後に、ステップS115においてcallセッション情報のマッチングを行う処理手順を示したが、本発明はこれに限られるものではない。図4に示す『callセッション情報のマッチング』とは、サービス提供部134が、callセッション情報各々について、SIPによって同一の通信として確立されたものであるか否かを判別することを意味するものであるが、このような判別は、例えば、ステップS113でWebセッション情報を払い出す前や、ステップS114でWebセッション情報を送信する前などに行ってもよい。
[処理の手順(その2) 図5]
以下では、図5に示す処理の手順(その2)が、図4に示す処理の手順(その1)と異なる点を中心に説明する。図4に示す処理の手順では、両端末200においてcallセッション情報の収集が行われていたが、図5に示す処理の手順では、一方の端末200においてのみcallセッション情報の収集が行われている。さらに、図5に示す処理の手順では、SIPによって通信が確立された後に、SIP PROXY300から端末200各々に対してサービス提供装置100のURLを送信する処理が追加されている。
すなわち、図4に示す処理の手順では、両端末200にとってサービス提供装置100のURLが既知である場合を想定していたが、図5に示す処理の手順では、両端末200にとってサービス提供装置100のURLが未知である場合を想定している。
図5に示すように、まず、両端末200のSIP通信部211間で、図4のステップS101−1〜ステップS103−2と同様、ステップS201−1〜ステップS203−2のSIP通信が行われ、その結果、両端末200間で通信が確立される。もっとも、図5に示す処理の手順では、両端末200間でSIPによって通信が確立された後、SIP PROXY300から端末200各々に対してサービス提供装置100のURLを送信する(ステップS204−1〜S204−2)。こうして、両端末200各々にとって、サービス提供装置100のURLが既知となり、両端末200各々は、SIP PROXY300に誘導されるように、サービス提供装置100にアクセスすることができる。
続いて、端末200のcallセッション情報収集部213は、他方の端末200との間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、SIP通信に含まれる情報から収集し(ステップS210)、起動指示部214は、ステップS204−1においてSIP PROXY300から送信されたサービス提供装置100のURLや、ステップS210において収集されたcallセッション情報を、情報表示機能部220のcallセッション情報送信部223に伝達する(ステップS211)。
続いて、図4のステップS112〜S114と同様、ステップS212〜S214の処理が行われるが、これとは別に、callセッション情報送信部223は、SIP通信に含まれる情報である『From』などから通信先となる端末200を特定し(ステップS215)、両端末200間でSIPによって確立した通信(MESSAGEなど)を用いることで、SIPによって同一の通信を確立した他方の端末200に、ステップS210において収集されたcallセッション情報を通知する(ステップS216−1〜S217−2)。
その後、他方の端末200の起動指示部214は、一方の端末200から通知されたcallセッション情報を、情報表示機能部220のcallセッション情報送信部223に伝達し(ステップS218)、以降、図4と同様に、処理が行われることになる。
なお、上記の処理の手順は、SIPによって通信が確立される際の発信側の端末200と着信側の端末200とが入れ替わってもよい。
[処理の手順(その3) 図6]
以下では、図6に示す処理の手順(その3)が、図4に示す処理の手順(その1)や図5に示す処理の手順(その2)と異なる点を中心に説明する。図4に示す処理の手順(その1)や図5に示す処理の手順(その2)では、サービス提供装置100のサービス提供部134がサービスを制御する際に、両端末200各々に対してサービスを制御する処理の手順を例示していたが(ステップS116−1〜S116−4など)、本発明はこれに限られるものではない。サービス提供装置100のサービス提供部134は、一方の端末200に対してのみサービスを制御するのでもよい。これを示したものが、図6のステップS323−1〜S323−3であり、その他の処理の手順は、図4や図5に示した処理の手順と同様となる。
[実施例1の効果]
上記してきたように、実施例1によれば、callセッション情報各々がSIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合に、callセッション情報各々に対応するWeb通信を互いに関連づけてサービスを制御するので、SIPによって同一の通信を確立した通信相手のように、通信相手となる端末との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいてサービス提供を実現することが可能になる。
すなわち、実施例1によれば、サービス提供装置は、SIP通信を確立する毎に払い出されるユニークなcallセッション情報を用いて、SIP通信を確立した端末各々の関係に基づいてWebサービスを制御することが可能になり、従来のIMサービスのように、バディリスト等に基づいた発着端末の紐付けが不要になる。
また、従来のIMサービスなどにおいては、当該IMサービスに対応する専用アプリケーションが端末内にインストールされなければならなかったが、実施例1によれば、端末は、Web通信(HTTP通信)を行うブラウザを基本機能として備えていればよく、サービスごとの専用アプリケーションを備える必要はない。
また、従来のIMサービスなどにおいては、当該IMサービスを利用するにあたり、端末の利用者は、会員IDやパスワード等を入力しなければならなかったが、実施例1によれば、端末の利用者は、SIP通信の発信操作(例えば、番号入力)という簡易な操作のみで、Webサービスを利用することができる。
また、従来のIMサービスの中には、サービスを提供するURLを知る者であれば、誰でもアクセスすることが可能である、といったセキュリティレベルの低いサービスもあったが、実施例1によれば、少なくともSIPにおける認証が行われた関係(ネットワークで接続が保証された通信相手との関係)であるという点で、セキュリティを確保することができる。
また、実施例1によれば、端末側の形態が、SIPフォン機能と情報表示機能とが一体型のケースにおいて、サービス提供装置は、SIPによって通信を確立した通信相手のように、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。
また、実施例1によれば、サービス提供装置がcallセッション情報を取得するにあたり、端末の一方のみが、callセッション情報を収集する機能を備えればよいことになる。
さて、これまで、実施例1として、SIPフォン機能部と情報表示機能部とを一体化して備えた端末に対して、サービス提供装置がサービスを提供する手法について説明してきた。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。SIPフォン機能と情報表示機能とが各々異なる端末に備えられる場合(SIPフォン機能を備えたSIPフォンと、情報表示機能を備えた情報表示端末とで構成される場合)や、複数台のSIPフォンと複数台の情報表示端末とで構成される場合にも、本発明におけるサービス提供装置はサービスを提供することが可能である。すなわち、いずれの場合にも、SIPフォンと情報表示端末との間の情報伝達を代行するとともに、サービス提供の対象となる情報表示端末を特定する装置が別途必要になると考えられるが、以下の実施例2においては、いわゆるHGW(Home GateWay)が、かかる装置としての役割を果たしている。以下、実施例2として説明する。
[実施例2に係るサービス提供システムの概要および特徴]
まず、図7を用いて、実施例2に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明する。図7は、実施例2に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明するための図である。
実施例2に係るサービス提供システムは、上記したように、ネットワークに接続される複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置がサービスを制御することを概要とし、端末側が、複数台のSIPフォンと複数台の情報表示端末とで構成される下、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することを主たる特徴とする。
この主たる特徴について簡単に説明すると、まず、実施例2に係るサービス提供システムにおいて、端末側のネットワークには、実施例1とは異なり、HGWが設置される。図7では、HGWとSIPフォンと情報表示端末との接続関係を明示していないが、HGWの配下にSIPフォンと情報表示端末とが接続される関係であり、また、HGWは、SIPフォンによる通信と、情報表示端末による通信とをともに制御する装置である。すなわち、SIPフォンによる通信も、情報表示端末による通信も、いずれもHGWを経由してネットワークに接続される構成である。
また、図7では明示していないが、HGWは、SIPフォンと、当該SIPフォンと組で利用される情報表示端末と、当該情報表示端末のブラウザセッション情報との対応づけを、予め記憶している。ここで、ブラウザセッション情報とは、HGWが、複数の情報表示端末の中から所定の情報表示端末を特定するために用いる情報である。
このような構成の下、まず、SIPフォンとSIPフォンとの間で、SIPによって通信が確立される(図7の(1)を参照)。
次に、SIPフォンと組で利用される情報表示端末は、サービスを利用することを要求する利用要求をサービス提供装置に送信する(図7の(2)を参照)。すると、サービス提供装置は、SIPフォン間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を取得する(図7の(3)を参照)。この時、実施例2においては、実施例1と異なり、HGWが、SIP通信に含まれる情報からcallセッション情報を収集し、収集したcallセッション情報を情報表示端末(SIPによって通信を確立したSIPフォンと組で利用される情報表示端末)に送信する。そして、情報表示端末が、HGWから送信されたcallセッション情報をサービス提供装置に転送する。こうして、サービス提供装置は、callセッション情報を取得する。
ここで、HGWが収集したcallセッション情報を情報表示端末に送信する際に、HGWは、SIPフォンと情報表示端末とブラウザセッション情報との対応づけを用いている。具体的には、HGWは、SIP通信に含まれる情報からcallセッション情報を収集するとともに、当該通信を確立したSIPフォンを一意に識別する情報をも収集する。次に、HGWは、SIPフォンと組で利用される情報表示端末と、当該情報表示端末のブラウザセッション情報とを、予め記憶している対応づけから特定する。そして、HGWは、HGWに対してブラウザセッション情報とともにポーリングを行っている複数の情報表示端末の中から、ブラウザセッション情報をキーとして、callセッション情報を送信すべき情報表示端末を特定し、callセッション情報を送信する。その後、情報表示端末が、HGWから送信されたcallセッション情報をサービス提供装置に転送する。
すると、サービス提供装置は、情報表示端末がサービス提供装置との間で行うWeb通信に付与されたWebセッション情報を、当該情報表示端末と組で利用されるSIPフォンについて取得されたcallセッション情報と対応づけて記憶部に格納する(図7の(4)を参照)。具体的には、サービス提供装置は、Webセッション情報を払い出し、払い出したWebセッション情報をcallセッション情報と対応づけて記憶部に格納する。
その後は、実施例1と同様、サービス提供装置は、記憶部に格納されている複数のcallセッション情報の内、所定のcallセッション情報各々が、SIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該callセッション情報各々に対応づけて記憶部に格納されているWebセッション情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御する(図1の(5)を参照)。
このようなことから、実施例2に係るサービス提供システムは、callセッション情報各々がSIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合に、callセッション情報各々に対応するWeb通信各々を互いに関連づけてサービスを制御するので、端末側が、複数台のSIPフォンと複数台の情報表示端末とで構成される下、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいてサービス提供を実現することが可能になる。
なお、実施例2においては、SIP通信の発信側と着信側とのいずれもが、HGWを設置した方式によって実現される事例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、サービス提供装置において、callセッション情報とWebセッション情報との対応づけを把握することができるのであれば、発信側と着信側とが異なる方式で実現される事例にも、本発明を同様に適用することができる。例えば、発信側が、HGWを設置した方式であり、着信側が、SIPフォン機能部と情報表示機能部とを一体化して備えた端末による方式である場合にも、本発明を同様に適用することができる。
[実施例2に係るサービス提供システムの構成]
次に、図8〜図9を用いて、実施例2に係るサービス提供システムの構成を説明する。図8は、実施例2に係るサービス提供システムの構成を示すブロック図であり、図9は、ブラウザセッション情報記憶部を説明するための図である。なお、以下では、実施例1と異なる点を中心に説明する。
[HGW400]
実施例2におけるHGW400は、以下に説明する各部が汎用的なゲートウェイ装置などに備えられることによって実現され、特に本発明に密接に関連するものとしては、図8に示すように、SIP通信部/HTTP通信部410と、記憶部420と、制御部430とを備える。
SIP通信部/HTTP通信部410は、SIP用およびHTTP通信用の一般的なインタフェースおよびライブラリを備え、SIPフォン250とSIP PROXY300との間の通信や、情報表示端末260とサービス提供装置150との間の通信を制御する。
記憶部420は、制御部430における各種制御に用いられる情報を記憶し、特に本発明に密接に関連するものとしては、図8に示すように、ブラウザセッション情報記憶部421を備える。
ブラウザセッション情報記憶部421は、配下の情報表示端末260に割り当てられたブラウザセッション情報を予め記憶する。具体的には、ブラウザセッション情報記憶部421は、SIPフォン250を一意に識別する情報(SIPフォンID)と、当該SIPフォン250と組で利用される情報表示端末260を一意に識別する情報(情報表示端末ID)と、当該情報表示端末260を特定するためのブラウザセッション情報とを対応づけて予め記憶する。また、ブラウザセッション情報記憶部421が記憶するこれらの情報は、後述する情報表示端末特定部433による処理に利用されるなどする。なお、SIPフォンと情報表示端末とが「組で利用される」状況としては、例えば、SIPフォンと情報表示端末とが同じ利用者によって利用される場合などが想定される。
ここで、SIPフォンIDとは、例えば、SIPフォンの内線番号のことである。HGWの配下に複数のSIPフォンが接続される構成(複数のSIPフォンが同時に通信を行う構成)の場合、SIP−URIはHGWに対して付与され、HGW配下のSIPフォン各々には、内線番号が付与される。すなわち、HGW配下のSIPフォンを通信相手として指定する際には、HGWのSIP−URIと内線番号との組み合わせが指定されなければならない。
ブラウザセッション情報記憶部421の説明に戻ると、ブラウザセッション情報記憶部421は、例えば、図9に示すように、SIPフォンIDと情報表示端末IDとブラウザセッション情報との対応づけを記憶する。なお、図9に示すSIPフォンIDや情報表示端末IDやブラウザセッション情報は、説明の便宜上から特定の数字を示したものに過ぎず、数字に何ら特別の意味があるものではない。
図8に戻り、制御部430は、HGW400における各種制御を行い、特に本発明に密接に関連するものとしては、図8に示すように、callセッション情報収集部431と、SIPフォンID収集部432と、情報表示端末特定部433と、アクセス先変更指示部434とを備える。なお、callセッション情報収集部431は、特許請求の範囲に記載の「第1通信情報収集手段」および「第1通信情報送信手段」に対応する。また、図8の点線は、callセッション情報収集部431およびSIPフォンID収集部432が、SIPフォン250に関連して処理が行われる部であり、情報表示端末特定部433およびアクセス先変更指示部434が、情報表示端末260に関連して処理が行われる部であることを、説明の便宜上の区分けとして示すものに過ぎない。
callセッション情報収集部431は、callセッション情報を収集する。具体的には、callセッション情報収集部431は、配下のSIPフォン250と他方のSIPフォン250との間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、SIP通信に含まれる情報から収集する。また、callセッション情報収集部431は、収集したcallセッション情報を情報表示端末特定部433に伝達する。
SIPフォンID収集部432は、SIPフォンIDを収集する。具体的には、SIPフォンID収集部432は、配下のSIPフォン250を一意に識別する情報であるSIPフォンIDを、SIP通信に含まれる情報から収集する。また、SIPフォンID収集部432は、収集したSIPフォンIDを情報表示端末特定部433に伝達する。
情報表示端末特定部433は、SIPによって通信を確立したSIPフォン250と組で利用される情報表示端末260を特定する。具体的には、情報表示端末特定部433は、SIPフォンID収集部432によって収集されたSIPフォンIDを検索キーとして、ブラウザセッション情報記憶部421を検索し、当該SIPフォンIDによって一意に識別されるSIPフォン250と組で利用される情報表示端末260を特定するとともに、当該情報表示端末260のブラウザセッション情報を特定する。次に、情報表示端末特定部433は、特定したブラウザセッション情報と、HGW400に対してポーリングを行う複数の情報表示端末260各々のブラウザセッション情報とを比較し、ブラウザセッション情報が一致したポーリングを行っている情報表示端末260が、SIPによって通信を確立したSIPフォン250と組で利用される情報表示端末260であると特定する。そして、情報表示端末特定部433は、アクセス先変更指示部434に、情報表示端末260の特定情報とcallセッション情報とを伝達する。
アクセス先変更指示部434は、アクセス先変更指示を情報表示端末260に対して行う。具体的には、アクセス先変更指示部434は、情報表示端末特定部433から情報表示端末260の特定情報とcallセッション情報とを伝達されると、特定情報で特定される情報表示端末260に対して、サービス提供装置150のURLにアクセス先を変更するよう指示するリダイレクト指示を、callセッション情報とともに行う。
[SIPフォン250]
実施例2におけるSIPフォン250は、汎用的なSIPフォンによって実現され、特に本発明に密接に関連するものとしては、図8に示すように、入力部251と、出力部252と、入出力制御I/F部253と、SIP通信部254とを備える。
いずれも汎用的なSIPフォン250と同様であるので簡単に説明すると、入力部251は、SIPフォン250に用いられる情報や、各種処理をするための操作指示などを、番号キーやマイクなどによって入力し、出力部252は、SIPフォン250による各種処理の結果や、各種処理をするための操作指示などを、ディスプレイやスピーカに出力し、入出力制御I/F部253は、入力部251と、出力部252と、SIP通信部254との間における情報転送を制御し、SIP通信部254は、SIP通信用の一般的なインタフェースおよびライブラリを備え、他方のSIPフォン250との間で(HGW400を介して)情報を送受信する。
[情報表示端末260]
実施例2における情報表示端末260は、以下に説明する各部が汎用的なPCや情報家電などに備えられることによって実現され、特に本発明に密接に関連するものとしては、図8に示すように、入力部261と、出力部262と、入出力制御I/F部263と、HTTP通信部264と、制御部265とを備える。
入力部261は、情報表示端末260に用いられる情報や、各種処理をするための操作指示などを、キーボード、マウス、リモコンなどによって入力し、出力部262は、情報表示端末260による各種処理の結果や、各種処理をするための操作指示などを、ディスプレイやプリンタなどに出力し、入出力制御I/F部263は、入力部261と、出力部262と、HTTP通信部264と、制御部265との間における情報転送を制御し、HTTP通信部264は、HTTP通信用の一般的なインタフェースおよびライブラリを備え、サービス提供装置150との間で(HGW400を介して)情報を送受信する。
制御部265は、情報表示端末260における各種制御を行い、特に本発明に密接に関連するものとしては、図8に示すように、callセッション情報送信部266と、Webセッション情報受信部267と、サービス利用部268とを備える。なお、callセッション情報送信部266は、特許請求の範囲に記載の「第1通信情報転送手段」に対応する。
callセッション情報送信部266は、callセッション情報を送信する。具体的には、callセッション情報送信部266は、HGW400のアクセス先変更指示部434によってリダイレクトされると、アクセス先をサービス提供装置150に変更し、callセッション情報をサービス提供装置150に送信する。この時、callセッション情報送信部266は、HTTP通信を行うブラウザによってサービス提供装置150にアクセスするので、当該HTTP通信には、情報表示端末260のWebセッション情報が付与されている。
Webセッション情報受信部267は、Webセッション情報を受信する。具体的には、Webセッション情報受信部267は、サービス提供装置150からWebセッション情報を受信する。また、Webセッション情報受信部267は、受信したWebセッション情報を、サービス利用部268に伝達する。
サービス利用部268は、サービス提供装置150によって提供されるサービスの提供を受け、サービスを利用する。具体的には、サービス利用部268は、Webセッション情報受信部267によって伝達されたWebセッション情報を、HTTP通信を行うブラウザに付与し、サービス提供を受けるために、サービス提供装置150との間でWeb通信を行う。
[実施例2に係るサービス提供システムによる処理の手順]
次に、図10を用いて、実施例2に係るサービス提供システムによる処理の手順を説明する。図10は、実施例2に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
図10に示すように、まず、両SIPフォン250間で、実施例1と同様、ステップS401−1〜S403−4のSIP通信が行われ、その結果、ステップS404において、両SIPフォン250間で通信が確立される。
両SIPフォン250間でSIPによって通信が確立されると、実施例2においては、一方のHGW400のcallセッション情報収集部431は、配下のSIPフォン250と他方のSIPフォン250との間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、SIP通信に含まれる情報から収集し(ステップS410)、ステップS412において、情報表示端末特定部433に伝達する。
次に、HGW400のSIPフォンID収集部432は、配下のSIPフォン250を一意に識別する情報であるSIPフォンIDを、当該SIP通信に含まれる情報から収集し(ステップS411)、情報表示端末特定部433に伝達する(ステップS412)。
続いて、HGW400の情報表示端末特定部433は、ステップS404において通信を確立したSIPフォン250と組で利用される情報表示端末260を特定する(ステップS413)。具体的には、情報表示端末特定部433は、まず、SIPフォンIDを検索キーとしてブラウザセッション情報記憶部421を検索することで情報表示端末260を特定し、特定した情報表示端末260のブラウザセッション情報と、HGW400に対してポーリング(ステップS414)を行う複数の情報表示端末260各々のブラウザセッション情報とを比較し、SIPによって通信を確立したSIPフォン250と組で利用される情報表示端末260を特定する。
そして、HGW400のアクセス先変更指示部434は、アクセス先変更指示を、ステップS413において特定された情報表示端末260に対して行う。具体的には、特定された情報表示端末260に対して、サービス提供装置150のURLにアクセス先を変更するよう指示するリダイレクト指示を、callセッション情報とともに行う(ステップS415)。なお、実施例2においては、HGW400がサービス提供装置150のURLを予め記憶部に記憶していることで、アクセス先変更指示部434が情報表示端末260に対して当該URLにアクセス先を変更するよう指示するリダイレクト指示を行うことができる。
すると、情報表示端末260のcallセッション情報送信部266はリダイレクトされ、アクセス先をサービス提供装置150に変更し、callセッション情報をサービス提供装置150に送信する(ステップS415)。
一方、サービス提供装置150のcallセッション情報受信部181が、情報表示端末260から送信されたcallセッション情報を受信すると、続いて、Webセッション情報払出部182が、当該callセッション情報を送信した情報表示端末260が行うWeb通信(サービス提供を受けるために情報表示端末260がサービス提供装置150との間で行うWeb通信)に付与する情報として、Webセッション情報を払い出し(ステップS416)、払い出したWebセッション情報を、情報表示端末260に送信する(ステップS417)。
次に、サービス提供装置150の関連づけ部183は、実施例1と同様、ステップS416において情報表示端末260について払い出されたWebセッション情報を、ステップS415において情報表示端末260について取得されたcallセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部171に格納する。そして、サービス提供装置150のサービス提供部184は、セッション情報記憶部171に格納されている複数のcallセッション情報の内、所定のcallセッション情報各々がSIPによって同一の通信として確立されたものであることを示す場合に、当該callセッション情報各々に対応づけて格納されているWebセッション情報各々を用いて提供されるサービスを、互いに関連づけて制御する(ステップS418〜S419)。
こうして、実施例1と同様、サービス提供装置150のサービス提供部184は、ステップS418において行われた関連づけに基づいて、サービスを制御する。
このようなことから、実施例2に係るサービス提供システムは、端末側が、複数台のSIPフォンと複数台の情報表示端末とで構成される下、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいてサービス提供を実現することが可能になる。
なお、実施例2においては、ステップS416〜S417においてWebセッション情報を払い出した後に、ステップS418においてcallセッション情報のマッチングを行う処理手順を示したが、本発明はこれに限られるものではない。図10に示す『callセッション情報のマッチング』とは、サービス提供部184が、callセッション情報各々について、SIPによって同一の通信として確立されたものであるか否かを判別することを意味するものであるが、このような判別は、例えば、ステップS416でWebセッション情報を払い出す前や、ステップS417でWebセッション情報を送信する前などに行ってもよい。
[処理の手順(その2)]
ところで、図10に示す処理の手順では、HGW400にとってサービス提供装置150のURLが既知である場合を想定していたが、HGW400にとってサービス提供装置150のURLが未知である場合にも、本発明を同様に適用することができる。
例えば、SIP PROXY300がWebクライアント機能を備えていれば、SIP PROXY300が、HGW400のWebサーバ機能に対してURLを通知するという手法を用いることができる。図10を用いて説明すると、まず、両SIPフォン250間で、ステップS401−1〜S403−4のSIP通信が行われるが、例えば、その後、SIP PROXY300が、HGW400のWebサーバ機能に対して、サービス提供装置150のURLを通知する。
このようにすれば、HGW400のWebサーバ機能は、SIP PROXY300から通知されたURLを用いて、図10のステップS415の処理(情報表示端末260に対して、サービス提供装置150のURLにアクセス先を変更するように指示するリダイレクト指示)を行うことができる。
[処理の手順(その3)]
また、例えば、SIP PROXY300が、HGW400のSIP UA機能に対してSIP信号を用いてURLを通知するという手法を用いることもできる。図10を用いて説明すると、まず、両SIPフォン250間で、ステップS401−1〜S403−4のSIP通信が行われるが、例えば、その後、SIP PROXY300が、HGW400のSIP UA機能に対して、サービス提供装置150のURLを通知する。
この場合には、HGW400のSIP UA機能が、SIP PROXY300から通知されたURLを、例えば、図10のステップS412の処理において、HGW400のWebサーバ機能に送信するなどすることで、HGW400のWebサーバ機能は、ステップS415の処理を行うことができる。言い換えると、HGW400のWebサーバ機能は、ステップS412においてURLが通知されない間は、ステップS415のリダイレクト処理を行わないことになる。
[実施例2の効果]
上記してきたように、実施例2によれば、端末側の形態が、SIPフォンと情報表示端末とに分かれるケースにおいて、SIPによって第1の通信を確立した通信相手のように、通信相手との関係が一時的な場合にも、サービス提供装置は、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。
また、実施例2によれば、1台のゲートウェイ装置の配下に、第1の通信を行う第1通信端末や第2の通信を行う第2通信端末が複数接続されている場合であっても(複数の第1通信端末や第2通信端末が同時に通信を行う場合であっても)、一時的な関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。例えば、実施例2の手法によれば、1台のHGWの配下に、SIPフォンや情報表示端末が複数接続されている場合であっても、言い換えると、1つの代表SIP−URIの配下に、複数のUA(User Agent)が存在する場合であっても、SIP通信を確立したSIPフォンと組で利用される情報表示端末のWebセッション情報を特定することができることから、一時的な関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。
ところで、これまで、実施例1や実施例2においては、端末間でSIPによって確立された通信の切断について、特に言及してこなかった。そこで、以下では、実施例3として、通信の切断について説明する。
[実施例3に係るサービス提供システムによる処理(通信切断時)の手順]
図11および図12を用いて、実施例3に係るサービス提供システムによる通信切断時の処理の手順を説明する。図11は、実施例3に係るサービス提供システムによる処理(SIPによって確立された通信切断時)の手順を示すシーケンス図であり、図12は、実施例3に係るサービス提供システムによる処理(Web通信切断時)の手順を示すシーケンス図である。なお、以下では、実施例3に係るサービス提供システムは、実施例2に係るサービス提供システムと同じ構成をとるものとして説明する。
[SIPによって確立された通信切断時]
図11に示すように、両SIPフォン250のSIP通信部254間で、ステップS501−1〜S502−4の通信が、SIP PROXY300やHGW400を介するなどして行われ、その結果、ステップS503において、両SIPフォン250間でSIPによって確立された通信が切断される。
すると、実施例3におけるサービス提供装置150のサービス提供部184は、SIPによって確立された通信が切断されたことを示す切断情報を、切断された通信を一意に識別するcallセッション情報とともに、SIP PROXY300から送信されることで受信すると(ステップS504)、当該callセッション情報に該当するサービス提供を終了するように制御する(ステップS505)。具体的には、サービス提供部184は、当該callセッション情報に対応するWeb通信について、サービス提供を終了するように制御する。
なお、例えば、図10のステップS415において、情報表示端末260が、HGW400のURLをブラウザに付与した上で、サービス提供装置150との間でWeb通信を行うと、サービス提供装置150は、図11のステップS506において、サービス提供を終了するように制御した情報表示端末260のアクセス先を、HGW400のURLに変更するようリダイレクト指示を行うこともできる(ステップS506)。すると、情報表示端末260は、サービス提供装置150によるサービス提供終了と同時に、HGW400のWebサーバにアクセス先が変更された状態となる。
[Web通信切断時]
図12に示すように、一方の情報表示端末260のサービス利用部268が、サービス提供装置150に対してサービス終了指示を送信すると(ステップS601)、実施例3におけるサービス提供装置150のサービス提供部184は、該当するサービス提供を終了するように制御するとともに(ステップS602)、当該サービス提供に用いられていたWeb通信に対応するcallセッション情報をSIP PROXY300に送信し、callセッション情報で一意に識別される通信を切断するように指示する(ステップS603)。
すると、SIPフォン250のSIP通信部254とSIP PROXY300との間で、ステップS604−1〜S604−4の通信や、ステップS605−1〜S605−4の通信が行われ、その結果、ステップS606において、両SIPフォン250間でSIPによって確立された通信が切断される。
[実施例3の効果]
上記してきたように、実施例3によれば、サービス提供装置は、第1の通信の終了制御と第2の通信の終了制御とを連携させることも可能になる。
ところで、これまで、実施例1〜3においては、サービス提供装置が、端末同士で行われるWeb通信を互いに関連づけてサービスを制御するサービス提供システムについて説明してきた。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、サービス提供装置が、端末と当該サービス提供装置との間で行われるWeb通信を互いに関連づけてサービスを制御するサービス提供システムにも、本発明を同様に適用することができる。以下、実施例4として説明する。
[実施例4に係るサービス提供システムの概要および特徴]
まず、図13を用いて、実施例4に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明する。図13は、実施例4に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明するための図である。
実施例4に係るサービス提供システムは、上記したように、ネットワークに接続される端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置がサービスを制御することを概要とし、通信相手となる端末との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することを主たる特徴とする。
この主たる特徴について簡単に説明すると、まず、端末とサービス提供装置との間で、SIPによって通信が確立される(図13の(1)を参照)。
次に、端末は、サービスを利用することを要求する利用要求をサービス提供装置に送信する(図13の(2)を参照)。すると、サービス提供装置は、端末と当該サービス提供装置との間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、当該サービス提供装置についてSIP通信に含まれる情報から取得するとともに、通信を確立した端末についても取得する(図13の(3)を参照)。具体的には、まず、サービス提供装置は、SIP通信に含まれる情報からcallセッション情報を自ら収集することで、callセッション情報をサービス提供装置自身について取得する。また、端末が、SIP通信に含まれる情報からcallセッション情報を収集し、収集したcallセッション情報をサービス提供装置に送信することで、サービス提供装置は、callセッション情報を端末についても取得する。例えば、サービス提供装置は、callセッション情報『100』をサービス提供装置について取得するとともに、callセッション情報『100』を端末について取得する。
そして、サービス提供装置は、端末がサービス提供装置との間で行うWeb通信を一意に識別する情報として当該Web通信に付与されたWebセッション情報を、当該端末から取得されたcallセッション情報と対応づけて記憶部に格納する(図13の(4)を参照)。具体的には、サービス提供装置は、Webセッション情報を払い出し、払い出したWebセッション情報をcallセッション情報と対応づけて記憶部に格納する。例えば、サービス提供装置は、Webセッション情報『123』を払い出し、callセッション情報『100』と対応づけて記憶する。
続いて、サービス提供装置は、記憶部に格納されているcallセッション情報の内、所定のcallセッション情報が、当該サービス提供装置との間でSIPによって確立された通信であることを示す場合に、当該callセッション情報に対応づけて記憶部に格納されているWebセッション情報を用いて提供されるサービスを、callセッション情報に関連づけて制御する(図13の(5)を参照)。例えば、サービス提供装置は、サービス提供装置について取得されたcallセッション情報『100』と、端末について取得されたcallセッション情報『100』とから、callセッション情報『100』に対応づけて記憶されているWebセッション情報『123』が付与されたWeb通信を、SIPによって当該サービス提供装置との間で通信を確立した関係であるとして、callセッション情報に関連づけて制御する。
すなわち、図13に例示するように、端末が、Webセッション情報『123』が付与されたWeb通信によってサービス提供装置に画像データのダウンロードを要求したとする。このような場合、当該端末とサービス提供装置との関係は、SIPによって同一の通信を確立した関係であるので、この関係は、画像データのダウンロードを認めている関係であるとして、実施例4におけるサービス提供装置は、端末にダウンロード通信を許可するよう、サービスを制御する。
このようなことから、実施例4に係るサービス提供システムは、callセッション情報がサービス提供装置との間でSIPによって確立された通信であることを示す場合に、callセッション情報に対応するWeb通信を、callセッション情報に関連づけて制御するので、SIPによって通信を確立した通信相手のように、通信相手となる端末との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に関連づけたサービス提供を実現することが可能になる。
[実施例4に係るサービス提供システムによる処理の手順]
次に、図14を用いて、実施例4に係るサービス提供システムによる処理の手順を説明する。図14は、実施例4に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
図14に示すように、まず、端末200とサービス提供装置100との間で、ステップS701−1〜S703−2のSIP通信がSIP PROXY300を介して行われ、その結果、ステップS704において、端末200とサービス提供装置100との間でSIPによって通信が確立される。なお、SIP通信におけるDigest認証などについては図示していないが、一般的なSIP通信と同様、ステップS701−1よりも前に行われている。
端末200とサービス提供装置100との間でSIPによって通信が確立されると、端末200のcallセッション情報収集部213は、サービス提供装置100との間で確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、SIP通信に含まれる情報から収集する(ステップS705−1)。
一方、サービス提供装置100も、端末200との間で確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を、当該SIP通信に含まれる情報から収集する(ステップS705−2)。
そして、端末200の起動指示部214は、情報表示機能部220を起動する指示を行うとともに、サービス提供装置100のURLやcallセッション情報を、情報表示機能部220のcallセッション情報送信部223に伝達する(ステップS706)。
すると、callセッション情報送信部223は、URLで示されるサービス提供装置100にcallセッション情報を送信する(ステップS707)。
サービス提供装置100のcallセッション情報受信部131が、端末200から送信されたcallセッション情報を受信すると、続いて、Webセッション情報払出部132が、当該callセッション情報を送信した端末200が行うWeb通信(サービス提供を受けるために端末200がサービス提供装置100との間で行うWeb通信)に付与する情報として、Webセッション情報を払い出し(ステップS708)、払い出したWebセッション情報を、端末200に送信する(ステップS709)。
次に、サービス提供装置100の関連づけ部133は、ステップS708において端末200について払い出されたWebセッション情報を、ステップS707において端末200から受信したcallセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部121に格納する。そして、サービス提供装置100のサービス提供部134は、セッション情報記憶部121に格納されているcallセッション情報の内、所定のcallセッション情報がSIPによって当該サービス提供装置100との間で通信を確立されたものであることを示す場合に、当該callセッション情報に対応づけて格納されているWebセッション情報を用いて提供されるサービスを、callセッション情報に関連づけて制御する(ステップS710〜S711)。
すなわち、例えば、端末200のサービス利用部225が、ステップS708で払い出されたWebセッション情報が付与されたWeb通信によって、サービス提供装置100の画像データのダウンロードを要求したとする(ステップS711−1)。すると、サービス提供部134は、端末200にダウンロード通信を許可するよう、サービスを制御するので、端末200によって画像データがダウンロードされ(ステップS711−2)、端末200の情報表示機能部220は、出力部202に画像データを表示するなどする(ステップS711−3)。
このようなことから、実施例4に係るサービス提供システムは、SIPによって通信を確立した通信相手のように、通信相手となる端末との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に関連づけたサービス提供を実現することが可能になる。
なお、実施例4においては、端末側の形態が、SIPフォン機能と情報表示機能との一体型のパターンを想定して説明してきたが、本発明はこれに限られるものではなく、端末側の形態が、SIPフォンと情報表示端末とに分かれるパターンについても、本発明を同様に適用することができる。
すなわち、この場合、サービス提供装置は、利用要求を情報表示端末から受け付けた際に、当該情報表示端末と組で利用されるSIPフォンによって当該サービス提供装置との間でSIPによって確立された通信を一意に識別するcallセッション情報を取得し、情報表示端末が当該サービス提供装置との間でサービスを利用する際に行うWeb通信を一意に識別するWebセッション情報を、取得したcallセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部に格納し、格納されている複数のcallセッション情報の内、所定のcallセッション情報が当該サービス提供装置との間でSIPによって確立された通信であることを示す場合に、当該callセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部に格納されているWebセッション情報を用いて提供されるサービスを、当該callセッション情報と関連づけて制御する。
また、実施例4においては、ステップS708〜S709においてWebセッション情報を払い出した後に、ステップS710においてcallセッション情報のマッチングを行う処理手順を示したが、本発明はこれに限られるものではない。図14に示す『callセッション情報のマッチング』とは、サービス提供部134が、callセッション情報各々について、SIPによって同一の通信として確立されたものであるか否かを判別することを意味するものであるが、このような判別は、例えば、ステップS708でWebセッション情報を払い出す前や、ステップS709でWebセッション情報を送信する前などに行ってもよい。
[実施例4の効果]
上記してきたように、実施例4によれば、端末とサービス提供装置との間で第1の通信が確立されるケースにおいて、サービス提供装置は、第1の通信を確立した通信相手のように、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することが可能になる。
ところで、これまで、実施例1〜4においては、callセッション情報として『Call-ID』を用いる手法を説明してきたが、実施例1において述べたように、callセッション情報としては、『Call-ID』の他にも、SIP通信に含まれる情報である『From』、『To』、『tag』、IPアドレス、もしくは、これらの組合せを用いる手法や、SIP通信に含まれるその他の情報を組合せて用いる手法などが考えられ、SIPによって確立された通信を一意に識別することが可能な情報を用いる手法であれば、どのような手法でもよい。そこで、以下では、『Call-ID』とIPアドレスとの組合せを用いる手法を実施例5として説明する。
なお、実施例5では、実施例2に係るサービス提供システムに上記手法を適用するものとして説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、他の実施例に係るサービス提供システムにも同様に適用することができる。また、実施例5では、図15に示すように、Web通信に対してNAT(Network Address Translation)が行われることを想定する。図15は、実施例5に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
図15に示すように、両SIPフォン250間でSIPによって通信が確立されると、HGW400のcallセッション情報収集部431が、callセッション情報をSIP通信に含まれる情報から収集する(ステップS410)。
ここで、SIP通信に含まれる情報について、図16および図17を用いて説明する。図16および図17は、SIPメッセージを説明するための図であり、図16は、リクエストメッセージを示し、図17は、レスポンスメッセージを示す。
SIPメッセージには、スタートラインと呼ばれる部分と、ヘッダと呼ばれる部分と、ボディと呼ばれる部分とがある。図16に示すリクエストメッセージの例では、「INVITE」の行がスタートラインにあたり、「Via」の行から「Content-Length」の行までがヘッダにあたり、「v=0」の行から「a=rtpmap:0 PCMU/8000」の行までがボディにあたる。ボディは、図16に示すように、SDP(Session Description Protocol)と呼ばれる書式で記載され、ここに、SIPメッセージの発信元のIPアドレスが記載される。
例えば、図16に示すリクエストメッセージのSDPには、リクエストメッセージを発信したSIPフォン250のIPアドレス「10.0.10.111」が記載されている。同様に、図17に示すレスポンスメッセージのSDPには、レスポンスメッセージを発信したSIPフォン250のIPアドレス「10.0.10.199」が記載されている。このように、SIPメッセージには、SIPメッセージの発信元のIPアドレスが含まれているので、HGW400のcallセッション情報収集部431は、callセッション情報としてのIPアドレスをSIPメッセージから収集する。
callセッション情報収集部431によって収集されたcallセッション情報は、その後、図15に示すように、情報表示端末260のセッション情報送信部266がリダイレクトされることによって、サービス提供装置150に送信される(ステップS415)。すると、サービス提供装置150は、Webセッション情報を払い出す(ステップ416)。
ところで、実施例5におけるサービス提供装置150は、実施例2と異なり、この時、情報表示端末260のIPアドレスを用いて認証を行い、認証に成功したことを条件として、Webセッション情報を払い出す。この点について、図18を用いて説明する。図18は、実施例5におけるサービス提供装置による処理の手順を示すフローチャートである。
実施例5におけるサービス提供装置150のcallセッション情報受信部181は、図18に示すように、情報表示端末260から送信されたcallセッション情報を受信すると(ステップS801肯定)、callセッション情報としてのIPアドレスと、情報表示端末260のIPアドレスとが一致するか否かを認証する(ステップS802)。
ここで、図15のステップS410においてcallセッション情報収集部431が収集するcallセッション情報としてのIPアドレスは、宅外のIPアドレス帯である『10.0.10.111』となる。このため、情報表示端末260のcallセッション情報収集部266は、IPアドレス『10.0.10.111』をcallセッション情報としてサービス提供装置150に送信していることになるが、情報表示端末260のIPアドレスは『172.16.0.100』であり、callセッション情報としてのIPアドレスと一致しないおそれがある。この点、図15に示すように、実施例5に係るサービス提供システムは、Web通信に対してNATを行い、情報表示端末260のIPアドレス『172.16.0.100』を『10.0.10.111』に変換する。この結果、サービス提供装置150側では、callセッション情報としてのIPアドレスと、情報表示端末260のIPアドレスとが一致するか否かを正しく認証することができる。なお、図15においては、NATを行う装置を明示していないが、例えば、HGW400がNAT機能を備えるなどして実現することができる。
例えば、リクエストメッセージを送信した側の情報表示端末260が、callセッション情報として、『Call-ID』の『100』と、発側IPアドレス『10.0.10.111』と、着側IPアドレス『10.0.10.199』とをサービス提供装置150に送信していたとする。すると、サービス提供装置150のcallセッション情報受信部181は、Web通信を行ってcallセッション情報を送信してきた情報表示端末260のIPアドレス『10.0.10.111』が、callセッション情報としての発側IPアドレスもしくは着側IPアドレスと一致するか否かを認証する。
認証に成功すると(ステップS802肯定)、Webセッション情報払出部182が、Webセッション情報を払い出す(ステップS803)。一方、認証に失敗すると(ステップS802否定)、callセッション情報受信部181は、認証エラーを情報表示端末260に通知するなどして(ステップS804)、処理を終了する。
こうして、情報表示端末260が認証され、Webセッション情報が払い出されると、サービス提供装置150の関連づけ部183は、ステップS416において情報表示端末260について払い出されたWebセッション情報を、ステップS415において情報表示端末260について取得されたcallセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部171に格納する(ステップS418)。
例えば、実施例5における関連づけ部183は、図19に示すように、callセッション情報『100』とWebセッション情報『123』とを対応づけて格納するだけでなく、callセッション情報としての発側IPアドレス『10.0.10.111』と着側IPアドレス『10.0.10.199』とを対応づけて格納する。さらに、実施例5における関連づけ部183は、Web通信を行う情報表示端末260のIPアドレス『10.0.10.111』も対応づけて格納する。なお、図19は、実施例5におけるセッション情報記憶部を説明するための図である。
その後、サービス提供装置150のサービス提供部184は、ステップS418において行われた関連づけに基づいてサービスを制御するが、実施例2と異なり、実施例5におけるサービス提供部184は、情報表示端末260にサービスを提供する際に、callセッション情報としてのIPアドレスと、情報表示端末260のIPアドレスとが一致するか否かを認証する。この点について、図20を用いて説明する。図20は、実施例5におけるサービス提供装置による処理の手順を示すフローチャートである。
実施例5におけるサービス提供装置150のサービス提供部184は、図20に示すように、Webセッション情報が付与されたWeb通信を受け付けると(ステップS901肯定)、Webセッション情報を用いてセッション情報記憶部171を検索し(ステップS902)、Webセッション情報に対応づけて記憶されているWeb通信のIPアドレスを取得する(ステップS903)。そして、サービス提供部184は、取得したIPアドレスが、Web通信の発信元である情報表示端末260のIPアドレスと一致するか否かを認証する(ステップS904)。
例えば、Webセッション情報『123』が付与されたWeb通信によって画像データのアップロードを受け付けると、サービス提供部184は、Webセッション情報『123』を用いてセッション情報記憶部171を検索し、Webセッション情報『123』に対応づけて記憶されているWeb通信のIPアドレス『10.0.10.111』を取得する。そして、サービス提供部184は、取得したIPアドレス『10.0.10.111』が、Web通信の発信元である情報表示端末260のIPアドレスと一致するか否かを認証する。
サービス提供部184は、認証に成功すると(ステップS904肯定)、サービスを提供するが(ステップS905)、認証に失敗すると(ステップS904否定)、サービス提供を中断する(ステップS906)。
このように、実施例5に係るサービス提供システムによれば、callセッション情報としてIPアドレスを組み合わせて用いることで、『Call-ID』以外の他の情報とも組み合わせた多重な認証をすることが可能になる。また、IPアドレスは、SIP通信のみならずWeb通信においても用いる情報であるので、実施例5に係るサービス提供システムによれば、サービス提供装置150は、サービス提供の際にも引き続き端末を認証することが可能になる。
なお、サービス提供システムにおいてNATが行われない場合について簡単に説明する。例えば、ステップS410において、HGW400のcallセッション情報収集部431は、『Call-ID』の『100』と、発側のSIPフォン250のIPアドレスと、着側のSIPフォン250のIPアドレスとを収集する。このため、情報表示端末260のcallセッション情報収集部266は、『Call-ID』の『100』と、発側のSIPフォン250のIPアドレスと、着側のSIPフォン250のIPアドレスとをサービス提供装置150に送信する。すると、サービス提供装置150側では、発信側および着信側の双方から、『Call-ID』、発側のSIPフォン250のIPアドレスおよび着側のSIPフォン250のIPアドレスを受信するので、これらの情報を照合することをもって認証を行う。
ところで、これまで、実施例1〜5においては、SIPによって通信を確立する際の発側および着側の双方がcallセッション情報を収集する手法を説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、一方が一般利用者であり他方が事業者である場合などには、一般利用者側に実装されているアプリケーションに変更を加えたくないという要請がある。そこで、以下では、実施例6として、callセッション情報の収集などが一方によってのみ行われる手法を図21を用いて説明する。図21は、実施例6に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
なお、実施例6では、実施例5に係るサービス提供システムに上記手法を適用するものとして説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、他の実施例に係るサービス提供システムにも同様に適用することができる。
図21に示すように、左側が一般利用者のシステムであり、右側が事業者のシステムであるとする。また、一般利用者側のSIPフォン250からリクエストメッセージが送信されることで(ステップS1001−1)、両SIPフォン250間でSIPによって通信が確立されたとする(ステップS1004)。
実施例6においては、図21に示すように、事業者側のHGW400のcallセッション情報収集部431のみが、callセッション情報をSIP通信に含まれる情報から収集し(ステップS1010)、事業者側の情報表示端末260のみが、callセッション情報をサービス提供装置150に送信する(ステップS1015−1)。例えば、事業者側の情報表示端末260は、callセッション情報として、『Call-ID』の『100』と、発側IPアドレス『10.0.10.111』と、着側IPアドレス『10.0.10.199』とをサービス提供装置150に送信したとする。
すると、実施例6におけるサービス提供装置150のcallセッション情報受信部181は、事業者側の情報表示端末260から送信されたcallセッション情報を受信すると、callセッション情報としてのIPアドレスと、事業者側の情報表示端末260のIPアドレスとが一致するか否かを認証する。そして、認証に成功すると、Webセッション情報払出部182が、Webセッション情報を払い出す。
他方、callセッション情報受信部181は、図21に示すように、一般利用者側の情報表示端末260からWebセッション情報の払い出し要求を受け付ける(ステップS1015−2)。この払い出し要求は、callセッション情報を伴うものではなく、すなわち、callセッション情報受信部181は、一般利用者側の情報表示端末260からは、callセッション情報を受信していないことになる。
そこで、callセッション情報受信部181は、ステップS1015−1において受信したcallセッション情報としての発側のIPアドレスと、ステップS1015−2においてWeb通信を行う一般利用者側の情報表示端末260のIPアドレスとが一致するか否かを認証する。そして、認証に成功すると、Webセッション情報払出部182が、Webセッション情報を払い出す。
このように、実施例6に係るサービス提供システムによれば、callセッション情報の収集などが一方によってのみ行われるのみで、サービス提供装置は、サービスを提供することが可能になる。なお、実施例6においては、callセッション情報の収集などが着側である事業者側によって行われる手法を説明したが、発信側によって行われる手法にも同様に適用することができる。また、HGW400においてNATが行われる場合についても、同様に適用することができる。
ところで、これまで、実施例1〜6においては、SIPプロキシとサービス提供装置とが物理的に異なる装置で実現されている事例を説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。SIPプロキシとサービス提供装置とは物理的に同一の装置で実現されていてもよく、また、同一の事業者で運営されていてもよい。そこで、以下では、実施例7として、SIPプロキシとサービス提供装置とが物理的に同一の装置で実現される事例を説明する。
また、実施例7では、実施例2に係るサービス提供システムに上記手法を適用するものとして説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、他の実施例に係るサービス提供システムにも同様に適用することができる。
図22に示すように、SIPプロキシとサービス提供装置とが物理的に同一の装置で実現されている場合にも、図10と同様の処理の手順が行われる。なお、図22は、実施例7に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
ところで、SIPプロキシとサービス提供装置とが物理的に同一の装置で実現される場合、サービス提供装置150は、図22の「callセッション情報収集」に示すように、情報表示端末260のIPアドレスを自ら収集することが可能になる。すなわち、実施例5に係るサービス提供システムとして説明したように、SIPプロキシとサービス提供装置とが物理的に異なる装置で実現される場合には、サービス提供装置は、情報表示端末260からcallセッション情報としてのIPアドレスを受信するなどして、情報表示端末260のIPアドレスを収集していた。しかしながら、サービス提供装置自身がSIPプロキシであるならば、サービス提供装置は、両SIPフォン250間で送受信されたSIPメッセージから、発側IPアドレスおよび着側IPアドレスを収集することが可能になるのである。
このようなことから、実施例7におけるサービス提供装置150は、図23に示すように、SIPメッセージから収集した情報を、セッション情報記憶部171とは異なるcallセッション情報記憶部に記憶する。図23は、実施例7におけるcallセッション情報記憶部を説明するための図である。
こうして、実施例7におけるサービス提供装置150は、実施例5と同様、情報表示端末260のIPアドレスを用いて認証を行うが、この時認証に用いるIPアドレスは、callセッション情報として収集したIPアドレスではなく、自身で収集したIPアドレスである。
具体的には、実施例7におけるサービス提供装置150のcallセッション情報受信部181は、情報表示端末260から送信されたcallセッション情報を受信すると、callセッション情報を用いてcallセッション情報記憶部を検索し、callセッション情報に対応づけて記憶されている発側IPアドレスおよび着側IPアドレスを取得する。そして、callセッション情報受信部181は、取得したIPアドレスと、情報表示端末260のIPアドレスとが一致するか否かを認証する。
こうして、情報表示端末260が認証され、Webセッション情報が払い出されると、サービス提供装置150の関連づけ部183は、情報表示端末260について払い出されたWebセッション情報を、情報表示端末260について取得されたcallセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部171に格納するとともに、図24に示すように、情報表示端末260のIPアドレスをもセッション情報記憶部171に格納する。なお、図24は、実施例7におけるセッション情報記憶部を説明するための図である。
[他の実施例]
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
[通信プロトコルの選択]
上記の実施例においては、第1の通信が、SIPによってセッションが確立される過程の通信(なお、実施例3において切断の対象となる第1の通信は、SIPによって確立された通信を意味する)であり、第2の通信が、Web通信(HTTP通信)であることを想定してきたが、本発明はこれに限られるものではない。第1の通信によって確立されるセッションと第2の通信のセッションとが互いに異なるセッションであれば、具体的な通信プロトコルはいずれでもよい。
[callセッション情報]
また、上記の実施例においては、双方の端末(実施例1)や双方の情報表示端末(実施例2)からサービス提供装置が取得するcallセッション情報は、同一の値であるものとして説明してきたが、同一の値でなくてもよい。SIPによって端末間で確立された同一の通信を一意に識別するものとしてサービス提供装置が認識可能なものであれば、二つの値の組み合わせでもよい。
[callセッション情報の収集]
また、サービス提供装置は、第1の通信を制御する第1通信制御装置によって収集された第1通信情報を当該第1通信制御装置から受信することで取得してもよい。この場合には、例えば、SIPプロキシが第1通信情報を収集するという手法で、一時的な通信関係に基づいたサービス提供を制御することが可能になる。
[callセッション情報の再利用]
また、サービス提供装置は、Webセッション情報を用いてサービスが提供された際に、提供されたサービスに関する情報と、当該Webセッション情報に対応づけてセッション情報記憶部に格納されているcallセッション情報とを対応づけ、当該対応づけを予め設定された有効期間とともに記憶部に格納する。また、サービス提供装置は、端末が、有効期間内に、記憶部によって記憶されているcallセッション情報を指定してサービス提供装置との間でWeb通信を行うと、当該callセッション情報を検索キーとして記憶部を検索し、当該callセッション情報に対応づけて格納されているサービスに関する情報を取得する。そして、サービス低供養装置は、サービスに関する情報を取得すると、当該情報に基づいて、当該端末に対するサービスを制御する。この場合には、有効期間内であれば、過去にSIPによって同一の通信を確立した端末各々の一時的な通信関係(過去の通信関係)に基づいて、サービスを制御することが可能になる。
例えば、端末は、Webサービスの初回利用時に用いたcallセッション情報を端末内に保存しておき、一方、サービス提供装置は、当該callセッション情報に対応づけて、いつ、誰と、どのタイミングで接続した端末であるか、端末の利用データは何か、等を保存しておいたとする。すると、端末が、次回利用時に、このcallセッション情報を用いてサービス提供装置にアクセスすれば、サービス提供装置は、これらの情報に基づいて、サービス提供を再制御することができる。
さらに、サービスの具体例を挙げて説明すると、通信相手に送信した画像がサービス提供装置に保存されている場合、サービスの利用者は、その画像送信時のcallセッション情報をサービス提供装置に送信することで、再度、送信した画像、又は、受信した画像を確認することができる。また、この時、通信相手先と通話中である必要はない。つまり、通話と関係なく、ブラウザがcallセッション情報をサービス提供装置に送るだけで実現することができる。
[システム構成等]
また、上記の実施例においては、単一のSIPプロキシがSIP信号(SIPの具体的な信号、INVITE、200 OKなどの種類、および、From、Toなどのパラメータを含む)を仲介する事例を説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。複数のSIPプロキシがSIP信号を仲介する事例や、NGN(Next Generation Network)におけるAS(Application Server)などがSIP信号を仲介する事例にも、本発明を同様に適用することができる。
また、上記の実施例2においては、SIPフォンと情報表示端末との間の情報伝達を代行するとともに、サービス提供の対象となる情報表示端末を特定する装置としての役割を、HGWが行う手法について説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、SIPフォンにWebサーバ相当の機能が備えられれば、SIPフォンと情報表示端末との間の情報伝達が可能になり、情報表示端末からSIPフォンに向かってcallセッション情報取得の処理を行うことで、サービス提供の対象となる情報表示端末を特定することも可能になる(HGWが不要な構成となる)。
すなわち、実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順として図4〜6の処理の手順を説明したが、実施例2に係るサービス提供システムのように、端末側の形態がSIPフォンと情報表示端末とに分かれるパターンにおいても、図4〜6の処理の手順とほぼ同様の手順で、サービス提供装置はcallセッション情報を取得することができる。
例えば、実施例2において、端末側の形態は、SIPフォンと情報表示端末とに分かれているが、SIPフォンはWebサーバ相当の機能を備えているとする。このような場合、双方のSIPフォンが、SIPによって確立した通信からcallセッション情報を収集し、情報表示端末が、Webサーバ相当の機能を備えたSIPフォンにポーリングするなどしてcallセッション情報をSIPフォンから取得し、取得したcallセッション情報とともにサービス提供装置にアクセスする。すると、サービス提供装置は、callセッション情報を取得することができる。
また、例えば、一方のSIPフォンのみcallセッション情報を収集する手法も考えられる。すなわち、一方のSIPフォン(Webサーバ相当の機能を備える)は、IPによって確立した通信からcallセッション情報を収集し、上記と同様に、情報表示端末が、Webサーバ相当の機能を備えたSIPフォンにポーリングするなどしてcallセッション情報をSIPフォンから取得し、取得したcallセッション情報とともにサービス提供装置にアクセスする。すると、サービス提供装置は、まず、一方について、callセッション情報を取得することができる。この時、このSIPフォンは、収集したcallセッション情報を、他方のSIPフォン(SIPによって通信を確立した通信相手のSIPフォン)に通知する。すると、他方のSIPフォンと組で利用される情報表示端末は、当該他方のSIPフォンにポーリングするなどしてcallセッション情報を取得し、取得したcallセッション情報とともにサービス提供装置にアクセスする。すると、サービス提供装置は、他方についても、callセッション情報を取得することができる。
また、実施例2において、SIP PROXYが、HGWにサービス提供装置のURLを通知する手法を説明したが、仮に、SIPフォンがWebサーバ相当の機能を備える場合には、SIP PROXYが、SIPフォン自体にサービス提供装置のURLを通知する手法を用いることもできる。図10を用いて説明すると、まず、両SIPフォン250間で、ステップS401−1〜S403−4のSIP通信が行われるが、例えば、その後、SIP PROXY300が、SIPフォン250に対して、サービス提供装置150のURLを通知する(SIP PROXY300からSIPフォン250への通知は、SIP信号を用いる手法でも、HTTPを用いる手法でもよい。後者の場合、SIP PROXY300がWebクライアント機能を備えることが前提となる)。この場合には、例えば、ステップS415の処理よりも前の段階で、情報表示端末260が、Webサーバ相当の機能を備えたSIPフォン250にポーリングするなどしてサービス提供装置150のURLをSIPフォン250から取得し、取得したURLを用いてサービス提供装置150にアクセスする。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示(図2、8など)の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
なお、本実施例で説明したサービス提供方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上のように、本発明に係るサービス提供システム、サービス提供方法およびサービス提供プログラムは、ネットワークに接続される複数の端末に当該ネットワーク上のサービスを提供するサービス提供装置がサービスを制御することに有用であり、特に、通信相手との関係が一時的な場合にも、このような一時的な通信関係に基づいたサービス提供を実現することに適する。
実施例1に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明するための図である。
実施例1に係るサービス提供システムの構成を示すブロック図である。
セッション情報記憶部を説明するための図である。
実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順(その1)を示すシーケンス図である。
実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順(その2)を示すシーケンス図である。
実施例1に係るサービス提供システムによる処理の手順(その3)を示すシーケンス図である。
実施例2に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明するための図である。
実施例2に係るサービス提供システムの構成を示すブロック図である。
ブラウザセッション情報記憶部を説明するための図である。
実施例2に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
実施例3に係るサービス提供システムによる処理(SIPによって確立された通信切断時)の手順を示すシーケンス図である。
実施例3に係るサービス提供システムによる処理(Web通信切断時)の手順を示すシーケンス図である。
実施例4に係るサービス提供システムの概要および特徴を説明するための図である。
実施例4に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
実施例5に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
SIPメッセージを説明するための図である。
SIPメッセージを説明するための図である。
実施例5におけるサービス提供装置による処理の手順を示すフローチャートである。
実施例5におけるセッション情報記憶部を説明するための図である。
実施例5におけるサービス提供装置による処理の手順を示すフローチャートである。
実施例6に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
実施例7に係るサービス提供システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
実施例7におけるcallセッション情報記憶部を説明するための図である。
実施例7におけるセッション情報記憶部を説明するための図である。
従来技術を説明するための図である。
符号の説明
1 IPネットワーク
100 サービス提供装置
110 通信部
120 記憶部
121 セッション情報記憶部
130 制御部
131 callセッション情報受信部
132 Webセッション情報払出部
133 関連づけ部
134 サービス提供部
200 端末
201 入力部
202 出力部
203 入出力制御I/F部
210 SIPフォン機能部
211 SIP通信部
212 制御部
213 callセッション情報収集部
214 起動指示部
220 情報表示機能部
221 HTTP通信部
222 制御部
223 callセッション情報送信部
224 Webセッション情報受信部
225 サービス利用部