JP2009174497A - 車両 - Google Patents

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

【課題】この発明は、吸気ダクトが詰まった場合でも、ダクト内の負圧が過大になるのを回避し、また内燃機関に対して十分な量の吸入空気を確保することを目的とする。
【解決手段】車両10のエンジンルーム14内には、内燃機関18と吸気ダクト30とを配置する。吸気ダクト30は、エンジンルーム14の外部に開口した外気導入口32と、エンジンルーム14内に開口した内気導入口34とを備える。内気導入口34には、ダクト内,外の圧力差に応じて開,閉する負圧調整弁36を設ける。外気導入口32が雪などにより詰まったときには、負圧調整弁36が開弁し、エンジンルーム14の空気を内気導入口34から吸気ダクト30内に導入する。これにより、吸気ダクト30が詰まった場合でも、吸気負圧が過大となってダクトが潰れるのを回避することができ、また内燃機関18を円滑に運転し続けることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関が搭載された車両に関し、特に、内燃機関と吸気ダクトがエンジンルームに配置された車両に関する。
従来、例えば特許文献1(特開2000−64919号公報)に開示されているように、内燃機関の吸気通路を2つのダクトにより構成した吸気装置が知られている。この種の従来技術による吸気装置は、第1ダクトと第2ダクトとからなる吸気通路を備えており、第2ダクトには、これを開,閉するリードバルブが設けられている。
そして、機関運転中の吸気流速が低いときには、リードバルブにより第2ダクトを遮断した状態で、第1ダクトから空気を吸込むことにより、吸気騒音を低減する。また、吸気流速が高いときには、第1,第2ダクトの両方から空気を吸込むことにより、吸気効率を向上させるようにしている。
特開2000−64919号公報
ところで、上述した従来技術では、例えば寒冷地における降雪中の走行時などに、走行風と共に吹付ける雪が吸気ダクトの開口部に付着したり、詰まることがある。これにより、吸気ダクトの開口面積が減少すると、吸気抵抗が増大することになり、その結果として吸気ダクト内の負圧が通常運転時よりも大きくなる。
しかしながら、吸気ダクトの周壁は、軽量化を図るために薄板状の樹脂や金属等により形成されていることが多い。このため、吸気ダクト内の負圧が過大になると、この負圧に抗しきれずにダクトが潰れてしまうことがある。そして、吸気ダクトが潰れた場合には、吸気抵抗が更に増大して吸入空気量が制限されるようになるので、内燃機関の出力が低下するという問題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、何らかの理由により吸気ダクトが詰まった場合でも、ダクト内の負圧が過大になるのを回避することができ、また内燃機関に対して十分な量の吸入空気を確保することが可能な車両を提供することを目的としている。
第1の発明は、内燃機関と接続した状態でエンジンルームに配置され、前記エンジンルームの外部から吸込んだ空気を内燃機関に供給する吸気ダクトと、
前記吸気ダクトに設けられ、前記エンジンルーム内に開口する内気導入口と、
内燃機関の通常運転時には前記内気導入口を閉塞状態に保持し、前記吸気ダクト内の負圧が通常運転時よりも増大したときには前記エンジンルーム内の空気を前記内気導入口から前記吸気ダクト内に導入する負圧調整手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記内気導入口は、前記エンジンルーム内に配置されたラジエータよりも後側の空間に開口させる構成としている。
第3の発明によると、前記吸気ダクトは、前記エンジンルーム内に配置されたラジエータと前記エンジンルームを覆うボンネットとの間の隙間を通すために扁平に形成された扁平通路部を備え、
前記内気導入口は、前記吸気ダクトの扁平通路部に配置する構成としている。
第4の発明によると、前記負圧調整手段は、前記吸気ダクト内,外の圧力差に応じて前記内気導入口を開,閉する自動開閉弁である構成としている。
第5の発明によると、前記内気導入口は、前記吸気ダクトの下面に設けられた平坦部に形成し、前記負圧調整手段は、前記吸気ダクト内,外の圧力差に応じて前記平坦部上で撓み変形することにより、前記内気導入口を開,閉する可撓性のフラット弁である構成としている。
第6の発明によると、前記内気導入口は、前記吸気ダクトの平坦部に設けられた複数の貫通孔であり、前記平坦部のうち前記各貫通孔の間に位置する部位は、前記フラット弁を閉弁位置で支持する支持部を構成している。
第7の発明によると、前記内気導入口の開口面積は、内燃機関の運転中に必要な最大流量の吸入空気を吸込むことが可能な大きさに形成する構成としている。
第1の発明によれば、吸気ダクトの詰まりが生じていない通常運転時には、負圧調整手段により内気導入口を閉塞しておくことができる。この状態で、吸気ダクトは、エンジンルームの外部から空気を吸込むことができる。一方、吸気ダクトの吸込側が異物などにより詰まったときには、ダクト内の負圧が通常運転時と比べて増大する。このとき、負圧調整手段は、エンジンルーム内の空気を内気導入口から吸気ダクトに導入することができ、ダクト内に過大な負圧が生じるのを回避することができる。これにより、車両の運転中に吸気ダクトが詰まったとしても、過大な負圧が生じて吸気ダクトが潰れるのを確実に防止することができる。
また、ダクトの詰まりが生じたときには、エンジンルーム内の空気を吸入空気として内燃機関に供給することができる。これにより、内燃機関は、十分な吸入空気量を確保することができるから、吸気ダクトが詰まった状態でも通常運転時と同様の出力を維持することができる。しかも、エンジンルーム内の空気には、外気のように雪などが混ざる心配がないので、吸気ダクトが詰まるような走行環境でも、内気導入口からの吸気は確実かつ安定的に行うことができる。従って、降雪時の走行などを円滑に行うことができ、車両の環境適応性や信頼性を高めることができる。
第2の発明によれば、吸気ダクトが詰まったときには、内気導入口によりラジエータの後側からダクト内に空気を吸込むことができる。従って、例えば降雪中の走行時のように、雪などの異物がフロントグリルを通過してエンジンルーム内に入り込む場合でも、この異物が内気導入口に吸込まれるのをラジエータによって遮断することができる。これにより、内気導入口からの吸気動作を更に安定させることができる。
第3の発明によれば、吸気ダクトの一部を扁平通路部として形成することにより、ボンネットが低い車両に対しても吸気ダクトを容易に搭載することができる。そして、このようなダクト形状であっても、負圧で潰れ易い扁平通路部に内気導入口を設けることにより、扁平通路部を過大な負圧から確実に保護することができ、吸気ダクトの耐久性を高めることができる。
第4の発明によれば、吸気ダクト内の負圧が通常状態であり、エンジンルーム内との圧力差が比較的小さいときには、自動開閉弁により内気導入口を閉塞しておくことができる。また、吸気ダクト内の負圧が過大となり、エンジンルーム内との圧力差が増大したときには、自動開閉弁により内気導入口を開放することができる。これにより、車両の運転中に吸気ダクトが詰まったとしても、過大な負圧が生じて吸気ダクトが潰れるのを確実に防止することができる。
第5の発明によれば、吸気ダクト内,外の圧力差が小さいときには、フラット弁を自重により閉弁させておくことができる。このため、保持ばね等の部品を用いなくても、閉弁状態を安定的に維持することができる。また、フラット弁の閉弁時には、吸気ダクトの平坦部とフラット弁との間で内気導入口を確実に閉塞することができる。これにより、フラット弁の弁座となる部品等を取付けたりしなくても、吸気ダクトの平坦部を弁座として用いることができる。従って、フラット弁を用いることにより負圧調整手段の部品点数を削減することができ、その構造を簡略化することができる。
第6の発明によれば、内気導入口を複数の貫通孔により構成しているので、フラット弁の閉弁時には、吸気ダクトの平坦部だけでなく、各貫通孔の間に位置する支持部によってもフラット弁を支持することができる。これにより、フラット弁が内気導入口内に落込むのを確実に防止でき、閉弁動作を更に安定させることができる。
第7の発明によれば、内気導入口には、内燃機関の運転中に必要な最大流量の吸入空気を吸込むことが可能な開口面積をもたせることができる。従って、仮りに吸気ダクトの吸込側が完全に詰まったとしても、ダクト内には、内気導入口のみでも運転に十分な量の吸入空気を吸込むことができ、車両を円滑に運転し続けることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。まず、図1は、本実施の形態による車両のフロント部分を示す説明図である。なお、本実施の形態では、セダン型の車両を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
車両10のフロント部分にはボンネット12が配置されており、このボンネット12はエンジンルーム14を上側から覆っている。エンジンルーム14の前側には、通気性を有するフロントグリル16が設けられている。エンジンルーム14内には、車両10の動力源となる内燃機関18と、エンジン冷却水を循環させることにより内燃機関18を冷却するラジエータ20とが収容されている。
ラジエータ20は、エンジンルーム14の前部側に配置されている。車両の走行時には、ラジエータ20の冷却効率が高くなるように、走行風がフロントグリル16等を通じてラジエータ20の位置に流入する構成となっている。ラジエータ20の後側には、内燃機関18との間に位置して空間Sが設けられ、この空間Sには冷却ファン22等が配置されている。また、エンジンルーム14内には、トランスミッション24、エアクリーナ26,28等からなる他の機器も収容されている。
図2は、エンジンルーム内を上側からみた説明図である。内燃機関18は、例えばV型の8気筒エンジンにより構成され、左バンク18Aと右バンク18Bとを有している。左,右のバンク18A,18Bの上面部には、内燃機関18の吸入空気を清浄化するエアクリーナ26,28がそれぞれ配置されている。
エアクリーナ26,28の流入側には、エンジンルーム14の外部から吸込んだ空気を内燃機関18に供給する吸気ダクト30が接続されている。また、左エアクリーナ26の流出側は、インテークマニホールド(図示せず)等を介して左バンク18Aの各気筒の吸気ポートに接続されている。右エアクリーナ28の流出側も同様に、右バンク18Bの各気筒に接続されている。
吸気ダクト30は、例えば板状の樹脂材料、金属材料等からなり、平面視において略Y字状に形成されている。また、吸気ダクト30は、左エアクリーナ26の流入側に接続された左通路部30Aと、右エアクリーナ28の流入側に接続された右通路部30Bと、これらの通路部30A,30Bを上流側で合流させるように接続された扁平通路部30Cとを備えている。
扁平通路部30Cの下流側は、左通路部30Aと右通路部30Bとが合流する部位に接続された接続部30Dとなり、この接続部30Dは、内燃機関18とラジエータ20との間に設けられた空間Sの上側に位置している。また、扁平通路部30Cの上流側は、ボンネット12とラジエータ20の上端部との間に設けられた扁平な隙間(図1中の間隔D)を通ってエンジンルーム14の外部(ラジエータ20の前側)に伸張している。
そして、扁平通路部30Cの上流側端部には、エンジンルーム14の外部に開口した外気導入口32が設けられている。内燃機関18の運転時には、外気導入口32から吸気ダクト30内に外気が流入し、この外気は、吸入空気となって左,右の通路部30A,30Bとエアクリーナ26,28とを流通した後に、内燃機関18の各バンク18A,18Bにそれぞれ吸込まれる。
次に、吸気ダクト30の断面形状について説明する。まず、左通路部30Aと右通路部30Bは、扁平通路部30Cよりもエアクリーナ26,28の近傍に位置している。この位置では、ボンネット12と内燃機関18との間に比較的大きな上,下方向のスペースを確保し易い。このため、左通路部30Aと右通路部30Bの断面形状は、上,下方向及び左,右方向にある程度の太さ寸法をもって形成されており、吸気ダクト30内に負圧が生じた場合でも、比較的潰れ難い形状となっている。
これに対し、図3及び図4は、扁平通路部30Cの断面形状を示している。これらの図に示すように、扁平通路部30Cの断面形状は、上,下方向の厚さ寸法が左,右方向の幅寸法よりも小さく設定され、上,下方向に対して扁平に形成されている。
ここで、車両の設計時には、空力特性等を考慮してボンネット12の高さ位置を低くすることがあり、このような車両では、ボンネット12とラジエータ20との間の間隔D(図1)が小さくなる。このため、本実施の形態では、吸気ダクト30のうち間隔Dを通す部分を扁平通路部30として形成することにより、ボンネット12が低い車両に対しても吸気ダクト30を搭載し易い構成としている。
しかしながら、このような構成の吸気ダクト30は、例えば外気導入口32に異物などが詰まることによりダクト内の負圧が増大した場合に、扁平通路部30Cの位置で潰れ易くなる。そこで、本実施の形態では、吸気ダクト30に内気導入口34と負圧調整弁36とを設け、上述のような場合における扁平通路部30Cの潰れを回避する構成としている。以下、これらの構成について説明する。
内気導入口34は、吸気ダクト30内の負圧が過大となって負圧調整弁36が開弁したときに、エンジンルーム14内の空気を吸気ダクト30内に導入するものである。内気導入口34は、例えば吸気ダクト30の扁平通路部30Cのうち、接続部30Dまたはその近傍に設けられ、エンジンルーム14内でラジエータ20の後側となる空間S(図1)に開口している。
また、内気導入口34は、例えばメッシュ状に並んだ複数の貫通孔34Aからなり、扁平通路部30Cの下面に設けられた平坦部30Eに配置されている。そして、平坦部30Eのうち各貫通孔34Aの間に位置する部位は、負圧調整弁36を閉弁位置で支持する支持部30Fを構成している。また、各貫通孔34Aを合わせた内気導入口34全体の開口面積は、内燃機関18の運転中に必要とされる最大流量の吸入空気を吸込むことが可能な大きさに形成されており、好ましくは、例えば吸気ダクト30の断面積とほぼ等しい大きさを有している。
一方、負圧調整弁36は、吸気ダクト30の内,外の圧力差に応じて内気導入口34を開,閉する自動開閉型のフラット弁であり、本実施の形態の負圧調整手段を構成している。また、負圧調整弁36は、例えばシート状のゴム、樹脂材料、金属材料等からなり、厚さ方向に対する可撓性を有している。
負圧調整弁36は、固定具38により吸気ダクト30の平坦部30Eの上面側に固定され、閉弁状態において内気導入口34を上側から覆っている。この場合、固定具38は、吸入空気の流れ方向において、負圧調整弁36の上流側部位を平坦部30Eに固定しており、負圧調整弁36の下流側部位は自由端となっている。この自由端側は、図3中に仮想線で示すように、吸気ダクト30の内,外の圧力差に応じて厚さ方向に撓み変形する。これにより、負圧調整弁36は、吸気ダクト30の平坦部30E(支持部30F)に対して離,着座し、内気導入口34を開,閉する。
また、負圧調整弁36の重量、撓み易さ等は、フラット弁としての開閉動作が適切なタイミングで行われるように予め設定されている。このため、負圧調整弁36は、内燃機関18の通常運転で生じ得る最大の負圧が吸気ダクト30内に生じたとしても、自重によって閉弁位置に留まり、内気導入口34を閉塞した状態に保持する。そして、負圧調整弁36は、吸気ダクト30内の負圧が通常運転における前記最大の負圧よりも増大したときに、撓み変形して開弁するものである。
[本実施の形態のシステム動作]
本実施の形態による車両は上述の如き構成を有するもので、次に、負圧調整弁36等の作動について説明する。
(通常運転時)
まず、吸気ダクト30の詰まりが生じていない通常の運転状態において、車両の運転中には、外気導入口32から吸気ダクト30内に外気が取込まれる。この外気は、吸気ダクト30の扁平通路部30Cと各通路部30A,30Bとを通じてエアクリーナ26,28に到達し、エアクリーナ26,28を通過することにより清浄化される。そして、清浄化された空気は、内燃機関18の各気筒に吸入空気として吸込まれ、燃料と共に各気筒内で燃焼される。
このとき、吸気ダクト30内には吸気負圧が生じるが、この負圧は通常運転で生じ得る圧力の範囲内で変化する。従って、負圧調整弁36のうち、吸気ダクト30内に面した上面側と、内気導入口34を介してエンジンルーム14内に面した下面側との間には、負圧調整弁36を撓み変形させるほど大きな圧力差は生じない。
このため、負圧調整弁36は、自重により吸気ダクト30の平坦部30E(支持部30F)に着座した状態を維持し、内気導入口34は、負圧調整弁36により閉塞された状態に保持される。従って、吸気ダクト30は、外気導入口32のみから外気を吸込むことにより、通常の吸気動作を行うことができる。
このように、本実施の形態では、吸気ダクト30の下面に平坦部30Eを形成し、この平坦部30Eの上面側にフラット弁からなる負圧調整弁36を配置している。このため、吸気ダクト30の内,外の圧力差が小さいときには、負圧調整弁36を自重により閉弁させておくことができる。そして、閉弁時には、負圧調整弁36と平坦部30Eとの間で内気導入口34を確実に閉塞することができる。従って、通常の運転時には、保持ばね等の部品を用いなくても、負圧調整弁36の閉弁状態を安定的に維持することができる。
また、負圧調整弁36としてフラット弁を用いることにより、その弁座となる部品等を取付けたりしなくても、吸気ダクト30の平坦部30Eを弁座として用いることができる。しかも、内気導入口34を複数の貫通孔34Aにより構成しているので、閉弁時には、平坦部30Eだけでなく、各貫通孔34Aの間に位置する支持部30Fによっても負圧調整弁36を支持することができる。これにより、負圧調整弁36が内気導入口34内に落込むのを確実に防止でき、閉弁動作を更に安定させることができる。
このように、負圧調整弁36によれば、フラット弁の特徴を活かして負圧調整機構の部品点数を削減することができ、その構造を簡略化することができる。また、負圧調整弁36を扁平通路部30Cに配置することにより、これら全体をコンパクトにまとめることができる。この場合、負圧調整弁36は、扁平通路部30Cから外側に食み出して周囲の車載構造物等と干渉することがないので、例えばボンネット12が低い車両への搭載時には、扁平通路部30Cと負圧調整弁36とを車両側の扁平な配置スペースに対して容易に配置することができる。
また、負圧調整弁36は薄形なフラット弁であり、吸気抵抗を増大させることが殆どないので、扁平通路部30C内への配置を容易に行うことができる。さらに、本実施の形態では、負圧調整弁36の上流側部位を吸気ダクト30に固定し、当該弁の下流側部位を開,閉させる構成としたので、負圧調整弁36の閉弁時には、吸入空気の流れにより負圧調整弁36が捲れ上がって勝手に開弁するのを防止することができる。
(ダクトの詰まり発生時)
例えば降雪中の走行時において、雪などの異物が外気導入口32が詰まったときには、外気導入口32の開口面積が減少する。このため、吸気ダクト30内には、通常運転で生じ得る圧力の範囲を超えた過大な負圧が生じるようになり、特に高出力運転時には負圧が極端に大きくなる。この結果、吸気ダクト30内とエンジンルーム14内との間、即ち、負圧調整弁36の上面側と下面側との間には大きな圧力差が生じる。
これにより、負圧調整弁36は、上記圧力差に応じて厚さ方向に撓み変形し、吸気ダクト30の平坦部30E等から離座して開弁する。この開弁動作により、負圧調整弁36は、内気導入口34を開放することができる。そして、エンジンルーム14内の空気を吸気負圧により内気導入口34から吸気ダクト30に導入することができる。この結果、吸気ダクト30内の負圧が減少するので、ダクト内に過大な負圧が生じるのを回避することができ、吸気ダクト30が過大な負圧により潰れるのを確実に防止することができる。
また、吸気ダクト30の詰まりが生じたときには、エンジンルーム14内の空気を吸入空気として内燃機関18に供給することができる。これにより、内燃機関18は、十分な吸入空気量を確保することができるから、吸気ダクト30が詰まった状態でも通常運転時と同様の出力を維持することができる。
しかも、エンジンルーム14内の空気には、外気のように雪などが混ざる心配がないので、吸気ダクト30が詰まるような走行環境でも、内気導入口34からの吸気は確実かつ安定的に行うことができる。特に、内気導入口34は、エンジンルーム14内でラジエータ20の後側となる空間Sに開口している。このため、外気導入口32が詰まったときには、ラジエータ20の後側から内気導入口34に空気を吸込むことができる。
従って、例えば降雪中の走行時のように、雪などの異物がフロントグリル16を通過してエンジンルーム14内に入り込む場合でも、この異物が内気導入口34に吸込まれるのをラジエータ20によって遮断することができる。これにより、内気導入口34からの吸気動作を更に安定させることができる。
また、外気導入口32が完全に詰まったとしても、内気導入口34は、前述したように十分な開口面積を有している。このため、吸気ダクト30内には、内気導入口34のみでも内燃機関18の運転に必要な最大流量の吸入空気を吸込むことができる。従って、外気導入口32が機能しない状態でも、車両を円滑に運転し続けることができ、降雪時の走行等に対する車両の環境適応性や信頼性を高めることができる。
なお、車両の走行中には、エンジンルーム14内の空気が外気と比べて高い温度となる。しかし、吸気ダクト30に雪が詰まるような走行環境では、外気温が十分に低い温度であるから、エンジンルーム14内の空気も吸入空気として十分に低温状態であると考えられ、これを用いて内燃機関を円滑に運転することができる。
さらに、例えば雪が融けることにより外気導入口32の詰まりが解消された場合には、吸気ダクト30内の負圧が通常のレベルまで低下するので、負圧調整弁36は、自重により閉弁状態に戻る。このように、異常な状態が解消されたときには、車両の運転者等が特別な復帰動作を行わなくても、負圧調整弁36を自動的に閉弁させることができ、吸気系を通常の状態にスムーズに復帰させることができる。
(レイアウト上の特徴)
本実施の形態では、吸気ダクト30の一部に扁平通路部30を設け、例えばボンネット12が低い車両でも吸気ダクト30の搭載が容易となるようにしている。そして、このようなダクト形状であっても、負圧で潰れ易い扁平通路部30Cに内気導入口34と負圧調整弁36とを設けることにより、扁平通路部30Cを過大な負圧から確実に保護することができ、吸気ダクト30の耐久性を高めることができる。
また、内気導入口34と負圧調整弁36とは、V8型の内燃機関18において、吸気ダクト30の左通路部30Aと右通路部30Bとが合流する接続部30D(またはその近傍)に配置されている。これにより、左バンク18A用の負圧調整構造と、右バンク18B用の負圧調整構造とを一箇所にまとめて配置することができ、これらの構造を簡略化することができる。
なお、前記実施の形態では、負圧調整手段として、フラット弁からなる負圧調整弁36を用いる構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばダイヤフラム型の圧力調整弁、電磁弁等からなる他の弁機構を用いる構成としてもよい。
また、実施の形態では、V8型の内燃機関18を例に挙げて述べたが、本発明はこれに限らず、直列、並列、水平対向型などの内燃機関や、任意の気筒数をもつ内燃機関を搭載した車両に広く適用することができる。
本発明の実施の形態1による車両のフロント部分を示す説明図である。 図1のエンジンルームを上側からみた説明図である。 吸気ダクトの扁平通路部、内気導入口及びフラット弁を長さ方向に破断して示す縦断面図である。 吸気ダクトの扁平通路部、内気導入口及びフラット弁を長さ方向と垂直に破断して示す横断面図である。
符号の説明
10 車両
12 ボンネット
14 エンジンルーム
16 フロントグリル
18 内燃機関
18A,18B 左,右のバンク
20 ラジエータ
22 冷却ファン
24 トランスミッション
26,28 エアクリーナ
30 吸気ダクト
30A 左通路部
30B 右通路部
30C 扁平通路部
30D 接続部
30E 平坦部
30F 支持部
32 外気導入口
34 内気導入口
34A 貫通孔
36 負圧調整弁(負圧調整手段)
38 固定具
S 空間
D 間隔

Claims (7)

  1. 内燃機関と接続した状態でエンジンルームに配置され、前記エンジンルームの外部から吸込んだ空気を内燃機関に供給する吸気ダクトと、
    前記吸気ダクトに設けられ、前記エンジンルーム内に開口する内気導入口と、
    内燃機関の通常運転時には前記内気導入口を閉塞状態に保持し、前記吸気ダクト内の負圧が通常運転時よりも増大したときには前記エンジンルーム内の空気を前記内気導入口から前記吸気ダクト内に導入する負圧調整手段と、
    を備えることを特徴とする車両。
  2. 前記内気導入口は、前記エンジンルーム内に配置されたラジエータよりも後側の空間に開口させる構成としてなる請求項1に記載の車両。
  3. 前記吸気ダクトは、前記エンジンルーム内に配置されたラジエータと前記エンジンルームを覆うボンネットとの間の隙間を通すために扁平に形成された扁平通路部を備え、
    前記内気導入口は、前記吸気ダクトの扁平通路部に配置する構成としてなる請求項1または2に記載の車両。
  4. 前記負圧調整手段は、前記吸気ダクト内,外の圧力差に応じて前記内気導入口を開,閉する自動開閉弁である請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の車両。
  5. 前記内気導入口は、前記吸気ダクトの下面に設けられた平坦部に形成し、前記負圧調整手段は、前記吸気ダクト内,外の圧力差に応じて前記平坦部上で撓み変形することにより、前記内気導入口を開,閉する可撓性のフラット弁である請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の車両。
  6. 前記内気導入口は、前記吸気ダクトの平坦部に設けられた複数の貫通孔であり、前記平坦部のうち前記各貫通孔の間に位置する部位は、前記フラット弁を閉弁位置で支持する支持部を構成してなる請求項5に記載の車両。
  7. 前記内気導入口の開口面積は、内燃機関の運転中に必要な最大流量の吸入空気を吸込むことが可能な大きさに形成してなる請求項1乃至6のうち何れか1項に記載の車両。
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