JP2009172973A - インクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット方式によるインク付与後に加熱処理をすることなく、ブロンジングの発生を抑制することができるインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】支持体上にインク受容層を有するインクジェット記録媒体上に、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を8質量%以上含有するインクを、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むインクジェット記録方法であって、インクジェット記録媒体として最表面層がコロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインク受容層を有するものを用いる。
【選択図】なし
【解決手段】支持体上にインク受容層を有するインクジェット記録媒体上に、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を8質量%以上含有するインクを、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むインクジェット記録方法であって、インクジェット記録媒体として最表面層がコロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインク受容層を有するものを用いる。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、多種の記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価であること、コンパクトであること、静粛性に優れること等の点から広く用いられるようになり、近年では、インクジェットプリンタの高解像度化やハード(装置)の発展、並びにインクジェット記録用の媒体の各種開発に伴い、いわゆる写真ライクな高画質記録物が得られるようになっている。
インクジェット記録用の記録材料は一般に、(1)速乾性があること(インクの吸収速度が大きいこと)、(2)ドット径が適正で均一であること(滲みのないこと)、(3)粒状性が良好であること、(4)ドットの真円性が高いこと、(5)色濃度が高いこと、(6)彩度が高いこと(くすみのないこと)、(7)画像部の耐水性や耐光性、耐オゾン性が良好なこと、(8)白色度が高いこと、(9)保存安定性が高いこと(長期保存で黄変着色や画像の滲みのないこと)、(10)変形しにくく寸法安定性が良好であること(低カールであること)、(11)ハード走行性が良好なこと等の特性を持つことが求められている。
上記に鑑み、近年ではインクを受容する層が多孔質構造を有する記録材料が実用化されている。これによれば、速乾性に優れ、高い光沢が得られるとされている。ところが、記録画像に対する品質は常に高いものが求められる傾向にあり、特に画像の色濃度、色合いに対する要求は厳しい。例えば、画像のコントラストや濃淡のメリハリ等の点では高濃度域が濃色であること、色合いや彩り等の点ではブロンジングなどの発生がないことが重要である。
上記に関連して、上層にコロイド粒子及び合成ラテックスからなる光沢発現層を設けたインクジェット記録材料が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、熱可塑性微粒子層を両面に有し、熱可塑性微粒子のMFTがそれぞれ異なるインクジェット記録材料を用い、インクジェット方式でインクを付与した後に熱可塑性樹脂粒子を溶解又は融解して皮膜を形成する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、無機微粒子と第1の熱可塑性樹脂を含む複合粒子と第2の熱可塑性樹脂とを含む油性顔料インク用のインクジェット記録媒体が知られている(例えば、特許文献3参照)。更に、表層に無機顔料と熱可塑性樹脂を含有するインクジェット記録媒体に、顔料インクを用いてインクジェット記録後に加熱定着処理を行うインクジェット記録方法が知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開平07−101142号公報
特開2002−29147号公報
特開2002−178629号公報
特開2003−211836号公報
特許文献1に記載のインクジェット記録媒体では、ブロンジングの抑制が十分とは言い難かった。また、特許文献2及び特許文献4に記載のインクジェット記録方法では、インクジェット方式でインクを付与した後に加熱処理を行う必要があり、簡便な方法であるとは言い難かった。また、特許文献3に記載のインクジェット記録材料は油性顔料インクを対象としたものであり、速乾性及び画質の点で十分ではなく、また、ブロンズ抑制の点でも十分であるとは言い難かった。
本発明は、インクジェット方式によるインク付与後に加熱処理をすることなく、ブロンジングの発生を抑制することができるインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
本発明は、インクジェット方式によるインク付与後に加熱処理をすることなく、ブロンジングの発生を抑制することができるインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、前記インク受容層の前記支持体から最も離れた最表面層がコロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインク受容層であるインクジェット記録媒体上に、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を8質量%以上含有するインクを、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むインクジェット記録方法。
<2> 前記水溶性溶剤は、Hoy法によるSP値が22(MPa)1/2以下であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録方法。
<3> 前記インクは、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を12質量%以上含有することを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録方法。
<4> 前記水溶性溶剤は、分子量が230以上であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
<5> 前記インクは、顔料を更に含むことを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
<1> 支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、前記インク受容層の前記支持体から最も離れた最表面層がコロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインク受容層であるインクジェット記録媒体上に、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を8質量%以上含有するインクを、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むインクジェット記録方法。
<2> 前記水溶性溶剤は、Hoy法によるSP値が22(MPa)1/2以下であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録方法。
<3> 前記インクは、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を12質量%以上含有することを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録方法。
<4> 前記水溶性溶剤は、分子量が230以上であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
<5> 前記インクは、顔料を更に含むことを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
本発明によれば、インクジェット方式によるインク付与後に加熱処理をすることなく、ブロンジングの発生を抑制することができるインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクジェット記録方法は、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、前記インク受容層の前記支持体から最も離れた最表面層が、コロイダルシリカ複合エマルジョンを塗布・乾燥して形成されたインク受容層であるインクジェット記録媒体上に、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤の少なくとも1種を8質量%以上含有するインクの少なくとも1種を、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むことを特徴とする。かかる構成のインクジェット記録方法であることにより、インク付与後に加熱処理をすることなくブロンジングの発生を効果的に抑制することができる。
<インク>
本発明においてインクに含有される水溶性溶剤のSP値は24(MPa)1/2以下であるが、ブロンジング抑制とインク中における顔料の分散安定性の観点から、SP値が18〜24(MPa)1/2であることが好ましく、20〜22(MPa)1/2であることがより好ましい。特にSP値が20(MPa)1/2以上であることにより、インクにおける顔料の分散安定性がより向上する。
また、前記水溶性溶剤の含有率はインクに対して8質量%以上であるが、ブロンジング抑制とインク中における顔料の分散安定性の観点から、8〜50質量%であることが好ましく、12〜30質量%であることがより好ましい。特に50質量%以下とすることにより、インクにおける顔料の分散安定性が向上する。
本発明においてインクに含有される水溶性溶剤のSP値は24(MPa)1/2以下であるが、ブロンジング抑制とインク中における顔料の分散安定性の観点から、SP値が18〜24(MPa)1/2であることが好ましく、20〜22(MPa)1/2であることがより好ましい。特にSP値が20(MPa)1/2以上であることにより、インクにおける顔料の分散安定性がより向上する。
また、前記水溶性溶剤の含有率はインクに対して8質量%以上であるが、ブロンジング抑制とインク中における顔料の分散安定性の観点から、8〜50質量%であることが好ましく、12〜30質量%であることがより好ましい。特に50質量%以下とすることにより、インクにおける顔料の分散安定性が向上する。
さらに本発明におけるインクは、ブロンジング抑制の観点から、SP値が22(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を8質量%以上含むことが好ましく、SP値が20〜22(MPa)1/2の水溶性溶剤を8〜30質量%含むことがより好ましい。また、インク中における顔料の分散安定性の観点から、SP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を12質量%以上含むことが好ましく、SP値が20〜24(MPa)1/2の水溶性溶剤を12〜50質量%含むことがより好ましい。
本発明において「Hoy法によるSP値」とは、化合物の構造に基づいてHoy法によって算出された溶解度パラメーター(Solubility Parameter)を意味する。Hoy法とは、例えば、K.L.Hoy “Table of Solubility Prameters”,Solvent and Coatings Materials Reserch and Development Department,Union Carbites Corp.(1985)に記載された計算方法である。
本発明における水溶性溶剤(特定溶剤)はSP値が24(MPa)1/2以下であれば特に制限はない。例えば、ポリプロピレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−グリセルエーテル類、アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、グリコール類等の中から、溶剤の構造を考慮して適宜選択することができる。
具体的には例えば、ポリプロピレングリコール類として、ニューポールPP200(三洋化成工業(株)製、SP値23.8)、ニューポールPP400(三洋化成工業(株)製、SP値21.3)等。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレングリコール類として、ニューポールPE−61(三洋化成工業(株)製、SP値20.0)、ニューポールPE−62(三洋化成工業(株)製、SP値20.1)、ニューポールPE−64(三洋化成工業(株)製、SP値20.4)等。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-アルキルエーテル類として、ニューポール50HB55(三洋化成工業(株)製、SP値21.1)、ニューポール50HB100(三洋化成工業(株)製、SP値20.6)、ニューポール50HB260(三洋化成工業(株)製、SP値20.6)、ニューポール50HB400(三洋化成工業(株)製、SP値20.4)、ニューポール50HB660(三洋化成工業(株)製、SP値20.5)等。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレングリコール類として、ニューポールPE−61(三洋化成工業(株)製、SP値20.0)、ニューポールPE−62(三洋化成工業(株)製、SP値20.1)、ニューポールPE−64(三洋化成工業(株)製、SP値20.4)等。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-アルキルエーテル類として、ニューポール50HB55(三洋化成工業(株)製、SP値21.1)、ニューポール50HB100(三洋化成工業(株)製、SP値20.6)、ニューポール50HB260(三洋化成工業(株)製、SP値20.6)、ニューポール50HB400(三洋化成工業(株)製、SP値20.4)、ニューポール50HB660(三洋化成工業(株)製、SP値20.5)等。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-グリセリルエーテル類として、ニューポールGEP−2800(三洋化成工業(株)製、SP値20.7)等。
アルキレングリコールモノアルキルエーテル類として、エチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.5)、プロピレングリコールモノブチルエ−テル(SP値21.5)、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.3)、トリエチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.1)、トリエチレングリコールモノメチルエ−テル(SP値23.4)等。
グリコール類として、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値23.0)、2−ブチル−2−エチル−1,3−ブタンジオール(SP値23.1)等をそれぞれ挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテル類として、エチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.5)、プロピレングリコールモノブチルエ−テル(SP値21.5)、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.3)、トリエチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.1)、トリエチレングリコールモノメチルエ−テル(SP値23.4)等。
グリコール類として、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値23.0)、2−ブチル−2−エチル−1,3−ブタンジオール(SP値23.1)等をそれぞれ挙げることができる。
本発明のインクに含有される水溶性溶剤の分子量は、インクの吐出安定性の観点と、インクとインク受容層中の有機微粒子との親和性の観点とから、150以上5000以下であることが好ましく、230以上3500以下であることがより好ましい。
ここで前記水溶性溶剤の分子量は、水溶性溶剤が単一の化合物からなる場合には、分子式から算出される分子量を意味し、水溶性溶剤が複数種の類似化合物からなる場合には、数平均分子量を意味する。
ここで前記水溶性溶剤の分子量は、水溶性溶剤が単一の化合物からなる場合には、分子式から算出される分子量を意味し、水溶性溶剤が複数種の類似化合物からなる場合には、数平均分子量を意味する。
本発明におけるインクは、SP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を1種単独で、また2種以上を組合せて含有することができる。
また本発明におけるインクは、本発明の効果を損なわない範囲で、SP値が24(MPa)1/2よりも大きい水溶性溶剤を含むことができる。
SP値が24よりも大きい水溶性溶剤の具体例としては、例えば、3−エトキシ−1,2−プロパンジオール(SP値25.9)、1,6−ヘキサンジオール(SP値26.1)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(SP値25.3)、4−メチル−1,2−ペンタンジオール(SP値24.3)、1,2−ヘキサンジオール(SP値24.9)、ジエチレングリコール(DEG、SP値29.6)、ポリエチレングリコール類としてPEG200(SP値24.6)等、ポリオキシプロピレン-グリセリルエーテル類としてニューポールGP−250(三洋化成工業(株)製、SP値24.6)等を挙げることができる。
本発明において、SP値が24(MPa)1/2よりも大きい水溶性溶剤の含有率としては、例えば、0〜40質量%とすることができ、5〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
SP値が24よりも大きい水溶性溶剤の具体例としては、例えば、3−エトキシ−1,2−プロパンジオール(SP値25.9)、1,6−ヘキサンジオール(SP値26.1)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(SP値25.3)、4−メチル−1,2−ペンタンジオール(SP値24.3)、1,2−ヘキサンジオール(SP値24.9)、ジエチレングリコール(DEG、SP値29.6)、ポリエチレングリコール類としてPEG200(SP値24.6)等、ポリオキシプロピレン-グリセリルエーテル類としてニューポールGP−250(三洋化成工業(株)製、SP値24.6)等を挙げることができる。
本発明において、SP値が24(MPa)1/2よりも大きい水溶性溶剤の含有率としては、例えば、0〜40質量%とすることができ、5〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
本発明におけるインクは、前記水溶性溶剤に加えて、色材の少なくとも1種を更に含むことが好ましい。本発明に用いることができる色材としては、染料および顔料がある。染料としてはインクジェット用として使用可能な一般的な染料を用いることができる。その例としてはカラーインデックスにおいて酸性染料、直接染料、反応染料、建染染料、硫化染料または食品用色素に分類されているものの他に油溶染料、塩基性染料などに分類される着色剤を用いることもできる。
また、顔料としては黒色インク用として、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられるがインクジェット用としては比較的密度が低く水中で沈降しにくいカーボンブラックが好ましい。
更にカラーインク用顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、93、94、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、138、153、180、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、202、206、209、219、C.I.ピグメントバイオレット19、23、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が使用できる。
本発明においては、耐光性とカラードリフト現象抑制の観点から、色剤として顔料の少なくとも1種を含むことが好ましい。
また、色材が顔料の場合は分散機を用いて分散するが、その場合、分散機としては市販の種々の分散機を用いることができ、好ましくは非メディア分散がよい。その具体例としては、湿式ジェットミル(ジーナス社)、ナノマーザー(ナノマーザー社)、ホモジナイザー(ゴーリン社)、アルティマイザー(スギノマシン社)およびマイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社)などが挙げられる。
本発明におけるインクに含まれる色材の含有率としては、0.5〜30質量%が好ましいが、さらに1.0〜15質量%が好ましい。0.5質量%以上の含有率とすることで、印字濃度が良好になる。また30質量%以下の含有率とすることで、インクの粘度上昇や粘度特性に構造粘性が生じることを抑制でき、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性が良好になる。
さらに、本発明におけるインクは、その放置安定性の確保、インクジェットヘッドからの吐出安定性向上、目詰まり改善、あるいはインクの劣化防止のためなどの目的で各種の保湿剤、溶解助剤、浸透制御剤、粘度調整剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート等種々の添加剤を添加することもできる。
<インクジェット記録媒体>
本発明のインクジェット記録方法においては、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有するインクジェット記録媒体であって、前記インク受容層のうち支持体から最も遠い最表面層のインク受容層が、コロイダルシリカ複合エマルジョンの少なくとも1種を含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインクジェット記録媒体を用いる。
本発明のインクジェット記録方法においては、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有するインクジェット記録媒体であって、前記インク受容層のうち支持体から最も遠い最表面層のインク受容層が、コロイダルシリカ複合エマルジョンの少なくとも1種を含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインクジェット記録媒体を用いる。
最表面層のインク受容層が、コロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成されていることにより、例えば図1に示すようなインクジェット記録媒体の最表面層に微細な空隙を有する樹脂層を形成することができる。
前記コロイダルシリカ複合エマルジョンは、アルコキシシリル基を有する共重合樹脂とコロイダルシリカとが複合化された複合エマルジョンであれば特に制限はない。中でも前記共重合樹脂は、分子内にエチレン性不飽和結合とアルコキシシリル基とを有する単量体(以下、「シラン系単量体」ということがある)の少なくとも1種とアクリル系単量体及びスチレン系単量体の少なくとも1種とからなることが好ましく、シラン系単量体の少なくとも1種とアクリル系単量体の少なくとも1種、又はシラン系単量体とアクリル系単量体とスチレン系単量体のそれぞれ少なくとも1種とからなることがより好ましい。
前記シラン系単量体としては、例えば、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルビス−β−メトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−β−メトキシエトキシシラン、及びγ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
また、前記アクリル系単量体としては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
更に、前記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエン等を挙げることができる。
また、前記アクリル系単量体としては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
更に、前記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエン等を挙げることができる。
前記共重合樹脂は、必要に応じて、前記シラン系単量体、アクリル系単量体、及びスチレン系単量体以外の単量体を含んで構成することができる。
また前記共重合樹脂を構成する各単量体の組成比率としては特に制限はないが、シラン系単量体の共重合割合が、細孔形成の観点から、共重合樹脂を構成する全単量体の合計100質量部に対して0.5〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
また前記共重合樹脂を構成する各単量体の組成比率としては特に制限はないが、シラン系単量体の共重合割合が、細孔形成の観点から、共重合樹脂を構成する全単量体の合計100質量部に対して0.5〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
また前記コロイダルシリカ複合エマルジョンは、前記共重合樹脂を含む樹脂粒子の外側にコロイダルシリカが配置された複合エマルジョンであることが好ましい。本発明におけるコロイダルシリカ複合エマルジョンの数平均粒子径としては、塗層強度とブロンズ抑制の観点から、10〜80nmであることが好ましい。
また、本発明におけるコロイダルシリカとしては、特に制限はなく通常のコロイダルシリカを使用することができるが、印画濃度の観点から、前記コロイダルシリカの一次粒子の粒子径は40nm以下であることが好ましい。
また、本発明におけるコロイダルシリカとしては、特に制限はなく通常のコロイダルシリカを使用することができるが、印画濃度の観点から、前記コロイダルシリカの一次粒子の粒子径は40nm以下であることが好ましい。
本発明におけるコロイダルシリカ複合エマルジョンに含有されるコロイダルシリカの量としては、印画濃度と塗層強度の観点から、前記共重合樹脂を構成するモノマーの全質量のコロイダルシリカに対する質量比(モノマー/コロイダルシリカ)で、40/60〜90/10であることが好ましく、50/50〜80/20であることがより好ましい。
前記共重合樹脂を構成するモノマーの全質量のコロイダルシリカに対する質量比が、40/60以上であることにより均一な樹脂層を形成することができ、また90/10以下であることにより細孔を有する樹脂層を形成することができる。
前記共重合樹脂を構成するモノマーの全質量のコロイダルシリカに対する質量比が、40/60以上であることにより均一な樹脂層を形成することができ、また90/10以下であることにより細孔を有する樹脂層を形成することができる。
コロイダルシリカ複合エマルジョンによって微細な空隙を有する樹脂層が形成される様子を図2に模式的に示す。
コロイダルシリカ複合エマルジョン1の共重合樹脂粒子3とコロイダルシリカ粒子2の粒子径比や粒子数比が所定の範囲であることにより、コロイダルシリカ粒子による部分的な造膜阻害によって、樹脂層4に細孔を形成することができる。
コロイダルシリカ複合エマルジョン1の共重合樹脂粒子3とコロイダルシリカ粒子2の粒子径比や粒子数比が所定の範囲であることにより、コロイダルシリカ粒子による部分的な造膜阻害によって、樹脂層4に細孔を形成することができる。
本発明におけるコロイダルシリカ複合エマルジョンは適宜製造したものを使用することができる。コロイダルシリカ複合エマルジョンの製造方法としては、例えば、特開昭59−71316号公報、特開昭60−127371号公報等に記載された方法を挙げることができる。また、前記各公報に記載されたコロイダルシリカ複合エマルジョンを本発明に好適に適用することができる。
また本発明におけるコロイダルシリカ複合エマルジョンとしては、市販品を使用することもできる。
市販品のコロイダルシリカ複合エマルジョンとしては例えば、ニチゴー・モビニール(株)社製のモビニール8030、モビニール8055A、モビニール8020、モビニール8201等を挙げることができる。
市販品のコロイダルシリカ複合エマルジョンとしては例えば、ニチゴー・モビニール(株)社製のモビニール8030、モビニール8055A、モビニール8020、モビニール8201等を挙げることができる。
本発明におけるコロイダルシリカ複合エマルジョンの最低造膜温度(MFT)は、塗層強度とブロンズ抑制の観点から、40℃以下であることが好ましく、−50〜40℃であることがより好ましい。
また、本発明における前記コロイダルシリカ複合エマルジョンとしては、モビニール8030、モビニール8020が好ましく、モビニール8030がより好ましい。
また、本発明における前記コロイダルシリカ複合エマルジョンとしては、モビニール8030、モビニール8020が好ましく、モビニール8030がより好ましい。
本発明におけるインクジェット記録媒体の最表面層を形成するための塗布液は、コロイダルシリカ複合エマルジョンの少なくとも1種を含むが、必要に応じて、水溶性樹脂、界面活性剤、媒染剤等を含むことができる。水溶性樹脂、界面活性剤、媒染剤等については後述する。
また、前記最表面層のインク受容層の乾燥固形分量としては、インク受容性とブロンジングの発生抑制の観点から、0.2〜10g/m2以下であることが好ましく、0.4〜5g/m2であることがより好ましい。
また、前記最表面層のインク受容層の乾燥固形分量としては、インク受容性とブロンジングの発生抑制の観点から、0.2〜10g/m2以下であることが好ましく、0.4〜5g/m2であることがより好ましい。
本発明におけるインクジェット記録媒体は、インク吸収性の観点から、前記コロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成された最表面層のインク受容層(以下、「第1のインク受容層」ということがある)に加えて、微粒子と水溶性樹脂とを含むインク受容層(以下、「第2のインク受容層」ということがある)の少なくとも1層を前記最表面のインク受容層と支持体との間に有することが好ましい。
本発明における第1のインク受容層は、コロイダルシリカ複合エマルジョンの少なくとも1種を含む第1のインク受容層用塗布液を支持体、又は支持体上に既に形成された第2のインク受容層上に積層されるように塗布し、乾燥して形成する。
前記第1のインク受容層は、支持体上に第2のインク受容層の少なくとも1層を形成した後に、前記第2のインク受容層上に形成してもよく、また、第2のインク受容層と同時に形成してもよい。
第1のインク受容層用塗布液の塗布は、例えば、カーテンフローコーター、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の塗布方法を利用することができる。
形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
第1のインク受容層用塗布液を、支持体上に既に形成された第2のインク受容層上に塗布する場合、エクストリュージョンダイコーター、カーテンフローコーター、バーコーター等のように、既に形成されている第1のインク受容層にコーターが直接接触しない方法を利用することが好ましい。
また、第1のインク受容層を、第2のインク受容層と同時に形成する場合には、同時塗布(重層塗布)によって第1及び第2のインク受容層を形成することができる。前記同時塗布(重層塗布)は、例えば、エクストルージョンダイコーター、カーテンフローコーターを用いた塗布方法により行なうことができる。
同時塗布の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
同時塗布の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
本発明において第2のインク受容層は、水溶性樹脂と微粒子とで構成することができ、好ましくは、水溶性樹脂と微粒子と前記水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤と必要に応じて媒染剤その他成分(界面活性剤等)とを用いて構成することができる。
第2のインク受容層は、微粒子を含有することにより多孔質構造に構成され、これによりインクの吸収性能が向上する。特に、微粒子の第2のインク受容層における固形分含有量が50質量%以上、より好ましくは60質量%を超えていると、更に良好な多孔質構造とすることが可能となり、インク吸収性をより向上させることができる。ここで、微粒子のインク受容層における固形分含有量は、第2のインク受容層を構成する組成物中の水以外の成分に基づき算出される含有量である。
前記の多孔質構造のインク受容層とは、空隙率が50〜75%、好ましくは60〜70%である層をいう。前記空隙率が、50%以下であるとインク吸収性が不充分となることがあり、75%以上であるとバインダー不足による粉落ちの問題を生ずることがある。また、インクジェット記録媒体の品質上、第2のインク受容層の層厚は20〜40μmであることが好ましい。
−微粒子−
微粒子としては、有機微粒子及び無機微粒子のいずれをも用いることができる。前記有機微粒子の好ましいものとして、例えば、乳化重合、マイクロエマルジョン系重合、ソープフリー重合、シード重合、分散重合、懸濁重合などにより得られるポリマー微粒子が挙げられ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアミド、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、天然高分子等の粉末、ラテックス又はエマルジョン状のポリマー微粒子等が挙げられる。
微粒子としては、有機微粒子及び無機微粒子のいずれをも用いることができる。前記有機微粒子の好ましいものとして、例えば、乳化重合、マイクロエマルジョン系重合、ソープフリー重合、シード重合、分散重合、懸濁重合などにより得られるポリマー微粒子が挙げられ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアミド、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、天然高分子等の粉末、ラテックス又はエマルジョン状のポリマー微粒子等が挙げられる。
また、無機微粒子としては、例えば、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、擬ベーマイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、アルミナ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウム等が挙げられる。
これらの中でも、インク吸収性及び画像安定性の点から無機微粒子が好ましく、さらに良好な多孔質構造を形成する点から、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、又は擬ベーマイトが好ましい。微粒子は1次粒子のまま用いても、又は2次粒子を形成した状態で使用してもよい。これら微粒子の平均一次粒径は2μm以下が好ましく、200nm以下がより好ましい。
このうち、シリカ微粒子は、通常その製造法により湿式法粒子と乾式法(気相法)粒子とに大別される。前記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。一方、気相法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、前記「気相法シリカ」とは、当該気相法によって得られた無水シリカ微粒子を意味する。本発明におけるシリカ微粒子としては、特に気相法シリカ微粒子が好ましい。
気相法シリカは、含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
前記気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散を行なえば受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色性が得られるという特徴がある。受容層が透明であることは、OHP等透明性が必要とされる用途のみならず、フォト光沢紙等の記録媒体に適用する場合でも、高い色濃度と良好な発色性光沢を得る観点で重要である。
前記気相法シリカの平均一次粒子径としては、30nm以下が好ましく、20nm以下が更に好ましく、10nm以下が特に好ましく、3〜10nmが最も好ましい。気相法シリカは、シラノール基による水素結合によって粒子同士が付着しやすいため、平均一次粒子径が30nm以下の場合に空隙率の大きい構造を好適に形成することができ、インク吸収特性を効果的に向上させることができる。
また、シリカ微粒子は、前述の他の微粒子と併用してもよい。該他の微粒子と前記気相法シリカとを併用する場合、全微粒子中の気相法シリカの含有量は、30質量%以上が好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
前記無機微粒子としては、アルミナ微粒子、アルミナ水和物、これらの混合物又は複合物も好ましい。このうち、アルミナ水和物は、インクをよく吸収し定着すること等から好ましく、特に擬ベーマイト(Al2O3・nH2O)が好ましい。アルミナ水和物は、種々の形態のものを用いることができるが、容易に平滑な層が得られることからゾル状のベーマイトを原料として用いることが好ましい。
擬ベーマイトの細孔構造については、その平均細孔半径は1〜25nmが好ましく、2〜10nmがより好ましい。また、その細孔容積は0.3〜2.0ml/gが好ましく、0.5〜1.5ml/gがより好ましい。ここで、細孔半径及び細孔容積は、窒素吸脱着法により測定されるもので、例えば、ガス吸脱着アナライザー(例えば、コールター社製の商品名「オムニソープ369」)を用いて測定できる。
また、アルミナ微粒子の中では、気相法アルミナ微粒子が、比表面積が大きく好ましい。該気相法アルミナ微粒子の平均一次粒子径は50nm以下が好ましく、20nm以下が更に好ましい。また更に、平均一次粒径が50nm以下のコロイダルシリカも好ましいものとして挙げられる。
上述の微粒子は、例えば、特開平10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号、同8−174992号、同11−192777号、特開2001−301314号等の公報に開示された態様でも、好ましく用いることができる。
−水溶性樹脂−
本発明における第2のインク受容層は、水溶性樹脂を含有することが好ましく、該水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂、エーテル結合を有する樹脂、カルバモイル基を有する樹脂、カルボキシル基を有する樹脂、及びゼラチン類が好ましい。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
本発明における第2のインク受容層は、水溶性樹脂を含有することが好ましく、該水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂、エーテル結合を有する樹脂、カルバモイル基を有する樹脂、カルボキシル基を有する樹脂、及びゼラチン類が好ましい。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
以上の中でも、特にポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。該ポリビニルアルコールの例としては、特公平4−52786号、特公平5−67432号、特公平7−29479号、特許第2537827号、特公平7−57553号、特許第2502998号、特許第3053231号、特開昭63−176173号、特許第2604367号、特開平7−276787号、特開平9−207425号、特開平11−58941号、特開2000−135858号、特開2001−205924号、特開2001−287444号、特開昭62−278080号、特開平9−39373号、特許第2750433号、特開2000−158801号、特開2001−213045号、特開2001−328345号、特開平8−324105号、特開平11−348417号等に記載されたものなどが挙げられる。
これら水溶性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記水溶性樹脂の含有量としては、インク受容層の全固形分質量に対して、9〜40質量%が好ましく、12〜33質量%がより好ましい。
インクジェット記録媒体のインク受容層を主として構成する前記水溶性樹脂と前記微粒子とは、それぞれ単一素材であってもよいし、複数の素材の混合系を使用してもよい。
なお、透明性を保持する観点からは、微粒子特にシリカ微粒子に組合される水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
なお、透明性を保持する観点からは、微粒子特にシリカ微粒子に組合される水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、その構造単位に水酸基を有するが、この水酸基と前記シリカ微粒子の表面シラノール基とが水素結合を形成するため、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖単位とした三次元網目構造を形成し易くなる。この三次元網目構造の形成によって、空隙率が高く十分な強度のある多孔質構造のインク受容層を形成されると考えられる。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂は、前記その他の水溶性樹脂を併用してもよい。該他の水溶性樹脂と前記ポリビニルアルコール系樹脂とを併用する場合、全水溶性樹脂中、ポリビニルアルコール系樹脂の含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
<微粒子と水溶性樹脂との含有比>
微粒子の質量(x)と水溶性樹脂の質量(y)との質量比〔PB比;=x/y〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。すなわち、質量比(PB比)が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
インク受容層における前記PB比(x/y)としては、該PB比が大き過ぎることに起因する、膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止し、かつ該PB比が小さ過ぎることによって、該空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5〜10が好ましい。
微粒子の質量(x)と水溶性樹脂の質量(y)との質量比〔PB比;=x/y〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。すなわち、質量比(PB比)が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
インク受容層における前記PB比(x/y)としては、該PB比が大き過ぎることに起因する、膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止し、かつ該PB比が小さ過ぎることによって、該空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5〜10が好ましい。
また、インクジェットプリンタの搬送系を通過する場合、インクジェット記録媒体に応力が加わることがあるので、インク受容層は十分な膜強度を有していることが必要であり、シート状に裁断加工する場合にもインク受容層の割れや剥がれ等を防止する点からも、インク受容層は充分な膜強度を有していることが必要である。これらを考慮すると、前記PB比は5以下がより好ましく、一方でインクジェットプリンタでの高速インク吸収性を確保する観点からは2以上がより好ましい。
例えば、平均一次粒子径が20nm以下の気相法シリカ微粒子と水溶性樹脂とをPB比(x/y)2〜5で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布、乾燥させた場合、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖とする三次元網目構造が形成され、その平均細孔径が25nm以下、空隙率が50〜80%、細孔比容積が0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
−架橋剤−
前記第2のインク受容層は、微粒子及び水溶性樹脂を含む塗布層が、更に該水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含み、該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応によって硬化された多孔質層である態様が好ましい。
前記第2のインク受容層は、微粒子及び水溶性樹脂を含む塗布層が、更に該水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含み、該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応によって硬化された多孔質層である態様が好ましい。
前記水溶性樹脂、特にポリビニルアルコール系樹脂の架橋には、ホウ素化合物が好ましい。該ホウ素化合物としては、例えば、硼砂、硼酸、硼酸塩(例えば、オルト硼酸塩、InBO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(BO3)2、Co3(BO3)2、二硼酸塩(例えば、Mg2B2O5、Co2B2O5)、メタ硼酸塩(例えば、LiBO2、Ca(BO2)2、NaBO2、KBO2)、四硼酸塩(例えば、Na2B4O7・10H2O)、五硼酸塩(例えば、KB5O8・4H2O、Ca2B6O11・7H2O、CsB5O5)等を挙げることができる。中でも、速やかに架橋反応を起こすことができる点で、硼砂、硼酸、硼酸塩が好ましく、特に硼酸が好ましい。
前記水溶性樹脂の架橋剤として、ホウ素化合物以外の下記化合物を使用することもできる。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N'−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N'−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第3017280号、同第2983611号に記載のアジリジン系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載のカルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチレン−N,N'−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等のハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;乳酸チタン、硫酸アルミ、クロム明ばん、カリ明ばん、酢酸ジルコニル、酢酸クロム等の金属含有化合物、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物、オキサゾリン基を2個以上含有する低分子又はポリマー等である。
前記架橋剤は、1種単独でも、2種以上を組合わせて用いてもよい。
前記架橋剤は、1種単独でも、2種以上を組合わせて用いてもよい。
架橋硬化は、微粒子、水溶性樹脂等を含有してインク受容層を形成するための塗布液(以下、「インク受容層用塗布液」又は「第一液」ともいう。)及び/又は下記塩基性溶液に架橋剤を添加し、かつ、(1)前記第一液を塗布して塗布層を形成すると同時、又は(2)前記第一液を塗布して形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥を示す前のいずれかのときに、pH7.1以上の塩基性溶液(以下、「第二液」ともいう。)を前記塗布層に付与することにより行なうことが好ましい。
前記架橋剤の付与は、ホウ素化合物を例にすると下記のように行われることが好ましい。即ち、インク受容層が、微粒子、ポリビニルアルコールを含む水溶性樹脂を含有する塗布液(第一液)を塗布した塗布層を架橋硬化させた層である場合、架橋硬化は、(1)前記第一液を塗布して塗布層を形成すると同時、(2)前記第一液を塗布して形成される塗布層の乾燥塗中であって該塗布層が減率乾燥を示す前のいずれかのときに、pH7.1以上の塩基性溶液(第二液)を前記塗布層に付与することにより行われる。架橋剤たるホウ素化合物は、第一液又は第二液の何れかに含有すればよく、第一液及び第二液の両方に含有させておいてもよい。
架橋剤の使用量は、水溶性樹脂に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
架橋剤の使用量は、水溶性樹脂に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
−媒染剤−
本発明においては、形成画像の耐水性、耐経時ニジミの更なる向上を図るために、第2のインク受容層に媒染剤を含有することが好ましい。媒染剤としては、カチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)等の有機媒染剤、及び水溶性金属化合物等の無機媒染剤のいずれも使用できる。中でも、有機媒染剤が好ましく、特にカチオン性媒染剤が好ましい。
本発明においては、形成画像の耐水性、耐経時ニジミの更なる向上を図るために、第2のインク受容層に媒染剤を含有することが好ましい。媒染剤としては、カチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)等の有機媒染剤、及び水溶性金属化合物等の無機媒染剤のいずれも使用できる。中でも、有機媒染剤が好ましく、特にカチオン性媒染剤が好ましい。
少なくとも第2のインク受容層の上層部に前記媒染剤を存在させることによって、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用が働き、該色材を安定化させて耐水性や耐経時ニジミを更に改善することができる。
この場合、第2のインク受容層を形成するときのインク受容層用塗布液(第一液)及び塩基性溶液(第二液)のいずれに含有してもよいが、無機微粒子(特に気相法シリカ)を含む液とは別液となる第二液に含有して用いることが好ましい。すなわち、媒染剤を直接インク受容層用塗布液に添加すると、アニオン電荷を有する気相法シリカとの共存下では凝集を生ずる場合があるが、媒染剤を含む液とインク受容層用塗布液とをそれぞれを独立に調製し、個々に塗布する方法を採用すれば、無機微粒子の凝集を考慮する必要がなく、媒染剤の選択範囲が広がる。
前記カチオン性媒染剤としては、カチオン性の官能基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好適に用いられるが、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用することができる。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(以下、「媒染剤モノマー」という。)の単独重合体や、該媒染剤モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染剤ポリマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー、又は水分散性のラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(以下、「媒染剤モノマー」という。)の単独重合体や、該媒染剤モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染剤ポリマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー、又は水分散性のラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
前記媒染剤モノマーとしては、例えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド;
トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのメチルクロライド、エチルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイド、メチルアイオダイド若しくはエチルアイオダイドによる4級化物、又はそれらのアニオンを置換したスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、酢酸塩若しくはアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
具体的な化合物としては、例えば、モノメチルジアリルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド;
N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセテート等を挙げることができる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
また、アリルアミンやジアリルアミン、その誘導体、塩なども利用できる。このような化合物の例としてはアリルアミン、アリルアミン塩酸塩、アリルアミン酢酸塩、アリルアミン硫酸塩、ジアリルアミン、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン酢酸塩、ジアリルアミン硫酸塩、ジアリルメチルアミン及びこの塩(該塩としては、例えば、塩酸塩、酢酸塩、硫酸塩など)、ジアリルエチルアミン及びこの塩(該塩としては、例えば、塩酸塩、酢酸塩、硫酸塩など)、ジアリルジメチルアンモニウム塩(該塩の対アニオンとしてはクロライド、酢酸イオン硫酸イオンなど)等が挙げられる。尚、これらのアリルアミン及びジアリルアミン誘導体はアミンの形態では重合性が劣るので塩の形で重合し、必要に応じて脱塩することが一般的な製法である。
また、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの重合単位を用い、重合後に加水分解によってビニルアミン単位とすること、及びこれを塩にしたものも利用できる。
また、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの重合単位を用い、重合後に加水分解によってビニルアミン単位とすること、及びこれを塩にしたものも利用できる。
前記非媒染剤モノマーとは、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基等の塩基性あるいはカチオン性部分を含まず、インクジェット用インク中の染料と相互作用を示さない、あるいは相互作用が実質的に小さい単量体をいう。
前記非媒染剤モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
前記非媒染剤モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル部位の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、具体的には例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。前記非媒染剤モノマーも、一種単独で又は二種以上を組合せて使用できる。
更に、カチオン性媒染剤として、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリメタクリロイルオキシエチル−β−ヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン及びその誘導体、ポリアミド−ポリアミン樹脂、カチオン化でんぷん、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、ジメチル−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム塩重合物、ポリアミジン、ポリビニルアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カオチン樹脂、ジシアンアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カオチン樹脂、エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリンアンモニウムクロリド−SO2共重合物、ジアリルアミン塩−SO2共重合物、第4級アンモニウム塩基置換アルキル基をエステル部分に有する(メタ)アクリレート含有ポリマー、第4級アンモニウム塩基置換アルキル基を有するスチリル型ポリマー等も好ましいものとして挙げることができる。
前記カチオン性媒染剤として、具体的には、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書、特開平1−161236号、同10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号、同8−174992号、同11−192777号、特開2001−301314号、特公平5‐35162号、同5-35163号、同5‐35164号、同5-88846号、特開平7-118333号、特開2000-344990号等の各公報、特許第2648847号、同2661677号等の各明細書に記載のもの等が挙げられる。中でも、ポリアリルアミン及びその誘導体が好ましく、構造的にはジアリルジアルキルカチオンポリマーが好ましい。
前記ポリアリルアミン又はその誘導体としては、公知の各種アリルアミン重合体及びその誘導体が使用できる。このような誘導体としては、ポリアリルアミンと酸との塩(酸としては塩酸、硫酸、リン酸、硝酸などの無機酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、桂皮酸、(メタ)アクリル酸などの有機酸、あるいはこれらの組合せや、アリルアミンの一部分のみを塩にしたもの)、ポリアリルアミンの高分子反応による誘導体、ポリアリルアミンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体(該モノマーの具体例としては(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン類、(メタ)アクリルアミド類、アクリロニトリル、ビニルエステル類等)が挙げられる。
ポリアリルアミン及びその誘導体の具体例としては、特公昭62‐31722号、特公平2‐14364号、特公昭63-43402号、同63-43403号、同63-45721号、同63-29881号、特公平1-26362号、同2-56365号、同2-57084号、同4-41686号、同6-2780号、同6-45649号、同6-15592号、同4-68622号、特許第3199227号、同3008369号、特開平10‐330427号、同11‐21321号、特開2000‐281728号、同2001‐106736号、特開昭62-256801号、特開平7‐173286号、同7‐213897号、同9-235318号、同9-302026号、同11‐21321号、WO99/21901号、WO99/19372号、特開平5-140213号、特表平11‐506488号等の各公報に記載の化合物が挙げられる。
上記のカチオン性媒染剤の中でも、ジアリルジアルキルカチオンポリマーが好ましく、特にジアリルジメチルカチオンポリマーが好ましい。また、カチオン性媒染剤は、分散能、特に増粘の防止の観点から、重量平均分子量が60000以下、特に40000以下のカチオンポリマーが好ましい。
なお、カチオン性媒染剤は既述の微粒子の分散剤としても有用である。
なお、カチオン性媒染剤は既述の微粒子の分散剤としても有用である。
また、インク受容層用塗布液に加える場合には、該塗布液中の硫酸イオン濃度としては、該液の増粘防止の点から1.5質量%以下が好ましい。この硫酸イオンは、カチオン性のポリマー製造時の重合開始剤等に含まれているものであり、これがポリマー中に残存することから、硫酸イオンを出さない重合開始剤等を用いてなるカチオン性媒染剤が望ましい。
無機媒染剤としては、多価の水溶性金属塩や疎水性金属塩化合物が挙げられる。具体的には、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスプロシウム、エルビウム、イッテルビウム、ハフニウム、タングステン、ビスマスから選択される金属の塩又は錯体が挙げられる。
具体例として、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガン二水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、塩基性ポリ水酸化アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、フェノールスルホン酸亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン、ジルコニウムアセチルアセトネート、酢酸ジルコニル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストリん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドリん酸n水和物、硝酸ガリウム、硝酸ゲルマニウム、硝酸ストロンチウム、酢酸イットリウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硝酸インジウム、硝酸ランタン、塩化ランタン、酢酸ランタン、安息香酸ランタン、塩化セリウム、硫酸セリウム、オクチル酸セリウム、硝酸プラセオジミウム、硝酸ネオジミウム、硝酸サマリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸エルビウム、硝酸イッテルビウム、塩化ハフニウム、硝酸ビスマス、等が挙げられる。
無機媒染剤の中でも、アルミニウム含有化合物、チタン含有化合物、ジルコニウム含有化合物、元素周期律表第IIIB族シリーズの金属化合物(塩又は錯体)が好ましい。
前記媒染剤のインク受容層中における添加量は、0.01〜5g/m2が好ましく、0.1〜3g/m2がより好ましい。
前記媒染剤のインク受容層中における添加量は、0.01〜5g/m2が好ましく、0.1〜3g/m2がより好ましい。
−その他の成分−
上記の成分以外に、インク受容層又は該インク受容層形成用の塗布液(インク受容層用塗布液)には、必要に応じて更に、各種の公知の添加剤、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、滲み防止剤、防腐剤、粘度安定剤、消泡剤、界面活性剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤、耐水化剤等を含有することができる。
上記の成分以外に、インク受容層又は該インク受容層形成用の塗布液(インク受容層用塗布液)には、必要に応じて更に、各種の公知の添加剤、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、滲み防止剤、防腐剤、粘度安定剤、消泡剤、界面活性剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤、耐水化剤等を含有することができる。
その他の成分は、1種単独でも2種以上を併用してもよい。その他の成分は、水溶性化、分散化、ポリマー分散、エマルション化、油滴化して添加してもよく、マイクロカプセル中に内包することもできる。その他の成分を添加する場合の添加量としては、0.01〜10g/m2が好ましい。
また、無機微粒子の分散性を改善する目的で、無機表面をシランカップリング剤で処理してもよい。該シランカップリング剤としては、カップリング処理を行なう部位の他に、有機官能性基(例えば、ビニル基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、クロロ基、アルキル基、フェニル基、エステル基等)を有するものが好ましい。
本発明において、インク受容層用塗布液が界面活性剤を含有している態様が好ましい。ここでの界面活性剤には、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコーン系界面活性剤のいずれもが含まれる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類(例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等)、グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、グリセロールモノオレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アセチレングリコール類(例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及び該ジオールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等)等が挙げられ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、インク受容層用塗布液に含有してもよい。
前記両性界面活性剤としては、アミノ酸型、カルボキシアンモニウムベタイン型、スルホンアンモニウムベタイン型、アンモニウム硫酸エステルベタイン型、イミダゾリウムベタイン型等が挙げられ、例えば、米国特許第3,843,368号明細書、特開昭59−49535号公報、同63−236546号公報、特開平5−303205号公報、同8−262742号公報、同10−282619号公報等に記載されているものを好適に使用できる。該両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤が好ましく、該アミノ酸型両性界面活性剤としては、特開平5−303205号公報に記載されているように、例えば、アミノ酸(グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン酸等)から誘導体化されたものであり、長鎖のアシル基を導入したN−アミノアシル酸及びその塩が挙げられる。
前記アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩(例えばステアリン酸ソーダ、オレイン酸カリ)、アルキル硫酸エステル塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン)、スルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルホコハク酸塩(例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム)、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等が挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、電解フッ素化、テロメリゼーション、オリゴメリゼーションなどの方法を用いてパーフルオロアルキル基を持つ中間体を経て誘導される化合物が挙げられる。例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどが挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、有機基で変性したシリコーンオイルが好ましく、シロキサン構造の側鎖を有機基で変性した構造、両末端を変性した構造、片末端を変性した構造をとり得る。有機基変性として、アミノ変性、ポリエーテル変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、アルキル変性、アラルキル変性、フェノール変性、フッ素変性等が挙げられる。
界面活性剤のインク受容層用塗布液における総量としては、0.001〜2.0質量%が好ましく、0.01〜1.0質量%がより好ましい。
前記第2のインク受容層は、支持体表面に微粒子と水溶性樹脂を含有する塗布液を塗布して塗布層を形成し、さらに前記塗布液及び/又は下記塩基性溶液に架橋剤を添加し、かつ(1)前記塗布液を塗布して塗布層を形成すると同時、又は(2)前記塗布液を塗布して形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥を示す前、のいずれかのときに、pHが7.1以上の塩基性溶液を前記塗布層に付与し、前記塗布層を架橋硬化させる方法(Wet−on−Wet法)により形成されるのが好ましい。ここで前記水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤は、前記塗布液あるいは塩基性溶液の少なくとも一方又は両方に含有せしめることが好ましい。このようにして架橋硬化させたインク受容層を設けることは、インク吸収性や膜のヒビ割れ防止などの観点から好ましい。
前記媒染剤は、第2のインク受容層表面からの媒染剤存在部分の厚みがインク受容層厚みに対し10〜60%であるように存在させることが望ましい。例えば、(1)前記微粒子、水溶性樹脂、架橋剤を含む塗布層を形成し、媒染剤含有溶液をその上に塗布する方法、(2)微粒子、水溶性樹脂を含む塗布液と媒染剤含有溶液を重層塗布する方法等任意の方法で形成できる。また媒染剤含有溶液中に無機微粒子、水溶性樹脂、架橋剤等が含有されていてもよい。
上記のようにすると、媒染剤が第2のインク受容層の所定の部分に多く存在するので、インクジェットの色材が十分に媒染され、色濃度、経時ニジミ、印画部光沢、印字後の文字や画像の耐水性、耐オゾン性が向上するので好ましい。媒染剤の一部は最初に支持体に設ける層に含有させてもよく、その場合は、後から付与する媒染剤は同じものでも異なっていてもよい。
本発明において、微粒子(例えば気相法シリカ)と水溶性樹脂(例えばポリビニルアルコール)とを含有する第2のインク受容層用塗布液(第一液)は、例えば、以下のようにして調製することができる。すなわち、
気相法シリカ等の微粒子を分散剤等と共に水中に添加して(例えば、水中のシリカ微粒子は10〜20質量%)、ホモミキサー等で予分散(一次分散)し、続いて得られた分散液を更にアルティマイザー(スギノマシン社製)等の分散機を用いて例えば1パスで分散(二次分散)させた後、ポリビニルアルコール(PVA)水溶液(例えば、前記気相法シリカの1/3程度の質量のPVAとなるように)を加えることにより調製することができる。塗布液に安定性を付与するためにアンモニア水等でpH=9.2程度に調節すること、又は分散剤を用いることが好ましい。得られた塗布液は均一なゾル状態であり、これを下記塗布方法で支持体上に塗布し乾燥させることにより、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受容層を形成することができる。
気相法シリカ等の微粒子を分散剤等と共に水中に添加して(例えば、水中のシリカ微粒子は10〜20質量%)、ホモミキサー等で予分散(一次分散)し、続いて得られた分散液を更にアルティマイザー(スギノマシン社製)等の分散機を用いて例えば1パスで分散(二次分散)させた後、ポリビニルアルコール(PVA)水溶液(例えば、前記気相法シリカの1/3程度の質量のPVAとなるように)を加えることにより調製することができる。塗布液に安定性を付与するためにアンモニア水等でpH=9.2程度に調節すること、又は分散剤を用いることが好ましい。得られた塗布液は均一なゾル状態であり、これを下記塗布方法で支持体上に塗布し乾燥させることにより、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受容層を形成することができる。
分散に用いる分散機には、コロイドミル分散機、高速回転分散機、媒体撹拌型分散機(ボールミル、サンドミルなど)、超音波分散機、高圧分散機等、従来公知の各種の分散機を使用することができる。中でも、形成されるダマ状微粒子の分散を効果的に行なう点から、超音波分散機又は高圧分散機(特に高圧ジェット分散機)が好ましい。
また、各工程における溶媒として水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を用いることができる。この塗布に用いることができる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等が挙げられる。
更に、前記分散剤としてはカオチン性のポリマーを用いることができる。カオチン性のポリマーとしては、前述の媒染剤の例などが挙げられる。また、分散剤としてシランカップリング剤を用いることも好ましい。
前記分散剤の微粒子に対する添加率は、0.1〜30質量%が好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。
前記分散剤の微粒子に対する添加率は、0.1〜30質量%が好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。
前記第2のインク受容層用塗布液の塗布は、例えば、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等を用いた公知の塗布方法によって行なうことができる。
前記第2のインク受容層用塗布液(第一液)の塗布と同時又は塗布した後に、該塗布層に塩基性溶液(第二液)が付与されるが、該第二液は、塗布後の塗布層が減率乾燥を示すようになる前に付与してもよい。即ち、インク受容層用塗布液(第一液)の塗布後、この塗布層が恒率乾燥を示す間に第二液を導入することで好適に製造される。この第二液には、媒染剤を含有せしめてもよい。
ここで、前記「塗布層が減率乾燥を示すようになる前」とは、通常、インク受容層用塗布液の塗布直後から数分間の過程を指し、この間においては、塗布された塗布層中の溶剤(分散媒体)の含有量が時間に比例して減少する「恒率乾燥」の現象を示す。この「恒率乾燥」を示す時間については、例えば、化学工学便覧(頁707〜712、丸善(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されている。
上記の通り、第一液の塗布後、該塗布層が減率乾燥速度を示すようになるまで乾燥されるが、この乾燥は一般に40〜180℃で0.5〜10分間(好ましくは、0.5〜5分間)行われる。この乾燥時間としては、当然塗布量により異なるが、通常は前記範囲が適当である。
前記第一液からなる塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前に付与する方法としては、(1)第二液を塗布層上に更に塗布する方法、(2)スプレー等の方法により噴霧する方法、(3)第二液中に、該塗布層が形成された支持体を浸漬する方法、等が挙げられる。
前記方法(1)において、第二液を塗布する塗布方法としては、例えば、カーテンフローコーター、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の塗布方法を利用することができる。しかし、エクストリュージョンダイコーター、カーテンフローコーター、バーコーター等のように、既に形成されている第一塗布層にコーターが直接接触しない方法を利用することが好ましい。
第二液の付与後は、一般に40〜180℃で0.5〜30分間加熱され、乾燥及び硬化がおこなわれる。中でも、40〜150℃で1〜20分間加熱することが好ましい。
また、前記塩基性溶液(第二液)を、インク受容層塗布液(第一液)を塗布すると同時に付与する場合、第一液及び第二液を、第一液が支持体と接触するようにして支持体上に同時塗布(重層塗布)し、その後乾燥硬化させることによりインク受容層を形成することができる。
前記同時塗布(重層塗布)は、例えば、エクストルージョンダイコーター、カーテンフローコーターを用いた塗布方法により行なうことができる。同時塗布の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
前記同時塗布(重層塗布)を、例えば、エクストルージョンダイコーターによりおこなった場合、同時に吐出される二種の塗布液は、エクストルージョンダイコーターの吐出口附近で、即ち、支持体上に移る前に重層形成され、その状態で支持体上に重層塗布される。塗布前に重層された二層の塗布液は、支持体に移る際、既に二液の界面で架橋反応を生じ易いことから、エクストルージョンダイコーターの吐出口付近では、吐出される二液が混合して増粘し易くなり、塗布操作に支障を来す場合がある。従って、前記のように同時塗布する際は、第一液及び第二液の塗布と共に、バリアー層液(中間層液)を前記二液間に介在させて同時三重層塗布することが好ましい。
前記バリアー層液は、特に制限なく選択できる。例えば、水溶性樹脂を微量含む水溶液や、水等を挙げることができる。前記水溶性樹脂は、増粘剤等の目的で、塗布性を考慮して使用されるもので、例えば、セルロース系樹脂(たとえば、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルメチルセルロ−ス等)、ポリビニルピロリドン、ゼラチン等のポリマーが挙げられる。尚、バリアー層液には、前記媒染剤を含有させることもできる。
−支持体−
本発明におけるインクジェット記録媒体を構成する支持体としては、例えば、熱可塑性フィルム、樹脂被覆紙、コーテッド紙、ガラス、アルミニウム箔、蒸着紙、蒸着フィルム、布地等インク受容層を設けることができる支持体等から目的等に応じて適宜選択することができる。
本発明におけるインクジェット記録媒体を構成する支持体としては、例えば、熱可塑性フィルム、樹脂被覆紙、コーテッド紙、ガラス、アルミニウム箔、蒸着紙、蒸着フィルム、布地等インク受容層を設けることができる支持体等から目的等に応じて適宜選択することができる。
熱可塑性フィルムとしては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリカーボネート等を用いることができる。
支持体には、インク受容層と支持体との接着性向上等の目的でアンカー層を設けてもよい。アンカー層にはゼラチン等の親水性バインダー、ポリビニルブチラール等の溶剤可溶性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を適宜組み合わせて含有させることができる。
本発明における支持体には、帯電防止性、搬送性、カール防止性、筆記性、糊付け性等のために、各種のバックコート層を塗設することができる。バックコート層には、無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、滑剤、界面活性剤等を適宜組み合わせて含有させることができる。
本発明は、OHPフィルムとしても使用可能な、透明性の高いインクジェット記録媒体にも適用できるものでもあるが、OHPフィルム等の透光性を要求される被記録材料においても、インク受容層の組成だけでなく、支持体の特性も重要である。OHPフィルムとして使用する際の光透過性は、全光線透過率よりも、ヘイズ(曇価)の方が、人の感覚に近く、JIS−K−7105によるヘイズ(曇価)が3.0以下の透明支持体であることが特に好ましい。
また、OHPフィルムとして使用する際のインクジェット記録媒体のヘイズは、支持体上にインク受容層を設けたインクジェット記録媒体において、このインクジェット記録媒体のJIS−K−7105によるヘイズ(曇価)が10.0以下であることが特に好ましい。
OHPフィルムなど、透光性が要求されるインクジェット記録媒体では、支持体の厚さには特に制限はなく、ハンドリング性とプリンタの通紙適性の点から、50〜200μm程度のものが好ましい。
また、写真の印画紙調の光沢感、風合いを有するインクジェット記録媒体を得るためには、インク受容層の組成だけでなく、支持体の特性も重要である。写真の印画紙調の光沢感、風合いを得るためには、ポリエステルフィルム又は樹脂被覆紙を用いることが好ましく、また、支持体のJIS−P−8123により測定されたハンター白色度が65%以上であることが特に好ましく、インク受容層側のJIS−Z−8741により測定された60度鏡面光沢が30%以上であることが好ましい。
ポリエステルフィルムの白色度を高める方法としては、硫酸バリウム、二酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化珪素、酸化アルミニウム、カオリン、タルク等の無機微粒子をポリエステルフィルム内部に含有させる方法や白色塗料を表面に塗布する方法等がある。
また、クッション性や隠蔽性を付与するために、フィルム内部に多数の空洞を含有する空洞含有フィルム、例えば発泡ポリエステルフィルム等も用いることができる。
支持体として、ポリエステルフィルムを用いる場合は、厚さには特に制限はなく、ハンドリング性とプリンタの通紙適性の点から、10〜200μm程度のものが好ましい。
支持体として樹脂被覆紙を用いる場合も、厚さには特に制限はなく、ハンドリング性とプリンタの通紙適性の点から、50〜300μm程度であることが好ましい。また、写真の印画紙の風合いを得るためには、200〜300μm程度のものが好ましい。
樹脂被覆紙用の原紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使用できる。好ましくは、例えば、写真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好ましい。
原紙を構成するパルプとしては、天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いることができる。原紙には一般に、製紙に用いられるサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤を配合することができる。更に、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布されていてもよい。
原紙を構成するパルプとしては、天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いることができる。原紙には一般に、製紙に用いられるサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤を配合することができる。更に、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布されていてもよい。
また、原紙は、抄造中又は抄造後、カレンダー等にて圧力を印加して圧縮された表面平滑性の高いものが好ましく、JIS−P−8119により測定されたベックの平滑度が200秒以上のものが特に好ましい。また、その坪量は、30〜250g/m2の範囲が好ましい。
原紙の白色度は、JIS−P−8123により測定されたハンター白色度が65%以上であると白色度が高く、高級感のある被記録材料が得られるが、目的により求める白色度は異なり、天然パルプとして未晒しパルプを併用した茶褐色の原紙を用いてもよい。また、染料等の着色剤を用いて着色した原紙を用いてもよい。
樹脂被覆紙用の被覆樹脂としては、ポリオレフィン樹脂が好ましく、特にポリエチレン樹脂が好ましい。また、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン又はこれらの混合物が使用できる。ここで、低密度ポリエチレンとは、密度が0.915〜0.930g/cm3のポリエチレンであり、通常は高圧法で製造されるものである。一方、高密度ポリエチレンとは、密度が0.950g/cm3以上のポリエチレンであり、通常は低圧法あるいは中圧法で製造されるものである。
これらのポリエチレン樹脂は、各種の密度及びメルトフローレートを有するものを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
これらのポリエチレン樹脂は、各種の密度及びメルトフローレートを有するものを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
耐水性支持体として用いられる樹脂被覆紙は、走行する原紙上に、加熱溶融したポリオレフィン樹脂を流延する、いわゆる押出コーティング法により製造できる。また、樹脂と原紙との接着性を向上させるために、樹脂を原紙に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理等の活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク受容層が塗布される面(オモテ面)は、その用途に応じて光沢面、マット面等を有し、特に光沢面に構成されるのが好ましい。必ずしも裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の点から樹脂被覆した方が好ましい。裏面は通常、無光沢面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にコロナ放電処理、火炎処理等の活性処理を施すことができる。
樹脂被覆紙の樹脂層の構成は、単層、2層以上の多層のいずれであってもよい。この場合にも、上記のポリオレフィン樹脂を単独に又は2種以上を混合して用いることができる。また、多層の各層を互いに異なる組成とすることも同一の組成とすることもできる。多層からなる樹脂層を形成する方法としては、共押出コーティング法と逐次コーティング法のいずれを採用してもよい。
一方、樹脂被覆紙の樹脂層は、膜形成能のあるラテックスをコーティングすることによって形成することもできる。例えば、最低成膜温度(MFT)の低いラテックスを、樹脂被覆紙用の原紙にコーティングした後、最低成膜温度以上の温度に加熱することによっても形成することができる。
樹脂被覆紙の被覆樹脂層の厚みとしては、特に制限はなく、一般に5〜50μmが好ましく、該範囲の厚みで表面のみ又は表裏両面にコーティングされる。
樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、トリフェニルホスファイト等の酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルー等のブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガン紫等のマゼンタの顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を適宜組み合わせて加えることができる。
本発明のインクジェット記録方法は、インクとしてHoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を8質量%以上含むインクを用い、最表面層がコロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインクジェット記録媒体を用いることを特徴とするが、インクとしてSP値が20〜24(MPa)1/2の水溶性溶剤を8〜50質量%含むインクを用い、アルコキシシリル基を有する共重合樹脂とコロイダルシリカとからなるコロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を固形分量0.2〜10g/m2となるように塗布・乾燥して最表面層が形成されたインクジェット記録媒体を用いることが好ましく、インクとしてSP値が20〜22(MPa)1/2の水溶性溶剤を8〜30質量%含むインクを用い、前記コロイダルシリカ複合エマルジョンとしてモビニール8030またはモビニール8020を含む塗布液を固形分量0.4〜5g/m2となるように塗布・乾燥して最表面層が形成されたインクジェット記録媒体を用いることがより好ましい。
また、インクとしてSP値が20〜24(MPa)1/2の水溶性溶剤を12〜50質量%含むインクを用い、前記コロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を固形分量0.4〜5g/m2となるように塗布・乾燥して最表面層が形成されたインクジェット記録媒体を用いることもより好ましい。
前記組合せのインクとインクジェット記録媒体とを用いることで、より効果的にブロンジングを抑制できる。
また、インクとしてSP値が20〜24(MPa)1/2の水溶性溶剤を12〜50質量%含むインクを用い、前記コロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を固形分量0.4〜5g/m2となるように塗布・乾燥して最表面層が形成されたインクジェット記録媒体を用いることもより好ましい。
前記組合せのインクとインクジェット記録媒体とを用いることで、より効果的にブロンジングを抑制できる。
<インクジェット方式>
本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインクジェット方式によるインクの付与方法としては、特に制限はなく公知のインクジェット方式を用いることができる。具体的には例えば、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出する方法などを挙げることができる。
本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインクジェット方式によるインクの付与方法としては、特に制限はなく公知のインクジェット方式を用いることができる。具体的には例えば、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出する方法などを挙げることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(インクの調製)
攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート65部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したパラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート150部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ40℃であった。
攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート65部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したパラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート150部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ40℃であった。
また、上記分散ポリマー溶液40部と、顔料としてピグメントブルー15:1(トリクロロ銅フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製G500)30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合した。その後超高圧ホモジナイザー(株式会社スギノマシン製アルティマイザーHJP−25005)を用いて200MPaで15パスして分散した。その後、別の容器に移してイオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌した。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整した。その後、0.3μmのメンブレンフィルターでろ過しイオン交換水で調整して顔料濃度が15%であるシアン顔料分散体を調製した。
上記で得られたシアン顔料分散体が25%、SP値が24(MPa)1/2以下の溶剤(以下、「特定溶剤」ということがある)としてニューポール50HB55(三洋化成工業(株)製)が15質量%、DEGが10%、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製、アセチレングリコール系界面活性剤)が1%の含有率となるように、各成分及びイオン交換水を混合してインク1を調製した。
インク1と同様にして、下記表1に示した組成になるように各成分を混合して、インク2〜9をそれぞれ調製した。
(インクジェット記録媒体1の作製)
<支持体の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤とアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1%、カチオン化澱粉を対パルプ2%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿して支持体の基紙とした。抄造した基紙の印字面側に密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100%の樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ30μmになるように押出し、微粗面加工されたクーリングロールで冷却しながら、インク受容層塗布面側の樹脂被覆層を設けた。反対面側には密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ25μmになるようにクーリングロールで冷却しながら樹脂被覆層を設けた。
<支持体の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤とアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1%、カチオン化澱粉を対パルプ2%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿して支持体の基紙とした。抄造した基紙の印字面側に密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100%の樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ30μmになるように押出し、微粗面加工されたクーリングロールで冷却しながら、インク受容層塗布面側の樹脂被覆層を設けた。反対面側には密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ25μmになるようにクーリングロールで冷却しながら樹脂被覆層を設けた。
上記支持体のインク受容層塗布面側に高周波コロナ放電処理を施した後、下引き層が下記組成であって、ゼラチンの塗布量が50mg/m2となるように塗布乾燥して下引き層を形成した。尚、以下、部とは固形分あるいは実質成分の質量部を表す。以上のようにして、支持体を作製した。
−下引き層−
石灰処理ゼラチン ・・・ 100部
スルホコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 ・・・ 2部
クロム明ばん ・・・ 10部
石灰処理ゼラチン ・・・ 100部
スルホコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 ・・・ 2部
クロム明ばん ・・・ 10部
上記支持体に下記組成の第2のインク受容層形成用塗布液を乾燥固形分量が25g/m2になるようにスライドビード塗布装置で塗布し、5℃30秒間冷却後、形成された塗布層の全固形分濃度が80%となるまでを45℃10%RHで乾燥し、下記組成の第1のインク受容層形成用塗布液を乾燥固形分量が0.8g/m2になるようにグラビア塗布装置で逐次塗布し、50℃で乾燥した。なお、電子顕微鏡観察によるシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであった。
<第2のインク受容層形成用塗布液の組成>
第2のインク受容層形成用塗布液は下記成分を混合攪拌して作製した。
気相法シリカ ・・ 100部
(日本アエロジル(株)社製、AEROSIL 300SF75)
ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー ・・ 3部
(第一工業製薬(株)社製、シャロールDC902P、分子量9000)
ホウ酸 ・・ 5部
ポリビニルアルコール ・・ 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
第2のインク受容層形成用塗布液は下記成分を混合攪拌して作製した。
気相法シリカ ・・ 100部
(日本アエロジル(株)社製、AEROSIL 300SF75)
ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー ・・ 3部
(第一工業製薬(株)社製、シャロールDC902P、分子量9000)
ホウ酸 ・・ 5部
ポリビニルアルコール ・・ 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
<第1のインク受容層形成用塗布液の組成>
モビニール8030 ・・ 100部
(ニチゴー・モビニール(株)製、スチレン−アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)
モビニール8030 ・・ 100部
(ニチゴー・モビニール(株)製、スチレン−アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)
(インクジェット記録媒体2の作製)
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、モビニール8055A(ニチゴー・モビニール(株)製、スチレン−アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体2を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、モビニール8055A(ニチゴー・モビニール(株)製、スチレン−アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体2を作製した。
(インクジェット記録媒体3の作製)
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、モビニール8020(ニチゴー・モビニール(株)製、アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体3を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、モビニール8020(ニチゴー・モビニール(株)製、アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体3を作製した。
(インクジェット記録媒体4の作製)
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、モビニール8201(ニチゴー・モビニール(株)製、スチレン−アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体4を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、モビニール8201(ニチゴー・モビニール(株)製、スチレン−アクリル系樹脂/コロイダルシリカ複合エマルジョン)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体4を作製した。
(インクジェット記録媒体5の作製)
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、スノーテックス30(コロイダルシリカ:日産化学社性)50部とSN307(SBRラテックス:日本エイアンドエル社製)50部の混合物を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体5を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール8030の代わりに、スノーテックス30(コロイダルシリカ:日産化学社性)50部とSN307(SBRラテックス:日本エイアンドエル社製)50部の混合物を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体5を作製した。
(インクジェット記録媒体6の作製)
インクジェット記録媒体1の作製において、第1のインク受容層を形成しなかった以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体6を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、第1のインク受容層を形成しなかった以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体6を作製した。
[実施例1]
インクとして、上記で調製したインク1〜5をインクジェットプリンタ(セイコーエプソン(株)製、PX−900G)のカートリッジにそれぞれ詰め替え、最大インク吐出量で、上記で作製したインクジェット記録媒体1〜4上にベタ印画してインクジェット記録を行った。
インクとして、上記で調製したインク1〜5をインクジェットプリンタ(セイコーエプソン(株)製、PX−900G)のカートリッジにそれぞれ詰め替え、最大インク吐出量で、上記で作製したインクジェット記録媒体1〜4上にベタ印画してインクジェット記録を行った。
[比較例1]
実施例1において、インク1〜5の代わりに、上記で調製したインク6〜9を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
実施例1において、インク1〜5の代わりに、上記で調製したインク6〜9を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
[比較例2]
実施例1において、インクジェット記録媒体1〜4の代わりに、上記で作製したインクジェット記録媒体5、6を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
実施例1において、インクジェット記録媒体1〜4の代わりに、上記で作製したインクジェット記録媒体5、6を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
[比較例3]
比較例1において、インクジェット記録媒体1〜4の代わりに、上記で作製したインクジェット記録媒体5、6を用いた以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
比較例1において、インクジェット記録媒体1〜4の代わりに、上記で作製したインクジェット記録媒体5、6を用いた以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
[ブロンジング評価]
上記でインクジェット記録を行ったそれぞれのインクジェット記録媒体について、印画部を目視で観察し、下記評価基準でブロンジングを評価した。結果を表2に示した。
〜評価基準〜
5:ブロンジングが確認できなかった。
4:ブロンジングがわずかに確認できた。
3:ブロンジングが確認できたが、実用上許容レベルであった。
2:ブロンジングが確認でき、実用上問題になるレベルであった。
1:ブロンジングがはっきりと確認された。
上記でインクジェット記録を行ったそれぞれのインクジェット記録媒体について、印画部を目視で観察し、下記評価基準でブロンジングを評価した。結果を表2に示した。
〜評価基準〜
5:ブロンジングが確認できなかった。
4:ブロンジングがわずかに確認できた。
3:ブロンジングが確認できたが、実用上許容レベルであった。
2:ブロンジングが確認でき、実用上問題になるレベルであった。
1:ブロンジングがはっきりと確認された。
表2から、本発明のインクジェット記録方法によれば、加熱処理をすることなくブロンジングの発生を抑制できることが分かる。
[耐擦過性評価]
上記でインクジェット記録を行ったそれぞれのインクジェット記録媒体について、印画部を消しゴム(SEED:Radar社製)又は指で擦り、下記評価基準で印画部の耐擦過性を評価した。結果を表3に示した。
〜評価基準〜
5:消しゴムで擦っても画像がとれなかった。
4:指では画像がとれないが、消しゴムでわずかにとれた。
3:実用上許容レベルであった。
2:実用上問題になるレベルであった。
1:指で画像がとれた。
上記でインクジェット記録を行ったそれぞれのインクジェット記録媒体について、印画部を消しゴム(SEED:Radar社製)又は指で擦り、下記評価基準で印画部の耐擦過性を評価した。結果を表3に示した。
〜評価基準〜
5:消しゴムで擦っても画像がとれなかった。
4:指では画像がとれないが、消しゴムでわずかにとれた。
3:実用上許容レベルであった。
2:実用上問題になるレベルであった。
1:指で画像がとれた。
表3から、本発明のインクジェット記録方法によれば、耐擦過性が良好であることが分かる。
1 コロイダルシリカ複合エマルジョン
2 コロイダルシリカ粒子
3 共重合樹脂粒子
4 共重合樹脂層
2 コロイダルシリカ粒子
3 共重合樹脂粒子
4 共重合樹脂層
Claims (5)
- 支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、前記インク受容層の前記支持体から最も離れた最表面層がコロイダルシリカ複合エマルジョンを含む塗布液を塗布・乾燥して形成されたインク受容層であるインクジェット記録媒体上に、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を8質量%以上含有するインクを、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むインクジェット記録方法。
- 前記水溶性溶剤は、Hoy法によるSP値が22(MPa)1/2以下の水溶性溶剤であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクは、Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤を12質量%以上含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記水溶性溶剤は、分子量が230以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクは、顔料を更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008016792A JP2009172973A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | インクジェット記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2009172973A true JP2009172973A (ja) | 2009-08-06 |
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ID=41028621
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JP2008016792A Pending JP2009172973A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | インクジェット記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6074563B1 (ja) * | 2016-02-01 | 2017-02-08 | 株式会社サンリュウ | インクジェット用接着インクを用いた転写印刷方法 |
-
2008
- 2008-01-28 JP JP2008016792A patent/JP2009172973A/ja active Pending
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WO2017134887A1 (ja) * | 2016-02-01 | 2017-08-10 | 株式会社サンリュウ | 画像転写方法、画像転写装置、インクジェット用接着インクを用いた転写印刷方法 |
JPWO2017134887A1 (ja) * | 2016-02-01 | 2018-02-08 | 株式会社サンリュウ | 画像転写方法、画像転写装置、インクジェット用接着インクを用いた転写印刷方法 |
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