JP2009171305A - 通信装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】システム構築の際に特段の調査を行わなくても、利用可能な帯域幅を無駄なく利用し、かつ、適切な最小速度を設定してパケット通信を行う。
【解決手段】LANから受信するパケットについて送信キューを用いたQoSを行いつつインターネットへの転送を行う中継装置に、時間の経過とともにパケットの送信速度を徐々に引き上げる一方、パケットロスの発生を通知されたことを契機として、送信速度が最小速度を上回っているか否かを判定し、上回っている場合には送信速度を引き下げ、その逆の場合には、送信速度をその時点の最小速度に等しくする処理を実行させる。加えて、上記中継装置に、時間の経過とともに最小速度を徐々に引き下げ、送信キュー内の滞留パケット数が所定の閾値に達した場合、または送信キューへのパケットの書き込みに失敗した場合に上記最小速度を引き上げる処理を実行させる。
【選択図】図4
Description
Area Network)と、このLANよりも利用可能帯域の狭い広域網とを接続する中継装置で実行される通信制御である。QoSは、LANから広域網へ向けて送信される複数種類のパケットの各々にその種類に応じた優先順位を予め割り当てておき、優先順位の高いパケットほど広域網にて充分な帯域幅が割り当てられるようにする通信制御であり、以下のようにして実現される。すなわち、LANと広域網とを接続する中継装置に各々互いに異なる優先順位を有する複数の送信キューを設け、LANから送信されてくる上記複数種のパケットの各々をその優先順位に応じた送信キューへ蓄積する処理を実行させる。そして、パケットが蓄積されている送信キューのうちで最も優先順位が高いものが空になるまで、その送信キューからパケットを読み出し、その宛先へと送信する処理を上記中継装置に実行させるのである。
ヤマハ、インターネット、[online]、<URL:http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/load-watch/index.html>
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、システム構築の際に特段の調査を行わなくても、利用可能な帯域幅を無駄なく利用し、かつ、適切な最小速度を設定してパケット通信を行うことを可能にする技術を提供することを目的とする。
(A:構成)
図1は、本発明に係る通信装置の一実施形態に係る中継装置を含む通信システム1の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、通信システム1には、中継装置10Aを介して例えばインターネットなどの広域網である通信網20に接続されるクライアント側LAN30と、中継装置10Bを介して通信網20に接続されるサーバ側LAN40とが含まれている。クライアント側LAN30には、例えばパーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置であるクライアント装置31Aおよび31Bが接続されており、サーバ側LAN40には、同じくコンピュータ装置であるサーバ装置41が接続されている。
以下、本発明の特徴を顕著に示す中継装置10Aおよび10Bを中心に説明する。以下では、中継装置10Aおよび10Bの各々を区別する必要がない場合には、「中継装置10」と表記する。
図2に示すように中継装置10は、制御部110、第1通信インタフェース(以下、「I/F」)部120、第2通信I/F部130、記憶部140およびこれら構成要素間のデータ授受を仲介するバス150を含んでいる。
受信側制御処理142Rには、第2通信I/F部130により受信したパケットをその宛先へと転送するパケット中継処理の他、図3に示す抑制通知送信処理が含まれる。図3に示すように、この抑制通知送信処理では、何らかの原因(例えば、中継装置10Bやサーバ装置41の処理能力不足や通信網20における輻輳)によるパケットロスが検出されると(ステップR010)、パケットの送信側の通信装置(本実施形態では、中継装置10A)がパケット送信速度の抑制を行う機能を有しているか否かを判定する処理(ステップR020)が実行される。そして、ステップR020の判定結果が“Yes”である場合にのみ、パケットの送信速度の抑制を要請する旨の通信メッセージ(以下、抑制通知)を送信する処理(ステップR030)が実行されるのである。このようにして中継装置10Bから送信される抑制通知は通信網20を介して中継装置10Aに送り届けられる。
一方、送信側制御処理142Sには、図4(A)に示すように、抑制通知受信処理1421とタイマ処理1422とが含まれる。
図4(B)に示すように、この抑制通知受信処理1421では、前述した抑制通知の受信(ステップS010)を契機として、その時点で設定されているパケットの送信速度がその時点の最小速度(例えば、前述した初期値の表す最小速度)を上回っているか否かを判定する処理(ステップS020)が実行される。そして、ステップS020の判定結果が“Yes”である場合には、パケットの送信速度を予め定められた減分だけ引き下げる処理(ステップS030)が実行され、逆に、その判定結果が“No”である場合には、上記送信速度をその時点の最小速度に等しくする処理(ステップS040)が実行される。このような抑制通知受信処理1421が実行される結果、中継装置10Aから通信網20へパケットを送信する際の送信速度は図4(C)に示すように変化する。すなわち、送信速度が最小速度を上回っている状況下で中継装置10Aが抑制通知を受信すると、送信速度は、抑制通知の受信の度に所定の減分ずつ徐々に引き下げられ、その送信速度がその時点の最小速度を下回っている状態で抑制通知を受信すると、その送信速度はその時点の最小速度まで引き上げられるのである。
図5(A)に示すように、送信キュー状態監視処理1422Aでは、前述した複数の送信キューのうちで最も優先順位が高いものの滞留パケット数(その送信キューに格納され、送信待ちとなっているパケットの数)が所定の閾値(例えば、その送信キューに格納可能なパケット数の最大値、またはその最大値よりも若干小さい値、)に達しているか否かを判定し(ステップA010)、その判定結果が“Yes”である場合(すなわち、送信キューが満杯となり内部パケットロスの発生が懸念される場合)には、速度警告フラグの値をONにする処理(ステップA020)が実行される。一方、内部パケットロス監視処理1422Bでは、図5(B)に示すように、上記送信キューへのパケットの書き込みに失敗した回数を示すカウンタ値(すなわち、上記送信キューについての内部パケットロスの発生回数を示すカウンタ値、図5(B)では、エンキュー失敗カウンタ値)を参照し(ステップB010)、そのカウンタ値が前回の参照時に比較して増加しているか否かが判定される(ステップB020)。そして、ステップB020の判定結果が“Yes”である場合(すなわち、内部パケットロスが発生した場合)には、速度警告フラグの値をONにし(ステップB030)、その時点の上記カウンタ値を記憶する処理(ステップB040)が実行される。このステップB040で記憶したカウンタ値は、所定時間経過後に実行される内部パケットロス監視処理1422BのステップB020において、その時点のカウンタ値との比較に使用される。
図7(A)に示すように、この送信速度リカバリ処理1422Dでは、まず、その時点の送信速度が予め定められた上限(最大速度)に達しているか否かを判定する処理(ステップD010)が実行され、その判定結果が“No”である場合にのみ、送信速度を引き上げる処理(ステップD020)が実行される。この送信速度リカバリ処理1422Dは、前述したタイマ処理1422の一部として一定の時間間隔Tで実行されるのであるから、パケットの受信側の中継装置(本実施形態では、中継装置10B)から抑制通知が送信されてこなければ、中継装置10Aが通信網20へパケットを送信する際の送信速度は図7(B)に示すように、時間の経過とともに予め定められた上限(最大速度)まで徐々に増加することになる。このように、時間の経過とともに送信速度を徐々に引き上げるのは通信網20にて利用可能な帯域幅を無駄なく利用するためである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、かかる実施形態を以下に述べるように変形しても良いことは勿論である。
(1)上述した実施形態では、本発明に係る通信装置に特徴的な通信制御処理をソフトウェアモジュールで実現したが、ハードウェアモジュールで実現しても勿論良い。また、上述した実施形態では複数の送信キューを用いてQoSを行ったが、QoSを行う必要がない場合には、送信キューの数を1つにし、その送信キューについて状態監視や内部パケットロス監視を行えば良い。
Claims (5)
- 送信対象のパケットがその送信順に書き込まれる送信キューと、
前記送信キューに格納されているパケットをその書き込み順に読み出し、その宛先へ送信する送信手段と、
時間の経過とともに前記送信手段によるパケットの送信速度を最大速度まで徐々に引き上げる一方、前記パケットの送信先からパケットロスの発生を通知されたことを契機として、前記送信速度が最小速度を上回っているか否かを判定し、上回っている場合には前記送信速度を引き下げ、その逆の場合には、前記送信速度を前記最小速度に等しくする送信速度制御手段と、
時間の経過とともに前記最小速度を徐々に引き下げ、前記送信キュー内の滞留パケット数が所定の閾値に達した場合、または前記送信キューへのパケットの書き込みに失敗したことを検知した場合に、前記最大速度を上回らない範囲で前記最小速度を引き上げる最小速度調整手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 各々異なる優先順位を割り当てられた複数の送信キューであって、送信対象である複数種のパケットが各パケットの優先順位に応じたものに順次書き込まれる複数の送信キューと、
前記複数の送信キューのうちで最も高い優先順位を有するものに格納されているパケットのうちで最も古いものを読み出し、その宛先へ送信する処理を前記複数の送信キューの全てが空になるまで繰り返し実行する送信手段と、
時間の経過とともに前記送信手段によるパケットの送信速度を最大速度まで徐々に引き上げる一方、前記パケットの送信先からパケットロスの発生を通知されたことを契機として、前記送信速度が最小速度を上回っているか否かを判定し、上回っている場合には前記送信速度を引き下げ、その逆の場合には、前記送信速度を前記最小速度に等しくする送信速度制御手段と、
時間の経過とともに前記最小速度を徐々に引き下げ、前記複数の送信キューのうちで最も優先順位が高いものの滞留パケット数が所定の閾値に達した場合、または当該送信キューへのパケットの書き込みに失敗したことを検知した場合に、前記最大速度を上回らない範囲で前記最小速度を引き上げる最小速度調整手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 第1の通信網と前記第1の通信網とは異なる第2の通信網とに接続され、
予め優先順位付けされているとともに前記第2の通信網内の通信装置へ宛てて送信されてくる複数種類のパケットを前記第1の通信網を介して受信し、前記複数の送信キューのうちでそのパケットの優先順位に応じたものに書き込む受信手段を有する中継装置であることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - コンピュータ装置を、
送信対象のパケットを送信キューへその送信順に書き込むとともに、前記送信キューに格納されているパケットをその書き込み順に読み出し、その宛先へ送信する送信手段と、
時間の経過とともに前記送信手段によるパケットの送信速度を最大速度まで徐々に引き上げる一方、前記パケットの送信先からパケットロスの発生を通知されたことを契機として、前記送信速度が最小速度を上回っているか否かを判定し、上回っている場合には前記送信速度を引き下げ、その逆の場合には、前記送信速度を前記最小速度に等しくする送信速度制御手段と、
時間の経過とともに前記最小速度を徐々に引き下げ、前記送信キュー内の滞留パケット数が所定の閾値に達した場合、または前記送信キューへのパケットの書き込みに失敗したことを検知した場合に、前記最大速度を上回らない範囲で前記最小速度を引き上げる最小速度調整手段
として機能させることを特徴とするプログラム。 - コンピュータ装置を、
送信対象である複数種のパケットの各々を、各々異なる優先順位を割り当てられた複数の送信キューのうちでそのパケットの優先順位に応じたものに書き込むとともに、最も優先順位の高いものから最も古いパケットを読み出し、その宛先へ送信する処理を前記複数の送信キューの全てが空になるまで繰り返し実行する送信手段と、
時間の経過とともに前記送信手段によるパケットの送信速度を最大速度まで徐々に引き上げる一方、前記パケットの送信先からパケットロスの発生を通知されたことを契機として、前記送信速度が最小速度を上回っているか否かを判定し、上回っている場合には前記送信速度を引き下げ、その逆の場合には、前記送信速度を前記最小速度に等しくする送信速度制御手段と、
時間の経過とともに前記最小速度を徐々に引き下げ、前記複数の送信キューのうちで最も優先順位が高いものの滞留パケット数が所定の閾値に達した場合、または当該送信キューへのパケットの書き込みに失敗したことを検知した場合に、前記最大速度を上回らない範囲で前記最小速度を引き上げる最小速度調整手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
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2008
- 2008-01-17 JP JP2008008007A patent/JP4930388B2/ja active Active
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