JP2009170012A - ディスクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】近接場光を用いた薄板状ディスクへの記録再生を可能とし、ディスク表面へのダストの付着を抑制するディスクカートリッジを提供する。
【解決手段】近接場光学系30により記録又は再生の少なくともいずれかが行われる薄板状ディスク2と、薄板状ディスク2を収容するカートリッジ1とより構成する。カートリッジ1には、薄板状ディスク2の記録再生面2rと対向する側に、近接場光学系30の移動が可能な開口3と、この開口3を開閉可能とするシャッタ4が設けられ、シャッタ4が設けられる側とは反対側に、空気孔5が設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、近接場光を用いて記録や再生を行う情報記録媒体に適用することが可能なディスクカートリッジに係わる。
近接場光を利用して記録又は再生の少なくともいずれかを行う高密度の情報記録媒体が提案されている。この情報記録媒体の記録、再生に用いる近接場光学系としては、例えばソリッドイマージョンレンズ(SIL:Solid Immersion Lens)を用いて対物レンズを構成すると共に、このソリッドイマージョンレンズと情報記録媒体の表面との距離を、使用する光の波長の1/2以下、1/10程度まで近接させる制御が行われる構成とする。近接場光学系としては、その他にもソリッドイマージョンミラー(SIM:Solid Immersion Mirror)や光導波路型の構造が提案されている。このような近接場光学系を構成することで、レンズと情報記録媒体との間で近接場光を発生させ、開口数(NA)を1以上とする高密度の記録再生が可能となる。
ソリッドイマージョンレンズと情報記録媒体の表面との距離を制御する手段としては、2軸の電磁アクチュエータを用いて光学的に制御する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この方法を用いてソリッドイマージョンレンズと情報記録媒体表面との距離を制御するためには、情報記録媒体がディスク状である場合は例えばディスク基板の表面の平坦性や、回転によるディスクの共振等の振動成分を充分に抑制する必要がある(例えば、特許文献2参照)。ディスク状の情報記録媒体の場合、ディスク表面の振動をnm単位で制御するには、ディスクの剛性及びダンピング特性を最適化する必要があり、ディスク材料等の選択が必要となっている。
これに対し、ディスク基板の表面の平坦性を得るため、ディスクを厚さ0.1mm程度の薄板状として構成し、この薄板状ディスクを平行平板に近接させて回転させることにより、ディスクの表面を平坦化する方法が提案されている(例えば、非特許文献3参照)。
この非特許文献3に記載されている方法では、平行平板状で且つディスク状のスタビライザを用いる。そしてこのスタビライザ上に、スペーサを介して0.1mm厚の薄板状ディスクをクランパにより固定し、スタビライザと薄板状ディスクとをスピンドルモータにより同時に回転する。
またこの平行平板状とされるスタビライザには、中央付近に空気孔が設けられる。スピンドルモータによる回転が始まると、スタイビライザとスタイビライザ上に固定されてスタビライザと同期して回転する薄板状ディスクとの間には、空気孔を通じて空気の流れが発生する。そして、この空気の流れにより、スタビライザと薄板状ディスクとの間に安定した空気の層ができるので、薄板状ディスクの平坦性が保たれる。
この方法によれば、薄板状ディスクの平坦性が保たれるので、この薄板状ディスクがスタイビライザと接触することなく、安定して回転する。
Japanese Journal of Applied Physics Vol.41, No.3B, 2002, pp.1898-1902 Japanese Journal of Applied Physics Vol.46, No.6B, 2007,pp.3981-3986 Technical Digest of Topical Meeting on Optical Data Storage, MA1, 2007
しかしながら、上述の非特許文献3に開示の方法では、薄板状ディスクの回転と同時にスタビライザを回転させている。また、スタビライザは、0.5mm程度のガラス基板により形成され、このガラス基板によるスタビライザを介して光学ヘッドによる記録再生を行う。したがって、近接場光を用いた光記録再生を行うために、ソリッドイマージョンレンズとディスクとの距離を前述した近接場光が生じる程度の距離に制御することは不可能である。
また、上述の非特許文献3に開示の方法では、薄板状ディスクが外部に露出される構成であるため、大気中のダストがディスクの表面を汚染する可能性がある。近接場光を用いる場合には、前述したようにソリッドイマージョンレンズとディスクとの距離を光の波長の1/10程度まで近接させるため、空気中の微小なダストがディスク表面に付着すると、レンズがダストと衝突してしまい、レンズとディスクとの距離を維持して記録、再生を行うことが困難となる。
上述した問題の解決のため、本発明においては、近接場光を用いた薄板状ディスクへの記録再生を可能とし、且つ、薄板状ディスク表面へのダストの付着を抑制するディスクカートリッジを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明によるディスクカートリッジは、近接場光学系により記録又は再生の少なくともいずれかが行われる薄板状ディスクと、この薄板状ディスクを収容するカートリッジとより構成される。そしてこのカートリッジには、薄板状ディスクの記録再生面と対向する側に、近接場光学系の移動が可能な開口と、この開口を開閉可能とするシャッタが設けられ、またカートリッジのシャッタが設けられる側とは反対側に、空気孔が設けられる構成とする。
また、本発明のディスクカートリッジにおいて、薄板状ディスクの記録再生領域の開始位置よりも、この薄板状ディスクの回転中心側に対応する位置に、空気孔が設けられる構成とすることが望ましい。
上述したように、本発明のディスクカートリッジは、近接場光学系により記録または再生の少なくともいずれかが行われる薄板状ディスクが、カートリッジ内に収容される構成とする。このため、薄板状ディスクは外部に露出しないので、ディスク表面へのダストの付着を、露出する場合と比較して格段に抑制することができる。またこのカートリッジには、薄板状ディスクの記録、再生の少なくともいずれかを行う記録再生面に対向する位置に、近接場光学系の移動、すなわちカートリッジ内への出入が可能となる開口を設けると共に、この開口を開閉可能とするシャッタを設ける。このような構成とすることで、近接場光学系をこの開口を通じて薄板状ディスクに近接させることができ、記録、再生の際には近接場光が発生する程度の微小な距離に制御できるので、近接場光を用いた記録、再生が可能となる。更に、記録時、再生時以外のダストのカートリッジ内への侵入を抑制することができる。
また特に本発明においては、カートリッジのシャッタを設ける側とは反対側に空気孔を設ける。このようにディスクの記録再生面とは反対側のカートリッジのみに空気孔を設けることで、薄板状ディスクの面振れを良好に抑制して安定に回転させることができることがわかった。この場合、前述の非特許文献3におけるように、薄板状ディスクとこれに対向するカートリッジの内側面とは同期して回転せず、カートリッジの内側面と薄板状ディスクとはいわば相対的に高速で移動した状態である。本発明者らは、このようにカートリッジの内側面が薄板状ディスクに対し相対的に光束移動するにもかかわらず、カートリッジに空気孔を設けることで空気の流れにより空気層を生じさせ、薄板状ディスクの振動を抑えて表面安定性を保つことができることを確認した。したがって、本発明のディスクカートリッジを用いることにより、近接場光学系を用いた薄板状ディスクへの安定した記録、再生を行うことが可能となる。
また本発明のディスクカートリッジにおいては、空気孔を設ける位置として、薄板状ディスクの記録再生領域の開始位置よりも、この薄板状ディスクの回転中心側に対応する位置に選定することが望ましい。このように空気孔の配置位置を選定することで、回転走行時における薄板状ディスクの記録再生面の安定性をより確実に保持することができる。したがって、近接場光による薄板状ディスクを用いた記録再生を、より良好に行うことが可能となる。
本発明によれば、カートリッジに薄板状ディスクを収容すると共に、カートリッジにシャッタを設け、シャッタを開閉して近接場光学系の薄板状ディスクへの接近、離間を行う構成とし、またカートリッジに空気孔を設けることで、近接場光を用いた薄板状ディスクへの記録再生を可能とし、且つ、薄板状ディスク表面へのダストの付着を抑制することが可能となる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係るディスクカートリッジ10の、カートリッジ1内に収容される薄板状ディスク2の概略断面構成図である。カートリッジ1には、薄板状ディスク2の記録、再生の少なくともいずれかを行う記録再生面2rと対向する側に、開口3が設けられ、この開口3を開閉可能とするシャッタ4が取り付けられる。図1に示す例においてはこのシャッタ4は、図1の紙面に対して垂直な方向に移動した状態を破線で示す。シャッタ4の開閉構造は、このように薄板状ディスク2の盤面に沿って半径方向と直交する方向に移動して開閉する構造に限るものではなく、その他種々の開閉構造を採り得る。また、カートリッジ1のシャッタ4が設けられる側とは反対側に、空気孔5が設けられる。この空気孔5は、薄板状ディスク2の記録再生領域の内側に対応する位置に設けられる。薄板状ディスク2はディスクチャッキング治具13により固定されて、図示しないスピンドルモータ等の駆動部により回転軸12を中心として回転可能に配置される。
図1においては、薄板状ディスク2が矢印rで示すように回転される状態を示す。このように、薄板状ディスク2が回転され、シャッタ4が開放状態とされて、薄板状ディスク2の記録再生面2r側に、開口3を通じて図示しない光学ピックアップの近接場光学系30が移動可能とされる。この例においては、近接場光学系30を非球面レンズ等の光学レンズ27とソリッドイマージョンレンズ(SIL)28とより構成する場合を示す。このようにして近接場光学系30が薄板状ディスク2の記録再生面2rに開口3を通じて、例えば記録再生に用いる光の波長の1/10程度にまで近接可能とされる。図1においては、近接場光学系4を薄板状ディスク2の下面側から近接させる例を示すが、この限りではない。しかしながら、開口3をこのように薄板状ディスク2の下面側に設ける構成とすることで、開口3の開放時、すなわち記録再生時におけるダストのカートリッジ1内への侵入や、薄板状ディスク2の表面への付着を、薄板状ディスク2の上面側に開口を設ける場合と比較して抑制することができる。
薄板状ディスク2は、例えば0.1mmのシート状に成形されたポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)より成る基材上に、例えばスパッタ等により相変化記録媒体等の記録膜が成膜されて構成される。この薄板状ディスク2は、回転時にはディスク状に円盤面が保持され、停止時には自重により外周端が撓む程度の柔軟性をもつ構成となる。
近接場光学系30は、上述したように、非球面レンズとSILとより構成された対物レンズを用いることができ、開口数(NA)が1以上とされて図示しない光源からの光Lが入射される構成とする。この近接場光学系としては、その他開口数1以上を実現するものであれば、SIMや光導波路構造等の種々の近接場光学系を用いることが可能である。この近接場光学系30は、2軸アクチュエータ等に搭載されて、カートリッジ1の外部からシャッタ4が開放された時に薄板状ディスク2への近接・離間が可能とされて、記録又は再生の少なくともいずれかが行われる。
図2に、本発明によるディスクカートリッジを用いた光記録再生装置100の一例の概略構成図を示す。この例においては、情報源21から出力される情報に対応して光源からの光を近接場光として薄板状ディスク2に照射して記録する場合を示す。図2において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この例においては、レーザーダイオード(LD)等より成る光源23から出射される光は、情報源21により情報信号に対応して変調され、また自動パワー制御手段(APC)22により出力が制御される。そしてこの出射光は、コリメータレンズ24により平行光とされ、ビームスピリッター25、ミラー26を介して、近接場光学系30に入射される。
この例においても、近接場光学系30として、SIL28及び非球面レンズ等より成る光学レンズ27から構成される開口数1以上を達成する対物レンズを用いる場合を示す。そしてこの近接場光学系30は、2軸アクチュエータ等より成る駆動部29に搭載される。そして、ミラー26により反射された光は、この近接場光学系30を介して薄板状ディスク2の情報が記録される記録再生面2rに、近接場光として照射されるように配置する。すなわち、近接場光学系30におけるSIL28を、薄板状ディスク2の表面に対し照射する光の波長の1/10以下程度の距離、例えば数十nm程度の間隔をもって対向させる。
薄板状ディスク2は、上述したようにカートリッジ1に収容されて成る。カートリッジ1には、近接場光学系30を薄板状ディスク2の記録再生面2rに近接させる開口3以外には大きな開口部が設けられず、ほぼ密閉した状態に保持される。したがって、ディスクを露出する従来構成と比較して、ダストの混入を低減化することができる。
カートリッジ1に収容された薄板状ディスク2は、回転軸12を中心軸として回転移動するスピンドルモータ等の駆動部11上に、チャッキング治具13により保持されて回転駆動される。一方、図示しないが例えば近接場光学系30を含む光ピックアップ側を、この薄板状ディスク2の記録面に沿って平行移動する水平移動機構に設ける構成とする。このように水平移動機構を用いることで、この水平移動機構との連動によって、光源23から照射される光が、薄板状ディスク2の盤面に沿って例えばスパイラル状や同心円状の記録トラックに沿って走査照射される構成とする。
このようにして近接場光として照射された光は、薄板状ディスク2の記録再生面2rにおいて反射されて、SIL28、光学レンズ27、ミラー26を介してビームスプリッター25により反射されて、フォトディテクター(PD)等の光検出部31において検出される。そして検出された戻り光量が、制御部32に入力され、検出光量値からギャップ制御信号Sgが出力され、駆動部29に入力されて、光ピックアップ、この場合近接場光学系30のギャップの制御がなされる。なお、SIL28の傾きを補正するチルト信号が制御部32において生成される場合は、同様にこのチルト信号を駆動部29に出力することで、チルトの補正を行う構成とすることも可能である。その結果、近接場光学系30のSIL28と薄板状ディスク2とのギャップを一定に保持することができて、薄板状ディスク2に対して近接場光を用いた記録や再生の少なくともいずれかを良好に行うことができる。
なお、図2に示す例においては、薄板状ディスク2に記情報に対応するパワーの光照射する場合を示すが、再生も同様の光学記録再生装置100により行うことが可能である。再生時には、光源23から所定のパワーに制御された光を出力して、近接場光学系30を用いて薄板状ディスク2に照射する。そして、記録再生面2rからの戻り光を、光検出部31により検出し、図示しないが演算回路等において再生信号を生成することで、薄板状ディスク2の記録情報を再生することができる。
本実施の形態におけるディスクカートリッジ1の内部は、図1及び図2に示すように、薄板状ディスク2の上面側、すなわち記録再生面2rとは反対側の面と対向する内側面1sが、薄板状ディスク2の外周端に向けて緩やかに湾曲する凹面状の曲面とされるが、平坦面としてもよい。またこの内側面1sには、突起や段差などの凹凸形状がなく、滑らかな面として構成することが望ましい。
カートリッジ1の開口3及びシャッタ4を設ける側とは反対側に空気孔5を設けることと、この空気孔5を設ける側のディスク上面に面したカートリッジ1の内側面1sを上述したように湾曲形状又は平坦形状で且つ凹凸のない滑らかな面とすることにより、薄板状ディスク5を高速回転させた際、カートリッジ1の内側面1sに沿って、薄板状ディスク2が安定化する。
これは、以下に述べる理由によるものと思われる。薄板状ディスク2の中心付近に空気孔5が設けられると、薄板状ディスク2が回転することにより、カートリッジ1内に空気孔5を通じて空気が供給される。そして、供給された空気が、薄板状ディスク2と、薄板状ディスク2のこの場合上面に面したカートリッジ1の内側面1sとの間で安定した空気層を形成する。高速回転された薄板状ディスク2は、カートリッジ1の内側面1sとこの空気層に沿って形状が安定化する。
つまり、カートリッジ1の内側面1sはこの場合、薄板状ディスク2と同期して回転しないにもかかわらず、薄板状ディスク2に対してスタビライザとして機能する。このため、上述したように厚さが1μm以下とされた比較的柔軟な構造とされる薄板状ディスク2においても、回転による薄板状ディスク2の振動などによる表面変動を抑制することが可能となる。したがって、近接場光学系の薄板状ディスク2の記録再生面2rとのギャップ制御、すなわち上述したように使用する光の波長の1/10程度の極めて微小なギャップの制御が可能となる。
なお、上述したように、カートリッジ1の空気孔5を設ける側の内側面は、薄板状ディスク2に対してスタビライザとして機能するので、この薄板状ディスク2の上面の全面に対向する内側面1sの全域において、段差がない滑らかな曲面又は平面であることが望ましい。
このように、近接場光学系により記録再生する情報記録媒体として、薄板状ディスクを採用することにより、構造が薄板状であるため、ディスクの材料費を従来の光ディスクに対して非常に安価に抑えることができる。また、薄板状ディスクを用いることにより、カートリッジに挿入された状態でも、薄型かつ小型の光ディスクを実現することができるという利点を有する。
なお、図1においては、空気孔5を2個とする例を示すが、空気孔5の数はこの限りではない。ただし、空気孔5を設ける位置を、薄板状ディスク2の記録再生領域よりも回転中心側に対応する位置とすることが望ましく、図1においては、ディスクチャッキング治具13の上部に対応する位置に設ける場合を示す。このような位置に空気孔5を設けることにより、回転走行時に、空気孔5からの空気の流入による空気層の乱れが、薄板状ディスク2の記録再生領域において形状の安定性に影響し、これにより表面変動が発生することを回避することができる。
更に、空気孔5を薄板状ディスク2の回転中心に対し対称となる位置、すなわち回転中心に対し点対称となるように設けることにより、空気孔5から流入する空気の流れを、より安定して薄板状ディスク5の外周縁に向かわせることができる。したがって、このように空気孔5を回転中心に対し対称に配置することで、薄板状ディスク2の回転時の安定性を向上することができる。
またその他、図3A〜Cにカートリッジ1の平面構成を示すように、空気孔5の数を例えばそれぞれ3個、4個、5個、また図示しないがそれ以上とすることも可能であり、薄板状ディスク2の記録再生領域2Rに対して回転中心側に設け、且つ、回転中心に対して対称に配置すればよい。なお、図3においてはカートリッジ1を平面四角形状としているが、これに限定されるものではない。例えば円形でもよく、また角部に丸みをつけた形状等の変形が可能である。
空気孔5の大きさとしては、直径1mmとする場合には安定性を保持することが難しく、直径3mm以上8mm以下とするときに、良好に安定性を保持することができる。空気孔5の数及び配置は、図1及び図3に示す例の他、回転時の薄板状ディスク2の安定性を向上することが可能であれば任意の数及び位置とすることができる。しかしながら数が多すぎると安定性を損なう恐れがあり、空気孔の数としては8以下程度とすることが好ましいといえる。
また、空気孔5は開閉可能な構造を備えていてもよい。この場合、例えば薄板状ディスク2を回転駆動開始時に開放状態とし、記録や再生動作を終了し、薄板状ディスクの回転終了後には、ダストの侵入を抑えるために密閉状態とするように、空気孔を密閉する機構を設けてもよい。
次に、本発明によるディスクカートリッジの回転走行時の安定性について検討した結果について説明する。
以下の例においては、本発明のディスクカートリッジとして、以下の条件で構成し、回転数を変化させてカートリッジ内に収容する薄板状ディスクの表面安定性を測定した。ディスクカートリッジの構成は以下の通りである。
(1)薄板状ディスクの形状
厚さ:90μm
直径:120mm
(2)カートリッジの形状
薄板状ディスクと内側面との間隔:200μm
空気孔の個数:6
空気孔の配置:回転中心から20mmの位置に対称に配置
空気孔の直径:8mm
空気孔を設ける側の内側面の形状:凹面形状
上記の構成のディスクカートリッジを2000rpmから15000rpmまで回転数を変化させ、表面の変動量を測定した。表面の変動量は回転中心から35mmの位置における変動量(ピーク間距離)とした。この結果を図4に示す。
図4の結果から、本発明構成のディスクカートリッジを採用することにより、薄板状ディスクの回転数を2000rpm以上とすることで、表面変動は急激に減少して10μm以下とすることができ、6000rpm以上で表面変動は3μm未満となる。更に、回転数が10000rpmを超える場合においても、表面変動を4μm以下程度に抑制できることがわかる。
以上の結果から、本発明のディスクカートリッジにおいては、回転数が比較的高い方が薄板状ディスクの表面の安定性が高いことがわかる。図4中には示していないが、回転数が1000rpm付近では、表面変動は50μmから70μm程度と比較的大きく、回転数が速くなるほど表面変動をより抑制できて、10000rpmを超える高速回転時においても、4μm以下程度と格段に表面変動が小さい。このことは、従来のリジッド基板を用いる場合においては、回転数が高くなるとディスクの固有振動によって面振れに高次成分が加味されてしまうことを考えると、これとは対照的に、本発明のディスクカートリッジにおいてはむしろ高速回転時に薄板状ディスクの安定性を保持できることを示している。
したがって、本発明のディスクカートリッジにおいては、従来のリジッド基板を用いた光ディスクと比べると、高速回転時の基板の粉砕等の問題がなく、回転数を従来の光ディスクと比較して高くすることが可能となる。これに伴い、記録情報の転送速度を従来のリジッド基板を用いる場合と比較して高速化することが可能となる。すなわち、本発明のディスクカートリッジを用いる場合は、回転数が早いほど、従来構成の光ディスクと比べて薄板状ディスクの表面変動を抑制することができるので、高速回転時の安定性に有利となるといえる。
以上説明したように、本発明によるディスクカートリッジによれば、薄板状ディスクをカートリッジ内に収容することで、空気中の塵埃や油分子などの微小なダストが混入することを抑制することができる。このため、近接場光学系と薄板状ディスクとの間にダストが混入することによるサーボ特性への影響を抑制し、安定した記録や再生が可能となる。
また、カートリッジに空気孔を設けることで、特に6000rpm以上程度の高速回転時において、良好に薄板状ディスクの表面変動を抑制することができ、薄板状ディスクの安定な高速回転が可能となる。これにより、近接場光を用いる記録、再生の少なくともいずれかを、安定して良好に行うことが可能となる。
なお、本発明は上述の実施形態例において説明した構成に限定されるものではなく、その他本発明構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
本発明の実施の形態に係るディスクカートリッジの概略断面構成図である。 本発明の実施の形態に係るディスクカートリッジを用いた記録再生方法の説明図である。 A〜Cは本発明の実施の形態に係るディスクカートリッジの概略平面構成図である。 本発明の実施の形態に係るディスクカートリッジを用いた場合の回転速度に対する表面の変動量の変化を示す図である。
符号の説明
1.カートリッジ、1s.内側面、2.薄板状ディスク、2r.記録再生面、3.開口、4.シャッタ、5.空気孔、10.ディスクカートリッジ、11.駆動部、12.回転軸、13.ディスクチャッキング治具、21.情報源、22.パワー制御手段、23.光源、24.コリメータレンズ、25.ビームスプリッター、26.ミラー、27.光学レンズ、28.SIL、29.駆動部、31.光検出部、32.制御部

Claims (4)

  1. 近接場光学系により記録又は再生の少なくともいずれかが行われる薄板状ディスクと、前記薄板状ディスクを収容するカートリッジとより構成され、
    前記カートリッジには、前記薄板状ディスクの記録再生面と対向する側に、近接場光学系の移動が可能な開口及び前記開口を開閉可能とするシャッタが設けられ、
    前記カートリッジの前記シャッタが設けられる側とは反対側に、空気孔が設けられる
    ことを特徴とするディスクカートリッジ。
  2. 前記薄板状ディスクの記録再生領域の開始位置よりも、前記薄板状ディスクの回転中心側に対応する位置に、前記空気孔が設けられることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
  3. 前記薄板状ディスクの回転中心に対して、前記空気孔が対称に配置されることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
  4. 前記空気孔が設けられる側の前記カートリッジの前記薄板状ディスクに対向する内側面が、凹面状であることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
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