JP2009168196A

JP2009168196A - 分配器

Info

Publication number: JP2009168196A
Application number: JP2008008620A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Nakamura; 憲一中村; Naoji Ajiki; 直二安食; Hiroaki Maehara; 拓章前原
Original assignee: Hitachi Appliances Inc
Current assignee: Hitachi Appliances Inc
Priority date: 2008-01-18
Filing date: 2008-01-18
Publication date: 2009-07-30

Abstract

【課題】
良好な分配特性が得られる分配器を安価に製造する。
【解決手段】
本発明の分配器は、太い配管ａの内側に細い配管ｂを複数集積させたハニカム状配管Ａを使用し、前記太い配管ａの一端側を細く絞って主流部を形成する。また、この太い配管ａを細く絞ることで前記細い配管ｂは前記太い配管ａに固定される。前記太い配管で構成される主流部の入口側と、前記太い配管の他端側に固定された前記細い配管の出口部は、他の配管を接続できるように構成されている。
【選択図】図１

Description

本発明は配管を用いて流体を移送する場合に流体を複数の流路に分配するための分配器に関し、特に冷凍空調に用いる冷媒配管に使用して好適なものである。

従来の分配器としては、特開平９−２７３８２９号公報（特許文献１）に示されたものがある。これは平板に流体を流す為の流路を形成し、この平板を２枚組み合わせて構成したもので、特に分岐の本数が異なる分配器を製造する場合には分岐本数に合わせて平板を２枚とも別設計する必要があり、高価なものとなっていた。

また、特許文献１以外の分配器としては、図１５に示すように、棒状の素材に必要な流路形状を切削加工して製作した分配器ｕがある。このようなものでは、加工時間が長く切削による廃材も多く発生する。更に、この分配器ｕの分配部ｖに配管をろう付け接続するためには、分配器を予熱する必要があり、配管組付けに多くの時間を要していた。

特開平９−２７３８２９号公報

上記従来技術のものでは、分岐の形態毎に分配器の設計が必要であり、また切削加工によって分配器を製作する場合には廃材が多くなるため、銅材の使用量を削減して原価低減を図る必要があった。更に切削加工によるものでは、ろう付けに時間が掛かるなど加工工数が多くなる課題もある。従って、従来の分配器では分配器の製造単価などが高くなる課題があった。また、銅材などを絞り加工して分配器を製作した場合には、良好な分配特性が得られ難い欠点がある。

本発明の目的は、良好な分配特性が得られる分配器を安価に製造することにある。
本発明の他の目的は、銅材の使用量を削減し原価低減をすることにある。

上記目的を達成するため、本発明の分配器の特徴は、太い配管の内側に細い配管を複数集積させたハニカム状配管の前記太い配管の一端側を細く絞って主流部を形成すると共に、前記細い配管を前記太い配管に固定し、前記太い配管の主流部の入口側と、前記太い配管の他端側に固定された前記細い配管の出口部に、他の配管を接続できるように構成されていることにある。

本発明の分配器の他の特徴は、太い配管の内側に細い配管を複数集積させたハニカム状配管を必要長さに切断して、これを分流部を構成する内側部品とし、この内側部品を、はまり込み部を形成した分岐管集合部の前記はまり込み部に挿入固定して構成したことにある。

ここで、前記複数の細い配管は、その外側の太い配管よりも管の端部が露出するように長く形成すると良い。また、前記複数の細い配管は、それらの長さが異なるようにすることもできる。更に、前記複数の細い配管の先端形状が曲げ加工されて構成することも有効である。

前記細い配管の端面から一定距離離れた部位に太い配管の絞りによるかしめ加工が施されるようにすると良い。

複数の前記細い配管が配置されている部分の中心部に芯金を設けることも有効である。前記芯金の先端位置がその周囲に設けられた前記細い配管の端部とは軸方向に位置がずれて構成することもできる。また、前記芯金の先端は球状又は円錐状に加工したり、芯金の先端部を円盤状又は円錐状に形成することも有効である。

本発明によれば、ハニカム状配管を使用するので、良好な分配特性が得られる分配器を安価に製造することができる。

また、他の配管と接続される分配器の配管接続部のみ銅材を使用することもできるので、ろう付け可能で薄肉化できる。この結果、ろう付け時の予熱作業を減らし、銅材の使用量も削減して原価低減を図ることもできる。

本発明は、一つの分岐装置で複数種類の分岐数に対応するために、ハニカム状に組み合わされた配管を使用することを特徴としている。ハニカム状に組み合わされた配管を分配器の部品として使用することにより、安価な分岐装置を得ることができる。また、分配器の配管とのろう付け部分を銅材で、且つ薄肉化することができるため、ろう付け時の予熱作業も減らすことができる。

以下、本発明の具体的実施例を図面を用いて説明する。

図１は本発明の分配器の実施例１を示すものである。本実施例は、太い配管ａの内側に細い配管ｂを複数集積させたいわゆるハニカム状配管Ａを使用し、その太い配管ａの一端部を絞り加工などにより外形を細くしてかしめて主流部とすると共に、細い配管ｂを固定した構造とし、それによって細い配管ｂが露出した構成の分流部として分配器を製造したものである。太い配管ａの主流部一端側には冷凍サイクルなどの主管を、また他端側の細い配管ｂには冷凍サイクルの分岐管を接続できるように構成されている。それによって、主管から分配器に流入した流体（冷媒）は本実施例の分配器で分岐され複数の分岐管に分配されて流れる。

図２は本発明の分配器の実施例２を示すもので、太い配管の内側に細い配管を複数集積させたハニカム状配管Ａを必要長さに切断して、これを分流部を構成する内側部品ｄとし、一方はまり込み部ｃ′を形成した分岐管集合部ｃを製作しておいて、これに前記内側部品ｄを挿入固定して分配器を構成している。

即ち、本実施例では、分配器を、分岐管集合部ｃと、ハニカム状の内側部品ｄとに分けて個別に製作し、前記分岐管集合部ｃに前記内側部品ｄを挿入して、ｅに示すように一体化し、分配器を構成したものである。冷凍サイクルの冷媒配管などの主管は分岐管集合部ｃ側に、冷凍サイクルの分岐管は内側部品ｄの複数の細い配管ｂ側に接続される。

図３は本発明の分配器の実施例３を示すもので、外側の太い配管ａと内側の細い配管ｂの長さを変えた場合、即ち内側の細い配管ｂの方を長くした場合を示す。この実施例によれば、分配器の分岐配管となる前記細い配管ｂが長い為、後から分配器の分岐配管を接続される他の配管に合せるための配管接続作業を不要にできる効果がある。

図５は図３の実施例の一部変形例を示す図で、内側の複数の細い配管ｂの長さをそれぞれ異なる長さに切断して構成したものである。この例のものは、分岐後の細い配管ｂの長さが用途に応じて予め決まっている場合に有効である。

図６は図５の例に対し、更に、細い配管ｂの曲げ加工を追加した例を示す。この例のものは、特定の熱交換器への使用される分配器など用途が決まっている場合に適している。なお、細い配管ｂには、曲げ加工だけでなく、先端部に拡管や縮管などの加工を追加するようにしても良い。

図４は本発明の分配器の実施例４を示すもので、前記実施例２における内側部品ｄにおける細い配管ｂの長さをハニカム状配管を構成する太い配管より長く構成している点が異なっている。他の部分は実施例２と同様である。

本実施例によれば、分岐管集合部ｃに挿入固定される内側部品ｄが別個に製作されるので、細い配管ｂの長さの異なる内側部品を数種類製作しておけば、長さが決まっていない汎用的な用途に柔軟に対応できる分配器が得られる。

図７は本発明の分配器の実施例５を示すもので、太い配管ａのかしめによって細い配管ｂを固定する位置を、細い配管の先端部からではなく、細い配管の先端部から一定距離を空けてかしめるようにしたものである。このようにすることで、細い配管ｂの先端部がかしめ時に変形するのを防止でき、複数の細い配管ｂの入口部分の通路面積を同一にすることができる効果がある。

図８は本発明の分配器の実施例６を示すもので、複数の細い配管ｂが配置されている部分の中心部を芯金ｈで閉塞した例を示す。流路の分岐部分においては、上流の流れに大きく影響を受けることが知られており、分岐の上流にオリフィスなどの絞りを設置して整流することが一般的である。このとき、整流した流れは中央部に集中する為、本実施例では、芯金ｈで中央部を閉塞して周囲に配置された配管に流れを均等に分流させるようにしたものである。また、中央部に芯金ｈを入れることにより、太い配管ａをかしめる際、周囲の配管の変形を均等にでき、安定したかしめ作業ができる効果もある。

なお、芯金ｈの先端は、図９に示すように、細い配管ｂの端部より距離ｊだけ長くなるように構成すると良い。このように構成することにより、整流された流れを積極的に芯金ｈの端部に衝突させることができ、流れを乱して均一に分流させることができる。また、図１０に示すように、芯金ｈの端部をその周囲に設けられた細い配管ｂより短くすることもできる。この場合には、芯金ｈの端部に袋状の空間を形成でき、これによっても乱流発生を促して分流を良好にできる効果がある。

更に、図１１に示すように、芯金ｈの先端部ｋの形状を球状に加工しても良い。芯金ｈは中実の棒材を使用したり、細い配管の先端を絞り加工などにより閉塞して使用するが、芯金ｈの先端部ｋを球状に加工することにより更なる分配性能の向上が図れる。

図１２は芯金ｈの先端部ｋの形状を円錐状に加工した例を示す。芯金ｈの先端部を円錐状に加工しても、図１１の例と同様に、分配性能の向上を図れる。

なお、図１１及び図１２の例においても、図１０と同様に、芯金ｈの先端部ｋを、周囲の細い配管ｂより短くすることも、或いは周囲の細い配管ｂと同じ長さにしても使用可能である。

図１３は芯金ｈの先端部ｋを、円盤状に加工した例を示す。先端を円盤状に加工し、周囲の配管断面に干渉するような形状にすることにより、分配性能の向上を期待できる。

図１４は図１３に対し、芯金ｈの先端部形状を円錐状にしたものである。
なお、芯金ｈの先端部の形状は、上述した例だけでなく、球状，星形断面の角錐状など、種々の例が考えられる。星形断面形状とした場合、分岐形状などに合わせてより良好な分流性能が得られるように、星形断面部の凹凸の個数を決めると良い。

以上の例では、芯金ｈの周りには分岐用の細い配管ｂが円周上に一列だけ並べたものを示したが、図１６の例のように、細い配管ｂを同心円状に２列、或いは３列に列数を増やしていくことにより、より多くの分岐が可能となる。

本発明の分配器の実施例１を示す斜視図。本発明の分配器の実施例２を斜視図で説明する図。本発明の分配器の実施例３を示す斜視図。本発明の分配器の実施例４を斜視図で説明する図。本発明の実施例３の他の例を示す斜視図。本発明の実施例３の更に他の例を示す斜視図。本発明の分配器の実施例５を説明する図で、（イ）は斜視図、（ロ）は正面図。本発明の分配器の実施例６を示す斜視図。本発明の実施例６の他の例を示す図で、（イ）は斜視図、（ロ）は細い配管ｂと芯金ｈを示す正面図。本発明の実施例６の更に他の例を示す図で、細い配管ｂと芯金ｈを示す正面図。本発明の実施例６の更に他の例を示す図で、細い配管ｂと芯金ｈを示す正面図。本発明の実施例６の更に他の例を示す図で、細い配管ｂと芯金ｈを示す正面図。本発明の実施例６の更に他の例を示す図で、細い配管ｂと芯金ｈを示す正面図。本発明の実施例６の更に他の例を示す図で、細い配管ｂと芯金ｈを示す正面図。従来の分配器の例を示す図で、（イ）は側面図、（ロ）は平面断面図。本発明の実施例６の更に他の例を示す側面図。

符号の説明

Ａハニカム状配管
ａ太い配管
ｂ細い配管
ｃ分岐管集合部
ｄ内側部品
ｈ芯金
ｋ先端部

Claims

太い配管の内側に細い配管を複数集積させたハニカム状配管の前記太い配管の一端側を細く絞って主流部を形成すると共に、前記細い配管を前記太い配管に固定し、前記太い配管の主流部の入口側と、前記太い配管の他端側に固定された前記細い配管の出口部に、他の配管を接続できるように構成されていることを特徴とする分配器。
太い配管の内側に細い配管を複数集積させたハニカム状配管を必要長さに切断して、これを分流部を構成する内側部品とし、この内側部品を、はまり込み部を形成した分岐管集合部の前記はまり込み部に挿入固定して構成したことを特徴とする分配器。
請求項１又は２において、前記複数の細い配管は、その外側の太い配管よりも管の端部が露出するように長く形成されていることを特徴とする分配器。
請求項３に記載において、前記複数の細い配管は、それらの長さが異なっていることを特徴とする分配器。
請求項４において、前記複数の細い配管の先端形状が曲げ加工されていることを特徴とする分配器。
請求項１〜５の何れかにおいて、前記細い配管の端面から一定距離離れた部位に太い配管の絞りによるかしめ加工が施されていることを特徴とする分配器。
請求項１〜６の何れかにおいて、複数の前記細い配管が配置されている部分の中心部に芯金が設けられていることを特徴とする分配器。
請求項７において、前記芯金の先端位置がその周囲に設けられた前記細い配管の端部とは軸方向に位置がずれていることを特徴とする分配器。
請求項７又は８において、前記芯金の先端は球状又は円錐状に加工されていることを特徴とする分配器。
請求項７又は８において、前記芯金の先端部を円盤状又は円錐状に形成していることを特徴とする分配器。