JP2009166647A - 車両用懸架装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体側に設けられたモータと、該モータの出力軸に一体形成されまたは連結された螺子軸、及び車輪側に設けられたナットからなる螺子機構とを有し、車両の運転状態に応じて前記モータの出力軸を正転あるいは反転させることにより前記裸子軸を回転させて車体と車輪との間の上下間隔を変更可能に構成された電磁ダンパを備えた車両用懸架装置において、ダンパの制御性を犠牲にすることなく、また別途駆動エネルギを必要とするアクチュエータ等を設けることなく、モータを良好に冷却することができる技術を提供する。
【解決手段】モータ20の近傍に流体循環通路82,83を設けると共に、該流体循環通路80上に、流体により前記モータ20を冷却する冷却管71と、螺子軸51の回転により流体を循環させる流体循環ポンプ81とを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用懸架装置、特にモータを有する電磁式の車両用懸架装置に関し、車両用懸架装置の技術分野に属する。
従来より、電磁式の車両用懸架装置が知られている。この電磁式の車両用懸架装置は、例えば、車輪からの振動や衝撃の車体への伝達を抑制するコイルスプリングやエアバネ等のバネと、振動を減衰させる電磁式のダンパとを有している。
この電磁式のダンパとしては、車体側に設けられ、車両の運転状態に応じて回転制御されるモータと、該モータの出力軸に連結された螺子軸、及び車輪側に設けられたナットからなる螺子機構とを有し、例えば車両の運転状態に応じて前記モータの出力軸を正転あるいは反転させることにより前記裸子軸を回転させて車体と車輪との間の上下間隔を変更可能に構成されたものが知られているが、このような構成の場合、モータは車両の走行中ほぼ常時通電されて発熱することとなる。そして、モータが温度上昇すると、供給電力に対するモータ出力(モータ効率)等が低下するので、これを防止するために、モータの冷却が重要となる。
この冷却のため、例えば特許文献1には、モータへの制御指令値の積算値が所定値以上に達したときに、制御ゲインを低減させることによりモータへの通電電流を低減させ、これによりモータの発熱を減少させるようにしたものが開示されている。
また、特許文献2には、モータを冷却する放熱板や、モータの周囲に冷却用エアを供給するアクチュエータを設けたものが開示されている。
特開2007−168611号公報 特開2006−117213号公報
ところで、前記特許文献1に記載のものにおいては、制御ゲインを低減させるので、ダンパの制御性が犠牲になる。また、モータの発熱は減少しても継続するので、十分に冷却されない虞がある。
また、前記特許文献2に記載のもののうち、放熱板については、例えばモータの発熱が大きいときには十分な冷却性能を得られない虞があり、また、アクチュエータによりエア供給するものにおいては、アクチュエータやそれを制御する制御装置が別途必要となると共に、アクチュエータを駆動するエネルギーが必要となるという問題がある。
そこで、本発明は、電磁式の車両用懸架装置において、ダンパの制御性を犠牲にすることなく、また駆動エネルギー等を別途必要とするアクチュエータ等を設けることなく、モータを良好に冷却することができる技術を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車体側に設けられたモータと、該モータの出力軸に一体形成されまたは連結された螺子軸、及び車輪側に設けられたナットからなる螺子機構とを有し、車両の運転状態に応じて前記モータの出力軸を正転あるいは反転させることにより前記裸子軸を回転させて車体と車輪との間の上下間隔を変更可能に構成された電磁ダンパを備えた車両用懸架装置であって、前記モータの近傍を通る流体循環通路が設けられていると共に、該流体循環通路上に、流体により前記モータを冷却する冷却手段と、前記螺子軸の回転により流体を循環させる流体循環手段とが設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両用懸架装置において、前記流体循環手段は、車輪側において前記螺子軸と同一軸心上で設けられたシリンダと、前記螺子軸の端部に設けられ、前記シリンダ内を摺動可能に設けられたピストンとを有し、前記シリンダとピストンとで形成される空間でなる流体貯蔵室の容積を、前記螺子軸の回転に伴うピストンのシリンダに対する上昇、下降により変動させて流体を循環させるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の車両用懸架装置において、前記流体循環手段のピストンは、前記シリンダ内の空間を、上側の第1流体貯蔵室と下側の第2の流体貯蔵室とに上下に区画していると共に、前記流体循環通路における前記第1流体貯蔵室と前記冷却手段との間の部分を構成する第1通路上に第1開閉弁が、前記流体循環通路における前記第2流体貯蔵室と前記冷却手段との間の部分を構成する第2通路上に第2開閉弁が、前記ピストンに前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通可能とする第3開閉弁が、それぞれ設けられており、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方において、前記第1、第2開閉弁が開状態に、前記第3開閉弁が閉状態になるように構成されていると共に、前記ピストンの上昇時または下降時の他方において、前記第1、第2開閉弁が閉状態に、前記第3開閉弁が開状態になるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、前記第1、第2、第3開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記ピストンに、前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通するオリフィスが設けられており、かつ、前記モータ及び前記螺子機構の異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段で前記モータと前記螺子機構との少なくとも一方の異常が検出されたときは、前記第1、第2、第3開閉弁が閉状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、前記第1、第2、第3開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記ピストンに、前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通するオリフィスが設けられており、かつ、走行路面が不整路面であるか否かを検出する路面検出手段と、該路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されたときは、前記第1、第2、第3開閉弁が閉状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、前記第1、第2開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されており、かつ、前記モータ及び前記螺子機構の異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段で異常が検出されない場合において、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方のときに、前記第3開閉弁を全閉状態に制御し、前記ピストンの上昇時または下降時の他方のときに、前記第3開閉弁を全開状態に制御し、前記異常検出手段で前記モータと前記螺子機構との少なくとも一方の異常が検出されたときは、前記第1、第2開閉弁が閉状態になるように制御すると共に前記第3開閉弁の開度を全開状態よりも小さな開度の開状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、前記第1、第2開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されており、かつ、走行路面が不整路面であるか否かを検出する路面検出手段と、該路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されない場合において、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方のときに、前記第3開閉弁を全閉状態に制御し、前記ピストンの上昇時または下降時の他方のときに、前記第3開閉弁を全開状態に制御し、前記路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されたときは、前記第1、第2開閉弁が閉状態になるように制御すると共に前記第3開閉弁の開度を全開状態よりも小さな開度の開状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の車両用懸架装置において、前記モータの出力軸と前記螺子機構の螺子軸とはクラッチを介して連結されており、前記制御手段により、前記第1、第2、第3開閉弁に対して、前記異常検出手段で異常が検出されまたは前記路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されたときの制御が行われるときに、前記クラッチによる連結が解除されるように制御するクラッチ制御手段が設けられていることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車両用懸架装置において、前記流体循環通路上に、流体を冷却する熱交換器が設けられていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、車両の運転状態に応じて電磁ダンパのモータの出力軸が正転あるいは反転し、これにより、螺子機構の裸子軸が回転して、車体と車輪との間の上下間隔が変更され、車体の振動等が減衰されることとなる。
その場合に、本発明においては、螺子機構の螺子軸が回転すると、流体循環手段により流体が流体循環通路及び冷却手段を通って循環するので、モータが冷却されることとなる。すなわち、螺子軸の回転を利用して、エネルギーを別途必要とするアクチュエータ等を設けることなく、モータを良好に冷却することができる。また、モータの制御ゲイン等を変更することもないので、電磁ダンパの制御性が犠牲になることもない。
また、請求項2に記載の発明によれば、車輪側において前記螺子軸と同一軸心上で設けられたシリンダと、前記螺子軸の端部に設けられ、前記シリンダ内を摺動可能に設けられたピストンとで流体貯蔵室が形成される。そして、該流体貯蔵室の容積が、前記螺子軸の回転に伴うピストンのシリンダに対する上昇、下降で変動することにより、流体が循環することとなる。すなわち、流体循環手段を、このような簡易な構造で、かつ容易に構成することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記流体循環手段のピストンは、シリンダ内の空間を、上側の第1流体貯蔵室と下側の第2の流体貯蔵室とに上下に区画していると共に、前記流体循環通路における前記第1流体貯蔵室と前記冷却手段との間の部分を構成する第1通路上に第1開閉弁が、前記流体循環通路における前記第2流体貯蔵室と前記冷却手段との間の部分を構成する第2通路上に第2開閉弁が、前記ピストンに前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通可能とする第3開閉弁が、それぞれ設けられている。そして、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方において、前記第1、第2開閉弁が開状態に、前記第3開閉弁が閉状態になる。したがって、第1または第2流体貯蔵室内の流体が第1開閉弁、冷却手段、第2開閉弁を介して第2または第1流体貯蔵室内に流入することとなる。すなわち、冷却手段を通って流体が循環し、これによりモータが冷却されることとなる。
一方、前記ピストンの上昇時または下降時の他方において、前記第1、第2開閉弁が閉状態に、前記第3開閉弁が開状態になる。したがって、流体は、第1または第2流体貯蔵室から第2または第1流体貯蔵室内に第3開閉弁を介して流入することとなるが、冷却手段へは循環しない。すなわち、流体が一方向にのみ循環することとなり、モータを冷却して加熱された流体が冷却手段に逆流するのが防止され、冷却効率の低下が防止されることとなる。
また、請求項4に記載の発明によれば、前記第1、第2、第3開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記ピストンに、前記第1貯蔵室と第2貯蔵室とを連通するオリフィスが設けられており、前記モータと前記螺子機構との少なくとも一方が異常なときに、前記第1、第2、第3開閉弁が閉状態になるように制御される。したがって、このような異常時においては、ピストンの上昇、下降に応じて流体が前記第1貯蔵室と第2貯蔵室との間でオリフィスを介して行き来することとなり、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。したがって、このような異常時においても、車両を、ダンパ機能を有する状態で整備工場まで走行させることが可能となる。
また、請求項5に記載の発明によれば、前記第1、第2、第3開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記ピストンに、前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通するオリフィスが設けられており、走行路面が不整路面であるときは、前記第1、第2、第3開閉弁が閉状態になるように制御される。したがって、走行路が不整路面であるときは、ピストンの上昇、下降に応じて流体が前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室との間でオリフィスを介して行き来することとなり、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。したがって、走行路が不整路面で例えば電磁ダンパでは追従困難な場合でも、ダンパとしての機能を確保することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、前記第1、第2開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されている。そして、該異常検出手段で異常が検出されない場合において、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方のときに、前記第3開閉弁が全閉状態に制御され、前記ピストンの上昇時または下降時の他方のときに、前記第3開閉弁が全開状態に制御される。これによれば、前記請求項3における第3開閉弁の動作が実現される。
一方、前記モータと前記螺子機構との少なくとも一方が異常なときには、前記第1、第2開閉弁が閉状態になるように制御すると共に前記第3開閉弁の開度を全開状態よりも小さな開度の開状態になるように制御される。したがって、この異常時においては、ピストンの上昇、下降に応じて、流体が前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室との間で小さな開度の開状態、すなわちオリフィス状態の第3開閉弁を介して行き来することとなり、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。したがって、このような異常時においても、車両を、ダンパ機能を有する状態で整備工場まで走行させることが可能となる。また、第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されているから、第3開閉弁の開度を制御することにより、例えば走行路の状態に応じてダンパ特性を任意に制御することができる。また、請求項4の場合と比べて、オリフィスを設ける必要がない。
また、請求項7に記載の発明によれば、前記第1、第2開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、前記第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されている。そして、該路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されない場合において、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方のときに、前記第3開閉弁が全閉状態に制御され、前記ピストンの上昇時または下降時の他方のときに、前記第3開閉弁が全開状態に制御される。これによれば、前記請求項3における第3開閉弁の動作が実現される。
一方、走行路面が不整路面であるときは、前記第1、第2開閉弁が閉状態になるように制御すると共に前記第3開閉弁の開度を全開状態よりも小さな開度の開状態になるように制御される。したがって、この異常時においては、ピストンの上昇、下降に応じて、流体が前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室との間で小さな開度の開状態、すなわちオリフィス状態の第3開閉弁を介して行き来することとなり、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。したがって、走行路が不整路面で例えば電磁ダンパでは追従困難な場合でも、ダンパとしての機能を確保することができる。また、第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されているから、第3開閉弁の開度を制御することにより、例えば走行路の状態に応じてダンパ特性を任意に制御することができる。また、請求項5の場合と比べて、オリフィスを設ける必要がない。
また、請求項8に記載の発明によれば、前記モータと前記螺子機構の螺子軸とはクラッチを介して連結されており、前記制御手段により、前記第1、第2、第3開閉弁に対して、前記異常検出手段で異常が検出されまたは前記路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されたときの制御が行われるときに、前記クラッチによる連結が解除される。したがって、螺子軸が、モータの慣性と無縁となって回転しやすくなり、流体ダンパとしての応答特性が向上することとなる。
また、請求項9に記載の発明によれば、前記流体循環通路上に、流体を冷却する熱交換器が設けられているから、流体が冷却されると共に、該流体により冷却されるモータの冷却効率が向上することとなる。
以下、本発明の実施の形態に係る車両用懸架装置について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る車両用懸架装置が適用された車両を模式的に示しており、本車両の懸架装置は、車体1と各車輪2…2との間に設けられたサスペンション本体10…10と、該サスペンション本体10…10の作動を制御するサスペンション制御装置100とを有している。
図2に示すように、サスペンション本体10は、車体1(バネ上)を支持すると共に、車輪2(バネ下)を介して路面から入力される衝撃が車体1側に直接的に伝達されないように弾性力により吸収するコイルスプリング11と、車体に発生する上下振動を減衰させる電磁ダンパ12とを有している。
電磁ダンパ12は、上下方向に直列に配設された電動モータ20、減速機構30、クラッチ機構40、及びボールネジ機構50を有している。
電動モータ20は、左右いずれの方向にも回転可能、かつ周方向位置を所定の位置に調整可能な例えばDCサーボモータにより構成されている。
減速機構30は、電動モータ20の出力軸の回転を減速又は増速するもので、例えば遊星歯車列により構成され、入力軸が電動モータの出力軸に連結されている。なお、減速機構30のケースには、車体1への取付部31が設けられており、該部位において電磁ダンパ12の上部側が例えばボルト等により車体1に固定される。
クラッチ機構40は、減速機構30とボールネジ機構50との間の回転駆動力の伝達を断接するもので、例えば摩擦多板式クラッチにより構成され、入力軸が減速機構30の出力軸に連結されている。また、サスペンション制御装置100からの信号により、断接可能に構成されている。
ボールネジ機構50は、上下方向に延び、上端部がクラッチ機構40の出力軸に連結されたネジ軸51と、ネジ軸51に螺合するナット52と、両者の間に介装された複数の金属ボール53(図示せず)とを有し、ネジ軸51を回転させると、該ネジ軸51とナット52とが滑らかに上下方向に相対移動するように構成されている。
ナット52の下面には、有底円筒状のシリンダ54の上端部が固着されている。そして、シリンダ54とナット52とにより閉空間が形成されている。
また、ネジ軸51の下端部には、ピストン55が固着されている。
シリンダ54の下部には、車輪2を支持するロアアーム2aに連結される連結円筒部56が設けられており、該連結円筒部56からシリンダ54に車輪2からの上下荷重が伝達されるように構成されている。
ナット52の上面及び下面には、筒状のラバーによって構成したバンプストッパ61及びリバウンドストッパ62が設けられている。
コイルスプリング11は、上下方向にコイル状に延びる金属製のバネ材によって構成されており、車体取付部31の下面に設けられた略環状のコイルサポートアッパ63と、シリンダ54の周面部に設けられた略環状のコイルサポートロア64との間に、上下方向に圧縮して設置されている。
ここで、本実施の形態に係る車両用懸架装置には、前記モータ20を冷却する冷却機構70が設けられている。
この冷却機構70は、流体によりモータ20を冷却するように構成されており、流体を循環させる流体循環通路80を有している。流体循環通路80上には、モータ20を冷却する冷却管71と、前記ネジ軸51の回転により駆動されるポンプ81とが設けられている。また、流体循環通路80における、前記ポンプ81と前記冷却管71との間の部分を構成する第1、第2連通管82,83上には、流体を冷却する第1、第2流体クーラ84,85がそれぞれ設けられている。そして、これらの部材71,81,82,83,84,85の内部には流体が満たされており、前記ポンプ81が駆動されると流体循環通路80上を循環するようになっている。なお、流体としては、オイルや水が利用可能である。
冷却管71は、モータ20の周囲を取り巻くように設けられたコイル状の管部材により構成されている。
第1、第2連通管82,83には、車体1と車輪2の間の上下間隔の変動に対応可能なように、フレキシブルホース部82a,83aがそれぞれ設けられている。
ポンプ81は、前記ナット52と、前記シリンダ54と、ピストン55とで構成されており、その内部空間をピストン55により上下に区画することにより構成された第1、第2流体貯蔵室81a,81bを有している。なお、ネジ軸51とナット52との隙間から上方に漏れた流体は、前記バンプストッパ61またはリバウンドストッパ62、あるいはその両方によりシールされるようになっている。
第1連通管82は、第1流体クーラ84を介して第1流体貯蔵室81aと前記冷却管71の一方の端部とを接続し、第2連通管83は、第2流体クーラ85を介して第2流体貯蔵室81bと前記冷却管71の他方の端部とを接続している。
また、第1連通管82の第1流体貯蔵室81aへの接続部(シリンダの側壁54a)に第1開閉弁92が、第2連通管83の第2流体貯蔵室への接続部(シリンダの側壁54a)に第2開閉弁91が、前記ピストン55に前記第1流体貯蔵室81aと第2流体貯蔵室81bとを連通可能とする第3開閉弁93が、それぞれ設けられている。なお第2開閉弁92は、ピストン55が最も低い位置にまで降下したときでも当接しない位置に設けられており、第1開閉弁91は、リバウンドストッパ62が存在する高さ位置、すなわちピストン55が最も高い位置にまで上昇したときでも当接しない位置に設けられている。
これらの開閉弁91,92,93は、制御信号を受けていないときには流体圧により受動的にワンウェイバルブとして機能し、かつ制御信号を受けるといずれの方向に対しても流路を強制的に閉状態とする機能を有する電磁ワンウェイバルブにより構成されている。そして、本実施の形態においては、第1開閉弁91は、第1連通管82側から第1流体貯蔵室81a側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。また、第2開閉弁92は、第2流体貯蔵室81b側から第2連通管83側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。また、第3開閉弁93は、第1流体貯蔵室81a側から第2流体貯蔵室81b側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。また、第3開閉弁93への制御信号配線は、ネジ軸51及びピストン55の内部を通して配線すればよい。
また、ピストン55には、前記第1流体貯蔵室81aと第2流体貯蔵室81bとを連通するオリフィス94が設けられている。このオリフィス94は、双方向に流通可能なものが用いられている。なお、このオリフィス94の通路面積は、後述するように流体ダンパとしての機能が実現可能なように、開閉弁91,92,93の開状態時の通路面積よりも小さくされている。
次に、このような構成のサスペンション本体10の作動を制御するサスペンション制御装置100の構成について説明する。
すなわち、図1に示すように、このサスペンション制御装置100は、ECU(電子制御装置)101と、各種のセンサ111〜114,121〜125とを有している。
すなわち、各車輪2の近傍には、超音波などにより車両の車高を検出する車高センサ111、バネ上とバネ下の相対的な変位速度(ストローク速度)を検出するストロークセンサ112、電動モータ20の回転量を検出する回転角センサ113、及び車輪2からの衝撃値を検出する車輪Gセンサ114が設けられている。
また、車体1側には、ステアリング装置の舵角量及び舵角速度を検出する舵角センサ121、車両の速度を検出する車速センサ122、車両に生じる前後加速度を検出するGセンサ123、車両に生じる横加速度を検出する横Gセンサ124、及び運転者のマニュアル操作による切替え操作を検出(出力)する切替スイッチ125が設けられている。
そして、これらのセンサ111〜114,121〜125の出力はECU101に入力され、ECU101は、これらのセンサから入力された信号に基づいて、前記モータ20に電力を供給するアンプに制御信号を出力する。すなわち、モータ20の回転を制御することにより、各車輪2の電磁ダンパ12の制御を行なう。
次に、図3のフローチャートにより、本発明の実施形態の形態に係る車両用懸架装置の制御について説明する。なお、このフローチャートによる制御は、車両の走行中、所定周期毎に繰り返し行われる。
まず、ステップS1で、前述の各種センサ111〜114,121〜125からそれぞれ検出信号を読み込む。
次に、ステップS2で、モータ20とボールネジ機構50との少なくとも一方が、異常か否かを判定する。なお、これらの異常の有無の判定は、以下のように行う。すなわち、回転角センサ113で検出された回転が、電動モータ20への出力信号に対応する所定の値に満たないときには、電動モータ20に何からの異常があるものと判定する。また、ストロークセンサ112で検出されたストロークが、電動モータ20への出力信号に対応する所定の値に満たないときには、ボールネジ機構50に何からの異常があるものと判定する。
そして、このステップS2で異常と判定されたときは、ステップS3で、モータ20の停止(OFF)制御を行うと共に、クラッチ機構30の断(OFF)制御を行い、次いでステップS4で、第1、第2、第3開閉弁91,92,93の全てを強制的に閉状態に制御する。
一方、ステップS2で正常と判定されたときは、ステップS5で、走行路が不整路か否かを判定する。なお、この異常の有無の判定は、以下のように行う。すなわち、車輪Gセンサ114で検出された信号の変動周期が、所定周期未満であるときには、走行路が不整路面であるものと判定する。例えば、走行路の凹凸により、高周波入力や、突き上げが生じる場合がこれに相当する。
そして、このステップS5で走行路が不整路面であると判定されたときは、前述のステップS3,S4で、モータ20の停止制御を行うと共に、クラッチ機構30の断制御を行い、次いでステップS4で、第1、第2、第3開閉弁91,92,93の全てを強制的に閉状態に制御する。
一方、ステップS5で、走行路が不整路面でないと判定されたときは、ステップS6で、前記各センサ111〜114,121〜126の検出結果に基づいてモータ20の回転を制御すると共に、クラッチ機構30の接続制御を行う。
また、ステップS7で、第1、第2、第3開閉弁91,92,93が、流体圧により受動的にワンウェイバルブとして機能するように制御する。すなわち、第1、第2、第3開閉弁91,92,93に閉状態とする制御信号を出力しない。
次に、本実施の形態に係る車両用懸架装置の作用、効果について説明する。
すなわち、車両の運転中においては、車両の運転状態に応じて車両用懸架装置のサスペンション本体10…10がサスペンション制御装置により制御される。すなわち、車両の運転状態に応じてモータ20が駆動される。そして、これにより、ネジ軸51が回転して、シリンダ54とピストン55とが上下に相対的に移動し、すなわち、車体1と車輪2との間の上下間隔が制御され、車体1の上下振動が減衰されると共に、車体1の姿勢が所定の姿勢に制御されることとなる。
その場合に、図4(a)に示すように、モータ20またはボールネジ機構50の非異常時並びに走行路が不整路面でない場合において(図4(a)では正常時と記載している)、ピストン55がシリンダ54に対して下降するときには、第2流体貯蔵室81bの容積が小さくなると共に、第1流体貯蔵室81aの容積が大きくなり、その結果、第2流体貯蔵室81b内の流体圧が高くなると共に、第1流体貯蔵室81a内の流体圧が低くなるが、このとき第1、第2、第3開閉弁91,92,93は受動的状態であるので、第1、第2開閉弁91,92が開状態に、第3開閉弁93が閉状態となる。したがって、第2流体貯蔵室81b内の流体が、第2開閉弁92、第2連通管83、第2流体クーラ85、冷却管71(冷却手段)、第1流体クーラ84、第1連通管82、第1開閉弁91、を介して第1流体貯蔵室81a内に流入することとなる。すなわち、冷却管71を通って流体が循環し、これによりモータ20が冷却されることとなる。なお、オリフィス94を介して第2流体貯蔵室81bから第1流体貯蔵室81aに流体が点線で示すように流れるが、前述したように、オリフィス94の通路面積は、開閉弁91,92,93の開状態時の通路面積よりも小さくされているので、オリフィス94を介して流れる量は、前記連通管82,83を通って流れる流体の量よりも少なく、冷却性能に影響を与えることはない。なお、これは、後述する図4(b)、及び図7(a),(b)の場合において同様である。
一方、図4(b)に示すように、モータ20またはボールネジ機構50の非異常時、並びに走行路が不整路面でない場合において、ピストン55がシリンダ54に対して上昇するときには、第1流体貯蔵室81aの容積が小さくなると共に、第2流体貯蔵室81bの容積が大きくなり、その結果、第1流体貯蔵室81a内の流体圧が高くなると共に、第2流体貯蔵室81b内の流体圧が低くなるが、このとき第1、第2、第3開閉弁91,92,93は受動的状態であるので、第1、第2開閉弁91,92が閉状態に、第3開閉弁93が開状態になる。したがって、第1流体貯蔵室81a内の流体が第2流体貯蔵室81b内に第3開閉弁93を介して流入することとなるが、冷却管71側へは循環しない。すなわち、流体はピストン55がシリンダ54に対して下降するときにのみ、すなわち一方向にのみ循環することとなり、モータ20を冷却して加熱された流体が冷却管71に逆流するのが防止され、冷却効率の低下が防止されることとなる。
このように、本実施の形態に係る車両用懸架装置によれば、ネジ軸51の回転を利用して、エネルギーを別途必要とするモータ冷却用のアクチュエータを別途設けることなく、モータ20を良好に冷却することができる。また、モータ20の制御ゲイン等を変更することもないので、電磁ダンパ12の制御性が犠牲になることもない。
また、流体循環手段としてのポンプ81を、車輪側に設けられたシリンダ54と、ネジ軸51の端部に設けられ、シリンダ54内を摺動可能に設けられたピストン55とで、簡易な構造で、かつ容易に構成することができる。
ここで、モータ20またはボールネジ機構50の異常時には、以下のように制御される。すなわち、モータ20またはボールネジ機構50の異常時には、図5(a)(ピストンのシリンダに対する下降時)、図5(b)(ピストンのシリンダに対する上昇時)に示すように、第1、第2、第3開閉弁91,92,93の全てが閉状態になるように制御される。したがって、流体は、ピストン55の上昇、下降に応じて、第1貯蔵室81aと第2貯蔵室81bとの間でオリフィス94を介して行き来することとなる。すなわち、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。したがって、このような異常時においても、車両を、ダンパ機能を有する状態で整備工場まで走行させることが可能となる。
また、走行路面が不整路面であるときは、モータ20またはボールネジ機構50の異常時と同様、図5(a)、図5(b)に示すように、第1、第2、第3開閉弁91,92,93が閉状態になるように制御される。したがって、前述の異常時同様、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。したがって、走行路が不整路面であり、例えば電磁ダンパ12では追従困難な場合でも、ダンパとしての機能を確保することができる。
また、モータ20とボールネジ機構50のネジ軸51とはクラッチ30を介して連結されており、モータ20またはボールネジ機構50の異常時、並びに走行路面が不整路面であるときは、クラッチ30による連結が解除されるように構成されているから、モータ20の慣性と無縁となってネジ軸51が回転しやすくなり、流体ダンパとしての応答特性が向上することとなる。
また、流体循環通路82,83上に、流体を冷却する流体クーラ84,85が設けられているから、流体が冷却されると共に、該流体により冷却されるモータ20の冷却効率が向上することとなる。
また、流体クーラ84,85を車両用空調機のヒータ等の近傍に配置すれば、流体の発熱を利用して、車両の空調を行うことができる。
また、流体は、前述したようにオイルまたは水のどちらでもよいが、オイルであれば、ピストン55とシリンダ54との摩擦抵抗が減少し、摩擦による発熱が減少する。また、ボールネジ機構50のネジ軸51、ナット52、及びボール(不図示)にもオイルが接するので、これらの部材間の潤滑が可能となると共に、発熱も減少する。一方、水の場合は、保守等が容易となる。
また、本実施の形態に係る車両用懸架装置のサスペンション本体には、コイルバネ11が用いられているが、例えば前記特許文献1,2等に記載のようなエアバネが用いられたサスペンション本体にも、本発明は適用可能である。
また、本実施の形態においては、流体クーラ84,85は第1、第2連通管82,83のそれぞれに設けられているが、いずれか一方でもよい。例えば、第2連通管83側にのみ流体クーラ85を設ければ、電磁モータ20を優先的に冷却することができる。一方、第1連通管82側にのみ流体クーラ84を設ければ、ピストン55及びシリンダ54を優先的に冷却することができる。
また、シリンダ54の側壁54aに冷却用フィンを設けてもよい。こうすることにより、シリンダ54内の流体を走行風を利用して良好に冷却することができる。また、流体クーラ84,85を省略することもできる。
また、本実施の形態においては、第1、第2、第3開閉弁91,92,93は、流体圧により受動的にワンウェイバルブとして機能し、かつ制御信号を受けるといずれの方向に対しても流路を強制的に閉状態とする機能を有する電磁ワンウェイバルブにより構成されているが、一般的な電磁ON,OFF弁を用いて、その機能によりワンウェイバルブとしての機能を実現してもよい。この場合、図3のフローチャートのステップS7において、開閉弁のON,OFFをピストン55の上昇下降に応じて制御すればよい。
また、異常時の対応が不要な場合や、簡易な構成としたい場合は、第1、第2、第3開閉弁91,92,93は、流体圧により開,閉が切り換る一般的なワンウエィバルブにより構成することも可能である。こうすることにより、構成の簡易化が図れる。
なお、モータ20として発電機としても利用可能なものを用いれば、本発明は、例えば、車両の走行状態に応じて電磁ダンパ20の電動モータ20に給電する運動制御モードや、路面からの上下入力に対して電動モータ20を受動的に発電機として使用して回生電力を得る電力回生モード等に制御するものにおいても適用可能である。すなわち、本実施の形態では、正常時にピストン55が下降しているときには、その下降がモータ駆動によるものか、車輪側からのものかは関係なく、流体が冷却管71を通って循環することとなるので、モータ駆動、電力回生の両モードで冷却を良好に行うことができるのである。
そして、この場合、オリフィス94として流量制御可能な電磁オリフィスを用い、電動モータ駆動時よりも電力回生時における通路面積を大きくするようにしてもよい。こうすることにより、回生時におけるピストン55のシリンダ54に対する上昇、下降時の流体抵抗を少なくすることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
すなわち、第2の実施の形態においては、図6に示すように、第1、第2、第3開閉弁192,191,193の開閉状態が、第1の実施の形態とは逆となるように構成されている。すなわち、第1開閉弁191は、第1流体貯蔵室81a側から第1連通管82側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。また、第2開閉弁192は、第2連通管83側から第2流体貯蔵室81b側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。また、第3開閉弁193は、第2流体貯蔵室81b側から第1流体貯蔵室81a側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。なお、それ以外の構成は第1の実施の形態と同様であり、説明は省略する。なお、説明において、他の部材を参照する必要があるときは、その部材については第1の実施の形態と同一の符号を用いる。
このような構成によれば、図7(a)に示すように、モータ20またはボールネジ機構50の非異常時、並びに走行路が不整路面でない場合において、ピストン55がシリンダ54に対して下降するときには、第2流体貯蔵室81bの容積が小さくなると共に、第1流体貯蔵室81aの容積が大きくなり、その結果、第2流体貯蔵室81b内の流体圧が高くなると共に、第1流体貯蔵室81a内の流体圧が低くなるが、このとき第1、第2、第3開閉弁91,92,93は受動的状態であるので、第1、第2開閉弁191,192が閉状態に、第3開閉弁193が開状態になる。したがって、第2流体貯蔵室81b内の流体が第1流体貯蔵室81a内に第3開閉弁93を介して流入することとなるが、冷却管71側へは循環しない。
一方、図7(b)に示すように、モータ20またはボールネジ機構50の非異常時、並びに走行路が不整路面でない場合において、ピストン55がシリンダ54に対して上昇するときには、第2流体貯蔵室81bの容積が大きくなると共に、第1流体貯蔵室81aの容積が小さくなり、その結果、第1流体貯蔵室81a内の流体圧が高くなると共に、第2流体貯蔵室81b内の流体圧が低くなるが、このとき第1、第2、第3開閉弁91,92,93は受動的状態であるので、第1、第2開閉弁191,192が開状態に、第3開閉弁193が閉状態になる。したがって、第1流体貯蔵室81a内の流体が第1開閉弁191、第1連通管82、第1流体クーラ84、冷却管71(冷却手段)、第2流体クーラ85、第2連通管83、第2開閉弁192を介して第2流体貯蔵室81b内に流入することとなる。すなわち、冷却管71を通って流体が循環し、これによりモータ20が冷却されることとなる。そして、流体はピストン55がシリンダ54に対して下降するときにのみ、すなわち一方向にのみ循環することとなり、モータ20を冷却して加熱された流体が冷却管71に逆流するのが防止され、冷却効率の低下が防止されることとなる。
他方、モータ20またはボールネジ機構50の異常時、または走行路が不整路面である場合には、図8(a)(ピストン55のシリンダ54に対する下降時)、図8(b)(ピストン55のシリンダ54に対する上昇時)に示すように、第1、第2、第3開閉弁192,191,193の全てが閉状態になるように制御される。したがって、流体は、ピストン55の上昇、下降に応じて、第1貯蔵室81aと第2貯蔵室81bとの間でオリフィス94を介して行き来することとなる。すなわち、流体ダンパとしての機能が実現され、第1の実施の形態同様の効果が得られることとなる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
すなわち、第3の実施の形態においては、図9に示すように、第1の実施の形態における第4開閉弁が省略されている。また、第1、第2開閉弁291,292は第1の実施形態同様の電磁ワンウェイバルブにより流体の流通方向も同じとなるように構成されているが、第3開閉弁293は流量を略リニアに制御可能な電磁リニアバルブにより構成されている。そして、第3開閉弁293は、モータ20またはボールネジ機構50の非異常時、並びに走行路が不整路面でない場合において、ピストン55がシリンダ54に対して下降するときには全閉状態に制御され、ピストン55がシリンダ54に対して上昇するときには、全開状態に制御される。なお、この制御は、第1の実施の形態の図3のフローチャートのステップS7の制御に代えて、このように制御すればよい。一方、モータ20またはボールネジ機構50の異常時、並びに走行路が不整路面である場合には、第1、第2開閉弁291,292が強制的に閉状態になるように制御されると共に、第3開閉弁293の開度が全開状態よりも小さな開度の開状態、すなわちオリフィス状態となるように制御される。なお、この制御は、第1の実施の形態の図3のフローチャートのステップS4の制御に代えて、このように制御すればよい。それ以外の構成は第1の実施の形態と同様であり、説明は省略する。なお、説明において、他の部材を参照する必要があるときは、その部材については第1の実施の形態と同一の符号を用いる。
このような構成によれば、図10(a)に示すように、モータ20またはボールネジ機構50の非異常時、並びに走行路が不整路面でない場合において、ピストン55がシリンダ54に対して下降するときには、第2流体貯蔵室81bの容積が小さくなると共に、第1流体貯蔵室81aの容積が大きくなり、その結果、第2流体貯蔵室81b内の流体圧が高くなると共に、第1流体貯蔵室81a内の流体圧が低くなるが、このとき、第1、第2開閉弁291,292は受動的状態で、かつ第3開閉弁293が閉状態に制御されるので、第1、第2開閉弁291,292が開状態になる。したがって、第2流体貯蔵室81bの流体が、第2開閉弁292、第2連通管83、第2流体クーラ85、冷却管71(冷却手段)、第1流体クーラ84、第1連通管82、第1開閉弁291を介して第1流体貯蔵室81a内に流入することとなる。すなわち、冷却管71を通って流体が循環し、これによりモータ20が冷却されることとなる。
一方、図10(b)に示すように、モータ20またはボールネジ機構50の非異常時、並びに走行路が不整路面でない場合において、ピストン55がシリンダ54に対して上昇するときには、第1流体貯蔵室81aの容積が小さくなると共に、第2流体貯蔵室81bの容積が大きくなり、その結果、第1流体貯蔵室81a内の流体圧が高くなると共に、第2流体貯蔵室81b内の流体圧が低くなるが、このとき、第1、第2開閉弁291,292は受動的状態で、かつ第3開閉弁293が全開状態に制御されるので、第1、第2開閉弁291,292が閉状態にになる。したがって、第1流体貯蔵室81a内の流体が第2流体貯蔵室81b内に第3開閉弁293を介して流入することとなり、冷却管71側へは循環しない。すなわち、流体はピストン55がシリンダ54に対して下降するときにのみ、すなわち一方向にのみ循環することとなり、モータ20を冷却して加熱された流体が冷却管71に逆流するのが防止され、冷却効率の低下が防止されることとなる。
他方、モータ20またはボールネジ機構50の異常時、または走行路が不整路面である場合には、図11(a)(ピスト55のシリンダ54に対する下降時)、図11(b)(ピストン55のシリンダ54に対する上昇時)に示すように、第1、第2開閉弁291,292が閉状態になるように制御されると共に、第3開閉弁293の開度が全開状態よりも小さな開度の開状態、すなわちオリフィス状態となるように制御される。したがって、流体は、ピストン55の上昇下降に応じて、第1貯蔵室81aと第2貯蔵室81bとの間で第3開閉弁293を介して行き来することとなる。すなわち、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。したがって、異常時等において、第1の実施の形態同様の効果が得られることとなる。その場合に、第3開閉弁293は電磁リニアバルブであるから、第3開閉弁293の開度をリニア制御することにより、ダンパ特性を任意に制御することができる。また、第1の実施の形態の場合と比べて、オリフィスを設ける必要がない。
なお、本実施の形態の構成に対して、第2の実施の形態同様に、第1開閉弁及び第2開閉弁における流体の流通方向が逆方向になるように設けると共に、第3開閉弁における流体の流通方向が逆になるように制御し、これにより、ピストンの上昇時に流体が冷却管を逆方向に通って循環するように構成することも可能である。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
すなわち、第4の実施の形態においては、第1〜第3の実施の形態におけるピストンとシリンダとでなるポンプに代えて、図12に示すように、流体循環通路上380上に、軸の回転を利用して構成される周知のロータ式のポンプ300が設けられている。このポンプ300は、クラッチ機構40の下方のネジ軸51上に設けられ、図13に示すように、内部に流体室301aが形成されたケース301と、該ケース301の流体室301aに収容され、ネジ軸51に固定されたロータ302とを有している。また、ケース301の上面には、流体室301aへの流体出入口301b,301cが、ネジ軸51を挟んで対向して設けられている。
また、図14に示すように、第1連通管382は、流体室301aの第1出入口301bと冷却管71の一方の端部とを第1流体クーラ84を介して接続し、第2連通管383は、流体室301aの第2出入口301cと前記冷却管71の他方の端部とを第2流体クーラ85を介して接続している。
また、第1連通管382の流体室301aへの接続部に第1開閉弁391が、第2連通管383の流体室301aへの接続部に第2開閉弁392が設けられている。また、ポンプ300の出口と入口との間には、第3開閉弁393を有するバイパス通路384が設けられている。これらの開閉弁391,392,393は、流体圧により受動的に開,閉が切り換る一般的なワンウェイバルブにより構成されている。なお、本実施の形態においては、第1開閉弁391は、第1連通管82側から流体室301a側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。また、第2開閉弁392は、流体室301aから第2連通管383側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないようになっている。また、第3開閉弁393は、第2連通管383の流体室301aへの接続部側から、第1連通管382の流体室301aへの接続部側へは流体が流れるが、反対方向へは流れないように構成されている。
また、図12に示すように、ピストン55には、シリンダ54とで構成される第1流体貯蔵室81aと第2流体貯蔵室81bとを連通可能とする第4開閉弁394、及びオリフィス395が設けられている。第4開閉弁394は、電磁ON,OFF弁により構成され、モータ20またはボールネジ機構50の正常時に開き、異常時に閉じるように制御される。
このような構成によれば、ピストン55がシリンダ54に対して下降するときには(ネジ軸51が例えば平面視で右まわりに回転するときは)、図15(a)に示すように、第1、第2開閉弁391,392が開状態に、第3開閉弁393が閉状態となり、流体が第2開閉弁392、第2連通管383、第2流体クーラ85、冷却管71(冷却手段)、第1流体クーラ84、第1連通管382、第1開閉弁391を介して戻ってくることなる。すなわち、冷却管71を通って流体が循環し、これによりモータ20が冷却されることとなる。
一方、ピストン55がシリンダ54に対して上昇するときには(ネジ軸51が例えば平面視で左まわりに回転するときは)、図15(b)に示すように、第1、第2開閉弁391,392が閉状態に、第3開閉弁393が開状態になり、流体は、冷却管71側へは循環しないこととなる。すなわち、流体はピストン55がシリンダ54に対して下降するときにのみ、すなわち一方向にのみ循環することとなり、モータ20を冷却して加熱された流体が冷却管71に逆流するのが防止され、冷却効率の低下が防止されることとなる。
このように第4の実施の形態に係る車両用懸架装置においても、ネジ軸51の回転を利用して、モータ冷却用のアクチュエータを別途設けることなく、モータ20を良好に冷却することができる。
また、流体循環手段としてのポンプ300を、一般的な流体ポンプを用いて容易に構成することができる。
なお、本実施の形態においては、開閉弁391,392,393は、流体圧により開,閉が切り換る一般的なワンウェイバルブであるので、モータ20またはボールネジ機構50の異常時においても、流体は正常時同様に循環をする。
一方、第4開閉弁394は、電磁ON,OFF弁により構成され、モータ20またはボールネジ機構50の正常時に開き、異常時に閉じるように制御されるから、正常時には、ピストン55のシリンダ54に対する上昇、下降に伴って、第1流体貯蔵室81a及び第2流体貯蔵室81b内の流体は、第1貯蔵室81aと第2貯蔵室81bとの間で第4開閉弁394を介して行き来することとなる。すなわち、ピストン55の上昇、下降に対する抵抗が極力排除される。
これに対し、異常時には、ピストン55のシリンダ54に対する上昇、下降に伴って、第1貯蔵室81aと第2貯蔵室81bとの間でオリフィス395を介して行き来することとなる。すなわち、流体ダンパとしての機能が実現されることとなる。
本発明は、電磁式の車両用懸架装置において、ダンパの制御性を犠牲にすることなく、また駆動エネルギー等を別途必要とするアクチュエータ等を設けることなく、モータを良好に冷却することができ、自動車産業に広く利用することができる。
本発明の実施形態に係る車両用懸架装置が搭載された自動車の概略模式図である。 第1の実施の形態に係る車両用懸架装置の構造を示す断面図である。 車両用懸架装置の制御の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る車両用懸架装置の作用の説明図である(その1)。 同作用の説明図である(その2)。 第2の実施の形態に係る車両用懸架装置の構造を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る車両用懸架装置の作用の説明図である(その1)。 同作用の説明図である(その2)。 第3の実施の形態に係る車両用懸架装置の構造を示す断面図である。 第3の実施の形態に係る車両用懸架装置の作用の説明図である(その1)。 同作用の説明図である(その2)。 第4の実施の形態に係る車両用懸架装置の構造を示す断面図である。 図12のA−A断面図である。 第4の実施の形態に係るポンプの作用の説明図である。 同作用の説明図である。
符号の説明
1 車体
10 サスペンション本体
11 コイルスプリング
12 電磁ダンパ
20 モータ
30 減速機構
40 クラッチ機構(クラッチ)
50 ボールネジ機構(螺子機構)
51 ネジ軸(螺子軸)
52 ナット
54 シリンダ
55 ピストン
70 冷却機構
71 冷却管(冷却手段)
80,380 流体循環通路
81,300 ポンプ(流体循環手段)
81a 第1流体貯蔵室
81b 第2流体貯蔵室
82 第1連通管(第1通路)
83 第2連通管(第2通路)
84 第1流体クーラ(熱交換器)
85 第2流体クーラ(熱交換器)
91,191 第1開閉弁(請求項3,4、5における第1開閉弁)
92,192 第2開閉弁(請求項3,4、5における第2開閉弁)
93,193 第3開閉弁(請求項3,4、5における第3開閉弁)
94,194 オリフィス(請求項4、5におけるオリフィス)
100 サスペンション制御装置
101 ECU(制御手段、クラッチ制御手段)
112 ストロークセンサ(異常検出手段)
113 回転角センサ(異常検出手段)
114 車輪Gセンサ(路面検出手段)
291 第1開閉弁(請求項3,6、7における第1開閉弁)
292 第2開閉弁(請求項3,6、7における第2開閉弁)
293 第3開閉弁(請求項3,6、7における第3開閉弁)

Claims (9)

  1. 車体側に設けられたモータと、該モータの出力軸に一体形成されまたは連結された螺子軸、及び車輪側に設けられたナットからなる螺子機構とを有し、車両の運転状態に応じて前記モータの出力軸を正転あるいは反転させることにより前記裸子軸を回転させて車体と車輪との間の上下間隔を変更可能に構成された電磁ダンパを備えた車両用懸架装置であって、
    前記モータの近傍を通る流体循環通路が設けられていると共に、
    該流体循環通路上に、流体により前記モータを冷却する冷却手段と、前記螺子軸の回転により流体を循環させる流体循環手段とが設けられていることを特徴とする車両用懸架装置。
  2. 前記請求項1に記載の車両用懸架装置において、
    前記流体循環手段は、車輪側において前記螺子軸と同一軸心上で設けられたシリンダと、前記螺子軸の端部に設けられ、前記シリンダ内を摺動可能に設けられたピストンとを有し、前記シリンダとピストンとで形成される空間でなる流体貯蔵室の容積を、前記螺子軸の回転に伴うピストンのシリンダに対する上昇、下降により変動させて流体を循環させるように構成されていることを特徴とする車両用懸架装置。
  3. 前記請求項2に記載の車両用懸架装置において、
    前記流体循環手段のピストンは、前記シリンダ内の空間を、上側の第1流体貯蔵室と下側の第2の流体貯蔵室とに上下に区画していると共に、
    前記流体循環通路における前記第1流体貯蔵室と前記冷却手段との間の部分を構成する第1通路上に第1開閉弁が、前記流体循環通路における前記第2流体貯蔵室と前記冷却手段との間の部分を構成する第2通路上に第2開閉弁が、前記ピストンに前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通可能とする第3開閉弁が、それぞれ設けられており、
    前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方において、前記第1、第2開閉弁が開状態に、前記第3開閉弁が閉状態になるように構成されていると共に、前記ピストンの上昇時または下降時の他方において、前記第1、第2開閉弁が閉状態に、前記第3開閉弁が開状態になるように構成されていることを特徴とする車両用懸架装置。
  4. 前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、
    前記第1、第2、第3開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、
    前記ピストンに、前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通するオリフィスが設けられており、
    かつ、前記モータ及び前記螺子機構の異常を検出する異常検出手段と、
    該異常検出手段で前記モータと前記螺子機構との少なくとも一方の異常が検出されたときは、前記第1、第2、第3開閉弁が閉状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする車両用懸架装置。
  5. 前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、
    前記第1、第2、第3開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、
    前記ピストンに、前記第1流体貯蔵室と第2流体貯蔵室とを連通するオリフィスが設けられており、
    かつ、走行路面が不整路面であるか否かを検出する路面検出手段と、
    該路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されたときは、前記第1、第2、第3開閉弁が閉状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする車両用懸架装置。
  6. 前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、
    前記第1、第2開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、
    前記第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されており、
    かつ、前記モータ及び前記螺子機構の異常を検出する異常検出手段と、
    該異常検出手段で異常が検出されない場合において、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方のときに、前記第3開閉弁を全閉状態に制御し、前記ピストンの上昇時または下降時の他方のときに、前記第3開閉弁を全開状態に制御し、前記異常検出手段で前記モータと前記螺子機構との少なくとも一方の異常が検出されたときは、前記第1、第2開閉弁が閉状態になるように制御すると共に前記第3開閉弁の開度を全開状態よりも小さな開度の開状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする車両用懸架装置。
  7. 前記請求項3に記載の車両用懸架装置において、
    前記第1、第2開閉弁は、強制的に閉状態に制御可能な弁により構成されていると共に、
    前記第3開閉弁は開度を制御可能な弁により構成されており、
    かつ、走行路面が不整路面であるか否かを検出する路面検出手段と、
    該路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されない場合において、前記ピストンの前記シリンダに対する上昇時または下降時のいずれか一方のときに、前記第3開閉弁を全閉状態に制御し、前記ピストンの上昇時または下降時の他方のときに、前記第3開閉弁を全開状態に制御し、前記路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されたときは、前記第1、第2開閉弁が閉状態になるように制御すると共に前記第3開閉弁の開度を全開状態よりも小さな開度の開状態になるように制御する制御手段とが設けられていることを特徴とする車両用懸架装置。
  8. 前記請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の車両用懸架装置において、
    前記モータの出力軸と前記螺子機構の螺子軸とはクラッチを介して連結されており、
    前記制御手段により、前記第1、第2、第3開閉弁に対して、前記異常検出手段で異常が検出されまたは前記路面検出手段で走行路面が不整路面であることが検出されたときの制御が行われるときに、前記クラッチによる連結が解除されるように制御するクラッチ制御手段が設けられていることを特徴とする車両用懸架装置。
  9. 前記請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車両用懸架装置において、
    前記流体循環通路上に、流体を冷却する熱交換器が設けられていることを特徴とする車両用懸架装置。
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