JP2009164833A - データ処理装置およびデータ処理方法並びにプログラム - Google Patents

データ処理装置およびデータ処理方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数レーンでデータを伝送し、エラー展開処理が実行されるシステムにおいて、エラー解析や試験などを正しく行う。
【解決手段】10GBASE−R PHYに準拠する送信装置のPCS処理部における64B/66B変換部130は、4つのレーンで伝送されるデータ対して2カラムとなるブロック毎に64B/66B変換を行う。変換に際して、制御信号入力端子162から入力された制御信号が通常動作モードを示し、かつエラー検出部150により変換対象のブロックからエラーコードが検出されたときには、該ブロックの8バイトのデータを全てエラーコード/E/に書き換えるエラー展開処理を行う。一方、制御信号が解析動作モードを示すときには、エラー検出部150によりエラーコードが検出されても、エラー展開処理を行わない。
【選択図】図3

Description

本発明は、データ処理に関し、具体的には複数のレーンで伝送されるデータの送受信装置におけるデータ処理に関する。
マルチベンダ接続用の国際標準プロトコル体系としてOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルに基づいた各種接続体系が標準化されている。近年、OSI参照モデルの第2層(データリンク層)の副層MAC(Media Access Control)であるイーサネット(登録商標)の標準化を対象とするIEEE(Institue of Electrical and Electronics Engineers)802.3により、ギガビットイーサネットの10倍の速度を持つ10ギガビットイーサネット(10GbE)が、IEEE802.3aeで標準化されている。10GbEは、通信事業者のバックボーンに加え、LAN(Local Area Network)/MAN(Metropolitan Area Network)といった分野での導入が本格化している。
10GbEは、既存の技術から使えるものはなるべく流用し、開発コストと開発期間を抑えることを基本的なコンセプトとし、従来のイーサネットと同様のMACを用い、フレーム・フォーマットも従来のフォーマットを継承している。
物理層について、10GbEでは、従来のイーサネットになかったWAN(Wide Area Network)側のPHY(WAN・PHY)と呼ばれる仕様があり、LAN側のPHY(LAN・PHY)については、従来のイーサネットに対して変更を加えている。
10GbEのLAN・PHYには、いくつかの細分化された規格があり、ここで10GBASE−R PHYを例にして説明する。
図10は、10GBASE−R PHYの構造を7層からなるOSI参照モデルと共に示す。図示のように、10GBASE−R PHYは、RS(Reconciliation Sublayer)、XGMII(10 Gigabit Media Independent Interface)、PCS(Physical Coding Sublayer)、PMA(Physical Medium Attachment)、PMD(Physical Medium Dependent)、MDI(Medium Dependent Interface)から構成される。
RSは、MACとXGMIIとの間で信号変換を行う部分であり、XGMIIを介してPCSと接続される。
XGMIIは、10Gbpsに対応し、RSとPCS間のインタフェースとして機能する。
PCSは、データのコーディング/デコーディング、およびスクランブル処理を担う部分であり、10GBASE−R PHYでは、コーディング/デコーディングにIEEE802.3ae−2002の49章に規定される「64B/66B変換」という方式が用いられる。64B/66B変換は、コーディング時に64ビットのデータを66ビットのシンボルで表現する方式であり、それにより、64ビットのデータが66ビットに変換される。なお、デコーディング時にはコーディング時と逆の変換を行う。
PMAはシリアライザ/デシリアライザ(以下SerDesという)として、送信時におけるデータのシリアル化、または受信時のパラレル化を行う。具体的には、PMAは、送信時には、16ビットのパラレルデータシリアルデータストリームに変換してPMDに渡し、受信時には、PMDからのシリアルデータストリームを16ビットのパラレルデータに並列化する。
PMDは光電信号変換を行うものであり、MDIを介して物理媒体(メディア)に接続される。MDIはイーサネットケーブル(10GbEの場合は光ケーブル)の接続口に該当する。
なお、PCSは、IEEE802.3ae−2002の49章におけるFigure49−5に示すように、8バイトすなわち64ビット単位でXGMIIとデータの受渡しをする。ここで、XGMIIはデータ部分が32ビット幅のインタフェースである。そのため、PCSは、送信時において、XGMIIから2サイクル分のデータを受け取ってから64B/66B変換を行い、受信時において、64ビットのデータを2回に分けてXGMIIに出力する。
ここで、送信時を例にして、図11〜図17を参照してPCSが行う64B/66B変換を説明する。
図11に示すように、送信時に、信号がXGMII10、PCS20の64B/66B変換部22、スクランブル処理部24の順に流れる。XGMII10を流れる信号、64B/66B変換部22が取り込んだ信号、64B/66B変換部22が出力した信号をそれぞれ信号A、信号B、信号Cである。
図12は、XGMII10を流れる信号Aのフォーマットを示す。信号Aは、制御信号TXC[3:0]とデータ信号TXD[31:0]を含み、それぞれlane0〜lane3の4つのレーンで転送される。図示のように、データ信号TXD[31:0]は、フレーム開始コード/S/で始まり、フレーム終端コード/T/で終了する。開始コード/S/は必ずlane0に位置するが、終端コード/T/が位置するレーンはフレームの長さによって異なる。なお、XGMIIの信号には、制御信号TXC[3:0]とデータ信号TXD[31:0]の他に図示しないクロック信号TX_CLKがある。制御信号TXC[3:0]とデータ信号TXD[31:0]は、このクロック信号TX_CLKの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジに同期して変化する。
データ信号は、レーン毎に1サイクルにつき1バイトのデータ(図中小さい四方形が示す)が伝送され、図中陰影で示す、同一のサイクルにおける4レーンのデータを「カラム」という。また、前述したように、PCS20が8バイトずつデータを取り込むので、各8バイト間の区切りを「8バイト境界」という。PCS20は、隣接する2つの8バイト境界間の2カラムずつデータを取り込む。以下、隣接する2つの8バイト境界間の2カラムを「ブロック」という。
PCS20における64B/66B変換部22が取り込んだ信号Bの態様、および64B/66B変換部22が取り込んだ信号Bに対して変換を行って得た信号Cの態様を図13に示す。
図13に示すように、64B/66B変換部22は、信号Aにおけるデータ信号TXDの2カラムからなるブロック(4バイト×2)と、この2カラムと同一のサイクルで伝送される制御信号TXCの2カラム(4ビット×2)をそれぞれ取り込んで信号Bとなるtx_raw[71:0]を得る。tx_raw「71:0」は、先頭の8ビットが制御部分であり、後の8バイトすなわち64ビットがデータ部分であり、計72ビットである。
64B/66B変換部22は、tx_raw[71:0]に対して64B/66B変換を行うことによってコーディングし、信号Cとなるtx_coded[65:0]を得てスクランブル処理部24に出力する。
tx_coded[65:0]は、先頭の2ビットが同期をとるためのsyncヘッド部分であり、後の64ビットがデータ部分であり、計66ビットである。
図14は、データ信号にのみ注目して64B/66B変換部22による処理の模式図である。図示のように、XGMII10からの2カラムのデータは、64B/66B変換により符号化された64ビットのデータとなる。なお、64B/66B変換前後のデータの値が異なるが、表記の便宜上のため、同じ「D」で示している。
ここで、XGMII10からのデータ信号TXDにエラーコードがある場合を説明する。図15は、エラーコード/E/がデータ信号TXDに含まれた例を示す。XGMII10におけるエラーコード/E/のビット・パターンは16進数のFEhであるが、データ信号TXDの当該バイトの値がFEHであるだけではエラーコードとはならない。値がFEhであり、かつ同じサイクルで、制御信号TXCにおける当該バイトと同じレーンの論理値(図15においてはTXC[1])がHiであるときに、このバイトはエラーコードとなる。
64B/66B変換部22は、図15に示すようなエラーコードが含まれるデータに対して64B/66B変換をする際に、エラー展開と呼ばれる処理を行う。図16と図17は、エラー展開の模式を示す。
図16に示すように、データ信号TXDのブロックの中に、エラーコード/E/が含まれていれば、64B/66B変換中のエラー展開により、このブロックに含まれる2カラムの計8バイトは、すべてエラーコードになる。なお、64B/66B変換後のエラーコードのビット・パターンが16進数で1Ehであるが、表示上の便宜のため、64B/66B変換前のエラーコードと同様の/E/で表す。
図16は、エラーコード/E/がデータ信号TXDのブロックに含まれる2カラムのうちの、前の8バイト境界線に隣接するカラムに含まれる場合の例を示している。図17は、エラーコード/E/がデータ信号TXDのブロックに含まれる2カラムのうちの、後の8バイト境界線に隣接するカラムに含まれる場合の例を示している。図17に示すように、この場合においても、エラーコード/E/が含まれるブロックの8バイトは、エラー展開によりすべてエラーコードに書換えられている。
このようなエラー展開は、送信側に限らず、受信側でも同様に行われる。これは、送受信されるフレームに異常がある場合には、他のデバイスや処理ブロックに確実に異常の通知を行うことができるという利点がある。
他方、通信システムにおいて、エラー解析や、送受信装置の性能試験が行われる場合があり、これらの解析または試験をより良く行うために様々な工夫がなされている。
特許文献1には、伝送路から入力されたデータをキャプチャ装置内で解析し、レーン毎に分割してバイト単位で表示させる手法が開示されている。この手法によれば、データがレーン毎に分割されて表示されるので、エラー解析が容易になるとされている。
また、特許文献2には、フレームの送信装置に当たる試験装置側で意図的にエラー領域を拡張する手法が開示されている。この手法は、具体的には、64B/66B変換時にエラーコード/E/が8バイトに展開されることを見込んで、エラーコード/E/を含むカラムおよびその前後の1カラムずつ計3カラムの12バイトをエラーコード/E/に書き変えてからFCS演算を行う。こうすることにより、FCSエラーが無くかつエラーコード/E/が含まれるフレームと、エラーコードが含まれないフレームとを混在して試験対象となる装置に与えたときに、エラーコードを含むフレームのみを破棄できるかの確認が簡単になる。
特開2005−130177号公報 特開2005−184801号公報
ところで、エラー解析を行う際に、エラーコード/E/がフレームのどのカラムのどのレーンにあること、すなわちエラーコード/E/の正確な位置と、エラーコード/E/の数が大事である。エラーコード/E/が送信側の上位層で発生した場合には、PCSの64B/66B変換部においてそのエラーコード/E/を含むブロック(2カラム)のデータが全てエラーコード/E/に変換されているため、受取手はエラーコード/E/の正確な位置と数を知ることができない。また、伝送路でエラーが生じた場合にも、受信側のPCSにおいてそのエラーコード/E/を含むブロックのデータが全てエラーコード/E/に書き換えられるため、同様な問題が生じ得る。
また、図18に示すように、エラーコード/E/が終端コード/T/の近くに位置し、エラーコード/E/と終端コード/T/が同じブロックになったときには、64B/66B変換中のエラー展開により終端コード/T/は書き消される。この場合、エラーコード/E/が含まれた異常フレームの後に正常フレームが続いたとしても、フレームの受取手側では、この正常フレームは直前の異常フレームの犠牲となり、異常フレーム、または直前の異常フレームの一部とされてしまう。これは、直前の異常フレームの終端コード/T/が書き消されたため、フレームが継続している途中で誤って開始コード/S/が現れたと見なされてしまうためである。これでは、フレームの受取手側でフレーム数やフレーム長などのフレーム属性に関するカウンタを実装した場合に、正しいカウント値を得ることができず、正しい解析ができない問題が生じてしまう。
特許文献1と特許文献2のいずれに開示された手法も、上記問題を解決することができない。
本発明の一つの態様は、データ処理装置である。このデータ処理装置は、複数のレーンで伝送されるデータのうちのエラーコードを検出するエラー検出部と、データに対して所定数のカラムとなるブロック毎にデータ変換を行うデータ変換部と、通常動作モードか解析モードかを示す制御信号を入力する制御信号入力端子とを備える。
データ変換部は、制御信号入力端子から入力された制御信号が通常動作モードを示すときに、エラー検出部により検出されたエラーコードが位置するブロック内の各データをエラーコードに書き換えるエラー展開処理をし、制御信号入力端子から入力された制御信号が解析モードを示すときに、エラー展開処理を行わない。
ここで、「カラム」とは、複数のレーンで伝送されるデータのうちの、各レーンにおける同一サイクル内のデータの集合を意味する。
また、「解析モード」とは、通常動作モード以外のエラー解析や試験などの、特にエラーコードの正確な位置や数などを得る必要のある処理モードを意味する。
なお、上記態様の装置を方法やシステム、並びにコンピュータを上記装置として動作せしめるプログラムとして表現したものも、本発明の態様としては有効である。
本発明の技術によれば、複数レーンでデータを伝送し、エラー展開処理が実行されるシステムにおいて、エラー解析や試験などを正しく行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において、「送信装置」は、「送信のみをする装置」に限られることがなく、送受信を行う通信装置における送信に関する部分も意味する。同様に、「受信装置」も、「受信のみをする装置」に限られることがなく、送受信を行う通信装置における受信に関する部分も意味する。1つの通信装置において、以下の説明における「送信装置」と「受信装置」の両方を備え得る。
また、本発明の実施の形態を説明するために用いられる各図において、様々な処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、プロセッサ、メモリ、そのほかの回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる送信装置100を機能的レイヤー毎に分けて示す。送信装置100は、10ギガビットイーサネットここでは10GBASE−R PHYに準拠するものであり、上位処理部110と、MAC処理部112と、RS処理部114と、XGMII116と、PCS処理部120と、PMA部190と、PMD部192を備える。
上位処理部110は、MAC層より上の層の処理を行い、送信するデータをMAC処理部112に出力する。MAC処理部112は、MAC層の処理を行い、その後、処理データをRS処理部114に出力する。
RS処理部114からPMA部190は、送信装置100のLAN・PHY・デバイスとして機能する。RS処理部114は、MAC層のデータからXGMIIの信号への変換を行い、変換後のデータをXGMII116を介してPCS処理部120に出力する。PCS処理部120は、XGMII116を介してRS処理部114から受け取ったデータに対して64B/66B変換とスクランブル処理を行って、処理後のデータをPMA部190出力する。PMA部190は、PCS処理部120から受け取ったパラレルデータをシリアル化してビットストレームを得てPMD部192に出力する。PMD部192は、PMA部190からのビットストリームに対して光電変換を行って光信号を得、それを送信回線に出力する。
図2は、PCS処理部120を示す。PCS処理部120は、64B/66B変換部130とスクランブル処理部180を備える。64B/66B変換部130は、XGMII116からの信号A(TXC[3:0]、TXD[31:0])を信号B(tx_raw[71:0])のフォーマットで取り込んで64B/66B変換を施すことによってエンコードし、それによって得た符号化データout(tx_coded[65:0])をスクランブル処理部180に出力する。スクランブル処理部180は、符号化データoutのうち、2ビットのsyncヘッダ部を除いた残りの64ビットに対してスクランブル処理を施してPMA部190に出力する。なお、2ビットのsyncヘッダ部はスクランブル処理をバイパスする。
図3は、64B/66B変換部130を示す。64B/66B変換部130は、64B/66Bエンコーダ140と、エラー検出部150と、選択部160を備え、選択部160には、制御信号入力端子162が設けられている。
64B/66Bエンコーダ140は、XGMII116からの信号Aを信号Bのフォーマットで取り込んで64B/66B方式で符号化を行って符号化データin1(tx_coded[65:0])を得る。信号A、信号B、符号化データin1のフォーマットは、上記において10GBASE−R PHYを説明する際に述べた信号A、信号B、信号C(tx_coded[65:0])のフォーマットとそれぞれ同じであり、ここで詳細な説明を省略する。
エラー検出部150は、64B/66Bエンコーダ140の符号化対象のブロック(隣接する8バイト境界間の2カラム)に対してエラー検出を行い、エラーコードを検出すれば、エラー検出信号にHigh出力する。なお、エラーコードが無かったときにはエラー検出信号にLow出力する。
制御信号は、通常動作モードか解析モードかを示すものであり、Highであるときは解析モードを示し、Lowであるときは通常動作モードを示す。制御信号は、制御信号入力端子162から選択部160に入力される。
選択部160は、エラー検出部150からのエラー検出信号と、制御信号入力端子162を介して入力された制御信号に基づいて、スクランブル処理部180に出力する符号化データout(tx_coded[65:00])中のデータ部分の64ビットとして、64B/66Bエンコーダ140が出力した符号化データin1に含まれたデータ部分の64ビットと、64ビットのエラーデータin2とのいずれかを選択する。図中エラーデータin2は、8つのエラーコード/E/からなり、1つのエラーコード/E/は8ビットである。なお、エラーコード/E/のビット・パターンは、16進数で1Ehである。
なお、符号化データoutは、符号化データin1と同様に、2ビットのsyncヘッド部分と、64ビットのデータ部分からなる。なお、分かりやすいように、図5と図6において、符号化データin1と符号化データoutについてデータ部分のみを示す。
図4〜図6を参照して選択部160の処理を詳細に説明する。まず、制御信号が「通常動作モード」を示すLowである場合について説明する。
通常動作モードの場合において、エラー検出部150からのエラー検出信号がエラーコードが無いことを示すLowであるときに、選択部160は、64B/66Bエンコーダ140からの符号化データin1を選択して符号化データoutとしてスクランブル処理部180に出力する。図5の上部に示すように、この場合、符号化データoutには、エラーコード/E/が無い。
一方、エラー検出信号がエラーコードがあることを示すHighであるときに、選択部160は、符号化データoutのデータ部分の64ビットとして、8つのエラーコード/E/からなるエラーデータin2を選択する。図5の下部に示すように、この場合、スクランブル処理部180に出力される符号化データoutは、エラー展開処理がなされたものとなり、データ部分のすべてがエラーコード/E/である。
通常動作モードにおけるこのような処理は、IEEE802.3ae−2002の49章に記述される10GBASE−R PHYの規定に準拠する。
次に、制御信号が「解析モード」を示すHighである場合について説明する。この場合、エラー検出部150からのエラー検出信号がLowとHighのいずれであっても、選択部160は、64B/66Bエンコーダ140からの符号化データin1をそのまま符号化データoutとしてスクランブル処理部180に出力する。図6の上部に示すように、符号化データin1のデータ部分のエラーコード/E/が無ければ、符号化データoutのデータ部分にもエラーコード/E/が無い。一方、図6の下部に示すように、符号化データin1にエラーコード/E/(16進数でFEh)があれば、符号化データoutにおける相対応する位置のデータがエラーコード/E/(16進数で1Eh)になっており、その他の部分は正常データである。
すなわち、本実施の形態の送信装置100において、64B/66B変換部130は、64B/66B変換に際して、通常動作モードのときには符号化と共にエラー展開処理を行い、解析モードのときには符号化を行うがエラー展開処理を行わない。
こうすることによって、送信装置100は、通常動作時には10GBASE−R PHYに準拠した処理をし、エラー解析や試験などのときには、エラーコード/E/の正確な位置を把握することができ、異常フレームの内容解析を詳細に行うことができる。また、正常フレームを送信することによって、送信側と受信側の伝送経路上にエラーの発生の有無も解析することができる。さらに、エラー解析や試験などのときに、終端コード/T/の近傍でエラーコード/E/が発生したとしても、終端コード/T/の書消しが生じないため、受信側がカウントするフレームの属性のカウント値の誤差要素を減らすことができる。
<第2の実施の形態>
図7は、本発明の第2の実施の形態にかかる通信装置200を示す。通信装置200も、10GBASE−R PHYに準拠するものであり、送信処理部202と受信処理部204を備える。
送信処理部202は、通信装置200における送信処理を担い、図1に示す送信装置100と同様な構成を有する。図7において、送信装置100における相対応する機能ブロックと同じ動作をするものについて、図1と同様の符号を付与し、それらに詳細な説明を省略する。
受信処理部204は、通信装置200の受信処理を担い、PMD部292と、PMA部290と、PCS処理部220と、XGMII216と、RS処理部214と、MAC処理部212と、上位処理部210を備える。上位処理部210とMAC処理部212は、通常のイーサネットの受信装置における相対応する機能ブロックと同様な処理を行うものである。PMD部292〜RS処理部214は、通信装置200の受信側のLAN・PHY・デバイスとして機能する。
PMD部292は、受信回線からの信号に対して光電変換を行って、ビットストリームである電気信号を得てPMA部290に出力する。PMA部290は、PMD部292からのビットストリームをパラレル化してパラレルデータを得てPCS処理部220に出力する。PCS処理部220は、PMA部290からのパラレルデータに対してスクランブル解除と64B/66B変換を行って復号化データを得、XGMII216を介してそれをRS処理部214に出力する。RS処理部214は、XGMII216から受け取ったデータに対して、送信側のRS処理部と逆の変換を行ってMAC処理部212に出力する。
なお、受信処理部204において、データが下位層から上位層の順に流れる点を除く、各機能ブロック間で流れるデータのフォーマットは、送信処理部202における相対応する部分に流れるデータのフォーマットと同様である。
図8は、PCS処理部220を示す。PCS処理部220は、スクランブル解除部280と64B/66B変換部230を有する。スクランブル解除部280は、PMA部290からのデータに対してスクランブルの解除を施し、符号化データであるin(rx_coded[65:0])を64B/66B変換部230に出力する。64B/66B変換部230は、符号化データinを復号化して復号化データとなる信号Bを得て、2サイクルに分けてXGMII216のデータフォーマットのデータAとしてXGMII216に出力する。
図9は、64B/66B変換部230を示す。64B/66B変換部230は、64B/66Bデコーダ240と、エラー検出部250と、選択部260を備え、選択部260には、制御信号入力端子262が設けられている。
64B/66Bデコーダ240は、スクランブル解除部280からの符号化データinに対して64B/66B方式の復号化を行って復号化データin3(rx_raw[71:0])を得る。
エラー検出部250は、64B/66Bデコーダ240の復号化対象のブロック(隣接する8バイト境界間の2カラム)に対してエラー検出を行い、エラーコードを検出すれば、エラー検出信号にHigh出力する。なお、エラーコードが無かったときにはエラー検出信号にLow出力する。
制御信号は、通常動作モードか解析モードかを示すものであり、Highであるときは解析モードを示し、Lowであるときは通常動作モードを示す。制御信号は、制御信号入力端子262から選択部260に入力される。
選択部260は、エラー検出部250からのエラー検出信号と、制御信号入力端子262を介して入力された制御信号に基づいて、XGMII216に出力する信号B中のデータ部分の64ビットとして、64B/66Bデコーダ240が出力した復号化データin3に含まれるデータ部分の64ビットと、64ビットのエラーデータin4とのいずれかを選出する。図中エラーデータin4は、8つのエラーコード/E/からなり、1つのエラーコード/E/は、8ビットである。なお、エラーコード/E/のビット・パターンは、16進数でFEhである。
選択部260は、図3に示す選択部160と同じように、通常動作モードのときに、エラーコードが検出されなければ64B/66Bデコーダ240からの復号化データin3をそのまま64B/66B変換部230の出力データ(信号B)として出力し、エラーコードが検出されれば、信号Bのデータ部分としてエラーデータin4を選択する。一方、解析モードのときには、エラーコードのあり、無しに関わらず、64B/66Bデコーダ240からの復号化データin3をそのまま信号Bとして出力する。
すなわち、64B/66B変換部230は、64B/66B変換に際して、通常動作モードのときには復号化と共にエラー展開処理を行い、解析モードのときには復号化を行うがエラー展開処理を行わない。
こうすることより、64B/66B変換部230の後段のいずれかの機能ブロックでエラー解析を行う際にも、図1に示す送信装置100と同様な効用を発揮することができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、さまざまな変更、増減を加えてもよい。これらの変更、増減が加えられた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、上述した実施の形態において、MAC層、RS層、およびPCS層以下の各機能ブロックは一体化されている。こうすることによって、XGMIIは、外部に出さなくて済むため、データ幅をXGMIIの32ビットに狭める必要が無くなり、64ビット幅のままでRS層とPCS層間でデータを授受することができ、データのクロック周波数を半分に抑えることができる。本発明にかかる技術は、PCS層以下の機能ブロックのみを備えるデバイスにも適用することができる。
また、上述した実施の形態は、本発明にかかる技術を10GBASE−R PHYのLAN・PHYに適用した例であるが、64B/66B変換を行う他の規格の10ギガビット・イーサネット・デバイスのLAN・PHYに適用できるのは勿論、WAN・PHYに64B/66B変換を行う規格があれば、その規格に準拠したデバイスにも適用することができる。
さらに、64B/66B変換を行う装置に限らず、複数のレーンで伝送されるデータに対して所定数のカラムとなるブロック毎にデータ変換を行い、データ変換に際してはエラー展開処理が伴ういかなるデータ変換装置にも適用することができる。
本発明の第1の実施の形態にかかる送信装置を示す図である。 図1に示す送信装置におけるPCS処理部を示す図である。 図2に示すPCS処理部における64B/66B変換部を示す図である。 図3に示す64B/66B変換部における選択部の処理を説明するための図である。 図3に示す64B/66B変換部による64B/66B変換前後のデータを示す図である(通常動作モード時)。 図3に示す64B/66B変換部による64B/66B変換前後のデータを示す図である(解析モード時)。 本発明の第2の実施の形態にかかる通信装置200を示す図である。 図7に示す通信装置におけるPCS処理部220を示す図である。 図8に示すPCS処理部220における64B/66B変換部230を示す図である。 10GBASE−R PHYと関連するレイヤーの構造を示す図である。 64B/66B変換を説明するための図である。 XGMIIを流れるフレーム・データのフォーマットを示す図である。 64B/66B変換におけるデータのフォーマットの変化態様を示す図である。 エラーコードが無いときの64B/66B変換を説明するための図である。 エラーコードがあるときにXGMIIを流れるフレーム・データの例を示す図である。 64B/66B変換時におけるエラー展開を説明するための図である(その1)。 64B/66B変換時におけるエラー展開を説明するための図である(その2)。 エラー展開によりフレームの終端コード/T/が書き消される問題を説明するための図である。
符号の説明
10 XGMII 20 PCS
22 64B/66B変換部 24 スクランブル処理部
100 送信装置 110 上位処理部
112 MAC処理部 114 RS処理部
116 XGMII 120 PCS処理部
130 64B/66B変換部 140 64B/66Bエンコーダ
150 エラー検出部 160 選択部
162 制御信号入力端子 180 スクランブル処理部
190 PMA部 192 PMD部
200 通信装置 202 送信処理部
204 受信処理部 210 上位処理部
212 MAC処理部 214 RS処理部
216 XGMII 220 PCS処理部
230 64B/66B変換部 240 64B/66Bデコーダ
250 エラー検出部 260 選択部
262 制御信号入力端子 280 スクランブル解除部
290 PMA部 292 PMD部

Claims (9)

  1. 複数のレーンで伝送されるデータのうちのエラーコードを検出するエラー検出部と、
    前記データに対して所定数のカラムとなるブロック毎にデータ変換を行うデータ変換部と、
    通常動作モードか解析モードかを示す制御信号を入力する制御信号入力端子とを備え、
    前記データ変換部は、
    前記制御信号入力端子から入力された前記制御信号が前記通常動作モードを示すときに、前記エラー検出部により検出された前記エラーコードが位置するブロック内の各データをエラーコードに書き換えるエラー展開処理をし、
    前記制御信号入力端子から入力された前記制御信号が前記解析モードを示すときに、前記エラー展開処理を行わないことを特徴とするデータ処理装置。
  2. 送信装置に備えられたことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 受信装置に備えられたことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  4. 10ギガビットイーサネット(登録商標)に準拠し、物理層に設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
  5. 前記データ変換部は、64B/66B変換を行うものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のデータ処理装置。
  6. 複数のレーンで伝送されるデータに対して所定数のカラムとなるブロック毎にデータ変換を行うデータ処理方法において、
    変換対象の前記ブロックにエラーコードが検出された際に、
    制御信号に応じて、該制御信号が通常動作モードを示すときに、前記変換対象のブロック内の各データをエラーコードに書き換えるエラー展開処理をする一方、前記制御信号が解析モードを示すときに、前記エラー展開処理を行わないことを特徴とするデータ処理方法。
  7. 前記データ変換は、64B/66B変換であることを特徴とする請求項6に記載のデータ処理方法。
  8. 複数のレーンで伝送されるデータに対して所定数のカラムとなるブロック毎にデータ変換を行う変換処理をコンピュータに実行せしめるプログラムであって、
    前記変換処理は、変換対象の前記ブロックにエラーコードが検出された際に、
    制御信号に応じて、該制御信号が通常動作モードを示すときに、前記変換対象のブロック内の各データをエラーコードに書き換えるエラー展開処理をする一方、前記制御信号が解析モードを示すときに、前記エラー展開処理を行わないことを特徴とするプログラム。
  9. 前記変換処理は、64B/66B変換であることを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
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