JP2009164049A - 有機elデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライプロセスにより色変換層を形成することを前提に、バッファ層等形成時の色変換層の色変換能の低下を防止しつつ、バッファ層の透過率、画素の色純度、およびバッファ層とガスバリア層との密着性の問題を解決し、高精細性かつ高視認性を達成した、多色表示可能な有機ELデバイスを提供することにある。
【解決手段】透明基板と、1種または複数種のカラーフィルター層と、第1ガスバリア層と、色変換層と、バッファ層と、第2ガスバリア層と、透明電極と、有機EL層と、反射電極とを備え、上記色変換層、ならびに上記第1ガスバリア層および上記第2ガスバリア層がドライプロセスにより形成されており、上記第1ガスバリア層がSiO2、SiN、またはAl23からなり、上記バッファ層が透明酸化物を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネセンスデバイス(以下有機ELデバイスと称する)に関する。より詳しくは、本発明の有機ELデバイスは、色変換層と、該色変換層を挟持する第1ガスバリア層および第2ガスバリア層とが、ドライプロセスによって形成されたものであって、高精細性かつ高視認性を達成した、多色表示可能な有機ELデバイスに関する。
有機ELデバイスは、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、テレビ、ファクシミリ、オーディオ、ビデオ、カーナビゲーション、電気卓上計算機、電話機、携帯端末機、および産業用の計器類等の表示用デバイスに有用である。また、有機ELデバイスは、カラー液晶表示器のバックライトその他の照明機器に使用する白色発光型のデバイスにも有用である。
有機EL素子を用いたフルカラーディスプレイの作製方式としては、「3色発光方式」、「カラーフィルター方式」、および「色変換方式」が提案されている。「3色発光方式」とは、電界を印加することにより、赤・青・緑にそれぞれ発光する素子を配列する方式である。また、「カラーフィルター方式」とは、白色の発光をカラーフィルターでカットし、赤・青・緑を表現する方式である。さらに、「色変換方式」とは、近紫外光、青色光、青緑色光または白色光を吸収し、波長分布変換を行って可視光域の光を発光する、蛍光色素をフィルターに用いる方式である。
これらの方式のうち、色変換方式は、高い色再現性および効率を実現できる。また、色変換方式は、3色発光方式と異なり有機EL素子からの発光が単色でよいため、大画面への適用に関する難易度が低い。よって、色変換方式は、次世代ディスプレイの候補として有望視されている。
図3は、色変換方式の有機ELデバイスの構造の一例を示す断面模式図である。同図に示す例では、透明基板42の上に、3種のカラーフィルター層44(R,G,B)、3種の色変換層46(R,G,B)、平坦化層48、およびガスバリア層50が積層されて、色変換フィルターが形成されている。また、これらの要素42〜50からなる色変換フィルター上に、透明電極52、有機EL層54および反射電極56からなる有機EL素子が形成されて、全体として有機ELデバイスを構成している。
図3に示す色変換方式の有機ELデバイスに用いられる色変換層46は、一般に、1種または複数種の蛍光色素を樹脂中に分散させた成分系からなり、該蛍光色素および樹脂の分散液を塗布・乾燥させるウェットプロセスによって形成される。ここで、蛍光色素とは、染料、顔料、および染料を樹脂中に別途分散させた顔料化粒子を含む概念である。
しかしながら、このようなウェットプロセスで形成される色変換層46は、有機ELデバイスを構成する他の層と比較して極めて厚く、一般には、数μm〜十数μmの膜厚を有する。このため、各色変換層46(R,G,B)の間で厚さが顕著に異なるおそれがあり、この段差を補償するために平坦化層48を形成することが必要な場合がある。
また、ウェットプロセスによって形成される色変換層46は、完全に乾燥させることが困難である。このため、有機ELデバイスの製造工程中および/またはその駆動中に色変換層46(R,G,B)中に残存する水分が有機EL層54へ移動し、有機EL層54中にダークエリアと称される非発光欠陥を生ずるおそれもある。
色変換層46をウェットプロセスにより形成することに起因するこれらの問題を回避すべく、カラーフィルター層とともに、色変換層をドライプロセスで形成し、色変換層の上にパッシベーション層を形成する技術が提案されている。
特許文献1には、基板上にカラーフィルター層と、蛍光変換層(上記色変換層に相当)と、単層のSiOXまたはSiNYからなるバリア層(上記パッシベーション層に相当)と、ホール注入電極と電子注入電極とを順次有し、これらの電極間に発光機能に関与する有機層を有し、上記カラーフィルター層は、ドライプロセスである蒸着法により形成されている有機EL表示装置が開示されている。
しかしながら、このような単層のパッシベーション層には不所望な微小欠陥が発生するおそれがある。このため、該パッシベーション層を形成しても、色変換層からの脱ガス等の侵入に起因する有機EL層の劣化を十分に防止できない場合がある。よって、このような事情に鑑み、色変換層上に、多層の無機膜(上記パッシベーション層に相当)を形成することで、水分あるいは脱ガスの有機EL層への浸透を防止する技術が提案されている。
特許文献2(請求項9)には、透明基板、透明基板の上に形成された光学波長変換層(上記色変換層に相当)、光学波長変換層を覆う多層構造の無機被膜層によって構成され、有機発光素子を支え、有機発光素子と組み立てられて表示装置を形成する組立基板が開示されている。
特許文献3には、色変換フィルター層と、パッシベーション層と、有機EL層とを少なくとも備え、上記パッシベーション層が、窒化物、酸化物および酸窒化物から選ばれる少なくとも1つを含む層と、フッ化物を含む層とを積層した有機EL素子が開示されている。
一方、上記色変換方式、特にドライプロセスに属する蒸着による色変換方式では、有機EL層への脱ガス等の移動と同様に、カラーフィルター層中の水分および/または酸素ガスなどが色変換層へ移動し、色変換層の性能が劣化するおそれもある。
また、カラーフィルター層の膜厚は、通常1μm程度であるため、各カラーフィルター層間での段差を補償するために、カラーフィルター層上にアクリル樹脂等の材料からなる平坦化層を形成することが必要な場合もある。特に、ボトムエミッション構造の有機ELデバイスの場合には、カラーフィルター層の上方に有機EL素子が形成されることから、カラーフィルター層の段差を補償する必要性が高いため、平坦化層の形成が一般的である。
しかしながら、該平坦化層は、通常、ウェットプロセスで形成されるため、カラーフィルターと同様に、色変換層中に水分および/または酸素ガスなどを移動させることによる、色変換層の性能劣化という問題を引き起こすおそれがある。
以上のような状況に鑑みれば、有機ELデバイスにおいて、有機EL層をカラーフィルター層および平坦化層の水分等から十分に保護し、かつ、色変換層をカラーフィルター層および平坦化層の水分等から保護することが要請される。このような要請から、色変換層をカラーフィルター層から隔離するとともに、有機EL層をカラーフィルター層および平坦化層から複数層のガスバリア層によって隔離すべく、色変換層の上下にガスバリア層をそれぞれ形成する技術が提案されている。
特許文献4(実施例2)には、透明基板と、1種または複数種のカラーフィルター層と、第1ガスバリア層と、色変換層と、第2ガスバリア層と、透明電極と、有機EL層と、反射電極とをこの順に含み、上記カラーフィルター層がウェットプロセスで形成されており、および上記色変換層ならびに第1および第2ガスバリア層がドライプロセスで形成されている、有機ELデバイスが開示されている。
特開2001−196175号公報 特開2007−66691号公報 特開2007−257907号公報 国際公開第2007/55287号パンフレット
ところで、特許文献4(実施例2)では、色変換層上に第2ガスバリア層を形成する際の成膜工程(スパッタ法あるいは化学気相堆積(CVD)法)において、プラズマ、高エネルギー粒子(中性原子またはイオン化原子)、高速電子、または紫外線が発生する。このため、色変換層中の色変換色素が分解し、またこれに伴い色変換能の低下ないし喪失が生ずるおそれがある。
この問題を解決する手段として、特許文献4の実施例4には、色変換層と第2ガスバリア層との間に、金属錯体または無機フッ化物類からなるバッファ層を介在させる技術が開示されている。ここで、バッファ層に用いることができる材料として、銅フタロシアニン(CuPc)などの金属フタロシアニン類、またはトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3)またはトリス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Almq3)のようなアルミニウムキレート錯体を含む金属キレート錯体などの金属錯体、および、アルカリ土類金属フッ化物(MgF2、CaF2、SrF2、BaF2など)などの無機フッ化物類が挙げられている。また、バッファ層は、抵抗加熱蒸着法または電子ビーム加熱蒸着法で形成されることが開示されている。
しかしながら、金属錯体をバッファ層の材料として用いた場合、金属錯体が可視光線の波長域において光吸収能を有することに起因してバッファ層の透過率が低下する問題があった。ここで、該光吸収能には、金属錯体の種類に応じて、可視光域の特定の波長において吸光度が極大になる、著しい波長依存性がある場合が多かった。また、金属錯体が、光吸収に引き続いてフォトルミネセンス現象によって発光し、画素の色純度を低下させる問題もあった。さらに、金属錯体からなるバッファ層の上にドライプロセスによってガスバリア層を形成する際に、これらの密着性が不足する問題もあった。一方、無機フッ化物類をバッファ層の材料として用いた場合、無機フッ化物類からなるバッファ層の上にドライプロセスによってガスバリア層を形成する際に、これらの密着性が不足する問題があった。
本発明の目的は、ドライプロセスにより色変換層を形成することを前提に、バッファ層等形成時の色変換層の色変換能の低下を防止しつつ、バッファ層の透過率、画素の色純度、およびバッファ層とガスバリア層との密着性の問題を解決し、高精細性かつ高視認性を達成した、多色表示可能な有機ELデバイスを提供することにある。
本発明は、透明基板と、1種または複数種のカラーフィルター層と、第1ガスバリア層と、色変換層と、バッファ層と、第2ガスバリア層と、透明電極と、有機EL層と、反射電極とを備え、上記色変換層、ならびに上記第1ガスバリア層および上記第2ガスバリア層がドライプロセスにより形成され、上記第1ガスバリア層がSiO2、SiN、またはAl23からなり、上記バッファ層が透明酸化物を含む、有機ELデバイスに関する。本発明の有機ELディスプレイは、産業用の計器類等の表示用デバイス、または照明機器に使用する白色発光型のデバイスに適用することができる。
本発明の有機ELデバイスにおいては、上記透明酸化物を、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化ルテニウム、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化プラセオジウム、および酸化チタンからなる群から選択された1種または複数種の金属酸化物とすることができる。また、上記バッファ層が抵抗加熱蒸着法または電子ビーム加熱蒸着法によって形成されていることが望ましい。さらに、上記色変換層が蒸着法によって形成されていることが望ましい。加えて、上記1種または複数種のカラーフィルター層と上記第1ガスバリア層との間に、平坦化層をさらに含むことが望ましい。
本発明の有機ELデバイスは、第1ガスバリア層に対し、所定の材料を用いることで、カラーフィルター層から色変換層を介して有機EL素子へ、水分、酸素および低分子成分などが透過することを防止し、これにより有機EL層の機能低下を防止することができる。また、本発明の有機ELデバイスは、バッファ層に対し、所定の材料を用いることで、色変換層の上にガスバリア層を形成する際の成膜工程(スパッタ法あるいはCVD法)において発生する、プラズマ、高エネルギー粒子(中性原子またはイオン化原子)、高速電子、または紫外線による、色変換層中の色変換色素の分解およびそれに伴う色変換能の低下ないし喪失が起こる問題を回避できる。さらに、バッファ層の形成により、画素部の透過率、および色純度の低下を抑制し、有機EL素子の発光をより高効率で利用することが可能となる。よって、本発明の有機ELデバイスは、これらの効果が相まって、高精細性かつ高視認性を達成することができる。
なお、バッファ層の形成により、バッファ層を挟む層構成における隣接層同士の密着性を確保でき、歩留まりよくディスプレイを製造することができる。
以下に、本発明の有機ELデバイスについて説明する。なお、以下に示す例は、単なる例示であって、当業者の通常の創作能力の範囲で適宜設計変更することができる。
<実施形態1>
図1は、本発明の有機ELデバイスの一例を示す断面図である。同図に示す例では、透明基板12の上に、3種のカラーフィルター層14(R,G,B)、第1ガスバリア層16、色変換層18、バッファ層20、第2ガスバリア層22が順次積層されており、これらによって色変換フィルターが形成されている。また、これらの要素12〜22からなる色変換フィルター上に、透明電極24、有機EL層26および反射電極28からなる有機EL素子が形成されて、全体として有機ELデバイスを構成している。
ここで、3種のカラーフィルター層14(R,G,B)はウェットプロセスで形成される一方、第1および第2ガスバリア層16および22、ならびに色変換層18はドライプロセスで形成されている。また、第1ガスバリア層16は、SiO2、SiN、またはAl23からなり、バッファ層20は、透明酸化物を含む。
以下に、図1に示す有機ELデバイスを構成する各要素について詳細に説明する。
(透明基板12)
透明基板12は可視光透過率に優れ、また、有機ELデバイスの形成プロセスにおいて、有機ELデバイスの性能低下を引き起こさないものであればよい。透明基板12は、ガラス基板、およびポリオレフィン、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレートを含む)、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレートを含む)、ポリカーボネート樹脂、またはポリイミド樹脂などの樹脂で形成された剛直性の樹脂基板とすることができる。また、ガラス等を用いることもできる。特に、ホウケイ酸ガラスまたは青板ガラス等を用いることが好ましい。透明基板12の厚さは、可視光透過率の十分な基板を用いる限り、有機ELデバイスの性能への影響は小さい場合が多く、特段限定されるものではない。しかしながら、500μm〜2000μmとすることが、機械的な強度の確保、ディスプレイの薄型化、光透過性の確保、および視認性の確保などの点で好ましい。
(カラーフィルター層14)
カラーフィルター層14(R,G,B)は、入射光を分光して、所望される波長域の光のみを透過させる層である。図1に示す例においては、赤色カラーフィルター層14R、緑色カラーフィルター層14G、および青色カラーフィルター層14Bの、3種のカラーフィルター層を用いている。しかしながら、必要に応じて1種、2種、または4種以上のカラーフィルター層を用いることもできる。
カラーフィルター層14(R,G,B)は、所望の吸収率を有する染料または顔料を高分子のマトリクス樹脂中に分散させたものからなる。具体的には、市販のフラットパネルディスプレイ用材料などの当該技術分野において知られている任意の材料、例えば、液晶用カラーフィルター材料(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製カラーモザイクなど)を用いて形成することができる。カラーフィルター層14は、所望される波長域の光を高い色純度で得るために0.5〜5μmの膜厚とすることが好ましく、1〜3μmの膜厚とすることがより好ましい。
カラーフィルター層14(R,G,B)は、液体状材料(溶液または分散液)の塗布、光パターニング、現像液による不要部分の除去を含むウェットプロセスを用いて形成することが、必要とされる高精細度を実現する上で好ましい。ウェットプロセスによる形成終了後に、透明基板12およびカラーフィルター層14を高温加熱して、カラーフィルター層14中に残存する水分を十分に除去することが、有機ELデバイス完成品の安定性を向上させる上で好ましい。
(ブラックマトリックス)
図1には示していないが、各カラーフィルター層14(R,G,B)の間隙に、有機ELデバイスのコントラスト比を向上させる目的で、光を透過させないブラックマトリクスを形成してもよい。ブラックマトリクスは、カラーフィルター層14と同様に、市販のフラットパネルディスプレイ用材料などの当該技術分野において知られている任意の材料を用い、ウェットプロセスにて形成することができる。
ブラックマトリクスを形成する場合には、カラーフィルター層14に対してブラックマトリクスを先に形成してもよい。あるいはまた、ブラックマトリックスに対してカラーフィルター層14を先に形成してもよい。ここで、ブラックマトリクスの一部とカラーフィルター層14の一部とを重畳させて、有機EL素子からの光が必ずカラーフィルター層14を通過して出射するようにしてもよい。ブラックマトリクスを形成する場合には、前述の水分除去のための高温加熱工程は、全てのカラーフィルター層14およびブラックマトリクスの形成後に行うことが好ましい。
ブラックマトリックスの膜厚は、0.5〜5μmとすることが好ましい。0.5μm以上とすることで、十分な遮光性を実現することができる。一方、5μm以下とすることで、カラーフィルター層14とブラックマトリクスとが形成された後の上面の段差が大きくならず、有機EL素子の電極および/または配線の断線を引き起こすことがない。ブラックマトリックスの膜厚は、1〜3μmとすることがより好ましい。なお、カラーフィルター層14とブラックマトリクスとが形成された状態での上面の段差を低減すべきであるとの観点から、ブラックマトリックスの膜厚は、カラーフィルター層14の膜厚と同程度とすることが好ましい。
(第1ガスバリア層16)
第1ガスバリア層16は、その下に形成されるカラーフィルター層14から色変換層18を介して有機EL素子へ、水分、酸素および低分子成分などが透過することを防止し、これにより有機EL層26の機能低下を防止する層である。また、第1ガスバリア層16は、その上にドライプロセスで形成される色変換層18との密着性を向上させるための層である。
第1ガスバリア層16は、カラーフィルター層14の水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を発揮させるため、カラーフィルター層14(および、存在する場合にはブラックマトリクス)を覆うように形成する。また、第1ガスバリア層16は、色変換層18からの光を透明基板12側に透過させるために、透明であることが好ましい。このため、第1ガスバリア層16は、可視域における透明性が高く、即ち波長400〜800nmの光に対して透過率が50%以上であって、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有する材料で形成される。
第1ガスバリア層16の材料としては、SiO2、SiNなどのケイ素化合物、あるいはAl23のようなアルミニウム化合物を用いることができる。第1ガスバリア層16は、100nm〜2μmとすることが、ガスバリア性の確保、光透過性の確保、および製膜所要時間などの点で好ましく、200nm〜1μmとすることがより好ましい。第1ガスバリア層16は、ドライプロセスであるスパッタ法(高周波スパッタ法、マグネトロンスパッタ法などを含む)を用いて形成することができる。
(色変換層18)
色変換層18は、入射光(有機EL素子からの発光)の一部を吸収して波長分布変換を行い、入射光の非吸収分と変換光とを含む異なる波長分布を有する光を放出するための層である。色変換層18は、有機EL素子からの青色〜青緑色光を、白色光に変換する。本発明における白色光とは、可視領域(波長400〜700nmの光)の波長成分を均一に含む光のみならず、該波長成分を均一には含んでいないが肉眼で白色に見える光をも含む。
色変換層18に含まれる色変換色素は、入射光を吸収して、異なる波長域の光を放射する色素である。該色素は、光源が発する青色ないし青緑色の光を吸収して、所望の波長域の光(たとえば、緑色または赤色)を放射する色素であることが好ましい。具体的な色変換色素としては、DCM−1(I)、DCM−2(II)、DCJTB(III)、4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン(IV)、ナイルレッド(V)、プロパンジニトリルなどの赤色発光材料用の色素;赤色光を放射するローダミン系色素、シアニン系色素、ピリジン系色素、オキサジン系色素など:緑色光を放射するクマリン系色素、ナフタルイミド系色素など、当該技術分野で知られている任意のものを用いることができる。
Figure 2009164049
色変換層18は、ドライプロセスで形成する。具体的には、第1ガスバリア層16の上に、波長分布変換を行う色変換色素を蒸着することで色変換層18を形成することができる。蒸着は通常の真空蒸着装置を利用して行うことができる。蒸着原料である色変換色素を蒸着させる際、蒸着原料を坩堝に入れて真空中で加熱、蒸発させる。坩堝材質としては、モリブデン、タングステン、チタン、クロム、鉄、ニッケル、銅などの金属、およびそれらを含む合金、ならびに石英ガラス、窒化硼素、アルミナ、チタニアなどのセラミック、金属酸化物、および金属窒化物などを利用することができる。
蒸発させるための加熱方法としては、電熱線による抵抗加熱方式、および電子ビーム加熱方式などを利用することができる。蒸着に適する温度は、蒸着原料の種類により異なる。このため、実用的な時間内で蒸着が可能な蒸発レートが得られ、かつ、熱分解が生じることのない範囲の温度になるように、蒸着原料ごとに温度、蒸発レートを設定することが好ましい。蒸着原料の加熱温度は、120℃以上450℃以下が好ましい。多くの有機材料系原料では、120℃以上の場合は蒸発に時間が掛かり過ぎず、実用的である。一方、450℃以下の場合は熱分解が生じることがない。なお、450℃以下の場合であっても、熱分解が生じる材料も多く存在するため、熱分解が生じることのない温度の範囲を別途調べておくことが好ましい。
基板温度は、本発明の有機ELデバイスに使用される材料によって適宜決定されるが、材料の性質と製造工程の制約上、50℃ないし100℃が好ましい。また、色変換色素蒸着時の真空蒸着装置内の圧力は、1×10-5Pa〜5×10-4Paに制御されることが好ましい。
蒸着させる色変換色素は、1種であっても複数種であってもよい。色変換色素の少なくとも1種は、有機EL素子の発光を吸収して、波長580nm以上の赤色光を発することができるものであることが好ましい。色変換色素が複数種の場合には、各材料の蒸発し易さを考慮し、各材料の蒸発源を分離して共蒸着する方法を採用することができる。材料毎に坩堝に入れ、各蒸発源の温度制御を行うことにより、色変換層18の組成比率を高精度に調合できる。
蒸着した色変換色素の結着性などの色変換層18の特性を向上させるために、色変換色素と共に他の材料を共蒸着してもよい。色変換色素と共に共蒸着できる材料としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)またはトリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(Almq3)のようなアルミニウム錯体、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、2,5−ビス−(5−tert−ブチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェンなどの材料を挙げることができる。
色変換層18は、第1ガスバリア層16上の全面にわたって50nm〜2μmの範囲内の膜厚で形成することが好ましく、150nm〜600nmの範囲内の膜厚とすることがより好ましい。色変換層18がこのような膜厚範囲であれば、色変換色素とマトリクス樹脂とからなる組成物を塗布・乾燥して形成される従来型の色変換層とは異なり、透明電極24および反射電極28の断線または短絡などの故障を引き起こすような段差を形成することはない。よって、色変換層18の上に平坦化のための層を形成する必要性はない。
また、色変換色素とマトリクス樹脂とからなる組成物の塗布・乾燥によって形成される従来型の色変換層においては、その層中に有機EL素子の劣化を引き起こす水分を包含するおそれがある。しかしながら、本発明の色変換層18は、ドライプロセスに属する蒸着法を用いて形成されるため、そのような水分を包含することがなく、故に有機EL素子の劣化の原因となることもない。
(バッファ層20)
バッファ層20は、その上に形成する第2ガスバリア層22の成膜工程(スパッタ法あるいはCVD法)において発生する、プラズマ、高エネルギー粒子(中性原子またはイオン化原子)、高速電子、または紫外線から色変換層18中の色変換色素を保護するための層である。バッファ層20は色変換層18上に形成する。バッファ層20を形成することによって、前述のような種々の要因による色変換色素の分解およびそれに伴う色変換能の低下ないし喪失を防止することができる。
バッファ層20は、耐成膜性(すなわち、耐スパッタ性および耐プラズマ性の少なくとも一方)を有する材料を含む透明酸化物材料を用いて形成することができる。この透明酸化物材料として、1種または複数種の金属または合金、特に、遷移金属系元素の酸化物を用いることができる。代表的な例として、酸化モリブデン(MoO3)、酸化バナジウム(V25)、酸化タングステン(WO3)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化ルテニウム、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化プラセオジウム、酸化チタンなどが挙げられるが、これらに限定されない。なお、括弧内に示した組成式は代表的な組成であり、それらの組成比に限られるものではない。
バッファ層20は、抵抗加熱蒸着法または電子ビーム加熱蒸着法のような低エネルギーの成膜粒子による方法を用い、前述のような耐成膜性素材を含む材料を堆積して形成することができる。また、バッファ層20を形成する際には、下地となる色変換層18の色変換色素の分解および色変換能の低下などを避けるために、ダメージの入りにくい蒸着法を用いることができる。
バッファ層20の膜厚は、さらにその上に形成する第2ガスバリア層22の成膜工程において、バッファ層20が色変換層18を前述の種々のダメージの要因から保護し、ダメージをなくしたり軽減したりするのに十分である必要がある。また、バッファ層20は、色変換層18の上面を覆って、一様な膜として存在できる膜厚を有することが好ましい。
バッファ層20の膜厚は、可視光線の波長域における透過率の高い透明酸化物材料を用いるとはいえ、透過率を損ねないようにするために、膜厚は100nm以下であることが好ましい。ここで、バッファ層20の透過率は、可視光線の波長域において、少なくとも70%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上であることが好ましい。
バッファ層20の膜厚は、2〜100nmであることが好ましく、5〜30nmであることがより好ましい。そのような膜厚とすることよって、一様な膜となるバッファ層20が色変換層18を有効に保護することができる。
上述したように、特許文献4に開示の技術には、バッファ層20の材料として金属錯体を用いた場合に、金属錯体が可視光線の波長域において光吸収能を有することに起因してバッファ層20の透過率が低下する問題があった。なお、この光吸収能には、金属錯体の種類に応じて、可視光域の特定の波長において吸光度が極大になるといった著しい波長依存性がある場合が多かった。また、金属錯体が、光吸収に引き続いてフォトルミネセンス現象によって発光し、画素の色純度を低下させる問題もあった。さらに、金属錯体からなるバッファ層20の上にドライプロセスによってガスバリア層を形成する際に、密着性が不足する問題もあった。一方、バッファ層20の材料として無機フッ化物類を用いた場合には、無機フッ化物類からなるバッファ層20の上にドライプロセスによってガスバリア層を形成する際に、密着性が不足する問題があった。
これに対し、図1に示す本発明に係る有機ELデバイスにおいては、バッファ層20の材料を、透明酸化物材料を含むものとしている。このため、可視光線の波長域における透過率を高めることができ、バッファ層20を通過する光がバッファ層20の材料に起因するフォトルミネセンス現象による発光によって色純度が低下せず、画素部の透過率および発光の色純度の低下を抑制することができる。よって、有機EL素子の発光をより高効率に利用することができる。また、バッファ層20の材料を、透明酸化物材料を含むものとしていることから、バッファ層20の材料を、金属錯体または無機フッ化物類とする場合に比べて、ガスバリア層の材料に、極性などの物性および結晶構造に関してより近い材料となる。このため、ガスバリア層とバッファ層20との親和性を高めることができ、バッファ層20を挟む構成層間の密着性を確保でき、歩留まりよくディスプレイを製造することができる。
なお、バッファ層20は、電気的な機能を発揮することを目的として形成される層ではない。このため、バッファ層20に用いる材料については、導電性の大小は問わず、導電性、半導電性、および絶縁性のいずれとしてもよい。また、バッファ層20に用いる材料については、電荷キャリアの注入性を考慮する必要もない。さらに、バッファ層20についての許容できる膜厚の範囲は、電荷キャリアの注入性、および輸送性の観点から制限する必要はない。
(第2ガスバリア層22)
第2ガスバリア層22は、カラーフィルター層14から色変換層18を介して有機EL層側への水分の透過を阻止するとともに、その上に形成される有機EL素子の透明電極24の形成プロセスにおいて色変換層18を保護するための層である。このため、第2ガスバリア層22は、水分、酸素および低分子成分に対するバリア性を有する材料で形成する。また、第2ガスバリア層22は、有機EL層26の発光を色変換層18側に効率よく透過させるために、その発光波長域において透明であることが好ましい。透明性に関して、第2ガスバリア層22は波長400〜800nmの光に対して透過率がで50%以上である高い透過率を有することが好ましい。第2ガスバリア層22としては、SiN、SiNH、AlNなどを含むことが好ましい。
第2ガスバリア層22の膜厚は、バッファ層上の全面にわたって100nm〜2μmの範囲内の膜厚で形成することが、ガスバリア性の確保、光透過性の確保、製膜所要時間の観点から好ましい。また、膜厚範囲により、第2ガスバリア層の上面に透明電極を形成する際に優れた製膜が実現されるとともに、パターニングのプロセスから色変換層18を十分に保護することができる。第2ガスバリア層22は、バッファ層上の全面にわたって200nm〜1μmの範囲内の膜厚とすることがより好ましい。
第2ガスバリア層22は、ドライプロセスであるスパッタ法またはCVD法を用いて形成することができる。スパッタ法は、高周波スパッタ法であっても、マグネトロンスパッタ法であってもよい。また、CVD法の中では、プラズマCVD法が、一般的に広く知られ、実施されている。プラズマCVD法は、下地として色変換層18を含んだ層構成を有している積層体が高温にさらされることなく製膜可能である点で好ましい。本工程におけるプラズマの発生手段としては、高周波電力(容量結合型または誘導結合型のいずれであってもよい)、ECR、ヘリコン波などの当該技術分野で知られている任意の手段を用いることができる。また、高周波電力として、工業用周波数(13.56MHz)の電力に加えて、UHFまたはVHF領域の周波数の電力を用いることもできる。
第2ガスバリア層22の形成にCVD法を用いる場合には、Si源としては、SiH4、SiH2Cl2、SiCl4、Si(OC254などを使用することができる。また、Al源としては、AlCl3、Al(O−i−C373、有機アルミニウム化合物(トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウムなど)などを使用することができる。さらに、N源としては、NH3を使用することが便利である。これらの原料ガスに加えて、CVD装置中にH2、N2あるいは不活性ガス(He、Arなど)を希釈ガスとして導入してもよい。
(有機EL素子(透明電極24、有機EL層26、および反射電極28))
図1に示す有機EL素子は、透明電極24、有機EL層26、および反射電極28がこの順に積層した構造を有する。有機EL層26は、少なくとも有機発光層を含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を介在させた構造を有している。あるいはまた、正孔の注入および輸送の両方の機能を有する正孔注入輸送層、電子の注入および輸送の両方の機能を有する電子注入輸送層を用いてもよい。具体的には、有機EL素子は下記のような層構造からなるものが採用される。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
上記の層構成において、陽極および陰極は、それぞれ透明電極24および反射電極28のいずれかである。当該技術分野において、陽極を透明にすることが容易であることが知られており、本発明においても透明電極24を陽極として、および反射電極28を陰極として用いることが好ましい。透明電極24は、有機EL層26の発する光の波長域において透明であることが好ましい。
有機EL層26を構成する各層の材料としては、公知のものが使用される。例えば、有機発光層として青色から青緑色の発光を得るためには、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などを使用することが好ましい。有機EL層26を構成する各層は、蒸着法によって形成することが好ましい。
透明電極24は、波長400〜800nmの光に対して50%以上の透過率を有することが好ましく、85%以上の透過率を有することがより好ましい。透明電極24は、ITO(In−Sn酸化物)、Sn酸化物、In酸化物、IZO(In−Zn酸化物)、Zn酸化物、Zn−Al酸化物、Zn−Ga酸化物、またはこれらの酸化物に対してF、Sbなどのドーパントを添加した導電性透明金属酸化物を用いて形成することができる。
透明電極24は、蒸着法、スパッタ法またはCVD法を用いて形成することができる。中でも、スパッタ法を用いて形成することが、プロセスの実施および制御が容易である。また、スパッタ法は、ITO、IZOなど代表的な材料の製膜方法として最も広く行われているため、材料が入手し易く、かつ、透過率、導電率、仕事関数などの物性制御に関する技術的な検討の蓄積が進んでいる。このため、スパッタ法は、上記のような物性に関し、他の方法に比べて良好な特性が多く得られる点で好ましい。また、後述するように複数の部分電極からなる透明電極24が必要になる場合には、導電性透明金属酸化物を全面にわたって均一に形成し、その後に所望のパターンを与えるようにエッチングを行って、複数の部分電極からなる透明電極24を形成してもよい。あるいはまた、所望の形状を与えるマスクを用いて複数の部分電極からなる透明電極24を形成してもよい。
透明電極24を陰極として用いる場合には、有機EL層26との界面に陰極バッファ層(図1には示さない)を形成して、電子注入効率を向上させることが好ましい。陰極バッファ層の材料としては、Li、Na、K、またはCsなどのアルカリ金属、Ba、Srなどのアルカリ土類金属またはそれらを含む合金、希土類金属、またはそれら金属のフッ化物などを用いることができるが、それらに限定されるものではない。陰極バッファ層の膜厚は、駆動電圧および透明性等を考慮して適宜選択することができるが、通常10nm以下であることが好ましい。
反射電極28は、高反射率の金属、アモルファス合金、または微結晶性合金を用いて形成することが好ましい。高反射率の金属は、Al、Ag、Mo、W、Ni、Crなどを含む。高反射率のアモルファス合金は、NiP、NiB、CrPおよびCrBなどを含む。高反射率の微結晶性合金は、NiAlなどを含む。
反射電極28は、陰極として用いてもよいし、陽極として用いてもよい。反射電極28を陰極として用いる場合には、反射電極28と有機EL層26との界面に、前述の陰極バッファ層を形成して有機EL層26に対する電子注入の効率を向上させてもよい。あるいはまた、反射電極28を陰極として用いる場合には、前述の高反射率金属、アモルファス合金または微結晶性合金に対して仕事関数が小さい材料を用いる。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属を添加して合金化し、電子注入効率を向上させることができる。反射電極28を陽極として用いる場合には、反射電極28と有機EL層26との界面に、前述の導電性透明金属酸化物の層を形成して有機EL層26に対する正孔注入の効率を向上させてもよい。
反射電極28は、用いる材料に依存して、蒸着(抵抗加熱または電子ビーム加熱)、スパッタ、イオンプレーティング、レーザーアブレーションなどの当該技術分野において知られている任意の手段を用いて形成することができる。後述するように複数の部分電極からなる反射電極28が必要になる場合には、所望の形状を与えるマスクを用いて複数の部分電極からなる反射電極28を形成してもよい。あるいはまた、有機EL層26の積層前に逆テーパー状の断面形状を有する分離隔壁(図1には示さない)を形成し、それによって分離される複数の部分電極からなる反射電極26を形成してもよい。
図1においては、有機EL素子中に複数の独立した発光部が形成されている。これらの発光部は、透明電極24および反射電極28の各々を平行なストライプ状の複数の部分から形成し、透明電極24を形成するストライプと反射電極28を形成するストライプとを互いに交差させることで形成される。上記交差の態様としては、直交させることが好ましい。これにより、有機EL素子は、マトリクス駆動を行うことができ、即ち、透明電極24の特定のストライプと、反射電極28の特定のストライプとに電圧が印加された時に、それらのストライプが交差する部分において有機EL層26が発光する。
これに対し、一方の電極(たとえば、透明電極24)を、ストライプパターンを持たない一様な平面電極とするとともに、他方の電極(たとえば、反射電極28)を各発光部に対応するような複数の部分電極にパターニングしてもよい。この場合には、各発光部に対応する複数のスイッチング素子を形成して各発光部に対応する部分電極に1対1で接続して、いわゆるアクティブマトリクス駆動を行うことができる。
<実施形態2>
図2は、本発明の有機ELデバイスの他の例を示す断面図である。図2に示す例は、カラーフィルター層14(および、存在する場合にはブラックマトリクス)を覆う平坦化層30が形成されている点を除いて、図1に示す例と同様である。
(平坦化層30)
平坦化層30は、カラーフィルター層14によってもたらされる段差を補償するための層である。また、有機EL素子からの光が平坦化層30を通って外部へと放射させることから、平坦化層30の材料は優れた光透過性を有することが必要である。具体的には、波長400〜800nmの光に対して50%以上の透過率を有することが好ましく、85%以上の透過率を有することがより好ましい。さらに、平坦化層30の上面に第1ガスバリア層16を形成するので、平坦化層30にはスパッタ耐性も要求される。
平坦化層30は、一般的には塗布法(スピンコート、ロールコート、ナイフコートなど)で形成される。その際、適用可能な材料としては、熱可塑性樹脂(アクリル樹脂(メタクリル樹脂を含む)、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレートなど)、メタクリル酸樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルサルホン、ポリビニルアルコールおよびその誘導体(ポリビニルブチラールなど)、ポリフェニレンエーテル、ノルボルネン系樹脂、イソブチレン無水マレイン酸共重合樹脂、環状オレフィン系樹脂)、非感光性の熱硬化型樹脂(アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂)、または光硬化型樹脂を用いることができる。
平坦化層30を形成した後に、透明基板12、カラーフィルター層14および平坦化層30の積層体(存在する場合にはブラックマトリクスを含む)を高温加熱して、カラーフィルター層14および平坦化層30中に残存する水分を十分に除去することが、有機ELデバイス完成品の安定性を向上させるために好ましい。あるいはまた、平坦化層30を形成する前にカラーフィルター層14(存在する場合にはブラックマトリクスを含む)を高温加熱してカラーフィルター層14中の水分の除去を行い、さらに平坦化層30の形成後に再び高温加熱して平坦化層30中に残存する水分の除去を行ってもよい。
平坦化層30は、カラーフィルター層14とオーバーラップしていない領域において0.5〜3μm、より好ましくは1〜2μmの膜厚を有して、複数種のカラーフィルター層14によってもたらされる段差を補償し、平坦な上平面を提供することができる。
第1ガスバリア層16は、カラーフィルター層14(存在する場合にはブラックマトリクスを含む、また、形成する場合には平坦化層30を含む)中に残存する水分の影響が色変換層18に及ぶのを防いだり、さらに上層の第2ガスバリア層22との密着性を高めたりするために、カラーフィルター層14(形成する場合には平坦化層30)と色変換層18との間に形成することが好ましい。
以下に、実施例により、本発明の効果を実証する。
<有機ELデバイスの形成>
[実施例1]
実施例1の有機ELデバイスは、図2に示す構造に従い作製した。
厚さ0.7mmのガラス基板からなる透明基板12を純水中で超音波洗浄、乾燥させた後に、さらにUVオゾン洗浄した。洗浄済の透明基板12に対して、スピンコート法を用いてカラーモザイクCK−7800(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を塗布し、フォトリソグラフ法を用いてパターニングを行い、幅0.09mm、長さ0.3mmを有する複数の開口部が、幅方向ピッチ0.11mmおよび長さ方向ピッチ0.33mmで配列されている膜厚1μmのブラックマトリクスを形成した。
引き続いて、赤色、緑色および青色の各カラーフィルター層を、それぞれ、カラーモザイクCR−7001、CG−7001、およびCB−7001を用いて形成した。それぞれのカラーフィルター層材料を塗布した後に、フォトリソグラフ法を用いてパターニングして幅0.10mm、膜厚1μm(透明基板12上)の複数のストライプ状部分がピッチ0.33mmで配列されている赤色カラーフィルター層14R、緑色カラーフィルター層14G、および青色カラーフィルター層14Bを形成した。この構造において、ブラックマトリクスの複数のストライプ状部分のそれぞれは、その側辺から0.005mmの領域において、カラーフィルター層14のいずれかにオーバーラップされた。
次に、透明保護コーティング剤NN810L(JSR製)をスピンコート法によって塗布および露光して、カラーフィルター層14およびブラックマトリクスを覆う平坦化層30を形成した。ブラックマトリクスと接触する領域における平坦化層30の膜厚は1.5μmであった。
以上のように得られた平坦化層30以下の層を有する積層体を、乾燥窒素雰囲気(水分濃度1ppm以下)下、20分間にわたって200℃に加熱して、残存する可能性のある水分を除去した。
次に、ACスパッタ法を用いて膜厚300nmのSiO2膜を積層して、第1ガスバリア層16を得た。ターゲットとして、ホウ素ドープ型のSiターゲットを用いた。スパッタガスは、圧力1PaのAr/O2混合ガスを用い、Ar流量を200SCCM、O2流量を80SCCMに設定した。ターゲット−対向電極間に3.5kWの電力を印加した。
さらに、第1ガスバリア層16を形成した積層体を、真空蒸着装置に接続されているロードロック室を介して、減圧状態に保たれている真空蒸着装置内に搬送した。この真空蒸着装置には有機材料を蒸着するための有機蒸着室と金属または金属酸化物などの無機材料を蒸着するための無機蒸着室が備えられていた。この真空蒸着装置に接続されているロードロック室を介する方法によって当該積層体を搬入および搬出する場合、有機蒸着室および無機蒸着室は減圧状態に保ったまま、積層体を、有機蒸着室、無機蒸着室、ロードロック室、装置外との間を移動させることが可能である。
まず、積層体を有機蒸着室内の上方にある抵抗加熱方式の熱板に装着した。この有機蒸着室には、抵抗加熱式蒸着源に装着されている。また、当該抵抗加熱式蒸着源は、色変換層18の材料である色変換色素(DCM−1)を入れたモリブデン製坩堝が有機蒸着室内の下方に位置する当該積層体と向かい合って設置されたものである。ここで、積層体と坩堝との間隔は基板長さの4倍とした。有機蒸着室内の減圧状態を維持したまま、比例制御式温度コントローラを利用して積層体を50℃に維持した。
次いで、有機蒸着室内が1×10-4Pa以下の圧力に達している状態で、抵抗加熱法によって色変換色素(DCM−1)を入れた坩堝を340℃に加熱し、0.3Å/sの蒸着速度にてDCM−1を蒸着し、膜厚300nmの色変換層18を形成した。
引き続いて、色変換層18までの層が形成された積層体を、真空を破らずに、無機蒸着室に搬送し、無機蒸着室内の上方にある抵抗加熱方式の熱板に装着した。この無機蒸着室には、抵抗加熱式蒸着源に装着されていた。また、抵抗加熱式蒸着源は、バッファ層20の材料である酸化モリブデン(MoO3)を入れたモリブデン製坩堝が、無機蒸着室内の下方に位置する積層体と向かい合って設置されたものであった。積層体と坩堝との間隔は基板長さの4倍とした。無機蒸着室内の減圧状態を維持したまま、比例制御式温度コントローラを利用して基板を50℃に維持した。
次いで、無機蒸着室内が1×10-4Pa以下の圧力に達した状態で、抵抗加熱法によってMoO3を入れた坩堝を500℃に加熱し、0.1Å/sの蒸着速度にてMoO3を蒸着し、膜厚30nmのバッファ層20を形成した。
そして、プラズマCVD法を用いて膜厚500nmのSiNH膜を積層して、第2ガスバリア層22を得た。原料ガスとして100SCCMのSiH4、500SCCMのNH3、および2000SCCMのN2を用い、ガス圧を80Paとした。また、プラズマ発生用電力として、27MHzのRF電力を0.5kW印加した。
以上のように形成した第2ガスバリア層22の上に、有機EL素子を形成した。最初に、透明電極24として、DCスパッタ法を用いて膜厚200nmのIZO膜を成膜した。ターゲットとしてIn−Zn酸化物を用い、スパッタガスとしてO2およびArを用いた。次いで、シュウ酸水溶液をエッチング液として用いるフォトリソグラフ法によってパターニングを行い、透明電極24を得た。透明電極24は、カラーフィルター層14の上方に位置し、カラーフィルター層14のストライプと同一方向に伸びる複数のストライプ状部分(幅0.1mm、ピッチ0.11mm)から形成された。
次いで、絶縁性コーティング剤フォトニース(東レ株式会社製)を用いてポリイミド膜を形成し、フォトリソグラフ法を用いて、幅0.09mm、長さ0.3mmを有する複数の開口部(有機EL素子の発光部となる部分)が、幅方向ピッチ0.11mmおよび長さ方向ピッチ0.33mmで配列されている絶縁膜を形成した。この際に、絶縁膜の開口部がブラックマトリクスの開口部に対応して位置するようにした。
引き続いて、反射電極分離隔壁の形成を行った。ネガ型フォトレジスト(ZPN1168(日本ゼオン製))をスピンコート法によって塗布し、プリベークを実施し、フォトマスクを用いて透明電極24のストライプと直交する方向に伸びるストライプ形状のパターンを焼き付けた。さらに、110℃のホットプレート上で60秒間にわたってポストエクスポージャベーク、現像を行い、最後に160℃のホットプレート上で15分間にわたって加熱し、反射電極分離隔壁を形成した。得られた反射電極分離隔壁は、逆テーパー形状の断面を有し、透明電極24のストライプと直交する方向に伸びる複数のストライプ形状部から構成された。
以上のように反射電極分離隔壁を形成した積層体を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、および電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10-4Paまで減圧した。正孔注入層として膜厚100nmの銅フタロシアニン(CuPc)、正孔輸送層として膜厚25nmの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層として膜厚30nmのDPVBi、および電子注入層として膜厚25nmのAlq3を積層して、有機EL層26を得た。
その後、真空を破ることなしに、厚さ200nmのMg/Ag(10:1の質量比)膜を堆積させ、幅0.30mm、ピッチ0.33mmの複数のストライプ形状の部分電極からなる反射電極28を得た。
こうして得られたデバイスをグローブボックス内の乾燥窒素雰囲気(水分濃度1ppm以下)下において、封止ガラスとUV硬化接着剤を用いて封止し、有機ELデバイスを得た。
[実施例2]
実施例2の有機ELデバイスは、図1に示す構造に従い作製した。即ち、図2に示す平坦化層16を形成しなかったことを除いて、実施例1と同様の手順で有機ELデバイスを作製した。
[比較例1]
第1ガスバリア層16を形成しなかったことを除いて、実施例1と同様の手順で有機ELデバイスを作製した。
[比較例2]
第1ガスバリア層16および平坦化層30を形成しなかったことを除いて、実施例1と同様の手順で有機ELデバイスを作製した。
[比較例3]
バッファ層20として、膜厚30nmの酸化モリブデン(MoO3)の層を抵抗過熱式蒸着法によって形成する代わりに、膜厚30nmのアルミキノリレート錯体(Alq3)の層を抵抗過熱式蒸着法によって形成した。その他の条件は、実施例1と同様として有機ELデバイスを作製した。
[比較例4]
バッファ層20を形成しなかったことを除いて、実施例1と同様の手順で有機ELデバイスを作製した。
<評価項目>
上記実施例1,2および比較例1〜4の各有機ELデバイスについて、輝度1500cd/m2で白色(初期色度のCIE座標値: x=0.31、y=0.33)発光する条件にて85℃において2000時間にわたって連続駆動し、ダークエリアの発生を観測、評価した。実施例1および比較例3,4については、さらに、初期において、1000cd/m2の輝度の白色光を発する電流密度を測定した。
[実施例1]
得られた有機ELデバイスは、初期において、1000cd/m2の輝度の白色光を発するのに、電流密度68mA/cm2の電流を要した。また、当該デバイスを、輝度1500cd/m2で白色(初期色度のCIE座標値: x=0.31、y=0.33)発光する条件にて85℃において2000時間にわたって連続駆動させたところ、ダークエリアの発生は観測されなかった。
[実施例2]
得られた有機ELデバイスを、輝度1500cd/m2で白色(初期色度のCIE座標値:x=0.31、y=0.33)発光する条件にて85℃において2000時間にわたって連続駆動させたところ、ダークエリアの発生は観測されなかった。
[比較例1]
得られた有機ELデバイスを、輝度1500cd/m2で白色(初期色度のCIE座標値:x=0.31、y=0.33)発光する条件にて85℃において2000時間にわたって連続駆動させた。その結果、初期においてダークエリアの発生は観測されなかったものの、1100時間が経過したところでダークエリアの発生が観測された。
[比較例2]
得られた有機ELデバイスを、輝度1500cd/m2で白色(初期色度のCIE座標値:x=0.31、y=0.33)発光する条件にて85℃において連続駆動させた。その結果、初期においてダークエリアの発生は観測されなかったものの、1300時間が経過したところでダークエリアの発生が観測された。
[比較例3]
得られた有機ELデバイスは、初期において、1000cd/m2の輝度の白色光を発するのに、電流密度85mA/cm2の電流を要した。このため、実施例1に比べ、電流効率が低下しており、同じ輝度の発光を得るのに大きな電流が必要であるといえる。また、得られた発光色は、実施例1に比べ、Alq3の吸光度が特に大きい波長400nm付近の青色成分が特に小さかった。また、Alq3のフォトルミネセント発光のピーク波長である550nm付近に極大波長をとる緑色の発光成分が見られた。得られたデバイスを、輝度1500cd/m2で白色(初期色度のCIE座標値:x=0.31、y=0.33)発光する条件にて85℃において2000時間にわたって連続駆動させた。その結果、ダークエリアの発生は観測されなかったものの、画素部および非画素部においてバッファ層20と第2ガスバリア層22との密着性不良に伴ってバッファ層20および色変換層18が部分的に剥離した箇所があった。
[比較例4]
得られた有機ELデバイスは、初期において、1000cd/m2の輝度の白色光を発するのに、電流密度109mA/cm2の電流を要した。このため、実施例1に比べ、電流効率が低下しており、同じ輝度の発光を得るのに大きな電流が必要であるといえる。これは、色変換層18の形成に引き続いて第2ガスバリア層22をプラズマCVD法によって製膜する際の、プラズマ、高エネルギー粒子(中性原子またはイオン化原子)、高速電子、または紫外線によるダメージによって、色変換層18の色変換色素の分解および色変換能の低下が起こったことが原因と考えられる。得られたデバイスを、輝度1500cd/m2で白色(初期色度のCIE座標値:x=0.31、y=0.33)発光する条件にて85℃において2000時間にわたって連続駆動したが、ダークエリアの発生は観測されなかった。
本発明によれば、第1ガスバリア層およびバッファ層の材料選択に着眼することで、高精細性かつ高視認性を達成した多色表示可能な有機ELデバイスを提供することができる。従って、本発明は、近年、益々高精細度が要求される表示用デバイスに適用可能な点で有望である。
本発明の有機ELデバイスの一例を示す断面図である。 本発明の有機ELデバイスの一例を示す断面図である。 色変換方式の有機ELデバイスの構造の一例を示す断面模式図である。
符号の説明
12,42 透明基板
14(R,G,B),44(R、G、B) カラーフィルター層
16 第1ガスバリア層
18,46(R,G,B) 色変換層
20 バッファ層
22 第2ガスバリア層
24,52 透明電極
26,54 有機EL層
28,56 反射電極
30,48 平坦化層
50 ガスバリア層

Claims (5)

  1. 透明基板と、1種または複数種のカラーフィルター層と、第1ガスバリア層と、色変換層と、バッファ層と、第2ガスバリア層と、透明電極と、有機EL層と、反射電極とを備え、前記色変換層、ならびに前記第1ガスバリア層および前記第2ガスバリア層がドライプロセスにより形成されている有機ELデバイスにおいて、
    前記第1ガスバリア層がSiO2、SiN、またはAl23からなり、前記バッファ層が透明酸化物を含むことを特徴とする、有機ELデバイス。
  2. 前記透明酸化物が、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化ルテニウム、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化プラセオジウム、および酸化チタンからなる群から選択された1種または複数種の金属酸化物であることを特徴とする、請求項1に記載の有機ELデバイス。
  3. 前記バッファ層が抵抗加熱蒸着法または電子ビーム加熱蒸着法によって形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の有機ELデバイス。
  4. 前記色変換層が蒸着法によって形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の有機ELデバイス。
  5. 前記1種または複数種のカラーフィルター層と前記第1ガスバリア層との間に、平坦化層をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の有機ELデバイス。
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