JP2009163904A - バックライト用輝度向上装置、及びその製造方法 - Google Patents

バックライト用輝度向上装置、及びその製造方法 Download PDF

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一 山下
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陽二 小野
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Abstract

【課題】輸送時に光拡散シートとレンズシートとが擦れ合って該シートに擦り傷が付いて明るさムラが引き起こされたりすることが無く、かつ、温度・湿度などの環境変化が大きく起きても輝度向上シートにシワが生じ難くて明るさムラが引き起こされることも無く、更には大型画面の表示装置に好適であって、しかも製造が簡単で、低廉なコストで得られるバックライト用輝度向上装置を提供することである。
【解決手段】光拡散シートとレンズシートとを具備したバックライト用輝度向上装置の製造方法であって、光拡散シート上に透明接着層を設ける透明接着層積層工程と、前記透明接着層上に反射層を設ける反射層積層工程と、レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が前記反射層を貫通して前記透明接着層に到達するように該レンズシートを前記光拡散シートに対して押圧する押圧工程とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明はバックライト用輝度向上装置に関する。例えば、液晶表示装置や看板などのバックライトに用いられるバックライト用輝度向上装置に関する。
液晶表示装置のバックライトとして、例えば背面光源と拡散シートとを備えた直下型の面光源が知られている。すなわち、液晶表示装置では、観察者正面の明るさが重要である為、バックライトの前面に輝度向上の為のレンズシートを設けることが提案されている。
例えば、プリズムシートを利用する方法が提案(特開昭62−144102号公報)されている。又、輝度を更に向上させる目的や左右と上下の視野角を別々に制御する目的で、シートを複数用いることが提案(特開平9−197109号公報)されている。又、バックライトとして、例えば端部に設けられた光源からの光を平面方向に伝達する導光板を使用した、所謂、エッジライト式の面光源も提案(特開平8−221013号公報)されている。又、離れた場所にいる観察者に画像を送ることができる変調装置を有する電子光学ディスプレーに使用するバックライト組立体であって、(a)光発生装置と、(b)前記光発生装置と前記変調装置との間で接近して配置された開口装置と、(c)前記開口装置と前記変調装置との間に配置された第1の平行化装置であって、前記開口装置に接近した平坦な光入力面と、前記光入力面から離れそれと平行で光入力面より大きい表面積の平坦な光出力面とを有し、前記光線は全反射によって前記第1の平行化装置を通って伝えられほぼ平行なパターンで前記光出力面から出る第1の平行化装置と、(d)前記第1の平行化装置と前記変調装置との間に配置された光入力面を有する第2の平行化装置であって、前記光入力面は、前記第1の平行化装置から前記ほぼ平行化された光線を受けると共に屈折を介して光線を伝達し、前記変調装置にさらに平行なパターンで前記光線を向ける第2の平行化装置と を有するバックライト組立体も提案(特表平9−505412号公報)されている。又、照明装置であって、(a)光源と、(b)光源に極めて近接して配置され且つ少なくとも1つのマイクロプリズムを含む光指向組立体であって、同マイクロプリズムは、光源から射出された光を受け入れる入射面と、同入射面から遠位にあり且つ同入射面と平行な射出面と、同入射面と射出面との間に配設され且つ同入射面及び射出面に隣接し、同入射面に対して鈍角の傾斜角度を形成しており、更に、同入射面によって受け入れられた光線を全反射させるように配置された、少なくとも1つの側壁とを含む光指向組立体と、(c)前記側壁を光が通過するのを遮断するための少なくとも1つの遮光手段とを含む照明装置も提案(特表2000−507736号公報)されている。
特開昭62−144102号公報 特開平9−197109号公報 特開平8−221013号公報 特表平9−505412号公報 特表2000−507736号公報
ところで、背面光源、光拡散シート、及び輝度向上シート等から構成された直下型の面光源では、光拡散シートと輝度向上シートと言った複数枚のシートが使用されている。この為、バックライトを組み立てる際の取扱いが煩雑である。
更には、バックライトあるいは液晶表示装置を輸送する際の振動で、二つのシートが互いに擦れ合ったりする。この結果、擦り傷が付き、明るさムラを引き起こす問題の有ることが判って来た。
又、輝度向上シートが薄い場合、温度や湿度などの環境変化によって、輝度向上シートにシワが生じることが判って来た。そして、このようなシワは明るさムラを引き起こす問題の有ることが判って来た。
尚、例えば前記特許文献3等の如く、導光板と輝度向上シートとを貼り合わせた構成であれば、このような問題は改善できる。しかしながら、近年、液晶表示装置は、そのサイズが大きくなっている。そして、エッジライト式の面光源は、直下型の面光源に比べ、画面サイズの大型化に不向きである。従って、大型の画面、例えば対角32インチ以上の画面サイズにおいて、前記特許文献3の如きのエッジライト式のバックライトを採用する事は困難であった。
従って、本発明が解決しようとする課題は上記問題点を解決することである。
特に、輸送時に光拡散シートとレンズシートとが擦れ合って該シートに擦り傷が付いて明るさムラが引き起こされたりすることが無く、かつ、温度・湿度などの環境変化が大きく起きても輝度向上シートにシワが生じ難くて明るさムラが引き起こされることも無く、更には大型画面の表示装置に好適であって、しかも製造が簡単で、低廉なコストで得られるバックライト用輝度向上装置を提供することである。
前記の課題は、
光拡散シートとレンズシートとを具備したバックライト用輝度向上装置の製造方法であって、
光拡散シート上に透明接着層を設ける透明接着層積層工程と、
前記透明接着層上に反射層を設ける反射層積層工程と、
レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が前記反射層を貫通して前記透明接着層に到達するように該レンズシートを前記光拡散シートに対して押圧する押圧工程
とを具備することを特徴とするバックライト用輝度向上装置の製造方法によって解決される。
特に、光拡散シートとレンズシートとを具備したバックライト用輝度向上装置の製造方法であって、
光拡散シート上に透明接着層を設ける透明接着層積層工程と、
前記透明接着層上に反射層を設ける反射層積層工程と、
レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が前記反射層を貫通して前記透明接着層に到達するように該レンズシートが前記光拡散シートに対して押圧され、この押圧は、該レンズシートのレンズ部と該透明接着層とが接続されると共に、該レンズシートのレンズ部側面と該反射層とで囲まれる領域に空気層が残る程度の押圧である押圧工程
とを具備することを特徴とするバックライト用輝度向上装置の製造方法によって解決される。
又、光拡散シートとレンズシートとを具備したバックライト用輝度向上装置であって、
前記光拡散シートには透明接着層が積層され、前記透明接着層には反射層が積層されてなり、
前記反射層を貫通した前記レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が、前記透明接着層によって接合されてなる
ことを特徴とするバックライト用輝度向上装置によって解決される。
特に、光拡散シートとレンズシートとを具備したバックライト用輝度向上装置であって、
前記光拡散シートには透明接着層が積層され、前記透明接着層には反射層が積層されてなり、
前記反射層を貫通した前記レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が、前記透明接着層によって接合されてなり、
前記レンズシートのレンズ部側面と前記反射層とで囲まれる領域に空気層を有する
ことを特徴とするバックライト用輝度向上装置によって解決される。
本発明のバックライト用輝度向上装置は、光拡散シートとレンズシートとが透明接着層によって接着(貼着:一体化)された構成である。
従って、輸送時に振動や揺れ等の外力が作用しても、シートが互いに擦れて傷付くことは起きない。この為、傷付きに起因する明るさムラが引き起こされ無い。かつ、温度・湿度などの環境変化が大きく起きても、シートにシワが生じ難い。この為、シワ発生に起因する明るさムラが引き起こされ難い。
更には、光拡散シートとレンズシートとが一体になっていることから、バックライトへの組込みが容易である。そして、低廉なコストでバックライト装置が得られる。
又、画面サイズの大型化にも好適である。
本発明はバックライト用輝度向上装置の製造方法である。特に、光拡散シートとレンズシート(例えば、レンチキュラーレンズシート)とを具備したバックライト用輝度向上装置(輝度向上シート)の製造方法である。そして、光拡散シート上に透明接着層を設ける透明接着層積層工程を有する。又、前記透明接着層上に反射層を設ける反射層積層工程を有する。尚、透明接着層積層工程と反射層積層工程とは、順に行われても良く、或いは同時に行われても良い。そして、反射層積層工程によって反射層が設けられた後、レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が前記反射層を貫通して前記透明接着層に到達するように該レンズシートを前記光拡散シートに対して押圧する押圧工程を有する。前記押圧工程は、好ましくは、レンズシート(例えば、レンチキュラーレンズシート)のレンズ部(例えば、レンチキュラーレンズ部)と透明接着層とが接続(接着)されると共に、レンズシートのレンズ部側面と反射層とで囲まれる領域に空気層が残る程度に押圧される工程である。
上記製造工程を経て次の構成のバックライト用輝度向上装置(輝度向上シート)が得られる。すなわち、光拡散シートとレンズシート(例えば、レンチキュラーレンズシート)とを具備したバックライト用輝度向上装置(輝度向上シート)が得られる。特に、光源側から光拡散シートとレンズシート(例えば、レンチキュラーレンズシート)とが順に配置・一体化(接着・一体化)されたバックライト用輝度向上装置(輝度向上シート)が得られる。前記光拡散シートには、その出射面側に透明接着層が積層されている。前記透明接着層上には反射層が積層されている。前記レンズシート(例えば、レンチキュラーレンズシート)は、その入射面側に複数個のレンズ部(例えば、レンチキュラーレンズ部)を有する。そして、前記反射層を貫通した前記レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が、前記透明接着層によって接合(貼着)されている。そして、レンズ部と透明接着層との界面部(接触部)が透光部(開口部)となっている。又、前記レンズ部と前記透明接着層との界面部、即ち、前記透光部(開口部)以外の領域が、前記反射層で遮られている。又、更に好ましくは、レンズシートのレンズ部側面と反射層とで囲まれる領域に空気層を有する。
以下、更に、詳細に説明する。
図1は、本発明のバックライト用輝度向上装置(バックライト用輝度向上シート)の概略図である。
光源1から出射した光は、光源側に位置した拡散シート(光拡散シート;光源側拡散シート)2に入光する。そして、入光した光は拡散シート2によって拡散され、面内の輝度が均一化される。
拡散シート2によって拡散された光の一部は、透明接着層3とレンズシート(レンチキュラーレンズシート)4のレンズ部(レンチキュラーレンズ部)4aとの接触対応部分(界面対応部分:開口部:透光部:後述の反射層6と反射層6との間の領域)5に入射する。
レンチキュラーレンズシート4のシート面(図1中、シート上面)に対して垂直に近い角度(小さい入射角)で開口部(透光部)5に入射した光は、そのままレンズ部4a内を直進し、シート面に対し垂直に近い角度(小さい出射角)で出射する。シート面に対し大きい入射角で開口部5に入射した光は、レンズ部4a内を直進後、レンズ部4aの斜面(図1では放物面)で反射され、シート面に対し垂直に近い角度(小さい出射角)で出射する。従って、レンチキュラーレンズシート4の開口部5に入射した光は正面(図1中、上面)方向に集光される。
一方、拡散シート2により拡散された光の一部は、開口部5以外の反射層6で反射される。反射層6で反射された光は、拡散シート2内に反射・拡散される。この反射・拡散光は、再び、レンチキュラーレンズシート4の開口部5に入射する。そして、正面方向に集光されて出射する。尚、レンチキュラーレンズシート4の開口部5に入射しなかった残りの反射・拡散光は上記過程を同様に経る。尚、光が反射層6で反射され、再び、レンチキュラーレンズシート4の開口部5から出射する現象を光の再利用と称することがある。
以上の如く、本発明のバックライト用輝度向上装置(輝度向上シート)は、拡散シート2により光を拡散して面内の輝度を均一化し、更に出射面側に配置されたレンチキュラーレンズシート4により正面方向に集光が行なわれるので、高い正面輝度を実現できる。
尚、光源1の背面に反射シート(反射装置:図示せず)を設けると、光源1からの光を有効に利用できる。又、光の再利用において、拡散シート2内で出射側に拡散反射されず、光源1側へ到達した光を有効に利用できる。従って、反射装置を設けておくことは好ましいことである。
レンズ部(レンチキュラーレンズ部)4aの断面形状は、開口部5から様々な角度で入射した光を正面方向へ出射する形状であれば、如何なる形状でも良い。別の見方をすれば、輝度向上シート(レンチキュラーレンズシート4)の出射面側から該シート面に対して垂直方向に平行光を入射した時、開口部5のみに集光する反射面を有する形状であれば良い。例えば、図1に示される略放物線形とか、図3に示される台形が好ましい例として挙げられる。又、図4,5に示される如く、曲線形(断面が曲線形)と直線形(断面が直線形)を、適宜、組み合わせることも出来る。
レンズ部4aにおける開口部5は、前記放物線の焦点近傍、より詳細には、レンズ部4aの頂点から焦点まで距離の約0.8〜2.5倍付近に形成されることが好ましい。すなわち、このような形状にした場合、より効果的に正面方向の輝度を向上できたからである。尚、貼り合せによりレンズ部(レンチキュラーレンズ部)4aの断面形状が変形した場合、或いは不明瞭になった場合、前記レンズ部4aの頂点はレンズ斜面の形状から求められる仮想的な頂点で代用される。
レンズ部4a間の空気部7界面と接するレンズ斜面(側面)の入射面側に最も近い箇所おける角度は、開口部5中央を通る光に対して臨界角以上とすることが好ましかった。これは、レンズ斜面で全反射が生じ易く、光の利用効率が高くなったからである。同じような理由で、レンズ部4aを構成する材料は屈折率が1.5以上の材料であることが好ましかった。
レンズ部(レンチキュラーレンズ部)4aの高さ(透明接着層3と反射層6との界面からレンズ部4a間の谷間の位置までの高さ(距離))は、正面方向の輝度と視野角とを考慮して決定する。但し、レンズ部4aのピッチの0.5〜3倍程度が好ましかった。これは、これより高さが低いと、正面方向の輝度を向上する効果が不十分となる場合が有ったからによる。逆に、これより高さが高いと、視野角が過度に狭くなり、又、成形が困難になったからである。
レンズ部4aの成形や接着面のムラに起因する明るさムラ、特に斜め方向における明るさムラが目立つことが有る。このことが図2によって説明される。図2は、或るレンズ部4aの間の開口部(透光部)5の端部(図2中A)に光が斜めに入射し、同一レンズ部4aの反対側のレンズ谷部(図2中B)近傍を通過する光の経路を示す概略図である。点A及び点Bを通る光線Lは輝度向上シートの出射面において臨界角で入射しているものとする。レンズ部4aの高さが過度に低い場合(図2中、破線で示す場合)、臨界角以上で通過する光線が多くなる為、出射面において全反射した光は、レンズ部4aや反射層6で反射・散乱された後、観察側に出射し、正面方向の輝度向上には寄与しない。逆に、レンズ部4aの高さが過度に高い場合(図2中、点線で示す場合)、臨界角以上で入射する光が無い為、正面方向の輝度は向上するものの、視野角が過度に狭くなる。視野角特性は、図2中、点A及び点B’を通過する光線L’より大きい角度で出射が殆ど無い、所謂、カットオフ特性となる。この為、レンズ部4aの成形や貼り合せの工程での開口部5の幅のバラツキが、そのまま、カットオフ角のバラツキに影響を及ぼす。この結果、カットオフ角付近での明るさムラが顕著になる。従って、レンズ部4aの高さは、図2中の点B(光線が臨界角で通過する点B)の高さの0.8〜1.5倍程度に設定されることが好ましい。
レンズシート4におけるレンズ部4aのピッチは30μm〜300μmであることが好ましかった。すなわち、30μm未満の小さな場合には、製造が困難である。逆に、300μmを越えて大きな場合には、液晶画面の画素ピッチとレンズピッチとが干渉して見えるモアレ模様が目立つようになったからである。
開口部(透光部)5の幅はレンズ部4aのピッチの20%〜50%であることが好ましかった。すなわち、レンズピッチの20%未満の小さな場合には、接着幅が小さく、成形が困難になったからである。逆に、50%を越えて大きくなった場合には、正面方向の輝度を向上する効果が不十分となったからである。開口部5の幅は、シート中央部と端部とで異なっても良い。すなわち、端部における開口部5の幅を中央部における開口部5の幅より大きくした場合、端部の視野角が広がり、正面から画面を見た場合、端部が暗くなることを防ぐことが出来たからである。
レンチキュラーレンズシート4の出射面には、傷付き防止やモアレ防止などの為、正面方向の輝度向上に悪影響を及ぼさない程度の拡散層を設けても良い。又、視野角特性を更に調整する為、微細な表面凹凸を設けても良い。レンチキュラーレンズ部4aの配列方向と同じ配列方向に出射面レンズ列(例えば、プリズム列)を設けても良い。又、水平と垂直の視野角特性を、各々、調整する為、レンチキュラーレンズ部4aの配列方向と交差する配列方向に出射面レンズ列を設けても良い。
レンチキュラーレンズシート4の厚みには格別な制限は無い。但し、レンズ部4aの高さの1.5倍以上であることが好ましかった。すなわち、前記値より小さな場合には、レンズ列に沿って裂けが生じる場合が有った。この為、輝度向上シートの取扱い時に注意が要求されたからである。すなわち、耐久性に問題が認められたからである。
拡散シート2に積層された反射層6は、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウムなどの白色顔料を混合した白インク、金属粉末を混合した反射性のインクと言った塗料を塗布することで構成できる。或いは、金属薄膜層を蒸着などで構成しても良い。塗布によって設ける場合には、透明接着層3と反射層6とを同時に重層塗布することでも構成できる。勿論、透明接着層3を設けた後で反射層6を設けても良い。
反射層6は、光を十分に反射する厚みが有れば良い。例えば、白インクの場合には、反射層6の厚みは5μm以上であることが好ましかった。但し、反射層6が過度に厚い場合は、空気界面と接するレンズ斜面の面積割合が小さくなる。その結果、全反射を利用して光線を反射することが困難になった。従って、反射層6は20μm以下の厚さであることが好ましい。尚、反射層6を塗布によって構成する場合、例えば白色インク等における基材としては、熱硬化性樹脂、溶剤型接着剤、紫外線硬化性樹脂などが好ましい。
拡散シート2に積層された透明接着層3は、レンズ部4aと略同一の屈折率を持つ材質で構成することが好ましい。なぜならば、レンズ部4aと略同一の屈折率を持つ材質で構成した場合、光学設計が容易になるからである。透明接着層3は、レンズ部4aの頂点から開口部5までの距離以上の厚さを持つことが必要である。但し、上限値には格別な制約は無い。しかしながら、過度に厚い場合、拡散シート2とレンズシート4とを押圧して貼り合わせる工程において、押圧力にムラが生じると、レンズ部4aの頂点から開口部5までの距離にもムラが生じる。従って、透明接着層3の厚みをレンズ部4aの頂点から開口部5までの距離と同程度にすることが好ましい。又、透明接着層3は、透明接着剤を塗布したり、或いは透明な粘着シートを貼ることなどで構成される。
拡散シート2の出射面側(図1中、上面側)は、貼り合せを考慮すると、平坦であることが好ましい。尚、貼り合せ前の取扱いによる傷付き防止や接着力の向上の為、出射面側にレンズシート4のレンズピッチよりも微細な凹凸を設けても良い。
拡散シート2の入射面側は平坦であっても良いし、微細な凹凸形状やレンズ列が形成されていても良い。背面光源1が線状光源、又は点状光源が線状に配列された光源である場合、拡散シート2の入射面側には、線状光源、又は点状光源の配列長手方向と平行なレンズ列を設けることが好ましい。なぜならば、面内の輝度が均一化されるからである。
拡散シート2は、例えば光拡散剤を混入した合成樹脂製シートで構成できる。ここで、光拡散剤を用いるのは、次のような理由に基づく。拡散シート2の光拡散力がその表面形状のみによる場合、反射層6で反射された光が拡散シート2で十分には出射面側に拡散・反射されず、光の再利用効率が高まらないからである。
拡散シート2を複数層構成とし、入射面側(図1中、下面側)の拡散力が出射面側(図1中、上面側)の拡散力より大きな層とすることは好ましい例である。例えば、出射面側が透明層、入射面側が拡散剤含有層とする構成である。このようにした場合、再利用される光がレンズシート4の開口部5に入射する確率が高くなり、光の利用効率が高くなった。尚、拡散力が小さい(或いは、無い)層の厚みはレンズピッチの約0.5倍以上は有ることが好ましい。
レンズシート4は公知の製造方法によって製造できる。例えば、押出法や、紫外線硬化性樹脂を用いた転写法によって製造できる。
尚、上記においては、拡散シート2にレンチキュラーレンズシート4を貼り合せる構成としたが、レンチキュラーレンズシート4を、一旦、基材シートに貼り合せ、拡散シート2と重ね合わせても、同様に、光の再利用効果が発揮される。又、前記貼り合わせたレンチキュラーレンズシート4と拡散シート2との間に別の拡散シートや偏光性シートを重ね合わせてもよい。
以下、より具体的な実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明が下記の実施例に限定されるものでないことは当然のことである。
[実施例]
先ず、下面側から全厚の90%の領域まで光拡散剤(平均粒径8μmの架橋スチレン系微粒子)が均一に5wt%含有されていると共に、それより上側の領域には光拡散剤が含有されていない全厚2mmの拡散シート2を用意した。尚、拡散シート2はスチレン・メタクリル酸メチル共重合体系樹脂製のものであって、該シート2の光屈折率は1.55であった。
そして、拡散シート2の光拡散剤が含有されていない側の面上に、10μm厚の透明接着層(アクリル系粘着シート)3を剥離転写により設けた。続いて、透明接着層3上に、酸化チタン含有塗料を塗布し、10μm厚の反射層6を設けた。
一方、レンチキュラーレンズシート4を用意した。
そして、レンチキュラーレンズシート4のレンズ部4aを拡散シート2の反射層6に当てて押圧力を加えた。すなわち、レンズ部4aの先端部によって反射層6を押し退け、レンズ部4aの先端部を反射層6を貫通させて透明接着層3に到達(レンズ部4aの先端部を透明接着層3によって拡散シート2に接着(貼着))させると共に、レンズ部4aの側面と反射層6とで囲まれる領域7に空気が残るようにした。
尚、レンチキュラーレンズシート4の諸特性、及び押圧による接着(貼着)後のレンズ部4aの諸特性は下記の表−1に示すものであった。
表−1
レンズ部4aのピッチ 0.080mm
レンズ部4aにおける光屈折率 1.55
レンズ部4aの側面形状(断面形状) y=(83.33/2)xで表される放物線の形状(但し、yはレンズ部4aの高さ、xはレンズ部4aの幅方向の距離。原点はレンズ部4aの頂点。)
レンズ部4a先端から開口部5までの距離 0.006mm
開口部5の幅 0.024mm(開口率:30%)
レンズ部4aの端部高(透明接着層3と反射層6との界面からレンズ部4a間の谷間点の位置までの高さ(距離)) 0.067mm
レンズ部4aの端部角(レンズ部4a間の谷間点での接線の角度)73.3°
上記のようにして得られたバックライト用輝度向上シートの視野角特性を調べたので、その結果を図6に示す。尚、図6に示される特性のバックライト用輝度向上シートは、レンチキュラーレンズシート4の出射面側に下記の表−2に示される特性の拡散層が設けられたものである。
表−2
ヘイズ 78%
視野半値角α 4.1°
視野1/3値角β 6.0°
視野1/10値角γ 12.9°
図6には、レンチキュラーレンズシート4が貼り合わされていない場合(比較例になるバックライト用輝度向上シート)が点線で示されている。これによれば、本発明になるバックライト用輝度向上シートは、比較例になるものに比べて正面輝度が約1.5倍も有り、視野角特性に優れていることが判る。
又、本発明になるバックライト用輝度向上シートは、レンチキュラーレンズシート4を、透明接着層3及び反射層6が積層された拡散シート2に押し当て、レンズシート4のレンズ部4a先端側が反射層6を貫通して透明接着層3に到達・接着させるのみの簡単な作業で済み、極めて簡単・低コストで得られる。
本発明のバックライト用輝度向上装置の概略図 レンズ部の開口部端部に入射した光の経路を示す概略図 本発明のバックライト用輝度向上装置の他の例の概略図 レンズ部の他の形状例の概略図 レンズ部の他の形状例の概略図 視野角特性の説明図
符号の説明
1 光源
2 拡散シート(光拡散シート;光源側拡散シート)
3 透明接着層
4 レンズシート(レンチキュラーレンズシート)
4a レンズ部(レンチキュラーレンズ部)
5 開口部
6 反射層
7 空気部

特許出願人 株式会社クラレ
代 理 人 宇 高 克 己

Claims (4)

  1. 光拡散シートとレンズシートとを具備したバックライト用輝度向上装置の製造方法であって、
    光拡散シート上に透明接着層を設ける透明接着層積層工程と、
    前記透明接着層上に反射層を設ける反射層積層工程と、
    レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が前記反射層を貫通して前記透明接着層に到達するように該レンズシートを前記光拡散シートに対して押圧する押圧工程
    とを具備することを特徴とするバックライト用輝度向上装置の製造方法。
  2. 押圧工程は、レンズシートのレンズ部と透明接着層とが接続されると共に、レンズシートのレンズ部側面と反射層とで囲まれる領域に空気層が残る程度に押圧される工程である
    ことを特徴とする請求項1のバックライト用輝度向上装置の製造方法。
  3. 光拡散シートとレンズシートとを具備したバックライト用輝度向上装置であって、
    前記光拡散シートには透明接着層が積層され、前記透明接着層には反射層が積層されてなり、
    前記反射層を貫通した前記レンズシートの入射面側のレンズ部先端側が、前記透明接着層によって接合されてなる
    ことを特徴とするバックライト用輝度向上装置。
  4. レンズシートのレンズ部側面と反射層とで囲まれる領域に空気層を有する
    ことを特徴とする請求項3のバックライト用輝度向上装置。
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JP2010156892A (ja) * 2008-12-29 2010-07-15 Cheil Industries Inc 光学要素製造方法

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