JP2009161393A - 単層カーボンナノチューブのカイラリティ選択的可溶化方法 - Google Patents

単層カーボンナノチューブのカイラリティ選択的可溶化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 様々なカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを容易かつ簡便に可溶化させて、カイラリティ選択的に分離することを目的とする。
【解決手段】 本発明によると、様々なカイラリティを有する複数の単層カーボンナノチューブの混合物をポリフェノール含有水溶液中に分散させ、その分散溶液を遠心分離することにより、前記混合物から特定のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを分離する方法が提供される。ポリフェノール含有溶液として、緑茶抽出物含有水溶液、烏龍茶抽出物含有水溶液、紅茶抽出物含有水溶液、及びコーヒー豆抽出物含有水溶液が本発明のカイラリティ選択的分離方法に有効であることを見出した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、様々なカイラリティを有する単層カーボンナノチューブの混合物を特定のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを分離させるための方法に関する。
近年、直径が数ナノメートルから数十ナノメートルの筒状炭素材料であるカーボンナノチューブは、例えば超高集積化が可能な分子素子、水素を始めとする各種ガスの吸蔵材料、電界放出ディスプレー(FED)用部材、電極材料、樹脂成形品用添加材などの機能性材料として注目されている。
このうち、単層カーボンナノチューブ(以下、「SWNTs」と略す)は、グラフェンシートが円筒状に丸まった、直径数nm程度で長さが数μm程度の物質であり、優れた熱的・化学的安定性や力学的強度のみならず、グラフェンシートの巻き方(構造の違い)に応じて金属性や半導体性の電気的性質を示すことから、ナノテクノロジーの様々な分野への応用が期待されている。
SWNTsを構成するグラフェンシートのカイラリティ(らせん度;(n,m))によってSWNTsはアームチェアー型(n,n)、ジグザグ型(n,0)、キラル型(n、m)に分類される(図1)。カイラリティはSWNTsの電気的性質を決定する重要な要素となっており、カイラリティ(n,m)で2n+mが3の倍数のとき、SWNTsは金属性を、2n+mが3の倍数でないとき、半導体性を示すことがわかっている。
このように、カイラリティによってSWNTsの電気的性質が変化するため、特に電子材料への応用の際は各カイラリティのSWNTsごとの合成・分離が非常に重要な課題となる。
現在、SWNTsは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、化学気相成長法(CVD)により合成されている。これらの方法により、SWNTsの直径は使用する金属触媒や合成温度である程度制御できることが知られているが、現在のところ合成の段階で任意のカイラリティを持つSWNTsを作り分けることはほぼ不可能である。
そのため、近年様々なカイラリティのSWNTsの混合物から、特定カイラリティのSWNTsを選択的な単離精製することが望まれるところであるが、いまだ効率的な分離に成功した例はない。この理由には、カーボンナノチューブのカイラリティを識別する可溶化剤の開発が困難であること、また、カーボンナノチューブがバンドル化しているため可溶化・分散化が極めて困難であることが挙げられる。
近年では、様々な可溶化剤を用いてSWNTsを可溶化する試みがなされている。例えば、文献1および非特許文献1及び2には特殊なポリマーを用いたSWNTsの可溶化が報告されており、このポリマーは、SWNTsの表面上に非共有結合的に結合してSWNTsの物理的性状を変化させる。
また、文献2及び非特許文献3にはSWNTsと非共有結合的に結合するポルフィリンダイマー誘導体が開示されている。
しかしながら、これらの方法はいずれも有機溶媒への可溶化であるため、医療などの幅広い用途のためには水溶性溶媒への可溶化の開発が求められている。
一方、β−1,3−グルカンやDNAを用いた水溶性溶媒への可溶化に関する報告はあるが(特許文献3、非特許文献4及び5)、SWNTsの可溶化濃度が低く溶液の安定性が悪いなどの課題が残されている。
また、可溶化の目的であるカイラリティ選択的なSWNTsの分離については、水溶性溶媒における報告は未だない。
したがって、この発明の目的は、SWNTsを水溶性溶媒に可溶化させると共に、様々なカイラリティのSWNTsから効率的かつ効果的に特定のカイラリティの単層カーボンナノチューブを選択的に取り出すことのできる方法を提供することにある。
特開2004−002850号公報 特開2006−265178号公報 特開2005−104762号公報 Fuming Chen Bo Wang、Yuan Chen,and Lain−Jong Li,Nono Letters,Vol.7,No.10,3013−3017(2007) Adrian Nish,Jeong−Yuan Hawng,James Doig,and Robin J.Nicholas,Nature Nanotechnology,Vol.2(2007) Hiroto Murakami,Takuro Nomura,Naotoshi Nakashima,Chemcal Physics Letters,Vol.378,481−485(2003) Alexander Star,David W.Steuerman,James R.Heath and J.Fraser Stoddart,Angew.Chem.Int.Ed.,41,No.14,2508−2512(2002) Oh−Kil Kim,Jongtae Je,Jeffrey W.Baldwin,Steven Kooi,Pehr E.Pehrsson,and Leonard J.Buckley,J.Am.Chem.Soc.,125,4426−4427(2003)
上記目的を達成するべく、より簡単で効率的に単層カーボンナノチューブを可溶化できる方法として、発明者らは偶然にも市販のお茶が単層カーボナノチューブを可溶化することを発見し、様々な実験によりその効果を検証することで本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第一の主要な観点によれば、様々なカイラリティを有する複数の単層カーボンナノチューブの混合物をポリフェノール含有水溶液中に分散させ、前記混合物の少なくとも一部であって特定のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを上記溶液中で個々に分離させることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法が提供される。
可溶化剤として発明者らが最初に発見したのは緑茶である。緑茶は、抗酸化作用を奏する様々な成分、ポリフェノール、ミネラル及びビタミンを含有する。カテキンは、お茶に含まれる最も典型的なポリフェノールであり、このポリフェノールが従来から可溶化剤として用いられている多核芳香族材料であることから、このポリフェノールに気がついた。そして、様々なポリフェノール含有水溶液に単層カーボンナノチューブを混合し、超音波処理及び遠心分離を行った後その上澄み液を回収し、可視・近赤外吸収スペクトル、近赤外発光スペクトルを用いて単層カーボンナノチューブの溶解状態を確認したところ、いずれのポリフェノール含有水溶液についても近赤外発光領域で単層カーボンナノチューブ由来の吸収ピークを確認したものである。
なお、SWNTsの単離が困難である主な理由は、SWNTsの強いファンデルワールス力によるバンドル構造形成に起因する。従って、従来技術では多核芳香族化合物を用いることによりSWNTsのバンドル構造を変化させて、可溶化・分離技術が報告されてきた。しかしながら、水溶液への可溶化に関しては、界面活性剤ミセル形成を用いた試みなどがなされているものの、その溶解度と実験的複雑性の点から課題が残されていた。
すなわち、本発明者らは、緑茶にSWNTsが可溶することを発見したことに起因し、茶葉抽出物含有水溶液中の多核芳香族化合物であるポリフェノールに注目して単層カーボンナノチューブの可溶化について検討したものである。茶葉抽出物やコーヒー豆抽出物は、水溶液溶媒である点、及び、それ自体、人体に全く悪影響がない点で顕著であり、これにより形成された単層カーボンナノチューブ可溶化溶液は様々面に応用可能であることが期待できる。
なお、例えば、通常、茶葉抽出物はカテキン含有量は数パーセントと低くかつ様々な夾雑物が含まれており、可溶化溶液というよりは沈殿物を形成することが予想されるものであった。この点でも、本発明者らが茶葉抽出物を可溶化溶液として利用できることを見出した点は顕著である。
本発明は、様々なカイラリティを有する複数の単層カーボンナノチューブの混合物をポリフェノール含有水溶液中に可溶化・分散させ、前記混合物の少なくとも一部であって特定のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを上記溶液中で個々に分離させることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法である。
さらに、当該方法は、前記で分離された単層カーボンナノチューブのうち所望のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを前記ポリフェノール含有水溶液からカイラリティ選択的に分離させる工程を更に有するものであっても良い。
当該方法の1つの実施形態において、前記分散及び可溶化させる工程は、超音波処理によるものである。
当該方法の1つの実施形態において、前記分離させる工程は、遠心分離によるものである。
当該方法の1つの実施形態において、前記ポリフェノール含有水溶液は、茶葉抽出物含有水溶液であっても良い。
当該方法の1つの実施形態において、前記茶葉抽出物は、例えば緑茶抽出物、ウーロン茶抽出物、又は紅茶抽出物であっても良い。
当該方法の1つの実施形態において、前記ポリフェノール含有水溶液は、例えばカテキン含有水溶液、又はコーヒー豆抽出物含有水溶液であっても良い。
更なる実施形態において、本発明の方法は、個々に分離された単層カーボンナノチューブは金属性カーボンナノチューブを含むものであり、この金属性カーボンナノチューブを前記溶液中から選択的に取り出す工程を有するものである。
さらに、この発明の他の1の実施形態によれば、前記個々に分離された単層カーボンナノチューブは金属性単層カーボンナノチューブを含むものであり、この金属性単層カーボンナノチューブを前記溶液中から選択的に取り出す工程を有するものである。
なお、この発明の他の特徴については、次の、発明を実施するための最良の形態の説明、及び添付した図面を参照することによって当業者にとって明らかとなる。
以下、この発明の一実施形態を図2〜図14を参照して説明する。
前述したように、この発明は、SWNTs(カイラリティの異なる複数の単層カーボンナノチューブの混合物)から効率的かつ効果的に特定のカイラリティの単層カーボンナノチューブを選択的に取り出すことのできる方法を提供することを目的とするものである。この目的を達成するべく、より簡単で効率的に単層カーボンナノチューブを可溶化できる方法として、発明者らは偶然にも市販のお茶が単層カーボナノチューブを可溶化することを発見し、様々な実験によりその効果を検証することで本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第一の主要な観点によれば、様々なカイラリティを有する複数の単層カーボンナノチューブの混合物を茶葉抽出物含有溶液中に分散させ、前記混合物の少なくとも一部であって特定のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを上記溶液中で個々に分離させること(可溶化)を特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法が提供される。
図2は、本発明のカーボンナノチューブのカイラリティ分離工程を示したものである。この図に示すように、まず、SWNTsを茶抽出物含有溶液に加え(ステップS1)、これをバス型ソニケーターを用いて超音波処理し(ステップS2)、SWNTsを可溶化させる。その後、例えば、60,000×gで1時間遠心分離し(ステップS3)、所望のカイラリティのSWNTsを溶離液中に又は沈殿物として分離する(ステップS4,ステップS5)。近赤外吸収スペクトル測定によって、例えば沈殿物中に所望のカイラリティSWNTsが含まれることが確認された場合、更に沈殿物を新たに用意した茶葉抽出物に添加し(ステップS8)、同様に超音波処理(ステップS9)、遠心分離(ステップS10)を行う。その後、上述したように溶離液中または沈殿物として所望のカイラリティのSWNTsを取得する。なお、途中、必要であれば、後で説明する様々な測定を行うことにより、SWNTsが可溶化しているか、及び所望のカイラリティのSWNTsが分離しているかを確認するようにしても良い。
次に、本発明者らが、SWNTsの可溶化剤として茶葉抽出物含有水溶液に注目した理由及びその効果の検証について詳しく説明する。
前述したように、可溶化剤候補として発明者らが最初偶然に発見したのは緑茶である。緑茶は、抗酸化作用を奏する様々な成分、ポリフェノール、ミネラル及びビタミンを含有する。カテキンは、お茶に含まれる最も典型的なポリフェノールであり、このポリフェノールが従来から可溶化剤として用いられている多核芳香族化合物に属することから、このポリフェノールの可溶化の可能性に気がついたものである。そして、様々な茶葉抽出物含有水溶液、及びコーヒー豆抽出物含有水溶液に単層カーボンナノチューブを混合し、超音波処理及び遠心分離を行った後その上澄み液を回収し、吸収スペクトル、近赤外発光スペクトルを用いてSWNTsの分散状態を確認したところ、いずれのカテキン含有水溶液についても近赤外領域でSWNTs由来の吸収ピークを確認したものである。
SWNTsの可溶化
ここで、発明者らが前記緑茶のサンプルとして用いたのは、サントリー販売、商品名「伊右衛門(登録商標、以下同様) 濃いめ」である。茶葉抽出液に含まれる浮遊成分を取り除くため、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)メンブレンフィルター0.2μmを用いて各茶葉抽出溶液を濾過した。濾過した各茶葉抽出溶液5mLに、約0.5mgの未精製の単層カーボンナノチューブ(raw−HiPco(商品名))を加え、バス型ソニケーターを用いて1時間超音波処理を行った。その後、60,000×gで1時間遠心分離し(日立工機 CS100GXL)、上澄み溶液を回収した、これらの溶液を用いて、近赤外吸収スペクトル測定を行った。
図3は、近赤外吸収スペクトルの測定結果を示したものである。この測定結果から明らかなように、緑茶抽出物を用いた場合のSWNTs溶液の吸収スペクトルは(線B)、対照として用いた界面活性剤SDS(Sodium dodecyl sulphate)(線R)と同形の吸収ピークを示した。この結果より、SWNTsは緑茶抽出物溶液において孤立して可溶化していることが示唆された。また、緑茶抽出物の吸収波長は、界面活性剤を用いたときと比較して22〜29nm程度長波長シフトしていた。このような長波長シフトは多核芳香族等の可溶化剤を用いたときにも観察されるため、緑茶抽出物成分はSWNTsの表面状態に変化を生じさせて可溶化していることが示唆された。
次に、緑茶抽出物水溶液中に独立して存在しているSWNTsのカイラリティを確認するために、近赤外領域における発光(フォトルミネッセンス,PL)を調べた。図4は、それを2Dマッピングした結果である。励起波長及び発光波長はそれぞれ500〜900、及び900〜1300nmであった。緑茶抽出物溶液中に検出された可溶化SWNTsのカイラリティは、(6,5)、(7,5)、(10,2)、(7,6)、(9,4)、(8,6)、及び(8,7)であり、これらの直径はそれぞれ0.757、0.829、0.884、0.895、0.916、0.966、及び1.032nmであった。
また、図5は、可溶化した個々のSWNTsの原子間力顕微鏡画像(AFM画像)である。波高分布ヒストグラムにより、得られた画像の単層カーボンナノチューブの直径は1〜2nmの範囲であることがわかった。
カテキン水溶液の可溶化効果
ここで、問題になるのは、茶葉抽出物中のどのような成分がSWNTsを可溶化しているのかということであるが、多核芳香族化合物であるカテキンが候補として考えられる。したがって、発明者らは、カテキンがSWNTsを可溶化するかについて確かめるべく、(−)−エピガロカテキンガレート(TCI,0.8 mg/mL水溶液)を用いて試験を実施した。可溶化方法は上述の茶抽出物と同様に行った。図6は、SWNTs/(−)−エピガロカテキンガレート水溶液の可視近赤外吸収スペクトルである。この図から明らかなようにカテキンはSWNTsの可溶化に重要な役割を果たしていることが示唆された。
ここまでの結果により、緑茶抽出物含有溶液では、SWNTsが独立して可溶化していることが明らかとなった。従って、より厳しい条件下における可溶化の可能性と、カイラリティ選択的分離について、以下にてさらに検討を行った。
各種茶抽出物を用いたSWNTsの可溶化
すなわち、カイラリティ認識を調査するには、孤立分散したSWNTsを得ることが最も重要である。そこでまず比較的厳しい条件において、各種茶抽出物によるSWNTsの可溶化が可能であるかどうかを可視近赤外吸収スペクトルを用いて確認した後、得られたSWNTsのカイラリティ選択性について、ラマンスペクトルを用いて確認した。
[使用試薬]
緑茶抽出物含有水溶液(「伊右衛門 濃いめ」(商品名、販売元:サントリー)使用) 10ml
烏龍茶抽出物含有水溶液(「黒烏龍茶」(商標、販売元:サントリー)使用) 10ml
raw−HiPco(CNI、R0488)(商品名)
p−CoMoCAT(SWeNT、KYU−A001)(商品名)
ここで、raw−HiPco(CNI、R0488)(商品名)は、様々なカイラリティのSWNTsを含む単層カーボンナノチューブ混合物であり、p−CoMoCAT(SWeNT、KYU−A001)(商品名)はある程度制限されたカイラリティのSWNTsを含む単層カーボンナノチューブ混合物である。
[操作]
各お茶を、茶葉抽出液に含まれる浮遊成分を取り除くため、0.2μmのPTFEフィルターでろ過し、ろ液5mlを2サンプル用意した。各サンプルにそれぞれ0.5mgのraw−HiPco、p−CoMoCATを加え、バス型ソニケーターを用いて1時間超音波処理を行った。その後、120000×gで2時間遠心分離し(日立工機 CS100GXL)、上澄み溶液を回収した。これらの溶液を用いてvis−NIR吸収スペクトル測定、近赤外発光測定を行った。また、再現性を確認するため、上記と同様の操作でもう一度実験を行った。
測定条件(vis−NIR吸収):セル長10mm
測定条件(近赤外発光): 露光時間10s、スリット幅各10nm, セル長10mm
[結果]
1.烏龍茶抽出物含有水溶液を用いた可溶化
SWNTsの可溶化
図7Aおよび図8Aはそれぞれ、烏龍茶抽出物含有水溶液に可溶化させたHiPcoおよびCoMoCATのSWNTsの近赤外吸収スペクトルを示したものである。この図より、600〜1350nm付近でSWNTs由来の吸収ピークを確認することができる。ある程度の誤差は生じるものの、これらの吸収は界面活性剤とほぼ同形の吸収ピークであること、また吸収波長は界面活性剤を用いたときと比較して22〜29nm程度長波長シフトしていることが確認された。このような長波長シフトは多核芳香族等の可溶化剤を用いたときにも観察されるため、烏龍茶抽出物成分とSWNTsの相互作用によるものと考えられる。
図7Bおよび図8Bはそれぞれ、烏龍茶抽出物含有水溶液に可溶化させたHiPcoおよびCoMoCATのSWNTsのフォトルミネッセンスの2Dマッピング結果を示すものである。発光強度に差はあるものの調製した全サンプルでSWNTs由来の発光を確認することができる。こちらも界面活性剤で分散したSWNTsとほぼ同形の発光を示した。また、発光も吸収と同様20〜40nmの長波長シフトが観測された。
2.カイラリティ選択的可溶化
次に、上述の操作により得られた各可溶化溶液を0.2μmのPTFEフィルターで濾過し、大量の水・アセトンで洗浄した後、ラマンスペクトル測定を行った。また、可溶化操作で遠心分離を行う前の溶液を0.2μmのPTFEフィルターで濾過し、同様にラマンスペクトル測定を行った(測定条件:レーザー波長 514nm,露光時間:3秒,積算:3回)。
烏龍茶抽出物(黒烏龍茶(商品名)使用)
図9及び10に未操作のSWNTsおよび遠心分離前後の烏龍茶抽出物含有水溶液/HiPco溶液、及び烏龍茶抽出物含有水溶液/CoMoCAT溶液のラマンスペクトルを示した。
図9Aから明らかなように、過可溶化操作後、1500cm−1付近にある金属性SWNTs由来のBWFのピークが増大していることが確認された。また、遠心分離前、つまり烏龍茶抽出物含有水溶液/HiPco複合体を形成した状態でも未操作のSWNTsと同様のスペクトルが観測された(線B及び線R)。図8Bにおいては、可溶化後に半導体性SWNTs(12,5)由来の198cm−1のピーク強度の減少、および金属性SWNTs(8,5)由来の261cm−1のピークの増加が確認された。これは図8Aの金属性SWNTs由来のピークであるBWFの増加を考えても妥当な結果といえる。
図10Aでは、図9ほど明確ではないが、遠心分離前後でBWFの形状に変化が見られた。図10BはRBM部位の拡大図である。図10Bより、金属性SWNTs(10,4),(12,0)由来のピーク強度の減少、つまり相対的な(8,5)のピークの増加が確認された。この結果も図9の結果を支持している。黒烏龍茶(商品名)は(8,5)のSWNTsを選択的に溶解しやすい可能性が示唆された。
緑茶抽出物(「伊右衛門」(商品名)使用)
図11Aは、緑茶抽出物含有水溶液に可溶化させたCoMoCATのSWNTsの近赤外吸収スペクトルを示したものである。この図より、600〜1350nm付近でSWNTs由来の吸収ピークを確認することができる。ある程度の誤差は生じるものの、これらの吸収は界面活性剤とほぼ同形の吸収ピークであること、また吸収波長は界面活性剤を用いたときと比較して22〜29nm程度長波長シフトしていることが確認された。このような長波長シフトは多核芳香族等の可溶化剤を用いたときにも観察されるため、緑茶抽出物成分とSWNTsの相互作用によるものと考えられる。
図11Bは、緑茶抽出物含有水溶液に可溶化させたCoMoCATのSWNTsのフォトルミネッセンスの2Dマッピング結果を示すものである。発光強度に差はあるものの調製した全サンプルでSWNTs由来の発光を確認することができる。こちらも界面活性剤で分散したSWNTsとほぼ同形の発光を示した。また、発光も吸収と同様20〜40nmの長波長シフトが観測された。
図12及び13に未操作のSWNTsおよび遠心分離前後の緑茶抽出物含有水溶液/HiPco溶液、及び緑茶抽出物含有水溶液/CoMoCATのラマンスペクトルを示した。
図12Aは、黒烏龍茶(商品名)とは異なり、遠心前の段階で微少ながら増加が観測された(線R及び線B)。これは、ラマンスペクトルの変化が緑茶抽出物(伊右衛門(商品名)中の成分とSWNTsとの複合化に由来することを示唆する。しかしながら、烏龍茶抽出物とは異なり、非常に微少な変化であるので、測定上の誤差である可能性も考えられる。図12BはRBM部分の拡大図である。こちらは烏龍茶抽出物とほぼ同様の挙動を示し、可溶化後に半導体性SWNTs(12,5)由来の198cm−1のピーク強度の減少、および金属性SWNTs(8,5)由来の261cm−1のピークの増加が確認された。図13においてはほぼ烏龍茶抽出物と同様の挙動を示しており、少なくともこの2種の茶抽出物含有溶液で可溶化したSWNTsのラマン挙動は似ているということが確認された。
カテキン含有水溶液
図14には未操作のSWNTsおよび遠心分離前後のカテキン含有水溶液/HiPco溶液、及びカテキン含有水溶液/CoMoCATのラマンスペクトルを示した。
図14Aは、緑茶抽出物と同様の挙動を示しており、高周波数側のRBM強度が減少しており、これは(11,0)SWNTs由来のピークの減少を示唆していた。更に、低周波数側のRBM強度の上昇が見られ、これは(11,0)、(13,0)SWNTs由来のピークの上昇を示唆していた。
これらの結果より、カテキン含有水溶液は、(11,0)、(13,0)HiPco−SWNTsを優先的に溶解することが確認された。
図14Bは、緑茶抽出物と同様の挙動を示しており、低周波数側のRBM強度が減少しており、これは(8,5)(12,0)のSWNTs由来のピークの減少を示唆していた。更に、高周波数側のRBM強度の上昇が見られ、これは(9,3)のSWNTs由来のピークの上昇を示唆していた。
紅茶およびコーヒー抽出物
続いて、緑茶以外の食品由来ポリフェノールとして、紅茶およびコーヒーを用いてSWNTsの可溶化作用について検討した。
[使用試薬]
紅茶抽出物含有水溶液(「午後の紅茶(登録商標) ストレートティ」(商品名、販売元:キリンビバレッジ)使用) 5ml
コーヒー豆抽出物含有水溶液(「Roots」(登録商標、販売元:日本たばこ産業)使用) 5ml
[操作]
上述の緑茶抽出物同様に、抽出液に含まれる浮遊成分を取り除くため、0.2μmのPTFEフィルターでろ過した。各サンプルにそれぞれ0.5mgのraw−HiPcoを加え、バス型ソニケーターを用いて1時間超音波処理を行った。その後、120000×gで2時間遠心分離し(日立工機 CS100GXL)、上澄み溶液を回収した。
測定条件(vis−NIR吸収):セル長1mm、10mm
測定条件(近赤外発光):露光時間10s、スリット幅各10nm、セル長10mm
[結果]
紅茶抽出物含有水溶液を用いた可溶化
遠心分離前後の紅茶抽出物含有水溶液/SWNTs溶液の赤外吸収スペクトルを図15Aに、近赤外発光を図15Bに示した。
これらの結果から、紅茶抽出物含有溶液では、SWNTsが独立して可溶化していることが明らかとなった。
コーヒー豆抽出物含有水溶液を用いた可溶化
遠心分離前後のコーヒー豆抽出物含有水溶液/SWNTs溶液の赤外吸収スペクトルを図16Aに、近赤外発光を図16Bに示した。
これらの結果から、コーヒー豆抽出物含有溶液では、SWNTsが独立して可溶化していることが明らかとなった。
したがって、所定の茶葉抽出物含有水溶液若しくはコーヒー豆抽出物含有水溶液によれば、前記で分離された単層カーボンナノチューブのうち所望のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを前記溶液から選択的に認識するものである。したがって、特定のカイラリティのカーボンナノチューブを選択認識し、抽出する方法が提供される。
なお、以上は、この発明の一実施形態に過ぎず、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
例えば、この発明のポリフェノール含有水溶液は、上述した特定の緑茶やウーロン茶に限定されるものではない。本発明の効果を得ることのできるポリフェノール含有水溶液はすべてこの発明の範囲に含まれるべきである。
図1AはSWNTsのカイラリティについて説明した図であり、図1BはSWNTsのカイラリティの違いによって生じる構造を示した図である。 図2はSWNTsのカイラリティ分離工程をフローチャートで示した図である。 図3は緑茶抽出物溶液にSWNTsを可溶化した後の近赤外吸収スペクトルの測定結果を示した図である。緑茶抽出物の吸収スペクトルは線Bで示し、SDSの吸収スペクトルを線Rで示した。 図4は緑茶抽出物含有溶液に可溶化したSWNTsの近赤外領域におけるフォトルミネッセンスを2Dマッピング結果を示した図である。 図5は緑茶抽出物溶液に可溶化したSWNTsの原子間力顕微鏡画像(AFM画像)を示した図である。 図6はSWNTs/(−)−エピガロカテキンガレート水溶液の可視近赤外吸収スペクトルを示した図である。 図7Aは烏龍茶抽出物/HiPco可溶化溶液の近赤外吸収スペクトルを示した図であり、図7Bはフォトルミネッセンスの2Dマッピング結果を示した図である。 図8Aは烏龍茶抽出物/CoMoCAT可溶化溶液の近赤外吸収スペクトルを示した図であり、図8Bはフォトルミネッセンスの2Dマッピング結果を示した図である。 図9Aは未操作HiPco、烏龍茶抽出物/HiPco分散溶液中のSWNTsのラマンスペクトルをGバンド規定して示した図であり、図9Bは251cm−1規定して示した図である。未操作HiPcoは線R、遠心分離前の分散溶液は線B、遠心分離後の分散溶液は線Gで示した。 図10Aは未操作CoMoCAT、烏龍茶抽出物/CoMoCAT分散溶液中のSWNTsのラマンスペクトルをGバンド規定して示した図であり、図10Bは261cm−1バンド規定して示した図である。未操作CoMoCATは線R、遠心分離前は線B、遠心分離後は線Gで示した。 図11Aは烏龍茶抽出物/CoMoCAT可溶化溶液の近赤外吸収スペクトルを示した図であり、図11Bはフォトルミネッセンスの2Dマッピング結果を示した図である。 図12Aは未操作HiPco、緑茶抽出物/HiPco分散溶液中のSWNTsのラマンスペクトルをGバンド規定して示した図であり、図12Bは251cm−1バンド規定して示した図である。未操作HiPcoは線R、遠心分離前は線B、遠心分離後は線Gで示した。 図13Aは未操作CoMoCAT、緑茶抽出物/CoMoCAT分散溶液中のSWNTsのラマンスペクトルをGバンド規定して示した図であり、図13Bは261cm−1バンド規定して示した図である。未操作CoMoCATは線R、遠心分離前は線B、遠心分離後は線Gで示した。 図14Aは未操作HiPco、カテキン/HiPco分散溶液中のSWNTsのラマンスペクトルを示した図であり、図14Bは未操作CoMoCAT、カテキン/CoMoCAT分散溶液中のSWNTsのラマンスペクトルを示した図である。未操作SWNTsは線R、遠心分離後は線Rで示した。 図15Aは紅茶抽出物/SWNTs可溶化溶液の近赤外吸収スペクトルを示した図であり、図15Bはフォトルミネッセンスの2Dマッピング結果を示した図である。 図16Aはコーヒー豆抽出物/SWNTs可溶化溶液の近赤外吸収スペクトルを示した図であり、図16Bはフォトルミネッセンスの2Dマッピング結果を示した図である。

Claims (11)

  1. 様々なカイラリティを有する複数の単層カーボンナノチューブの混合物をポリフェノール含有水溶液中に可溶化・分散させ、前記混合物の少なくとも一部であって特定のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを上記溶液中で個々に分離させることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  2. 請求1記載の方法であって、この方法は、さらに、前記で分離された単層カーボンナノチューブのうち所望のカイラリティを有する単層カーボンナノチューブを前記ポリフェノール含有水溶液からカイラリティ選択的に分離させる工程を有することを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  3. 請求項1記載の方法において、前記分散及び可溶化させる工程は、超音波処理によるものであることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  4. 請求項1記載の方法において、前記分離させる工程は、遠心分離によるものであることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  5. 請求項1記載の方法において、前記ポリフェノール含有水溶液は、茶葉抽出物含有水溶液であることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  6. 請求項5記載の方法において、前記茶葉抽出物は、緑茶抽出溶液であることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  7. 請求項5記載の方法において、前記茶葉抽出物は、ウーロン茶抽出物であることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  8. 請求項5記載の方法において、前記茶葉抽出物は、紅茶抽出物であることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  9. 請求項1記載の方法において、前記ポリフェノール含有水溶液はコーヒー豆抽出物含有水溶液である。
  10. 請求項1記載の方法において、前記ポリフェノール含有水溶液は、カテキン含有水溶液であることを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
  11. 請求項1記載の方法において、
    前記個々に分離された単層カーボンナノチューブは金属性カーボンナノチューブを含むものであり、この金属性カーボンナノチューブを前記溶液中から選択的に取り出す工程を有することを特徴とする単層カーボンナノチューブの分離方法。
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