JP2009160493A - 膜損傷検知方法および膜ろ過装置 - Google Patents

膜損傷検知方法および膜ろ過装置 Download PDF

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Abstract

【課題】原水水質が清澄である場合であっても新たな構成を追加することなく膜の損傷を連続的に検知することができる膜損傷検知方法および膜ろ過装置を提供すること。
【解決手段】この発明にかかる膜ろ過装置1は、ろ過処理によって膜モジュール5の膜の原水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて膜から一時的に剥離し膜の原水側の濁度または微粒子数を増加させた後に、膜モジュール5による膜損傷検知用のろ過処理を行い、水質計9を用いてこの膜損傷検知用のろ過処理によるろ過水の水質を測定して膜損傷の有無を検知する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、被処理水をろ過する膜ろ過装置および膜ろ過装置における膜損傷を検知する膜損傷検知方法に関する。
近年、クリプトスポリジウムなどの塩素耐性原虫による感染症の脅威が生じている。このクリプトスポリジウムは、3〜5μm程度の大きさであり、河川水、湖沼水などの表流水および地下水などの水道原水である環境水に混入している。この原水中に混入するクリプトスポリジウムを除去するためには、クリプトスポリジウムの大きさよりも小さな微粒子成分を除去できる微細孔が形成された膜を用いればよい。なお、現在は、水道水の濁度を0.1以下とする指針のもと、水道水原水の除濁処理が行われている。
このクリプトスポリジウムなどの原虫の除去対策としては、従来の砂ろ過方法ではなく、精密ろ過膜や限外ろ過膜を用いた浄水処理方法が有効である。しかしながら、精密ろ過膜および限外ろ過膜を用いた浄水方法であっても、水道原水をろ過する膜の一部に損傷が発生した場合には、この損傷部分から原水が透過液中に流れ込んでしまい、膜を透過したろ過水中にクリプトスポリジウムなどの原虫が混入してしまうおそれがある。したがって、水質の高いろ過水を得るためには、膜の損傷を迅速に検知し、対処することが重要となる。
この膜損傷検知方法として、空気を膜モジュールに供給し、その空気圧の低下状態や空気流量から膜損傷を検知する方法がある(特許文献1参照)。また、膜損傷検知方法として、微細気泡を含む被処理水を処理して膜損傷を検知する方法がある(特許文献2参照)。
また、膜損傷検知方法としては、膜のろ過水側に微粒子計や高感度の濁度計を設置し、測定値が規定値を超えた場合には膜損傷が発生したと判断し、緊急停止などを行う方法が一般的である。この方法は、汎用の計器を用いて連続監視が可能であるものの、清澄で濁度や微粒子数が低い地下水などが原水である場合や多くの膜モジュールを少数の水質計で管理する場合には、膜損傷によりろ過水内に原水中の一部の濁質や微粒子が混入してしまっても混入した少量の濁質や微粒子が水質計に至るまでにろ過水全量によって希釈されてしまうため、膜の損傷を的確に判別することができないことがある。そこで、膜モジュールの被処理水側に濁質供給装置を設け、衛生上無害な濁質を被処理水に添加し、膜損傷の検出濁度を高く設定し、原水水質が清澄である場合にも膜損傷を検知できるようにした方法も提案されている(特許文献3参照)。
特開2000−279769号公報 特開2003−112018号公報 特開平6−320157号公報
ところで、特許文献1には、膜モジュールに対して一定の圧力で空気を送った場合における空気流速または膜モジュールから排出されるろ過水の流速を検出して、膜損傷の有無を検出する膜損傷検知方法や、膜モジュールに対して所定圧力となるように空気を送り出した後に圧力印加を停止し、圧力降下速度をもとに膜の損傷を検出する膜損傷検知方法が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の膜損傷検知方法を用いた場合、膜損傷検知のために膜ろ過装置を停止させて膜の被処理水側またはろ過水側の少なくとも一方の水を一度排出する必要があることから、膜ろ過装置の稼働率が低下して造水できない時間が発生するとともに、膜損傷に対する連続的な監視を行うことができないという問題があった。
また、特許文献2には、空気が溶解した加圧水を原水側に供給し微細気泡を発生させ、膜が損傷していた場合にはこの微細気泡がろ過水中に混入することを利用し、ろ過水中に混入した微細気泡を検出して膜損傷の有無を検知する膜損傷検知方法が記載されている。しかしながら、特許文献2記載の膜損傷検知方法を用いた場合、加圧水を製造するための設備をさらに備える必要があり、装置構成が複雑になるという問題があった。
さらに、特許文献3には、ろ過水に気泡が混入した場合であっても膜損傷の誤検出を防止するため、衛生上無害なカオリン、ケイソウ土などの濁質を被処理水に添加し、膜損傷の検出濁度を高く設定した膜損傷検知方法が提案されている。しかしながら、特許文献3記載の膜損傷検知方法を用いた場合、濁質供給装置をさらに備える必要があり、装置構成が複雑になるという問題があった。また、特許文献3記載の膜損傷検知方法を用いた場合、供給した濁質自体が膜表面に付着したまま剥離せず、膜の目詰まりとなって膜差圧上昇の原因となるという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、原水水質が清澄である場合であっても新たな構成を追加することなく膜の損傷を連続的に検知することができる膜損傷検知方法および膜ろ過装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる膜損傷検知方法は、被処理水をろ過する膜ろ過装置の膜損傷を検知する膜損傷検知方法において、ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて前記膜から一時的に剥離し前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させた後に、ろ過処理を行い、該ろ過処理によるろ過水の水質を測定して膜損傷の有無を検知することを特徴とする。
また、この発明にかかる膜損傷検知方法は、前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させるために前記膜に対してろ過水をろ過水側から被処理水側に逆流させ前記膜の被処理水側表面の堆積物を前記膜から一時的に剥離する膜損傷検知用逆流ステップと、前記膜損傷検知用逆流ステップの後に、濁度または微粒子数を増加させた被処理水を前記膜を用いてろ過する膜損傷検知用ろ過ステップと、前記膜損傷検知用ろ過ステップによってろ過されたろ過水の水質を測定する水質測定ステップと、前記水質測定ステップによって測定された水質が所定の基準値を超えて上昇した場合には前記膜は損傷していると判断し、前記水質測定ステップによって測定された水質が前記所定の基準値を超えない場合には前記膜は損傷していないと判断する膜損傷判断ステップと、前記膜損傷判断ステップにおいて前記膜は損傷していると判断された場合、前記膜は損傷している旨を報知する警告を出力する警告出力ステップと、を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる膜損傷検知方法は、前記膜損傷検知用逆流ステップにおける逆流時間は、前記膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を剥離させて排出する逆洗処理における逆流時間よりも短いことを特徴とする。
また、この発明にかかる膜ろ過装置は、被処理水をろ過する膜ろ過装置において、ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて前記膜から一時的に剥離し前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させた後に、ろ過処理を行い、該ろ過処理によるろ過水の水質を測定して膜損傷の有無を検知することを特徴とする。
また、この発明にかかる膜ろ過装置は、前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させるために前記膜に対してろ過水をろ過水側から被処理水側に逆流させ前記膜の被処理水側表面の堆積物を前記膜から一時的に剥離する逆流手段と、前記逆流手段によるろ過水の逆流によって濁度または微粒子数が増加した被処理水のろ過水の水質を測定する水質測定手段と、前記水質測定手段によって測定された水質が所定の基準値を超えて上昇した場合には前記膜は損傷していると判断し、前記水質測定手段によって測定された水質が前記所定の基準値を超えない場合には前記膜は損傷していないと判断する膜損傷検知手段と、前記膜損傷検知手段によって前記膜は損傷していると判断された場合、前記膜は損傷している旨を報知する警告を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる膜ろ過装置は、前記逆流手段は、前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させるために前記膜の被処理水側表面の堆積物を前記膜から一時的に剥離する場合、前記膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を剥離させて排出する逆洗処理における逆流時間よりも短い処理時間で逆流処理を行うことを特徴とする。
本発明によれば、ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて膜から一時的に剥離し膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させた後に、ろ過処理を行い、該ろ過処理によるろ過水の水質を測定して膜損傷の有無を検知するため、膜の被処理水側の濁度や微粒子数を嵩上げすることによって、原水水質が清澄である場合であっても新たな構成を追加することなく正確かつ連続した膜損傷検知を行なえるようにしている。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
図1は、実施の形態にかかる膜ろ過装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、実施の形態にかかる膜ろ過装置1は、原水タンク2、原水ポンプ3、膜入口バルブ4、膜モジュール5、膜出口バルブ6、タンク入口バルブ7、水質計9、逆洗タンク10、逆洗ポンプ11、逆洗バルブ12および逆洗排水用バルブ13を有する膜ろ過機構1aと、制御部20と、入力部22と、出力部23とを備える。
原水タンク2は、河川水や湖沼水などの表流水および地下水などの水道原水である環境水が原水として供給され、この供給された原水を貯留する。原水ポンプ3は、制御部20の制御のもと、原水タンク2内の原水を原水タンク2内から膜モジュール5に送出する。膜入口バルブ4は、原水タンク2から膜モジュール5への原水の流入を調節する。
膜モジュール5は、原水から濁質や微粒子などの含有物を除去できる微細孔が形成された膜を容器内に収容し、原水タンク2から送出された原水から含有物を除去するろ過処理を行ない、ろ過水を逆洗タンク10に送出する。原水中に混入するクリプトスポリジウムなどの原虫を除去するため、この膜には、クリプトスポリジウムなどの原虫の大きさよりも小さな濁度成分および微粒子成分を除去可能であるサイズの微細孔が形成される。
膜出口バルブ6は、膜モジュール5からのろ過水の送出を調節し、タンク入口バルブ7は、膜モジュール5から水質計9および逆洗タンク10へのろ過水の流入を調節する。水質計9は、膜モジュール5から送出されたろ過水の濁度または微粒子数を計測することによってろ過水の水質を計測する。水質計9は、制御部20の制御のもと、膜ろ過装置が稼動している間は常時ろ過水の水質を計測する。水質計9は、高感度濁時計などによって構成される。逆洗タンク10は、膜モジュール5によって送出された所定量のろ過水を貯蔵した後に、ろ過水を送出する。
逆洗ポンプ10は、制御部20の制御のもと、膜モジュール5における膜の被処理水側表面、すなわち原水側表面である一次側表面に堆積した堆積物を剥離させて排出する逆洗処理を実施するために、逆洗タンク10内のろ過水を逆洗タンク10内から膜モジュール5に送出する。逆洗バルブ12は、制御部20の制御のもと、逆洗処理において、逆洗タンク10から膜モジュール5へのろ過水の流入を調節する。逆洗排水用バルブ13は、膜モジュール5の原水側領域と接続する管上に設けられており、逆洗処理によって膜表面から剥離した堆積物の排出を調節する。
制御部20は、膜ろ過装置1を構成する各構成部位を制御する。制御部20は、膜モジュール5における膜の損傷の有無を検知する。制御部20は、膜ろ過装置1の処理指示など膜ろ過装置1におけるろ過処理に必要な情報を入力する入力部22や、ろ過処理に関する情報およびろ過処理における警告を出力する出力部23と接続する。
ここで、図2および図3に、図1に示す膜モジュール5の実際の構造を示す。図2は、図1に示す膜モジュール5の構造を示す図であり、図3は、図2の要部を示す図である。図2に示すように、膜モジュール5は、膜として、たとえば中空糸膜51を有する。なお、図2に示すように、実際には、原水は膜入口タンク4a,4bを介して膜モジュール5に流入し、中空糸膜51を透過した膜透過水は膜出口バルブ6a,6bを介して逆洗タンク10に流入する。また、逆洗排水は逆洗排水用バルブ13a,13bを介して排出される。
そして、原水をろ過するろ過処理では、図2および図3に示すように、制御部20は、膜入口バルブ4a,4b、膜出口バルブ6a,6bおよびタンク入口バルブ7を開状態とし、原水ポンプ3を起動させる。また、膜入口バルブ4a,4b、膜出口バルブ6a,6bおよびタンク入口バルブ7以外のバルブ、たとえば図2に示す逆洗排水用バルブ13a,13bは閉状態である。この結果、原水タンク2内の原水は、膜入口バルブ4a,4bを経由して膜モジュール5に送出される。具体的には、図2および図3に示すように、原水は、膜モジュール5における中空糸膜51の外側に出ることとなる。この中空糸膜51は、水は透過できるが空気は透過できないものである。原水中の濁質は中空糸膜51の内面に捕獲され、膜モジュール5の中空糸膜51においてろ過されたろ過水は、集水管52に集められた後、膜出口バルブ6およびタンク入口バルブ7を経由して逆洗タンク10に流入する。このろ過水は、逆洗タンク10内に所定量となるまで貯蔵されたのち、膜ろ過装置1外部に供給される。なお、膜モジュール5によってろ過されたろ過水は、水質計9によって常時水質を監視されている。
また、膜ろ過装置1は、ろ過処理を所定時間行なった後に、膜モジュール5内の膜の原水側表面に堆積した堆積物を剥離して排出する逆洗処理を行なう。この逆洗処理では、制御部20は、逆洗バルブ12、膜出口バルブ6a,6bおよび逆洗排水用バルブ13a,13bを開状態とし、逆洗ポンプ11を起動させる。また、逆洗バルブ12、膜出口バルブ6および逆洗排水用バルブ13a,13b以外のバルブは、閉状態である。この結果、逆洗タンク10内のろ過水は、ろ過処理とは逆の流れで、逆洗バルブ12および膜出口バルブ6a,6bを経由して膜モジュール5に送出される。ここで、逆洗ポンプ11は逆洗処理時の流量がろ過処理時の流量の2〜3倍となるように駆動するため、ろ過水は、膜モジュール5内の膜に対し強い勢いで逆流する。この結果、膜モジュール5内の膜の原水側表面に堆積した堆積物は、ろ過水の逆流によって剥離し、膜の原水側表面から剥離した堆積物は、逆洗排水用バルブ13から逆洗排水として膜ろ過装置1外へ排出される。
ところで、ろ過処理中に膜の損傷などの異常が発生した場合には、この損傷部分から原水がろ過水側に流入するため、原水混入により水質が悪化してしまう。このため、水質計9の測定値が予め設定した基準値を超えて上昇した場合には、膜の損傷が発生したと判断して緊急停止などの措置を講じる必要がある。しかしながら、原水が地下水などの清澄な水質を有する場合や少数の水質計で管理している場合には、膜の損傷が発生し損傷部分から原水中の一部の濁質や微粒子が混入してしまった場合であっても、混入した少量の濁質や微粒子が水質計に至るまでにろ過水全量によって所定の基準値よりも低い濁度に希釈されてしまうため、膜の損傷を検知することができない場合があった。
このため、本実施の形態にかかる膜ろ過装置1においては、ろ過処理によって膜の原水側表面に堆積した堆積物を、逆流水を用いて膜から一時的に剥離し膜の原水側の濁度または微粒子数を増加させた後に、膜損傷検知用のろ過処理を行い、この膜検知用のろ過処理によるろ過水の水質を測定して膜損傷の有無を検知する。すなわち、膜ろ過装置1は、膜の原水側の濁度および微粒子数を嵩上げした上で、膜損傷検知用のろ過処理およびろ過水の水質測定を行う。言い換えると、膜ろ過装置1は、水質計9によって十分に異常検知可能である程度まで、膜の損傷部分からろ過水中に混入する濁質量や微粒子数を嵩上げして、膜損傷検知の精度を高めている。
具体的に、膜損傷検知のために行なう各処理について説明する。図4〜図6に示すように、この膜損傷検知においては、まず、制御部20は、前述した逆洗処理と同様に、逆洗バルブ12、膜出口バルブ6a,6bおよび逆洗排水用バルブ13a,13bを開状態とし、膜入口バルブ4a,4bを閉状態とした上で逆洗ポンプ11を起動させる。この結果、図4の矢印Y11に示すように、逆洗タンク10内のろ過水は、膜モジュール5へ逆流する。この膜モジュール5のろ過水側、すなわち二次側からのろ過水(膜透過水)の逆流によって、図5および6の矢印に示すように、膜モジュール5の中空糸膜51の原水側表面に堆積した堆積物Aが剥離する。次いで、膜モジュール5の膜の原水側表面に堆積した堆積物が膜表面から剥離した直後に、逆洗ポンプ11を停止し、逆洗バルブ12、膜出口バルブ6a,6bおよび逆洗排水用バルブ13a,13bを閉状態として、系内に剥離した濁質を留めた状態を作り出す。この操作によって、図6に示すように、中空糸膜51の表面から剥離した堆積物Aは、膜モジュール5における原水側、すなわち原水側領域S1の水中に分散した状態となり、原水側領域S1の濁度または微粒子数が増加する。
そして、膜ろ過装置1では、前述したろ過処理と同様の操作を行って膜損傷検知用のろ過処理を行なう。すなわち、制御部20は、膜入口バルブ4a,4b、膜出口バルブ6a,6bおよびタンク入口バルブ7を開状態とし、原水ポンプ3を起動させ、図7に示すように、膜モジュール5の中空糸膜51にろ過処理を行なわせ、膜モジュール5から送出されたろ過水を膜出口バルブ6およびタンク入口バルブ7を経由して逆洗タンク10に流し込む。これによって、濁度または微粒子数を増加させた原水側領域S1の被処理水は、膜モジュール5における膜でろ過される。
膜モジュール5における中空糸膜51に損傷がない場合には、原水ポンプ3による送出処理を受けた場合であっても、原水側領域S1における多量の濁質および微粒子のろ過水中への混入は、中空糸膜51によって阻止される。したがって、膜モジュール5から送出されたろ過水は、要求される水質を維持しており、水質計9によるろ過水の濁度測定値も予め設定した基準値以下となる。
これに対し、膜モジュール5における中空糸膜51に損傷があった場合には、原水ポンプ3による送出処理を受けることによって、原水側領域S1における多量の濁質または微粒子は、図7の矢印15に示すように、中空糸膜51の損傷部分を介して、中空糸膜51内からそのままろ過水中へ混入して、集水管52から膜モジュール5外に送出されてしまう。したがって、矢印Y16のように膜モジュール5から送出されたろ過水は、多量の濁質または微粒子が混入し水質が悪化しており、水質計9によるろ過水の濁度測定値は、予め設定した基準値を超えて上昇してしまう。制御部20は、この上昇した水質計によるろ過水の濁度測定値から、膜モジュール5の膜に損傷が発生していることを的確に検知することができる。
このように、膜ろ過装置1においては、原水水質が清澄である場合であっても、従来の逆洗処理を行なう逆洗機構をそのまま用い、水質計9によって十分に異常検知可能である程度まで膜の原水側領域の濁度や微粒子数を嵩上げすることによって、膜損傷検知の精度を高めている。
つぎに、図8を参照して、膜ろ過装置1におけるろ過処理および膜損傷検知処理について説明する。まず、膜ろ過装置1によるろ過処理開始が指示された後、図8に示すように、制御部20は、原水をろ過するろ過処理の実施回数nを初期化し、n=1とする(ステップS2)。そして、制御部20は、膜入口バルブ4、膜出口バルブ6およびタンク入口バルブ7を開状態とし、原水ポンプ3を起動させて、原水タンク2内の原水を膜モジュール5でろ過するろ過処理を行なう(ステップS4)。なお、膜ろ過装置1は、たとえば、図9の表T1に示す性状の膜を用い、表T1に示す水質の原水をろ過処理する。そして、膜ろ過装置1は、表T1に例示するろ過処理条件でステップS4におけるろ過処理を行なう。なお、ステップS4におけるろ過処理中、水質計9は、ろ過水の水質を継続して測定しており、測定値を制御部20に出力している。
次いで、制御部20は、ろ過処理を開始してから、所定のろ過時間を経過したか否かを判断する(ステップS6)。制御部20は、ろ過処理を開始してから所定のろ過時間を経過していないと判断した場合には(ステップS6:No)、ステップS4に戻りろ過処理を継続する。これに対し、制御部20は、ろ過処理を開始してから所定のろ過時間を経過したと判断した場合には(ステップS6:Yes)、逆洗バルブ12、膜出口バルブ6および逆洗排水用バルブ13を開状態とし、逆洗ポンプ11を起動させて、膜モジュール5における膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を剥離して排出する逆洗処理を行なう(ステップS8)。なお、膜ろ過装置1は、表T1に例示する逆洗処理条件でステップS8における逆洗処理を行なう。
そして、逆洗処理が終了した後、制御部20は、ろ過処理の実施回数nと所定の最大実施回数Nとを比較し、n=Nであるか否かを判断する(ステップS10)。実施回数nは、最大実施回数Nを超えず、n≦Nとなる。この最大実施回数Nは、損傷がない膜を用いた場合にろ過水の水質を保証できるろ過処理の回数、原水の濁度および微粒子数、膜の性状などをもとに設定されており、ろ過処理の処理回数nがこの最大実施回数Nに達した場合には、以降のろ過処理におけるろ過水の水質を保証するため、膜モジュール5における膜の損傷の有無を検証する必要がある。制御部20は、n=Nでないと判断した場合(ステップS10:No)、すなわちn<Nと判断した場合、ろ過処理の実施回数nが所定の最大実施回数Nに達していないため、ろ過処理の実施回数nに1を加算して該実施回数nを更新するろ過実施回数n更新処理(ステップS12)を行った後に、ステップS4に戻り、再度ろ過処理および逆洗処理を行なう。
これに対し、制御部20は、n=Nであると判断した場合には(ステップS10:Yes)、膜モジュール5における膜の損傷の有無を検証するため、ステップS4に示す通常のろ過処理と同様の処理を行なって膜の原水側表面に堆積物を堆積させる。その後、制御部20は、膜損傷検知用の処理を行なう。
制御部20は、まず、膜の原水側の濁度または微粒子数を増加させるために膜に対してろ過水を逆流させて膜の原水側表面の堆積物を膜から一時的に剥離する膜損傷検知用逆流処理を行なう(ステップS14)。この膜損傷検知用逆流処理では、制御部20は、逆洗バルブ12、膜出口バルブ6および逆洗排水用バルブ13を開状態として逆洗ポンプ11を起動させた後に逆洗ポンプ11を停止して逆洗バルブ12、膜出口バルブ6および逆洗排水用バルブ13を閉状態とする。この膜損傷検知用逆流処理においては、膜モジュール5における膜の原水側領域の濁度または微粒子数を増加させることを目的としている。すなわち、膜損傷検知用逆流処理の逆流時間は、膜モジュール5における膜の原水側表面の堆積物を膜から一時的に剥離できれば十分である。このため、膜損傷検知用逆流処理における逆流時間は、前述した逆洗処理(ステップS8)における逆流時間よりも短い時間で足りる。たとえば、表T1に示すように、ステップS8における逆洗処理においては、膜表面の堆積物を完全に剥離させて排出するために60sec間の逆流時間が必要であるのに対し、図10の表T2に示すように、膜損傷検知用逆流処理においては、膜表面の堆積物を一時的に剥離できれば足りるため10sec間の逆流時間でよい。膜損傷検知のために膜の原水側領域の濁度および微粒子数を増加させるための逆流処理を新たに加えた場合であっても、この逆流処理時間自体は短時間で足りるため、膜損傷検知のための全処理時間も比較的短時間で実施可能である。なお、各逆流時間で実際に膜損傷検知用逆流処理を行なって、各逆流時間ごとに膜の原水側領域の濁度および微粒子数をそれぞれ計測しておく。そして、膜モジュール5と水質計9との距離などをもとに水質計9が異常を計測可能である濁度および微粒子数を設定し、計測結果の中から、設定した濁度および微粒子数二対応する逆流時間をこの膜損傷検知用逆流処理における逆流時間として選択すればよい。
次いで、制御部20は、膜損傷検知用逆流処理が終了した後に、この膜損傷検知用逆流処理において濁度または微粒子数を増加させた被処理水を、膜を用いてろ過する膜損傷検知用ろ過処理を行なう(ステップS16)。この膜損傷検知用ろ過処理では、制御部20は、膜入口バルブ4、膜出口バルブ6およびタンク入口バルブ7を開状態とし、原水ポンプ3を起動させて、濁度や微粒子数を増加させた原水側領域の原水を膜モジュール5における膜でろ過させる。そして、制御部20は、膜損傷検知用ろ過処理とともに、膜損傷検知用ろ過処理によってろ過されたろ過水の水質を水質計9に測定させる水質測定処理を行なう(ステップS18)。水質計9は、膜損傷検知用ろ過処理におけるろ過水の逆流によって濁度または微粒子数が増加した被処理水のろ過水の水質を測定することとなる。なお、この膜損傷検知用ろ過処理においては、濁度や微粒子数を増加させた原水側領域の水のろ過水の水質を取得できれば十分であるため、膜損傷検知用ろ過処理のろ過時間は、前述したろ過処理(ステップS4)におけるろ過時間よりも短い時間で足りる。たとえば、表T1に示すように、ステップS4におけるろ過処理においては、ろ過時間が60minであるのに対し、図10の表T2に示すように、膜損傷検知用ろ過処理におけるろ過時間は10minである。なお、膜損傷検知用ろ過処理のろ過時間は、水質計9が異常を計測できるように、膜モジュール5と水質計9との距離などをもとに設定される。
そして、制御部20は、水質計9による測定値が所定の基準値を超えて上昇したか否かを判断する(ステップS20)。制御部20は、水質計9による測定値が所定の基準値を超えて上昇したと判断した場合には(ステップS20:Yes)、膜モジュール5の膜に損傷があると判断する(ステップS22)。次いで、出力部23は、制御部20の制御のもと、膜モジュール5の膜に損傷がある旨を報知する警告を出力する(ステップS24)。膜ろ過装置1の管理者は、この警告を確認することによって、膜モジュール5の膜の損傷が発生したことを認識することができ、この膜の損傷に対する対応を迅速に行なうことができる。
これに対し、制御部20は、水質計9による測定値が上昇しておらず所定の基準値を超えていないと判断した場合(ステップS20:No)、膜モジュール5の膜に損傷はないと判断する(ステップS26)。次いで、制御部20は、ろ過処理の継続が指示されているか否かを判断し(ステップS28)、ろ過処理の継続が指示されていると判断した場合には(ステップS28:Yes)、ステップS2に戻り、ろ過処理の処理回数nを初期化した後、ろ過処理および逆洗処理を行なう。一方、制御部20は、ろ過処理の継続が指示されていないと判断した場合(ステップS28:No)、膜ろ過装置1におけるろ過処理を終了する。図8に示したように、膜ろ過装置1においては、原水をろ過する通常のろ過処理および膜モジュール5の膜の原水側表面に堆積した堆積物を排出するための逆洗処理からそのまま連続して膜損傷検知のための膜検知用逆洗処理、膜損傷検知用ろ過処理および水質測定処理を行なうことができる。
上述したように、本実施の形態にかかる膜ろ過装置1においては、ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて膜から一時的に剥離し膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させている。すなわち、本実施の形態にかかる膜ろ過装置1は、新たな構成を追加することなく逆洗処理を行なう逆洗機構をそのまま用いて、水質計9によって十分に異常検知可能である程度まで膜の被処理水側領域の濁度や微粒子数を嵩上げしているため、原水水質が清澄である場合であって膜損傷によりろ過水内に混入した濁質や微粒子がろ過水全体によって希釈される場合であっても膜損傷検知の精度を高め、正確な膜損傷検知を行なうことができる。実際に、本実施の形態にかかる膜ろ過装置1においては、膜の被処理水側領域の濁度や微粒子数を嵩上げした結果、図11に示すように、正常膜と破断膜とで水質計9が計測する微粒子濃度に明らかな差が生じるため、膜損傷検知を十分正確に行なうことができる。
また、膜ろ過装置1によれば、ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて膜から一時的に剥離し膜損傷検知のために膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させているため、原水をろ過する通常のろ過処理および膜の原水側表面に堆積した堆積物を排出するための逆洗処理からそのまま連続して膜損傷検知のための膜検知用逆洗処理、膜損傷検知用ろ過処理および水質測定処理を行なうことができる。したがって、膜ろ過装置1によれば、膜損傷検知のために膜ろ過装置1の造水処理を停止する必要もなく、また、通常のろ過処理から連続して膜検知用の各処理を行なうことができることから、膜ろ過装置の膜の損傷を連続的に検知することができる。
また、膜ろ過装置1は、ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物をそのまま利用して膜の被処理水側領域の濁度や微粒子数を増加させている。すなわち、膜ろ過装置1においては、膜の被処理水側領域に増加させた濁質や微粒子は、もともと原水中に含まれる成分である。したがって、膜ろ過装置1においては、新たな濁質を添加する必要がない。このため、膜ろ過装置1によれば、従来必要であった膜の被処理水側領域の濁度や微粒子数を高めるための濁質供給装置を備える必要がない。また、膜ろ過装置1では、膜の被処理水側領域に増加させた濁質や微粒子は、逆洗処理における逆流時間よりも短い時間の逆流処理で剥離させたものであり、通常の逆洗処理において十分に膜から剥離することができる。このため、膜ろ過装置1における膜損傷検知のために膜の被処理水側領域に増加させた濁質や微粒子が膜の目詰まりの原因となることもない。したがって、膜ろ過装置1においては、正常な膜差圧下で膜損傷検知処理を行なうことができ、膜の損傷を正確に検知することができる。
さらに、本実施の形態においては、膜損傷によりろ過水内に混入した濁質や微粒子が清澄である原水のろ過水全体によって水質計に至るまでに希釈された場合であっても水質計9によって十分に異常検知可能である程度まで膜の被処理水側領域の濁度や微粒子数を嵩上げした上でろ過水の水質を測定する。すなわち、本実施の形態においては、膜に損傷があった場合には膜損傷検知用ろ過処理において膜損傷部分からろ過水内に混入する濁質や微粒子数が、原水そのままが膜損傷部分からろ過水に混入した場合と比較し格段に多く、膜損傷検知用ろ過処理におけるろ過水は、格段に多い濁質および微粒子数を保持したまま膜損傷検知用の水質計まで到達できるため、数多くの膜モジュールを少数の水質計で監視する場合であっても膜損傷検知のために水質計の数量を増やさなくともよい。たとえば、図12のろ過機構101aに示すように、6台の膜モジュール5の膜損傷を一台の水質計9で検知する場合であって、この6台の膜モジュール5のうちの一台に膜損傷があった場合を例に説明する。この膜損傷がある膜モジュール5から送水されるろ過水中の微粒子数は、水質計9に到達するまでに他の5台の膜モジュール5のろ過水によって6分の1となるものの、この他の膜モジュール5による希釈を勘案して、膜モジュール5の被処理水側領域の濁度や微粒子数を十分に嵩上げしている。したがって、本実施の形態によれば、膜損傷検知のために水質計の数量を増やさなくとも、膜損傷検知を十分正確に行なうことができる。
なお、図8に示すフローチャートにおいて、所定回数のろ過処理および逆洗処理を行なった後に膜損傷検知用逆流処理および膜損傷ろ過処理などの膜損傷検知用の各処理を行なった場合を示したが、もちろんこれに限らない。たとえば、膜ろ過装置1は、定期的に膜損傷検知用の各処理を行なってもよく、入力部22によって膜損傷検知を指示する指示情報が入力された場合に膜損傷検知用の各処理を行なってもよい。
また、本実施の形態においては、膜損傷検知用の逆流処理として、逆流水を用いた場合を例に説明したが、逆流水に代えて逆圧空気を用いて膜モジュール5における膜の原水側表面の堆積物を膜から一時的に剥離してから、膜損傷検知用のろ過処理を行なって膜の損傷を検知してもよい。
具体的には、膜ろ過装置1は、膜に対して原水側流路または膜透過水側流路のいずれかの方向から加圧空気を流す。原水側流路から空気を流し入れる場合には、たとえば膜入口バルブ4と膜モジュール5との間に空気を供給する空気供給機構を設け、制御部20の制御のもと、この空気供給機構から空気を流しいれることによって、膜表面に堆積した濁質をそぎ落とすことができる。そして、原水側流路から空気を流し入れる場合には、膜表面に堆積した濁質を空気流入による振動によってそぎ落とすことができる。膜透過水側流路から空気を流し入れる場合には、たとえば膜出口バルブ6と膜モジュール5との間に空気を供給する空気供給機構を設け、制御部20の制御のもと、この空気供給機構から空気を流しいれることによって、膜表面に堆積した濁質を振動によって剥離することができる。このように、原水側流路または膜透過水側流路のいずれかの方向から空気を流すことによって、膜の被処理水側表面の堆積物を膜から一時的に剥離しから、膜損傷検知用のろ過処理を行なって膜の損傷を検知してもよい。この場合には、原水を実際にろ過する前に膜の損傷を検知できるため、損傷が発生した膜によってろ過されたろ過水の供給を確実に回避することができる。また、本実施の形態においては、図3、5〜7において、膜構造が横型の場合を例に説明したが、もちろんこれに限らず、膜構造が縦型の場合にも適用可能である。
実施の形態にかかる膜ろ過装置の構成を示す模式図である。 図1に示す膜モジュールの構造を示す図である。 図2の要部を示す図である。 図1に示す膜ろ過装置における膜損傷検知用逆流処理を説明する図である。 図1に示す膜ろ過装置における膜損傷検知用逆流処理を説明する図である。 図1に示す膜ろ過装置における膜損傷検知用逆流処理を説明する図である。 図1に示す膜ろ過装置における膜損傷検知用ろ過処理を説明する図である。 図1に示す膜ろ過装置におけるろ過処理および膜損傷検知処理の処理手順を示すフローチャートである。 図1に示す膜モジュールの膜の性状および図8に示すろ過処理条件、逆洗処理条件を例示する表を示した図である。 図8に示す膜損傷検知用逆流処理および膜損傷検知用ろ過処理の条件を例示する表を示した図である。 本実施の形態における膜ろ過装置の水質計による微粒子数の測定結果を示す図である。 図1に示すろ過機構の他の構成を示す図である。
符号の説明
1 膜ろ過装置
1a 膜ろ過機構
2 原水タンク
3 原水ポンプ
4 膜入口バルブ
5 膜モジュール
6 膜出口バルブ
7 タンク入口バルブ
9 水質計
10 逆洗タンク
11 逆洗ポンプ
12 逆洗バルブ
13 逆洗排水用バルブ
20 制御部
22 入力部
23 出力部

Claims (6)

  1. 被処理水をろ過する膜ろ過装置の膜損傷を検知する膜損傷検知方法において、
    ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて前記膜から一時的に剥離し前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させた後に、ろ過処理を行い、該ろ過処理によるろ過水の水質を測定して膜損傷の有無を検知することを特徴とする膜損傷検知方法。
  2. 前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させるために前記膜に対してろ過水をろ過水側から被処理水側に逆流させ前記膜の被処理水側表面の堆積物を前記膜から一時的に剥離する膜損傷検知用逆流ステップと、
    前記膜損傷検知用逆流ステップの後に、濁度または微粒子数を増加させた被処理水を前記膜を用いてろ過する膜損傷検知用ろ過ステップと、
    前記膜損傷検知用ろ過ステップによってろ過されたろ過水の水質を測定する水質測定ステップと、
    前記水質測定ステップによって測定された水質が所定の基準値を超えて上昇した場合には前記膜は損傷していると判断し、前記水質測定ステップによって測定された水質が前記所定の基準値を超えない場合には前記膜は損傷していないと判断する膜損傷判断ステップと、
    前記膜損傷判断ステップにおいて前記膜は損傷していると判断された場合、前記膜は損傷している旨を報知する警告を出力する警告出力ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の膜損傷検知方法。
  3. 前記膜損傷検知用逆流ステップにおける逆流時間は、前記膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を剥離させて排出する逆洗処理における逆流時間よりも短いことを特徴とする請求項2に記載の膜損傷検知方法。
  4. 被処理水をろ過する膜ろ過装置において、
    ろ過処理によって膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を逆流水を用いて前記膜から一時的に剥離し前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させた後に、ろ過処理を行い、該ろ過処理によるろ過水の水質を測定して膜損傷の有無を検知することを特徴とする膜ろ過装置。
  5. 前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させるために前記膜に対してろ過水をろ過水側から被処理水側に逆流させ前記膜の被処理水側表面の堆積物を前記膜から一時的に剥離する逆流手段と、
    前記逆流手段によるろ過水の逆流によって濁度または微粒子数が増加した被処理水のろ過水の水質を測定する水質測定手段と、
    前記水質測定手段によって測定された水質が所定の基準値を超えて上昇した場合には前記膜は損傷していると判断し、前記水質測定手段によって測定された水質が前記所定の基準値を超えない場合には前記膜は損傷していないと判断する膜損傷検知手段と、
    前記膜損傷検知手段によって前記膜は損傷していると判断された場合、前記膜は損傷している旨を報知する警告を出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の膜ろ過装置。
  6. 前記逆流手段は、前記膜の被処理水側の濁度または微粒子数を増加させるために前記膜の被処理水側表面の堆積物を前記膜から一時的に剥離する場合、前記膜の被処理水側表面に堆積した堆積物を剥離させて排出する逆洗処理における逆流時間よりも短い処理時間で逆流処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の膜ろ過装置。
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