JP2009159234A - 携帯無線端末 - Google Patents

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徹 深沢
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晋二 荒井
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Abstract

【課題】アンテナ装置が搭載されたスライド開閉式の携帯無線端末において、アンテナ装置の広帯域化を図ってアンテナ性能の向上を実現することのできる携帯無線端末を得る。
【解決手段】第1の地導体1と、第1の地導体1に対して相対的にスライドする第2の地導体2と、第1の地導体1および第2の地導体2の少なくともいずれか一方に設けられたアンテナ素子3と、第1の地導体1および第2の地導体2を接続し、複数の線状導体が平板状に束ねられた線状導体束4とを備えたスライド開閉式の携帯無線端末であって、所定のスライド開閉量を確保する際に、アンテナ素子の帯域幅が広くなるように、第1の地導体1または第2の地導体2と線状導体束4との対面する長さの実効長を短縮する広帯域化手段をさらに備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置が搭載されたスライド開閉式の携帯無線端末に関する。
スライド開閉式の携帯無線端末に搭載されるアンテナ装置の性能は、無線端末の筐体間のインピーダンスにより大きな影響を受ける。アンテナ装置の性能を向上させるために、これらインピーダンスをアンテナ装置に最適に設計する従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。
図13は、従来の携帯無線端末の説明図である。地導体21、および筐体22が係合してスライド可能な携帯無線端末において、スライド機構のための部材23に負荷24が接続される。負荷24を適切に与えることで、2つの地導体間のインピーダンスが調整可能であり、アンテナ性能の向上を図ることが可能である。
特開2006−203806号公報
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。
特許文献1における従来技術では、周波数が高い場合には十分な効果が得られないという問題が生じる。この問題点について、具体的に説明する。
2つの筐体間にはスライド機構の部材23以外に、筐体間の信号伝達手段である線状導体束25が配置される。線状導体束は、複数の線状導体が平板状に束ねられて構成される。構造的な干渉を防止するため、スライド機構の部材23と線状導体束25は、それぞれ異なる場所に配置される。
これら位置の違いが、波長に比べて十分に小さい場合には、スライド機構の部材23に接続された負荷24と、線状導体束25のインピーダンスが単純に合成され、負荷24により地導体間のインピーダンスを調整することが可能である。換言すると、スライド機構の部材23と線状導体束25の位置の差が無視できる程度に長い波長、つまり、低い周波数においては、この従来技術は、有効な手段となる。
しかしながら、スライド機構の部材23と線状導体束25の位置の差が波長と同程度の長さを有する場合、つまり、周波数が高い場合には、スライド機構の部材23に接続された負荷24と、線状導体束25のインピーダンスがアンテナ特性に個別に作用する。このため、それぞれのインピーダンス特性を個別に最適化する必要がある。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、アンテナ装置が搭載されたスライド開閉式の携帯無線端末において、アンテナ装置の広帯域化を図ってアンテナ性能の向上を実現することのできる携帯無線端末を得ることを目的とする。
本発明に係る携帯無線端末は、第1の地導体と、第1の地導体に対して相対的にスライドする第2の地導体と、第1の地導体および第2の地導体の少なくともいずれか一方に設けられたアンテナ素子と、第1の地導体および第2の地導体を接続し、複数の線状導体が平板状に束ねられた線状導体束とを備えたスライド開閉式の携帯無線端末であって、所定のスライド開閉量を確保する際に、アンテナ素子の帯域幅が広くなるように、第1の地導体または第2の地導体と線状導体束との対面する長さの実効長を短縮する広帯域化手段をさらに備えたものである。
本発明によれば、地導体と線状導体束との対面する長さの実効長を短縮する広帯域化手段を備えることにより、アンテナ装置が搭載されたスライド開閉式の携帯無線端末において、アンテナ装置の広帯域化を図ってアンテナ性能の向上を実現することのできる携帯無線端末を得ることができる。
以下、本発明の携帯無線端末の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。なお、図中同一、または相当部分には、同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
本発明の携帯無線端末は、第1の地導体または第2の地導体と線状導体束との対面する長さの実効長を短縮する広帯域化手段を備えることを技術的特徴としている。
より具体的には、(1)線状導体束の有する特性インピーダンスを部分的に変化させる、(2)誘電体筐体の等価誘電率を低下させる、または(3)線状導体束の対面する部分に導体、または誘電体部材を充填したことにより線状導体束の長さを短くすることにより、広帯域化手段を実現しており、以下の実施の形態において、詳細に説明する。(1)の具体的な構成を実施の形態1〜3に示し、(2)の具体的な構成を実施の形態4〜6に示し、さらに、(3)の具体的な構成を実施の形態7に示す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における携帯無線端末の構成図である。この図1において、(a)は裏側の平面図、(b)は側面図、(c)および(d)はA−A’における断面図である。
図1における携帯無線端末は、第1の地導体1、第2の地導体2、アンテナ装置(アンテナ素子に相当)3、線状導体束4、第1の誘電体筐体5、第2の誘電体筐体6、第1の穴7、第2の穴8、およびフレキシブル基板9を備えている。
第1の地導体1は、第1の誘電体筐体5により覆われ、第2の地導体2は、第2の誘電体筐体6により覆われる。各誘電体筐体は、図示しないスライド機構によりスライド開閉可能なように接続される。
第1の地導体1において、筐体開時に第2の地導体2に近接する部分には、アンテナ装置3が設置される。そして、このアンテナ装置3は、第1の誘電体筐体5の内部に収納される。使用する周波数でみた場合には、線状導体束4の両端は、第1の地導体1および第2の地導体2に短絡される。スライド開閉を可能にするためには、機構的な制約から、線状導体束4は、フィルム状の薄いフレキシブル基板9上に、複数の線状導体が平板状に束ねられるように構成され、第1の誘電体筐体5と第2の誘電体筐体6との間隙部に折り畳まれるように配置される。
第1の誘電体筐体5および第2の誘電体筐体6には、線状導体束4を通すための第1の穴7および第2の穴8が開けられる。これらの穴は、ゴミなどの進入を防ぐため、極力小さく設計される。この場合、第1の誘電体筐体5は、線状導体束4と第1の地導体1との間に挟まれる。そして、線状導体束4と第1の地導体1は、スライド開閉量に応じた長さで対面するように配置される。
また、第2の誘電体筐体6は、線状導体束4と第2の地導体2との間に挟まれる。そして、線状導体束4と第2の地導体2は、スライド開閉量に応じた長さで対面するように配置される。
一例として、スライド開閉量を60mm確保するためには、線状導体束4と第2の地導体2の対面する長さは、40mm程度になる。また、第2の誘電体筐体6としては、ABS樹脂がよく用いられ、その比誘電率は、4程度である。比誘電率が4の場合であり、かつ線状導体束4と第2の誘電体筐体6との間に隙間なくABS樹脂が充填されている場合には、対面する長さに対応する実効長は、80mm(=40mm×√4)に相当する。
図2は、本発明の実施の形態1における線状導体束4と第2の地導体2の対面する長さLとアンテナの比帯域B.W.との関係を示す図である。周波数帯は、2GHz帯であり、リターンロスが−10dB以下の比帯域で定義する。図2より、対面する長さが概ね70mmの場合に、帯域が最も広くなり、高いアンテナ性能が得られる。
図1(b)におけるP部から矢印の方向をみたインピーダンスをZpとすると、このZpには最適値があることを意味している。つまり、高いアンテナ性能を得るためには、対面する長さが70mm程度に相当するZpの値に選定する必要がある。これに対し、図1において対面する長さの実効長は、80mm程度になるため、最適値に比べて長くなる。
この場合、Zpは、最適値からずれるため、アンテナ性能が低下する。図2から、対面する長さが70mm→80mmに変化することで、比帯域が半分程度まで狭くなることが確認できる。アンテナ性能の低下を防止するためには、第1の地導体1または第2の地導体2と線状導体束4とが対面する長さを電気的に短くし(すなわち、実効長を短くし)、Zpの値が最適になるようにする必要がある。
図3は、本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第1の図である。より具体的には、特性インピーダンスが50Ωの伝送線路の一端が短絡されたモデルに対し、短絡端からλ/24間隔毎に短絡側を見込んだインピーダンスを順にZ0、Z1、・・・、Z12とする。
インピーダンスZ0〜Z12が、スミスチャート上に黒三角のマーカーで示されており、均等にプロットされていることが確認できる。ただし、スミスチャートの中心は、50Ωであり、以降同様である。
図4は、本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第2の図である。より具体的には、先の図3においては、特性インピーダンスが50Ωであったのに対し、この図4においては、特性インピーダンスが10Ωの場合を示している。
この図4をみると、スミスチャートの左反面、つまり、低インピーダンス側でプロット間隔が狭くなっており、位相の回転が遅くなっていることが確認できる。逆に、右反面、つまり、高インピーダンス側でプロット間隔が広がっており、位相の回転が速くなっていることが確認できる。
図5は、本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第3の図である。より具体的には、先の図3においては、特性インピーダンスが50Ωであったのに対し、この図5においては、特性インピーダンスが250Ωの場合を示している。
この図5をみると、スミスチャートの左反面、つまり、低インピーダンス側でプロット間隔が広くなっており、位相の回転が速くなっていることが確認できる。逆に、右反面、つまり、高インピーダンス側でプロット間隔が狭くなっており、位相の回転が遅くなっていることが確認できる。
図3〜図5を用いて説明したこれらの関係を組み合わせると、短絡側を見込んだインピーダンスが低い場合には線路の特性インピーダンスを低くし、短絡側を見込んだインピーダンスが高い場合には線路の特性インピーダンスを高くすることで、位相の回転を遅くすることが可能となる。
図6は、本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第4の図である。より具体的には、短絡側から5λ/24までの距離を10Ωの特性インピーダンスで構成し、5λ/24〜12λ/24までの距離を250Ωの特性インピーダンスで構成したモデルである。
スミスチャート上のプロットをみると、短絡側から12λ/24の距離であっても、ほぼ開放のインピーダンスを有していることが確認できる。このことは、電気長が約半分程度まで短くなったことを意味する。
この原理を線状導体束4に適用すれば、物理長を変化させなくても、Zpの値を大きくすることが可能である。つまり、線状導体束4の形状を、先の図1(c)のように、短絡端側で太くし、特性インピーダンスを部分的に下げることで、対面する長さの実効長を短くすることが可能となる。
その結果、対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、アンテナ装置3の帯域が広がり、アンテナ性能が向上する。なお、図1(c)では、線状導体束4の外形も含めて、部分的に太くしている。しかしながら、線状導体束4を図1(d)のようにフレキシブル基板9で構成することで、外形は変えずに、内部の導体形状のみを部分的に太くすることも可能であり、このような構成によっても、対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となる。
以上のように、実施の形態1によれば、線状導体束の形状を、短絡端側で太くして広帯域化手段を実現し、特性インピーダンスを部分的に下げることで、地導体と線状導体束とが対面する長さの実効長を短くすることが可能となる。これにより、対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、その結果として、アンテナ装置の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2における携帯無線端末の構成図である。この図7において、(a)は裏側の平面図、(b)は側面図である。
図7における携帯無線端末は、第1の地導体1、第2の地導体2、アンテナ装置3、線状導体束4、第1の誘電体筐体5、第2の誘電体筐体6、第1の穴7、第2の穴8、および誘電体突起10を備えている。基本的な構成、および動作原理は、先の実施の形態1と同じであるため、先の実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
本実施の形態2において、第2の誘電体筐体6には、誘電体突起10が設けられている。この誘電体突起10は、先の実施の形態1の線状導体束4において、太さが部分的に太くなっている部分に相当する箇所(先の図1(c)あるいは図1(d)参照)に設けられる。
このように構成することで、線状導体束4と第2の地導体2との間への誘電体の充填率が高くなるため、この部分において線状導体束4と第2の地導体2との間の特性インピーダンスが低下する。その結果、先の実施の形態1と同じ原理により、アンテナの帯域が拡大し、性能が向上する。
以上のように、実施の形態2によれば、地導体と線状導体束との短絡端部分の近傍において、第2の誘電体筐体に誘電体突起を設けて広帯域化手段を実現し、特性インピーダンスを部分的に下げることで、地導体と線状導体束とが対面する長さの実効長を短くすることが可能となる。これにより、先の実施の形態1と同様に、対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、その結果として、アンテナ装置の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態2において、誘電体突起10は、第2の誘電体筐体6の一部として構成されているが、異なる材料にて別体として構成し、線状導体束4と第2の地導体2との間に挿入しても、同様な効果が得られる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3における携帯無線端末の構成図である。この図8において、(a)は裏側の平面図、(b)は側面図である。
図8における携帯無線端末は、第1の地導体1、第2の地導体2、アンテナ装置3、線状導体束4、第1の誘電体筐体5、第2の誘電体筐体6、第1の穴7、第2の穴8、および導体突起11を備えている。基本的な構成、および動作原理は、先の実施の形態1と同じであるため、先の実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
本実施の形態3において、第2の地導体2には、導体突起11が設けられている。この導体突起11は、先の実施の形態1の線状導体束4において、太さが部分的に太くなっている部分に相当する箇所(先の図1(c)あるいは図1(d)参照)に設けられる。
このように構成することで、線状導体束4と第2の地導体2との短絡端部分の近傍において、線状導体束4と第2の地導体2との間隔が狭くなるため、この部分において線状導体束4と第2の地導体2との間の特性インピーダンスが低下する。その結果、先の実施の形態1と同じ原理により、アンテナの帯域が拡大し、性能が向上する。
以上のように、実施の形態3によれば、地導体と線状導体束との短絡端部分の近傍において、第2の地導体に導体突起を設けて広帯域化手段を実現し、特性インピーダンスを部分的に下げることで、地導体と線状導体束とが対面する長さの実効長を短くすることが可能となる。これにより、先の実施の形態1、2と同様に、対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、その結果として、アンテナ装置の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態3において、導体突起11は、第2の地導体2の一部として構成されているが、別体として構成し、線状導体束4と第2の地導体2との間に挿入しても、同様な効果が得られる。この場合、別体の導体構造物が第2の地導体2と導通がとれていなくても、容量結合により同様な効果が得られる。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4における携帯無線端末の構成図である。この図9において、(a)は裏側の平面図、(b)は側面図である。
図9における携帯無線端末は、第1の地導体1、第2の地導体2、アンテナ装置3、線状導体束4、第1の誘電体筐体5、第2の誘電体筐体6、第1の穴7、第2の穴8、および切り欠き部12を備えている。基本的な構成、および動作原理は、先の実施の形態1と同じであるため、先の実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
本実施の形態4において、第2の誘電体筐体6には切り欠き部12が設けられている。この切り欠き部12は、線状導体束4と第2の地導体2の対面する部分に設けられる。先の実施の形態1にて述べたように、対面する長さの実効長は、構造面の制約から、最適値よりも長くなるという課題がある。
そこで、本実施の形態4では、対面する部分の第2の誘電体筐体6に切り欠き部12を設けて薄肉化することで、その部分の等価誘電率を低下させ、第2の誘電体筐体6による波長短縮効果を低減することを可能としている。その結果、対面する長さの実効長を最適にすることが可能となり、アンテナ装置3の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。さらに、このような構成において、第2の誘電体6には第2の穴8以外の穴がないため、ゴミの進入を防ぐことが可能となる。
以上のように、実施の形態4によれば、第2の誘電体筐体に切り欠き部を設けて広帯域化手段を実現し、等価誘電率を低下させることで、第2の誘電体筐体による波長短縮効果を低減することが可能となる。これにより、先の実施の形態1〜3と同様に、地導体と線状導体束とが対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、その結果として、アンテナ装置の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態4では、第2の誘電体筐体6に切り欠き部12を設けたが、切り欠き部12の部分を開口させ、その部分に薄い誘電体薄膜で構成されたカバーを設けることでも、同様な効果が得られる。
実施の形態5.
図10は、本発明の実施の形態5における携帯無線端末の構成図である。この図10において、(a)は側面図、(b)はB−B’における断面図である。
図10における携帯無線端末は、第1の地導体1、第2の地導体2、アンテナ装置3、線状導体束4、第1の誘電体筐体5、第2の誘電体筐体6、第1の穴7、第2の穴8、および第3の穴13を備えている。基本的な構成、および動作原理は、先の実施の形態4と同じであるため、先の実施の形態4と異なる部分を中心に説明する。
本実施の形態5において、第2の誘電体筐体6には、第3の穴13が設けられている。この第3の穴13は、先の実施の形態4の切り欠き部12に相当する部分に1つ、または複数設けられる。第3の穴13を設けることで、その部分の等価誘電率を低下させ、第2の誘電体筐体6による波長短縮効果を低減することを可能としている。その結果、第2の地導体2と線状導体束4とが対面する長さの実効長を最適にすることが可能となり、アンテナ装置3の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
第3の穴13は、ゴミの進入が問題にならない程度に小さくし、かつ複数にすることで、ゴミの進入を防ぎつつ、等価誘電率を低減することが可能となる。さらには、第3の穴13の部分に薄い誘電体薄膜で構成されたカバーを設けることで、アンテナ性能を維持しつつ、より強固にゴミの進入を防ぐことが可能となる。
以上のように、実施の形態5によれば、第2の誘電体筐体に第3の穴を設けて広帯域化手段を実現し、等価誘電率を低下させることで、第2の誘電体筐体による波長短縮効果を低減することが可能となる。これにより、先の実施の形態1〜4と同様に、地導体と線状導体束とが対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、その結果として、アンテナ装置の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
実施の形態6.
図11は、本発明の実施の形態6における携帯無線端末の構成図である。この図11において、(a)は側面図、(b)はC−C’における断面図である。
図11における携帯無線端末は、第1の地導体1、第2の地導体2、アンテナ装置3、線状導体束4、第1の誘電体筐体5、第2の誘電体筐体6、第1の穴7、第2の穴8、および発泡材14を備えている。基本的な構成、および動作原理は、先の実施の形態4と同じであるため、先の実施の形態4と異なる部分を中心に説明する。
本実施の形態6において、第2の誘電体筐体6には、切り欠き部12に相当する部分が開口されており、その部分に発泡材14が充填される。この発泡材14は、ほぼ空気と同じ誘電率を有するため、その部分の等価誘電率を低下させ、第2の誘電体筐体6による波長短縮効果を低減することを可能としている。その結果、第2の地導体2と線状導体束4とが対面する長さの実効長を最適にすることが可能となり、アンテナ装置3の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。さらに、第2の誘電体筐体6の開口部には発泡材14が充填されるため、ゴミの進入を防ぐことが可能となる。
以上のように、実施の形態6によれば、第2の誘電体筐体の開口部に発泡材を充填して広帯域化手段を実現し、等価誘電率を低下させることで、第2の誘電体筐体による波長短縮効果を低減することが可能となる。これにより、先の実施の形態1〜5と同様に、地導体と線状導体束とが対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、その結果として、アンテナ装置の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態6においては、発泡材14を用いたが、低誘電率を有する媒質であれば、その他の材料にて代替え可能である。
実施の形態7.
図12は、本発明の実施の形態7における携帯無線端末の構成図である。この図12において、(a)は側面図、(b)はその等価図面である。
図12における携帯無線端末は、第1の地導体1、第2の地導体2、アンテナ装置3、線状導体束4、第1の誘電体筐体5、第2の誘電体筐体6、第1の穴7、第2の穴8、および導体片15を備えている。基本的な構成、および動作原理は、先の実施の形態1と同じであるため、先の実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
本実施の形態7においては、線状導体束4の折り返し部に導体片15を設けている。この導体片15は、線状導体束4とは固定されておらず、線状導体束4に対して可動する。また、導体片15は、第1の誘電体筐体5または第2の誘電体筐体6に固定される。先の実施の形態1で述べたように、構造面の制約から、対面する長さの実効長は、最適値よりも長くなるという課題がある。
そこで、本実施の形態7では、図12において、線状導体束4の折り返し部に導体片15を近接して配置しているため、線状導体束4と導体片15の間に容量結合が生じる。線状導体束4と導体片15の間隙を十分に小さくすることで、高周波にてほぼ導通状態が構成される。
その等価図面を図12(b)に示す。図12(b)では、図1(a)などと比較して線状導体束4において折り返し部に相当する部分が短くなる。このため、対面する長さの実効長を最適にすることが可能となり、アンテナ装置3の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
なお、スライド開閉の動作をした場合、線状導体束4の折り返し部は、導体片15とは反対側に移動するため、導体片15を第1の誘電体筐体5または第2の誘電体筐体6に固定可能であり、スライド開閉の動作に支障を来さない。
以上のように、実施の形態7によれば、線状導体束の折り返し部に、導体片を設けることで広帯域化手段を実現し、線状導体束において折り返し部に相当する部分を短くすることができる。これにより、先の実施の形態1〜6と同様に、地導体と線状導体束とが対面する長さの実効長を最適値に合わせることが可能となり、その結果として、アンテナ装置の帯域が広がり、アンテナ性能の向上を図ることができる。
なお、本発明の具体的な構成として、実施の形態1〜7について述べてきたが、これらを組み合わせたものについても、同様な効果が得られる。例えば、図1(c)の線状導体束4の形状と図7(b)の誘電体突起10、または図8(b)の導体突起11とを組み合わせてもよい。また、図9(b)の切り欠き部12において、図7(b)の誘電体突起10に相当する部分に誘電体を充填する、あるいは図8(b)の導体突起11を設けてもよい。
また、図10(b)においては、第3の穴13が均等にあけられているが、これを不均一にあけてもよい。また、図11(b)において、発泡材14の一部を誘電体で充填する、あるいは導体に置き換えたりすることも可能である。さらに、図12(a)の導体片15は、これらすべての組み合わせとの併用が可能である。
また、上述の実施の形態2〜6では、第2の地導体2あるいは第2の誘電体筐体6について広帯域化手段を設ける場合について説明したが、第1の地導体1あるいは第1の誘電体筐体5について広帯域化手段を設けることも可能であり、同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1における携帯無線端末の構成図である。 本発明の実施の形態1における線状導体束と第2の地導体の対面する長さLとアンテナの比帯域B.W.との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第1の図である。 本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第2の図である。 本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第3の図である。 本発明の実施の形態1において、伝送線路の一端が短絡されたモデルにおけるインピーダンスとそのスミスチャートとの関係を示した第4の図である。 本発明の実施の形態2における携帯無線端末の構成図である。 本発明の実施の形態3における携帯無線端末の構成図である。 本発明の実施の形態4における携帯無線端末の構成図である。 本発明の実施の形態5における携帯無線端末の構成図である。 本発明の実施の形態6における携帯無線端末の構成図である。 本発明の実施の形態7における携帯無線端末の構成図である。 従来の携帯無線端末の説明図である。
符号の説明
1 第1の地導体、2 第2の地導体、3 アンテナ装置(アンテナ素子)、4 線状導体束、5 第1の誘電体筐体、6 第2の誘電体筐体、7 第1の穴、8 第2の穴、9フレキシブル基板、10 誘電体突起、11 導体突起、12 切り欠き部、13 第3の穴、14 発泡材、15 導体片。

Claims (10)

  1. 第1の地導体と、
    前記第1の地導体に対して相対的にスライドする第2の地導体と、
    前記第1の地導体および前記第2の地導体の少なくともいずれか一方に設けられたアンテナ素子と、
    前記第1の地導体および前記第2の地導体を接続し、複数の線状導体が平板状に束ねられた線状導体束と
    を備えたスライド開閉式の携帯無線端末であって、
    所定のスライド開閉量を確保する際に、前記アンテナ素子の帯域幅が広くなるように、前記第1の地導体または前記第2の地導体と前記線状導体束との対面する長さの実効長を短縮する広帯域化手段をさらに備えたことを特徴とする携帯無線端末。
  2. 請求項1に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記線状導体束の有する特性インピーダンスを部分的に変化させることにより構成されることを特徴とする携帯無線端末。
  3. 請求項2に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記第1の地導体および前記第2の地導体のいずれか一方または両方との短絡端部分における前記線状導体束の形状を太くすることにより特性インピーダンスを部分的に変化させることを特徴とする携帯無線端末。
  4. 請求項2に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記第1の地導体および前記第2の地導体のいずれか一方または両方を覆う誘電体筐体を有し、前記第1の地導体と前記線状導体束との間または前記第2の地導体と前記線状導体束との間の誘電体筐体において、前記第1の地導体と前記線状導体束との短絡端部分の近傍、または前記第2の地導体と前記線状導体束との短絡端部分の近傍の厚みを部分的に厚くすることにより特性インピーダンスを部分的に変化させることを特徴とする携帯無線端末。
  5. 請求項2に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記第1の地導体または前記第2の地導体において、前記第1の地導体と前記線状導体束との短絡端部分の近傍の厚みを部分的に厚くして前記線状導体束と前記第1の地導体との隙間を狭くする、または前記第2の地導体と前記線状導体束との短絡端部分の近傍の厚みを部分的に厚くして前記線状導体束と前記第2の地導体との隙間を狭くすることにより特性インピーダンスを部分的に変化させることを特徴とする携帯無線端末。
  6. 請求項1に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記第1の地導体および前記第2の地導体のいずれか一方または両方を覆う誘電体筐体を有し、前記誘電体筐体の等価誘電率を低下させることにより構成されることを特徴とする携帯無線端末。
  7. 請求項6に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記誘電体筐体と前記線状導体束とが近接する部分の前記誘電体筐体の厚みを部分的に薄くすることにより前記誘電体筐体の等価誘電率を低下させることを特徴とする携帯無線端末。
  8. 請求項6に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記誘電体筐体において、前記線状導体束が近接する部分に穴を設けることにより前記誘電体筐体の等価誘電率を低下させることを特徴とする携帯無線端末。
  9. 請求項6に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記誘電体筐体と前記線状導体束とが近接する部分の前記誘電体筐体を取り除き、前記誘電体筐体の有する誘電率よりも低い誘電率を有する部材を充填することにより前記誘電体筐体の等価誘電率を低下させることを特徴とする携帯無線端末。
  10. 請求項1に記載の携帯無線端末において、
    前記広帯域化手段は、前記第1の地導体と前記第2の地導体との間隙部にて前記線状導体束が対面するように折り曲げ収納され、前記線状導体束の対面する部分に導体、または誘電体部材を充填したことにより前記線状導体束の長さを短くすることにより構成されることを特徴とする携帯無線端末。
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