JP2009148959A - インクジェット記録ヘッドの検査装置および検査方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの検査装置および検査方法 Download PDF

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祐貴 小塚
Yoshinori Misumi
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Abstract

【課題】記録ヘッドにおけるノズルのインク滴の吐出特性を効率よく、かつ適確に検査することができるインクジェット記録ヘッドの検査装置および検査方法を提供すること。
【解決手段】複数のノズルから吐出された複数のインク滴の飛翔状態を連続的に複数回撮影し、その撮影された複数の画像中におけるインク滴の位置から、インク滴の吐出方向のズレ量を演算する。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数のノズルのそれぞれからインク滴を吐出可能なインクジェット記録ヘッドの検査装置、および検査方法に関するものである。
特許文献1には、インクジェット記録ヘッドの吐出口から少なくとも1個のインク滴を吐出させ、そのインク滴が着弾する記録媒体上の着弾位置を画像処理用のカメラを用いて測定する方法が記載されている。そのカメラは記録媒体の下方に配置されており、そのカメラにより、記録媒体に着弾したインク滴および吐出口を撮像して画像処理することにより、着弾したインク滴と吐出口の座標から、インク滴の着弾位置を測定する。
特許文献2には、インクジェット記録ヘッドの吐出口からインク滴を吐出させて、実際の記録用紙に画像を記録することにより、インク滴の着弾位置を検査する方法が記載されている。具体的には、記録媒体である記録用紙にライン状の検査パターンを記録し、その検査パターン上にインク滴を吐出することにより、そのインク滴の着弾位置ずれを目視により判定する。
特許文献3には、インクジェット記録ヘッドの吐出口からインク滴を吐出させ、それが飛翔して紙面上に着弾するタイミングにて、そのインク滴をCCDカメラにより撮像して、そのインク滴の着弾位置のズレを測定する方法が記載されている。
特開2000−62158号公報 特開平7−329302号公報 特開平11−105307号公報
しかしながら、特許文献1および2のように、記録媒体上にインク滴を実際に着弾させて、インク滴の着弾位置を観察あるいは測定する方法は、インク滴の着弾時にインクがはじかれて、記録媒体上にインクの広がりやにじみが生じるおそれがある。そのような場合には、記録媒体上におけるインク滴の着弾位置を正確に測定できなくなるおそれがある。また、記録媒体の製造時に、その記録媒体にゴミや傷が付いた場合、画像処理したときに、それらと微小なインク滴とを誤認識してインク滴の着弾位置を正確に測定できなくなるおそれがある。また、淡色インクを記録媒体上に着弾させた場合には、そのインクと記録媒体とのコントラストが弱くなって、そのインクの着弾位置の検査が難しくなる。また、インクの主滴の吐出に伴ってサテライトと称されるインクの副滴が吐出されたときに、そのサテライトが飛散し、それがインクの主滴と重なり合って記録媒体に着弾することがある。この場合には、主滴の着弾位置の正確な計測が難しくなる。
また特許文献3において、インク滴の着弾位置の測定は、単一ノズル毎の測定を基本としている。したがって、複数のノズルが配列されたインクジェット記録ヘッドの全ノズルについて、インク滴の着弾位置を測定するためには、多大な測定時間が必要となる。また、複数のノズルについて、インク滴の着弾位置を同時に測定する場合には、CCDカメラにより撮像された画像上に、インクの主滴の吐出に伴って生じるインクのサテライトが混在するおそれがある。この場合には、インクの着弾位置の測定が難しくなる。
本発明の目的は、記録ヘッドにおけるノズルのインク滴の吐出特性を効率よく、かつ適確に検査することができるインクジェット記録ヘッドの検査装置および検査方法を提供することにある。
本発明のインクジェット記録ヘッドの検査装置は、複数のノズルのそれぞれからインク滴を吐出可能なインクジェット記録ヘッドの検査装置において、前記複数のノズルのそれぞれから前記インク滴を吐出させるように、前記インクジェット記録ヘッドを駆動する駆動手段と、前記複数のノズルから吐出された前記複数のインク滴の飛翔状態を連続的に複数回撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された複数の画像中における前記インク滴の位置から、前記インク滴の吐出方向のズレ量を演算する演算手段と、を備えることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録ヘッドの検査方法は、複数のノズルのそれぞれからインク滴を吐出可能なインクジェット記録ヘッドの検査方法において、前記複数のノズルのそれぞれから前記インク滴を吐出させるように、前記インクジェット記録ヘッドを駆動する駆動工程と、前記複数のノズルから吐出された前記複数のインク滴の飛翔状態を連続的に複数回撮影する撮影工程と、前記撮影工程によって撮影された複数の画像中における前記インク滴の位置から、前記インク滴の吐出方向のズレ量を演算する演算工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、インク滴が記録媒体上に着弾したときに生じるインクのはじき、広がり、にじみの影響、記録媒体上のゴミや傷の影響、およびインク濃度の影響を回避して、インクジェット記録ヘッドの特性を適確に検査することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本例における特性測定装置は、インクジェット記録装置に用いられるインクジェット記録ヘッドのインク滴の吐出特性を測定する。すなわち、図1および図2のように、画像を記録するためのインク滴205を吐出口202から吐出するインクジェット記録ヘッド201を測定対象として、そのインク滴205の吐出特性を測定する。
インクタンク204は記録ヘッド201にインクを供給し、照明手段としてのストロボ211は、記録ヘッド201から吐出されるインク滴205に光を照射する。記録ヘッド201から吐出されるインク滴205は、レンズ213を通して、撮像手段としてのCCDカメラ212によって撮像される。パソコン(PC)219における画像処理部214は、その撮像された画像を取り込んで画像処理し、パソコン(PC)219における演算部215は、その画像処理された結果に基づいてインク滴205の着弾位置を算出する。CCDカメラ212の画像の取り込みと、ストロボ211の照射と、インク滴205の吐出と、のタイミングを同期させるために、同期制御ユニット216が備えられている。パソコン(PC)219は、同期パラメータ設定パソコン(PC)としも機能する。また、CCDカメラ212とストロボ211の位置を移動させるために、ステージ217とステージ制御ユニット218が備えられている。
記録ヘッド201のノズルを形成する吐出口202は、例えば、128個が記録ヘッド201の長手方向に列状に形成され、その列(ノズル列)が記録ヘッド201の長手方向と交差する方向(本例の場合は、直交する方向)に6列形成されている。記録ヘッド201は、吐出口202からインクを吐出するために、電気熱変換体(ヒータ)やピエゾ素子などの種々の吐出エネルギー発生手段を用いることができる。電気熱変換体を用いた場合には、その発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口202からインクを吐出することができる。以下、吐出エネルギー発生手段や吐出口202などを含めて、「ヒータ」ともいう。
記録ヘッド201は、通常、吐出口202が形成されている吐出口面203と、記録媒体の表面と、が約1.5mmの距離hだけ離れて対向するように、記録装置に装着される。そのため、ストロボ211、レンズ213、およびCCDカメラ212は、吐出口面203から距離hだけ下方に離れた位置(記録媒体上の表面と同じ位置)を横方向から撮像するように位置決め固定される。ストロボ211と、レンズ213およびCCDカメラ212と、は、吐出口202から吐出されるインク滴205の飛翔経路を挟んで対向する。これにより、吐出口202から吐出されたインク滴205を照明するストロボ211の光は、CCDカメラ212およびレンズ213に直接取り込まれる。したがってCCDカメラ212は、インク滴205や背景の色の如何に拘らず、インク滴205を明確に撮像することができる。すなわち、インク滴205の周囲が輝度の高い白色となり、インク滴205自体は、遮光されて輝度の低い黒色となって撮像される。
図3は、複数のノズルから吐出されたインク滴205を同時に撮像する場合の一連の処理を説明するためのフローチャートである。その一連の処理は、画像の取込み(ステップS101)、画像の加工(ステップS102)、主滴の抽出(ステップS103)、着弾位置の算出(ステップS104)、およびヨレ量の計算(ステップS105)を含む。以下、これらの処理を個別に説明する。
(画像の取込み(ステップS101))
まず、複数の吐出口202から吐出された複数のインク滴205の飛翔状態の画像を取り込む(ステップS101)。本例では、倍率1xのレンズ213と、正方画素タイプ(H:4.65μm V:4.65μm)のCCDカメラ212を使用して、画像の取り込みを行った。
同期制御ユニット216は、同期パラメータ設定PCとしてのパソコン219からの測定開始信号により、記録ヘッド201の吐出タイミングと、CCDカメラ212の撮影タイミングと、ストロボ211の発光タイミングと、を同期させる。吐出したインク滴205の飛翔状態の画像を取り込むために、インク滴205を吐出させるタイミングと、ストロボ211を発光させてCCDカメラ212により画像を取り込むタイミングと、をずらす必要がある。
本例においては、インク滴205の飛翔状態の画像として、タイミングをずらした2つの画像を取り込む。そして、それら2つの画像におけるインク滴205の座標のズレ量から、そのインク滴205の着弾位置のズレを計測する。本例の場合には、インク滴205を吐出してから140μsec(ディレイ時間)後に、インク滴205の飛翔画像として第1画像を取り込む。その後30μsecずらして、インク滴205を吐出してから170μsec(ディレイ時間)後に、インク滴205の飛翔画像として第2画像を取り込む。図4(a)が第1画像であり、図4(b)が第2画像である。インク滴205は、図4(a),(b)中の左側から右側に向かって複数の吐出口から吐出される。それらの画像の中央部付近の比較的大きな複数の点がインク滴205の主滴205Aであり、それらの画像の左側付近の細かい複数の点がインク滴205のサテライト(副滴)205Bである。これらの第1および画像は、後述するように、図5(a)および(b)、図6(a)および(b)、図8(a)および(b)のように処理される。
(画像の加工(ステップS102))
次に、上述したように取り込んだ第1および第2画像を加工する(ステップS102)。図4(a),(b)のように取り込んだままの画像では、ストロボ211の光量ムラが画像に含まれているために、インク滴205を明確に判別することが難しい。
本例においては、インク滴205を吐出させない状態でストロボ211を発光させて、CCDカメラ212によって予め画像を取り込んでおき、その画像と第1および第2画像との差分を抽出する(バックグランド補正)。図5(a)は、図4(a)の第1画像をバックグランド補正した画像であり、図5(b)は、図4(b)の第1画像をバックグランド補正した画像である。図5(a),(b)の画像においては、ストロボ211の光量ムラが取り除かれ、インク滴205を明確に判断することが可能となる。
このような図5(a),(b)の画像に対して、2値化処理を行う。これは、インク滴205の各点を座標計測する際の処理精度を向上させるためである。本例では、2値化処理の閾値を画像毎に可変する方法を採らず、その閾値を固定した。これは、2値化処理の閾値を可変した場合に、インク滴205の面積が変化して、後の処理に影響を与えるおそれがあることを懸念したからである。
図6(a),(b)の画像は、このような2値化処理を行った画像である。図6(a)は、図5(a)の第1画像を2値化処理した画像であり、図4(b)は、図5(b)の第2画像を2値化処理した画像である。このようの2値化処理により、インク滴205の座標計測の精度を向上させることができる。
(主滴の抽出(ステップS103))
次に、上述したように加工された図6(a),(b)の画像から、インク滴205の主滴205Aを抽出する(ステップS103)。
本例において、図6(a),(b)の画像の左上を原点座標として、それらの画像中における各点の座標を全て抽出する。この処理により、全ての点の重心座標(X,Y)と面積Sが求められる。それらの点の面積Sに対して面積値フィルタ処理を行い、主滴205Aの面積から明らかにかけ離れた面積の点を除外する。本例の場合は、映像の画素を基準として、1画素以下の面積の点と、20画素以上の面積の点と、を除外の対象とした。
このような面積フィルタ処理を行った後に、残った全ての点の面積Sの平均値Saを求める。さらに、その平均値Saに係数kを乗算して、主滴抽出判断値(k・Sa)を求める。そして、その主滴抽出判断値(k・Sa)と全ての点の面積Sとを比較して、S≧(k・Sa)となる点の数を求める。その点の数が、インク滴を吐出した吐出口202の数よりも少ない場合には、係数kを減少させて主滴抽出判断値(k・Sa)を計算し直す。そして、その計算し直した主滴抽出判断値(k・Sa)と全ての点の面積Sとを比較して、再度、S≧(k・Sa)となる点の数を求める。このような処理を繰り返して、S≧(k・Sa)となる点の数が、インク滴を吐出した吐出口202の数以上となるときの主滴抽出判断値(k・Sa)を求める。本例においては、係数kの初期値を0.4とした。
主滴抽出判断値(k・Sa)を算出した後に、主滴205Aの飛翔位置を求めるための仮想格子基準点として、特定の主滴205Aの位置(第1主滴位置)を設定する。第1主滴位置として設定する主滴205Aは、複数の吐出口202から吐出された主滴205Aのどれを用いてもよい。
本例の場合は、吐出口列を形成するように配列された複数の吐出口202の内、吐出口列の最端部に位置する吐出口202から吐出された主滴205Aの位置を第1主滴位置として設定した。記録ヘッド201、CCDカメラ212、レンズ213、およびストロボ211は、吐出口列の最端部の吐出口202が図6(a),(b)の画像中の左下に取り込まれるように設置した。本例の場合は、図6(a),(b)の画像の左上を原点座標としているため、吐出口列の最端部の吐出口202から吐出された主滴205Aの座標は(Xmax,Ymax)となる。つまり第1主滴位置として、座標が(Xmax,Ymax)となる主滴205Aの位置を検出すればよい。但し、必ずしもこのような検出条件に当てはまる主滴205Aの位置が検出できるとは限らない。そのため、第1にS≧(k・Sa)を満たすこと、第2にY座標が最大(Ymax)であること、第3にX座標が最大(Xmax)であることを条件として、全ての点の座標データを検索して、最適な第1主滴位置となる主滴205Aの位置を検出することが望ましい。
次に、このような第1主滴位置の座標を基準点として、仮想格子座標を設定する。仮想格子座標は、第1主滴位置を基準として、正常に吐出された主滴205Aの飛翔位置を仮想して設定した座標データである。本例の記録ヘッド201の吐出口202は、吐出口列方向における解像度が600dpiであるため、吐出口202の間隔(ピッチ)は42.3μmとなる。複数の吐出口202から正常に吐出された主滴205Aの間隔は42.3μmとなるため、仮想格子座標のY座標間隔は42.3μmと設定した。
図7は、複数の吐出口202からのインク滴205の吐出順序、つまり複数のノズルの駆動順序の説明図である。インク滴205の吐出の際に、隣接するノズル間にクロストークが生じることを避けるために、複数のノズルを複数のブロックに分割して時分割駆動(ブロック駆動)する。本例の場合は、128ノズル(ノズル番号N0からN127)を16ブロック(ブロック番号B0からB15)に分割し、それぞれのブロック毎に時間差をおいて駆動した。図7には、ノズルN0からN15の16ノズルと、16ブロック(ブロックB0からB15)と、の関係を表す。ノズルN0,N1,N2・・・N15は、ブロックB0,B1、B2・・・B15に分割される。次のノズルN16,N1,N2・・・N32の16ノズルは、ブロックB0,B1、B2・・・B15に分割される。他のノズルN33からN127も同様に分割される。記録ヘッド201には、このようなブロック駆動するための電気回路が組み込まれている。
ブロックの間隔は、インク滴の吐出周波数(ノズルの駆動周波数)に応じて設定される。例えば、ノズルの駆動周波数が1KHzの場合には、1msec内に16ブロックに属するノズルからインク滴を吐出しなければならないため、62μsec(=1msec/16)がブロック間隔となる。但し、隣接ノズル間のクロストークの影響が問題ない範囲であれば、ブロック間隔を短縮することも可能である。本例では、吐出周波数(ノズルの駆動周波数)を300Hz、ブロック間隔を3.8μsecとした。
このようなブロック間隔と、予め設定された記録ヘッド201からのインク滴の吐出速度Vと、に基づいて、仮想格子座標におけるX座標の間隔を求める。本例の場合は、記録ヘッド201の吐出速度Vの設計中心値が14m/secであることから、53.2μm(=3.8μsec×14)をX座標間隔と設定した。
このようにして設定した仮想格子座標に基づいて、複数の主滴205Aを抽出する。上述した全ての点の座標データと仮想格子座標とを比較し、仮想格子クロスポイントに近い座標の点を主滴205Aとする。本例の場合、仮想格子クロスポイントと点の座標データとの比較は、S≧(k・Sa)の条件を満たす点の座標データについて、Y座標を比較してからX座標を比較する。
図8(a),(b)は、上述したように主滴205の抽出を行った結果を示す。図8(a)は、図6(a)の第1画像から主滴205Aを抽出した結果であり、図8(b)は、図6(b)の第2画像から主滴205Aを抽出した結果である。図8(a),(b)においては、サテライト205Bも表している。
以上の処理により、複数の吐出口202から吐出されたインク滴205の飛翔状態を撮影した図6(a),(b)の画像から、主滴とサテライトを分離して、主滴のみの座標を抽出して取得することができる。
(着弾位置の算出(ステップS104))
次に、取得した主滴205Aの座標から、それが記録媒体に着弾したときの着弾位置を算出する(ステップS104)。前述したように、記録ヘッドのノズルが複数のブロックに分割されて時分割駆動されるため、1つのタイミングで取り込んだ画像における複数の主滴には、その飛翔位置が記録媒体の着弾位置まで到達していないものが存在する。
まず、インク滴の吐出速度Vを求める。そのために、図8(a)の第1画像における主滴205Aの座標データと、図8(b)の第2画像における主滴205Aの座標データと、の差分を求める。そして、その座標データの差と、第1画像と第2画像の取り込み時間(ディレイ時間)の差30μsec(=170μsec−140μsec)と、に基づいて吐出速度Vを求めることができる。
第1画像のディレイ時間をT1、第1画像における主滴の座標を(X1,Y1)、第2画像のディレイ時間をT2、第2画像における主滴の座標を(X2,Y2)としたときに、吐出速度Vは下式によって求められる。
V=((X2−X1)2+(Y2−Y1)21/2/(T2−T1)
複数のノズルから吐出された全ての主滴に関して、それらの吐出速度Vを算出する。それぞれの主滴の吐出速度Vがばらつく場合には、それらの平均化処理して、吐出速度の平均値Vaを求めることも有効である。
次に、吐出速度Vに基づいて吐出口面203の位置を求める。吐出口202からインク滴205を吐出してから、CCDカメラ212によって画像を取り込むまでのディレイ時間が分かっているため、ディレイ時間T1またはT2と、吐出速度Vから吐出口面203の位置を算出することができる。
次に、このように求めた吐出口面203の位置から、記録媒体上における主滴の着弾位置の座標を求める。本例の場合は、吐出口面203から記録媒体までの距離を1.5mmとし、吐出口の座標を(X0,Y0)とした。このような処理を全ての主滴に対して行うことにより、記録媒体上における全ての主滴の着弾位置の座標を求める。
(ヨレ量の計算(ステップS105))
次に、上述した処理により求めた全ての主滴の着弾位置の座標に基づいて、全ての主滴のヨレ量を計算する(ステップS105)。
図9は、主滴の重心点の移動軌跡から、仮想の記録媒体上における主滴の着弾位置を予測し、その予測した着弾位置に基づいて主滴のヨレ量を計算する方法の説明図である。
記録ヘッド102の吐出口面203と、カメラ212と、の位置関係は、予め補正(絶対位置補正)されており、これにより、カメラ212の撮影画像中における複数の吐出口202の位置(インク吐出の開始位置)を認識することができる。したがって、図9中の点線のように、それぞれの吐出口202の位置から、吐出口面203に直交するように延在する基準線を求めることができる。その基準線は、仮想の記録媒体Wに対しても直交する。
図9において、複数の吐出口202内の1つのノズル(以下、「特定吐出口」という)の位置Aの座標は、(X10,Y10)である。205A−1および205A−2は、その特定吐出口から吐出された主滴であり、205A−1は図8(a)のような第1画像中の主滴、702−2は図8(b)のような第2画像中の主滴である。θは、基準線に対する主滴の吐出角度、C(X12,Y12)は、仮想の記録媒体W上における主滴の着弾位置、B(X11,Y11)は、特定吐出口から基準線に沿って吐出される仮想の主滴の着弾位置である。吐出口面203から仮想の記録媒体Wまでの距離hは、基準線の長さ、つまりA点とB点との間の最短距離(X11−X10)に相当する。主滴のヨレ量(吐出方向のズレ量)dは、B点とC点との間の距離(Y12−Y11)に相当する。したがって、ヨレ量dは、下式によって求めることができる。
d=h・tanθ=(X11−X10)・tanθ
このヨレ量dを所定の規格量と比較することにより、記録ヘッド201の特性の良否を判断する。
以上のように、インク滴の飛翔状態を連続的に2回撮影した画像に基づいて、インク滴のヨレ量を求めることにより、インク滴を記録媒体上に実際に着弾させた場合に生じる問題を回避して、記録ヘッドの特性を正確に検査することができる。すなわち、インク滴を記録媒体上に実際に着弾させときに生じるインクのはじき、広がり、にじみの影響、記録媒体上のゴミや傷の影響、およびインク濃度による影響を回避して、インク滴の着弾位置を正確に測定することができる。また、サテライトに影響されることなく、複数の吐出口から吐出されるインク滴の着弾位置を短時間で効率よく測定することができる。インク滴の飛翔状態は、2回以上、連続的に複数回撮影してもよい。
(他の実施形態)
本発明は、種々のインクジェット記録ヘッドを検査対象とすることができる。例えば、いわゆるシリアルスキャンタイプまたはフルラインタイプのインクジェット記録装置に用いられる種々の記録ヘッド、あるいは電気熱変換素子やピエゾ素子を含む種々の吐出エネルギ発生素子を用いる種々の記録ヘッドを検査対象とすることができる。
また、インク滴の飛翔状態を撮影するためのカメラとしては、CCDカメラ110の他、種々の撮影機器を用いることができる。
本発明の検査装置の概略構成図である。 図1における記録ヘッド部分の概略側面図である。 図1の検査装置における処理手順を説明するためのフローチャートである。 (a),(b)は、インク滴の飛翔状態をタイミングをずらして撮影した第1および第2画像の説明図である。 (a),(b)は、バックグランド補正処理した後の第1および第2画像の説明図である。 (a),(b)は、2値化処理した後の第1および第2画像の説明図である。 記録ヘッドのブロック駆動の説明図である。 (a),(b)は、主滴の抽出処理した後の第1および第2画像の説明図である。 インク滴のヨレ量の計算方法の説明図である。
符号の説明
201 記録ヘッド
202 吐出口
205 インク滴
205A 主滴
205B サテライト(副滴)
211 ストロボ
212 カメラ
213 レンズ
214 画像処理部
215 演算部
216 同期制御ユニット

Claims (6)

  1. 複数のノズルのそれぞれからインク滴を吐出可能なインクジェット記録ヘッドの検査装置において、
    前記複数のノズルのそれぞれから前記インク滴を吐出させるように、前記インクジェット記録ヘッドを駆動する駆動手段と、
    前記複数のノズルから吐出された前記複数のインク滴の飛翔状態を連続的に複数回撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段によって撮影された複数の画像中における前記インク滴の位置から、前記インク滴の吐出方向のズレ量を演算する演算手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  2. 前記演算手段は、前記のノズルの位置と、前記複数の画像中における前記インク滴の位置と、前記インク滴が着弾すべき仮想の記録媒体の位置と、に基づいて、前記仮想の記録媒体上における前記インク滴の着弾位置のズレ量を演算することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  3. 前記演算手段は、前記複数の画像中における前記インク滴の位置と、前記複数の画像の撮影タイミングと、に基づいて算出した前記インク滴の吐出速度を用いて、前記ノズルの位置を求めることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  4. 前記駆動手段は、前記複数のノズルを複数のブロックに分割し、前記複数のノズルから、前記ブロック毎に時間差をおいてインク滴を吐出させるように、前記インクジェット記録ヘッドをブロック駆動し、
    前記撮影手段は、前記複数のノズルから吐出される複数のインク滴の飛翔状態を連続的に複数回撮影し、
    前記演算手段は、前記撮影手段によって撮影された複数の画像中における前記複数のインク滴の位置から、前記複数のインク滴の吐出方向のズレ量を演算する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  5. 前記演算手段は、主滴と副滴を含む前記インク滴の画像から前記主滴を抽出し、その抽出した前記主滴の位置から前記インク滴の吐出方向のズレ量を演算することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  6. 複数のノズルのそれぞれからインク滴を吐出可能なインクジェット記録ヘッドの検査方法において、
    前記複数のノズルのそれぞれから前記インク滴を吐出させるように、前記インクジェット記録ヘッドを駆動する駆動工程と、
    前記複数のノズルから吐出された前記複数のインク滴の飛翔状態を連続的に複数回撮影する撮影工程と、
    前記撮影工程によって撮影された複数の画像中における前記インク滴の位置から、前記インク滴の吐出方向のズレ量を演算する演算工程と、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114683731A (zh) * 2022-03-03 2022-07-01 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 打印方法、打印系统以及打印设备

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