JP2009146776A - 紫外線発光用放電ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】反射器を用いずに配光を制御し、比較的広い面積に亘って適用されている紫外線硬化材料に紫外線を均一に照射できるようにした紫外線発光用放電ランプを提供する。
【解決手段】主基板1は直方体状であって一平面である投光面11に蛇行状の凹溝12が形成してある。主基板1の投光面11には、紫外線透過材料からなる透光基板2が封着される。透光基板2と凹溝12とに囲まれた空間にはキセノンガスが放電ガスとして封入される。凹溝12には2個の電極13が配置され、電極13間に電圧を印加し放電させると、凹溝12の開口を通して紫外線が放射される。凹溝12の内側面には紫外線を反射する反射面14が形成され、凹溝12の断面形状により配光制御がなされる。
【選択図】図1
【解決手段】主基板1は直方体状であって一平面である投光面11に蛇行状の凹溝12が形成してある。主基板1の投光面11には、紫外線透過材料からなる透光基板2が封着される。透光基板2と凹溝12とに囲まれた空間にはキセノンガスが放電ガスとして封入される。凹溝12には2個の電極13が配置され、電極13間に電圧を印加し放電させると、凹溝12の開口を通して紫外線が放射される。凹溝12の内側面には紫外線を反射する反射面14が形成され、凹溝12の断面形状により配光制御がなされる。
【選択図】図1
Description
本発明は、キセノンのような紫外線放出用の放電ガスを容器内に封入した紫外線発光用放電ランプに関するものである。
従来から、放電ランプを面発光源として用いるために、平面状の容器を備えた放電ランプが提案されている。容器としては、透光性のガラス板から構成される前面基板と背面基板とを対向させて配置し、2枚のガラス板の周辺部が側壁を介してフリットガラスで接着された構成、一方のガラス基板を盆状に熱形成して側壁を省略した構成、フリットガラスを用いずにガラス基板の周辺部を加熱してガラスを溶融させて接着した構成などが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1は、前面基板から光を取り出すものであり、背面基板に金属酸化物の反射層を形成する構成例が記載されている。
特開2005−339955号公報
特許文献1に記載された放電ランプにおいて、2枚のガラス板と側壁とを用いて容器を形成したものでは容器を形成する部材数が多くなり、製造に手間がかかるという問題が生じる。特許文献1に記載された放電ランプにおいて、一方のガラス板を盆状に熱形成して側壁を省略した構成を採用すれば、基本的には前面基板と背面基板との2枚のガラス板で容器を形成することができるから、製造の手間が軽減される。
この構成では、前面基板を熱成型により凹凸に形成しており、背面基板は平面状であって背面基板に反射層を形成したとしても前方に放射された光は拡散して広い範囲に投光されることになる。すなわち、特許文献1に記載された放電ランプは、照明用の面光源として利用するには利便性が高いものである。
ところで、紫外線硬化樹脂や紫外線硬化インクのような紫外線硬化材料を硬化させるために利用する紫外線光源としての放電ランプでは、放電ランプから放射された紫外線が拡散すると紫外線硬化材料に照射される光束密度が低下し、紫外線照射による重合反応が促進されないから、照射する紫外線の光束密度を高める必要がある。
紫外線硬化材料は、印刷装置において印刷媒体に印刷する紫外線硬化インクや、合成樹脂板を貼り合わせて形成されるDVDやCDの記録媒体を製造する際に接着剤として用いられており、DVDやCDの記録媒体を製造する際には、紫外線を全面に亘って均一に照射することが要求される。そのため、通常はキセノンランプのような紫外線発光用放電ランプを光源に用いるとともに椀状の反射器を併用し、光源から放射された紫外線が拡散しないように反射器で配光を制御して紫外線硬化材料に紫外線を照射する構成が採用されている。
しかしながら、このような構成を採用すると紫外線発光用放電ランプのほかに反射器が必要であり、紫外線をむら無く均一に照射するには、反射器の光学設計が難しいという問題もある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、反射器を用いることなく配光を制御し、比較的広い面積に亘って適用されている紫外線硬化材料に紫外線を均一に照射できるようにした紫外線発光用放電ランプを提供することにある。
請求項1の発明は、少なくとも1本の凹溝を平面である投光面に形成した主基板と、主基板に形成した凹溝を気密的に封止する紫外線透過材料からなる透光基板とからなる容器を有し、凹溝の内側面と透光基板とにより囲まれる空間内に紫外線放出用の放電ガスが封入されており、凹溝の内側面に紫外線を反射する反射面を有し凹溝の開口面から透光基板を通して紫外線が放射されるとともに、凹溝の断面形状により配光制御がなされることを特徴とする。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記主基板は前記投光面に前記凹溝を複数個備え、凹溝は投光面内で均等に配置されていることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記凹溝は、渦巻状と蛇行状とから選択されることを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記凹溝は、分岐点と交差点との少なくとも一方を備える形状に形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、前記主基板は、冷却用流体を通過させる冷却管路が内部に形成されていることを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明において、前記主基板は、作動液を作動室内に封入し作動液の気化と凝縮により潜熱を輸送するサーモサイホンが内部に形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、主基板に凹溝を形成し透光基板により凹溝を気密的に封止した構成の容器を備えているから、ガラス管を曲げて面光源を形成する場合に比較すると容器の製造が容易になる。また、主基板に形成した凹溝の内側面が紫外線を反射する反射面であるから、紫外線は凹溝の開口面から透光基板を通してのみ放射され、特定方向にのみ紫外線を取り出すことが可能になる。
その上、凹溝の断面形状により配光制御を行うから、別途に反射器を用いることなく特定方向に光束を集中的に放射することができ、DVDやCDの記録媒体を製造する際の接着剤として用いている紫外線硬化樹脂を硬化させる際に、必要な照射領域の全面に亘って紫外線を照射することができる。つまり、記録媒体のような対象物の全面に亘って均一に紫外線を照射することができる。
しかも、透光面が平面であって紫外線照射の対象物に近接して配置することができるとともに、凹溝の断面形状により配光を制御しているから、紫外線を拡散させないようにして放射した紫外線を対象物にのみ照射することが可能であり、放射した紫外線を無駄なく利用して対象物に均一に照射することが可能になる。加えて、対象物に近接して紫外線を照射することができるから、反射器を用いていた構成に比較すると、対象物に照射する必要強度を得るための電力を小さくすることができる。
請求項2の発明の構成によれば、複数個の凹溝を投光面に形成し、投光面内で凹溝を均等に配置しているから、各凹溝ごとに形成される放電路を比較的短くすることが可能であり、比較的低電圧での放電が可能になる。紫外線硬化材料の硬化に用いる放電ランプでは始動パルス電圧を発生させる始動回路が必要であり、この種の始動回路にはコンデンサが用いられるが、放電路を短くすることにより始動パルス電圧のピーク値を比較的低くすることが可能になる。その結果、始動回路のストレスが低減されるとともに、始動回路に用いるコンデンサが小型になり、放電ランプの点灯に必要な回路部分の小型化につながる。
請求項3の発明の構成によれば、凹溝が渦巻状と蛇行状とから選択されるから、投光面における凹溝の占積率を大きくとることができ、投光面から放射する紫外線の強度を均一化しやすくなる。
請求項4の発明の構成によれば、凹溝に分岐点と交差点との少なくとも一方を形成しているから、十字状やY字状の凹溝や格子状の凹溝を用いることにより、投光面から放射する紫外線の強度を均一化しやすくなる。
請求項5の発明の構成によれば、冷却用流体を通過させる冷却管路を主基板の内部に形成しているので、主基板の温度上昇を抑制することができ、冷却用流体を通過させない場合に比較して発光効率が最大になる放電電流を増加させ発光輝度を高めることができる。
請求項6の発明の構成によれば、サーモサイホンを主基板の内部に形成しているので、主基板の温度上昇を抑制することができ、請求項5の構成と同様に、サーモサイホンを設けない場合に比較して発光効率が最大になる放電電流を増加させ発光輝度を高めることができる。また、請求項5の構成と組合せ、サーモサイホンにより輸送した熱を冷却用流体により放熱する構成を採用すれば、放熱効率がさらに高くなり、発光輝度をさらに高めることが可能になる。
(実施形態1)
本実施形態の紫外線放射用放電ランプは、図1に示すように、直方体状の主基板1の一平面である投光面11に透光基板2を封着することにより形成された容器3を備える。主基板1には正面視が蛇行状である凹溝12が投光面11内で均等に分布するように形成されている。
本実施形態の紫外線放射用放電ランプは、図1に示すように、直方体状の主基板1の一平面である投光面11に透光基板2を封着することにより形成された容器3を備える。主基板1には正面視が蛇行状である凹溝12が投光面11内で均等に分布するように形成されている。
ここで、投光面11内で均等に凹溝12が分布するとは、投光面11の全面に亘って凹溝12を形成していることを必ずしも意味せず、投光面11の一部に凹溝12を形成する場合であっても凹溝12の分布密度が略一定であればよい。図1に示す例では、複数本の直線部を並行させて配置し、隣接する直線部間を曲線部を介して連結するで1本の連続した凹溝12を形成してあり、凹溝12を均等に配置するために、各直線部の長さを等しくしかつ直線部を等間隔に配置してある。後述するように凹溝12は放電路を形成するものであり、凹溝12を均等に配置していることにより、投光面11において凹溝12を形成している領域内での輝度むらが小さくなる。
主基板1はガラスまたはセラミックスを用いて形成し、透光基板2は紫外線を透過させるために石英ガラスを用いるのが望ましい。主基板1の材料としては放熱性と絶縁性とを確保するために窒化アルミニウムを用いるのが望ましい。また、主基板1は紫外線に対して不透明であることが望ましい。主基板1と透光基板2とはガラスフリットを用いて封着する。したがって、凹溝12は気密的に封止される。また、凹溝12内には紫外線を放射するための放電ガスとしてキセノンガスが封入される。紫外線放射のための放電ガスには水銀などの他の物質を用いることが可能であるが、0.1〜100ms程度の周期で間欠発光させることを可能にするためにキセノンガスを用いている。
凹溝12の長手方向の各一端部にはそれぞれ電極13が配置される。各電極13は、棒状であって主基板1の投光面11に直交する形で凹溝13内に挿入されており、電極13に接続されるリード(図示せず)は主基板1において投光面11とは反対側の面から導出される。電極13の材料にはタングステンのような高融点材料が用いられる。電極13の間にはリードを介して図示しない点灯回路ないし始動回路から高電圧が印加され、電極13の間で放電することより放電路が形成され、キセノンガスの励起および電離により放電路付近から紫外線が放射される。なお、棒状の電極13を投光面11に平行に配置し、電極13の先端間で放電が生じるようにしてもよい。
ところで、凹溝12の内側面には反射面14を形成してある。反射面14は金属層の表面に絶縁層を形成した鏡面を採用することが可能ではあるが、絶縁層の劣化により絶縁不良が生じると電極13の間で金属層を通る電流経路が形成され放電による発光を期待できなくなるから、金属酸化物で紫外線を反射する物質により反射層を形成するか、紫外線に対して不透明かつ反射する材料で紫外線を形成するのが望ましい。
凹溝12の断面形状には各種形状を採用することができるが、図示例では、図1(b)に示すような断面において反射面14が凹曲線となる形状を採用している。この凹曲線は連続した1つの関数で表される曲線でなくてもよく、複数の関数で表される曲線を組み合わせて全体として凹曲線をなすようにしてもよい。
本実施形態では、凹溝12の内側面(反射面14)の断面形状として、図2(a)に示すような放物線と図2(b)に示す楕円とを想定している。放電路内に焦点を持つ放物線を採用すれば、凹溝14の開口面から取り出される紫外線は平行光線束に近い配光になり、放電路内に一方の焦点を持つ楕円面を採用すれば、凹溝14の開口面から取り出される紫外線は収束光線束になる。
蛇行状の凹溝12を採用すると、凹溝12の直線部では発光輝度が高くなり、直線部の間の領域では発光輝度が低下するから、凹溝12の開口面から取り出される紫外線がやや広がる配光となるように反射面14の断面形状を双曲線としてもよい。
上述したように、主基板1の一平面である投光面11に透光基板2を封着することにより気密な放電路を形成するから、面光源を形成するにあたってガラス管を曲げたり3以上の部材を用いたりする必要がなく容器3の製造が容易になる。この放電ランプは投光面11が平面となる面光源を形成するから、DVDやCDの記録媒体を対象物として製造する際の接着剤として用いる紫外線硬化樹脂を硬化させる際には、放電ランプを対象物に近接させた状態で紫外線を照射することができ、強度の大きい紫外線を対象物に照射することができる。言い換えると、反射器を用いる場合に比較して、対象物に照射する紫外線光量を確保するための電力を低減することができる。
その上、凹溝12の内側面に反射面14を設け、凹溝12の内側面の断面形状を凹曲線として紫外線の配光を制御するから、配光制御のために反射器のような別部材を設けることなく、凹溝12の形状を適宜に設計するだけで、目的に応じた特定方向への配光を行うことが可能になる。上述のような記録媒体を対象物として紫外線を照射する場合には、紫外線を拡散させず放射した紫外線の全部を対象物に照射するのが望ましく、かつ対象物に近接した状態で照度むらが生じないように紫外線を対象物に照射するのが望ましいから、凹溝12の断面形状としては放物線に近い双曲線あるいは複数の曲線を複合した凹曲線を採用するのが望ましい。
上述の構成例では、凹溝12を蛇行状としているが正面視が渦巻状となるように形成しても蛇行状の凹溝12と同様の効果が期待できる。また、蛇行状と渦巻状とのいずれかの凹溝12を採用することにより、主基板1の投光面11における凹溝12の占積率を高めることができ、高輝度かつ対象物への照度むらの少ない放電ランプを提供することができる。
渦巻状は、外周形状が円形状の渦巻のほか、正方形状や正六角形状などの外周形状を持たせることも可能であり、主基板1における投光面11の外周形状も矩形状ではなく、凹溝12の外周形状に合わせた形状を採用してもよい。たとえば、図3に示すように、外周形状が円形状の渦巻状となる凹溝12を形成する場合に、主基板1の外周形状も円形にすることができる。このような構成を採用すれば、主基板1の材料の無駄がない。
(実施形態2)
実施形態1では、主基板1に1本の凹溝12を形成する例を示したが、主基板1には複数本の凹溝12を形成することが可能である。複数本の凹溝12を形成する場合には、複数本の凹溝12を並行させる形状を採用することが可能であるが、本実施形態では、図4に示すように、独立した複数の凹溝12をマトリクス状に等間隔で配置している。各凹溝12は正面視においてN字状に形成され、各凹溝12にそれぞれ2個ずつの電極13を配置している。
実施形態1では、主基板1に1本の凹溝12を形成する例を示したが、主基板1には複数本の凹溝12を形成することが可能である。複数本の凹溝12を形成する場合には、複数本の凹溝12を並行させる形状を採用することが可能であるが、本実施形態では、図4に示すように、独立した複数の凹溝12をマトリクス状に等間隔で配置している。各凹溝12は正面視においてN字状に形成され、各凹溝12にそれぞれ2個ずつの電極13を配置している。
図4に示す構成では、1枚の主基板1に複数個の凹溝12を形成しているから、製造工程において各凹溝12ごとに排気して放電ガスと置換することは現実的ではない。したがって、放電ガスの雰囲気内で主基板1に透光基板2を封着するのが望ましい。
主基板1に複数個の凹溝12を形成し、凹溝12を均等に配置することにより、主基板1の投光面11から対象物に照射される紫外線の照度むらを抑制することができる。しかも、各凹溝12ごとに電極13を設けていることにより、1本の凹溝12で同程度の紫外線発光領域を確保する場合に比較すると、電極13の間の距離を短くして放電に要する出何つを低減することができる。その結果、比較的低電圧での放電が可能になる。
この種の放電ランプを始動するには定常点灯時よりもピーク電圧の高い始動パルス電圧の印加が必要であり、始動パルス電圧を発生させる始動回路には、コンデンサに充電した電荷を放電する際に始動パルス電圧を発生させる構成が広く採用されている。また、始動回路を別途に設けない点灯回路を用いる場合であっても、始動時には定常点灯時よりも高い始動パルス電圧を点灯回路から発生させる必要があり、この種の点灯回路ではコンデンサを含む共振回路に高電圧が印加される。
始動回路あるいは点灯回路にどのような構成を採用するにしても放電ランプを始動させる回路には、比較的高い電圧が印加されるコンデンサが必要である。このコンデンサに印加される電圧は、始動パルス電圧のピーク値が低いほど引き下げることができる。上述のように、複数個の凹溝12を設けることにより電極13間の距離を短くしている本実施形態では、実施形態1の構成に比較すると、コンデンサに印加される電圧を引き下げることができ、始動回路あるいは点灯回路のストレスが低減される。また、コンデンサは耐圧が高いほど体積が大きくなる傾向があり、始動パルス電圧のピーク値が高いとコンデンサも大型化するのに対して、本実施形態では、コンデンサの耐圧を引き下げることにより、コンデンサの小型化につながり、放電ランプの点灯に必要な回路部分の小型化が可能にになる。
本実施形態では、N字状の凹溝12を主基板1に複数個形成する例を示したが、凹溝12の形状はY字状のように分岐点を備える形状や十字状のように交差点を備える形状であってもよい。これらの構成を採用する場合には、1個の凹溝12に3個以上の電極13が配置されるから(各端部に1個ずつの電極13を設ける)、どの電極13の間で放電させるかに応じて発光パターンを変化させることが可能である。
なお、実施形態1の構成においても、格子状(たとえば、田字状)の凹溝12を形成してもよい。このような構成では、各格子点に電極13を配置することになる。田字状であれば9個の電極が必要である。
さらに、1枚の主基板1に複数個の凹溝12を形成するにあたって、同形状の凹溝12を配列するだけではなく、複数種類の凹溝12を配列する構成を採用してもよい。たとえば、Y字状の凹溝12を形成する場合には、逆Y字状の凹溝12を組み合わせることにより、照度むらを一層低減することができる。また、1枚の主基板1に田字状の凹溝12を1個形成する場合に、隙間となる部位に十字状の凹溝12を配置してもよい。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態は、図5のように、主基板1の内部に冷却管路4を形成したものである。冷却管路4は、冷却用流体を通過させることにより主基板1を強制的に冷却することにより主基板1の温度上昇を抑制するために設けられる。図示例では、図1において説明した蛇行状の凹溝12に対して、凹溝12の各直線部に近接して形成される複数本の分岐路4aと、分岐路4aの各端部にそれぞれ連通する2本の主管路4bとを備えた形状の冷却管路4を示している。冷却用流体としては、通常は水あるいは空気を用いる。主基板1が窒化アルミニウムで冷却用流体が水である場合には、腐食を防止するために、冷却管路4の内周面にアルミニウム酸化膜などによる防食層を形成するのが望ましい。
本実施形態は、図5のように、主基板1の内部に冷却管路4を形成したものである。冷却管路4は、冷却用流体を通過させることにより主基板1を強制的に冷却することにより主基板1の温度上昇を抑制するために設けられる。図示例では、図1において説明した蛇行状の凹溝12に対して、凹溝12の各直線部に近接して形成される複数本の分岐路4aと、分岐路4aの各端部にそれぞれ連通する2本の主管路4bとを備えた形状の冷却管路4を示している。冷却用流体としては、通常は水あるいは空気を用いる。主基板1が窒化アルミニウムで冷却用流体が水である場合には、腐食を防止するために、冷却管路4の内周面にアルミニウム酸化膜などによる防食層を形成するのが望ましい。
本実施形態の構成では、冷却管路4に冷却用流体を通過させることにより、主基板1の温度上昇を抑制するから、放電路を形成する凹溝12内の放電ガスが発光効率を最大にする圧力になるときの放電電流を、主基板1の温度上昇を抑制していない場合よりも増加させることができる。つまり、冷却しない場合の定格電流で発光効率が最大になる温度(圧力)に達するとすれば、主基板1を冷却することにより当該温度とするために必要な放電電流が増加し、最大効率での発光輝度を高めることができるのである。
なお、冷却管路4の形状はとくに限定されるものではなく、凹溝12の配置に応じて適宜に設計することができる。他の構成および動作は実施形態1、2と同様である。
(実施形態4)
本実施形態は、図6に示すように、主基板1の内部にサーモサイホン5を設けたものである。サーモサイホン5は、主基板1において凹溝12の背面側に空洞として形成した作動室5a内に作動液5bを封入したものである。図示する構成では、投光面11が下向きになるようにし、作動室5aにおいて作動液5bが凹溝12側に偏って溜まるように配置してある。作動液5bの容量は作動室5aの体積よりも十分に小さくしてある。また、主基板1において投光面11とは反対側の面には放熱フィン15を形成している。
本実施形態は、図6に示すように、主基板1の内部にサーモサイホン5を設けたものである。サーモサイホン5は、主基板1において凹溝12の背面側に空洞として形成した作動室5a内に作動液5bを封入したものである。図示する構成では、投光面11が下向きになるようにし、作動室5aにおいて作動液5bが凹溝12側に偏って溜まるように配置してある。作動液5bの容量は作動室5aの体積よりも十分に小さくしてある。また、主基板1において投光面11とは反対側の面には放熱フィン15を形成している。
この構成では、電極13間に電圧を印加して放電を開始させると、凹溝12からの熱が作動液5bに伝達されることにより作動液5bが気化し、放熱フィン15に隣接する部位に到達した蒸気が放熱されることで凝縮して落下するというサイクルを繰り返し、気化と凝縮の繰り返しにより熱を輸送するものである。この種のサーモサイホン5は、ヒートスプレッダとも呼ばれている。サーモサイホン5において用いる作動液5bは、維持しようとする温度に応じて適宜に選択されるが、エチルアルコールのように常温から100℃程度の範囲で気化する物質を用いるのが望ましい。
本実施形態では、サーモサイホン5を設けることにより、潜熱を利用して多量の熱を輸送することができるから、凹溝12の近傍での温度上昇が抑制され、実施形態3と同様に、最大効率での発光輝度を高めることが可能になる。
図7に示すように、放熱フィン15の代わりに実施形態3と同様の冷却管路4を設けることにより、排熱をより積極的に行うようにしてもよい。図7の構成を採用すると、放熱効率がさらに高くなり、最大効率での発光輝度をさらに高めることが可能になる。
なお、サーモサイホン5として空洞である作動室5aに作動液5bを封入した構成を採用して凝縮後の作動液5bを凹溝12の近傍に戻す手段として重力を用いているが、作動液5bを戻すためにウィックを設けて毛管現象を用いるようにしてもよい。この種の構成はヒートパイプとして知られている。
1 主基板
2 透光基板
3 容器
4 冷却管路
4a 分岐路
4b 主管路
5 サーモサイホン
5a 作動室
5b 作動液
10
11 投光面
12 凹溝
13 電極
14 反射面
15 放熱フィン
2 透光基板
3 容器
4 冷却管路
4a 分岐路
4b 主管路
5 サーモサイホン
5a 作動室
5b 作動液
10
11 投光面
12 凹溝
13 電極
14 反射面
15 放熱フィン
Claims (6)
- 少なくとも1本の凹溝を平面である投光面に形成した主基板と、主基板に形成した凹溝を気密的に封止する紫外線透過材料からなる透光基板とからなる容器を有し、凹溝の内側面と透光基板とにより囲まれる空間内に紫外線放出用の放電ガスが封入されており、凹溝の内側面に紫外線を反射する反射面を有し凹溝の開口面から透光基板を通して紫外線が放射されるとともに、凹溝の断面形状により配光制御がなされることを特徴とする紫外線発光用放電ランプ。
- 前記主基板は前記投光面に前記凹溝を複数個備え、凹溝は投光面内で均等に配置されていることを特徴とする請求項1記載の紫外線発光用放電ランプ。
- 前記凹溝は、渦巻状と蛇行状とから選択されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の紫外線発光用放電ランプ。
- 前記凹溝は、分岐点と交差点との少なくとも一方を備える形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の紫外線発光用放電ランプ。
- 前記主基板は、冷却用流体を通過させる冷却管路が内部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の紫外線発光用放電ランプ。
- 前記主基板は、作動液を作動室内に封入し作動液の気化と凝縮により潜熱を輸送するサーモサイホンが内部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の紫外線発光用放電ランプ。
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JP (1) | JP2009146776A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012038729A (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-23 | Heraeus Noblelight Gmbh | 均一に面照射を行うための水銀蒸気ランプ |
WO2011128443A3 (de) * | 2010-04-16 | 2012-02-23 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e. V. | Vorrichtung zum erzeugen von uv-licht mit einer gasgefüllten plasmakammer |
-
2007
- 2007-12-14 JP JP2007323855A patent/JP2009146776A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011128443A3 (de) * | 2010-04-16 | 2012-02-23 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e. V. | Vorrichtung zum erzeugen von uv-licht mit einer gasgefüllten plasmakammer |
JP2012038729A (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-23 | Heraeus Noblelight Gmbh | 均一に面照射を行うための水銀蒸気ランプ |
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