JP2009146737A - 半導体電極及び該製造方法、並びに色素増感型太陽電池 - Google Patents

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博樹 中村
Yuichi Tagawa
雄一 田川
Masatoshi Kamata
正俊 鎌田
Tadashi Suga
忠 須賀
Kazuya Miki
和也 三木
Masayuki Fukumoto
政之 福元
Shogo Okazaki
正吾 岡崎
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Abstract

【課題】半導体層の金属酸化物粒子が充分にネッキングされ、かつ半導体層に入射される光量の低下が抑えられた、フレキシブルな半導体電極及び該製造方法、並びに光電変換効率の高い色素増感型太陽電池。
【解決手段】透明基板11、色素を担持した多孔質半導体粒子が積層された半導体層12、及び導電性膜13からなり、透明基板11、半導体層12、導電性膜13がこの順に積層されている半導体電極10、及び該製造方法。また、半導体電極10、半導体電極10に対向して設けられた対向電極20、及び半導体電極10と対向電極20との間に設けられた電荷移動層40とを備え、半導体電極10の導電性膜13の面が対向電極に対向して配置される色素増感型太陽電池1。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体電極及び該製造方法、並びに色素増感型太陽電池に関する。
太陽電池は、光エネルギーを電気エネルギーへと変換することで、環境負荷の小さいクリーンエネルギーとして利用できるため広く開発が行われている。なかでも、色素増感型太陽電池は、原材料が安価である点、製造方法が簡便である点、光電変換効率が高い点等から、従来のシリコン系太陽電池に替わる普及型の太陽電池として期待されている。
特に、基板としてプラスチックフィルムを用いた色素増感型太陽電池は、フレキシブル化や軽量化が可能である点から多くの検討がなされている。しかしながら、一般的な色素増感型太陽電池では、酸化チタンナノ粒子からなる半導体層を透明導電基板に形成する際に、ナノ粒子間のネッキングを良好にするために400〜700℃程度の高温で焼成を行うため、プラスチックのようなフィルム基板を使用した色素増感型太陽電池を作製することは困難であった。
そのため、これらの問題点を解消するために、種々の提案がなされている。例えば、高温焼成にて金属箔上に半導体層を形成し、それらをプラスチックフィルムに貼り付けた半導体電極と、対向電極であるフィルム状のプラスチック電極とを用い、対向電極側から光照射する色素増感型太陽電池が示されている(例えば、特許文献1)。
また、導電層を備えたポリエステルフィルム上に粒子径の制御された金属酸化物粒子を積層させ、170〜230℃程度の低温で焼成した半導体電極を用いた色素増感型太陽電池が示されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、特許文献1の色素増感型太陽電池においては、対向電極に設ける触媒層や、半導体電極と対向電極の間に設けられた電荷移動層により、半導体層に入射する光量が減少してしまうことから、光電変換効率が低くなってしまう。
また、特許文献2の色素増感型太陽電池においては、金属酸化物粒子間のネッキングが充分ではないことから、従来の高温で焼成した半導体電極を用いた場合と比較して、光電変換効率が低下してしまうことがあった。
そのため、光量の減少や、金属酸化物粒子間のネッキングの低下等がないフレキシブルな半導体電極を有する、光電変換効率の高い色素増感型太陽電池が望まれている。
特開平11−288745号公報 特開2006−252801号公報
そこで本発明は、半導体層の金属酸化物粒子が充分にネッキングされ、かつ半導体層に入射される光量の低下が抑えられた、フレキシブルな半導体電極及び該製造方法、並びに光電変換効率の高い色素増感型太陽電池を目的とする。
本発明の半導体電極は、透明基板、色素を担持した多孔質半導体粒子が積層された半導体層、及び導電性膜からなり、透明基板、半導体層、導電性膜の順に積層されている電極である。
また、本発明の半導体電極は、前記導電性膜が炭素材料膜であることが好ましい。また、前記導電性膜が空隙を有する膜であることが好ましい。
また、本発明の色素増感型太陽電池は、前記いずれかの半導体電極、該半導体電極に対向して配置された対向電極、及び前記半導体電極と前記対向電極との間に設けられた電荷移動層を備え、前記半導体電極の導電性膜の面が、前記対向電極に対向して配置される太陽電池である。
また、本発明の半導体電極の製造方法は、導電性膜上に、多孔質半導体粒子を含む塗工液を塗工した後に焼成して粒子層を得た後、該粒子層の多孔質半導体粒子に色素を担持させて半導体層を形成する工程と、前記半導体層と透明基板とを接着する工程とを含む方法である。
本発明の半導体電極は、フレキシブルな電極であって、半導体層の金属酸化物粒子が充分にネッキングされており、また半導体層に入射される光量の低下が抑えられている。
また、本発明の製造方法によれば、半導体層の金属酸化物粒子が充分にネッキングされ、かつ半導体層に入射される光量の低下が抑えられた、フレキシブルな半導体電極を製造することができる。
また、本発明の色素増感型太陽電池は、前記半導体電極を備えており、光電変換効率が高い。
[半導体電極]
本発明の半導体電極は、透明基板、色素を担持した多孔質半導体粒子が積層された半導体層、及び導電性膜からなり、これらが透明基板、半導体層、導電性膜の順に積層されている電極である。
以下、本発明の半導体電極の一実施形態例について、図1に基づいて詳細に説明する。
半導体電極10は、図1に示すように、透明基板11、半導体層12、及び導電性膜13がこの順に積層されている。
(透明基板)
透明基板11は、光が透過する透明な基板である。ただし、本発明における透明とは、全光線透過率で10〜100%の透過率であることを意味する。また、前記透過率は50%以上であることが好ましい。
透明基板11は、光が透過する透明なものであればよく、例えば、ガラス板、プラスチックフィルムが挙げられる。
ガラス板としては、例えば、無色あるいは有色のソーダライムガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、白板と呼ばれる高透過ガラス、合成石英、溶融石英が挙げられる。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、トリ酢酸セルロース、ポリメチルペンテンが挙げられる。
これらの中でも、軽量化、フレキシブル化という点からプラスチックフィルムを用いることが好ましく、プラスチックフィルムの中でも、光の透過率が高い点からポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂フィルムが特に好ましい。
透明基板11の厚みは特に限定されず、フレキシブル化という観点からは、5μm〜1mmであることが好ましく、10μm〜0.5mmであることがより好ましく、20μm〜0.2mmであることがさらに好ましい。
透明基板11の厚みが5μm以上であれば、充分な機械的強度が得られやすいため、割れ等が生じるおそれが少ない。また、透明基板11の厚みが1mm以下であれば、半導体電極10のフレキシブル性が良好になる。
(半導体層)
半導体層12は、色素を担持した多孔質半導体粒子が積層されている層である。
色素は、可視光領域及び/又は赤外光領域に吸収を持つ色素であれば特に限定なく使用できる。このような色素としては、例えば、有機色素、金属錯体色素が挙げられる。
有機色素としては、例えば、アクリジン系、アゾ系、インジゴ系、キノン系、クマリン系、メロシアニン系、フェニルキサンテン系の色素が挙げられる。
金属錯体色素としては、例えば、ルテニウムビピリジン色素、ルテニウムターピリジン色素が挙げられる。
これらの色素は、アルコールやトルエン等の溶媒に溶解させた色素溶液に多孔質半導体層を浸漬する方法、又は前記色素溶液を多孔質半導体層に噴霧もしくは塗布する方法により多孔質半導体粒子に担持させることができる。
多孔質半導体粒子は、例えば、n型半導体である酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物粒子が挙げられる。なかでも、光電変換効率の観点から、酸化チタンが特に好ましい。
これらの多孔質半導体粒子は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多孔質半導体粒子の個数平均粒子径は、5nm〜500nmであることが好ましく、5nm〜350nmであることがより好ましく、5nm〜100nmであることが特に好ましい。
前記個数平均粒子径が5nm以上であれば、これらの粒子の凝集を抑えて、半導体層12を充分に多孔質化させることが容易になる。また、前記個数平均粒子径が500nm以下であれば、充分な表面積を有する半導体層12が得られやすい。
半導体層12の厚みは特に限定されないが、太陽電池における通常の厚みである、0.05μm〜100μmで形成されているのがよい。また、機械的強度、導電性、光透過性の観点からは、半導体層12の厚みは0.5μm〜50μmであることが好ましく、1μm〜30μmであることが特に好ましい。
(導電性膜)
導電性膜13は、導電性を有する膜である。
導電性膜13は、導電性を有しているものであればよく、例えば、有機金属酸化物膜や炭素材料膜等が使用できる。導電性、耐腐食性、製造時のハンドリング性等の観点から、導電性膜13は炭素材料膜であることが好ましい。
炭素材料膜は、(1)炭素粒子をバインダー樹脂等と混合して膜化する方法、(2)プラスチックフィルムを焼成して炭素化する方法、(3)炭素短繊維を積層して膜化する方法等により容易に得ることができる。
(1)炭素粒子をバインダー樹脂等と混合して膜化する方法において、用いる炭素粒子の具体例としては、黒鉛、グラファイト、ガラス状カーボン、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、活性炭、石油コークス、C60やC70等のフラーレン類、単層又は多重層のカーボンナノチューブが挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、バインダー樹脂は、半導体電極10を色素増感型太陽電池に用いた場合に、後述する電荷移動層に対して不活性で分解しないものであればよく、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリテトラフロロエチレン、ポリスチレン、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、またはこれらの誘導体が挙げられる。
これら炭素粒子(質量:Ma)とバインダー樹脂(質量:Mb)は、通常、質量比をMa/Mb=10/90〜90/10として混合される。炭素粒子の結合状態を良好にするためには、Ma/Mb=20/80〜80/20であることが好ましい。これらを混合したものをプレスすることにより、任意の厚みを有する導電性膜13を得ることができる。
また、ドクターブレード法等で成膜する場合には、炭素粒子とバインダー樹脂の混合物をペースト状にするためにポリエチレングリコール等の第3成分を加えてもよい。
(2)プラスチックフィルムを焼成して炭素化する方法において、用いられるプラスチックフィルムの具体例としては、ポリアクリロニトリル、セルロース、セルロース誘導体、フルフリールアルコール、フェノール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリイミドが挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
好ましいプラスチックフィルムは、焼成して得られる炭素材料膜の機械的強度が比較的高いという点から、ポリアクリロニトリルを含むプラスチックフィルムである。
プラスチックフィルムを焼成する方法は、プラスチックフィルムを200〜400℃にて一定時間加熱して不溶化処理を行った後、600〜3000℃にて焼成して炭素材料膜を得る方法が挙げられる。
(3)炭素短繊維を積層して膜化する方法において、用いられる炭素繊維の具体例としては、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、フェノール系炭素繊維が挙げられる。なかでも、機械的強度が比較的高い点から、ポリアクリロニトリル系炭素繊維が好ましい。
これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
炭素短繊維の平均直径は、表面平滑性、導電性の観点から、3μm〜30μm程度であることが好ましく、4μm〜20μmであることがより好ましく、4μm〜8μmであることが特に好ましい。
また、表面平滑性、導電性を両立するために、異なる平均直径の炭素短繊維を2種以上用いることも好ましい。
炭素短繊維の長さは、得られる炭素材料膜の機械的強度の観点から、1mm〜12mmであることが好ましく、3mm〜9mmであることが特に好ましい。
これら炭素短繊維をバインダー炭素材で結着し、600〜3000℃にて焼成することにより炭素材料膜が得られる。
バインダー炭素材は、焼成後に炭素化する樹脂であればよく、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂が挙げられる。なかでも、焼成による炭素化の際の炭化率が高いという点からフェノール樹脂が特に好ましい。
これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における導電性膜13は、空隙を有する膜であることが好ましい。
導電性膜13が空隙を有していることで、半導体電極10を色素増感型太陽電池に用いた場合に、後述する電荷移動層中の溶液が空隙を通過して半導体層12に容易に接触することができるようになり、光電変換効率がより向上する。
導電性膜13が有する空隙の径の大きさは、5nm〜50μmであることが好ましく、10nm〜20μmであることがより好ましく、50nm〜10μmであることが特に好ましい。
空隙の径が5nm以上であれば、光電変換効率の高い色素増感型太陽電池が得られやすい。また、空隙の径が50μm以下であれば、機械的強度の高い導電性膜13が得られやすい。
空隙を有する炭素材料膜を得る場合、所望の緻密な空隙を形成しやすい点から、上述した炭素材料膜を得る方法(1)〜(3)のなかでも炭素短繊維を積層して膜化する方法(3)を用いることが特に好ましい。
すなわち、特に好ましい導電性膜13は、炭素短繊維を積層して膜化する方法(3)により得られる、繊維状炭素からなる空隙を有する膜である。
導電性膜13の厚みは、特に限定されないが、1μm〜500μmであることが好ましく、10μm〜300μmであることがより好ましく、30μm〜200μmであることが特に好ましい。
導電性膜13の厚みが1μm以上であれば、機械的強度が高い半導体電極10が得られやすい。また、導電性膜13の厚みが500μm以下であれば、光電変換効率の高い色素増感型太陽電池が得られやすい。
[色素増感型太陽電池]
本発明の色素増感型太陽電池は、前述の半導体電極、該半導体電極に対向して配置された対向電極、及び前記半導体電極と前記対向電極との間に設けられた電荷移動層を備え、前記半導体電極の導電性膜の面が、前記対向電極に対向して配置される太陽電池である。
以下、本発明の色素増感型太陽電池の一実施形態例として、半導体電極10を有する色素増感型太陽電池1(以下、太陽電池1)について図2に基づいて説明する。
太陽電池1は、図2に示すように、半導体電極10の導電性膜13の面13aが対向電極20に対向するようにして、半導体電極10と対向電極20とがスペーサー30を介して対向して配置され、それら半導体電極10、対向電極20、スペーサー30により囲まれた領域に電荷移動層40が設けられている。
(対向電極)
対向電極20は、色素増感型太陽電池において半導体電極の対向電極として通常用いられているものが使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレートのような透明プラスチックフィルムの表面に、化学的に安定な白金のような貴金属を蒸着させた電極を用いることができる。このような対向電極は、「ケミストリー・レターズ(Chem.Lett.)」、2002、p1250に提案されている方法等で得ることができる。
スペーサー30の材質は、電荷移動層40に対して不活性であり、太陽電池1の性能を低下させないものであれば限定されず、例えば、ポリエチレン、エチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂、ポリアミドが挙げられる。
(電荷移動層)
電荷移動層40は、色素増感型太陽電池の電荷移動層として通常用いられているものが使用でき、例えば、ヨウ化リチウム(0.5M)とヨウ素(0.05M)とt−ブチルピリジン(0.5M)を含有する3−メトキシプロピオニトリル溶液が挙げられる。
[製造方法]
以下、本発明の半導体電極及び色素増感型太陽電池の製造方法について説明する。
本発明の半導体電極の製造方法は、導電性膜上に、多孔質半導体粒子を含む塗工液を塗工した後に焼成して粒子層を得た後、該粒子層の多孔質半導体粒子に色素を担持させて半導体層を形成する工程(I)と、前記半導体層と透明基板とを接着する工程(II)とを含む方法である。以下、本発明の製造方法の一実施形態例として半導体電極10の製造方法について説明する。
導電性膜13は、例えば、前述の炭素材料膜を得る方法(1)〜(3)のいずれかの方法を用いることにより得ることができる。
ついで、工程(I)において、導電性膜13上に多孔質半導体粒子を積層して粒子層を形成させる。多孔質半導体粒子の積層は、導電性膜13上に多孔質半導体粒子を含む塗工液を塗工した後に焼成させることにより行うことができる。
導電性膜13上に多孔質半導体粒子を塗工する方法は特に限定されず、例えば、以下に説明する方法が挙げられる。多孔質半導体粒子を有機溶媒中に分散させ、固形分が20〜50質量%の半導体ペーストを調製し、該半導体ペーストを、ドクターブレード法、スピンコート法、スクリーン印刷法、スプレーコーティング法等の公知の方法により塗工する。
有機溶媒としては、例えば、炭素数が4以下の低級アルコールを用いることができ、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。これらの有機溶媒は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多孔質半導体粒子の塗工後、焼成を行うことにより充分にネッキングされた粒子層を有する積層体が得られる。
焼成温度は、400〜1000℃であることが好ましい。また、焼成時間は、30〜300分であることが好ましい。
ついで、このようにして得られた積層体を、色素を溶解したアルコール、トルエン等の有機溶媒に浸漬させ、多孔質半導体粒子上に色素を担持させることにより、導電性膜13に半導体層12を形成させる。
また、色素を担持させる方法は、前記色素を溶解した有機溶媒を前記粒子層に噴霧、又は塗布する方法であってもよい。
工程(II)では、工程(1)で得られた半導体層12と透明基板11とを、透明基板11が変形しないような温度条件下で積層して接着する。透明基板11が変形しない温度条件は、用いる透明基板11により異なるが、例えば、透明アクリルフィルムを用いる場合は100℃以下で接着することが好ましい。
半導体層12と透明基板11とを接着させる方法は、しっかりと接着することができ、入射する光量を低減させすぎないものであればよく、例えば、半導体層12と透明基板11の表面をアクリル系接着剤等で接着する方法や、半導体層12と透明基板11の界面でメチルメタクリレート等の単量体を100℃以下の温度で重合させて接着する方法が挙げられる。
以上のような方法により、半導体電極10が得られる。
また、本発明の半導体電極を備えた色素増感型太陽電池は、前記方法により得られた半導体電極と、対向電極とを対向配置させ、半導体電極と対向電極との間に電荷移動層を形成することにより製造できる。
色素増感型太陽電池の製造方法には特に限定はなく、例えば、半導体電極10の導電性膜13の面13aが対向電極20に対向するようにして、半導体電極10と対向電極20とをスペーサー30を用いて対向配置させ、半導体電極10と対向電極20の間に電荷移動層40を形成する溶液を注入する方法が挙げられる。
以上のような方法により、色素増感型太陽電池1が得られる。
以上説明した本発明の半導体電極は、半導体層の金属酸化物粒子が充分にネッキングされている。これは、導電性膜上で多孔質半導体粒子の高温焼成を行って半導体層を形成した後にそれらを透明基板と接着しているため、透明基板として透明アクリルフィルムのようなプラスチックフィルムを用いても高温焼成を行った半導体電極が得られるためである。また、このことにより、透明基板としてプラスチックフィルムを用いることもできるため、半導体電極のフレキシブル化、軽量化が可能である。
また、本発明の半導体電極は、半導体層に入射される光量の低下が抑えられている。これは、半導体層への光の入射が透明基板側からであり、入射してくる光は半導体層まで到達するのに光線透過率が高い透明基板しか通過しないためである。そのため、充分な光量を確保することができる。
また、本発明の色素増感型太陽電池は、導電性膜に空隙を形成することができるため、電荷移動層中の溶液が空隙を通して容易に半導体層に接触できる。
以上のことから、本発明の半導体電極を用いた色素増感型太陽電池は、良好な光電変換効率を得ることができる。また、透明基板として透明アクリルフィルムのようなプラスチックフィルムを用いることもできるため、軽量、フレキシブルな色素増感型太陽電池を得ることができる。
また、本発明の製造方法によれば、前述のような金属酸化物粒子のネッキング、及び入射される光量が良好でフレキシブルな半導体電極を製造できる。そのため、光電変換効率の高い色素増感型太陽電池が得られる。
本発明の半導体電極の一実施形態例を示す断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池の一実施形態例を示す断面図である。
符号の説明
1 色素増感型太陽電池 10 半導体電極 11 透明基板 12 半導体層 13 導電性膜 20 対向電極 40 電荷移動層

Claims (5)

  1. 透明基板(11)、色素を担持した多孔質半導体粒子が積層された半導体層(12)、及び導電性膜(13)からなり、
    透明基板(11)、半導体層(12)、導電性膜(13)の順に積層されている半導体電極。
  2. 前記導電性膜が炭素材料膜である、請求項1に記載の半導体電極。
  3. 前記導電性膜が空隙を有する膜である、請求項1又は2に記載の半導体電極。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体電極(10)、該半導体電極に対向して配置された対向電極(20)及び前記半導体電極と前記対向電極との間に設けられた電荷移動層(40)を備え、
    前記半導体電極(10)の導電性膜(13)の面が、前記対向電極(20)に対向して配置される色素増感型太陽電池。
  5. 導電性膜(13)上に、多孔質半導体粒子を含む塗工液を塗工した後に焼成して粒子層を得た後、該粒子層の多孔質半導体粒子に色素を担持させて半導体層(12)を形成する工程と、前記半導体層(12)と透明基板(11)とを接着する工程とを含む半導体電極の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101113200B1 (ko) * 2009-12-22 2012-02-15 부산대학교 산학협력단 염료감응형 태양전지 및 그 제조 방법
KR101272781B1 (ko) * 2009-06-01 2013-06-11 한국전자통신연구원 염료감응태양전지 및 그 제조 방법

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KR101272781B1 (ko) * 2009-06-01 2013-06-11 한국전자통신연구원 염료감응태양전지 및 그 제조 방법
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