しかしながら、特許文献1では、端末は、USBアクセスキーに生産時に格納されたURLに対して自動アクセスする。つまり、自動アクセス先が先天的に決まっている。もし、生産後に自動アクセス先を設定できれば、つまり、自動アクセス先を後天的に設定できれば便宜である。
そこで、本発明の目的は、後天的に自動アクセス先を設定できる自動アクセスシステム及びその関連技術を提供することである。
本発明の第1の観点によると、自動アクセスシステムは、ネットワークに接続される端末に着脱自在に接続されるデバイス(例えば、USBメモリ等のUSBデバイス)と、前記ネットワークに接続されるホストコンピュータと、を備え、前記デバイスは、前記デバイスに割り当てられた識別情報及び前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)を格納した記憶手段と、前記デバイスが前記端末と接続されたことに応答して、前記識別情報及び前記ホストアドレス情報を前記端末に送信する情報処理手段と、を含み、前記ホストコンピュータは、前記デバイスの接続に応答して前記ホストアドレス情報に基づき前記端末が送信した前記識別情報を受信し、前記ネットワーク上の複数のリソースのアドレス情報から、受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を検索し、そのアドレス情報を前記端末に送信する。
この構成によれば、デバイスが接続された端末は、まずホストコンピュータにアクセスし、そのデバイスの識別情報を送信する。つまり、端末は、リソースに直接アクセスするのではなく、必ずホストコンピュータを経由する。従って、複数のリソースのうち、端末をどのリソースにアクセスさせるかを、識別情報に応じて、ホストコンピュータが決定できる。つまり、ホストコンピュータは、デバイスの識別情報に関連付けたアドレス(リソースの)を変更するだけで、デバイスの納品後(最終ユーザにデバイスを配布した後を含む。)でも、デバイスが接続される端末の自動アクセス先を決定できる。このように、デバイスが接続された端末の自動アクセス先を後天的に決定でき便宜である。
デバイスが接続された端末の自動アクセス先を後天的に決定できる場合のメリットの一例を説明する。
デバイスに予め格納するアドレス情報は、リソースのアドレス情報ではなく、ホストコンピュータのアドレス情報(ホストアドレス情報)であるため、デバイスの発注者が与えるものではないし、また、自動アクセス先は後天的に決定できる。従って、受注前に予めデバイスの大量生産が可能である。その結果、最初から多くの受注者にコストダウンのメリットを与えることができる。なお、デバイスにリソースのアドレスを格納する場合は、そのデバイスは、発注者専用になってしまうので、その発注者にしか販売できない。
また、ホストコンピュータは、デバイスの識別情報に関連付けたアドレス情報(リソースの)を変更するだけで、最終ユーザにデバイスを配布した後でも、最終ユーザの端末及びデバイスへのアクセスなしに、動的に自動アクセス先を変更できる。例えば、EEPROM等の書き換え可能なメモリをデバイスに搭載し、そのメモリにアドレス情報(リソースの)が書き込まれており、これを書き換えることを想定する。しかし、この場合は、ホストコンピュータは最終ユーザの端末及びデバイスにアクセスする必要があるので、ユーザはセキュリティに不安を抱く恐れもあり、書き換えを拒否することも多いだろうし、また、ユーザ及びホストコンピュータにとっても手間が大きい。また、例えば、デバイスにリソース(「旧リソース」と呼ぶ。)のアドレスを格納する場合を想定する。この場合は、旧リソース以外のリソース(「新リソース」と呼ぶ。)に誘導したい場合は、新リソースに、デバイスに格納されたアドレスを割り当て、旧リソースのアドレスを変更するか閉鎖する必要があり、利便性に欠ける。
さらに、リソースのアドレス情報と識別情報、つまり、リソースとデバイスとが一対一に関連付けられているので、当該リソースの運営者専用のデバイスとして配布が可能である。しかも、当該運営者が別のリソースへの誘導を望む場合、当該運営者専用として配布したデバイスの識別情報を当該別のリソースのアドレス情報に関連付けるだけで、当該別のリソースへの誘導が可能になる。
ここで、「リソース」とは、ネットワーク上に配置されたサーバ等のコンピュータ並びにコンピュータ内のディレクトリ、ファイル、画像、音声及び文書等を含む概念である。
この自動アクセスシステムにおいて、前記デバイスの前記記憶手段は、前記端末のオペレーティングシステムに対するコマンドを格納し、前記情報処理手段は、前記デバイスが前記端末と接続されたことに応答して、前記識別情報及び前記ホストアドレス情報と共に前記コマンドを前記端末に送信し、前記ホストコンピュータは、前記コマンドに応答して前記ホストアドレス情報に基づき前記端末が送信した前記識別情報を受信する。
この構成によれば、デバイスが端末に与えるコマンドはオペレーティングシステムに対するコマンドなので、最終ユーザは、端末が識別情報をホストコンピュータに送信するために、新たなソフトウェアを端末にインストールする必要がなく、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
本発明の第2の観点によると、自動アクセスシステムは、各々が、ネットワークに接続可能な対応する端末に接続され、コードを読み込む複数のデバイス(例えば、バーコードリーダ)と、前記複数のデバイスが送出した複数の前記コードを受信するホストコンピュータと、を備え、前記デバイスの各々は、割り当てられた識別情報及び前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)を格納した記憶手段と、前記コードの読み込みに応答して、前記コード、前記識別情報及び前記ホストアドレス情報を、対応する前記端末に送信する情報処理手段と、を含み、前記ホストコンピュータは、前記ホストアドレス情報に基づき前記端末が送信した前記コード及び前記識別情報を受信し、前記ネットワーク上に配置された複数のリソースのアドレス情報から、受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を検索し、そのアドレス情報を前記端末に送信し、かつ、受信した前記コードを、検索した前記アドレス情報が示す前記リソースに間接的又は直接的に送信する。
この構成によれば、コードを読み込むデバイスから、コード、識別情報及びホストアドレス情報が与えられた端末は、ホストアドレス情報に基づき、まずホストコンピュータにアクセスし、識別情報とコードを送信する。つまり、端末は、リソースに直接アクセスするのではなく、必ずホストコンピュータを経由する。従って、複数のリソースのうち、端末をどのリソースにアクセスさせるかを、識別情報に応じて、ホストコンピュータが決定できる。このように、コードを読み込むデバイスが接続された端末のアクセス先を後天的に決定でき便宜である。
コードを読み込むデバイスが接続された端末のアクセス先を後天的に決定できる場合のメリットは、上記第1の観点による自動アクセスシステムと同様である。
また、端末は、つまり、ユーザは、ホストコンピュータが与えたアドレス情報が示すリソースから、デバイスが読み込んだコードに応じたコンテンツの提供を受けることができる。
その他、本発明は、上記第1の観点による自動アクセスシステムと同様の効果を奏する。
ここで、「リソース」とは、ネットワーク上に配置されたサーバ等のコンピュータ並びにコンピュータ内のディレクトリ、ファイル、画像、音声及び文書等を含む概念である。
この自動アクセスシステムにおいて、前記デバイスの前記記憶手段は、前記端末のオペレーティングシステムに対するコマンドを格納し、前記情報処理手段は、前記コードが読み込まれたことに応答して、前記コード、前記識別情報及び前記ホストアドレス情報と共に前記コマンドを前記端末に送信し、前記ホストコンピュータは、前記コマンドに応答して前記ホストアドレス情報に基づき前記端末が送信した前記識別情報及び前記コードを受信する。
この構成によれば、コードを読み込むデバイスが端末に与えるコマンドはオペレーティングシステムに対するコマンドなので、最終ユーザは、端末が識別情報をホストコンピュータに送信するために、新たなソフトウェアを端末にインストールする必要がなく、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
本発明の第3の観点によると、自動アクセスシステムは、ネットワークに接続される端末にインストールされ、デバイスが前記端末に接続されたことに応答して処理を実行する応答手段(例えば、デバイスドライバ)と、前記ネットワークに接続されるホストコンピュータと、を備え、前記応答手段は、前記デバイスが前記端末と接続されたことに応答して、前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)に基づき、前記デバイスの側の識別情報を前記ホストコンピュータに送信し、前記ホストコンピュータは、前記識別情報を受信し、前記ネットワーク上の複数のリソースのアドレス情報から、受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を検索し、そのアドレス情報を前記端末に送信する。
この構成によれば、上記第1の観点による自動アクセスシステムと同様の効果を奏する。
上記第1の観点による自動アクセスシステムは、専用のソフトウェアを端末にインストールしない場合でもホストへの自動アクセスを実現可能としたが(もちろん、インストールしてもよい。)、本発明は、端末に応答手段をインストールして自動アクセスを実現する。
また、例えば、デバイスの側の識別情報は、当該デバイスの識別情報、端末の識別情報及びユーザの識別情報のうち少なくとも1つを含む。
本発明の第4の観点によると、自動アクセスシステムは、ネットワークに接続可能な端末に接続され、コードを読み込むデバイスと、前記端末にインストールされ、前記デバイスが前記端末に接続されたことに応答して処理を実行する応答手段(例えば、デバイスドライバ)と、前記ネットワークに接続されるホストコンピュータと、を備え、前記応答手段は、前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)に基づき、前記デバイスから与えられた前記コード及び前記デバイスの側の識別情報を前記ホストコンピュータに送信し、前記ホストコンピュータは、前記コード及び前記識別情報を受信し、前記ネットワーク上に配置された複数のリソースのアドレス情報から、受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を検索し、そのアドレス情報を前記端末に送信し、かつ、受信した前記コードを、検索した前記アドレス情報が示す前記リソースに間接的又は直接的に送信する。
この構成によれば、上記第2の観点による自動アクセスシステムと同様の効果を奏する。
上記第2の観点による自動アクセスシステムは、専用のソフトウェアを端末にインストールしない場合であってもホストへの自動アクセスを実現可能としたが(もちろん、インストールしてもよい。)、本発明は、端末に応答手段をインストールして自動アクセスを実現する。
また、例えば、コードを読み込むデバイスの側の識別情報は、当該デバイスの識別情報、端末の識別情報及びユーザの識別情報のうち少なくとも1つを含む。
上記第3及び第4の観点による自動アクセスシステムにおいて、前記識別情報及び/又は前記ホストアドレス情報は、前記デバイスが前記応答手段に与える。
上記第1〜第4の観点による自動アクセスシステムにおいて、前記デバイスは、USB(Univesal Serial Bus)デバイスである。
この構成によれば、広く普及したインタフェース規格であるUSBを利用しているので、より多くの最終ユーザが本システムを利用できる。
上記第1及び第3の観点による自動アクセスシステムにおいて、前記デバイスは、コードを読み込み解読するコードリーダである。
この構成によれば、コードリーダが接続された端末は、まずホストコンピュータにアクセスし、そのコードリーダの識別情報を送信する。従って、複数のリソースのうち、端末をどのリソースにアクセスさせるかを、識別情報に応じて、ホストコンピュータが決定できる。このように、コードリーダが接続された端末の自動アクセス先を後天的に決定でき便宜である。
この自動アクセスシステム並びに上記第2及び第4の観点による自動アクセスシステムにおいて、前記ホストコンピュータは、前記デバイスが解読した前記コードを前記端末から受信し、当該デバイスの前記識別情報に関連付けられた前記アドレス情報が示す前記リソースに間接的又は直接的に送信する。
この構成によれば、コードを識別情報に対応するリソースに与えるので、そのリソースから端末に対して、コードに応じたコンテンツを提供できる。
上記第1〜第4の観点による自動アクセスシステムにおいて、前記デバイスは、前記端末にキーボードとして認識されるように設定される。
この構成によれば、データ(例えば、識別情報、ホストアドレス情報、コマンド及びコード情報)をキーボードデータとして端末に与えることができるので、端末のオペレーティングシステムの機能をそのまま活用できる。その結果、端末のオペレーティングシステムの機能を利用してホストへの自動アクセスを実現することにより、端末への専用のソフトウェアのインストールを不要とすることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。なお、第3及び第4の観点による自動アクセスシステムは、応答手段のインストールを要件とするが、インストール前でも、容易に自動アクセスシステムの実現が可能となる。
上記第1〜第4の観点による自動アクセスシステムにおいて、前記デバイスは、前記端末と、有線又は無線のいずれかにより接続される。
上記自動アクセスシステムにおいて、前記コードは、一次元コード、二次元コード、及び/又はICタグに格納されたコードである。例えば、前記一次元コードは一次元バーコードであり、前記二次元コードはQRコードであり、前記ICタグはRFIDタグである。
本発明の第5の観点によると、ホストコンピュータは、第1から第4の観点によるいずれかの自動アクセスシステムのホストコンピュータである。
本発明の第6の観点によると、デバイスは、第1から第4の観点によるいずれかの自動アクセスシステムのデバイスである。
本発明の第7の観点によると、応答装置は、第3又は第4の観点による自動アクセスシステムの応答手段を含む。
本発明の第8の観点によると、自動アクセス方法は、ネットワークに接続される端末に着脱自在に接続されるデバイスと、前記ネットワークに接続されるホストコンピュータと、を利用した自動アクセス方法であって、前記ホストコンピュータが、前記デバイスの接続に応答して前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)に基づき前記端末が送信した前記デバイスの側の識別情報を受信するステップと、前記ホストコンピュータが、前記ネットワーク上の複数のリソースのアドレス情報から、受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を検索するステップと、前記ホストコンピュータが、検索した前記アドレス情報を前記端末に送信するステップと、を含む。この構成によれば、上記第1の観点による自動アクセスシステムと同様の効果を奏する。
なお、例えば、デバイスの側の識別情報は、当該デバイスの識別情報、端末の識別情報及びユーザの識別情報のうち少なくとも1つを含む。
本発明の第9の観点によると、自動アクセス方法は、各々が、ネットワークに接続可能な対応する端末に接続され、コードを読み込む複数のデバイスと、前記複数のデバイスが送出した複数の前記コードを受信するホストコンピュータと、を利用した自動アクセス方法であって、前記ホストコンピュータが、前記デバイスによる前記コードの読み込みに応答して前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)に基づき前記端末が送信した前記コード及び前記デバイスの側の識別情報を受信するステップと、前記ホストコンピュータが、前記ネットワーク上に配置された複数のリソースのアドレス情報から、受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を検索するステップと、前記ホストコンピュータが、検索した前記アドレス情報を前記端末に送信するステップと、前記ホストコンピュータが、受信した前記コードを、検索した前記アドレス情報が示す前記リソースに間接的又は直接的に送信するステップと、を含む。この構成によれば、上記第2の観点による自動アクセスシステムと同様の効果を奏する。
なお、例えば、コードを読み込むデバイスの側の識別情報は、当該デバイスの識別情報、端末の識別情報及びユーザの識別情報のうち少なくとも1つを含む。
本発明の第10の観点によると、自動アクセス方法は、ネットワークに接続される端末に着脱自在に接続されるデバイスと、前記ネットワークに接続されるホストコンピュータと、を利用した自動アクセス方法であって、前記デバイスが前記端末と接続されたことに応答して、前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)に基づき、前記デバイスの側の識別情報を前記ホストコンピュータに送信するステップと、前記ネットワーク上の複数のリソースのアドレス情報のうち、前記ホストコンピュータが受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を、前記ホストコンピュータから受信するステップと、を含む。この構成によれば、上記第3の観点による自動アクセスシステムと同様の効果を奏する。
本発明の第11の観点によると、自動アクセス方法は、各々が、ネットワークに接続可能な対応する端末に接続され、コードを読み込む複数のデバイスと、前記複数のデバイスが送出した複数の前記コードを受信するホストコンピュータと、を利用した自動アクセス方法であって、前記ホストコンピュータのアドレス情報(以下、「ホストアドレス情報」と呼ぶ。)に基づき、前記デバイスから与えられた前記コード及び前記デバイスの側の識別情報を前記ホストコンピュータに送信するステップと、前記ネットワーク上の複数のリソースのアドレス情報のうち、前記ホストコンピュータが受信した前記識別情報に関連付けられたアドレス情報を、前記ホストコンピュータから受信するステップと、を含む。この構成によれば、上記第4の観点による自動アクセスシステムと同様の効果を奏する。
本発明の第12の観点によると、コンピュータプログラムは、上記第8〜第11の観点によるいずれかの自動アクセス方法をコンピュータに実行させる。
本発明の第13の観点によると、記録媒体は、上記第12の観点によるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
なお、本明細書及び請求の範囲において、記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。
また、本明細書及び請求の範囲において、手段(ユニット)とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物理的手段により実現されてもよい。この点、サーバやコンピュータについても同様である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付してその説明を援用する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による自動アクセスシステムの全体構成を示す図である。図1を参照して、ホストコンピュータ1、WEBサーバW−0〜W−K(Kは整数)(WEBサーバW−2のみ図示)及び端末5は、ネットワーク9(例えば、インターネット)に接続される。ここで、WEBサーバW−0〜W−Kを包括してWEBサーバW−kと表記することもある。
さて、ステップS1にて、USBデバイス7が端末5に接続されると、USBデバイス7は、コマンド、自身に割り当てられているシリアル番号(例えば、4011番)及びホストコンピュータ1のURL(Uniform Resource Locator)を端末5に送信する。そして、ステップS3にて、端末5は、USBデバイス7が与えたコマンドに応答して、ブラウザを起動し、USBデバイス7が与えたURLに基づいて、ホストコンピュータ1にアクセスして、USBデバイス7のシリアル番号(例えば、4011番)をホストコンピュータ1に送信する。
ホストコンピュータ1は、シリアル番号とWEBサーバW−0のURL(www.xxx0.or.jp)〜WEBサーバW−KのURL(www.xxxK.or.jp)とを関連付けたデータベース11を有している。ステップS4では、ホストコンピュータ1は、データベース11から、端末5が送信したシリアル番号(例えば、4011番)が割り当てられたURL(例えば、www.xxx2.or.jp)を検索する。そして、ステップS5にて、ホストコンピュータ1は、検索したURL(例えば、www.xxx2.or.jp)を端末5に送信する。
すると、ステップS7にて、端末5は、受信したURL(例えば、www.xxx2.or.jp)に基づいて、WEBサーバW−k(例えば、WEBサーバW−2)にアクセスし、WEBページの送信要求を行う。ステップS9にて、WEBサーバW−k(例えば、WEBサーバW−2)は、送信要求に応じてWEBページを端末5に送信する。そして、端末5は、モニタ(図示せず)にWEBページを表示する。
以上の処理により、USBデバイス7が端末5に接続されると自動的にブラウザが起動し、端末5には、USBデバイス7のシリアル番号に対応したWEBサーバW−kが提供するWEBページが表示される。なお、図1では、プロトコル(http://)を省略して記載している。
図2(a)は、図1のUSBデバイス7の一例を示す外観斜視図である。図2(b)は、図2(a)のUSBデバイス7の電気的構成を示す図である。図2(c)は、図2(b)のMCU21に内蔵されたROM27に格納されたプログラム及びデータの概念図である。
図2(b)を参照して、図2(a)のUSBデバイス7は、MCU(Micro Controller Unit)21及びUSBコネクタ23を有する。また、端末5は、USBポート25を有する。USBデバイス7のUSBコネクタ23と端末5のUSBポート25とが接続され、USBデバイス7と端末5とは双方向通信が可能になる。
図2(c)を参照して、USBデバイス7のMCU21は、ROM(Read Only Memory)27を内蔵している。このROM27は、プログラム領域29及びデータ領域31を含む。プログラム領域29には、MCU21が実行するプログラムが格納される。データ領域31には、端末5へのコマンド33、ホストコンピュータ1のURL35及びUSBデバイス7に割り当てられたシリアル番号37がキーボードデータの形式で格納される。
ここで、実際は、ホストコンピュータ1のURL35にシリアル番号37を付加して、これらがキーボードデータの形式で格納される。例えば、URL35を「http://www.ssd.co.jp」とし、シリアル番号37を「4011」とすると、「http://www.ssd.co.jp/?sn=4011」として格納される。
コマンド33は、端末5に対して、ブラウザを起動し、URL35が示すホストコンピュータ1へアクセスすることを指示するコマンドである。例えば、OS(Operating System)がWindows(登録商標)の場合、Windows98以降において、コマンド33は、キーボードのGUI(Graphical User Interface)キー+Rキーに相当するキーボードデータである。このコマンド33により、Windowsでは、ブラウザ(Internet Explorer)が起動する。つまり、このコマンド33は、OSであるWindowsにおいて予め用意されているものである。なお、WindowsのGUIキーは、通称、Windowsキーと呼ばれるものである。Windowsのようにシェアが大きいOSに対するコマンド33をUSBデバイス7に格納し出力するので、簡易に、つまり、USBデバイス7を端末5に接続するだけで、大部分の端末5を本システムのために利用できる。このため、USBデバイス7は、複数のコマンドを予め格納し、端末5ごとにOSを認識して、そのOSに応じたコマンドを選択して使用するといった処理が不要になる。
シリアル番号37は、USBデバイス7を識別するために割り当てられたユニークな番号であり、識別情報と呼ぶこともできる。
図3(a)は、図1のホストコンピュータ1の電気的構成を示す図である。図3(a)を参照して、ホストコンピュータ1は、CPU(Central Processing Unit)50、RAM(Random Access Memory)52、ROM54、HDD(Hard Disk Drive)56、入出力インタフェース(入出力I/F)66、出力部58、入力部60、通信部62、ドライブ64、及びバス68を含む。
CPU50には、バス68を介してRAM52、ROM54、HDD56及び入出力I/F66が接続されている。入出力I/F66には、LCDディスプレイなどの出力部58、マウスやキーボードなどの入力部60、ネットワーク9への接続を司るLANカードなどの通信部62及びCD−ROMやDVD−ROMなどのリムーバブル記録媒体65用のドライブ64が夫々接続されている。
なお、端末5及びWEBサーバW−kのハードウェア構成は、ホストコンピュータ1のハードウェア構成と同様であり、説明を省略する。
図3(b)は、ホストコンピュータ1の記憶領域71の構成を示す概念図である。図3(b)に示すように、ホストコンピュータ1のHDD56及びROM54の記憶領域71は、プログラム格納部73及びデータベース11を備えている。データベース11は、USBデバイス7のシリアル番号とWEBサーバW−0のURL(www.xxx0.or.jp)〜WEBサーバW−KのURL(www.xxxK.or.jp)とを関連付けたデータベースである。プログラム格納部73の通信制御部75は、通信部62を介して、ネットワーク9に接続されたコンピュータとの間の通信を司る。また、URL検索部77は、端末5から受け取ったUSBデバイス7のシリアル番号をインデックスとして、データベースを検索し、そのシリアル番号に割り当てられたURLを検索する。これらの各機能部は、ROM54及び/又はHDD56にインストールされたコンピュータソフトウエアプログラム若しくは1つのプログラム中のサブルーチンである。これらのプログラムは、リムーバブル記録媒体65に格納され、これから、ホストコンピュータ1にインストールされる。
図4は、図1のUSBデバイス7と端末5とホストコンピュータ1とWEBサーバW−kとの間の通信手順の一例を示す図である。図4を参照して、ステップS51にて、端末5は、USBデバイス7の接続の有無をチェックし、USBデバイス7の接続を検知した場合ステップS53に進み、それ以外はステップS51に戻る。
ステップS53及びS41にて、端末5とUSBデバイス7のMCU21とは相互に通信して、端末5はエニュメレーション(Enumeration)を実行する。このエニュメレーションにより、MCU21から端末5へディスクリプタが与えられ、端末5は、ディスクリプタを解析して、USBデバイス7の構成を認識する。このエニュメレーションによって、端末5は、USBデバイス7をキーボードであると認識する。
ステップS55にて、端末5は、ステップS43でMCU21が送信したキーボードデータ(コマンド33、URL35及びシリアル番号37)を受信する。端末5は、ステップS59にて、MCU21から与えられたコマンド33に応答して、ブラウザを起動し、ステップS61にて、USBデバイス7から受け取ったURL35に基づき、ホストコンピュータ1へアクセスする。この際、シリアル番号37が付加されたURL35は、ホストコンピュータ1に送信される。
すると、ホストコンピュータ1は、シリアル番号37が付加されたURL35を受信する。そして、ステップS71にて、ホストコンピュータ1は、受信したシリアル番号37をインデックスとしてデータベース11を検索し、そのシリアル番号37に割り当てられたURLを取得する。ステップS73にて、ホストコンピュータ1は、ステップS71で取得したURLを端末5に送信し、このURLへのアクセスを指示する。
ステップS63では、端末5は、受信したURLが示すWEBサーバW−kにアクセスして、WEBページの送信を要求する。すると、ステップS81にて、WEBサーバW−kは、WEBページを端末5に送信する。そして、ステップS65にて、端末5は、モニタにWEBページを表示する。
ステップS67では、端末5は、ユーザからの入力に応じて、処理及びWEBサーバW−kとの間で通信を行う。同様に、ステップS83では、WEBサーバW−kは、端末5からのアクセスに応じて、処理及び端末5との間で通信を行う。
ステップS61の補足説明をする。ステップS61では、より具体的には、端末5は、DNS(Domain Name System)サーバにアクセスして、ドメイン名に対応するIPアドレスを取得し、IPアドレスと共にシリアル番号37を付加したURL35をネットワーク9に送出して、ホストコンピュータ1にアクセスし、シリアル番号37をホストコンピュータ1に送信する。ただし、これらの処理は周知のプロトコルで行われるので詳細な説明は省略した。ステップS63でも同様である。
さて、以上のように、本実施の形態によれば、USBデバイス7が接続された端末5は、まずホストコンピュータ1にアクセスし、そのUSBデバイス7のシリアル番号を送信する。つまり、端末5は、WEBサーバW−0〜W−Kに直接アクセスするのではなく、必ずホストコンピュータ1を経由する。従って、複数のWEBサーバW−0〜W−Kのうち、端末5をどのWEBサーバにアクセスさせるかを、シリアル番号に応じて、ホストコンピュータ1が決定できる。つまり、ホストコンピュータ1は、データベース11において、USBデバイス7のシリアル番号に関連付けたURL(WEBサーバW−kの)を変更するだけで、USBデバイス7の納品後(最終ユーザにUSBデバイス7を配布した後を含む。)でも、USBデバイス7が接続される端末5の自動アクセス先を決定できる。このように、USBデバイス7が接続される端末5の自動アクセス先を後天的に決定でき便宜である。
USBデバイス7が接続された端末5の自動アクセス先を後天的に決定できる場合のメリットの一例を紹介する。
USBデバイス7に予め格納するURLは、WEBサーバW−kのURLではなく、ホストコンピュータ1のURLであるため、USBデバイス7の発注者が与えるものではないし、また、自動アクセス先は後天的に決定できる。従って、受注前に予めUSBデバイス7の大量生産が可能である。その結果、最初から多くの受注者にコストダウンのメリットを与えることができる。
ちなみに、従来のように、USBデバイスに格納されたURLから直接WEBページを表示する場合、発注者がUSBデバイスに格納するURLを指示することになるので、完全な受注生産になってしまう。つまり、USBデバイスに格納するURLは、発注があるまで未定である。このように、生産が現実の受注に依存するため、USBデバイスを受注前に予め大量生産することができない。
また、ホストコンピュータ1は、データベース11において、USBデバイス7のシリアル番号に関連付けたURL(WEBサーバW−kの)を変更するだけで、つまり、データベース11のデータを書き換えるだけで、最終ユーザにUSBデバイス7を配布した後でも、最終ユーザの端末5及びUSBデバイス7へのアクセスなしに、動的に自動アクセス先を変更できる。例えば、EEPROM等の書き換え可能なメモリをUSBデバイスに搭載し、そのメモリにURL(WEBサーバW−kの)が書き込まれており、これを書き換えることを想定する。しかし、この場合は、ホストコンピュータは最終ユーザの端末及びUSBデバイスにアクセスする必要があるので、ユーザはセキュリティに不安を抱く恐れもあり、書き換えを拒否することも多いだろうし、また、ユーザ及びホストコンピュータにとっても手間が大きい。また、例えば、USBデバイスにWEBサーバW−0のURLを格納する場合を想定する。この場合は、WEBサーバW−0以外のWEBサーバW−2に誘導したい場合は、WEBサーバW−2に、USBデバイスに格納されたURLを割り当て、WEBサーバW−0のURLを変更するか閉鎖する必要があり、利便性に欠ける。
本実施の形態では、URLとシリアル番号、つまり、WEBサーバW−kとUSBデバイス7とが一対一に関連付けられているので、当該WEBサーバW−kの運営者専用のUSBデバイス7として配布が可能である。しかも、当該運営者が別のWEBサーバへの誘導を望む場合、データベース11において、当該運営者専用として配布したUSBデバイス7のシリアル番号を当該別のWEBサーバのURLに関連付けるだけで、新たにUSBデバイス7を配布することなしに、当該別のWEBサーバへの誘導が可能になる。
また、本実施の形態では、USBデバイス7は、端末5にキーボードとして認識されるので、シリアル番号、URL及びコマンドをキーボードデータとして端末5に与えることができ、また、USBデバイス7が端末5に与えるコマンドはオペレーティングシステムに対するコマンドである。このため、端末5のオペレーティングシステムの機能をそのまま活用できる。その結果、端末5のオペレーティングシステムの機能を利用してホストコンピュータ1への自動アクセスを実現することにより、端末5への専用のソフトウェアのインストールを不要とすることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、USBに準拠したデバイス、つまり、USBデバイス7を使用している。このように、広く普及したインタフェース規格であるUSBを利用しているので、より多くの最終ユーザが本システムを容易に利用できる。
ここで、本実施の形態のUSBデバイス7の利用例を紹介する。図2(a)のUSBデバイス7を特定の会社の広告宣伝媒体として、多くの消費者に無償配布する。この場合、データベース11において、無償配布されたUSBデバイス7に割り当てられたシリアル番号37は、この特定の会社が運営するWEBサーバW−kのURLに関連付ける。配布を受けた消費者が、USBデバイス7を任意の端末5に接続すると、この特定の会社が運営するWEBサーバW−kからその端末5に対して自動的にWEBページが送信される。このように、この特定の会社は、自らが運営するWEBサイトに消費者を直接誘導できる。一方、配布を受けた消費者は、USBデバイス7を端末5に接続するだけ、WEBページを閲覧できるので便宜である。
この例のように、広告宣伝を目的とする場合、できるだけ多くの消費者に、しかも、無償で配布する必要があるため、USBデバイス7のコストが大きな問題になる。しかし、本実施の形態では、上記のように、USBデバイス7の大量生産によるコストダウンを行い易いので、そういった目的での使用にも好適である。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2によるローカルバーコードリーダシステムの全体構成を示す図である。図5を参照して、ホストコンピュータ100、コンテンツサーバC−0〜C−M(Mは整数)(コンテンツサーバC−1のみ図示)及び端末5は、ネットワーク9(例えば、インターネット)に接続される。ここで、コンテンツサーバC−0〜C−Mを包括してコンテンツサーバC−mと表記することもある。
さて、ステップS100にて、ローカルバーコードリーダ102(単に、バーコードリーダ102と呼ぶこともある。)は、ユーザの操作に応答して、バーコード104をスキャン及びデコードして、バーコード情報を取得する。そして、ステップS102にて、バーコードリーダ102は、コマンド、ホストコンピュータ100のURL、自身に割り当てられているシリアル番号(例えば、15555番)及びバーコード情報を端末5に送信する。
ステップS104にて、端末5は、バーコードリーダ102が与えたコマンドに応答して、ブラウザを起動し、バーコードリーダ102が与えたURLに基づいて、ホストコンピュータ100にアクセスして、バーコード情報及びシリアル番号(例えば、15555番)をホストコンピュータ100に送信する。
ホストコンピュータ100は、シリアル番号とコンテンツサーバC−0のURL(www.yyy0.or.jp)〜コンテンツサーバC−MのURL(www.yyyM.or.jp)とを関連付けたデータベース106を有している。ステップS105では、ホストコンピュータ100は、データベース106から、端末5が送信したシリアル番号(例えば、15555番)が割り当てられたURL(例えば、www.yyy1.or.jp)を検索する。そして、ステップS106にて、ホストコンピュータ100は、検索したURL(例えば、www.yyy1.or.jp)を端末5から受信したバーコード情報と共に、端末5に送信する。
すると、ステップS108にて、端末5は、受信したURL(例えば、www.yyy1.or.jp)に基づいて、コンテンツサーバC−m(例えば、コンテンツサーバC−1)にアクセスし、ホストコンピュータ100から受信したバーコード情報をコンテンツサーバC−1に送信する。ステップS110にて、コンテンツサーバC−m(例えば、コンテンツサーバC−1)は、受信したバーコード情報に応じた処理を実行して、バーコード情報に応じたコンテンツを端末5に送信する。そして、端末5は、モニタ(図示せず)に受信したコンテンツを表示する。
以上の処理により、端末5に接続されたバーコードリーダ102がバーコード104をスキャンすると、端末5のブラウザが自動的に起動し、バーコードリーダ102のシリアル番号に対応したコンテンツサーバC−mにバーコード情報が送信される。そして、バーコードリーダ102のシリアル番号に対応したコンテンツサーバC−mから端末5に対して、バーコード情報に応じたコンテンツが提供される。コンテンツの用語は、コンテンツ自体の他、そのコンテンツを定義するデータや情報を含むものとして使用する。
なお、図5では、プロトコル(http://)を省略して記載している。また、ホストコンピュータ100及びコンテンツサーバC−mのハードウェア構成は、図3(a)のホストコンピュータ1のハードウェア構成と同様である。
また、このローカルバーコードリーダシステムは、バーコードリーダ102によるバーコード104のスキャンに応答して、コンテンツが端末5に表示される点で、自動アクセスシステムと呼ぶこともできる。
なお、バーコードリーダ102としては、例えば、ペンスキャナ、CCDタッチスキャナ、ハンドレーザースキャナ、固定レーザースキャナ、又はスロットリーダーなど、任意の形式及び形状のバーコードリーダを用いることができる。
図6(a)は、図5のバーコードリーダ102の一例を示す外観斜視図である。図6(b)は、図6(a)のバーコードリーダ102の電気的構成を示す図である。図6(a)を参照して、このバーコードリーダ102は、ペン型のUSBバーコードリーダである。図6(b)を参照して、バーコードリーダ102は、スキャナ110、MCU111及びUSBコネクタ112を有する。スキャナ110は、バーコード104を光学的に読み込み、バーとスペースを電気信号に変換する(スキャン)。スキャナ110からの、バーコード104に応じた電気信号は、MCU111に与えられ、MCU111は、この電気信号を解読してバーコード情報を得る。また、バーコードリーダ102のUSBコネクタ112と端末5のUSBポート25とが接続され、MCU111と端末5とは双方向通信が可能になる。
ここで、MCU111の構成は、図2(b)のMCU21の構成と同様である。従って、MCU111は、ROM(図示せず)を内蔵する。このROMには、図2(c)のROM27と同様に、プログラム領域及びデータ領域がある。プログラム領域には、MCU111が実行するプログラムが格納される。データ領域には、端末5へのコマンド、ホストコンピュータ100のURL及びバーコードリーダ102に割り当てられたシリアル番号がキーボードデータの形式で格納される。コマンドは、端末5に対して、ブラウザを起動し、URLが示すホストコンピュータ100へアクセスすることを指示するコマンドであり、コマンド33と同様のものである。シリアル番号は、バーコードリーダ102を識別するために割り当てられたユニークな番号であり、識別情報と呼ぶこともできる。
図7は、図6(b)のMCU111が行う処理の流れを示すフローチャートである。図7を参照して、ステップS120にて、バーコードリーダ102のMCU111は、
ユーザの操作に応答して、バーコード104を読み込む。ステップS122にて、MCU111は、周知のバーコード解読手法に基づいて、バーコードを解読し、バーコード情報を取得する。ステップS124にて、MCU111は、解読結果であるバーコード情報(例えば、「4560256580016」)をキーボードデータに変換し、RAM(図示せず)に格納する。
ステップS126にて、MCU111は、キーボードデータとしてのホストコンピュータ100のURL(例えば、「http://www.ssd.co.jp」)及びシリアル番号(例えば、「15555」)をROM(図示せず)から取得する。そして、ステップS128にて、MCU111は、取得したURLの末尾に、キーボードデータとしてのバーコード情報及びシリアル番号を付加し、新たなURL(例えば、「http://www.ssd.co.jp/?bc=4560256580016&sn=15555」)として、RAM(図示せず)に格納する。
ステップS130にて、MCU111は、キーボードデータの形式のコマンドをROM(図示せず)から取得してRAM(図示せず)に格納する。ステップS132にて、MCU111は、ステップS124〜S130のキーボードデータ(コマンド、URL、シリアル番号及びバーコード情報)を端末5に送信し、処理を終了する。
図8は、図5のバーコードリーダ102と端末5とホストコンピュータ100とコンテンツサーバC−mとの間の通信手順の一例を示す図である。図8を参照して、ステップS150にて、バーコードリーダ102は、図7の処理で生成したキーボードデータ(コマンド、URL、シリアル番号及びバーコード情報)を端末5に送信する。
ステップS159にて、端末5は、ステップS150でMCU111が送信したキーボードデータ(コマンド、URL及びシリアル番号)を受信する。端末5は、ステップS160にて、MCU111から与えられたコマンドに応答して、ブラウザを起動し、ステップS162にて、MCU111から受け取ったURLに基づき、ホストコンピュータ100へアクセスする。この際、シリアル番号及びバーコード情報が付加されたURLは、ホストコンピュータ100に送信される。
すると、ホストコンピュータ100は、シリアル番号及びバーコード情報が付加されたURLを受信する。そして、ステップS180にて、ホストコンピュータ100は、受信したシリアル番号をインデックスとしてデータベース106を検索し、そのシリアル番号に割り当てられたURLを取得する。ステップS182にて、ホストコンピュータ100は、検索したURLにバーコード情報を付加する。そして、ステップS184にて、ホストコンピュータ100は、バーコード情報を付加したURLを端末5に送信し、このURLへのアクセスを指示する。
ステップS164では、端末5は、受信したURLが示すコンテンツサーバC−mにアクセスして、バーコード情報が付加されたURLを送信する。すると、ステップS190にて、コンテンツサーバC−mは、受信したバーコード情報に応じた処理を実行し、バーコード情報に応じたコンテンツを端末5に送信する。そして、ステップS166にて、端末5は、モニタにコンテンツを表示する。
ステップS168では、端末5は、ユーザからの入力に応じて、処理及びコンテンツサーバC−mとの間で通信を行う。同様に、ステップS192では、コンテンツサーバC−mは、端末5からのアクセスに応じて、処理及び端末5との間で通信を行う。
なお、ステップS162及びS164においても、先に説明した図4のステップS61と同様に、周知のプロトコルが使用されるので、その詳細な説明は省略した。
さて、以上のように、バーコードリーダ102から、コマンド、バーコード情報、シリアル番号及びホストコンピュータ100のURLが与えられた端末は、そのコマンドに応答して、そのURLに基づき、まずホストコンピュータ100にアクセスし、シリアル番号とバーコード情報を送信する。つまり、端末5は、コンテンツサーバC−0〜C−Mに直接アクセスするのではなく、必ずホストコンピュータ100を経由する。従って、複数のコンテンツサーバC−0〜C−Mのうち、端末5をどのサーバにアクセスさせるかを、シリアル番号に応じて、ホストコンピュータ100が決定できる。つまり、ホストコンピュータ100は、データベース106において、バーコードリーダ102のシリアル番号に関連付けたURL(コンテンツサーバC−mの)を変更するだけで、バーコードリーダ102の納品後(最終ユーザにバーコードリーダ102を配布した後を含む。)でも、バーコードリーダ102が接続される端末5の自動アクセス先を決定できる。このように、バーコードリーダ102が接続された端末5のアクセス先を後天的に決定でき便宜である。
バーコードリーダ102が接続された端末5のアクセス先を後天的に決定できる場合のメリットの一例を紹介する。
バーコードリーダ102に予め格納するURLは、コンテンツサーバC−mのURLではなく、ホストコンピュータ100のURLであるため、バーコードリーダ102の発注者が与えるものではないし、また、アクセス先は後天的に決定できる。従って、受注前に予めバーコードリーダ102の大量生産が可能である。その結果、最初から多くの受注者にコストダウンのメリットを与えることができる。
また、ホストコンピュータ100は、データベース106において、バーコードリーダ102のシリアル番号に関連付けたURL(コンテンツサーバC−mの)を変更するだけで、つまり、データベース106のデータを書き換えるだけで、最終ユーザにバーコードリーダ102を配布した後でも、最終ユーザの端末5及びバーコードリーダ102へのアクセスなしに、動的に自動アクセス先を変更できる。
本実施の形態では、URLとシリアル番号、つまり、コンテンツサーバC−mとバーコードリーダ102とが一対一に関連付けられているので、当該コンテンツサーバC−mの運営者専用のバーコードリーダ102として配布が可能である。しかも、当該運営者が別のコンテンツサーバへの誘導を望む場合、データベース106において、当該運営者専用として配布したバーコードリーダ102のシリアル番号を当該別のコンテンツサーバのURLに関連付けるだけで、新たにバーコードリーダ102を配布することなしに、当該別のコンテンツサーバへの誘導が可能になる。
また、本実施の形態では、端末5は、つまり、ユーザは、ホストコンピュータ100が与えたURLが示すコンテンツサーバC−mから、バーコードリーダ102が読み込んだバーコード情報に応じたコンテンツの提供を受けることができる。
さらに、本実施の形態では、バーコードリーダ102は、端末5にキーボードとして認識されるので、バーコード、シリアル番号、URL及びコマンドをキーボードデータとして端末5に与えることができ、また、バーコードリーダ102が端末5に与えるコマンドはオペレーティングシステムに対するコマンドである。このため、端末5のオペレーティングシステムの機能をそのまま活用できる。その結果、端末5のオペレーティングシステムの機能を利用してホストコンピュータ100への自動アクセスを実現することにより、端末5への専用のソフトウェアのインストールを不要とすることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、バーコードリーダ102は、USBに準拠している。このように、広く普及したインタフェース規格であるUSBを利用しているので、より多くの最終ユーザが本システムを容易に利用できる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせたものである。従って、実施の形態3は、実施の形態1及び2と同様の効果を奏する。
すなわち、実施の形態3では、実施の形態1のUSBデバイス7の代わりに、実施の形態2のバーコードリーダ102を使用する。このようにすることで、バーコードリーダ102が端末5に接続されたことに応答して、バーコードリーダ102のシリアル番号に割り当てられたコンテンツサーバC−mが提供するコンテンツが端末5に自動的に表示される。ここまでは、実施の形態1の処理と同様である。つまり、図4の説明において、USBデバイス7のMCU21をバーコードリーダ102のMCU111に、ホストコンピュータ1をホストコンピュータ100に、WEBサーバW−kをコンテンツサーバC−mに、データベース11をデータベース106に、置き換えて読めばよい。
その後、バーコードリーダ102がバーコード104をスキャンした場合の処理は、実施の形態2と同じである。
ここで、バーコードリーダ102と端末5との接続時にアクセスするホストコンピュータと、バーコード104のスキャン時にアクセスするホストコンピュータと、を異なるようにして、つまり、2つのURLをバーコードリーダ102に格納して、前者の場合にアクセスするコンテンツサーバと、後者の場合にアクセスするコンテンツサーバと、を異ならせることもできる。もちろん、前者と後者とで同じホストコンピュータにアクセスするが、前者の場合にアクセスするコンテンツサーバと、後者の場合にアクセスするコンテンツサーバと、を異ならせることもできる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
(1)上記では、データベース11及び106において、シリアル番号とサーバW−k及びC−mのURLとを関連付けた。ただし、シリアル番号と関連付けるURLは、サーバだけを示すものに限らず、ネットワーク9上の他のリソース(例えば、サーバ内のディレクトリ、ファイル、画像、音声及び文書等)を示すものであってもよい。
(2)上記では、端末5には、サーバW−k及びC−mからのWEBページやコンテンツが端末5に表示された。ただし、サーバW−k及びC−mからのWEBページやコンテンツを端末5に表示する前に、ホストコンピュータ1及び100から端末に対して、一定時間だけWEBページやコンテンツ(例えば、ホストコンピュータ1及び100の運営者の商標等)を表示し、その後、自動的に、サーバW−k及びC−mからのWEBページやコンテンツが端末5に表示されるようにすることもできる。
この場合、例えば、図4のステップS71の前、つまり、端末5からのシリアル番号の受信に応答して、所定のURLを端末5に送信し、この所定のURLへのアクセス指示を出す。これにより、端末5には、その所定のURLが示すサーバからWEBページやコンテンツが提供される。この間、ホストコンピュータ1は、ステップS71の処理を行い、所定のURLの送信から一定時間経過後に、ステップS73の処理を実行する。従って、最終的には、シリアル番号に関連付けられたサーバからWEBページが端末5に自動的に提供される。
また、例えば、図8のステップS180の前、つまり、端末5からのシリアル番号及びバーコードの受信に応答して、所定のURLを端末5に送信し、この所定のURLへのアクセス指示を出す。これにより、端末5には、その所定のURLが示すサーバからWEBページやコンテンツが提供される。この間、ホストコンピュータ1は、ステップS180及びS182の処理を行い、所定のURLの送信から一定時間経過後に、ステップS184の処理を実行する。従って、最終的には、シリアル番号に関連付けられたサーバからコンテンツが端末5に自動的に提供される。
(3)上記において、ホストコンピュータ1及び100にアクセスのあった時間帯や日時等に応じて、データベース11及び106において、シリアル番号に関連付けられるURLを動的に変更することもできる。
(4)上記では、USBデバイス7やバーコードリーダ102の側の識別情報として、これらに割り当てられた識別情報(シリアル番号)を採用した。ただし、USBデバイス7やバーコードリーダ102の側の識別情報として、端末5の識別情報又はユーザの識別情報を採用して、サーバW−k又はC−mのURLと関連付けてもよい。また、USBデバイス7やバーコードリーダ102の識別情報、端末5の識別情報、及びユーザの識別情報の全部又は一部の組合せを採用してもよい。
(5)実施の形態1に適用可能なUSBデバイスは、USBデバイス7に限定されず、USBメモリ等の様々なUSBデバイスに適用可能である。また、実施の形態1〜3では、デバイスやバーコードリーダをUSBに準拠させたが、これに限られない。また、これらをキーボードとして端末に認識させたが、これに限られない。
(6)実施の形態2のバーコードリーダ102として、携帯電話機のカメラを利用したバーコード認識機能を利用することもできる。QRコードの認識についても同様である。この場合、例えば、携帯電話機に、シリアル番号(識別情報)を割り当て、かつ、ソフトウェアをインストールする。このソフトウェアは、ホストコンピュータ100にバーコード及びシリアル番号を送信するためのものである。
(7)実施の形態2では、ホストコンピュータ100は、コンテンツサーバC−mに対して、端末5を介して、言わば間接的に、バーコード情報を送信した。ただし、ホストコンピュータ100は、コンテンツサーバC−mに対して、端末5を介することなしに、言わば直接的に、バーコード情報を送信することもできる。
(8)上記では、USBデバイス7及びバーコードリーダ102を有線により、端末5に接続した。ただし、RFや赤外線等を利用して無線により接続することも可能である。
(9)ホストコンピュータ1及び100は、それぞれ、物理的に1つのコンピュータで構成することもできるし、処理を複数のコンピュータに分散させて構成することもできる。もちろん、分散処理する場合の各コンピュータの設置場所は、同一国内でもよいし、複数国に分散して設置してもよい。なお、ホストコンピュータ1及び100は、ハードウェア及びソフトウェアを含む概念として使用している。これらのことは、サーバW−k,C−mについても同様である。
(10)実施の形態2では、ホストコンピュータ100に送信する情報として、バーコード104を採用したが、これに限定されない。例えば、RFID(Radio Frequency Identification System)タグ等の電子タグ(ICタグ)を利用できる。ただし、この場合には、バーコードリーダ102に代えて、電子タグリーダ(ICタグリーダ)で電子タグに格納された情報を読み込む。そして、電子タグリーダ(ICタグリーダ)には、バーコードリーダ102と同じコマンドを発行させ、ホストコンピュータ100のURLを出力させることが好適である。また、上記では、一次元コードである一次元バーコードを利用したが、二次元コードである二次元バーコードやQRコード等を利用することもできる。
(11)上記では、USBデバイス7やバーコードリーダ102にコマンドを出力させることにより、端末5のブラウザに対してシリアル番号やバーコードをホストコンピュータ1,100へ送信させる専用ソフトウェアを端末5にインストールすることが不要な構成を採用した。しかし、USBデバイス7やバーコードリーダ102に、コマンドを出力させる構成を採用せずに、このような専用ソフトウェアを端末5にインストールするようにしてもよい。この場合、シリアル番号やバーコードの入力に応答して、当該ソフトウェアが起動し、自動的にシリアル番号やバーコードを送信するようにすることが好適である。また、USBデバイス7やバーコードリーダ102に、そのような専用ソフトウェアに対するコマンドを出力させ、当該ソフトウェアがそのコマンドに応答して、シリアル番号やバーコードをホストコンピュータ1,100に送信するようにしてもよい。
また、上記では、USBデバイス7やバーコードリーダ102にホストコンピュータ1,100のURLを出力させることにより、端末5にホストコンピュータ1,100のURLを入力することが不要な構成を採用した。しかし、USBデバイス7やバーコードリーダ102に、URLを出力させる構成を採用せずに、ホストコンピュータ1,100のURLをユーザに入力させたり、あるいは、上記のような専用ソフトウェアにURLを持たせて端末5に持っておいてもよい。
1,100…ホストコンピュータ、5…端末、7…USBデバイス、9…ネットワーク、11,106…データベース、21,111…MCU、23,112…USBコネクタ、25…USBポート、27…ROM、29…プログラム領域、31…データ領域、33…コマンド、35…URL、37…シリアル番号、102…ローカルバーコードリーダ、104…バーコード、110…スキャナ、W−0〜W−K(W−k)…WEBサーバ、C−0〜C−M(C−m)…コンテンツサーバ。