JP2009144459A - 床面被覆層の剥離除去装置 - Google Patents

床面被覆層の剥離除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アスファルト防水層などの床面被覆層を低振動及び低騒音で床面から剥離除去することができる床面被覆層の剥離除去装置を提供する。
【解決手段】床面被覆層の剥離除去装置1Aは、起立刃2と牽引手段10と浮き上がり抑制手段4とを備える。起立刃2は、被覆層21の断面にその厚さ方向に当接される切れ刃2aを前縁に有するとともに、床面20aに対して起立状に配置されるものである。牽引手段10は、床面20aに対して起立状に配置された起立刃2をその切れ刃2aを前側にして床面20aに沿って牽引するものである、浮き上がり抑制手段4は、牽引時に起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを抑制するものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、屋上の床面や屋内の床面等に敷設された被覆層を床面から剥離除去する装置及び方法に関する。
一般にコンクリート建築物の屋上の床面上には、漏水を防止するために防水層(遮水層を含む)が敷設されている。
この種の防水層は、建築物の老朽化に伴い雨漏りなどが生じるため、一般に10〜15年経過後に防水層を床面から剥離除去して新しい防水層を敷設することが行われている。
防水層を床面から除去する方法として、例えば特開2001−140412号公報(特許文献1)には、床面に接合固定された熱可塑性樹脂からなる防水層(防水シート)を除去する方法が開示されている。この方法で除去される防水層は、絶縁工法により床面上に接合固定されたものであり、すなわち、この防水層はその複数の部分のみがディスク状の固定部材を介して床面に接合固定されたものである。そして、固定部材の周りで防水層を環状に打ち抜くことにより、防水層の床面からの除去を可能にする方法が同公報に開示されている。
而して、防水層には、上述のような樹脂やゴムで形成されたものの他に、アスファルトを主体として形成されたもの、いわゆるアスファルト防水層がある。このアスファルト防水層は床面の全面に接合固定された状態で床面上に敷設されている。
従来、アスファルト防水層を床面から剥離除去する場合は、主に、電動ハツリ機により防水層に局部的に激しい振動を加えて防水層を粉砕切断してから、防水層を引き剥がすことが行われている。
特開2001−140412号公報
そのため、従来の方法では、防水層を切断する際に非常に大きな振動や騒音が発生し、振動・騒音問題を引き起こすという難点があった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、樹脂やゴムで形成された防水層はもとより、更にアスファルト防水層などの被覆層を低振動及び低騒音で剥離除去することができる床面被覆層の剥離除去装置及び床面被覆層の剥離除去方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 床面上に敷設された被覆層を床面から剥離除去する床面被覆層の剥離除去装置であって、
被覆層の断面にその厚さ方向に当接される切れ刃を前縁に有するとともに、床面に対して起立状に配置される起立刃と、
床面に対して起立状に配置された起立刃をその切れ刃を前側にして床面に沿って牽引する牽引手段と、
牽引時に起立刃の前部の床面からの浮き上がりを抑制する浮き上がり抑制手段と、
を備えたことを特徴とする床面被覆層の剥離除去装置。
[2] 浮き上がり抑制手段は、切れ刃を前縁に有するとともに床面と被覆層との間に水平に配置される水平刃を備え、且つ該水平刃が起立刃の下端部に固定状態に設けられており、水平刃が床面と被覆層との間に配置された状態で起立刃が牽引手段により牽引されることによって、起立刃の前部の床面からの浮き上がりを抑制するものとなされるとともに、水平刃の切れ刃で床面と被覆層との間を牽引方向に切断するものとなされている前項1記載の床面被覆層の剥離除去装置。
[3] 起立刃には、その切れ刃の下端位置よりも前方に突出し且つ被覆層の上側に配置される突出部が設けられており、
牽引手段は、牽引条と、該牽引条を巻き取るウインチとを備えるとともに、牽引条の先端側が起立刃の突出部に連結され、ウインチにより牽引条を巻き取ることによって、起立刃を牽引するものとなされている前項1又は2記載の床面被覆層の剥離除去装置。
[4] 起立刃を下方に押す押し部材が起立刃に設けられている前項1〜3のいずれかに記載の床面被覆層の剥離除去装置。
[5] 押し部材は、起立刃の後部に上方に突出して設けられるとともに、起立刃の進行方向を調整する操舵部材としても機能するものとなされている前項4記載の床面被覆層の剥離除去装置。
[6] 起立刃の突出部の左右両側に配置されるとともに牽引時に被覆層上を走行する走行手段が、起立刃の突出部に連結されている前項3記載の床面被覆層の剥離除去装置。
[7] 起立刃の切れ刃の上側に、被覆層の切断時に被覆層の切れ刃との当接部から上方へ飛び出る被覆層の粉砕粒を遮蔽する遮蔽部材が配置されている前項1〜6のいずれかに記載の床面被覆層の剥離除去装置。
[8] 床面上に敷設された被覆層を床面から剥離除去する床面被覆層の剥離除去方法であって、
前縁に切れ刃を有する起立刃を、床面に対して起立状に且つ切れ刃を被覆層の断面にその厚さ方向に当接させて配置する起立刃配置工程と、
起立刃配置工程の後で、起立刃をその切れ刃を前側にして床面に沿って牽引することにより、被覆層を起立刃の切れ刃で牽引方向に切断する牽引工程と、
を含むことを特徴とする床面被覆層の剥離除去方法。
[9] 起立刃の下端部には、前縁に切れ刃を有する水平刃が固定状態に設けられており、
牽引工程では、水平刃が床面と被覆層との間に水平に配置された状態で起立刃を牽引することにより、被覆層を起立刃の切れ刃で牽引方向に切断するとともに、床面と被覆層との間を水平刃の切れ刃で牽引方向に切断する前項8記載の床面被覆層の剥離除去方法。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明に係る床面被覆層の剥離除去装置は、被覆層の断面にその厚さ方向に当接される切れ刃を前縁に有するとともに、床面に対して起立状に配置される起立刃と、床面に対して起立状に配置された起立刃をその切れ刃を前側にして床面に沿って牽引する牽引手段と、を備えている。したがって、この装置によれば、床面に対して起立状に配置された起立刃を床面に沿って牽引手段により牽引することによって、起立刃の切れ刃で被覆層を床面に沿う方向に切断することができる。これにより、電動ハツリ機を用いた従来の剥離除去方法よりも低振動及び低騒音で被覆層を剥離除去することができる。
しかも、この装置は、牽引時に起立刃の前部の床面からの浮き上がりを抑制する浮き上がり抑制手段を備えている。したがって、牽引時に起立刃の前部が床面から浮き上がってしまって起立刃の切れ刃で被覆層を切断することができなくなる不具合を、浮き上がり抑制手段により解消することができる。これにより、被覆層を起立刃の切れ刃で確実に切断することができる。
[2]の発明では、浮き上がり抑制手段は、起立刃の下端部に固定状態に設けられた所定の水平刃を備えるとともに、水平刃が床面と被覆層との間に配置された状態で起立刃が牽引手段により牽引されることにより、起立刃の前部の床面からの浮き上がりを抑制するものとなされるとともに、水平刃の切れ刃で床面と被覆層との間を牽引方向に切断するものとなされている。これにより、起立刃の前部の床面からの浮き上がりを確実に抑制することができるし、その上、水平刃の切れ刃で床面と被覆層との間を切断することができるから、被覆層の剥離除去作業を更に容易に行うことができる。
しかも、起立刃の下端部に水平刃が固定状態に設けられているので、牽引時に起立刃が左右方向に倒れるのを水平刃によって抑制することができ、これにより、被覆層の切断を更に容易に行うことができる。
[3]の発明では、牽引手段は、牽引条と、該牽引条を巻き取るウインチとを備えるとともに、ウインチにより牽引条を巻き取ることにより、起立刃を牽引するものとなされているので、起立刃を牽引方向に確実に牽引することができる。
しかも、牽引条の先端側が、起立刃の切れ刃の下端位置よりも前方に突出した突出部に連結されているので、起立刃の前部の床面からの浮き上がりを更に確実に抑制することができる。
[4]の発明では、起立刃を下方に押す押し部材が起立刃に設けられているので、起立刃を押し部材により下方向に押した状態で起立刃を牽引することにより、起立刃の前部の床面からの浮き上がりを更に一層確実に抑制することができるし、更に起立刃の後部の床面からの浮き上がりについても抑制することができる。これにより、被覆層を起立刃の切れ刃で更に確実に切断することができる。
[5]の発明では、押し部材は、起立刃の後部に上方に突出して設けられているので、押し部材により起立刃の後部を下方向に確実に押すことができ、もって起立刃の後部の床面からの浮き上がりを確実に抑制することができる。
しかも、押し部材は、起立刃の進行方向を調整する操舵部材としても機能するものとなされている。したがって、牽引時に押し部材を操作することにより起立刃の進行方向を所望する方向に調整することができる。
[6]の発明では、起立刃の突出部の左右両側に配置されるとともに牽引時に被覆層上を走行する走行手段が、起立刃の突出部に連結されているので、牽引時に起立刃の後部を下方向に必ずしも押さなくても、起立刃の後部の床面からの浮き上がりを抑制することができる。したがって、例えば、被覆層の上方に押し部材が干渉する障害物が存在している場合であっても、障害物に関係なく当該被覆層を切断することができる。
[7]の発明では、起立刃の切れ刃の上側に、被覆層の切断時に被覆層の切れ刃との当接部から上方へ飛び出る被覆層の粉砕粒を遮蔽する遮蔽部材が配置されている。したがって、被覆層の粉砕粒が外部へ飛び出さないように粉砕粒を遮蔽部材によって遮蔽することができ、これにより、例えば、押し部材を操作している作業者の顔等に粉砕粒が当たらないようにすることができる。
[8]の発明では、被覆層を低振動及び低騒音で剥離除去することができる。
[9]の発明では、水平刃が床面と被覆層との間に水平に配置された状態で起立刃を牽引することにより、起立刃の前部の床面からの浮き上がりを確実に防止できる。さらに、水平刃の切れ刃で床面と被覆層との間を切断するから、被覆層の床面からの剥離除去作業を更に容易に行うことができる。
次に、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。なお、以下に示す実施形態において、前、後、左及び右方向とは、牽引手段による起立刃の牽引方向に対する方向である。
図1〜7は、本発明の第1実施形態に係る床面被覆層の剥離除去装置1Aを説明する図である。
本実施形態の装置1Aは、図3に示すように、被覆層として、コンクリート建築物の屋上の床面上に敷設された防水層21を剥離除去するためのものである。本実施形態では、防水層21が敷設された床面20aは、コンクリート建築物における屋上の躯体20の上面からなる。この床面20aは平坦で且つ水平に形成されている。
防水層21は、詳述するとアスファルトを主体として形成されたもの、すなわちアスファルト防水層である。この防水層21は、互いに積層されて接着一体化された複数(図面では3つ)の層から構成されたものである。そして、この防水層21は、トーチ工法によって床面20aの全面に接合固定された状態に床面20a上に敷設されており、更にパラペット23の表面にも防水層21が敷設されている。この防水層21の厚さHは、例えば5〜50mmである(図5及び6参照)。
本実施形態の装置1Aは、図1〜4に示すように、起立刃2、牽引手段10、浮き上がり抑制手段4、押し部材8などを備えている。
起立刃2は、図5及び図6に示すように、側面視略台形の平板状に形成されるとともに、床面20aに対して起立状に配置されるものであり、本実施形態では床面20aに対して垂直に配置されるものである。起立刃2の刃元の厚さD1は、例えば2〜6mmに設定されており、詳述すると例えば3mmに設定されている。また、起立刃2の下端から上端までの高さは、防水層21の厚さHよりも大きく設定されており、具体的には例えば30〜80mmに設定されている。また、起立刃2の材質は、例えば、ステンレス鋼等の鋼や鉄である。
起立刃2の前縁には、防水層21の断面に防水層21の厚さ方向に当接される切れ刃2aが、起立刃2の前縁の下端から上端まで真直に延びて形成されている。この切れ刃2aは、その左右両側面にそれぞれ刃面が形成された両刃からなる。この切れ刃2aの断面角度(即ち切れ刃2aの左右両刃面間の角度)は、例えば15〜30°に設定されており、詳述すると例えば20°に設定されている。
牽引手段10は、床面20aに対して起立状に配置された起立刃2をその切れ刃2aを前側にして床面20aに沿って牽引するものである。矢印15は、牽引手段10による起立刃2の牽引方向を示している。この牽引手段10により起立刃2が牽引されることによって、起立刃2の切れ刃2aに、防水層21を床面20aに沿う方向(即ち防水層21の延びる方向)に切断するための切断力が付与され、この切断力によって起立刃2の切れ刃2aで防水層21を牽引方向15(即ち床面20aに沿う方向)に切断しうるものとなされている。この牽引手段10の詳細な構成については後述する。
起立刃2の切れ刃2aは、図5に示すように、床面20aに垂直な方向に対して牽引方向15後側に傾斜している。この切れ刃2aの傾斜角θは15〜45°に設定されており、詳述すると30°に設定されている。この傾斜角θを上記の範囲に設定することにより、防水層21の切断時における切断抵抗を低減することができ且つ防水層21を良好に切断することができる。ただし本発明は、傾斜角θが上記の範囲であることに限定されるものではない。
浮き上がり抑制手段4は、牽引手段10による起立刃2の牽引時に起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを抑制するためのものであり、図5及び6に示すように、床面20aと防水層21との間に水平(詳述すると床面20aに対して平行)に配置される平板状の水平刃3を備えている。
この水平刃3は平面視長方形状に形成されている。また、水平刃3の材質は、例えば、ステンレス鋼等の鋼や鉄である。また、水平刃3の刃元の厚さD2は、例えば2〜6mmに設定されており、詳述すると例えば3mmに設定されている。水平刃3の前後方向の長さEは、例えば50〜200mmに設定されており、詳述すると例えば185mmに設定されている。水平刃3の幅C(即ち水平刃3の左右方向の長さ)は、例えば10〜300mmに設定されており、詳述すると例えば100mmに設定されている。
この水平刃3の前縁には、図1に示すように、切れ刃3aが水平刃3の前縁の左端から右端まで真直に延びて形成されている。さらに、この切れ刃3aは、牽引方向15に対して直交する方向(即ち左右方向)に延びている。そして、この水平刃3の左右方向中間部に起立刃2の下端が、その全長さ領域に亘って且つ水平刃3に対して起立刃2が垂直になるように固定されている。本実施形態では、図6に示すように、起立刃2の下端に水平刃3が起立刃2に対して断面逆T字状をなすように一体形成されている。また、図5に示すように、起立刃2の前後方向における起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qは、水平刃3の切れ刃3aの刃先位置と略一致している。
水平刃3の切れ刃3aは、その上面だけに刃面が形成された片刃からなる。この切れ刃3aの断面角度は、例えば20〜60°に設定されており、詳述すると例えば30°に設定されている。水平刃3及びその切れ刃3aの下面はともに平坦に形成されている。
そして、上述した浮き上がり抑制手段4は、水平刃3が床面20aと防水層21との間に水平に配置された状態で起立刃2が牽引手段10によって床面20aに沿って牽引されることにより、起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを抑制するものとなされており、さらに、水平刃3の切れ刃3aで床面20aと防水層21との間を牽引方向15に床面20aに沿って切断するものとなされている。
図1に示すように、起立刃2の上端部には、起立刃2の左右両側においてそれぞれ前後方向に延びた左右一対の遮蔽部材5、5が、その前部が起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qよりも前方に真直に突出した状態にしてボルト9a及びナット9bにより2箇所で連結固定されている(図5参照)。
各遮蔽部材5は、起立刃2の切れ刃2aで防水層21を切断する時に防水層21の切れ刃2aとの当接部から上方に飛び出る防水層21の小さな粉砕粒(図示せず)を遮蔽するものであり、断面L字状の鋼製アングル材から形成されている。
両遮蔽部材5、5は起立刃2の上端部に次のように連結固定されている。すなわち、図2、5及び6に示すように、左右一対の遮蔽部材5、5の間に起立刃2の上端部を挟んで両遮蔽部材5、5を断面T字状をなすように組み付け、この組付状態で、一方の遮蔽部材5と起立刃2の上端部と他方の遮蔽部材5とを順次連通するようにボルト9aをボルト挿通孔5c、2b、5cに挿通し、次いでこのボルト9aにナット9bを螺合締付けすることにより、両遮蔽部材5、5が起立刃2の上端部に連結固定されている。
両遮蔽部材5、5において、水平に配置された両水平板部が実質的に遮蔽機能を奏する部位であり、この各水平板部を「遮蔽板部5a」と呼ぶ。一方、各遮蔽板部5aの側縁部から下側に屈曲した垂直板部が、遮蔽部材5を起立刃2の上端部に連結する連結板部5bとして機能している。
さらに、上述のように両遮蔽部材5、5が起立刃2の上端部に固定された状態において、両遮蔽部材5、5の遮蔽板部5a、5aは、起立刃2の切れ刃2aの上側近傍であって且つ起立刃2の切れ刃2aの左右両側にそれぞれ前後方向に延びて水平に配置されている。さらに、両遮蔽部材5、5の連結板部5b、5bの前部は、図5に示すように、起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qよりも前方に突出して配置されており、これにより、起立刃2にその切れ刃2aの下端位置Qよりも前方に突出した突出部7が形成されている。すなわち、この突出部7は、両遮蔽部材5、5の連結板部5b、5bの前部から構成されている。さらに、この突出部7は、図5に示すように、起立刃2の牽引時には防水層21の上側に防水層21に対して離間して配置されるものである。
図6に示すように、両遮蔽部材5、5が互いに組み付けられた状態における両遮蔽板部5a、5aの幅Bは、例えば103〜150mmに設定されており、詳述すると例えば106mmに設定されている。
而して、図5に示すように、起立刃2を突出部7から牽引すると、起立刃2の後部には起立刃2の切れ刃2aの下端(詳述すると水平刃3の切れ刃3aの刃先)を中心として起立刃2の後部を上昇回転させる回転力が作用し、これにより、牽引時に起立刃2の後部が床面20aから浮き上がり易い。もし仮に起立刃2の後部が床面20aから浮き上がった場合には、防水層21の切断を行うことができなくなる。この難点を解消するため、本実施形態の装置1Aは、起立刃2を下方向に押す押し部材8を備えている。
すなわち、この押し部材8は、起立刃2の牽引時に起立刃2(特に起立刃2の後部)が床面20aから浮き上がらないように起立刃2を作業者25の力で下方向に押すものであり、棒状の鋼材から形成されている。以下では、押し部材8を「押し棒部8」という。
押し棒部8は、両遮蔽部材5、5の遮蔽板部5a、5aの後部に上斜め後方に突出して固定状態に立設されている。すなわち、押し棒部8は、その下端が両遮蔽部材5、5の遮蔽板部5a、5aの後部に溶接などによって固着されることにより固定状態に立設されている。そして、上述したように両遮蔽部材5、5の連結板部5b、5bの後部が起立刃2の上端部にボルト9a及びナット9aにより連結固定されることにより、押し棒部8が両遮蔽部材5、5を介して起立刃2の上端部の後部に上斜め後方に突出して連結固定されている。この押し棒部8の長さは、例えば800〜1400mmに設定されており、詳述すると例えば1200mmに設定されている。
さらに、この押し棒部8は、起立刃2の進行方向を調整する操舵部材としても機能するものとなされている。すなわち、図3及び4に示すように、起立刃2の後側から作業者25が押し棒部8を両手で掴み、起立刃2の牽引時に起立刃2の切れ刃2aが防水層21の切断予定線16(二点鎖線で示す。)に沿って進行するように作業者25が腕の力で押し棒部8を操作することにより、起立刃2の進行方向を所望する方向に調整しうるものとなされている。
次に、牽引手段10の構成について以下に詳述する。
この牽引手段10は、牽引条11と、該牽引条11を巻き取る電動ウインチ12とを備えている。
牽引条11は、電動ウインチ12から延びたワイヤロープからなる。ワイヤーの直径は例えば6mmである。牽引条11の先端側(詳述すると牽引条11の先端部)は、図5に示すように、起立刃2の突出部7の先端部に設けられた牽引条挿通孔7aに挿通されて突出部7の先端部に連結されている。
ここで、起立刃2の突出部7は、起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qよりも前方に突出していることから、起立刃2の前後方向における突出部7の牽引条11との連結部7bは、起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qよりも前方に位置しており、更に水平刃3の切れ刃3aの刃先位置よりも前方に位置している。起立刃2の前後方向における起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qから突出部7の牽引条11との連結部7aの位置までの距離Fは、例えば30〜300mmに設定されており、詳述すると例えば50mmに設定されている。
また、床面20aに対する突出部7の牽引条11との連結部7aの位置の高さGは、防水層21の厚さHよりも大きく設定されており、具体的には例えば55〜90mmに設定されており、詳述すると例えば75mmに設定されている。
そして、上述した牽引手段10は、電動ウインチ12により牽引条11を巻き取ることによって、起立刃2をその突出部7から牽引するように構成されている。
図3及び4に示すように、電動ウインチ12は、床面20aに対する電動ウインチ12の配置位置を変更可能に固定する固定手段として、屋上のパラペット23に係脱可能に係止する側面視略コ字状のフック部を有する係止部材14を備えている。そして、この係止部材14をパラペット23に係止することにより、床面20aに対する電動ウインチ12の配置位置が固定される一方、係止部材14をパラペット23から取り外すことにより、電動ウインチ12の配置位置を変更しうるものとなされている。なお電動ウインチ12は、通常、床面20aの側端部の位置に配置される。
電動ウインチ12は、動作電圧が100Vであって例えば0.5kN〜5kNの巻取り能力を有するものである。
押し棒部8の上部には、電動ウインチ12の動作を無線信号(例:赤外線信号、電波信号)で遠隔操作するリモコン13が付設されている。本実施形態では、リモコン13は押し棒部8の上部に固定状態に取り付けられている。
このリモコン13には、電動ウインチ12の動作として、電動ウインチ12における牽引条11の巻取り開始スイッチ、巻取り停止スイッチ、巻出し開始スイッチ、巻出し停止スイッチ、巻取り速さ調節つまみ(いずれも図示せず)などが設けられている。そして、押し棒部8を操作する作業者25が作業状況に応じて所望のスイッチをON・OFF操作したり巻取り速さ調節つまみを操作したりすることによって、リモコン13の発信部(図示せず)から所定の命令信号が発信されて電動ウインチ12に設けられた受信アンテナ等の受信部12aで受信され、この受信された命令信号に基づいて電動ウインチ12が動作するものとなされている。
次に、本実施形態の装置1Aを用いたアスファルト防水層21の剥離除去方法について以下に説明する。
まず、図7に示すように、屋上の床面20a上に敷設されたアスファルト防水層21の表面に真直な切断予定線16を例えば格子状に墨出しする。切断予定線16のピッチPは例えば500〜1000mmに設定される。ただし本発明では、切断予定線16のピッチPは上記の範囲であることに限定されるものではなく、防水層21と床面20aとの接着強度、防水層21の厚さH、防水層21の硬さ等に応じて設定されるものである。また本発明では、切断予定線16を格子状に記することに限定されるものではなく、防水層21と床面20aとの接着強度、防水層21の厚さH、防水層21の硬さ、床面20aの平面形状等に応じて様々に変更可能であり、例えば、複数本の切断予定線16を互いに平行に所定間隔をおいて記しても良い。
次いで、切断予定線16の延長線上における床面20aの一側端部の位置に、電動ウインチ12を配置するとともに、電動ウインチ固定用係止部材14をパラペット23に係止することにより、床面20aに対する電動ウインチ12の配置位置を固定する。そして、電動ウインチ12から牽引条11を巻き出しながら、作業者25が押し棒部8を手で掴んで起立刃2を床面20aにおける電動ウインチ12の配置位置とは反対側の他側端部の位置へ運ぶ。
次いで、この位置に存在する防水層21の一部をカッターなどで切断して起立刃入口部(図示せず)を形成する。そして、この入口部から起立刃2の切れ刃2aの下端部及び水平刃3の切れ刃3aを強制挿入し、これにより、防水層21の断面にその厚さ方向に沿って起立刃2の切れ刃2aを当接させるとともに、起立刃2を床面20aに対して起立状に配置させ、更に、水平刃3を床面20aと防水層21との間に水平に配置させる[起立刃配置工程]。さらに、作業者25が押し棒部8で起立刃2を下方向に押す。
次いで、この状態で電動ウインチ12を巻取り動作させることにより、起立刃2の切れ刃2a及び水平刃3の切れ刃3aをともに前側にして起立刃2及び水平刃3を床面20aに沿って牽引条11で牽引する[牽引工程]。これにより、図3〜6に示すように、防水層21が起立刃2の切れ刃2aで床面20aに沿う方向(即ち防水層21の延びる方向)に切断されると同時に、床面20aと防水層21との間が水平刃3の切れ刃3aで床面20aに沿って切断されて、起立刃2による防水層21の切断部分22の左右両側部が床面20aから剥離される。この切断の際には騒音及び振動は殆ど生じない。なお、電動ウインチ12の巻取り開始操作は、作業者25が手で掴んでいる押し棒部8に付設されたリモコン13により行われる。
また、この牽引工程において、電動ウインチ12による牽引条11の巻取り速さを調節することにより、防水層21の切断速度を適切な速度に設定することができる。例えば、防水層21の切断速度は4〜20m/min等に設定される。なお、電動ウインチ12の巻取り速さの調節はリモコン13により行われる。また、起立刃2の切れ刃2aが防水層21の切断予定線16に沿って進行するように作業者25が腕の力で押し棒部8を操作し、これにより起立刃2の進行方向を所望する方向に調整する。
そして、起立刃2の切れ刃2aが切断予定線16の終端位置に到達したら、電動ウインチ12による牽引条11の巻取りを停止する。なお、電動ウインチ12の巻取り停止操作はリモコン13により行われる。
次いで、作業者25が押し棒部8を持ち上げることにより、起立刃2及び水平刃3を防水層21の内部から強制的に抜出する。
次いで、係止部材14をパラペット23から取り外し、隣の切断予定線16の延長線上における床面20aの一側端部の位置へ電動ウインチ12を運ぶ。そして、係止部材14をパラペット23に係止することにより、床面20aに対する電動ウインチ12の配置位置を固定する。そして、この切断予定線16に沿って防水層21の切断を行う。
以上の手順に従って各切断予定線16毎に防水層21の切断を行う。なお、図7において、矢印17は、電動ウインチ12の移動方向を示している。
全ての切断予定線16について防止層21の切断が終了したら、防水層21の平面視方形状の切断片の周縁部を手で掴んで切断片を捲り上げる。これにより、切断片が床面20aから容易に引き剥がされて床面20aから除去される。
而して、本実施形態の装置1Aは次の利点がある。
この装置1Aは、防水層21の断面にその厚さ方向に当接される切れ刃2aを前縁に有するとともに、床面20aに対して起立状に配置される起立刃2と、床面20aに対して起立状に配置された起立刃2をその切れ刃2aを前側にして床面20aに沿って牽引する牽引手段10と、を備えている。したがって、この装置1Aによれば、床面20aに対して起立状に配置された起立刃2を床面20aに沿って牽引手段10により牽引することによって、起立刃2の切れ刃2aで防水層21を床面20aに沿う方向に切断することができる。これにより、電動ハツリ機を用いた従来の剥離除去方法よりも低振動及び低騒音で防水層21を剥離除去することができる。
しかも、この装置1Aは、牽引時に起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを抑制する浮き上がり抑制手段4を備えている。したがって、牽引時に起立刃2の前部が床面20aから浮き上がってしまって起立刃2の切れ刃2aで防水層21を切断することができなくなる不具合を、浮き上がり抑制手段4により解消することができる。これにより、防水層21を起立刃2の切れ刃2aで確実に切断することができる。
さらに、浮き上がり抑制手段4は、起立刃2の下端に固定状態に設けられた水平刃3を備えるとともに、該水平刃3が床面20aと防水層21との間に配置された状態で起立刃2が牽引手段10により牽引されることにより、起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを抑制するものとなされるとともに、水平刃3の切れ刃3aで床面20aと防水層21との間を牽引方向15に切断するものとなされている。これにより、起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを確実に抑制することができるし、その上、水平刃3の切れ刃3aで床面20aと防水層21との間を切断することができるから、防水層21の剥離除去作業を更に容易に行うことができる。
しかも、起立刃2の下端に水平刃3が固定状態に設けられているので、牽引時に起立刃2が左右方向に倒れるのを水平刃3によって抑制することができ、これにより、防水層21の切断を更に容易に行うことができる。
さらに、牽引手段10は、牽引条11と、該牽引条11を巻き取る電動ウインチ12とを備えるとともに、電動ウインチ12により牽引条11を巻き取ることにより、起立刃2を牽引するものとなされているので、起立刃2を牽引方向15に確実に牽引することができる。
しかも、牽引条11の先端側が、起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qよりも前方に突出した突出部7に連結されているので、起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを更に確実に抑制することができる。したがって、牽引条11の先端側を起立刃2の切れ刃2aの下端位置Qよりも前方に突出した突出部7に連結することは、起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを抑制する浮き上がり防止手段4の一つと捉えることができる。
さらに、起立刃2を下方に押す押し棒部8(押し部材)が起立刃2に設けられているので、起立刃2を押し棒部8により下方向に押した状態で起立刃2を牽引することにより、起立刃2の前部の床面20aからの浮き上がりを更に一層確実に抑制することができるし、更に起立刃2の後部の床面20aからの浮き上がりについても抑制することができる。これにより、防水層21を起立刃2の切れ刃2aで更に確実に切断することができる。
さらに、押し棒部8は、起立刃2の後部に上方(詳述すると上斜め後方)に突出して設けられているので、作業者25が押し棒部8により起立刃2の後部を下方向に確実に押すことができる。
しかも、押し棒部8は、起立刃2の進行方向を調整する操舵部材としても機能しているので、牽引時に押し棒部8を操作することにより起立刃2の進行方向を所望する方向に調整することができる。これにより、防水層21を切断予定線16に沿って確実に切断することができる。
さらに、起立刃2の切れ刃2aの上側近傍に、防水層21の切断時に防水層21の切れ刃2aとの当接部から上方へ飛び出る防水層21の粉砕粒を遮蔽する両遮蔽部材5、5(詳述すると両遮蔽板部5a、5a)が配置されている。したがって、防水層21の粉砕粒が外部へ飛び出さないように粉砕粒を両遮蔽部材5、5(両遮蔽板部5a、5a)によって遮蔽することができ、これにより、押し棒部8を操作している作業者25の顔等に粉砕粒が当たらないようにすることができる。
しかも、この装置1Aは、電動ウインチ12の動作を無線信号で遠隔操作するリモコン13を備えるとともに、このリモコン13が押し棒部8に付設されている。したがって、押し棒部8を掴んでいる作業者25がこのリモコン13を用いて電動ウインチ12の動作を遠隔操作することができ、もって作業効率を更に向上させることができる。
而して、上記第1実施形態の装置1Aでは、水平刃3の切れ刃3aは、上述したように牽引方向15に対して直交する方向(即ち左右方向)に真直に延びているが、本発明では、水平刃3の切れ刃3aはこれに限定されるものではなく、様々に変更可能である。例えば、本発明では、図8に示すように、水平刃3の切れ刃3aにおける左半分及び右半分がそれぞれ牽引方向15に対して左斜め後方及び右斜め後方に傾斜していても良い。
図9及び10は、本発明の第2実施形態に係る防水層(床面被覆層)の剥離除去装置1Bを説明する図である。この装置1Bの構成について上記第2実施形態の装置1Aとは異なる点を中心に以下に説明する。
この装置1Bにおいて、起立刃2の突出部7の突出長さは、上記第1実施形態の装置1Aの突出部7よりも長く設定されている。
さらに、この装置1Bは、起立刃2の牽引時に防水層21上を牽引方向15に走行(滑走を含む。)する走行手段として、起立刃2の突出部7の左右両側に配置された左右一対のそり状の滑走板部6、6を備えている。
すなわち、起立刃2の突出部7の先端部には、左右方向に突出した左右一対の支持アーム部6a、6aが溶接やボルトなどによって連結固定されており、各支持アーム部6aの先端部に、それぞれ対応する滑走板部6が固着されている。
また、この装置1Bは押し棒部(押し部材8)を備えていない。
この装置1Bのその他の構成は、上記第1実施形態の装置1Aと同じである。
この装置1Bによれば、起立刃2の突出部7に左右一対の滑走板部6、6が支持アーム部6a、6aを介して連結固定されているので、起立刃2の牽引時に起立刃2の後部を下方向に押さなくても、起立刃2の後部の床面20aからの浮き上がりを抑制することができる。したがって、図10に示すように、防水層21の上方に押し棒部が干渉する障害物24が存在している場合であっても、障害物24に関係なく当該防水層21を切断することができる。なお、図10では、障害物24として、冷暖房装置の室外機や貯水タンクなどが上に設置される複数の設置フレームが図示されている。
なお本発明では、この装置1Bにおける走行手段は、滑走板部6であることに限定されるものではなく、様々に変更可能であり、その他に例えば車輪であっても良い。
また本発明は、この装置1Bにおける起立刃2に押し棒部8(押し部材)を設けることを妨げるものではなく、すなわち上記第1実施形態の装置1Aのように押し棒部8が起立刃2に設けられていても良い。
以上で本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に示したものであることに限定されるものではないし、上記実施形態の装置の各部位の寸法に限定されるものでもない。
また、本発明は、被覆層がアスファルト防水層21であることに限定されるものではなく、様々な種類の被覆層に適用可能である。例えば、被覆層は、樹脂(例:熱可塑性樹脂、軟質合成樹脂)やゴムで形成された防水層(例:防水シート)であっても良い。
さらに、本発明は、被覆層が屋上の床面上に敷設されるものであることに限定されるものではなく、様々な床面に敷設される被覆層に適用可能である。例えば、被覆層は、屋内の廊下や室内の床面上に敷設されるプラスチックタイルやリノリウム等の被覆層であっても良い。
ここで、アスファルト防水層21は、一般にトーチ工法によって床面20a上にその全面に亘って接合固定された状態に敷設されるし硬いため、樹脂やゴムで形成された防水層及びプラスチックタイルやリノリウム被覆層に比べて床面20aから剥離除去するのが非常に困難であるが、本発明に係る剥離除去装置を用いると、後述する実施例に示すようにアスファルト防水層21を短期間で剥離除去することができる。したがって、本発明に係る剥離除去装置及び方法は、様々な被覆層のうち特にアスファルト防水層21を剥離除去する場合に非常に有効である。
次に、具体的な実施例を以下に示す。
コンクリート建築物の屋上の床面20a上にトーチ工法によって敷設された厚さ30mmのアスファルト防水層21(床面積:200m2)を作業者2人で剥離除去する場合において、電動ハツリ機を用いた従来の方法では、防水層21を剥離除去するのに要した作業日数は3日であったが、上記第1実施形態の装置1Aを用いると作業日数は1日ですみ、従来の方法よりも作業効率を約3倍に向上させることができた。
本発明は、屋上の床面や屋内の床面等に敷設された被覆層を床面から剥離除去する装置及び方法に利用可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る防水層(床面被覆層)の剥離除去装置の斜視図である。 図2は、同装置の分解斜視図である。 図3は、同装置を用いて防水層を切断する途中の状態を示す斜視図である。 図4は、図3の状態から防水層の切断が進行した状態を示す斜視図である。 図5は、同装置を用いて防水層を切断する途中の状態を示す断面図である。 図6は、図5中のX−X線断面図である。 図7は、防水層の切断予定線を示す屋上の平面図である。 図8は、同装置における水平刃の一変形例を示す斜視図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る防止層の剥離除去装置の斜視図である。 図10は、同装置を用いて防水層を切断する途中の状態を示す断面図である。
符号の説明
1:防水層の剥離除去装置(床面被覆層の剥離除去装置)
2:起立刃
2a:起立刃の切れ刃
3:水平刃
3a:水平刃の切れ刃
4:浮き上がり抑制手段
5:遮蔽部材
6:滑走板部(走行手段)
7:突出部
8:押し棒部(押し部材)
10:牽引手段
11:牽引条
12:電動ウインチ
13:リモコン
15:牽引方向
16:切断予定線
20:躯体
20a:床面
21:防水層(被覆層)
22:切断部
25:作業者

Claims (9)

  1. 床面上に敷設された被覆層を床面から剥離除去する床面被覆層の剥離除去装置であって、
    被覆層の断面にその厚さ方向に当接される切れ刃を前縁に有するとともに、床面に対して起立状に配置される起立刃と、
    床面に対して起立状に配置された起立刃をその切れ刃を前側にして床面に沿って牽引する牽引手段と、
    牽引時に起立刃の前部の床面からの浮き上がりを抑制する浮き上がり抑制手段と、
    を備えたことを特徴とする床面被覆層の剥離除去装置。
  2. 浮き上がり抑制手段は、切れ刃を前縁に有するとともに床面と被覆層との間に水平に配置される水平刃を備え、且つ該水平刃が起立刃の下端部に固定状態に設けられており、水平刃が床面と被覆層との間に配置された状態で起立刃が牽引手段により牽引されることによって、起立刃の前部の床面からの浮き上がりを抑制するものとなされるとともに、水平刃の切れ刃で床面と被覆層との間を牽引方向に切断するものとなされている請求項1記載の床面被覆層の剥離除去装置。
  3. 起立刃には、その切れ刃の下端位置よりも前方に突出し且つ被覆層の上側に配置される突出部が設けられており、
    牽引手段は、牽引条と、該牽引条を巻き取るウインチとを備えるとともに、牽引条の先端側が起立刃の突出部に連結され、ウインチにより牽引条を巻き取ることによって、起立刃を牽引するものとなされている請求項1又は2記載の床面被覆層の剥離除去装置。
  4. 起立刃を下方に押す押し部材が起立刃に設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の床面被覆層の剥離除去装置。
  5. 押し部材は、起立刃の後部に上方に突出して設けられるとともに、起立刃の進行方向を調整する操舵部材としても機能するものとなされている請求項4記載の床面被覆層の剥離除去装置。
  6. 起立刃の突出部の左右両側に配置されるとともに牽引時に被覆層上を走行する走行手段が、起立刃の突出部に連結されている請求項3記載の床面被覆層の剥離除去装置。
  7. 起立刃の切れ刃の上側に、被覆層の切断時に被覆層の切れ刃との当接部から上方へ飛び出る被覆層の粉砕粒を遮蔽する遮蔽部材が配置されている請求項1〜6のいずれかに記載の床面被覆層の剥離除去装置。
  8. 床面上に敷設された被覆層を床面から剥離除去する床面被覆層の剥離除去方法であって、
    前縁に切れ刃を有する起立刃を、床面に対して起立状に且つ切れ刃を被覆層の断面にその厚さ方向に当接させて配置する起立刃配置工程と、
    起立刃配置工程の後で、起立刃をその切れ刃を前側にして床面に沿って牽引することにより、被覆層を起立刃の切れ刃で牽引方向に切断する牽引工程と、
    を含むことを特徴とする床面被覆層の剥離除去方法。
  9. 起立刃の下端部には、前縁に切れ刃を有する水平刃が固定状態に設けられており、
    牽引工程では、水平刃が床面と被覆層との間に水平に配置された状態で起立刃を牽引することにより、被覆層を起立刃の切れ刃で牽引方向に切断するとともに、床面と被覆層との間を水平刃の切れ刃で牽引方向に切断する請求項8記載の床面被覆層の剥離除去方法。
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