JP2009140852A - キャップ構造体とそれを備えた燃料カートリッジ - Google Patents

キャップ構造体とそれを備えた燃料カートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】燃料カートリッジのコネクタを保護するとともに、燃料の漏洩を防止するためのキャップ構造体とそれを用いた燃料カートリッジを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明によるキャップ構造体は受け部4Aと、キャップ6Aと、シール部材7Aとを有する。受け部4Aは燃料カートリッジのコネクタ5周囲に、気密に固定されている。キャップ6Aは受け部4Aに着脱可能に装着される。シール部材7Aはキャップ6Aと受け部4Aとの間に介在し、キャップ6Aと受け部4Aとの間をシールする。そしてキャップ6Aは装着時に、コネクタ5との間に空間を設けつつ、受け部4Aとともにコネクタ5を密閉する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池で構成された発電部を含む機器と接続する燃料カートリッジに関し、特に燃料カートリッジのコネクタを収納、保護するキャップ構造体に関する。
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として、小型かつ軽量で、高エネルギー密度を有する二次電池への要望が高まっている。また、充電の必要な二次電池よりも、燃料を供給することによって長時間連続使用が可能な燃料電池が注目されている。
小型携帯電子機器に搭載される小型の燃料電池として、メタノールやメタノール水溶液、蟻酸水溶液などの液体燃料を用いるタイプの燃料電池が注目されている。このような燃料は、一般的に人体に対して有害である。そのため、燃料電池に燃料を供給する形態としては、コネクタを有する液体燃料を封入した燃料カートリッジが一般的に利用される。
そして、燃料カートリッジのコネクタと、電子機器に内蔵された燃料電池に燃料を供給するコネクタとを嵌合したときに、例えばばねの押圧力で密閉されている燃料を通液することにより、燃料電池に燃料が供給される。その場合、燃料カートリッジの燃料が漏れないことが強く求められている。
通常、飲料用の容器などにおいては、キャップの内側に封止部材を設け、封止部材を容器本体に形成された飲料の出入り口に当接させて密閉する構造を有している。このような構造によって運搬時の漏液を防いでいる。また、シャンプーや歯磨きなどの容器の場合、容器内の内容物の漏れを防止するため、容器本体に形成した出入り口とキャップに設けた栓とを嵌合させて密閉する構造を有している(例えば、特許文献1参照)。
しかし、飲料用の容器の場合、飲料の開閉時での多少の漏れは、人体に有害ではないため許容される。一方、燃料カートリッジの場合には、上述したように燃料の漏液は許容されず、このような容器構造を採用することはできない。そのため、燃料カートリッジのコネクタと燃料電池を搭載した電子機器側のコネクタとを直接接続して燃料を電子機器へと注入することが検討されている。そして燃料が漏れないようにこれらのコネクタの構造が開発されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−256622号公報 特開2007−128850号公報
小型の燃料電池は携帯電話などの携帯機器へ搭載することが期待されている。そのため燃料カートリッジも携帯機器と同様、鞄に入れて運搬されることが想定される。しかしながら燃料カートリッジのコネクタは複雑な構造である上に、接続部分が小さい。そのため、運搬中に破損する可能性がある。
本発明は、これらの問題点を解決し、燃料カートリッジのコネクタを保護するとともに、燃料の漏洩を防止するためのキャップ構造体とそれを用いた燃料カートリッジを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるキャップ構造体は燃料カートリッジのコネクタの周囲に設けられる。このキャップ構造体は受け部と、キャップと、シール部材とを有する。受け部は燃料カートリッジのコネクタ周囲に、気密に固定されている。キャップは筒部と底部とを有し、受け部に着脱可能に装着される。シール部材はキャップと受け部との間に介在し、キャップと受け部との間をシールする。そしてキャップは装着時に、コネクタとの間に空間を設けつつ、受け部とともにコネクタを気密に密閉する。このようなキャップ構造体を用いることにより、燃料カートリッジのコネクタを外力から保護できるとともに、燃料の漏洩を防止することができる。
本発明によれば、燃料カートリッジを鞄などに入れて運んでもコネクタに外力が加えられなくなる。そのため、コネクタの破損が防止され、燃料の漏洩を防止することができる。また燃料電池を内蔵する電子機器との接続を繰り返すことにより外部に露出した燃料がコネクタに残留していてもそのような燃料を封じ込めることができる。そのため幼児などが誤ってコネクタを口に入れた場合の安全性も確保できる。
本発明の第1の発明は、燃料カートリッジのコネクタの周囲に設けられるキャップ構造体である。このキャップ構造体は受け部と、キャップと、シール部材とを有する。受け部は燃料カートリッジのコネクタ周囲に、気密に固定されている。キャップは筒部と底部とを有し、受け部に着脱可能に装着される。シール部材はキャップと受け部との間に介在し、キャップと受け部との間をシールする。そしてキャップは装着時に、コネクタとの間に空間を設けつつ、受け部とともにコネクタを気密に密閉する。このようなキャップ構造体を用いることにより、燃料カートリッジのコネクタを外力から保護できるとともに、燃料の漏洩を防止することができる。
本発明の第2の発明は、第1の発明において、キャップと受け部、またはキャップと燃料カートリッジとを連結する柔軟性の連結部をさらに有するキャップ構造体である。このような連結部を設けることでキャップを紛失することを防止できる。
本発明の第3の発明は、第1、第2の発明において、キャップと受け部とを着脱可能に固定するロック部をさらに有するキャップ構造体である。ロック部を設けることにより確実に燃料の漏洩を防止することができる。
本発明の第4の発明は、第3の発明において、キャップが受け部の外側に着脱され、キャップの筒部内側と受け部の外側のいずれか一方に凸部が設けられるとともに、もう一方に凹部が設けられたキャップ構造体である。そしてキャップを受け部の外側に嵌め込みつつ凹部に凸部を嵌め込むことで、凹部と凸部とがロック部を構成する。具体的にはこのように凹部と凸部とでロック部を構成することができる。
本発明の第5の発明は、第3の発明において、ロック部がキャップの外側に設けられたキャップ構造体である。これによりユーザの意思でキャップと受け部とを着脱可能に固定することができるとともに、両者の固定状態を視認することができる。
本発明の第6の発明は、第1の発明において、受け部とキャップの筒部とに、互いに噛合うねじ形状が設けられたキャップ構造体である。受け部とキャップの筒部とがねじで噛合うことにより、強固に両者を固定することができる。
本発明の第7の発明は、第6の発明において、キャップが受け部の外側に着脱され、キャップの筒部内側と受け部の外側のいずれか一方に凸部が設けられるとともに、もう一方に凹部が設けられたキャップ構造体である。すなわち第4の発明と第6の発明を組み合わせた構造を有する。この構成では、受け部にキャップをねじ込み、さらに凹部に凸部を嵌め込むことで、凹部と凸部とが固定される。そのため、2つの構造でさらに確実に受け部とキャップとを固定できるとともに、ユーザはねじ込みの完了を感覚的に知ることができる。
本発明の第8の発明は、第1の発明において、シール部材がキャップの筒部と受け部との間に設けられたキャップ構造体である。また本発明の第9の発明は、第1の発明において、シール部材がキャップの底部と受け部との間に設けられたキャップ構造体である。いずれの位置にシール部材を配置してもよい。
本発明の第10の発明は、第9の発明において、シール部材がキャップの底部にキャップと一体に設けられたキャップ構造体である。このようにすれば部品点数を削減できる。
本発明の第11の発明は、第1から第10の発明によるキャップ構造体と、キャップ構造体の受け部が装着された本体部と、本体部から燃料を外部に供給するためのコネクタと、を有する燃料カートリッジである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1によるキャップ構造体の受け部を装着した燃料カートリッジと燃料電池を搭載した機器との接続前の状態を示す概念図、図2は図1における燃料カートリッジと機器とのコネクタ部分の断面図である。図3は本発明の実施の形態1によるキャップ構造体の受け部にキャップを装着した状態を示す断面図である。
機器1は燃料電池で構成された発電部2を含む。なお機器1や燃料カートリッジ3の内部の詳細な構造は省略する。燃料カートリッジ3は燃料を外部に供給するためのコネクタ5を有する。ユーザは機器1のコネクタ5とコネクタ11とを結合することにより、燃料カートリッジ3内の燃料を、発電部2を有する機器1へ送ることができる。
なお発電部2は、燃料電池とこの燃料電池の燃料を蓄えるためのタンクとを有している。図1において発電部2は機器1に内蔵されている。しかしながら発電部2は機器1と別体に設けられ、機器1の本体と組み合わせて使用してもよい。また上述のタンクあるいは燃料電池のいずれかだけが機器1と別体に設けられていてもよい。したがって機器1は少なくとも燃料電池で構成された発電部の一部でも含めばよい。
ここで燃料とは、メタノールやその水溶液、蟻酸などの液体燃料を意図している。また燃料カートリッジ3は外部から加圧して燃料を送り出す方式でも、内圧が高く設定されていてその内圧によって燃料を送り出す正圧型でもよい。
次に機器1のコネクタ11と燃料カートリッジ3のコネクタ5の接続構造について図2を参照しながら説明する。コネクタ11は弁体12とOリング13、14とばね15とを有する。また凹状のコネクタ11の周囲には基準面16が形成されている。一方、コネクタ5はノズル部51とOリング52、55と弁体53とばね54とを有する。
この構成においてコネクタ11とコネクタ5とが接続を形成する手順を説明する。最初にコネクタ5にコネクタ11のノズル部51を挿入する。このときコネクタ11の内壁にOリング52が密着し、コネクタ11とコネクタ5との間でシーリングを確保する。そのままノズル部51を挿入し続けると、弁体12と弁体53とが互いの突起部で当たる。ここでばね54はばね15より強く設定されている。そのため、先に弁体12が押し上げられ、Oリング14によるシーリングが解放される。すなわちコネクタ11のバルブが開く。
さらにノズル部51を挿入し続けると、ノズル部51の先端がOリング13に当接して、Oリング13によってトップシールドが形成される。さらにノズル部51を挿入すれば弁体12が上死点に達するため、弁体53が押し下げられる。その結果、Oリング55によるシーリングが解放される。すなわちコネクタ5のバルブが開く。そして基準面16とコネクタ5の基準面56とが当接してコネクタ11にノズル部51を挿入する動作が終了する。
以上のようにしてコネクタ11とコネクタ5とが2重にシーリングされながら両者のバルブが開いて燃料を供給する経路が開いた状態になる。このようにコネクタ11とコネクタ5には燃料が外部へ漏れることを防ぐ機構が形成されている。また基準面16、56とバルブの開閉位置との精度を確保することによって機器1の全長に関わらず、上述のバルブシーケンスが極めて小さな挿入しろでも確実に実行される。
次に、コネクタ5を覆うキャップ構造体について、図3を中心に説明する。キャップ構造体は燃料カートリッジ3のコネクタ5の周囲に設けられ、受け部4Aと、キャップ6Aと、シール部材7Aとを有する。
受け部4Aはコネクタ5の周囲で、燃料カートリッジ3の本体部31に気密に固定されている。キャップ6Aは筒部61と底部62とを有し、受け部4Aに着脱可能に嵌め込まれる。受け部4Aとキャップ6Aとは摺動して着脱される。そのため、同程度の硬さを有する材料で構成することが好ましい。例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンやボリアセタール(PON)、ナイロン66(PA)、ポリエチレン・テレフタレート(PET)などの樹脂や金属、セラミックなどで構成することができる。この中では、シール部材7Aを保持する溝を形成しやすい点から樹脂で構成することが望ましい。受け部4Aは、例えば接着剤により燃料カートリッジ3に気密に固定することができる。あるいは燃料カートリッジ3の本体部31と一体に形成してもよい。
シール部材7Aはキャップ6Aの筒部61と受け部4Aとの間に介在し、キャップ6Aと受け部4Aとの間をシールする。シール部材7Aとして、例えばゴムのOリングを用いることができる。そしてキャップ6Aを装着すると、コネクタ5とキャップ6Aとの間に空間を設けつつ、キャップ6Aと受け部4Aとがコネクタ5を気密に密閉する。このようなキャップ構造体を用いることにより、燃料カートリッジ3のコネクタ5を外力から保護できるとともに、燃料の漏洩を防止することができる。なお、シール部材7Aはキャップ6Aの底部62と受け部4Aとの間に介在させてもよい。
上述のようにコネクタ5には弁体53やばね54など小さな部品が組み込まれている。しかもノズル部51もの外径も直径4mmから8mm程度であるので外力に対する強度が小さい。しかしながら本実施の形態ではキャップ6Aがコネクタ5と離れた状態で装着される。そのため、キャップ6Aを装着すればコネクタ5に何も当たらないばかりか、キャップ6Aとコネクタ5とが当接する場合に比べ外力がほとんど及ばない。そのため確実にコネクタ5を外力から保護でき、燃料の漏洩を防止することができる。
また発電部2を内蔵する機器1との接続を繰り返すことにより外部に露出した燃料がコネクタ5に残留する場合がある。このような状態でもキャップ構造体は残留燃料を封じ込めることができる。そのため幼児などが誤ってコネクタ5を口に入れた場合の安全性も確保できる。
また、キャップ6Aが受け部4Aの外側に着脱され、キャップ6Aの筒部61の内側には凸部63が設けられ、受け部4Aの外側には凹部41が設けられている。そしてキャップ6Aを受け部4Aの外側に嵌め込みつつ凹部41に凸部63を嵌め込むことで、キャップ6Aと受け部4Aとが着脱可能に固定される。このように凹部41と凸部63とがキャップ6Aと受け部4Aとを着脱可能に固定するロック部を構成している。そのため確実に燃料の漏洩を防止することができる。またユーザが指で受け部4Aにキャップ6Aを嵌め込んでいくと、凹部41に凸部63が入ったときに装着が完了した感触を得られる。そのためユーザは確実にキャップ6Aを装着することができる。なお凹部41、凸部63の代わりに筒部61の内側に凹部を設け、受け部4Aの外側に凸部を設けてもよい。すなわち、キャップ6Aの筒部61の内側と受け部4Aの外側のいずれか一方に凸部が設けられるとともに、もう一方に凹部が設けられていればよい。
またシール部材7Aをキャップ6Aの底部62と受け部4Aとの間に介在させた場合、凹部41に凸部63が入ったときに底部62と受け部4Aとの距離がシール部材7Aの厚み(直径)より小さくなるように設定することが好ましい。これにより適度にシール部材7Aを圧縮させて確実にコネクタ5を密閉することができる。
なお本実施の形態の燃料カートリッジ3に類似するものとして、可搬型のガスコンロに燃料を供給するガスカートリッジが市販されている。このようなガスカートリッジを流通する際には、ガスカートリッジのコネクタノズルに樹脂キャップが嵌められている。このキャップはワンタッチでガスカートリッジに装着され、容易に外すことができる。ガスカートリッジは燃料カートリッジ3のように鞄に入れて運搬されることは少ない。また内容物のガス自体は可燃性であるものの、人体に有害ではない。そのため、もしコネクタノズルに不具合があった場合でも高圧のガスによってキャップが外れるようになっている。しかしながらこのような構造のキャップは人体に有害な燃料を蓄えた燃料カートリッジ3に適用することはできない。以上のように、本実施の形態によるキャップ構造体はガスカートリッジ用キャップとは異なるものである。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2によるキャップ構造体の断面図である。このキャップ構造体もまた燃料カートリッジ3のコネクタ5の周囲に設けられ、受け部4Bと、キャップ6Bと、シール部材7Bとを有する。
受け部4Bはコネクタ5の周囲で、燃料カートリッジ3の本体部31に気密に固定されている。キャップ6Bは筒部61と底部62とを有し、受け部4Bに着脱可能に装着される。受け部4Bとキャップ6Bとは、外側から押付けられることで、互いにシール部材7Bに密着する。受け部4B、キャップ6Bも、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンやボリアセタール(PON)、ナイロン66(PA)、ポリエチレン・テレフタレート(PET)などの樹脂や金属、セラミックなどで構成することができる。この中では、シール部材7Bを保持する溝を形成しやすい点から樹脂で構成することが望ましい。受け部4Bは、例えば接着剤により燃料カートリッジ3に気密に固定することができる。あるいは燃料カートリッジ3の本体部31と一体に形成してもよい。
シール部材7Bはキャップ6Bの筒部61と受け部4Bとの間に介在し、キャップ6Bと受け部4Bとの間をシールする。シール部材7Bとして、例えばゴムのOリングを用いることができる。そしてキャップ6Bを装着すると、コネクタ5とキャップ6Bとの間に空間を設けつつ、キャップ6Bと受け部4Bとがコネクタ5を気密に密閉する。このようなキャップ構造体を用いても、燃料カートリッジ3のコネクタ5を外力から保護できるとともに、燃料の漏洩を防止することができる。
またキャップ6Bの外側には、L字部材82とヒンジ部81で構成されたロック部8が設けられている。L字部材82はヒンジ部81で受け部4Bに接続されている。ヒンジ部81はラチェット構造を有しており、図示しない解除機構を作動させなければL字部材82をキャップ6Bの底部62に当接させる方向にしか回動しない。したがって、ユーザはL字部材82を回動させることで受け部4Bに対してキャップ6Bを固定することができる。このような構造でも確実に燃料の漏洩を防止することができる。
なおヒンジ部81がラチェット構造を有する以外にL字部材82と対向する位置に、ロック部8と同様の構造体を設け、この構造体とロック部8とを噛合わせるようにしてもよい。このようにしても受け部4Bに対してキャップ6Bを固定することができる。
なおキャップ6Bと受け部4Bとは柔軟性の連結部9で連結することが好ましい。このような連結部9を設けることでキャップ6Bの紛失を防止できる。連結部9は、例えば柔軟性の樹脂紐で構成することができる。そして受け部4Bに熱溶着して固定することができる。なお、連結部9を受け部4Bではなく燃料カートリッジ3に固定してキャップ6Bと燃料カートリッジ3とを連結してもよい。また連結部9は実施の形態1に適用してよい。その場合、受け部4Aの周囲にリングを設け、このリングに連結部9を固定してもよい。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3によるキャップ構造体の断面図である。このキャップ構造体もまた燃料カートリッジ3のコネクタ5の周囲に設けられ、受け部4Cと、キャップ6Cと、シール部材7Cとを有する。
受け部4Cとキャップ6Cの筒部61とには、互いに噛合うねじ形状部10が設けられている。この構造では、ユーザが受け部4Cに対し筒部61をねじ込むことで、両者がねじで噛合う。これにより、強固に両者を固定することができる。
またシール部材7Cはキャップ6Cの底部62に、キャップ6Cと一体に設けられている。ユーザが受け部4Cに対し筒部61をねじ込むと、受け部4Cの頂部がシール部材7Cに当接し、コネクタ5を密閉する。このような構造でもコネクタ5を保護しつつ確実に密閉することができる。
このようにシール部材7Cと受け部4Cの頂部とで密閉構造を構成するためには、例えばシール部材7Cを含むキャップ6Cをポリプロピレンで形成し、受け部4Cをポリエチレン・テレフタレートで形成する。そして図5に示すようにシール部材7Cの下端の厚さを小さくする。これにより筒部61をねじ込むとシール部材7Cが変形してコネクタ5を密閉する。
なお、本実施の形態の燃料カートリッジ3に類似するものとして、実施の形態1で説明したガスカートリッジよりもさらに高圧のガスを充填したガスボンベがある。このようなガスボンベには金属製のキャップが装着される。この状態でガスボンベは運搬される。このようなキャップには万一バルブが開いたときに高圧ガスを逃がす穴が設けられている。したがってこのような構造のキャップも燃料カートリッジ3に適用することはできない。
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4によるキャップ構造体の断面図である。このキャップ構造体は、実施の形態3で説明したねじ構造を有するキャップ構造体に、実施の形態1で説明した凹部、凸部を組み合わせた構造を有する。すなわち、キャップ6Dは受け部4Dの外側に着脱され、受け部4Dとキャップ6Dの筒部61とに、互いに噛合うねじ形状部10が設けられている。そしてキャップ6Dの筒部61の内側に凹部64が設けられ、受け部4Dの外側に凸部42が設けられている。
この構成では、受け部4Dにキャップ6Dをねじ込み、さらに凹部64に凸部42を嵌め込むことで、凹部64と凸部42とが固定される。そのため、2つの構造でさらに確実に受け部4Dとキャップ6Dとを固定できるとともに、ユーザはキャップ6Dのねじ込みの完了を感覚的に知ることができる。なお実施の形態1と同様に、凹部64、凸部42の代わりに、キャップ6Dの筒部61の内側に凸部を設け受け部4Dの外側に凹部を設けてもよい。
本発明によるキャップ構造体は、燃料カートリッジのコネクタを外力から確実に保護するとともに、コネクタを密閉する。そのため運搬中のコネクタ破損による燃料の漏洩を防止できるとともに、コネクタに残留した燃料を封じ込めることもできる。このキャップ構造体は、小型の電子機器に小さなコネクタを介して燃料を供給する燃料カートリッジにおいて安全性を向上するために有用である。
本発明の実施の形態1によるキャップ構造体の受け部を装着した燃料カートリッジと燃料電池を搭載した機器との接続前の状態を示す概念図 同燃料カートリッジと機器とのコネクタ部分の断面図 本発明の実施の形態1によるキャップ構造体の受け部にキャップを装着した状態を示す断面図 本発明の実施の形態2によるキャップ構造体の断面図 本発明の実施の形態3によるキャップ構造体の断面図 本発明の実施の形態4によるキャップ構造体の断面図
符号の説明
1 機器
2 発電部
3 燃料カートリッジ
4A,4B,4C,4D 受け部
5,11 コネクタ
6A,6B,6C,6D キャップ
7A,7B,7C シール部材
8 ロック部
9 連結部
10 ねじ形状部
12,53 弁体
13,14,52,55 Oリング
15,54 ばね
16,56 基準面
31 本体部
41,64 凹部
42,63 凸部
51 ノズル部
61 筒部
62 底部
81 ヒンジ部
82 L字部材

Claims (11)

  1. 燃料カートリッジのコネクタの周囲に設けるキャップ構造体であって、
    前記燃料カートリッジの前記コネクタ周囲に気密に固定された受け部と、
    筒部と底部を有し、前記受け部に着脱可能に装着されたキャップと、
    前記キャップと前記受け部との間に介在し、前記キャップと前記受け部との間をシールするシール部材とを備え、
    前記キャップは装着時に、前記コネクタとの間に空間を設けつつ、前記受け部とともに前記コネクタを気密に密閉するキャップ構造体。
  2. 前記キャップと前記受け部、または前記キャップと前記燃料カートリッジとを連結する柔軟性の連結部をさらに備えた請求項1記載のキャップ構造体。
  3. 前記キャップと前記受け部とを着脱可能に固定するロック部をさらに備えた請求項1または2記載のキャップ構造体。
  4. 前記キャップは前記受け部の外側に着脱され、
    前記キャップの前記筒部の内側と前記受け部の外側のいずれか一方に凸部が設けられるとともに、もう一方に凹部が設けられ、前記キャップを前記受け部の外側に嵌め込みつつ前記凹部に前記凸部を嵌め込むことで、前記凹部と前記凸部とが前記ロック部を構成した請求項3記載のキャップ構造体。
  5. 前記ロック部が前記キャップの外側に設けられた請求項3記載のキャップ構造体。
  6. 前記受け部と前記キャップの前記筒部とに、互いに噛合うねじ形状が設けられた請求項1記載のキャップ構造体。
  7. 前記キャップは前記受け部の外側に着脱され、
    前記キャップの前記筒部の内側と前記受け部の外側のいずれか一方に凸部が設けられるとともに、もう一方に凹部が設けられ、前記受け部に前記キャップをねじ込み、さらに前記凹部に前記凸部を嵌め込むことで、前記凹部と前記凸部とが固定される請求項6記載のキャップ構造体。
  8. 前記シール部材は前記キャップの前記筒部と前記受け部との間に設けられた請求項1記載のキャップ構造体。
  9. 前記シール部材は前記キャップの前記底部と前記受け部との間に設けられた請求項1記載のキャップ構造体。
  10. 前記シール部材は前記キャップの前記底部に前記キャップと一体に設けられた請求項9記載のキャップ構造体。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載のキャップ構造体と、
    前記キャップ構造体の受け部が装着された本体部と、
    前記本体部から燃料を外部に供給するためのコネクタと、を備えた燃料カートリッジ。
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