JP2009139450A - 分離部材、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着後の用紙のトナー画像が分離部材に接触することによる画像劣化及び分離不良を抑える。
【解決手段】この分離部材34は、分離部50と、本体部51と、を備えている。分離部50は、定着処理後の用紙の画像が形成された面に接触可能な分離面50aを有し、定着処理後の用紙を加熱用ベルト33から分離する。本体部51は、分離部50の用紙搬送方向下流側に、用紙の画像形成面から分離部50の分離面50aよりさらに離れるように分離部50に対して段差を有するように形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、分離部材、特に、用紙上の画像を定着する定着装置の用紙搬送方向下流側に設けられ、定着装置から用紙を分離するための分離部材に関する。
また、本発明は、前記分離部材を備えた定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機等の画像形成装置においては、感光体ドラムを含む画像形成部で用紙上にトナー像が形成された後に、この用紙上の未定着のトナー像を定着するための定着装置が設けられている。
定着装置は、一般に、内部にヒータを備えた加熱ローラと、加熱ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラとを有している。また、内部にヒータを有していない定着ローラと加圧ローラとを設けるとともに、定着ローラとは別にヒータを内蔵した加熱ローラを設け、これらの両ローラ間に加熱用のベルト掛け渡して、ベルトと加圧ローラとの間に用紙を挟持して定着するようにした装置も提案されている。また、以上のような定着装置では、ニップ部の下流側に、加熱ローラ又は加熱用ベルトから用紙を分離するための分離部材が設けられている(例えば特許文献1)。
特開2007−47379号公報
ここで、前述のような分離部材は、加熱用ベルト等に近接して又は接触して設けられているために、定着のための熱によって分離部材が加熱される。一方で、フルカラーの画像形成装置では、用紙上に複数色のトナーが転写されてトナーの厚みが厚くなっており、かつ省エネルギや環境への影響を考慮してトナーの融解温度が低くなっている。
以上の理由により、ニップ部から送り出された用紙が分離部材により加熱ローラ又は加熱用ベルトから分離される際に、用紙上のトナー画像が分離部材に付着する場合がある。このため、用紙上のトナー画像が劣化したり、あるいはトナー付着による分離部材の分離不良が生じたりする場合がある。
本発明の課題は、定着後の用紙のトナー画像が分離部材に接触することによる画像劣化及び分離不良を抑えることにある。
請求項1に係る分離部材は、用紙上の画像を定着する定着装置の用紙搬送方向下流側に設けられ、定着装置から用紙を分離するための部材であって、分離部と、本体部と、を備えている。分離部は、定着処理後の用紙の画像が形成された面に接触可能な分離面を有し、定着処理後の用紙を定着装置から分離する。本体部は、分離部の用紙搬送方向下流側に、用紙の画像形成面から分離部の分離面よりさらに離れるように分離部に対して段差を有するように形成されている。
定着装置で処理された用紙が搬送方向下流側に搬送されると、用紙は分離部の分離面に接触し、これにより定着装置から分離されて、さらに下流側に搬送される。
ここでは、分離部から下流側の本体部は、分離部に対して段差を有しており、このため、本体部は、分離部の分離面より、さらに用紙から離れている。このため、分離部を通過した用紙が本体部に接触しにくくなり、用紙と分離部材との接触面積が従来に比較して減少し、用紙の表面に形成された画像が劣化するのを抑えることができる。また、同様の理由により、分離部材に付着するトナーの量が少なくなり、分離性能を良好に維持することができる。
請求項2に係る分離部材は、請求項1の分離部材において、分離部は、用紙搬送方向の長さが分離部材の用紙搬送方向の全長に対して10%以上50%以下である。
この場合は、分離部材の用紙搬送方向の長さが従来に比較して短くなるので、前記同様に、画質の劣化及び分離性能の低下を抑えることができる。また、分離部の用紙搬送方向の長さが全長の10%以上であるので、分離部の強度が低下することがなく、かつ分離性能が低下することもない。
請求項3に係る分離部材は、請求項1又は2の分離部材において、分離部は、用紙搬送方向の長さが1.2mm以上6mm以下である。
この場合も、請求項2と同様に、画質の劣化を抑えることができるとともに、分離部の強度低下及び分離性能の低下を抑えることができる。
請求項4に係る分離部材は、請求項1から3のいずれかの分離部材において、分離部は、用紙搬送方向と交差する用紙幅方向において、中央の一部にのみ設けられている。
定着処理後において、用紙が定着装置に最も付着しやすいのは、用紙の幅方向中央部分である。すなわち、用紙幅方向の両端側は、用紙の自重によって下方に垂れ下がり、定着装置から離れやすくなっている。したがって、分離部は用紙の幅方向の中央部分にあれば、その作用効果が得られることになる。しかも、分離部はその作用効果が得られる部分さえあれば、極力小さい方が、用紙の画像に与える影響が少ない。
そこで、この請求項に係る分離部材では、中央の一部にのみ分離部を設け、その両端側には分離部を形成しないようにしている。このため、用紙を分離でき、かつ画質の劣化及び分離性能の低下を、より抑えることができる、なお、分離部の幅(中央部の幅方向長さ)に関しては、装置において使用可能な用紙の最大サイズにもよるが、少なくともA4幅サイズの60%以上あれば、分離性能が低下することはない。
請求項5に係る分離部材は、請求項1から4のいずれかの分離部材において、本体部は用紙搬送方向と交差する用紙幅方向に延びている。
請求項6に係る分離部材は、請求項1から5のいずれかの分離部材において、本体部は、分離部から用紙搬送方向下流側に向けて順次用紙からより離れるように複数の段差を有する階段状に形成されている。
この場合は、定着処理後の用紙が搬送されるにつれて分離部材から相対的に離れることになり、画質の劣化、及び分離性能の低下を、さらに抑えることができる。
請求項7に係る分離部材は、請求項1から6のいずれかの分離部材において、分離部は、用紙搬送方向下流側に行くにしたがって用紙搬送方向と交差する用紙幅方向の長さが短くなっている。
前述のように、用紙幅方向の両端側は、用紙の自重によって下方に垂れ下がり、定着装置から離れやすくなっている。さらに、その傾向は、用紙搬送方向下流側に搬送されるにつれて大きくなる。したがって、分離部は用紙搬送方向の下流側では、用紙幅方向両端側は、それほど用紙の分離に寄与していないと考えられる。
そこで、この請求項に係る分離部材では、用紙搬送方向下流側に行くにしたがって用紙搬送方向と交差する用紙幅方向の長さを短くし、不要な分離部をなくして、画質の劣化、及び分離性能の低下を抑えている。
請求項8に係る分離部材は、請求項1から7のいずれかの分離部材において、分離部及び本体部の少なくとも用紙搬送路側の面には、フッ素系樹脂の薄膜が形成されている。
この場合は、フッ素系樹脂の薄膜に接触した用紙は搬送されやすくなり、かつフッ素系樹脂の薄膜により、この膜が形成されていない場合に比較して、用紙上のトナー画像の劣化を抑えることができる。
請求項9に係る定着装置は、用紙に形成された未定着画像を定着するための定着装置であって、定着部材と、定着部材に圧接され定着部材との間に用紙を挟持して搬送するための加圧部材と、定着部材と加圧部材との間に挟持された用紙を加熱するための加熱機構と、定着部材の用紙搬送方向下流側に配置された請求項1から8のいずれかに記載の分離部材と、を備えている。
請求項10に係る画像形成装置は、用紙に画像を形成するための画像形成部と、画像形成部に用紙を供給するための給紙部と、画像形成部の用紙搬送方向下流側に配置された請求項9に記載の定着装置と、定着装置で画像が定着された用紙を排出する排紙部と、を備えている。
以上のような本発明では、定着後の用紙が分離部材に接触することによる画像劣化及び分離不良を抑えることができる。
[全体構成]
図1に、本発明の一実施形態による定着装置を備えた画像形成装置を示す。この画像形成装置1は、タンデム式カラープリンタであり、ほぼ箱状のハウジング2を備えている。ハウジング2の内部には、用紙に画像を形成するための画像形成部3と、画像形成部3に用紙を供給するための給紙部4と、画像形成部3の用紙搬送方向下流側に配置された定着装置5と、定着装置5で画像が定着された用紙を排出する排紙部6と、を備えている。
画像形成部3は、各色のトナー画像を形成するための4つのトナー画像形成部10B,10Y,10C,10Mと、トナー画像を用紙に転写する転写部11と、を有している。
4つのトナー画像形成部10B,10Y,10C,10Mは、横方向に直列に並べて配置されており、それぞれブラックのトナー画像、イエローのトナー画像、シアンのトナー画像、マゼンタのトナー画像を形成するための部分である。そして、各トナー画像形成部10B,10Y,10C,10Mは、感光体ドラム13及びその周囲に配置された現像部14(感光体ドラム13、現像部14については、マゼンタトナー画像部10Mについてのみ符号を付している)等や、各現像部14に供給する各色のトナーを収納するためのトナーカートリッジ12B,12Y,12C,12Mを有している。
転写部11は、4つのトナー画像形成部10B,10Y,10C,10Mの下方に配置され、駆動ローラ15と、従動ローラ16と、これらのローラ15,16に掛け渡された用紙搬送ベルト17と、4つの転写ローラ18と、を有している。駆動ローラ15はブラックトナー画像形成部10Bの用紙搬送方向下流側に配置され、従動ローラ16はマゼンタトナー画像形成部10Mの用紙搬送方向上流側に配置されている。そして、用紙搬送ベルト17は駆動ローラ15と従動ローラ16間で循環しており、用紙を図1の右側から左側へ搬送する。4つの転写ローラ18は、各トナー画像形成部10B,10Y,10C,10Mの感光体ドラムに、用紙搬送ベルト17を挟んで対向するように配置されている。各転写ローラ18は、対応する感光体ドラム13に形成されたトナー画像を用紙の表面に転写するためのローラである。
給紙部4は、ハウジング1の底部に配置され用紙を収納する給紙カセット20と、給紙カセット20から用紙を送りだすための前送り機構21と、前送り機構21によって送り出された用紙を画像形成部3に搬送する給紙搬送部22と、を有している。前送り機構21は複数のローラ等から構成されており、給紙カセット20内の用紙を1枚ずつ送りだすための機構である。また、給紙搬送部22は複数のローラ23及び用紙の搬送を案内するガイドプレート24を有している。また、給紙搬送部22の用紙搬送方向下流側端には、レジストローラ25が設けられている。このレジストローラ25は、画像形成部3によるトナー画像形成動作と用紙供給動作とを同期させて、用紙搬送ベルト17上に用紙を送り込むためのローラである。
定着装置5は、図1及びその一部を拡大した図2に示すように、定着ローラ30と、加圧ローラ31と、熱ローラ32と、加熱用ベルト33と、分離部材34と、を有している。ここでは、定着ローラ30及び加熱用ベルト33が定着部材を構成し、加圧ローラ31が加圧部材を構成し、熱ローラ32及びその内部に設けられたヒータ(後述)が加熱機構を構成している。
定着ローラ30及び加圧ローラ31は互いに対向して配置されており、加圧ローラ31は加熱用ベルト33を介して定着ローラ30側に所定の圧力で付勢されている。このような定着ローラ30、加圧ローラ31及び加熱用ベルト33により、用紙表面のトナー像を加熱、加圧するニップ部N(図2参照)が形成されている。熱ローラ32の内部にはヒータ35が設けられている。加熱用ベルト33は、熱ローラ32と定着ローラ30との間に掛け渡されており、熱ローラ32の内部に設けられたヒータ35によって加熱される。したがって、この加熱用ベルト33が掛け渡された定着ローラ30及び定着ローラ30(正確には加熱用ベルト33)と加圧ローラ31との間に挟持される用紙が加熱されるようになっている。
分離部材34は、定着ローラ30の用紙搬送方向下流側に配置されている。この分離部材は、用紙が加熱用ベルト33に付着して上方に巻き上げられるのを防止するための部材であり、詳細は後述する。
排紙部6は、排紙搬送部40と、2組の排出ローラ41,42と、用紙排出部43と、排紙トレイ44と、切り替え部45と、を有している。排紙搬送部40は、複数のローラ46及び用紙の搬送を案内するガイドプレート47を有している。2組の排出ローラ41,42のうちの上方の排出ローラ41は、用紙を用紙排出部43に排出するためのローラである。用紙排出部43はハウジング2の上部に設けられている。また、他方の排出ローラ42は用紙を排紙トレイ44に排出するためのローラである。切り替え部45は、定着処理された用紙を、用紙排出部43に排出するか、排紙トレイ44に排出するかを切り替えるための部分である。
[分離部材]
次に、分離部材34について、図2及び図3を用いて詳細に説明する。
分離部材34は、定着装置5のニップ部Nの用紙搬送方向下流側で、定着ローラ30に近接して配置されている。この分離部材34は、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に延びて配置されており、分離部50と、本体部51と、を備えている。分離部50は、定着処理後の用紙の画像が形成された面に接触可能な分離面50aを有し、定着処理後の用紙を加熱用ベルト33から分離するための部分である。本体部51は、分離部50の用紙搬送方向下流側に、用紙の画像形成面から分離部50の分離面50aよりさらに離れるように、分離部50に対して段差を有するように形成されている。
また、分離部材34は、頂点部分から定着ローラ30側に向かって延びる1対の腕部34aを定着ローラ30の両端部の外方(ローラ軸方向外側)に有している。そして、この腕部34aの先端に、引っ張りばね35の一端が係止されている。引っ張りばね35の他端は定着装置5のフレーム(不図示)に形成されており、これにより、分離部材34は、分離部50が形成された側が常に定着ローラ30に近接するように付勢されている。また、定着装置5のフレームには、1対の腕部34aに対応してストッパ36が設けられている。そして、腕部34aの先端部がこのストッパ36に当接することにより、分離部材34と定着ローラ30(加熱用ベルト33)との間隔が一定に維持されるようになっている。
分離部材34について、より具体的に説明する。分離部50及び本体部51は、正面から見て(図1が正面図)、頂点が上方に位置する概略三角形状に形成されており、頂点部分が支持軸52により回動自在に支持されている。本体部51の用紙搬送方向下流側の面51aは、垂直な壁面となっており、また加熱用ベルト33に対向する斜辺部51bは定着ローラ30の外周面に沿った曲率を有する曲面で形成されている。また、底面51cはほぼ水平な平坦面であり、用紙搬送方向の上流側端部に分離部50が設けられている。前述のように、分離部50の分離面50aと本体部51の底面51cとの間には段差があり、底面51cの方がニップ部を通過した用紙から、より離れている。なお、この段差は、分離部材34の大きさにもよるが、0.5mm以上あるのが好ましい。
分離部50は、分離部材34を下方から見た図3に示すように、分離部材34の用紙搬送方向上流側の端部にのみ、かつ用紙幅方向の中央部にのみ設けられている。また、分離部50は用紙搬送方向下流側に行くにしたがって、用紙搬送方向と交差する用紙幅方向の長さが短くなっている。
ここで、分離部50が用紙幅方向の中央部にのみ設けられ、また用紙搬送方向下流側に行くにしたがって、用紙搬送方向と交差する用紙幅方向の長さが短くなっているのは、以下の理由による。
すなわち、定着処理後において、用紙が加熱用ベルト33に最も付着しやすいのは、用紙の幅方向中央部分である。これは、用紙幅方向の両端側は、用紙の自重によって下方に垂れ下がり、加熱用ベルト33から離れやすくなっているからである。したがって、分離部50は用紙の幅方向の中央部分にあれば、その作用効果が得られることになる。しかも、分離部50はその作用効果が得られる部分さえあれば、極力小さい方が、すなわち用紙と接触するおそれのある面積が少ない方が、用紙の画像に与える影響が少ない。
そこで、この実施形態では、分離部材34の中央の一部にのみ分離部50を設け、その両端側には分離部を形成しないようにしている。このため、用紙を分離でき、かつ画質の劣化及び分離性能の低下を、より抑えることができる、なお、分離部50の用紙幅方向の長さHは、A4サイズの用紙幅の60%以上あればよく、この実施形態では、180mmに設定している。
また、前述のように、用紙幅方向の両端側は、用紙の自重によって下方に垂れ下がり、加熱用ベルト33から離れやすくなっている。さらに、その傾向は、用紙搬送方向下流側に搬送されるにつれて大きくなる。したがって、分離部50は用紙搬送方向の下流側では、用紙幅方向両端側は、それほど用紙の分離に寄与していないと考えられる。
そこで、この実施形態では、用紙搬送方向下流側に行くにしたがって、分離部50の用紙幅方向の長さを短くし、不要な分離部をなくしている。
分離部50のより具体的な形状については、以下のとおりである。
図3を参照して、まず、分離部50の用紙搬送方向の長さL1は、分離部材34の全体長さL0に対して、10%以上50%以下が好ましい。具体的な数値にすると、1.2mm以上6mm以下が好ましい。この実施形態では、分離部材34の長さL0は12mmであり、分離部50の長さL1は3mmである。分離部50の長さL1が、全体長さL0の10%未満になると、短すぎるので強度的に好ましくなく、また、分離性能も低下する。一方、分離部50の長さL1が全体長さL0の50%を超えると、用紙との接触面積が増えるので好ましくない。
なお、分離部材34において、分離部50及び本体部51の少なくとも用紙搬送路側の面には、フッ素系樹脂の薄膜がコーティングされている。
[動作]
画像形成動作については、従来の一般的なプリンタの動作と同様である。すなわち、給紙カセット20から給紙搬送部4を通って画像形成部3に供給されてきた用紙はレジストローラ25に到達する。レジストローラ25は、画像形成部3の画像形成動作と用紙供給動作との同期をとって、用紙搬送ベルト17上へ用紙を送り込む。ここで、画像形成部3で、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色のトナーが用紙に対して順次転写され、用紙上にカラー画像が形成される。
そして、未定着のカラートナー像を担持した用紙は、定着装置5に送られ、定着装置5の内部で、加熱用ベルト33、定着ローラ30及び加圧ローラ31により、トナーが加熱、溶融され定着される。定着装置5によって定着処理された用紙は、排紙搬送部40及び排出ローラ41を通ってハウジング2の上部に設けられた用紙排出部43に排出される。あるいは、切り替え部45で用紙の排出方向が切り替えられて、排紙トレイ44に用紙が排出される。
以上のような画像形成動作における定着後の分離動作について詳細に説明する。定着装置5において、用紙はニップ部Nにおいて、加熱、加圧され、表面に形成されたカラートナー画像が溶融されて用紙に定着されることになる。このような状態では、用紙上のカラートナー画像は加熱用ベルト33に付着しやすい。したがって、ニップ部Nを通過した用紙は、そのまま循環する加熱用ベルト33とともに図2の矢印A方向に搬送されやすくなる。
以上のような状況、すなわち、用紙が加熱用ベルト33とともに上方に巻き上げられてしまうことを、分離部材34によって防止している。具体的には、用紙の先端部には通常カラートナー画像は形成されていないので、用紙先端部が加熱用ベルト33に付着することはない。したがって、ニップ部Nを通過した用紙の先端部と加熱用ベルト33との間には隙間が形成されている。定着処理されてニップ部Nを通過した用紙は、その先端部と加熱用ベルト33との間の隙間に分離部材34の分離部50が挿入されることになる。そして、用紙はさらに用紙搬送方向下流側に搬送され、これにより用紙が加熱用ベルト33から分離される。
このとき、図2に示すように(二点鎖線で用紙を示している)、分離部50の用紙搬送方向下流側の本体部51は、分離部50の分離面50aよりも上方に位置し、搬送される用紙の表面からさらに離れている。したがって、分離部材34のうち、用紙が接触するのは分離部50のみとなり、従来のように、本体部51の底面が平坦で段差がない場合に比較して、用紙との接触面積が少なくなる。このため、用紙表面に形成されたトナー画像が他と接触して劣化するのを抑えることができる。
[実施例及び参考例]
図4に実施例及び参考例を示す。この実施例は、用紙の先端余白が5mm,4mm,3mmのものを用いて、分離部長さL1を5mmから2mmの間で1mmごとに変化させ、画質の荒れ(画像すじ)及びジャムの有無(分離性能の評価)を観察したものである。また、分離部材34の全体長さは12mmであり、段差は0.5mmに設定している。さらに、用紙へのトナー載量は、1.5mg/cmである。
この表において、「○」は画像の荒れ、ジャムがなかったことを示し、「△」は画像すじが現われ、かつジャムの危険性があったことを示し、「×」はジャムが発生したことを示している。なお、「ジャム危険性あり」とは、画像部に、分離板に付着した跡がある場合や、ジャムは起こらなかったものの分離部材がトナーとの付着により浮き上がった場合を指している。
また、図4における「通紙方向微小溝」とは、従来技術として示した特許文献1(特開2007−47379号公報)に示されているように、分離面に微小溝が形成されている場合の分離板(分離部材)を用いた場合の実験結果であり、参考例として示したものである。この参考例では、先端余白が短い場合は画像先端部に溝の跡が付く場合があり、かつ分離部材への画像部の付着を防ぎきれない、という問題がある。
この実施例から、先端余白が少ない用紙については、分離部の長さL1が短いものが好ましく、先端余白が多い場合は、分離部の長さL1を比較的長くしても画質への影響が少なく、かつ分離性能も低下しないことがわかる。
[特徴]
以上のような本実施形態では、分離部50から下流側の本体部51は、分離部50の分離面50aに対して段差を有しているため、分離部50を通過した用紙が本体部51に接触しにくくなり、用紙の表面に形成された画像が劣化するのを抑えることができる。また、分離部材34と用紙との接触面積が比較的小さくなるので、分離部材34に付着するトナーの量が少なくなり、分離性能を良好に維持することができる。
また、本実施形態では、分離部50は、用紙搬送方向の長さL1が分離部材34の用紙搬送方向の全長L0に対して25%であるので、前記同様に、画質の劣化及び分離性能の低下を抑えることができる。
さらに、分離部50は、用紙搬送方向と交差する用紙幅方向において中央の一部にのみ設けられ、しかも分離部50は、用紙搬送方向下流側に行くにしたがって用紙搬送方向と交差する用紙幅方向の長さが短くなっている。したがって、用紙の分離性能を良好に維持しつつ、画質の劣化及び分離性能の低下を、より抑えることができる。
さらに、分離部50及び本体部51の少なくとも用紙搬送路側の面には、フッ素系の樹脂コーティング膜が形成されているので、用紙は搬送されやすくなり、かつフッ素コーティング膜により、この膜が形成されていない場合に比較して、用紙上のトナー画像の劣化を抑えることができる。
[他の実施形態]
(a)分離部材の形状は前記実施形態に限定されない。例えば、図5に示す分離部材34’では、前記同様に分離部50’と本体部51’とを有しているが、本体部51’は、その底面51c’が分離部50’から用紙搬送方向下流側に向けて順次用紙からより離れるように複数の段差を有する階段状に形成されている。
この場合は、定着処理後の用紙が搬送されるにつれて、用紙の表面が分離部材34’から相対的により離れていくことになり、画質の劣化、及び分離性能の低下を、さらに抑えることができる。
(b)前記実施形態では、分離部材34を用紙幅方向の中央部にのみ設けたが、用紙幅方向の全体にわたって設けてもよい。
(c)前記実施形態では、分離部材34の分離部50が加熱用ベルト33から離れている非接触タイプの場合について説明したが、分離部の先端が加熱用ベルトに接触している場合についても、本発明を同様に適用することができる。
(d)前記実施形態では、定着部材を定着ローラ及び加熱用ベルトで構成したが、内部にヒータを有する加熱ローラで構成してもよい。
本発明の一実施形態が採用されたカラープリンタの断面概略正面図。 定着装置の分離部材を示す拡大図。 分離部材の底面部分図。 分離性能確認の実験結果を示す図。 分離部材の他の実施形態を示す図2に相当する図。
符号の説明
1 カラープリンタ(画像形成装置)
3 画像形成部
4 給紙搬送部
5 定着装置
6 排紙部
30 定着ローラ
31 加圧ローラ
32 熱ローラ
33 加熱用ベルト
34,34’ 分離部材
50,50’ 分離部
50a 分離面
51,51’ 本体部

Claims (10)

  1. 用紙上の画像を定着する定着装置の用紙搬送方向下流側に設けられ、定着装置から用紙を分離するための分離部材であって、
    定着処理後の用紙の画像が形成された面に接触可能な分離面を有し、定着処理後の用紙を前記定着装置から分離するための分離部と、
    前記分離部の用紙搬送方向下流側に、用紙の画像形成面から前記分離部の分離面よりさらに離れるように前記分離部に対して段差を有するように形成された本体部と、
    を備えた分離部材。
  2. 前記分離部は、用紙搬送方向の長さが分離部材の用紙搬送方向の全長に対して10%以上50%以下である、請求項1に記載の分離部材。
  3. 前記分離部は、用紙搬送方向の長さが1.2mm以上6mm以下である、請求項1又は2に記載の分離部材。
  4. 前記分離部は、用紙搬送方向と交差する用紙幅方向において、中央の一部にのみ設けられている、請求項1から3のいずれかに記載の分離部材。
  5. 前記本体部は用紙搬送方向と交差する用紙幅方向に延びている、請求項1から4のいずれかに記載の分離部材。
  6. 前記本体部は、前記分離部から用紙搬送方向下流側に向けて順次用紙からより離れるように複数の段差を有する階段状に形成されている、請求項1から5のいずれかに記載の分離部材。
  7. 前記分離部は、用紙搬送方向下流側に行くにしたがって用紙搬送方向と交差する用紙幅方向の長さが短くなっている、請求項1から6のいずれかに記載の分離部材。
  8. 前記分離部及び前記本体部の少なくとも用紙搬送路側の面には、フッ素系樹脂の薄膜が形成されている、請求項1から7のいずれかに記載の分離部材。
  9. 用紙に形成された未定着画像を定着するための定着装置であって、
    定着部材と、
    前記定着部材に圧接され、前記定着部材との間に用紙を挟持して搬送するための加圧部材と、
    前記定着部材と前記加圧部材との間に挟持された用紙を加熱するための加熱機構と、
    前記定着部材の用紙搬送方向下流側に配置された請求項1から8のいずれかに記載の分離部材と、
    を備えた定着装置。
  10. 用紙に画像を形成するための画像形成部と、
    前記画像形成部に用紙を供給するための給紙部と、
    前記画像形成部の用紙搬送方向下流側に配置された請求項9に記載の定着装置と、
    前記定着装置で画像が定着された用紙を排出する排紙部と、
    を備えた画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011174955A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2013134290A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Ricoh Co Ltd 用紙分離装置、定着装置及び画像形成装置
JP2013254077A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Ricoh Co Ltd 定着装置および画像形成装置

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