JP2009139208A - 導電性筐体の電磁特性評価方法 - Google Patents

導電性筐体の電磁特性評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価することができるようにした導電性筐体の電磁特性評価方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は、導電性筐体と筐体内外に存在する回路基板や電子装置などを接続する接続部に電気的エネルギーを給電する給電プローブと、該給電プローブによって前記接続部に給電された電気的エネルギーによって前記導電性筐体に誘起される不要放射エネルギー量を測定する測定手段とを備え、双方のデータを用いて前記導電性筐体単体での電磁特性の評価を可能とすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性シールド筐体の電磁特性評価方法に関し、特に実機としての回路基板や電子装置(電子機器)などを導電性筐体内部に実装する前の設計段階や試作段階において実機としての回路基板や電子装置(電子機器)などを導電性筐体内部に実装する状態を作り出し(模擬し)、該作り出された導電性筐体の接続部に流れる電流等の電気的エネルギーによって発生する導電性シールド筐体の電磁特性を評価する技術に関する。
従来の電子機器のEMC(electromagnetic compatibility)対策技術として、導電性筐体シールドによるノイズ低減技術が知られている。このように電子機器、電子装置等を覆う導電性シールド筐体は、電子装置等が発生する不要電磁波の外部への漏洩を抑制すると共に、外部から内部へ伝播する不要電磁波を遮断する役割を持つ。
一般に、導電性シールド筐体の電磁特性評価は、導電性シールド筐体の内部に搭載(実装)する電子装置や電子基板の設計・試作終了後に、これらを実機と同様に実際導電性シールド筐体の内部に組み込んで行なう。そして、それぞれの電子機器に対し、例えばVCCI(情報処理装置等電波障害自主規制協議会)等の機関により不要電磁波強度の許容値が定められている。この許容値を超える不要電磁波を発生する場合には、導電性シールド筐体、電子基板、電子装置などを再設計する必要がある。しかしながら、電子装置、電子基板などの設計終了後に導電性シールド筐体に大きな設計変更を加えることは困難であり、コストも増大する。
そこで、導電性シールド筐体の適正設計の為には、導電性シールド筐体自身を設計・試作段階で単体で評価し、設計にフィードバックする必要がある。
例えば、特開平5−302946号公報(特許文献1)では筐体単体の評価手法として、筐体内部にアンテナを挿入し、間接的に筐体にエネルギーを供給する方法を示している。この手法は筐体内部にアンテナを挿入し、筐体に間接的にエネルギーを供給し、筐体外部に筐体と対向して置かれたアンテナで、通過特性を測定し筐体の遮蔽効果を評価するものである。この手法により、筐体のシールド特性や、筐体の間隙部を埋めるガスケットなどのEMC対策部材の評価が可能である。
特開平5−302946号公報
上記手法では、導電性筐体が持つ遮へい効果を評価することが可能である。しかしながら、特許文献1では、導電性シールド筐体自身が不要放射原因エネルギーに共振して放射を引き起こす問題について何ら考慮されていない。すなわち、不要電磁波については、筐体内部の回路基板等自体から放射される量よりも、回路基板等から接続部を介して筐体に流れる電流によって導電性シールド筐体自体が共振して放射される2次放射の量の方が支配的であるところ、特許文献1に開示された発明では、より対策すべき筐体に流れる電流値を正確に測ることはできない。さらに、回路基板等と筐体との接続部は筐体への給電点と見なされ、筐体自体が共振しやすい給電点や共振しにくい給電点が存在するものの、特許文献1に開示された発明では、EMC対策上最適な給電点の位置、すなわち最適な接続部の位置を予め特定することはできない。
本発明の目的は、導電性シールド筐体と回路基板や電子装置などを繋ぐ接続部に電気的エネルギーを供給し、導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価することができるようにした導電性筐体の電磁特性評価方法及びその評価装置を提供することにある。また、電気的エネルギーの供給位置を変えることにより、導電性シールド筐体自身が共振しやすい給電点を見出すことが可能である。
また、本発明の他の目的は、導電性シールド筐体設計・試作段階でのフィードバックを可能にした導電性筐体の電磁特性評価方法及びその評価装置を提供することになる。
上記目的を達成するために、本発明は、導電性筐体と筐体内外に存在する回路基板や電子装置などを接続(取付)する接続部(取付部)に電気的エネルギーを給電(流入)する給電プローブと、該給電プローブによって前記接続部に給電された電気的エネルギーによって前記導電性筐体に誘起される不要放射エネルギー量を測定する測定手段とを備え、双方のデータを用いて前記導電性筐体単体での電磁特性の評価を可能とすることを特徴とする。
また、本発明は、高周波信号発生装置で発生した所望の周波数の電気的エネルギーを給電プローブを用いて導電性筐体における接続部に給電して前記導電性筐体に前記電気的エネルギーを伝播させて前記導電性筐体を励振し、該励振された前記導電性筐体からの放射電磁特性を前記導電性筐体の外部に設置された受信アンテナで受信して測定することを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法である。
また、本発明は、高周波信号発生装置で発生した所望の周波数の電気的エネルギーを給電プローブを用いて導電性筐体における接続部に給電して前記導電性筐体に前記電気的エネルギーを伝播させて前記導電性筐体を励振し、該励振された前記導電性筐体からの反射電磁特性を測定して前記導電性筐体の共振特性を得ることを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法である。
また、本発明は、高周波信号発生装置で発生した所望の周波数の電気的エネルギーを給電プローブを用いて導電性筐体における接続部に給電して前記導電性筐体に前記電気的エネルギーを伝播させて前記導電性筐体を励振し、該励振された前記導電性筐体の近傍を走査可能である走査用ステージに設けられた受信アンテナで前記導電性筐体の近傍の電磁界エネルギーを受信して前記導電性筐体の通過電磁特性を測定することを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法である。
また、本発明は、前記導電性筐体の電磁特性評価方法において、前記給電プローブを用いて給電する前記導電性筐体における接続部は複数箇所で構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記導電性筐体の電磁特性評価方法において、前記導電性筐体の内部又は外部に、別の筐体若しくは導電性物質を有し、該別の筐体若しくは導電性物質と前記導電性筐体との間の接続部に前記給電プローブを用いて前記電気的エネルギーを給電することを特徴とする。
また、本発明は、導電性筐体に対して送信アンテナから電磁エネルギーを与え、前記導電性筐体の接続部に設けられた受信プローブで電気的エネルギーを検出して外部からの放射電磁波による前記導電性筐体の接続部に与える周波数特性を評価することを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法である。
また、本発明は、前記導電性筐体の電磁特性評価方法において、任意に設定した電磁界値を超えた給電位置及び間隙位置の座標を前記導電性筐体のCAD座標情報に対応させることによって前記導電性筐体のCAD座標上に測定された電磁界値を表示することを特徴とする。
また、本発明は、前記導電性筐体の電磁特性評価方法において、給電プローブの接続位置(取付位置:設置位置)を変化させ、放射電磁特性測定結果を接続位置による比較を行なうことで、前記導電性筐体が励振しやすい接続位置(取付位置:設置位置)と周波数を特定することを特徴とする。
また、本発明は、前記導電性筐体の電磁特性評価方法において、給電プローブの接続位置(取付位置:設置位置)を変化させ、反射電磁特性及び通過電磁特性の測定結果を接続位置(取付位置:設置位置)による比較を行なうことで、前記導電性筐体が励振しやすい接続位置(取付位置:設置位置)と周波数を特定することを特徴とする。
本発明によれば、導電性筐体自身の任意の位置に電気的エネルギーを給電(流入)することにより、前記導電性筐体の不要放射の発生しやすさを評価することが出来る。
また、本発明によれば、導電性筐体単体での電磁特性評価により、前記導電性筐体の内部装置の設計・試作前に導電性筐体自身の電磁特性評価が可能である。
また、本発明によれば、導電性筐体自身の電磁特性と、導電性筐体に流入する電気的エネルギーの位置関係を比較することにより、導電性筐体を励振しやすい給電位置を特定することが可能であり、これを除くような適正な導電性筐体の設計を実現できる。
本発明に係る導電性筐体(導電性シールド筐体)の電磁特性評価方法及びその評価装置の実施の形態について図面を用いて説明する。
ところで、電子装置や回路基板(電子基板)などの設計終了後に導電性筐体に大きな設計変更を加えることは困難であり、コストも増大するため、本発明においては設計又は試作の段階で前記導電性筐体自身を単体で電磁特性を評価し、該評価結果を前記導電性筐体の設計にフードバックして設計変更を可能にすると共にコスト低減を図ることにある。
[第1の実施の形態]
まず、本発明に係る設計又は試作の段階で導電性筐体(導電性シールド筐体)単体での電磁特性を評価する第1の実施の形態について図1乃至図5を用いて説明する。
設計又は試作の段階で導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価するために、図1に示すように、被測定筐体(導電性シールド筐体)101を伝播して電磁界を発生するための給電プローブ102は、被測定筐体(導電性シールド筐体)101に組み込まれる回路基板や電子装置(電子デバイス)(図示せず)等が被測定シールド筐体101に接続される任意の接続部(例えば接続ネジ部)103に設置して構成される。そして、接続部103に対して電流を発生させるように構成される給電プローブ102は、高周波信号発生装置201を接続して構成される。その結果、高周波信号発生装置201から300MHz〜1GHzの電流が給電プローブ102に給電されて接続部103の周りに磁界を発生させて接続部103の軸方向に電流等の電気エネルビーを誘起させる。該誘起された電流等の電気的エネルギーは被測定シールド筐体101を伝播し、該被測定シールド筐体101から発生した電磁界としての電磁波が空気中に放出されて伝播される。
該空気中に放出されて伝播された電磁波を受信する受信アンテナ204は増幅器202等を介してスペクトラムアナライザ203に接続される。そして、該スペクトラムアナライザ203と上記高周波信号発生装置201とは、制御を行い、記録媒体を有するコンピュータ301に接続される。
即ち、被測定シールド筐体101から発生した電磁界としての電磁波が受信アンテナ204で受信されて増幅器202などを介しスペクトラムアナライザ203で図4のように放射電界強度[dBμV/m]で示される周波数特性を得、この得られた測定データをコンピュータ301内の記録媒体等に保存する。
図2には、給電プローブ102の実施例を示す。給電プローブ102は接続部103に対して電流を発生させるように導線503を円環状に巻回させて配置して構成される。さらに、給電プローブ102は、同軸ケーブル502の信号導体と接地導体との間にコネクタ501を介して接続して構成される。該構成により、給電プローブ102の導線503には、高周波信号発生装置201から300MHz〜1GHzの電流が給電され、給電プローブ102の周りに磁界を発生させる。この給電プローブ102を任意の接続部103に設置することによって、図3に示すように、給電プローブ102によって発生する磁界は、任意の接続部(例えば接続部ネジ)103の軸方向に電流等の電気的エネルギーを誘起させることになる。この電流等の電気的エネルギーは被測定シールド筐体101を伝播し、被測定筐体101を共振させ被測定筐体101が電磁界を発生する。電磁波は空気中を伝播し受信アンテナ204へ到達し、増幅器202などを介しスペクトラムアナライザ203で図4に示すような放射電界強度で示される周波数特性が得られる。該給電位置(接続部の位置)及び該得られた測定データ(放射周波数特性)をコンピュータ301内の記録媒体等に保存する。放射周波数特性として、図1に示す如く給電プローブ102を接続する(設置する)接続位置(接続部の位置:給電位置)aにおいては図4に示すように約120MHzにおいて強い電界強度が得られ、図5に示す如く給電プローブ102を接続する(設置する)接続位置(接続部の位置:給電位置)bにおいては図4に示すように約520MHzにおいて強い電界強度が得られることが分る。
即ち、給電プローブ102を設置する給電位置により被測定筐体(被測定シールド筐体)101上の電流経路が異なり、図4に示すように放射周波数特性が異なることになる。
そこで、コンピュータ301は、記憶媒体に記憶した被測定筐体(被測定シールド筐体)101の給電位置と放射周波数特性との関係を比較することにより、不要電磁波規制の該当周波数帯域と被測定シールド筐体101の不要電磁波を放射しやすい周波数とが一致しないように、被測定シールド筐体101への電子装置、回路基板などを接続させる(取り付ける又は組み付ける)ための接続部(例えば接続部ネジ)103の設計位置を決定することができる。
以上説明したように、本発明に係る第1の実施の形態によれば、被測定シールド筐体上において給電プローブを設置する給電位置を任意に変えることによって導電性シールド筐体自身を単体で電磁周波数特性を評価し、該評価結果を前記導電性筐体の設計にフードバックして設計変更を可能にすると共にコスト低減を図ることが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る設計又は試作の段階で導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価する第2の実施の形態について図6乃至図8を用いて説明する。
本発明に係る第2の実施の形態は図6に示すように構成し、被測定シールド筐体の周波数応答を測定するものである。
ネットワークアナライザ207等を介して接続した給電プローブ102を被測定筐体101への電子装置、回路基板などを接続させる(取り付ける)ための接続部(例えば接続部ネジ)103に接続する。ネットワークアナライザ207には被測定筐体近傍を走査可能である走査用ステージ401を持つ受信アンテナ402を接続する。近傍とは、被測定筐体101と受信アンテナ402の距離rがr≦λ/(2π)を満たす距離を示す。
被測定筐体101の例えば接続部ネジ103に給電プローブ102を設置し、ネットワークアナライザ207で反射特性を測定する。図7には得られた反射特性を示す。この測定データはコンピュータ301などの記憶媒体に記憶する。
更に、受信アンテナ401および走査用ステージ401を用いて筐体表面近傍を走査し通過特性を測定する。図8には得られた通過特性を示す。この測定データは、受信アンテナ402の位置情報と共にコンピュータ301などの記憶媒体に記憶する。
被測定筐体101の間隙部403、404からもれ出る電磁エネルギーは間隙部の大きさ、電流の向き等によって共振周波数が異なる為、図8に示すように通過特性は受信アンテナ402の位置によって異なる。そこで、受信アンテナ402を被測定筐体101に対して相対的に走査し通過特性を測定することで、間隙部403,404等から放射される電磁エネルギーの周波数がわかり、また位置情報を同時に記憶することで被測定筐体101上の不要放射源の位置特定が可能である。
給電プローブ102を他の接続部(例えば接続部ネジ)に設置した場合、及び給電数を変えた場合についても同様に測定する。コンピュータ301に記憶した被測定筐体101の給電位置と反射特性(反射電磁特性)および通過特性(通過電磁特性)を比較し、不要電磁波規制の該当周波数帯域が被測定筐体101が不要電磁波の放射しやすい周波数と一致しないよう、筐体基板と被測定筐体101との接続部(例えば接続部ネジ)103の位置及び接続部(例えば接続部ネジ)の本数を決定することが可能である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明に係る設計又は試作の段階で導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価する第3の実施の形態について図9を用いて説明する。第3の実施の形態は第1の実施の形態において被測定筐体101の接続部ネジ等の接続部(取付部)103の複数箇所に給電する場合の実施形態である。
複数箇所の接続部ネジ等の接続部103に給電プローブ102を設置し、高周波信号発生装置201から所望の周波数帯域の電流を給電プローブ102に供給し、接続部ネジ等の接続部103の複数箇所に電流等の電磁界を誘起する。
複数箇所の接続部ネジ等の接続部に流れる電流が被測定筐体101上を伝播し被測定筐体101を励振し、被測定筐体101から放射電磁波を発生する。放射電磁波は空気中を伝播し受信アンテナ204へ到達し、増幅器202などを介しスペクトラムアナライザ203で測定し放射特性を得、該得られた被測定筐体101の測定データをコンピュータ301の記憶媒体等に保存する。
給電箇所及び、接続数を変えて測定を行い、給電箇所、接続数、及びそれぞれの放射特性の測定データをコンピュータ301の記憶媒体等に保存する。そして、コンピュータ301は測定結果を比較することにより、被測定筐体101において給電プローブ102が設置される放射に支配的な接続箇所(給電箇所)や接続数の条件を導くことができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明に係る設計又は試作の段階で導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価する第4の実施の形態について図10を用いて説明する。第4の実施の形態は、第1の実施の形態において被測定筐体101の接続部ネジ等の接続部103にスイッチ205を介して複数箇所に給電する場合の実施の形態である。
高周波信号発生装置201からスイッチ205を介して所望の周波数帯域の信号を給電プローブ102に電流を供給する。給電プローブ102の周りに磁界を発生させ、この給電プローブ102を接続部103の少なくとも1箇所以上に設置し、電流等の電気的エネルギーを誘起する。
接続部103に流れる電流等の電気的エネルギーが被測定筐体101上を伝播して被測定筐体101を励振し、被測定筐体101が電磁界を発生する。電磁波は空気中を伝播し受信アンテナ204へ到達する。受信アンテナ204から増幅器202などを介しスペクトラムアナライザ203で放射電磁特性を得る。被測定筐体1010の測定結果は、記憶媒体であるコンピュータ301に保存する。
給電箇所及び、接続数をスイッチ205を用いて変えて測定を行う。給電箇所、接続数、及びそれぞれの放射電磁特性の測定データをコンピュータ301に保存し、該保存した結果を比較することにより、放射に支配的な給電箇所および接続点数がわかる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明に係る設計又は試作の段階で導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価する第5の実施の形態について図11を用いて説明する。第5の実施の形態は、第1の実施の形態において、被測定筐体101に別の筐体若しくは導電性物質である内部筐体104を有する場合の実施の形態である。
高周波信号発生装置201から所望の周波数帯域の電流を給電プローブ102に供給し、給電プローブ102の周りに磁界を発生させる。この給電プローブ102を内部筐体104の接続部(例えば接続部ネジ)の少なくとも1箇所以上に設置し、電流等の電気的エネルギーを誘起する。接続部に流れる電流等の電気的エネルギーはは内部筐体104上を伝播し、被測定筐体101との接続部に設置した受信プローブ105を励振し、更に被測定筐体101に伝播し、被測定筐体101から電磁界を発生する。
受信プローブ105に励起した信号は増幅器202などを介しスペクトラムアナライザ203等で電流値を測定し、記憶媒体であるコンピュータ301で測定データを保存する。
電磁波は空気中を伝播し受信アンテナ204へ到達する。受信アンテナ204から増幅器202などを介し、スペクトラムアナライザ203で放射電磁特性を得る。測定結果をコンピュータ301に保存する。
給電箇所及び、接続数を変えて測定を行う。給電箇所、接続数、及びそれぞれの放射特性の測定データをコンピュータ301に保存する。そして、コンピュータ301は測定結果を比較することにより、放射に支配的な箇所および接続点数がわかる。
なお、図11では内部に筐体があることを想定したが、被測定筐体101の外部に筐体が接続する場合や、筐体が複数接続された場合にも、同様に測定が可能である。
また、給電プローブの設置位置は内部筐体ではなく、内部筐体と被測定筐体との接続部、もしくは被測定筐体であっても良い。
[第6の実施の形態]
次に、本発明に係る設計又は試作の段階で導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価する第6の実施の形態について図12を用いて説明する。第6の実施の形態は、図12に示すように高周波信号発生装置201に送信アンテナ206を接続する。被測定筐体101には接続部(例えば接続部ネジ)103に受信プローブ104を接続する。受信プローブ104は増幅器202などを介し、スペクトラムアナライザ等の周波数特性測定器203に接続し、更に記憶媒体であるコンピュータ301に接続する。
高周波信号発生装置201から所望の周波数帯域の信号を送信アンテナ206に供給し、被測定筐体101に向かって電磁波を放射する。電磁波は空気中を伝播し、被測定筐体101を励振し、被測定筐体101上を電流となって流れる。この電流は被測定筐体101接続部(例えば接続部ネジ)103等に流れ込む。
接続部(例えば接続部ネジ)103に発生した電流は接続部103近傍に磁界を発生させるため、図2のような受信プローブ104を設置し、増幅器202を介しスペクトラムアナライザ203等を用いて電流の周波数特性を測定する。この測定データをコンピュータ301等に記憶する。
受信プローブ104の位置を変更し、同様に測定を行い、測定位置と測定結果をコンピュータ301の記憶媒体に記憶する。また、受信プローブ104を複数箇所において測定しても良い。測定結果から外部からの放射に対して励振しやすい箇所および接続点数がわかる。
[第7の実施の形態]
次に、本発明に係る設計又は試作の段階で少なくとも導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価して導電性シールド筐体の不要電磁波放射量が許容値を満足するように回路基板や電子装置(図示せず)等を導電性シールド筐体に組み込んで製造する第7の実施の形態について図13を用いて説明する。
図13は本発明に係る手法を用いた第7の実施の形態である製造方法のフローチャートを示す。回路基板、装置設計と並列処理で、筐体設計(ステップS01)及び筐体試作(ステップS02)を行なう。筐体試作終了後にフローチャート中ステップ(S03)においてコンピュータ301は上記第1及び第2の実施の形態で説明した測定手法を用いて筐体単体の電磁界特性評価を行なう。そして、コンピュータ301はステップ(S04)において筐体の不要電磁波の放射量が許容値を満足するかしないかを判定し、満足する場合には筐体単体の設計及び試作がOKであるということを示すことになる。
コンピュータ301がステップ(S04)において筐体の不要電磁波の放射量が許容値を満足しないと判定した場合にはコンピュータ301は、筐体電磁界特性評価(S03)において、筐体設計及び筐体試作に基づいて取得される放射源位置座標とCAD座標とを合成し、該合成された放射源位置座標とCAD座標とを画像表示し(S06)、該表示された測定結果を用いて不要放射の原因部位、及び接続部(例えば接続部ネジ)の本数などの変更部位を決定することにより(S07)、筐体自身の適正設計を行なうことが可能である。即ち、コンピュータ301は、任意に設定した電磁界値を超えた給電位置a,bの座標及び間隙部1,2の位置の座標を記憶し、該記憶座標情報と導電性筐体101のCAD座標情報とを1対1に対応させ、図8に示すように、前記導電性筐体101のCAD座標上に電磁界値を表示するように構成される。
また、ステップS04において導電性シールド筐体単体の設計及び試作において不要電磁波放射量が許容値を満足した場合、さらに、該筐体に組み込む回路基板や電子装置の設計(S11)及び試作(S12)を行い、該行われた回路基板や電子装置について前記所定の接続部に取り付け(組み付け)、コンピュータ301は、第1及び第2の実施の形態に従って回路基板や電子装置の電磁界特性評価を行う(S13)。コンピュータ301は、さらに、ステップS14において、回路基板や電子装置の不要電磁波放射量が許容値を満足するか否かを判定し、満足する場合にはステップS21において回路基板や電子装置を単体で不要電磁波放射量が許容値を満足する筐体に組み込むことが可能となる。
なお、ステップS14において、回路基板や電子装置の不要電磁波放射量が許容値を満足しない場合にはステップS11に戻り、回路基板や電子装置を再設計して再試作する必要がある。
[第8の実施の形態]
次に、本発明に係る設計又は試作の段階で少なくとも導電性シールド筐体単体での電磁特性を評価して導電性シールド筐体の不要電磁波放射量が許容値を満足するように回路基板や電子装置(図示せず)等を導電性シールド筐体に組み込んで製造する第8の実施の形態について図14を用いて説明する。本発明に係る第8の実施の形態において、第7の実施の形態と相違する点は、第1〜第7の実施の形態の筐体評価測定手法の何れかを行って被測定筐体単体の評価結果をコンピュータ301の記憶媒体に記憶する際、該評価結果をデータベース化することにある(S31)。このように被測定筐体単体の評価結果をデータベース化することにより、コンピュータ301は、ステップS04において被測定筐体の不要電磁波放射量が許容値を満足しなかった場合、被測定筐体において該当周波数で励振しやすい寸法、構造を検索することが可能となる。また、被測定筐体の寸法、構造から励振しやすい周波数を検索することが可能となる。
本発明に係る導電性筐体の電磁特性評価装置の第1の実施の形態を示す概略構成図であり、給電プローブを接続位置aに接続した場合を示す図である。 本発明に係る導電性筐体の接続部に設置する電磁界プローブの一実施例を示す説明図である。 本発明に係る導電性筐体の接続部に設置する電磁界プローブの接続方法の一実施例を示す説明図である。 図1及び図2に示す第1の実施の形態において導電性筐体から測定される放射電磁特性の一実施例である周波数[MHz]と電界強度[dBμV/m]との関係を示す図である。 図1と同様に、本発明に係る導電性筐体の電磁特性評価装置の第1の実施の形態を示す概略構成図であり、給電プローブを接続位置bに接続した場合を示す図である。 本発明に係る導電性筐体の電磁特性評価装置の第2の実施の形態を示す概略構成図である。 図6に示す第2の実施の形態において導電性筐体から測定される反射電磁特性の一実施例である周波数[MHz]と反射特性[dB]との関係を示す図である。 図6に示す第2の実施の形態において導電性筐体から測定される通過電磁特性の一実施例である周波数[MHz]と通過特性[dB]との関係を示す図である。 本発明に係る導電性筐体の電磁特性評価装置の第3の実施の形態を示す概略構成図である。 本発明に係る導電性筐体の電磁特性評価装置の第4の実施の形態を示す概略構成図である。 本発明に係る導電性筐体の電磁特性評価装置の第5の実施の形態を示す概略構成図である。 本発明に係る導電性筐体の電磁特性評価装置の第6の実施の形態を示す概略構成図である。 本発明に係る回路基板や電子装置等を導電性筐体に組み込んで製造する第7の実施の形態を示すフローチャートである。 本発明に係る回路基板や電子装置等を導電性筐体に組み込んで製造する第8の実施の形態を示すフローチャートである。
符号の説明
101…被測定筐体(導電性筐体)、102…給電プローブ、103…接続部(接続ネジ部)、201…高周波信号発生装置、202…増幅器、203…スペクトラムアナライザ、204…受信アンテナ、205…スイッチ、206…送信アンテナ、207…ネットワークアナライザ、301…コンピュータ、401…走査用ステージ、402…受信アンテナ、403…間隙部1、404…間隙部2、501…コネクタ、502…同軸ケーブル、503…導線。

Claims (6)

  1. 高周波信号発生装置で発生した所望の周波数の電気的エネルギーを給電プローブを用いて導電性筐体における接続部に給電して前記導電性筐体に前記電気的エネルギーを伝播させて前記導電性筐体を励振し、該励振された前記導電性筐体からの放射電磁特性を前記導電性筐体の外部に設置された受信アンテナで受信して測定することを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法。
  2. 高周波信号発生装置で発生した所望の周波数の電気的エネルギーを給電プローブを用いて導電性筐体における接続部に給電して前記導電性筐体に前記電気的エネルギーを伝播させて前記導電性筐体を励振し、該励振された前記導電性筐体からの反射電磁特性を測定して前記導電性筐体の共振特性を得ることを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法。
  3. 高周波信号発生装置で発生した所望の周波数の電気的エネルギーを給電プローブを用いて導電性筐体における接続部に給電して前記導電性筐体に前記電気的エネルギーを伝播させて前記導電性筐体を励振し、該励振された前記導電性筐体の近傍を走査可能である走査用ステージに設けられた受信アンテナで前記導電性筐体の近傍の電磁界エネルギーを受信して前記導電性筐体の通過電磁特性を測定することを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法。
  4. 前記給電プローブを用いて給電する前記導電性筐体における接続部は複数箇所で構成することを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の導電性筐体の電磁特性評価方法。
  5. 前記導電性筐体の内部又は外部に、別の筐体若しくは導電性物質を有し、該別の筐体若しくは導電性物質、前記導電性筐体のいずれかの接続部に前記給電プローブを用いて前記電気的エネルギーを給電することを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の導電性筐体の電磁特性評価方法。
  6. 導電性筐体に対して送信アンテナから電磁エネルギーを与え、前記導電性筐体の接続部に設けられた受信プローブで電気的エネルギーを検出して外部からの放射電磁波による前記導電性筐体の接続部に与える周波数特性を評価することを特徴とする導電性筐体の電磁特性評価方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102981028A (zh) * 2012-11-02 2013-03-20 财团法人台湾电子检验中心 近场电磁探针
JP7061819B1 (ja) * 2021-04-02 2022-05-02 マイクロ波化学株式会社 マイクロ波の漏洩検出方法、マイクロ波の漏洩検出装置、及びセンサ装置
WO2022211132A1 (ja) * 2021-04-02 2022-10-06 マイクロ波化学株式会社 マイクロ波の漏洩検出方法、及びマイクロ波の漏洩検出装置

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