JP2009137310A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベクトル制御と矩形波制御のモータの駆動方法を切り替えた際に発生するトルク変動や過電流を防止することにより、駆動方法の切り替え時においてもハンドル操舵に違和感を与えることがなく、モータ騒音が大きくならない電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリング機構に操舵補助力を付与するモータを制御する電流指令値に基づいてベクトル制御を行うためのベクトル指令値を生成するベクトル指令値生成部と、電流指令値に基づいて矩形波制御を行うための矩形波指令値を生成する矩形波指令値生成部と、ベクトル指令値又は矩形波指令値を前記モータの角速度に基づいて切り替える切替スイッチとを具備する電動パワーステアリング装置において、切替スイッチによる切り替えが行われた際、モータを制御する信号のレイトリミットを行うレイトリミッタをモータの制御経路に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、操舵系に操舵補助力を付与するモータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置に関し、特にモータ回転数(角速度)によって電流指令値の生成方法をベクトル指令値生成部と矩形波指令値生成部の間で切り替える際に、モータに流れる実電流の急激な変化を抑制するために、電流指令値の変動速度を制限(レイトリミット)するようにした電動パワーステアリング装置に関する。
車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシストトルク(操舵補助力)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、電流指令値とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図7に示して説明すると、ステアリングホイール(ハンドル)101のコラム軸(ステアリングシャフト)102は減速ギア103、ユニバーサルジョイント104A及び104B、ピニオンラック機構105を経て操向車輪のタイロッド106に連結されている。コラム軸102には、ステアリングホイール101の操舵トルクを検出するトルクセンサ110が設けられており、ステアリングホイール101の操舵力を補助するモータ120が減速ギア103を介してコラム軸102に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット130には、バッテリ113から電力が供給されると共に、イグニションキー111を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット130は、トルクセンサ110で検出された操舵トルクTと車速センサ112で検出された車速Vとに基づいてアシスト(操舵補助)指令の電流指令値Irefの演算を行い、演算された電流指令値Irefに基づいてモータ120に供給する電流を制御する。
コントロールユニット130は主としてCPU(又はMPUやMCU)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと、図8のようになる。先ず、トルクセンサ110で検出された操舵トルクTと、車速センサ112で検出された車速Vとがアシストマップ141に入力され操舵補助指令値Iaが算出される。さらに、補償値演算部145で演算される補償値Cm、例えば収斂性演算部142や慣性演算部143で算出された収斂性や慣性などの補償値、検出若しくは推定されたSAT144を加算部146及び147で加算し、求められた補償値Cmを加算部148で操舵補助指令値Iaに加算してトルク指令値Trefを算出する。そして、トルク指令値Trefに基づいて電流指令値演算部149で電流指令値Irefが決定され、フィードバック用の減算部154に入力される。上述した操舵トルクT、車速V及び補償値Cmに基づいて電流指令値Irefを決定する処理部分が、電流指令値決定部140となっている。
減算部154で求められたモータ電流Imとの偏差ΔIは、電流制御部150としての比例積分制御部に入力される。この例では、比例ゲインKpである比例項152と、積分ゲインKiである積分項151とに入力される。比例項152の出力と積分項151の出力とは加算部153で加算され、電圧指令値Vrefが出力される。PWM制御部161は電圧指令値Vrefを入力し、インバータ162へのPWM信号を出力することにより、電圧指令値Vrefに基づいたPWM信号がインバータ162へ入力される。インバータ162は、そのPWM信号に基づいてモータ20へモータ電流Imを供給する。
一方、モータ120へ供給されるモータ電流Imは電流検出器163で検出され、電流指令値Irefと共に減算部154へ入力される。減算部154では、それらの偏差ΔI=Iref−Imが算出され、偏差ΔIが0となるようにモータ120が駆動制御される。
従来、このような電動パワーステアリング装置では、トルク指令値Tref、モータに付設された位置検出センサで検出されたモータの回転角度θ及び角速度ωに基づいてベクトル制御を行うための電流指令値を決定している。ベクトル制御を行うためには、モータの低速回転時においてもモータの回転位置を正しく検出する必要があるため、位置検出センサとしてレゾルバやエンコーダを用いている。
しかし、レゾルバやエンコーダは高価な部品であるため、電動パワーステアリング装置を安価に製造するときの障害となる。そこで、安価なモータ位置検出センサを用いるにも拘らず、優れたモータ制御を行うことのできる電動パワーステアリング装置が特開2006−81230号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1に開示されている電動パワーステアリング装置では、電流指令値を生成するために、ベクトル指令値生成部と矩形波指令値生成部とを具備しており、これら2つの指令値生成部の内どちらの指令値生成部を用いるかは、モータの回転速度に応じて切替スイッチによって切り替えるようにしている。位置検出センサとしては安価なホールセンサを用いており、ホールセンサからの信号は回転数算出部に入力され、モータの角速度ωとモータの回転角度θが算出される。ベクトル指令値生成部は、これらの算出値とトルク指令値に基づいて電流指令値を算出している。一方、矩形波指令値生成部にはホールセンサの信号が直接入力される。このため、モータの回転速度が低速になって、回転数算出部の出力誤差が大きくなっても、矩形波制御回路は影響を受けないようになっている。
モータの角速度ωは、矩形波−ベクトル切替判定部にも入力されており、矩形波−ベクトル切替判定部は、モータの回転速度が高速のときは、切替スイッチをベクトル指令値生成部に連結させ、モータの回転速度が低速の時は、切替スイッチを矩形波指令値生成部に連結させている。このように、モータの低速回転時に矩形波制御によって電流指令値を生成することによって、安価な位置検出センサによってモータ制御ができるようになっている。
特開2006−81230号公報
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、モータの回転数が所定の閾値を超えると、ベクトル制御と矩形波制御のモータの駆動方法を瞬時に切り替えるようにしている。このため、駆動方法の切り替えを行った直後、稀に電流指令値と実電流の偏差が大きくなる場合がある。この場合、電流制御部に不連続な信号が入るため、出力が不安定になりオーバーシュートなどを起こす。その結果、電流の急変により、トルク変動が発生し運転者が異音を感じるという問題がある。また、電流指令値が大きいときに駆動方法を切り替えると過電流が発生し、コントロールユニットなどの回路にダメージを与えるという問題がある。
本発明は上述のような事情によりなされたものであり、本発明の目的は、ベクトル制御と矩形波制御のモータの駆動方法を切り替えた際に発生するトルク変動や過電流を防止することにより、駆動方法の切り替え時においてもハンドル操舵に違和感を与えることがなく、モータ騒音が大きくならない電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は、少なくとも操舵トルクに基づいてステアリング機構に操舵補助力を付与するモータを制御する電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてベクトル制御を行うためのベクトル指令値を生成するベクトル指令値生成部と、前記電流指令値に基づいて矩形波制御を行うための矩形波指令値を生成する矩形波指令値生成部と、前記ベクトル指令値又は矩形波指令値を前記モータの角速度に基づいて切り替える切替スイッチとを具備し、前記ベクトル指令値又は前記矩形波指令値が電流制御部を経てPWM制御され、PWMで前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、前記切替スイッチによる切り替えが行われた際、前記モータを制御する信号のレイトリミットを行うレイトリミッタが前記モータの制御経路に設けられていることによって達成される。
本発明の上記目的は、前記レイトリミッタが前記電流制御部の前段に設けられていることによって、或いは前記レイトリミッタが前記PWM制御の前段に設けられていることによって、或いは前記レイトリミッタが前記切替スイッチの後段に設けられていることによって、或いは前記操舵トルク、前記電流指令値、前記電流指令値とモータ電流との偏差又は前記モータ電流を入力するレイトリミッタ指令部を設け、前記レイトリミット指令部により前記レイトリミッタのレイトリミット量を算出することによって、或いは前記レイトリミッタ指令部は、前記レイトリミッタを作動させるか否かを判定するレイトリミッタ作動判定部と、レイトリミットを行う時間が所定時間になったときレイトリミットを停止するタイマ部とを具備していることによって、或いは前記レイトリミッタを行う際のレイトリミット量が固定値であることによって、或いは前記レイトリミッタ指令部は、前記操舵トルク、前記電流指令値、前記電流指令値とモータ電流との偏差又は前記モータ電流に基づいてレイトリミット量を算出するレイトリミット量算出部を具備していることによって、より効果的に達成される。
本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、ベクトル制御と矩形波制御のモータの駆動方法を切り替えた後の一定時間、電流制御部の出力が急変しないように、電流制御部の出力、電流制御部の入力及び電流指令値といったモータを制御する信号のレイトリミットを行うようにしているので、トルク変動の発生を防止することができる。このため、駆動方法の切り替え時においても、ハンドル操舵に違和感を与えることなく、モータ騒音が大きくならないようにすることができる。また、駆動方法の切り替え時における過電流を防止することができるので、コントロールユニットなどの回路の損傷を防止することができる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置では、レイトリミッタをモータの制御経路に設け、モータの駆動方法をベクトル制御又は矩形波制御に切り替える際に、切り替え後の一定時間、電流制御部の出力が急変しないように、電流制御部の入力値である電流指令値とモータ電流との偏差、電流制御部の出力値である電圧指令値及び電流指令値といったモータを制御する信号のレイトリミットを行うようにしている。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成例を示すブロック図である。
図1において、モータ10には、モータ10のロータ位置を検出するためにホールセンサ11が付設されており、ホールセンサ11からのホール信号Hsは回転数算出部12及び矩形波指令値生成部2に入力され、回転数算出部12でモータ(ロータ)10の回転角度θ及び角速度ωが算出される。
一方、電流指令値演算部1は少なくとも操舵トルクTに基づいて電流指令値Irefを演算し、電流指令値Irefは矩形波指令値生成部2とベクトル指令値生成部3に入力される。矩形波指令値生成部2は、電流指令値Irefとホールセンサ11からのホール信号Hsに基づいて矩形波指令値Isrefを生成し、生成した矩形波指令値Isrefを切替スイッチ4の接点4aに入力する。ベクトル指令値生成部3は、電流指令値Irefと、回転数算出部12で算出された回転角度θ及び角速度ωに基づいてベクトル指令値Ivrefを生成し、生成したベクトル指令値Ivrefを切替スイッチ4の接点4bに入力する。切替スイッチ4は、切替信号SWに応じて接点4a、4bを切替えられ、減算部5への入力を矩形波指令値Isref或いはベクトル指令値Ivrefに切替えている。
また、矩形波−ベクトル切替判定部13は、角速度ωに基づいて減算部5に入力する電流指令値Iarefとして、矩形波指令値Isrefを用いる矩形波制御か、ベクトル指令値Ivrefを用いるベクトル制御かの判定を行って切替信号SWを出力する。即ち、矩形波―ベクトル切替判定部13は、モータ10の角速度ωが所定角速度(スレッショルド)ωより小さい場合は矩形波制御を行い、モータ10の角速度ωが所定角速度ω以上の場合はベクトル制御を行うように判定し、矩形波制御の場合は切替信号SWによって接点4aに接続し、ベクトル制御の場合は切替信号SWによって接点4bに接続する。
減算部5では、電流検出器9で検出されたモータ電流Imと、切替スイッチ4からの電流指令値Iarefとの偏差ΔI=Iaref−Imが算出され、偏差ΔIはレイトリミッタ14に入力される。レイトリミッタ14はレイトリミッタ指令部20からのレイトリミット指令値RLによって制御される。レイトリミッタ指令部20はレイトリミッタ作動判定部21と、レイトリミット量算出部22と、タイマ部23とから構成され、レイトリミッタ指令部20には操舵トルクT、電流指令値Iref、偏差ΔI、モータ電流Im及び切替信号SWが入力されている。レイトリミッタ作動判定部21は、矩形波−ベクトル切替判定部13からの切替信号SWに基づいてベクトル制御から矩形波制御に切り替わったとき、又は矩形波制御からベクトル制御に切り替わったときに、レイトリミッタ14を作動させるようにレイトリミット指令値RLを出力する。また、レイトリミット量算出部22は、操舵トルクT、電流指令値Iref、偏差ΔI、モータ電流Imのレイトリミット量算出信号に基づいて、レイトリミットを行う際のレイトリミット量alを算出する。
なお、レイトリミット量alは、許容できる偏差ΔIの変化量の上限値であり、偏差ΔIの変化量がレイトリミット量alを超える場合にレイトリミットを行うようにする。タイマ部23は、レイトリミッタ14を作動させてから経過した時間が所定時間tに達したとき、レイトリミッタ14を停止するようにする。つまり、所定時間だけレイトリミットを行う。
レイトリミット量算出部22が、例えば操舵トルクTに基づいてレイトリミット量alを算出する場合、以下の原理に従ってレイトリミット量alを算出するようにする。即ち、操舵トルクTが小さい場合、電流指令値Irefが小さくなり、その結果モータ電流Imが小さくなる。モータ電流Imが小さいと、ベクトル制御から矩形波制御に切り替わったとき、又は矩形波制御からベクトル制御に切り替わったときの偏差ΔIの変化量は小さくなり、オーバーシュートなどが発生しにくい。従って、操舵トルクTが小さいときは、レイトリミッタ14によってレイトリミットを行う必要性は低いので、レイトリミット量alを大きくする。例えば、レイトリミット量alの算出には、下記数1で示されるような算出式を用いる。
(数1)
al=(−α)×T+β
ただし、αは正の定数、βは正の定数である。
レイトリミット量alの算出を電流指令値Irefに基づいて行う場合も、操舵トルクTに基づいて行う場合と同様に、電流指令値Irefが小さいときにレイトリミット量alを大きくなるようにする。レイトリミット量alの算出をモータ電流Imに基づいて行う場合も、同様にモータ電流Imが小さいときにレイトリミット量alを大きくなるようにする。レイトリミット量alの算出を偏差ΔIに基づいて行う場合、偏差ΔIが大きいときに電流のオーバーシュートが発生しやすいので、偏差ΔIが大きいときにレイトリミット量alを小さくなるようにする。なお、数1は一次式であるが、一次式でなくても上記原理に従う式であれば良い。
レイトリミッタ作動判定部21がレイトリミッタ14を作動させるように判定した場合、レイトリミット量算出部22で算出されたレイトリミット量alに応じたレイトリミット指令値RLをレイトリミッタ14に入力し、レイトリミッタ14は偏差ΔIのレイトリミットを行う。レイトリミットの時間はタイマ部23で計測され、レイトリミッタ14を作動させてから所定時間tが経過したとき、タイマ部23はレイトリミッタ14によるレイトリミットを終了する。
レイトリミッタ14から出力される偏差ΔIlは電流制御部6に入力され、比例積分制御が行われて電圧指令値Vrefが出力される。電圧指令値Vrefが入力されるPWM制御部7は、インバータ8へのPWM信号を出力することにより、電圧指令値Vrefに基づいたPWM信号がインバータ8に入力され、インバータ8はPWM信号に基づいてモータ10へモータ電流Imを供給する。
次に、レイトリミットを行う動作例を図2のフローチャートを参照して説明する。
矩形波−ベクトル切替判定部13は角速度ωを所定角速度ωと比較することにより、モータの駆動方法をベクトル制御又は矩形波制御に切り替える判定を行う(ステップS1)。例えば、角速度ωが所定角速度ω以上の状態から所定角速度ωより小さい状態に変わった場合、矩形波−ベクトル切替判定部13はベクトル制御から矩形波制御に切り替えるように切替信号SWを出力し、切替スイッチ4の接点を“4b”から“4a”に切替え、減算部5への入力をベクトル指令値Ivrefから矩形波指令値Isrefに切り替える。逆に、角速度ωが所定角速度ωより小さい状態から所定角速度ω以上の状態に変わった場合、矩形波−ベクトル切替判定部13は矩形波制御からベクトル制御に切り替えるように切替信号SWを出力し、切替スイッチ4の接点を“4a”から“4b”に切替え、減算部5への入力を矩形波指令値Isrefからベクトル指令値Ivrefに切り替える。
矩形波−ベクトル切替判定部13の切替信号SWはレイトリミッタ指令部20にも入力され、レイトリミット量算出部22は操舵トルクT、電流指令値Irefなどのレイトリミット量算出信号を取得し(ステップS2)、レイトリミット量算出部22はレイトリミット量算出信号に基づいてレイトリミット量alを算出する(ステップS3)。レイトリミット作動判定部21はレイトリミッタ14を作動させ、レイトリミッタ14は算出されたレイトリミット量alによるレイトリミット指令値RLに基づいて、偏差ΔIのレイトリミットを行う(ステップS4)。
タイマ部23はレイトリミットの開始から時間を計測し、レイトリミットの時間が所定時間tを経過したか否かの判定を行い(ステップS5)、所定時間tを経過した場合、タイマ部23によってレイトリミッタ14は停止され、レイトリミットは解除される(ステップS6)。
図3(a)は矩形波制御のときの電流波形の一例を示しており、図3(b)はベクトル制御のときの電流波形の一例を示している。また、図4は例として、ベクトル制御から矩形波制御に切り替えたときの電流波形の一例を示しており、図4(a)はレイトリミットを行わない場合であり、図4(b)はレイトリミットを行った場合を示している。レイトリミットを行わない場合は、制御の切り替え直後にオーバーシュートが発生しているが、レイトリミットを行うことにより急激な変化分が抑制されるので、オーバーシュートが低減している。このため、レイトリミットを行うことによって、トルク変動が発生することによる異音の発生を防止でき、過電流が発生することによる回路の損傷を防止することができる。
なお、図1の実施形態ではレイトリミット量算出部22を設け、レイトリミットを行う際のレイトリミット量al(レイトリミット指令値RL)を操舵トルクT、電流指令値Iref、偏差ΔI、モータ電流Imのレイトリミット量算出信号に基づいて算出しているが、レイトリミット量算出部22を設けずに、固定値を用いてレイトリミットを行うようにしても良い。
図1の第1実施形態では、電流制御部6の入力である偏差ΔIをレイトリミットするように電流制御部6の前段にレイトリミッタ14を設置しているが、図5に示されるように電流制御部6の後段に設置し、電圧指令値Vrefをレイトリミットするようにしても良い(第2実施形態)。さらに、図6に示されるようにベクトル指令値Ivref又は矩形波指令値Isrefをレイトリミットするように、切替スイッチ4の後段にレイトリミッタ14を設置しても良い(第3実施形態)。要するに、モータの制御経路に、モータを制御する信号をレイトリミットするレイトリミッタを設ければ良い。
第2実施形態及び第3実施形態においても、レイトリミッタ指令部20のレイトリミット量算出部22において、操舵トルクT、電流指令値Iref、偏差ΔI、モータ電流Imのレイトリミット量算出信号に基づいてレイトリミット量alを算出する場合、第1実施形態と同じ原理に基づいてレイトリミット量alを算出する。例えば、操舵トルクTが小さいときに、レイトリミット量alを大きくするなどである。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成例(第1実施形態)を示すブロック図である。 レイトリミットを行う動作例を示すフローチャートである。 矩形波制御の電流波形の一例とベクトル制御の電流波形の一例を示す波形図である。 ベクトル制御から矩形波制御に切り替えた際の電流波形をレイトリミットの有無で比較して示す波形図である。 本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成例(第2実施形態)を示すブロック図である。 本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成例(第3実施形態)を示すブロック図である。 一般的な電動パワーステアリング装置の構成例を示す図である。 電動パワーステアリング装置のコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 電流指令値演算部
2 矩形波指令値生成部
3 ベクトル指令値生成部
4 切替スイッチ
5 減算部
6 電流制御部
7 PWM制御部
8 インバータ
9 電流検出器
10 モータ
11 ホールセンサ
12 回転数算出部
13 矩形波−ベクトル切替判定部
14 レイトリミッタ
20 レイトリミッタ指令部
21 レイトリミッタ作動判定部
22 レイトリミット量算出部
23 タイマ部

Claims (8)

  1. 少なくとも操舵トルクに基づいてステアリング機構に操舵補助力を付与するモータを制御する電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてベクトル制御を行うためのベクトル指令値を生成するベクトル指令値生成部と、前記電流指令値に基づいて矩形波制御を行うための矩形波指令値を生成する矩形波指令値生成部と、前記ベクトル指令値又は矩形波指令値を前記モータの角速度に基づいて切り替える切替スイッチとを具備し、前記ベクトル指令値又は前記矩形波指令値が電流制御部を経てPWM制御され、PWMで前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記切替スイッチによる切り替えが行われた際、前記モータを制御する信号のレイトリミットを行うレイトリミッタが前記モータの制御経路に設けられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記レイトリミッタが前記電流制御部の前段に設けられている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記レイトリミッタが前記PWM制御の前段に設けられている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記レイトリミッタが前記切替スイッチの後段に設けられている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記操舵トルク、前記電流指令値、前記電流指令値とモータ電流との偏差又は前記モータ電流を入力するレイトリミッタ指令部を設け、前記レイトリミッタ指令部により前記レイトリミッタのレイトリミット量を算出する請求項1乃至4のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記レイトリミッタ指令部は、前記レイトリミッタを作動させるか否かを判定するレイトリミッタ作動判定部と、前記レイトリミットを行う時間が所定時間になったとき前記レイトリミットを停止するタイマ部とを具備している請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記レイトリミットを行う際の前記レイトリミット量が固定値である請求項5又は6に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記レイトリミッタ指令部は、前記操舵トルク、前記電流指令値、前記電流指令値とモータ電流との偏差又は前記モータ電流のレイトリミット量算出信号に基づいて前記レイトリミット量を算出するレイトリミット量算出部を具備している請求項5又は6に記載の電動パワーステアリング装置。
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