JP2009135262A - 電子機器冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく電子機器を冷却できる電子機器冷却装置を提供する。
【解決手段】電子機器2を収納するキャビネット10と、キャビネット10の開口部12を閉塞するドア20と、電子機器2を載置する棚板16と、棚板16および/またはキャビネット10の内壁部に設けられた冷媒の蒸発器36と、キャビネット10内にヘリウムを充填可能なヘリウム充填手段40とを備え、キャビネット内20に充填したヘリウムを攪拌させて、電子機器2が発する熱を蒸発器36で冷却する。
【選択図】図2

Description

本発明は、キャビネットに収容された電子機器を冷却する電子機器冷却装置に関する。
一般に、電子機器が収容されるためのキャビネットの空気出口側に空気−水熱交換器を配置し、キャビネットに収容された電子機器に付設したファンで送風される空気を上記空気−水熱交換器で冷却した後、この冷却した空気を室内に放出する電子機器冷却システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の電子機器冷却システムはコンピュータルームに設置され、コンピュータルームに設置されるサーバやネットワーク機器を冷却する。
米国特許出願公開第2006/0232945号明細書
しかしながら、従来の電子機器冷却システムでは、電子機器を冷却する際、ファンの駆動によって電子機器に流入する気体を利用して電子機器を冷却するのみであり、電子機器の冷却効率に改善の余地があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、効率よく電子機器を冷却できる電子機器冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電子機器冷却装置に置いて、電子機器を収納するキャビネットと、前記キャビネットの開口を閉塞するドアと、前記電子機器を載置する棚板と、前記棚板および/または前記キャビネットの内壁部に設けられた冷媒の蒸発器と、前記キャビネット内に空気よりも熱伝導率の高い気体または液体を充填可能な充填手段とを備え、前記キャビネット内に充填した気体または液体を攪拌させて、前記電子機器が発する熱を前記蒸発器で冷却することを特徴とする。
この構成によれば、キャビネット内に空気よりも熱伝導率の高い気体又は液体を充填した状態で、この気体又は液体によって電子機器が発する熱を吸収するため、電子機器が発する熱を効率よく吸収することができる。さらに、この電子機器が発する熱を吸収した気体又は液体を蒸発器によって冷却した後、この冷却によって冷めた気体又は液体によって電子機器を再び冷却するため、効率のよい電子機器の冷却を実現することができる。
ここで、上記構成の電子機器冷却装置において、前記棚板の下面に前記蒸発器を取り付けるようにしてもよい。
この構成によれば、電子機器を載置する棚板に蒸発器を設けることにより、電子機器と蒸発器との距離が縮まり、電子機器を蒸発器によって効率的に冷却することができる。
また、上記構成の電子機器冷却装置において、前記気体または液体を攪拌するファンを備えるようにしてもよい。
この構成によれば、ファンを作動させることにより、キャビネット内で気体又は液体を効率よく攪拌することができる。
また、上記構成の電子機器冷却装置において、前記電子機器が内蔵したファンによって前記気体または液体を攪拌するようにしてもよい。
この構成によれば、電子機器が内蔵したファンによって、キャビネット内で気体又は液体を効率よく攪拌することができる。
また、上記構成の電子機器冷却装置において、前記キャビネットの壁部に断熱材を配置するようにしてもよい。
この構成によれば、断熱材によりキャビネット内の温度が、キャビネットの外部の温度によって上昇することが妨げられ、蒸発器の省力化を図ることができ、コストの削減を実現することができる。
本発明によれば、熱伝導率のよい気体又は液体を媒介として、電子機器と蒸発器との間で熱交換を行うことができるため、電子機器の冷却の効率化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る電子機器冷却装置1の斜視図であり、図2は、電子機器冷却装置1の断面図である。この電子機器冷却装置1は、コンピュータルーム等に1台又は複数台設置され、装置毎にサーバやネットワーク機器等の電子機器2を収納し、収納した電子機器2を冷却する装置である。
電子機器冷却装置1は、図1及び図2に示すように、冷却対象の電子機器2を収納するための箱形のキャビネット10を備えている。このキャビネット10は、収納される電子機器2の規格に合致した大きさを有しており、上面を形成する上壁部11a、正面視左側面を形成する左壁部11b(図1)、右側面を形成する右壁部11c(図1)、裏面を形成する裏壁部11d(図2)及び下面を形成する下壁部11e(図2)を備えている。そして、キャビネット10の前面には開口部12が形成されると共に、キャビネット10の各壁部で囲まれた空間には、電子機器2を収納するための内部空間13(内壁部)が形成されている。
この内部空間13には、下壁部11eの上面に設けられた床板15と、複数(本実施形態では2つ)の棚板16a,16b(以下、棚板16aと棚板16bとを特に区別しない場合は、符号16を付す)とが上下方向に間隔をあけて設けられている。この棚板16a,16bは、冷却対象たる電子機器2が載置されるものであり、左壁部11b及び右壁部11cに形成された支持部(不図示)によって支持されている。この支持部は、左壁部11b及び右壁部11cにおいて上下方向に所定間隔毎に複数設けられており、棚板16a,16bを所望の位置の支持部に配置したり、複数の棚板を内部空間13内に配置したりすることができる。
キャビネット10の前面には、図1に示すように、ドア20が、ドア軸(不図示)を介して開閉自在に設けられている。このドア20は、閉状態時にキャビネット10の開口部12を閉塞し、キャビネット10の内部空間13を完全に密閉し、内部空間13の気密性を確保する構成となっている。具体的には、図1に示すように、ドア20の裏面21(ドア20の閉状態時にキャビネット10に面する側の面)の外縁に沿って、弾力性を有するパッキン22が取り付けられており、ドア20の閉状態時には、このパッキン22がドア20とキャビネット10との間で弾性変形した状態でドア20とキャビネット10との間の間隙を完全に塞ぎ、これにより内部空間13の気密性が確保される。さらに、ドア20の4つの辺のうち、ドア軸が設けられた上下に延在する辺と対向する辺には、図1に示すように、3つのラッチ部材23が上下方向に間隔をあけて設けられており、キャビネット10の前面においてこのラッチ部材23のそれぞれと対応する箇所にはラッチ受け24が設けられている。ドア20の閉状態時は、ドア20をキャビネット10側へ押し付けた状態で、これらラッチ部材23とラッチ受け24が係合され、これにより、ドア20の閉状態の間はパッキン22がドア20に押し付けられて弾性変形した状態が保たれ、ドア20とキャビネット10との間の間隙が塞がれ、内部空間13の機密性が確保される。
このドア20の正面略中央には、図1に示すように、リモートコントローラ30が設けられている。このリモートコントローラ30は、現在のキャビネット10の内部空間13の温度や、設定温度等の各種情報を表示するための表示部31と、電子機器冷却装置1の運転の開始/停止の指示や、設定温度の変更指示、後述するヘリウムの充填の開始指示等の各種指示を行うための操作部32とを備えている。
このリモートコントローラ30には、図示は省略するが、電子機器冷却装置1の各部を制御するための制御回路を備える制御部が接続されている。この制御部は、キャビネット10に設けられた温度センサを介して、キャビネット10の現在の温度を検出し表示部31に表示したり、また、操作部32の操作を検出し、この操作に応じた制御信号を電子機器冷却装置1の各部に送信し、その作動を制御したりする。
また、ドア20、及び、キャビネット10を構成する各壁部は、図2の断面図に示すように(左壁部11b及び右壁部11cは、図2においては不図示)、内部に空洞が形成された面材を備えており、この面材の内部の空洞に断熱材35が充填されている。この断熱材35により、ドア20の閉状態時には、キャビネット10の内部空間13と、キャビネット10の外部とが熱的に遮断され、キャビネット10の外部の温度によって内部空間13の温度が影響を受けることが防止される。
ところで、上述したように電子機器冷却装置1は、キャビネット10に収納した電子機器2を冷却する装置であり、本実施形態では、キャビネット10の内部空間13に蒸発器36a,36b(以下、蒸発器36aと蒸発器36bとを特に区別しない場合は、符号36を付す)を設け、この蒸発器36a,36bによって電子機器2が発する熱を冷却することにより、電子機器2を冷却している。ここで、本実施形態では、電子機器冷却装置1が以下の構成を有することにより、電子機器2の冷却の効率化を実現している。
以下、本実施形態に係る電子機器冷却装置1の電子機器2の冷却構造、及び、電子機器2を冷却する際の動作について順に詳述する。
図1に示すように、キャビネット10の内部空間13に設けられた棚板16a,16bのそれぞれには、棚板16a,16bの全面に亘って上下に貫通した通気孔38が多数形成されており、これにより内部空間13内を上下方向に移動する気体の通気性が確保されている。そして、この棚板16a,16bのそれぞれには、連結部39a,39bを介して、蒸発器36a,36bがねじ止めによって固定されている。この蒸発器36は、例えば、ロールボンド製法による板形状の蒸発器(熱交換器)や、互いに平行に配置されたフィンの間にチューブを通したクロスフィンチューブ形の蒸発器(熱交換器)が適用されるものであり、室外機37に設けられたアキュムレータ、圧縮機、オイルセパレータ、凝縮器、膨張弁、レシーバタンクと、キャビネット10内に設けられた膨張弁(いずれも不図示)とが冷媒配管を介して順次接続されており、これらの機器によって冷凍サイクルが形成されている。この冷凍サイクルには冷媒が加圧封入されており、圧縮機の稼動に応じて冷媒が冷凍サイクルを巡回し、これに伴いこの蒸発器36a,36bが周囲の空気を冷却する構成となっている。
このように、本実施形態では、通気孔38が形成された棚板16の下面に蒸発器36が取り付けられるため、以下の効果を得ることができる。すなわち、被冷却物たる電子機器2と、冷却物たる蒸発器36a,36bとの物理的な距離が近くなり、電子機器2の冷却効率の向上を図ることができる。また、図1に示すように、蒸発器36a,36bが、キャビネット10に収納された複数の電子機器2の上下方向における隙間に介在し、これら電子機器2を冷却する状態となる。すなわち、蒸発器36aが床板15に載置された電子機器2と棚板16aに載置された電子機器2との間に介在しこれら電子機器2を冷却すると共に、蒸発器36bが棚板16aに載置された電子機器2と棚板16bに載置された電子機器2との間に介在しこれら電子機器2を冷却する状態となる。このように、1台の蒸発器36が複数の電子機器2に近接し、これら電子機器2を冷却するため、蒸発器36を増設することなく、効率よく電子機器2を冷却することができる。
また、それぞれの棚板16には、多数の通気孔38が形成されているため、1つの棚板16の下面に取り付けられた蒸発器36とこの棚板16に載置された電子機器2との間における気体を媒介とした熱交換の効率性の向上が図られる。特に、本実施形態では、キャビネット10の内部空間13内に熱伝導率の高い気体を充満しているため、電子機器2と蒸発器36との間の熱交換の効率性の大幅な向上が図られているが、これについては後述する。
さらに、本実施形態の電子機器冷却装置1は、電子機器2の冷却効率を向上するため、ドア20によって内部空間13を密閉した状態で、空気よりも熱伝導率の高い気体を内部空間13に充填可能に構成されると共に、この充填した気体を内部空間13において攪拌可能に構成されており、この内部空間13に充填した熱伝導率の高い気体を媒介として電子機器2と蒸発器36との間で熱交換を行っている。
具体的には、電子機器冷却装置1は、図1及び図2に示すように、空気よりも熱伝導率の高い気体であるヘリウムを、内部空間13に充填するためのヘリウム充填手段40を備えている。このヘリウム充填手段40は、配管41aを介して直列に接続された開閉弁42a及びヘリウムボンベ43と、配管41bを介して直列に接続された開閉弁42b及び真空ポンプ44と、を備えている。このヘリウム充填手段40によって、キャビネット10の内部空間13にヘリウムを充填する際は、まず、ドア20を閉状態とし、キャビネット10の内部空間13を密閉する。そして、開閉弁42aを閉状態とし、開閉弁42bを開状態とした後、真空ポンプ44を作動させる。これにより、内部空間13内に存在する空気を配管41bを介して抜き取り、内部空間13を真空に近い状態にする。その後、開いていた開閉弁42bを閉状態とすると共に、閉じていた開閉弁42aを開状態とし、ヘリウムボンベ43に収容されているヘリウムを配管41aを介して内部空間13に充填する。
ここで、本実施形態では、内部空間13に充填する気体として、ヘリウムを採用している。これは、発明者らの実験によれば、空気の熱伝導率が「0.024W/m・K」であるのに対し、ヘリウムの熱伝導率が「0.152W/m・K」であり、空気と比較してヘリウムの熱伝導率が非常に高く、電子機器2が発する熱を吸収し蒸発器36まで運ぶ気体として好適だからである。特に、ヘリウムは化学的に安定しているため、人体に対して無害であり、電子機器2をメンテナンスする作業者等に対する悪影響を排除することができる。
また、図2に示すように、裏壁部11dには、複数のファン45が設けられている。このファン45は、内部空間13がドア20によって密閉された状態において、内部空間13内に存在する気体を攪拌するためのものであり、裏壁部11dにおいて棚板16a,16bで区切られた空間に1台ずつ設けられている。このファン45が作動すると、内部空間13内において気流が生じ、内部空間13内に存在する気体が攪拌され、これにより、電子機器2から発せられた熱を含む気体が蒸発器36によって冷却されると共に、蒸発器36によって冷却された空気が電子機器2に移動し、電子機器2を冷却する構成となっている。
本実施形態の電子機器冷却装置1は、このように、ヘリウム充填手段40によってヘリウムを内部空間13に充填可能に構成されると共に、この充填した気体を内部空間13において攪拌可能に構成されているため、以下の効果を得ることができる。すなわち、密閉された内部空間13にヘリウムを充填した状態で電子機器2の冷却が行われるため、熱伝導率の高いヘリウムを媒介として電子機器2と蒸発器36との間で熱交換が行われ、これにより、空気を媒介とする場合と比較して、効率のよい電子機器2の冷却を行うことができる。さらに、内部空間13内に複数のファン45が設けられ、これらファン45によって充填されたヘリウムが攪拌されるため、電子機器2の発する熱を含むヘリウムや、蒸発器36によって冷却されたヘリウムが、一箇所に留まることなく内部空間13を循環する。これにより、電子機器2が発する熱を吸収したヘリウムは、蒸発器36によって冷却され、この冷却によって冷めたヘリウムが、電子機器2を再び冷却するため、効率のよい電子機器の冷却を実現することができる。
次いで、本実施形態に係る電子機器冷却装置1の動作について説明する。なお、説明の便宜のため、動作の開始時においては、キャビネット10の内部空間13に電子機器2が収納されておらず、また電子機器冷却装置1が稼動していないものとする。
まず、作業者は、サーバやネットワーク機器等の冷却対象たる電子機器2を床板15や棚板16a,16bに載置することにより、これら電子機器2をキャビネット10の内部空間13に収納する。本実施形態では、棚板16が上下方向に間隔をあけて複数設けられているため、複数の電子機器2を内部空間13内に効率よく配置できると共に、内部空間13のスペースを有効に活用することができる。
次いで作業者は、ドア20を閉状態とした後、ラッチ部材23とラッチ受け24とを係合することにより、ドア20によって開口部12を閉塞すると共に、内部空間13を密閉する。この際、上述したように、ドア20の裏面21のパッキン22と、ラッチ部材23及びラッチ受け24とにより、内部空間13は、完全に密閉される。
ドア20を閉状態とした後、作業者は、リモートコントローラ30の操作部32を操作して、ヘリウム充填作業を開始する。この操作を検出した制御部は、開閉弁42aを閉状態のまま維持するとともに、開閉弁42bを開状態とし、真空ポンプ44を作動させ、内部空間13を真空に近い状態とする。そして制御部は、開閉弁42bを閉状態とすると共に、開閉弁42aを開状態とし、ヘリウムボンベ43のヘリウムを内部空間13に充填する。
ヘリウムを内部空間13に充填した後、作業者は、リモートコントローラ30の操作部32を操作して、電子機器2の冷却を開始する旨の指示を行う。この指示を検出した制御部は、圧縮機の作動を開始し、蒸発器36による内部空間13の冷却を開始すると共に、ファン45を作動し、内部空間13に充填されたヘリウムを拡散する。
ここで、本実施形態では、上述したように、キャビネット10を構成する各壁部の面材の内部の空洞に断熱材35が充填されており、キャビネット10の内部空間13と、キャビネット10の外部とが熱的に遮断されているため、キャビネット10の内部空間13のヘリウムが、キャビネット10の外部からの熱によって暖められることが防止される。このため、蒸発器36の省力化を図ることができ、コスト削減を実現することができる。
次いで、キャビネット10に収納した電子機器2のメンテナンス時の動作について説明する。
作業者は、メンテナンスや修理のため、電子機器2にアクセスする必要が生じた際は、ラッチ部材23とラッチ受け24との係合を解除し、ドア20を開状態とする。これにより、電子機器2へアクセス可能となり、電子機器2のメンテナンスや修理を行うことができるようになる。その際、キャビネット10の内部空間13に充填されているヘリウムがドア20から流出することになるが、上述したようにヘリウムは化学的に非常に安定しているため、作業者に害を及ぼすことはない。電子機器2のメンテナンスや修理が終わった後、作業者は、上述した手順にて、キャビネット10の内部空間13へのヘリウムの充填と、電子機器2の冷却の開始を行う。
以上説明したように、本実施の形態の電子機器冷却装置1は、ヘリウム充填手段40によってヘリウムを内部空間13に充填可能に構成されると共に、この充填した気体を内部空間13において攪拌可能に構成されているため、以下の効果を得ることができる。すなわち、密閉された内部空間13にヘリウムを充填した状態で電子機器2の冷却が行われるため、熱伝導率の高いヘリウムを媒介として電子機器2と蒸発器36との間で熱交換が行われ、これにより、空気を媒介とする場合と比較して、効率のよい電子機器2の冷却を行うことができる。さらに、内部空間13内に複数のファン45が設けられ、これらファン45によって充填されたヘリウムが攪拌されるため、電子機器2の発する熱を含むヘリウムや、蒸発器36によって冷却されたヘリウムが、一箇所に留まることなく内部空間13を循環する。これにより、電子機器2が発する熱を吸収したヘリウムは、蒸発器36によって冷却され、この冷却によって冷めたヘリウムが、電子機器2を再び冷却するため、効率のよい電子機器の冷却を実現することができる。
また、本実施形態では、通気孔38が形成された棚板16の下面に蒸発器36が取り付けられるため、以下の効果を得ることができる。すなわち、被冷却物たる電子機器2と、冷却物たる蒸発器36a,36bとの物理的な距離が近くなり、電子機器2の冷却効率の向上を図ることができる。また、図1に示すように、蒸発器36a,36bが、キャビネット10に収納された複数の電子機器2の上下方向における隙間に介在し、これら電子機器2を冷却する状態となる。すなわち、蒸発器36aが床板15に載置された電子機器2と棚板16aに載置された電子機器2との間に介在しこれら電子機器2を冷却すると共に、蒸発器36bが棚板16aに載置された電子機器2と棚板16bに載置された電子機器2との間に介在しこれら電子機器2を冷却する状態となる。このように、1台の蒸発器36が複数の電子機器2に近接し、これら電子機器2を冷却するため、蒸発器36を増設することなく、効率よく電子機器2を冷却することができる。
また、本実施形態では、キャビネット10を構成する各壁部の面材の内部の空洞に断熱材35が充填されており、キャビネット10の内部空間13と、キャビネット10の外部とが熱的に遮断されているため、キャビネット10の内部空間13のヘリウムが、キャビネット10の外部からの熱によって暖められることが防止される。このため、蒸発器36の省力化を図ることができ、コスト削減を実現することができる。
<第2実施形態>
次いで、第2実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態に係る電子機器冷却装置1は、電子機器の中でも、特に、冷却用のファン50を自身の機器内に備え、機器内の温度が所定温度を超えるとこの冷却用ファン50を駆動し、機器内に外気を導入して聞き背面から排出する強制冷却機能を備えた電子機器を冷却するための装置である。
本実施形態に係る電子機器冷却装置1は、図3に示すように、ファン45を備えておらず、電子機器2の冷却用ファン50によって電子機器2から排出された空気によってキャビネット10の内部空間13内のヘリウムを攪拌し、これによりヘリウムを媒介として、電子機器2と蒸発器36との間で熱交換を行う構成となっている。
この構成によれば、第1実施形態に係る電子機器冷却装置1と同様の効果を得ることができると共に、以下の効果を得ることができる。すなわち、電子機器冷却装置1にファン45を設ける必要が無いため、ファン45の分のコストを削減することができる。さらに、ファン45を設ける必要が無いため、第1実施形態においてファン45が設置されていた箇所に、電子機器2を置くことができ、キャビネット10の内部空間13のスペースの有効活用を図ることができる。
<第3実施形態>
次いで、第3実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態に係る電子機器冷却装置1は、図4に示すように、蒸発器36c,36dが棚板16a,16bの下面ではなく、裏壁部11dに取り付けられている点で、第1実施形態に係る電子機器冷却装置1と異なっている。
この構成によれば、棚板16に蒸発器36が取り付けられていないため、棚板16の機動性が増し、棚板16の位置変更や、棚板の増設が容易となる。さらに、蒸発器36cは、棚板16aを貫通した状態で設けられており、図4に示すように、床板15に載置された電子機器2と、棚板16aに載置された電子機器2とに近接した状態でこれら電子機器2を冷却することができ、電子機器2の冷却効率を上昇することができる。同様に、蒸発器36dは、棚板16bを貫通した状態で設けられており、図4に示すように、棚板16aに載置された電子機器2と、棚板16bに載置された電子機器2とに近接した状態でこれら電子機器2を冷却することができ、電子機器2の冷却効率を上昇することができる。
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、本実施形態の電子機器冷却装置1は、キャビネット10の内部空間13にヘリウムが充填されていたが、内部空間13に充填される気体は、ヘリウムに限らず、他の熱伝導率の高い気体を充填する構成であってもよい。その際、気体のもつ有害性等の性質に考慮することはもちろんのことである。
また、内部空間13に充填されるものは、気体に限らず熱伝導率のよい液体であってもよい。この構成であっても、電子機器2の効率のよい冷却を実現することができる。
また、上述した実施形態では、蒸発器36は、室外機37を備え、この室外機37に設けられた圧縮機や凝縮器等の機器とされ、これら機器によって冷凍サイクルを形成していたが、冷凍サイクルを形成するために必要な機器を例えばキャビネット10の裏側に設けることにより、室外機37を備えない構成にしてもよい。この構成によれば、室外機37へ接続された冷媒配管が必要なくなると共に、室外機37を考慮することなくコンピュータルームに電子機器冷却装置1を設置することができるようになり、電子機器冷却装置1の機動性の向上及び設置場所の自由度の向上を図ることができる。
また、上述した実施形態では、キャビネット10の内部空間13にヘリウムを充填した後、電子機器2のメンテナンス等のため、ドア20を開状態とする必要が生じた際は、充填したヘリウムをキャビネット10の外部へ放出する構成であったが、例えば、ポンプとボンベとによって、キャビネット10の内部空間13に充填したヘリウムを回収可能な手段を設け、メンテナンスの際には、ドア20を開状態とする前にこの回収手段によってヘリウムを回収する構成としてもよい。この構成によれば、ヘリウムを能率的に使用することができ、コストの削減を図ることができる。
第1実施形態に係る電子機器冷却装置の斜視図である。 電子機器冷却装置の断面図である。 第2実施形態に係る電子機器冷却装置の断面図である。 第3実施形態に係る電子機器冷却装置の断面図である。
符号の説明
1 電子機器冷却装置
2 電子機器
10 キャビネット
11a 上壁部
11b 左壁部
11c 右壁部
11d 裏壁部
11e 下壁部
12 開口部
13 内部空間(内壁部)
16a,16b 棚板
20 ドア
35 断熱材
36,36a,36b,36c,36d 蒸発器
40 ヘリウム充填手段
45 ファン
50 冷却用ファン

Claims (5)

  1. 電子機器を収納するキャビネットと、前記キャビネットの開口を閉塞するドアと、前記電子機器を載置する棚板と、前記棚板および/または前記キャビネットの内壁部に設けられた冷媒の蒸発器と、前記キャビネット内に空気よりも熱伝導率の高い気体または液体を充填可能な充填手段とを備え、
    前記キャビネット内に充填した気体または液体を攪拌させて、前記電子機器が発する熱を前記蒸発器で冷却することを特徴とする電子機器冷却装置。
  2. 前記棚板の下面に前記蒸発器を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器冷却装置。
  3. 前記気体または液体を攪拌するファンを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器冷却装置。
  4. 前記電子機器が内蔵したファンによって前記気体または液体を攪拌すること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器冷却装置。
  5. 前記キャビネットの壁部に断熱材を配置したこと、
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器冷却装置。
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