JP2009134927A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体燃料を無駄に消費することなく、長期間に亘って安定に出力を維持できる燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】アノード16、11、12と、カソード17、13、14と、アノード16、11、12とカソード17、13、14とに挟持された電解質膜15とからなる膜電極接合体10と、膜電極接合体10のアノード側に配置され、アノード16、11、12に燃料を供給するための燃料供給機構40と、を備え、電解質膜15は、アノード側に生じたガス成分をカソード側に排出するガス排出孔21を有し、アノード16、11、12と燃料供給機構40との間に存在するガス成分を、ガス排出孔21に導く流通路32を有する燃料電池。
【選択図】 図1

Description

本発明は燃料電池に関し、特に液体燃料を用いた燃料電池に関する。
近年、ノートパソコンや携帯電話等の各種携帯用電子機器を長時間充電なしで使用可能とするために、これら携帯用電子機器の電源に燃料電池を用いる試みがなされている。燃料電池は燃料と空気を供給するだけで発電することができ、燃料を補給すれば連続して長時間発電することが可能であるという特徴を有している。このため、燃料電池を小型化できれば、携帯用電子機器の電源として極めて有利なシステムといえる。
直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell:DMFC)は小型化が可能であり、さらに燃料の取り扱いも容易であるため、携帯用電子機器の電源として有望視されている。DMFCにおける液体燃料の供給方式としては、気体供給型や液体供給型等のアクティブ方式、また燃料収容部内の液体燃料を電池内部で気化させて燃料極に供給する内部気化型等のパッシブ方式が知られている。
これらのうち、内部気化型等のパッシブ方式はDMFCの小型化に対して特に有利である。パッシブ型DMFCにおいては、例えば燃料極、電解質膜および空気極を有する膜電極接合体(燃料電池セル)を、樹脂製の箱状容器からなる燃料収容部上に配置した構造が提案されている(例えば特許文献1参照)。
燃料収容部は、例えば流路を介して燃料供給部に接続されている。燃料収容部から流路を介して燃料供給部に供給された液体燃料は、液体燃料のまま、もしくは液体燃料と液体燃料が気化した気化燃料が混在する状態で、燃料分配層およびアノード(燃料極)導電層を介して燃料電池セルのアノードガス拡散層に供給される。
アノードガス拡散層に供給された燃料は、アノードガス拡散層で拡散してアノード触媒層に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層で次の式(1)に示すメタノールの内部改質反応が生じる。
CHOH+HO → CO+6H++6e …式(1)
なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、メタノールは、カソード触媒層で生成した水や電解質膜中の水と上記した式(1)の内部改質反応によって改質されるか、または水を必要としない他の反応機構により改質される。
この反応で生成した電子(e)は、集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる電気として携帯用電子機器等を動作させた後、カソード(空気極)に導かれる。また、式(1)の内部改質反応で生成したプロトン(H+)は、電解質膜を経てカソードに導かれる。カソードには、保湿層を介して、酸化剤ガスとして空気が供給される。カソードに到達した電子(e)とプロトン(H+)は、カソード触媒層で空気中の酸素と次の式(2)に示す反応を生じ、この発電反応に伴って水が生成する。
(3/2)O+6e+6H+ → 3HO …式(2)
上記した内部改質反応が円滑に行なわれ、高出力で安定した出力を燃料電池において得るためには、式(2)によってカソード触媒層で生成した水(HO)のうち少なくとも一部が、電解質膜を透過してアノード触媒層に拡散し、式(1)の反応によって消費されるというサイクルが、円滑に行なわれる必要がある。
これを実現するため、カソードの近傍に、カソード触媒層において生成した水を含浸して蒸散を抑止する保湿層を配置し、前記カソード触媒層の水分保持量が前記アノード触媒層の水分保持量よりも多い状態を形成し、浸透圧現象を利用して前記カソード触媒層で生成した水を前記電解質膜を通して前記アノード触媒層に供給している。
国際公開第2005/112172号パンフレット
上記の説明から分かるように、メタノールもしくはメタノール水溶液を燃料として用いる燃料電池では、アノードにおいてCOが発生する。また、他の液体燃料を用いた場合も、その液体燃料の種類に応じた反応生成物が発生する。これらCOもしくはその他の反応生成物等のガス成分を外気に排出するために、燃料供給機構とアノードの間の空間から、外気に向けて直接ガス成分を排出するガス排出孔を設ける場合がある。
しかし、上記のようにガス排出孔を設けると、ガス排出孔からCOと共に液体燃料やその気化した燃料も同時に排出され、液体燃料の一部が発電反応に寄与することなく無駄に消費されるという問題が生じる場合があった。
このため、出願人は、ガス排出孔を膜電極接合体の電解質膜に設け、COおよび液体燃料やその気化したガス成分は、アノードと燃料供給機構の間からガス排出孔に至るまでの間に、必ずアノード内部の少なくとも一部を経由するようにして、COと共に流れる液体燃料やその気化したガスが発電反応に寄与しやすいようにすることを検討している。
しかし、上記のように電解質膜にガス排出孔を設けると、COは必ずアノード内部の一部を経由するが、上記の説明から分かるように、アノード内部にはカソードから拡散してきた水が存在し、その水がアノードを構成する多孔質材料の気孔を塞ぐように存在しているために、COの流通の妨げとなり、燃料電池を長時間発電すると、アノードと燃料供給機構の間にCOが滞留して内圧を上昇させたり、液体燃料が気化した燃料ガスがアノードへ供給されるのを妨げたりする場合があった。
また、上記で説明したようにカソードからアノードに水が拡散してくるが、その水の一部は、アノードから更にアノードと燃料供給機構との間の空間に水蒸気の形で拡散し、アノードと燃料供給機構との間の空間において凝縮(液化)することにより、液体の水が、アノードと燃料供給機構との間の空間に滞留する現象が生じる場合がある。
この場合、液体の水の一部はアノードに再度供給されて上記(1)式の反応に用いられ、残りの水はCOと共にガス排出孔からカソード側へ向けて流通し、カソードにおいて水蒸気となって外気へ放出される。
但し、COが水とともにアノード内部の一部を経由するよう構成されている場合、上記の説明と同様に、水がアノードを構成する多孔質材料の気孔を塞ぐ働きをし、COの流通を妨げ、同時に水の排出も妨げられる結果となる。このような状態で燃料電池を長時間発電した場合、COも水もともにアノードと燃料供給気孔との間の空間に滞留し、液体燃料が気化した燃料ガスがアノードへ供給されるのを妨げ、燃料電池の出力を低下させることがあった。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであって、液体燃料を無駄に消費することなく、長期間に亘って安定に出力を維持できる燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の態様による燃料電池は、アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとに挟持された電解質膜とからなる膜電極接合体と、前記膜電極接合体の前記アノード側に配置され、前記アノードに燃料を供給するための燃料供給機構と、を備え、前記電解質膜は、前記アノード側に生じたガス成分を前記カソード側に排出するガス排出孔を有し、前記アノードと前記燃料供給機構との間に存在するガス成分を、前記ガス排出孔に導く流通路を有する。
本発明によれば、液体燃料を無駄に消費することなく、長期間に亘って安定に出力を維持できる燃料電池を提供することができる。
以下に、本発明の一実施形態に係る燃料電池について図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る燃料電池は膜電極接合体10を有している。膜電極接合体10は、アノードと、カソードと、アノード(燃料極)とカソード(空気極)との間に挟持された電解質膜15とを有している。
アノードは、アノードガス拡散層12と、アノードガス拡散層12上に配置されたアノード触媒層11とを有している。カソードは、カソードガス拡散層14と、カソードガス拡散層14上に配置されたカソード触媒層13とを有している。
本実施形態に係る燃料電池では、アノードは、例えば以下の製法により製造される。
まず、アノード用触媒粒子(Pt:Ru=1:1)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、アノード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層12としての多孔質カーボンペーパ(例えば40mm×30mmの長方形)に塗布することにより、厚さが100μmのアノード触媒層11を得ることができる。
本実施形態に係る燃料電池では、カソードは、例えば以下の製法により製造される。
カソード用触媒粒子(Pt)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、カソード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層14としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより、例えば厚さが100μmのカソード触媒層13を得ることができる。
なお、本実施形態に係る燃料電池では、アノードガス拡散層12と、カソードガス拡散層14とは、略同形同大で厚さも略等しく、これらのガス拡散層に塗布されたアノード触媒層11およびカソード触媒層13も略同形同大である。
上記したように作製したアノード触媒層11とカソード触媒層13との間に、電解質膜15として厚さが30μmで、含水率が10〜20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(商品名:nafion膜、デュポン社製)を配置し、アノード触媒層11とカソード触媒層13とが対向するように位置を合わせた状態で、ホットプレスを施すことにより、膜電極接合体10を得た。
本実施形態に係る燃料電池では、膜電極接合体10において、電解質膜15のうち、アノード触媒層11とカソード触媒層13にともに接しておらず、かつ以下で述べるOリング18の内側に相当する位置に、直径0.5mmのガス排出孔21を2箇所に設けた。
続いて、この膜電極接合体10を、複数の開孔を有するアノード導電層16およびカソード導電層17をそれぞれアノードガス拡散層12のアノード触媒層11の反対の面、およびカソードガス拡散層14のカソード触媒層13の反対の面に形成した。これらアノード導電層16およびカソード導電層17は、例えば、金、ニッケルなどの金属材料からなる多孔質層(例えばメッシュ)または箔体、あるいはステンレス鋼(SUS)などの導電性金属材料に金などの良導電性金属を被覆した複合材などをそれぞれ使用することができる。なお、電解質膜15とアノード導電層16との間、電解質膜15とカソード導電層17との間には、それぞれゴム製のOリング18を挟持して膜電極接合体10にシールを施した。
カソード導電層17の上には、保湿層20として、例えば厚さが1.0mmで、透気度が2.0秒/100cm(JIS P−8117に規定の測定方法による)で、透湿度が2000g/(m・24h)(JIS L−1099 A−1に規定の測定方法による)のポリエチレン製多孔質フィルムを、長さ44mm、幅34mmの長方形に切り、積層した。この保湿層20の上に、直径3mmの円形の空気導入口24を均等に48個形成した、厚さ1.0mmのステンレス板(SUS304)を、カバープレート23として積層した。
本実施の形態においては、カソード導電層17、保湿層20およびカバープレート23には、電解質膜に形成したガス排出口21の直上に貫通孔19を設けている。
膜電極接合体10のアノード側には、燃料分配層30に液体燃料Fを供給するための燃料供給機構40が配置されている。燃料供給機構40は、図1に示すように、燃料収容部41と、燃料供給部42と、流路43とを主に備える。燃料収容部41には、燃料電池セルに対応した液体燃料Fが収容されている。液体燃料Fとしては、各種濃度のメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料が挙げられる。
なお、液体燃料Fは、必ずしもメタノール燃料に限られるものではない。液体燃料Fは、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料収容部41には、燃料電池セルに応じた液体燃料が収容される。
燃料供給部42は、配管等で構成される液体燃料Fの流路43を介して燃料収容部41と接続されている。燃料供給部42には、燃料収容部41から流路43を介して液体燃料Fが導入され、導入された液体燃料Fおよび/またはこの液体燃料Fが気化した気化成分は、燃料分配層30およびアノード導電層16を介して膜電極接合体10に供給される。流路43は、燃料供給部42や燃料収容部41と独立した配管に限られるものではない。例えば、燃料供給部42や燃料収容部41とを積層して一体化する場合、これらを繋ぐ液体燃料Fの流路であってもよい。すなわち、燃料供給部42は、流路等を介して燃料収容部41と連通されていればよい。
燃料収容部41に収容された液体燃料Fは、重力を利用して流路43を介して燃料供給部42まで落下させて送液することができる。また、流路43に多孔体等を充填して、毛細管現象により燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部42まで送液してもよい。さらに、図1に示すように、流路43の一部にポンプ44を介在させて、燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部42まで強制的に送液してもよい。
燃料分配層30は、例えば、複数の開口部31が形成された平板で構成され、アノードガス拡散層12と燃料供給部42との間に挟持される。この燃料分配層30は、液体燃料Fの気化成分や液体燃料Fを透過させない材料で構成され、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス社商標)等で構成される。
本実施形態に係る燃料電池では、図2に示すように、例えばポリエーテルエーテルケトン製の厚さ0.5mmの平板に、アノード導電層16に形成した開口と同じ位置で略同形同大となるよう開口部31を設け、更に、開口部のうち前記したガス排出孔21に近接する8個の開口部に連通するように、流通路32を設け、燃料分配層30とした。流通路32は、幅0.5mm、深さ0.1mmの矩形断面の溝で、Oリング18の内側に相当する位置まで延びている。また、アノード導電層16にも、流通路32と平面上の同じ位置が略同形同大に切り取られている。
燃料供給部42の中で液体燃料の液面より上に存在するCO等のガスは、開口部31から、流通路32およびアノード導電層16の切り取りの中を流通して、アノードガス拡散層12とOリング18の間の空間に至り、ガス排出孔21を通してカソード側に排出される。
また、流通路32は、図1に示すような燃料分配層30に形成するだけではなく、図3に示すようにアノードガス拡散層12の表面に設けることでも同様の効果を得ることができる。即ち、例えば幅0.5mm、深さ0.1mmの矩形断面の溝を8箇所、図2に示す燃料分配層30の流通路32の位置に相当するアノードガス拡散層12の表面に設け、流通路32としてもよい。
上記構成により、アノード側に生じたガス成分はアノード内部を経由せず、アノード内部に存在する水の影響を受けることなくカソード側へ排出できる。本発明においては、アノード側に生じたガス成分だけでなく、反応に寄与しない液体成分も排出しても良い。
本実施の形態においては、一例としてカソード導電層17、保湿層20およびカバープレート23には、電解質膜に形成したガス排出口21の直上に貫通孔19を設けているため、カソード側へ排出されたガス成分はカソード内部および保湿層20内部を経由せず直接外部に排出できるため、カソード内部および保湿層20内部に存在する水の影響を受けることなく外部に排出できるため好ましい。この貫通孔20は、生成ガスの排出を考慮し任意に設けられるものである。
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、前述の燃料電池と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施例)
第1実施例に係る燃料電池について図1および図2を参照して以下に説明する。
燃料分配層30に設ける流通路32として、を燃料分配機構30のアノード側に幅0.5mm、深さ0.1mmの矩形断面の溝を、開口部のうちガス排出孔21に最も近接する4個の開口部に連通するように設けた。
このとき、ガス排出孔21の断面積の総和は0.393mm(π×0.25mm×0.25mm×2箇所)であり、流通路32の断面積の総和は0.40mm(0.5mm×0.1mm×8箇所)であるため、流通路の断面積の総和をガス排出孔の断面積の総和で割った値は1.02となる。
上記のように作成した燃料電池に、温度が25℃、相対湿度が50%の環境の下、純度99.9重量%の純メタノールを供給した。また、定電圧電源を接続して、燃料電池の出力電圧が0.3Vで一定になるように、燃料電池に流れる電流を制御した。
上記した条件の下、100時間発電を行った後の燃料電池の出力密度P1、および、発電を開始したときの燃料電池の出力密度P0を計測した。そして、出力密度P1の、出力密度P0に対する割合(P1/P0)を算出した。
ここで、燃料電池の出力密度(mW/cm)とは、燃料電池に流れる電流密度(発電部の面積1cm当りの電流値(mA/cm))に燃料電池の出力電圧を乗じたものである。また、発電部の面積とは、アノード触媒層11とカソード触媒層13とが対向している部分の面積である。
本実施例に係る燃料電池の場合、アノード触媒層11とカソード触媒層13の面積が等しく、かつほぼ完全に対向しているので、発電部の面積はこれらの触媒層の面積に等しい。上記算出した出力密度P1の出力密度P0に対する割合(P1/P0)は、0.98(98%)であった。
また、100時間発電を行なった後に燃料収容部41および燃料供給部42内に残っていた純メタノールを回収し、その量と、発電開始時に供給した純メタノールの量との差から、100時間発電を行なった間の燃料消費量を求めた。上記の算出結果および測定結果を図5に示す。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例に係る燃料電池について図1および図2を参照して以下に説明する。
本実施例に係る燃料電池では、燃料分配層30に設ける流通路32として、幅0.1mm、深さ0.1mmの矩形断面の溝を、開口部のうちガス排出孔21に最も近接する4個の開口部に連通するように設けた以外は、第1実施例と同様である。
このとき、ガス排出孔21の断面積の総和は0.393mm(π×0.25mm×0.25mm×2箇所)であり、流通路32の断面積の総和は0.04mm(0.1mm×0.1mm×4箇所)であるため、流通路の断面積の総和をガス排出孔の断面積の総和で割った値は0.102となる。
この実施例に係る燃料電池において、上記と同様にして出力密度P1の出力密度P0に対する割合(P1/P0)を算出すると、0.96(96%)であった。また、本実施例に係る燃料電池において、100時間発電を行なった間の燃料消費量は、第1実施例の燃料電池の燃料消費量に対して0.97倍(97%)であった。上記の算出結果および測定結果を図5に示す。
(第3実施例)
次に、本発明の第3実施例に係る燃料電池について図1および図3を参照して以下に説明する。
本実施例に係る燃料電池では、燃料分配層30に設ける流通路32として、幅1.0mm、深さ0.45mmの矩形断面の溝を、開口部のうちガス排出孔21に近接する8個の開口部に連通するように設けた以外は、第1実施例に係る燃料電池と同様である。
このとき、ガス排出孔21の断面積の総和は0.393mm(π×0.25mm×0.25mm×2箇所)であり、流通路32の断面積の総和は3.6mm(1.0mm×0.45mm×8箇所)であるため、流通路の断面積の総和をガス排出孔の断面積の総和で割った値は9.16となる。
本実施例に係る燃料電池において、上記と同様にして出力密度P1の出力密度P0に対する割合(P1/P0)を算出すると、0.99(99%)であった。また、本実施例に係る燃料電池において、100時間発電を行なった間の燃料消費量は、第1実施例の燃料電池の燃料消費量に対して1.05倍(105%)であった。上記の算出結果および測定結果を図5に示す。
(第4実施例)
次に、本発明の第4実施例に係る燃料電池について図1および図2を参照して以下に説明する。
本実施例に係る燃料電池では、2箇所のガス排出孔21のうち、一方のガス排出孔に近接する開口部31のうち2個に対し、流通路32として、幅0.1mm、深さ0.1mmの矩形断面の溝を、開口部に連通するように設けた。もう一方のガス排出孔に近接する開口部31のうち4個に対し、流通路32として、幅0.95mm、深さ0.1mmの矩形断面の溝を、開口部に連通するように設けた。それ以外は、第1実施例に係る燃料電池と同様である。
このとき、ガス排出孔21の断面積の総和は0.393mm(π×0.25mm×0.25mm×2箇所)であり、流通路32の断面積の総和は0.40mm(0.1mm×0.1mm×2箇所+0.95mm×0.1mm×4箇所)であるため、本実施例に係る燃料電池全体に関しては、流通路の断面積の総和をガス排出孔の断面積の総和で割った値は1.02となる。
但し、一方のガス排出孔においては、ガス排出孔の断面積0.196mmに対して、その近傍に設けられた流通路の断面積の総和は0.02mmであるため、その比は0.102であるが、もう一方のガス排出孔においては、その比は1.939となる。
本実施例に係る燃料電池において、上記と同様にして出力密度P1の出力密度P0に対する割合(P1/P0)を算出すると、0.97(97%)であった。また、本実施例に係る燃料電池において、100時間発電を行なった間の燃料消費量は、第1実施例に係る燃料電池の燃料消費量に対して1.02倍(102%)であった。上記の算出結果および測定結果を図5に示す。
(第5実施例)
次に、本発明の第5実施例に係る燃料電池について図3を参照して以下に説明する。
本実施例に係る燃料電池では、流通路32を燃料分配層30に設けず、アノードガス拡散層12の表面の燃料分配層30側に設けた。即ち、幅0.5mm、深さ0.1mmの矩形断面の溝を8箇所、図2に示す燃料分配層30の流通路32の位置に相当するアノードガス拡散層12の表面に設け、流通路32とした。また、アノード導電層16には、特に切り欠き等は設けていない。
従ってCO等のガスは、燃料分配層30に設けられた開口部31と、アノード導電層16に設けられた開口を通り、アノードガス拡散層12の表面に設けられた流通路32を流通して、ガス排出孔21からカソード側へ排出される。それ以外は、第1実施例に係る燃料電池と同様である。
このとき、ガス排出孔21の断面積の総和は0.393mm(π×0.25mm×0.25mm×2箇所)であり、流通路32の断面積の総和は0.40mm(0.5mm×0.1mm×8箇所)であるため、流通路の断面積の総和をガス排出孔の断面積の総和で割った値は1.02となる。
本実施例に係る燃料電池において、上記と同様にして出力密度P1の出力密度P0に対する割合(P1/P0)を算出すると、0.98(98%)であった。また、本実施例に係る燃料電池において、100時間発電を行なった間の燃料消費量は、第1実施例の燃料電池の燃料消費量に対して0.99倍(99%)であった。上記の算出結果および測定結果を図5に示す。
(比較例)
次に本発明の比較例に係る燃料電池について図面を参照して以下に説明する。すなわち、比較例に係る燃料電池は、流通路32を設けず、燃料供給部42の中で液体燃料の液面より上に存在するCO等のガスは、開口部31から、アノードガス拡散層12の中を流通して、アノードガス拡散層12とOリング18の間の空間に至り、ガス排出孔21を通してカソード側に排出される以外は、第1実施例に係る燃料電池と同様である。
この比較例に係る燃料電池において、上記と同様にして出力密度P1の出力密度P0に対する割合(P1/P0)を算出すると、0.93(93%)であった。
また、この比較例に係る燃料電池において、100時間発電を行なった後の燃料消費量は、第1実施例に係る燃料電池の燃料消費量に対して0.97倍(97%)であった。
上述の第1乃至第5実施例に係る燃料電池および比較例に係る燃料電池についての算出結果および測定結果を図5に示す。図5に示すように、第1乃至第5実施例に係る燃料電池では、比較例に係る燃料電池と比較して、100時間発電を行った後の出力密度P1の発電開始時の出力密度P0に対する比(P1/P0)の値が高くなっている。さらに、第1乃至第5実施例に係る燃料電池では、100時間発電後の燃料消費量は比較例に係る燃料電池の場合を下回ることはない。
すなわち、上記の実施例に係る燃料電池によれば、液体燃料を無駄に消費することなく、アノードと燃料供給機構との間に存在する気体もしくは液体がガス排出孔から抵抗なく排出されるようにし、燃料供給機構からアノードへの燃料の供給が抵抗無く行なわれるように維持することにより、長期間に亘って安定に出力を維持できる燃料電池を提供することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の一実施形態に係る燃料電池の一構成例を概略的に示す図。 図1に示す燃料電池の燃料分配層の一構成例を概略的に示す図。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池の一構成例を概略的に示す図。 本発明の比較例に係る燃料電池の一構成例を概略的に示す図。 本発明の第1乃至第5実施例に係る燃料電池および比較例に係る燃料電池の評価結果の一例を説明するための図。
符号の説明
10…膜電極接合体、11…アノード触媒層、12…アノードガス拡散層、13…カソード触媒層、14…カソードガス拡散層、15…電解質膜、16…アノード導電層、17…カソード導電層、19…貫通孔、21…ガス排出孔、30…燃料分配層、32…流通路、40…燃料供給機構

Claims (4)

  1. アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとに挟持された電解質膜とからなる膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の前記アノード側に配置され、前記アノードに燃料を供給するための燃料供給機構と、を備え、
    前記電解質膜は、前記アノード側に生じたガス成分を前記カソード側に排出するガス排出孔を有し、
    前記アノードと前記燃料供給機構との間に存在するガス成分を、前記ガス排出孔に導く流通路を有する燃料電池。
  2. 前記流通路は、前記ガス排出孔に導かれるガス成分が前記アノードの少なくとも一部に接触して流通するよう構成されている請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記ガス成分が流れる方向と略直交する方向において、前記ガス排出孔の断面積の総和に対する前記流通路の断面積の総和の比は、0.1以上10以下である請求項1または請求項2記載の燃料電池。
  4. 一つの前記ガス排出孔近傍に複数の前記流通路が設けられた燃料電池であって、
    前記ガス成分が流れる方向と略直交する方向において、一つの前記ガス排出孔の断面積に対する前記流通路の断面積の総和の比が、0.1以上10以下である請求項3記載の燃料電池。
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