JP2009133010A - Ca還元によるTi又はTi合金の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高純度の金属Ti又はTi合金を高能率に、しかも高価な還元剤を使用することなく経済的に製造する方法を提供する。
【解決手段】CaCl2を含み且つCaが溶解した溶融塩を反応槽1内に保持し、該反応槽内の溶融塩中で電気分解を行うと共に、その電気分解で陰極側に生成したCaと反応するようにTiCl4を含む金属塩化物を前記溶融塩中に供給して、前記溶融塩中に粒状のTi又はTi合金を生成させる方法で、反応槽1が、槽内を陽極側と陰極側に分離する隔膜を装備し、該隔膜が槽内の溶融塩の流通を許容しつつ槽内の前記陰極側で生成したCaが前記陽極側へ移動するのを阻止するものであり、TiCl4を含む金属塩化物を、前記反応槽内の前記陰極側の溶融塩中に供給するため、Caによるバックリアクションを効果的に抑制できる。
【選択図】図1
【解決手段】CaCl2を含み且つCaが溶解した溶融塩を反応槽1内に保持し、該反応槽内の溶融塩中で電気分解を行うと共に、その電気分解で陰極側に生成したCaと反応するようにTiCl4を含む金属塩化物を前記溶融塩中に供給して、前記溶融塩中に粒状のTi又はTi合金を生成させる方法で、反応槽1が、槽内を陽極側と陰極側に分離する隔膜を装備し、該隔膜が槽内の溶融塩の流通を許容しつつ槽内の前記陰極側で生成したCaが前記陽極側へ移動するのを阻止するものであり、TiCl4を含む金属塩化物を、前記反応槽内の前記陰極側の溶融塩中に供給するため、Caによるバックリアクションを効果的に抑制できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、四塩化チタン(TiCl4)を含む金属塩化物をCaにより還元処理して金属Ti又はTi合金を製造するCa還元によるTi又はTi合金の製造方法に関する。
金属チタンの工業的な製法としては、TiCl4をMgにより還元するクロール法が一般的である。このクロール法では、還元工程−真空分離工程を経て金属Tiが製造される。還元工程では、反応容器内でTiの原料であるTiCl4がMgにより還元され、スポンジ状の金属Tiが製造される。真空分離工程では、反応容器内に製造されたスポンジ状の金属Tiから未反応のMg及び副生物である塩化マグネシウム(MgCl2)が除去される。
還元工程について詳しく説明すると、この工程では、反応容器内に溶融Mgを充填し、その液面に上方からTiCl4の液体を供給する。これにより、溶融Mgの液面近傍でTiCl4がMgにより還元され、粒子状の金属Tiが生成すると同時に、溶融MgCl2が液面近傍に副生する。生成した金属Tiは逐次下方へ沈降し、溶融MgCl2も比重が溶融Mgより大きいので下方に沈降して、溶融Mgが液面に現れる。この比重差置換により、液面に溶融Mgが供給され続け、TiCl4の還元反応が継続して進行する。
クロール法による金属Tiの製造では、高純度の製品が製造される。しかし、製造コストが嵩み、製品価格が非常に高くなる。製造コストが嵩む原因の一つは、TiCl4の供給速度を上げることが困難なことである。TiCl4の供給速度が制限される理由としては次の3つが考えられる。
クロール法での生産性を高めるには、Tiの原料であるTiCl4の供給速度、即ち溶融Mgの液面への単位面積または単位時間あたりの供給量を増大させるのが有効である。しかし、TiCl4の供給速度を大きくしすぎると、前述の比重差置換が間に合わず、液面にMgCl2が残ってこれにTiCl4が供給されるようになる。その結果、供給されたTiCl4は未反応のTiCl4ガスや、TiCl3などの低級塩化物のガス(これらを、「未反応ガス」という)となって反応容器外へ排出されるため、TiCl4の利用効率が低下する。また、未反応ガスの発生は容器内圧の急激な上昇を伴うので避ける必要がある。従って、TiCl4の供給速度が制限される。
また、TiCl4の供給速度を大きくすると、溶融Mgの液面から生じるMg蒸気がTiCl4の蒸気と反応して溶融Mg液面より上方の反応容器内面におけるTi析出量が多くなる。一方、TiCl4の還元が進むにつれて溶融Mgの液面が上昇するため、反応容器の上部内面に析出したTiが、還元工程の後半では溶融Mgに浸漬した状態となり、液面の有効面積が減少して反応速度が低下する。これを抑えるために、TiCl4の供給速度を制限し、容器上部内面におけるTiの析出を極力抑えることが必要になる。
特許文献1で、液状のTiCl4を溶融Mgが存在する液面に分散供給することによって反応効率を高め、反応容器の上部内面におけるTiの析出を抑制する方法が提案されている。しかし、前記Ti析出の抑制対策としては十分ではない。
さらに、クロール法では、反応容器内の溶融Mgの液面近傍だけで反応が行われるため、発熱する領域が狭く、局所的に温度が上昇する。そのため、冷却が困難となり、TiCl4の供給速度が制限されることになる。
TiCl4の供給速度に直接影響する問題ではないが、クロール法では、溶融Mgの液面近傍で粒子状に生成したTi粉が、溶融Mgの濡れ性(粘着性)により凝集し、その状態で沈降し、沈降中にも溶融液が有する熱により焼結して粒成長する。そのため、生成したTiを微粉として反応容器外へ取り出し、回収することが難しく、製造を連続的に行うことが困難で、生産性の向上が阻害されている。Tiが反応容器内にスポンジチタンとしてバッチ方式で製造されるのは、このためである。
クロール法以外のTi製造方法に関しては、特許文献2に、TiCl4の還元剤としてMg以外の例えばCaの使用が可能であることが記載されている。また、特許文献3に、Caによる還元反応を用いたTi製造方法として、反応容器内に塩化カルシウム(CaCl2)の溶融塩を保持し、その溶融塩中に上方から金属Ca粉末を供給して、溶融塩中にCaを溶け込ませると共に、下方からTiCl4ガスを供給して、CaCl2の溶融塩中で溶解CaとTiCl4を反応させる方法が記載されている。
Caによる還元では、下記(i)式の反応により、TiCl4から金属Tiが生成し、それと共にCaCl2が副生する。
TiCl4+2Ca→Ti+2CaCl2 ・・(i)
CaはMgよりClとの親和力が強く、原理的にはTiCl4の還元剤に適している。 特に、特許文献3に記載された方法では、Caを溶融CaCl2中に溶解させて使用するが、このように、溶融CaCl2中でのCa還元反応を利用すれば、クロール法のように反応容器内の還元剤の液面にTiCl4を供給する場合と比べて反応の生じる領域(反応場)が拡がり、発熱領域も拡がるので、冷却が容易になる。従って、TiCl4の供給速度を大幅に高めることができ、生産性の向上が期待できる。
CaはMgよりClとの親和力が強く、原理的にはTiCl4の還元剤に適している。 特に、特許文献3に記載された方法では、Caを溶融CaCl2中に溶解させて使用するが、このように、溶融CaCl2中でのCa還元反応を利用すれば、クロール法のように反応容器内の還元剤の液面にTiCl4を供給する場合と比べて反応の生じる領域(反応場)が拡がり、発熱領域も拡がるので、冷却が容易になる。従って、TiCl4の供給速度を大幅に高めることができ、生産性の向上が期待できる。
しかしながら、特許文献3に記載された方法は、工業的なTi製造法としては成立し得ない。この方法では、還元剤として極めて高価な金属Caの粉末を使用するので、製造コストが、クロール法よりも高価となるからである。
更に、別のTi製造方法としては、特許文献4に、酸化チタン(TiO2)を、TiCl4を経由せずCaにより直接還元する方法(オルソンの方法)が記載されている。この方法は、酸化物直接還元法の一種で、高能率である。しかし、高純度のTiO2を使用しなければならないので、高純度のTiを製造するのには適さない。
本発明の目的は、高純度の金属Ti又はTi合金を高能率に、しかも高価な還元剤を使用することなく経済的に製造することにある。
この目的を達成するために、本発明者らは、TiCl4のCaによる還元が不可欠であると考え、前掲の特許文献3に記載されたようなCaCl2の溶融塩中に溶解するCaを利用する方法について検討した。
この場合、還元反応容器内では、前記(i)式の反応の進行に伴い溶融塩中のCaが消費されるが、これを補うために、特許文献3に記載された方法では、金属Caの粉末を還元反応容器内に供給し続ける必要がある。しかし、本発明者らは、Ca還元によるTiの製造方法を工業的に確立するためには、還元反応で消費される溶融塩中のCaを経済的に補充する必要があると考え、その手段として、溶融塩中の溶解Ca濃度を電気分解により操作する方法を案出した。
即ち、反応槽内で溶融CaCl2を電気分解すると、下記(ii)式及び(iii)式の電極反応が進行して、陽極の表面近傍でCl2ガスが発生し、陰極の表面近傍でCaが生成するので、溶融塩中のCa濃度を高めることができる。そこで、この陰極側に生成するCaと反応するようにTiCl4を溶融CaCl2中に供給すると、Tiの生成に消費されるCaが随時補充されるので、外部からの金属Caの補充や金属Caの抽出が不要になり、金属Tiの経済的な製造が可能になる。
陽極: 2Cl-→2e-+Cl2 ・・(ii)
陰極: Ca2++2e-→Ca ・・(iii)
TiCl4の還元に消費されるCaを電気分解で生成するCaで補充する方法は、還元と電気分解をそれぞれ還元槽と電解槽で行わせ、両槽間で溶融CaCl2を循環させることによっても可能である。しかし、電気分解で陰極側に生成するCaと反応するように、TiCl4を反応槽内の溶融CaCl2中に供給してやれば、反応槽が還元槽と電解槽を兼ねることとなり、両槽を設ける必要がなく、還元槽と電解槽の間で溶融CaCl2を循環させる場合と比べて設備コストなどの面でも非常に有利となる。
陰極: Ca2++2e-→Ca ・・(iii)
TiCl4の還元に消費されるCaを電気分解で生成するCaで補充する方法は、還元と電気分解をそれぞれ還元槽と電解槽で行わせ、両槽間で溶融CaCl2を循環させることによっても可能である。しかし、電気分解で陰極側に生成するCaと反応するように、TiCl4を反応槽内の溶融CaCl2中に供給してやれば、反応槽が還元槽と電解槽を兼ねることとなり、両槽を設ける必要がなく、還元槽と電解槽の間で溶融CaCl2を循環させる場合と比べて設備コストなどの面でも非常に有利となる。
本発明はかかる考察に基づいてなされたものであり、その要旨は、下記(1)〜(4)のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法にある。
(1)Caによる還元反応を用いたTi又はTi合金の製造方法であって、CaCl2を含み且つCaが溶解した溶融塩を反応槽内に保持し、該反応槽内の溶融塩中で電気分解を行うと共に、その電気分解で陰極側に生成したCaと反応するようにTiCl4を含む金属塩化物を前記溶融塩中に供給して、前記溶融塩中にTi又はTi合金を生成させる還元電解工程と、前記反応槽内又は反応槽外で前記Ti又はTi合金を溶融塩から分離するTi分離工程とを含み、前記反応槽が、槽内を陽極側と陰極側に分離する隔膜を装備し、該隔膜が槽内の溶融塩の流通を許容しつつ槽内の前記陰極側で生成したCaが前記陽極側へ移動するのを阻止するものであり、TiCl4を含む金属塩化物を、前記反応槽内の前記陰極側の溶融塩中に供給するCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。
(2)前記還元電解工程における前記電気分解に伴って陽極側に生成するCl2をTiO2に反応させてTiCl4を生成する塩化工程を含み、該塩化工程で生成されたTiCl4を前記反応槽内でのTi又はTi合金の生成反応に使用し、前記分離工程が、前記反応槽内に生成されたTi又はTi合金を溶融塩と共に前記反応槽の外へ抜き出して、槽外で前記Ti又はTi合金を溶融塩から分離する工程であり、前記反応槽の外で前記Ti又はTi合金から分離された溶融塩を前記反応槽へ戻す前記(1)に記載のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。
(3)前記金属塩化物が、TiCl4及び他の金属塩化物を含む混合ガスであることを特徴とする前記(1)および(2)に記載のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。
(4)前記溶融塩中に生成するTiまたはTi合金が、平均粒径が0.5〜50μmの粒体であることを特徴とする前記(1)〜(3)に記載のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。
前記(1)〜(4)に記載の本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法においては、いずれも、例えば溶融塩として溶融CaCl2を反応槽内に保持する。反応槽内の溶融塩中にTiCl4を供給すると、そのTiCl4が溶融塩に溶解しているCaにより還元されて、粒状及び/又は粉状の金属Ti(以下、これを「Ti粒」と記す)が生成する。Ti粒の生成に伴って溶融塩中の溶解Caは消費されるが、反応槽内では還元反応と同時に溶融CaCl2の電気分解が進行しているので、陰極側にCaが生成し、消費された溶解Caが補充される。このため、Ti粒を連続的に製造するにもかかわらず、金属Caの補充操作や金属Caの抽出操作が不要になる。
従来、金属Tiの工業的な生産にCaが使用されてこなかった理由の一つは、CaとCaCl2の分離が困難なことである。MgはMgCl2を電解して製造されるが、MgはMgCl2に殆ど溶解しないので、生成されたMgは効率よく回収できる。NaもNaClを電解することにより、Mgと同様に効率よく製造できる。一方、CaはCaCl2の電解により製造されるが、生成されたCaはCaCl2に約1.5%溶解する。そのため、Caだけを効率よく製造することが難しく、溶解したCaがバックリアクション(陰極側に生成したCaが陽極側に生成したCl2と結合してCaCl2に戻る反応)でCaCl2を生成する現象も加わるために、製造効率が悪い。電極を冷却するなどの工夫によりCaの回収率を高める技術も用いられるが、それでもCaの製造コストは高くならざるを得ない。
しかし、本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法においては、溶融CaCl2中に溶解したCaを使用し、Caを分離する必要がないため、Caの電解製造コストを低減することができる。
また、溶融CaCl2中でのCa還元を利用すれば、還元反応場が広がり、同時に発熱領域も広がる。更に、850℃での蒸気圧はMgが6.7kPa(50mmHg)であるのに対して、Caは0.3kPa(2mmHg)と極めて小さく、そのため、反応槽の上部内面へのTi析出量は、還元にCaを使用した場合、Mgに比べて格段に少なくなる。従って、本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法においては、TiCl4供給速度の大幅増大も可能になる。
その上、CaはMgより濡れ性(粘着性)が劣る上に、析出Ti粒子に付着するCaがCaCl2に溶解するので、生成チタン粒子同士の凝集や、焼結による粒成長もはるかに少なく、生成Tiを粉末状態で反応槽外へ取り出すことができ、連続的なTi製造操作も可能となる。
溶融CaCl2液中へのTiCl4の供給形態としては、TiCl4を溶融CaCl2液中へガス状態で直接供給するのが、溶融CaCl2液中のCaに対するTiCl4の接触効率が高く、特に望ましい形態である。しかし、これに限らず、溶融CaCl2液の液面に液体又はガス状態のTiCl4を供給したり、溶融CaCl2液上に保持された溶融Ca液の液面や液中に液体又はガス状態のTiCl4を供給することも可能である。
溶融CaCl2液上に保持された溶融Ca液面にTiCl4の液体を供給して還元反応を行わせる場合、溶融Ca液を、溶融CaCl2液中のCaを利用できる程度に薄く保持した状態とするのが望ましい。Ca層が薄ければ、溶融CaCl2液中のCaも反応に関与するので、溶融Ca層から溶融CaCl2層にかけて反応を行わせ、TiCl4の供給速度の増大により比重差置換が間に合わなくなってもTiの生成を継続させることができる。
前記TiCl4ガスの供給に関し、本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法がクロール法と比べて有利であることについて述べる。
クロール法では、溶融Mg液の液面にTiCl4の液体を供給するが、反応場の拡大を狙って溶融Mg液の液中にTiCl4のガスを供給することも試みられた。しかし、前述したように、Mgの蒸気圧が高いため、TiCl4ガスの供給管へMg蒸気が侵入し、TiCl4と反応して供給管を閉塞させてしまう。
一方、溶融MgCl2液中にTiCl4のガスを供給することも試みたが、供給管を閉塞させる頻度は低下するものの、管閉塞の事態は依然として残る。TiCl4ガスのバブリングにより溶融物が攪拌され、供給管に溶融Mgが到達する場合があるからである。しかも、溶融MgCl2液中にTiCl4を供給しても、その溶融塩中にMgが殆ど溶解しないため、還元反応が起こり難くなる。
これに対して、Ca還元を利用する方法では、前記供給管の閉塞が起こりにくく、溶融CaCl2液中へのTiCl4ガスの供給が可能である。供給管が閉塞しにくいのは、溶融Caの蒸気圧が低いことによるものと推察される。
即ち、本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法においては、TiCl4を溶融CaCl2液中へガス状態で直接供給するのが特に望ましいが、実際の操業上もこの供給形態が問題なく実施可能である。また、溶融CaCl2液の液面や、溶融CaCl2液上に保持された溶融Ca液の液面、液中にTiCl4の液体やガスを供給する形態を採ることもできる。
本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法においては、溶融CaCl2液中に生成したTi粒の溶融CaCl2液からの分離については、反応槽内又は反応槽外のいずれでも実施可能である。
しかし、反応槽内で行うとバッチ方式となるので、生産性を高めるためには、生成Tiが粒子状で得られることを利用して、溶融CaCl2液と共に反応槽外へ抜き取り、反応槽外で溶融CaCl2液からTi粒を分離するのがよい。この工程をTi分離工程として含む方法が、前記(2)に記載のTi又はTi合金の製造方法である。この製造方法によれば、機械的な圧縮による絞り操作などにより、Ti粒を溶融CaCl2液から簡単に分離することができる。
電気分解で生成したCl2の取り扱いについては、これをTiO2と反応させてTiCl4を生成させ、これを反応槽内でのTi又はTi合金の生成反応に使用するのが望ましい〔前記(2)に記載の製造方法〕。
本発明の製造方法でTiを製造する場合、原料としては、TiCl4を使用するが、TiCl4と他の金属塩化物とを混合して使用することにより、Ti合金を製造することも可能である。TiCl4も他の金属塩化物も同時にCaにより還元されるので、この方法によってTi合金を製造することができる。
前記のTiCl4及び他の金属塩化物はガス状、液状のいずれの状態で使用してもよいが、TiCl4及び他の金属塩化物を含む混合ガスとして使用するのが、溶融CaCl2液中のCaに対するTiCl4の接触効率が高く、望ましい〔前記(3)に記載の製造方法〕。
本発明のようなCa還元によるTi又はTi合金の製造方法では、溶融CaCl2中のCa(陰極側に生成したCaや未反応のCa)が陽極側に生成したCl2と結合してCaCl2に戻るバックリアクションや、Caの反応性が高いことによる炉材の損耗が問題になる。バックリアクションが生じると、それに電解電流が消費されるため、電流効率が低下する。
前者の問題、特に、陰極側に生成したCaが陽極側に生成したCl2と結合するバックリアクションについては、溶融塩を保持する反応槽として、槽内を陽極側と陰極側に分離し、槽内の溶融塩の流通を許容しつつ槽内の陰極側で生成したCaが陽極側へ移動するのを阻止する隔膜を装備する反応槽を用いれば、効果的に抑制することができる〔前記(1)に記載の製造方法〕。
また、後者の炉材の損耗の問題に対しては、溶融塩をCaCl2単独ではなく、混合塩としてその融点を下げ、溶融塩の温度(つまり、浴温)を下げるのが有効である。即ち、本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法においては、溶融塩として、通常、融点が780℃のCaCl2を用いるが、CaCl2−NaCl、CaCl2−KClの2元系の溶融塩や、CaCl2−NaCl−KClの3元系の溶融塩のように、CaCl2に対して他の塩(例えば、NaCl、KCl、LiCl及びCaF2)のうちの1種以上を混合し、多元系溶融塩とすることも可能である。
これにより、塩の融点が下がるので、溶融塩の温度(浴温)を低下させることが可能になる。その結果、炉材の寿命の延長、炉材コストの低減、更には、液面からのCaや塩の蒸発の抑制が可能になる。
多元系の溶融塩で注意しなければならないのは、CaCl2にNaClを加えた混合溶融塩である。
図4はCaCl2とNaClの2元系混合溶融塩における混合比率と融点の関係を示している。CaCl2の融点は単独では約780℃である。一方、NaClの融点は単独では約800℃である。しかし、これらを混合すると、融点が下がり、最低で約500℃まで下がる。そして、NaClの混合比率が約20〜45%の範囲で、混合塩の融点は600℃以下となる。
CaCl2−NaCl、CaCl2−NaCl−KClのようなCaCl2及びNaClを含む多元系溶融塩では、下記(iv)式及び(v)式に示すように、溶融塩の温度が600℃以下ではCaが生成するが、600℃超ではNaが生成するという特有の現象がある。つまり、CaCl2にNaClを混合して溶融塩の温度を下げても、600℃を超える場合は溶融塩中にNaが生成してCaは生成せず、Caによる還元反応が進行しない。このため、CaCl2にNaClを混合して溶融塩の温度を下げる場合は、融点が600℃以下になるようにNaClを混合し、且つその混合溶融塩の温度を600℃以下に管理することが重要となる。
CaCl2−NaCl、CaCl2−NaCl−KClのようなCaCl2及びNaClを含む多元系溶融塩では、下記(iv)式及び(v)式に示すように、溶融塩の温度が600℃以下ではCaが生成するが、600℃超ではNaが生成するという特有の現象がある。つまり、CaCl2にNaClを混合して溶融塩の温度を下げても、600℃を超える場合は溶融塩中にNaが生成してCaは生成せず、Caによる還元反応が進行しない。このため、CaCl2にNaClを混合して溶融塩の温度を下げる場合は、融点が600℃以下になるようにNaClを混合し、且つその混合溶融塩の温度を600℃以下に管理することが重要となる。
2Na+CaCl2 →Ca+2NaCl(T≦600℃) ・・(iv)
Ca+2NaCl→2Na+CaCl2 (T>600℃) ・・(v)
CaCl2及びNaClを含む多元系溶融塩では、前述のような使用上の制約があることに注意する必要があるが、一方で溶融塩の大幅な温度低下が可能なので、炉材保護の面からはむしろ望ましい。加えて、前記特有の現象は、バックリアクション、特に未反応のCaが陽極側に生成したCl2と結合してCaCl2に戻るバックリアクションの抑制に有効である。
Ca+2NaCl→2Na+CaCl2 (T>600℃) ・・(v)
CaCl2及びNaClを含む多元系溶融塩では、前述のような使用上の制約があることに注意する必要があるが、一方で溶融塩の大幅な温度低下が可能なので、炉材保護の面からはむしろ望ましい。加えて、前記特有の現象は、バックリアクション、特に未反応のCaが陽極側に生成したCl2と結合してCaCl2に戻るバックリアクションの抑制に有効である。
具体的に説明すると、反応槽内の陰極側に生成したTi粒を溶融塩から分離する場合、前述したように、Ti粒を使用済みの溶融塩と共に槽外へ抜き出し、槽外でTi粒を溶融塩から分離する操作を行なうのが作業上は合理的である。その場合、Ti粒から分離された溶融塩は通常、反応槽内の陽極側へ戻すことになるが、その溶融塩は使用済みとは言え未反応のCaを含んでおり、これがバックリアクションの原因となる。
しかしながら、反応槽内の陰極側から抜き出した600℃以下の溶融塩を、反応槽内の陽極側へ戻す前に、反応槽の外で一旦600℃超に昇温すると、前記(v)式の反応により溶融塩中の未反応CaがNaに置き換わる。しかも、そのNaはCaと異なり溶融塩に溶解しないので、溶融塩から分離した状態になり、Naを溶融塩から分離除去することが可能となる。このため、そのNaを分離除去してから溶融塩を反応槽内の陰極側へ戻せば、反応槽内の陽極側で溶融塩を再度600℃以下に降温しても、Naは除去されているので前記(iv)式の反応は進行せず、Caの再生成は阻止される。
つまり、CaCl2及びNaClを含む多元系溶融塩では、Caは溶融塩に溶解するが、Naは溶融塩に溶解しない。また、溶融塩の温度が600℃を超えると、Caに代わってNaが生成する。この二つの現象を組み合わせるならば、使用済みの溶融塩に含まれる未反応のCaを低減することが可能になり、未反応Caによるバックリアクション及び電流効率の低下を効果的に抑制できるのである。
生成されるTi粒又はTi合金粒のサイズについては、平均で0.5〜50μmが望ましい〔前記(4)に記載の製造方法〕。Ti又はTi合金の粒が溶融塩中で生成した後、その粒を溶融塩と共に反応槽から抜き出し溶融塩と分離することになるが、粒のサイズが、溶融塩と一緒に流動するような50μm以下の小さいサイズでなければ、溶融塩と共に反応槽から抜き出すことが難しく、0.5μm以上でなければ、抜き出し後の溶融塩との分離が難しくなるからである。
本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法は、TiCl4を還元する方法であるため、高純度の金属Ti又はTi合金を製造できる。還元剤にCaを使用し、CaCl2を含む溶融塩中のCaにTiCl4を含む金属塩化物を反応させるので、TiCl4の供給速度を増大できる。更に、CaCl2中にTi粒又はTi合金粒を生成させるので、粒子同士の凝集や、焼結による粒成長が極めて少なく、これらを反応槽外へ取り出すことができ、連続的な操業が可能である。
特に、反応槽内で還元反応と電解反応を同時に進行させ、還元反応で消費されるCaを電解反応で補うことにより、Caを常時、溶融塩に溶解した状態で利用することができるので、Caを単独で取り扱う必要がない。しかも、その際危惧されるCaによるバックリアクションも効果的に抑制できる。
従って、本発明の製造方法によれば、高純度の金属Ti又はTi合金を高価な還元剤を使用せずに、能率よく経済的に製造することができる。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。
第1実施形態では、還元反応及び電解反応を同時進行的に行う反応槽1が使用される。反応槽1は、溶融塩としてCaが比較的多量に溶解したCaリッチの溶融CaCl2を保持する。CaCl2は融点が約780℃であり、その溶融塩はその融点以上に加熱されている。
反応槽1では、溶融塩である溶融CaCl2が陽極2と陰極3間に通電することにより電気分解され、陽極2の側でCl2ガスが発生し、陰極3の側でCaが生成する。反応槽1の内部は、隔膜4により陽極側と陰極側に分離されている。隔膜4は、多孔質のセラミックス薄板であり、溶融塩の移動を許容しつつ、陰極3の側で生成したCaが陽極2の側へ移動するのを阻止する。
そして反応槽1内では、溶融塩の電気分解と並行して、槽内の陰極側の溶融塩中にガス状のTiCl4が分散して注入される。これにより、注入されたTiCl4が溶融塩中の溶解Caにより還元され、粒子状の金属Tiが生成する。生成したTi粒は比重差により沈降し、反応槽1内の陰極側の底に溜まる。
反応槽1内の陰極側の底に溜まるTi粒は、その底に存在する溶融塩と共に、反応槽1から抜き出され、Ti分離工程に送られる。Ti分離工程では、反応槽1から溶融塩と共に抜き出されたTi粒が溶融塩から分離される。具体的には、そのTi粒を圧縮して溶融塩を絞り取る。Ti分離工程で得られたTi粒は溶融されTiインゴットとされる。
一方、Ti分離工程でTi粒から分離された溶融塩は使用済みの溶融塩であり、Caが消費され、Ca濃度が低下している。この溶融塩は、反応槽1から別途抜き出された使用済みの溶融塩と共に、反応槽1内の陽極側へ導入される。
反応槽1内の陰極側では、還元反応によるTi粒の生成に伴って溶融塩中のCaが消費される。しかし、槽内で同時に進行する電気分解により、槽内の陰極3の表面近傍でCaが生成し、これによりCaの消費分が補充される。つまり、陰極3の表面近傍で生成するCaによって、溶融塩中に供給されるTiCl4が逐次直接的に還元される。
一方、反応槽1内の陽極側では、Ti分離工程から使用済みの溶融塩が逐次導入される。これにより、反応槽1内には、陽極側から陰極側へ向かう溶融塩の一方向流が形成され、陰極側で生成するCaの陽極側への流入が回避される。図示した例では、反応槽1内を陽極側と陰極側に仕切る隔膜4が設けられているが、この隔膜の設置と前記一方向流を形成する操作を組み合わせれば、バックリアクション及びこれによる電流効率の低下の抑制に対して一層有効である。
反応槽1内の陽極2側で発生したCl2ガスは塩化工程へ送られる。塩化工程では、このCl2ガスをTiO2及び炭素(C)と反応させる(塩化処理する)ことにより、Tiの原料であるTiCl4を生成させる。生成したTiCl4は反応槽1に導入され、Ca還元によるTi粒の生成に循環使用される。
以上述べたように、第1実施形態では、反応槽1内でCa還元によるTi粒の生成、即ちCaの消費と、電気分解によるCaの補充とが同時進行的に行なわれる。このため、固体状態でのCaの補充も取り出しも必要なく、Ca還元による高品質のTi粒が、連続的かつ経済的に製造される。しかも、反応槽1は還元槽及び電解槽を兼ねており、設備面での経済的メリットも大きい。更に、反応槽1内では、陰極側で生成するCaの陽極側への流入が回避されるので、Caが陽極側で発生するCl2ガスと反応するバックリアクションも防止できる。
なお、溶融塩の温度は、いずれの工程でもCaCl2の融点(約780℃)より高い温度に管理されている。
図2は本発明の第2実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。
第2実施形態は、第1実施形態と比べて次の点で相違する。即ち、溶融塩として、融点が600℃以下になる比率で混合したCaCl2とNaClの混合物を使用し、反応槽1では、その混合溶融塩を600℃以下に保持し、Ti分離工程で使用する分離槽5では、その混合溶融塩を600℃超に保持する。
還元及び電解を行う反応槽1で溶融塩の温度を600℃以下に保持する(即ち、低温還元及び低温電解を行う)ので、溶融塩がCaCl2とNaClの混合塩であるにもかかわらず、還元剤としてCaが溶融塩中に存在する(前記(iv)式参照)。このため、Caによる還元反応と電気分解によるCaの生成補充が同時進行する。また、反応槽1で低温還元及び低温電解を行うことにより、炉材の寿命が延び、炉材コストの低減も可能となる。
CaはMgと比べて反応性が高く、Ca還元によりTi又はTi合金を量産する場合、Caに長期間耐える炉材の開発が重要な技術課題であるが、低温還元及び低温電解により操業時の溶融塩の温度を低下させ得るので、炉材に対する負荷が軽減され、この課題の解決に向けて大きな進展が期待できる。
一方、Ti分離工程では、反応槽1から溶融塩がTi粒と共に、また独立に(つまり、溶融塩のみが)分離槽5内へ抜き出される。反応槽1から抜き出される溶融塩は、使用済みであり、Caが消費されてはいるものの、若干量の未反応Caを含んでいる。これが反応槽1内の陽極2側へ戻されると、陽極2側で発生するCl2ガスと反応してバックリアクションが起きる。
しかし、本実施形態では、分離槽5内の溶融塩の温度が、反応槽1と異なり、600℃超に保持されているので、溶融塩中に若干含まれる未反応CaがNaに置き換わる(前記(v)式参照)。NaはCaと異なり溶融塩に溶解せず、分離して溶融塩上に浮上し、溶融塩から除去される。こうして未反応Ca(つまり、還元剤金属)が除去された溶融塩は反応槽1内の陽極2側へ送られ、ここで600℃以下に温度管理されるが、前記のようにNaは除去されているので、(iv)式の反応は起こらず、Caは再生成しない。よって、未反応Caの混入によるバックリアクション及びこれによる電流効率の低下が阻止される。
つまり、この実施形態におけるTi分離工程は、Na分離工程(還元剤分離工程)を兼ねており、反応槽1へ戻す溶融塩中の未反応Caを事前にNaに置き換えて除去することにより、合理的、経済的な操業を可能にする。分離槽5で溶融塩から分離されたNaは、反応槽1内の陰極3側へ返送され、ここで600℃以下に温度管理されることによりCaに戻り(前記(iv)式)、還元反応に再使用される。
なお、分離槽5内の溶融塩の温度を、反応槽1と同じ600℃以下にすることも当然可能であり、その場合は、未反応Caの除去ができない反面、炉材の耐久性の面では有利となる。
図3は本発明の参考例である、第3実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。
第3実施形態は、第1実施形態と比べて陰極3の構造が相違する。第1実施形態では、陰極3は例えばFe、Tiなどの固体金属であるが、この実施形態では、陰極3は導電性の多孔質体である。具体的には、Tiのポーラス焼結体、Feのポーラス焼結体など多孔質の導電性材料である。そして本実施形態では、Tiの原料であるTiCl4のガスが、この多孔質の陰極3を通して(つまり、多孔質体の内部を通過して)反応槽1内の陰極3側の溶融塩中に供給される。
反応槽1内の陰極側の溶融塩中にTiCl4を供給する場合、出来るだけ陰極3の表面に近い部分に供給するのがよい。なぜなら、電気分解によるCaの生成は陰極3の表面近傍で行なわれるため、陰極3の表面に近い部分にTiCl4を供給する方が、両者の反応効率が上がるからである。本実施形態を採用することによってTi粒の生産性は更に向上する。
本実施形態でも第2実施形態と同様にCaCl2とNaClの混合溶融塩の使用、及びこれによる低温還元・低温電解と、高温での未反応Ca(還元剤)の分離が可能である。
以上述べたいずれの実施形態でも、陽極2にはカーボン又はグラファイトを使用し、Cl2を発生させる。
本発明のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法によれば、原料であるTiCl4の供給速度を高めることができ、高純度のTi又はTi合金を連続的に製造することが可能である。しかも、反応槽内で還元反応と電解反応を同時に進行させ、還元反応で消費されるCaを電解反応で補うことができるので、Caそれ自体を単独で取り扱う必要がない。また、Caによるバックリアクションを効果的に抑制できる。
従って、本発明の製造方法は、高純度の金属Ti又はTi合金を能率よく経済的に製造する手段として有効に利用することができる。
1:反応槽
2:陽極
3:陰極
4:隔膜
5:分離槽
2:陽極
3:陰極
4:隔膜
5:分離槽
Claims (4)
- Caによる還元反応を用いたTi又はTi合金の製造方法であって、
CaCl2を含み且つCaが溶解した溶融塩を反応槽内に保持し、該反応槽内の溶融塩中で電気分解を行うと共に、その電気分解で陰極側に生成したCaと反応するようにTiCl4を含む金属塩化物を前記溶融塩中に供給して、前記溶融塩中にTi又はTi合金を生成させる還元電解工程と、
前記反応槽内又は反応槽外で前記Ti又はTi合金を溶融塩から分離するTi分離工程とを含み、
前記反応槽が、槽内を陽極側と陰極側に分離する隔膜を装備し、
該隔膜が槽内の溶融塩の流通を許容しつつ槽内の前記陰極側で生成したCaが前記陽極側へ移動するのを阻止するものであり、
TiCl4を含む金属塩化物を、前記反応槽内の前記陰極側の溶融塩中に供給することを特徴とするCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。 - 前記還元電解工程における前記電気分解に伴って陽極側に生成するCl2をTiO2に反応させてTiCl4を生成する塩化工程を含み、該塩化工程で生成されたTiCl4を前記反応槽内でのTi又はTi合金の生成反応に使用し、
前記分離工程が、前記反応槽内に生成されたTi又はTi合金を溶融塩と共に前記反応槽の外へ抜き出して、槽外で前記Ti又はTi合金を溶融塩から分離する工程であり、
前記反応槽の外で前記Ti又はTi合金から分離された溶融塩を前記反応槽へ戻すことを特徴とする請求項1に記載のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。 - 前記金属塩化物が、TiCl4及び他の金属塩化物を含む混合ガスであることを特徴とする請求項1または2に記載のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。
- 前記溶融塩中に生成するTi又はTi合金が、平均粒径が0.5〜50μmの粒体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のCa還元によるTi又はTi合金の製造方法。
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